JP2534534Y2 - エンジンのクランクシャフト軸受構造 - Google Patents

エンジンのクランクシャフト軸受構造

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JP2534534Y2
JP2534534Y2 JP1301591U JP1301591U JP2534534Y2 JP 2534534 Y2 JP2534534 Y2 JP 2534534Y2 JP 1301591 U JP1301591 U JP 1301591U JP 1301591 U JP1301591 U JP 1301591U JP 2534534 Y2 JP2534534 Y2 JP 2534534Y2
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  • Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、エンジンのクランクシ
ャフト軸受構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に自動車用エンジンのシリンダブロ
ックにおいては、その軸方向に並んだ複数のクランクシ
ャフト用軸受部のうち、最も変速機取付端に近い軸受部
の直外方位置に該軸受部を囲繞するような凹部を形成
し、且つその外端部にオイルシールを取り付けて該凹部
を軸受部を潤滑したオイルを捕集する軸端室とするとと
もに、該軸端室に捕集されたオイルをシリンダブロック
下面側に取り付けられるオイルパン側にリターンさせる
ためのオイルリターン通路を形成している。(例えば、
実開昭61ー159610号公報参照)。
【0003】一方、近年におけるエンジンの軽量化の要
請から、従来鋳鉄鋳物で一体構成とされるのが通例であ
ったシリンダブロック(例えば、上掲公知例がこれに該
当する)を、軽量の軽合金鋳物製とする傾向にあり、そ
の場合、クランクシャフト軸受部の支持剛性あるいは耐
久性を確保するという観点から、該軸受部には鉄系材
(通常鋳鉄)からなる軸受部材を母材金属に一体的に鋳包
む手法が採用される。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
にシリンダブロックの各軸受部のうち、最も変速機取付
端寄りに位置する軸受部の直外方位置に設けた軸端室に
オイルリターン通路を形成する場合、従来は上掲公知例
に開示されるように、該軸受部の一部を縦方向に貫通さ
せてこれを形成するのが通例である。この場合、上掲公
知例のようにシリンダブロックが鋳鉄鋳物により一体構
成されるものにあっては、元々その剛性が高いところか
ら軸受部の剛性維持上、さほど問題は生じないが、例え
ばシリンダブロックを軽合金鋳物により構成するものに
あっては素材そのものの剛性が低いことから、軸受部の
一部を貫通させてオイルリターン通路を形成した場合、
オイルリターン通路の形成による軸受部の剛性低下の影
響が到底看過し難いものとなる。
【0005】そこで本考案は、軸受部に軸受部材を鋳包
んだ軽合金性のシリンダブロックを備えたものにおい
て、軸端室に連通するオイルリターン通路の形成による
を軸受部の剛性低下を可及的に抑制して該軸受部の剛性
維持を図り、併せて軸受部における母材金属と軸受部材
との結合力の向上を図るようにしたエンジンのクランク
シャフト軸受構造を提案せんとしてなされたものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案ではかかる課題を
解決するための具体的手段として、その軸方向の一端側
に変速機が締着固定されるシリンダブロックを、相互に
衝合合体される軽合金鋳物製のアッパーブロックとロア
ブロックとで構成する一方、該ロアブロック側にその軸
方向に適宜離間して設けられる複数のクランクシャフト
軸支用の軸受部には、鉄系材よりなり且つ上方に開口す
る半円状の軸受面を形成した軸受部材をそれぞれ鋳包
み、さらに該各軸受部のうち、最も変速機固定端に近い
位置に形成された軸受部と上記変速機固定端との間には
軸端室の下半部を構成する半円状凹部を上記軸受面の径
方向外側を囲繞するようにして形成するとともに、該軸
受部材の幅方向略中央部に該凹部側に膨出する膨出部を
形成し且つ該膨出部には該凹部とロアブロック下面とを
連通するオイル通路を形成したことを特徴としている。
【0007】
【作用】本考案ではかかる構成とすることにより、軸受
部を潤滑した後に軸端室に捕集されるオイルは、該軸端
室からオイルリターン通路を通ってロアブロック下面に
取り付けられたオイルパン側に流下回収される。この場
合、軸受部に鉄系材からなる軸受部材を鋳包み、該軸受
部材にオイルリターン通路を形成しているため、例えば
軸受部全体を軽合金で構成し且つここにオイルリターン
通路を形成した場合に比して、該オイルリターン通路の
形成に伴う軸受部の剛性低下が可及的に抑制されること
になる。
【0008】また、この軸受部に設けられた膨出部も母
材金属によって一体的に鋳包まれることから、例えばこ
の膨出部を設けていない場合に比して該軸受部とこれを
鋳包む母材金属との接触面積が増加し、それだけ両者の
結合力が高められることとなる。
【0009】
【考案の効果】従って、本考案のエンジンのクランクシ
ャフト軸受構造によれば、軸受部に鋳包まれる軸受部材
にオイルリターン通路を形成しているため、オイルリタ
ーン通路の形成によるロアブロックの軸受部の剛性低下
を、例えば該ロアブロック全体を軽合金製とし且つその
軸受部に直接オイルリターン通路を形成する場合に比し
て、可及的に低く抑えて該軸受部の剛性を良好に維持す
ることができ、また該オイルリターン通路の形成用に設
けた膨出部をも母材金属によって一体的に鋳包むことに
よりこの両者間の結合力を高めることができ、これらの
相乗的効果として該軸受部におけるクランクシャフトの
支持性能を良好に維持し且つその強度上の信頼性を高め
ることができるという効果が得られるものである。
【0010】
【実施例】以下、添付図面に示す実施例に基づいて本考
案のエンジンのクランクシャフト軸受構造を詳細に説明
すると、図1Aには本考案の実施例にかかるクランクシ
ャフト軸受構造を備えた自動車用エンジンのシリンダブ
ロック1が示されている。このシリンダブロック1は、
アルミ合金鋳物製とされ、後述のロアブロック2と、該
ロアブロック2の上面2cに衝合合体されるアッパーブ
ロック3とからなる上下二分割構造とされている。ま
た、このロアブロック2の下面2bにはオイルパン(図示
省略)が取付けられる。
【0011】上記ロアブロック2は、図1A及び図1B
にそれぞれ示すように、シリンダブロック1の下半部を
構成するものであって、上述のようにアルミ合金鋳物に
よって一体形成される。そして、このロアブロック2
は、その軸方向の一端2aを変速機固定端2aとするとと
もに、その内部にはクランクシャフト(図示省略)支承用
の4個の軸受部4A〜4Dをその軸方向に所定間隔をも
って一体的に形成している。
【0012】この場合、この実施例のロアブロック2に
おいては、上記各軸受部4A〜4Dの支持剛性を確保す
る観点から、図2に示すように、該各軸受部4A〜4D
に、半円状の軸受面6を有する所定厚さの鉄系材、例え
ば鋳鉄鋳物からなる軸受部材5A〜5Dをそれぞれ母材
金属であるアルミ合金中に鋳包んでこれを一体化せしめ
ている。
【0013】一方、このように軸受部材5A〜5Dを鋳
包んで構成された各軸受部4A〜4Dのうち、上記変速
機固定端2aに最も近い位置に設けられた第1軸受部4
Aの直外方位置には、その軸受面6の径方向外側を所定
間隔をもって囲繞するようにして半円状の凹部11が該
変速機固定端2a側に開口した状態で形成されている。
この凹部11は、上記アッパーブロック3との間で潤滑
オイル捕集用の所定大きさの軸端室を形成するものであ
って、その外端部はオイルシール受部12とされてい
る。そして、このように第1軸受部4Aと変速機固定端
2aとの間に凹部11を形成した場合、該凹部11に捕
集された潤滑オイルをロアブロック2の下面2bに取り
付けられるオイルパン側に戻すためのオイルリターン通
路16を形成する必要がある。
【0014】この場合、この実施例においては、本考案
を適用して、上記オイルリターン通路16を形成するた
めに、上記軸受部材5Aの変速機固定端2a寄り側面の
幅方向略中央位置に、該軸受部材5Aから変速機固定端
2a側に適宜膨出して上記凹部11から下方に延びる膨
出部15を設け、該膨出部15内を上下方向に貫通した
状態で上記オイルリターン通路16を形成している。
尚、この軸受部材5Aの膨出部15の外面部分も該軸受
部材5Aの本体部と同様に母材金属によって鋳包まれて
いる。
【0015】このように、母材金属としてのアルミ合金
中に鋳鉄鋳物製の軸受部材5Aを鋳包んで軸受部4Aを
構成し、且つこの軸受部材5Aにオイルリターン通路1
6を形成した場合には、例えば従来のようにアルミ合金
一体成形のロアブロックの軸受部に直接オイルリターン
通路を形成する場合に比べて、該軸受部材5Aの剛性が
アルミ合金に比べて高い分だけ該オイルリターン通路1
6を形成したことに起因する軸受部4Aの剛性低下が少
なく、アルミ合金製のロアブロック2の軸受部4Aにオ
イルリターン通路16を形成したにもかかわらず該軸受
部4Aの剛性を高く維持することができるものである。
【0016】さらに、この実施例では、上記軸受部材5
Aの膨出部15をもその本体部と同様に母材金属によっ
て一体的に鋳包んでいるため、例えば該膨出部15を設
けず該軸受部材5Aの側面を平面状とした場合に比し
て、該軸受部材5Aと母材金属との接触面積が増加する
ことから、該軸受部材5Aと母材金属との結合力がより
一層高められ、該軸受部4Aの強度上の信頼性がさらに
向上するものである。
【0017】これらの結果、アルミ合金製のロアブロッ
ク2におけるクランクシャフトの支持性能あるいはその
信頼性が位置団と向上し、延いてはシリンダブロック1
全体としての性能向上に寄与し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本考案の実施例にかかるクランクシャフト軸
受構造を備えたシリンダブロックのロアブロック部分の
縦断面図である。
【図1B】図1AのIーI矢視図である。
【図2】図1AのIIーII縦断面図である。
【符号の説明】
1はシリンダブロック、2はロアブロック、3はアッパ
ーブロック、4A〜4Dは軸受部、5A〜5Dは軸受部
材、6は軸受面、11は凹部、12はオイルシール受
部、15は膨出部、16はオイルリターン通路である。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その軸方向の一端側に変速機が締着固定
    されるシリンダブロックを、相互に衝合合体される軽合
    金鋳物製のアッパーブロックとロアブロックとで構成す
    る一方、該ロアブロック側にその軸方向に適宜離間して
    設けられる複数のクランクシャフト軸支用の軸受部に
    は、鉄系材よりなり且つ上方に開口する半円状の軸受面
    を形成した軸受部材をそれぞれ鋳包み、さらに該各軸受
    部のうち、最も変速機固定端に近い位置に形成された軸
    受部と上記変速機固定端との間には軸端室の下半部を構
    成する半円状凹部を上記軸受面の径方向外側を囲繞する
    ようにして形成するとともに、該軸受部材の幅方向略中
    央部に該凹部側に膨出する膨出部を形成し且つ該膨出部
    には該凹部とロアブロック下面とを連通するオイル通路
    を形成したことを特徴とするエンジンのクランクシャフ
    ト軸受構造。
JP1301591U 1991-03-08 1991-03-08 エンジンのクランクシャフト軸受構造 Expired - Lifetime JP2534534Y2 (ja)

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JP4322062B2 (ja) * 2003-07-23 2009-08-26 日本発條株式会社 エンジンブロックおよびその製造方法
JP6240419B2 (ja) * 2013-06-28 2017-11-29 本田技研工業株式会社 ロアブリッジ

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