JP6240419B2 - ロアブリッジ - Google Patents

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Description

本発明は、シリンダブロックに接合され、シリンダブロックとの間にクランクシャフトを回転可能に支持するロアブリッジに関する。
内燃機関におけるクランクシャフトの支持構造として、シリンダブロックの下部に軸受の上半部を形成し、シリンダブロックの下部に軸受の下半部をなすベアリングキャップをボルト締結し、軸受の上半部とベアリングキャップとによって形成される軸受にクランクシャフトを回転可能に支持させたものがある(例えば、特許文献1)。特許文献1に係るベアリングキャップは、シリンダ列方向に延在するビーム(梁)によって互いに連結され、剛性が高められている。ビームは、板状に形成されることによって、クランク室とオイルパンの内部とを区画するバッフルプレートとしても利用される。これらのベアリングキャップ及びビーム(バッフルプレート)は、一体成形されることによって、剛性が一層高められると共に、部品点数の削減及び組付けの作業性向上が図られている。
特開2006−2779号公報
しかしながら、クランクシャフトに形成された複数のジャーナル部が各軸受に与える荷重は均一ではない。そのため、単一の材料から全てのベアリングキャップとバッフルプレートとを一体成形すると、比較的剛性が低くてもよい部分の剛性が過剰になる一方、剛性を比較的高くしなければならない部分の高剛性化が不十分になるという問題が発生する。材料は一般的に弾性率(剛性)が高いほど、重量が重くなる傾向があるため、過剰な剛性を付与すると、不必要に重量を増加させることにもなる。このような問題に対して、各ベアリングキャップやバッフルプレートを異なる材料から個別に形成し、後にこれらを組み立ててロアブリッジを構成するという手法が考えられるが、このようにすると部品点数が増大すると共に組付け作業性が悪化する。
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであって、クランクシャフトを支持するロアブリッジにおいて、構造を簡素にすると共に十分な支持剛性を実現することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、複数のシリンダボア(13)を有するシリンダブロック(2)に接合され、前記シリンダブロックとの間にクランクシャフト(5)を回転可能に支持するロアブリッジ(4)であって、前記シリンダブロックにおける隣り合う前記シリンダボアの間に締結され、前記クランクシャフトを回転可能に支持する少なくとも1つの内側ベアリングキャップ(31)と、前記シリンダブロックにおける両端に配置された前記シリンダボアの外側に締結され、前記クランクシャフトを回転可能に支持する2つの外側ベアリングキャップ(34)と、前記内側ベアリングキャップ及び前記外側ベアリングキャップの全てを互いに連結するように設けられるバッフルプレート(32)とを有し、前記内側ベアリングキャップと前記バッフルプレートとは一体に成形され、前記外側ベアリングキャップは、前記内側ベアリングキャップ及び前記バッフルプレートよりも弾性率が高い材料から形成され、前記バッフルプレートと互いに締結されていることを特徴とする。
この構成によれば、外側ベアリングキャップが、内側ベアリングキャップ及びバッフルプレートから独立した部材として形成され、これらよりも弾性率が高い材料から形成されているため、クランクシャフトを支持する複数の軸受のうちで、シリンダ列方向(クランク軸線方向)における両端に配置される軸受の剛性を、内側(中央側)に配置される軸受よりも高くすることができる。クランクシャフトを複数箇所で支持する場合には、シリンダ列方向における両端部を支持する軸受に最も大きな荷重が加わる。そのため、外側ベアリングキャップを内側ベアリングキャップよりも高剛性化することによって、クランクシャフトの支持剛性を十分に確保することができる。また、内側ベアリングキャップは、外側ベアリングキャップほど材料の弾性率が要求されないため、同じく材料の弾性率が要求されないバッフルプレートと同じ材料を使用して一体成形することができる。これにより、全てのベアリングキャップに適切な剛性を確保しつつ、部品点数の削減やロアブリッジの組付け作業性の向上が図れる。また、内側ベアリングキャップ及びバッフルプレートを一体成形することによって、これらの剛性を高めることができる。
また、上記の発明において、前記シリンダボアは3つ以上設けられ、前記内側ベアリングキャップは2つ以上設けられ、前記バッフルプレートにおいて、前記外側ベアリングキャップと前記内側ベアリングの間の部分である外側部分(61)は、隣り合う前記内側ベアリングキャップ間の部分である内側部分(62)よりもシリンダ列方向と直交する幅方向において長いとよい。
この構成によれば、外側部分が内側部分よりも幅方向に長くなるため、外側部分の剛性を内側部分よりも高くすることができる。そのため、ロアブリッジは、外側ベアリングキャップ付近の剛性が内側ベアリングキャップ付近の剛性よりも高められる。また、内側ベアリングキャップ付近は外側ベアリングキャップ付近ほど剛性が要求されないため、内側部分の幅を外側部分よりも狭くすることによって軽量化が図れる。
また、上記の発明において、前記バッフルプレートの前記外側部分は、前記外側ベアリングキャップよりも前記幅方向において長いとよい。
この構成によれば、バッフルプレートによる隔壁としての機能を高めつつ、より一層外側ベアリングキャップ付近の剛性を高めることができる。
また、上記の発明において、前記内側ベアリングキャップ及び前記バッフルプレートは、前記外側ベアリングキャップよりも単位体積当たりの質量が小さい材料から形成されているとよい。
この構成によれば、ロアブロックの軽量化が図れる。
また、上記の発明において、前記内側ベアリングキャップ及び前記バッフルプレートは、アルミニウム合金から形成され、前記外側ベアリングキャップは鉄合金から形成されているとよい。
この構成によれば、外側ベアリングキャップを内側ベアリングキャップ及びバッフルプレートよりも高剛性化することができると共に、全てのベアリングキャップに適切な剛性を確保した上で、ロアブリッジ全体を軽量化することができる。
また、上記の発明において、前記バッフルプレートのシリンダ列方向における両端部は、前記シリンダボアの軸線に沿った方向から見て前記外側ベアリングキャップのそれぞれと重なるように延出し、前記バッフルプレート及び前記外側ベアリングキャップを貫通して前記シリンダブロックに螺合するボルトによって、前記外側ベアリングキャップ及び前記バッフルプレートは前記シリンダブロックに共に締結されている。
この構成によれば、外側ベアリングキャップ及びバッフルプレートを共に貫通し、シリンダブロックに螺合するボルトによって、外側ベアリングキャップ及びバッフルプレートの結合、及び外側ベアリングキャップ及びバッフルプレートのシリンダブロックへの結合が行われるため、組付け作業性がよい。
以上の構成によれば、クランクシャフトを支持するロアブリッジにおいて、構造を簡素にすると共に十分な支持剛性を実現することができる。
第1実施形態に係る内燃機関の分解斜視図 第1実施形態に係るロアブリッジの斜視図 第1実施形態に係るロアブリッジの底面図 第2実施形態に係るロアブリッジの斜視図 第2実施形態に係るロアブリッジの底面図
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。図1は、第1実施形態に係る内燃機関の分解斜視図であり、シリンダブロックを破断して示す。図1に示すように、内燃機関1は、直列3気筒エンジンである。内燃機関1は、シリンダブロック2と、シリンダブロック2の上部に接合されるシリンダヘッド(不図示)と、シリンダヘッドの上部に接合されるヘッドカバー(不図示)と、シリンダブロック2の下部に接合されるオイルパン3とを有している。また、シリンダブロック2の下部には、ロアブリッジ(ロアブロック)4が接合されている。シリンダブロック2とロアブリッジ4の間にはクランクシャフト5が回転可能に支持されている。
シリンダブロック2は、略直方体状のブロック上部11と、ブロック上部11の下部に設けられ、下方に開口した箱状のブロック下部12とを有する。ブロック上部11には、3つのシリンダボア13が形成されている。3つのシリンダボア13は、それぞれの軸線が互いに平行となるように配置され、かつ直線状に列設されている。以下の説明では、各シリンダボア13が列設された方向をシリンダ列方向という。また、シリンダ列方向に直交し、かつ各シリンダボア13の軸線に直交する方向をシリンダブロック2の幅方向(単に幅方向)という。各シリンダボア13は、断面が円形状に形成され、上端がブロック上部11の上端面に開口し、下端がブロック上部11の下端面に開口している。
ブロック下部12は、下方に向けて開口したクランクケースを構成している。ブロック下部12は、シリンダ列方向における両端側に配置された一対の端壁16と、幅方向に両端側に配置され、一対の端壁16同士を繋ぐ一対の側壁17とを有している。一対の側壁17は、下方に進むほど互いに離間するように広がっている。一対の端壁16は、シリンダ列方向に対して直交する主面を有している。一対の端壁16及び一対の側壁17を含むクランクケースの内側は、下方に向けて開口したクランク室18を形成している。
ブロック上部11の下端面における、隣り合うシリンダボア13の間に位置する部分には、下方に延びるジャーナル壁19が形成されている。本実施形態では、シリンダボア13が3つ形成されているため、ジャーナル壁19は2つ形成されている。各ジャーナル壁19は、シリンダ列方向に対して直交する主面を有し、幅方向における端部が一対の側壁17の内面にそれぞれ繋がっている。2つのジャーナル壁19は、クランク室18をシリンダ列方向において3つの空間(スロー室21)に区画するように配置されている。
各端壁16及び各ジャーナル壁19の下端部には、クランクシャフト5のジャーナル部22を支持する軸受23の上半部を構成する軸受孔上部24A、24Bが凹設されている。端壁16の軸受孔上部を24A、ジャーナル壁19の軸受孔上部を24Bとする。軸受孔上部24A、24Bは、円孔を半割にした形状を呈する。詳細には、軸受孔上部24A、24Bは、軸線がシリンダ列方向と平行となるように配置され、横断面が半円形を呈する。軸受孔上部24A、24Bは、各端壁16及び各ジャーナル壁19をシリンダ列方向に貫通するように形成されている。各端壁16及び各ジャーナル壁19の下端部における各軸受孔上部24A、24Bの幅方向における両側には、平面状の下端面25A、25Bがそれぞれ形成されている。端壁16の下端面を25A、ジャーナル壁19の下端面を25Bとする。
以上のように構成されるシリンダブロック2は、例えばアルミニウム合金や鉄等を材料として鋳造によって形成されている。
各端壁16及び各ジャーナル壁19の下端面25A、25Bには、軸受23の下半部を構成するロアブリッジ4が締結される。ロアブリッジ4は、一対の内側ベアリングキャップ31とバッフルプレート32とが一体に成形されたプレート複合体33と、一対の外側ベアリングキャップ34とを有する。ロアブリッジ4は、各端壁16及び各ジャーナル壁19の下端面25A、25Bに接合され、シリンダブロック2との間にクランクシャフト5のジャーナル部22を回転可能に支持する軸受23を構成する。
クランクシャフト5は、4つのジャーナル部22と、各ジャーナル部22の間に設けられた3つクランクウェブ36と、各クランクウェブ36に設けられたクランクピン37とを有している。クランクシャフト5は、3つのクランクウェブ36が各スロー室21に対応するように配置され、各ジャーナル部22が各軸受孔上部24A、24B及びロアブリッジ4によって形成される軸受23にメタル軸受(不図示)を介して回転可能に支持される。各クランクピン37には、各シリンダボア13に摺動可能に受容されたピストン(不図示)がコネクティングロッド(不図示)を介して連結される。
図2は第1実施形態に係るロアブリッジの斜視図であり、図3は第1実施形態に係るロアブリッジの底面図である。図1〜図3に示すように、ロアブリッジ4のバッフルプレート32は、湾曲した板状をなし、シリンダ列方向に延在している。バッフルプレート32は、シリンダ列方向に直交する断面が下方に凸となる弧状に形成されている。すなわち、バッフルプレート32の下面41は凸面、上面42は凹面に形成されている。バッフルプレート32の上面42のシリンダ列方向における中間部には、2つの内側ベアリングキャップ31が上方に向けて突設されている。各内側ベアリングキャップ31は、シリンダ列方向に厚みを有する壁状として形成され、シリンダブロック2の幅方向に延在している。2つの内側ベアリングキャップ31は、シリンダ列方向に互いに距離をおいて配置されている。2つの内側ベアリングキャップ31のシリンダ列方向における距離は、2つのジャーナル壁19のシリンダ列方向における距離と等しくなっている。
各内側ベアリングキャップ31の上端部には、軸受23の下半部を構成する軸受孔下部43Aが凹設されている。各内側ベアリングキャップ31の軸受孔下部43Aは、円孔を半割りにした形状を呈する。詳細には、軸受孔下部43Aは、軸線がシリンダ列方向と平行となるように配置され、横断面が半円形状を呈する。各軸受孔下部43Aは、各内側ベアリングキャップ31をシリンダ列方向に貫通するように形成されている。各内側ベアリングキャップ31の各軸受孔下部43Aは、互いに同軸に配置されている。各内側ベアリングキャップ31の上端部における各軸受孔下部43Aの幅方向における両側には、平面状の上方を向く上端面44Aが形成されている。
各内側ベアリングキャップ31には、上下に貫通する一対の第1ボルト孔46が形成されている。一対の第1ボルト孔46は、上端が各内側ベアリングキャップ31の各上端面44Aにそれぞれ開口し、下端がバッフルプレート32の下面41に開口している。一対の第1ボルト孔46は、幅方向において軸受孔下部43Aの両側に配置されている。
バッフルプレート32の上面42のシリンダ列方向における両端部には、上方に突出する台座部48がそれぞれ形成されている。各台座部48は、シリンダ列方向に厚みを有する壁状として形成され、シリンダブロック2の幅方向に延在している。台座部48の上方への突出長さは、内側ベアリングキャップ31に比べて短く設定されている。各台座部48の上端に形成された座面49は、平滑な面に形成されている。
各外側ベアリングキャップ34は、シリンダ列方向に厚みを有する壁状として形成され、シリンダブロック2の幅方向に延在している。各外側ベアリングキャップ34の底面51は、平滑な面に形成されている。外側ベアリングキャップ34は、底面51において各台座部48の座面49と面接触するように配置される。すなわち、バッフルプレート32のシリンダ列方向における両端部に配置された台座部48は、シリンダボア13の軸線に沿った方向から見て外側ベアリングキャップ34のそれぞれと重なるように延出している。
外側ベアリングキャップ34の上端部には、軸受23の下半部を構成する軸受孔下部43Bが凹設されている。外側ベアリングキャップ34の軸受孔下部43Bは、円孔を半割りにした形状を呈する。詳細には、外側ベアリングキャップ34の軸受孔下部43Bは、軸線がシリンダ列方向と平行となるように配置され、横断面が半円形状を呈し、各外側ベアリングキャップ34をシリンダ列方向に貫通するように形成されている。外側ベアリングキャップ34がバッフルプレート32に配置された状態、すなわち外側ベアリングキャップ34の底面51が座部の座面49に当接した状態で、各外側ベアリングキャップ34の各軸受孔下部43Bは各内側ベアリングキャップ31の各軸受孔下部43Aと同軸に配置されている。各外側ベアリングキャップ34の上端部における各軸受孔下部43Bの幅方向における両側には、上方を向く平面状の上端面44Bが形成されている。内側ベアリングキャップ31の全ての上端面44Aと、外側ベアリングキャップ34の全ての上端面44Bとは、1つの仮想平面上に配置されている。
各外側ベアリングキャップ34には、上下に貫通する一対の第2ボルト孔53が形成されている。一対の第2ボルト孔53は、上端が各上端面44Bにそれぞれ開口し、下端が外側ベアリングキャップ34の底面51に開口している。第2ボルト孔53は、幅方向において軸受孔下部43Bを挟むように配置されている。
各台座部48には、外側ベアリングキャップ34の第2ボルト孔53に対応する位置に上下に貫通する一対の第3ボルト孔55が形成されている。各第3ボルト孔55は、上端が台座部48の座面49にそれぞれ開口し、下端がバッフルプレート32の下面41に開口している。
外側ベアリングキャップ34と、内側ベアリングキャップ31とは、シリンダ列方向における長さ(厚み)が略同一であり、シリンダブロック2の幅方向における長さが略同一である。台座部48は、外側ベアリングキャップ34と、シリンダ列方向における長さ(厚み)及びシリンダブロック2の幅方向における長さが略同一である。
バッフルプレート32において、外側ベアリングキャップ34(すなわち、台座部48)と内側ベアリングキャップ31との間に位置する部分を外側部分61とし、隣り合う内側ベアリングキャップ31間に位置する部分を内側部分62とする。外側部分61は、シリンダブロック2の幅方向において、両端部が内側部分62よりも外方に突出している。すなわち、外側部分61は内側部分62よりもシリンダブロック2の幅方向に長く形成されている。内側部分62の幅方向における長さは内側ベアリングキャップ31の幅方向における長さと略同一である。外側部分61の幅方向における長さは外側ベアリングキャップ34の幅方向における長さよりも大きくなっている。外側部分61は、内側部分62の両側に一対に設けられているため、バッフルプレート32はシリンダ列方向における中央部がその両側部分よりも幅が狭くなっている。
バッフルプレート32の外側部分61及び内側部分62の幅方向における略中央部分には、厚み方向に貫通する挿通孔64がそれぞれ形成されている。各挿通孔64は、シリンダ列方向に延びた長円状の断面を有する。挿通孔64は、凹面状に形成された上面42のうちで鉛直方向における最下部に設けられていることが好ましい。クランク室18からバッフルプレート32の上面42上に集まる潤滑油は、各挿通孔64を通過してオイルパン3内へと流れる。挿通孔64は、クランクシャフト5の軸線から鉛直下方に下ろした垂線よりもクランクシャフト5の回転方向における下流側に偏倚した位置に配置されていることが好ましい。この配置によれば、挿通孔64は、クランクシャフト5の回転に伴う旋回流中に保持された潤滑油を効率良く捕集してオイルパン3側に導くことができる。
バッフルプレート32の下面41における第1ボルト孔46及び第3ボルト孔55の開口端の周囲には円筒状のボルトボス65が下方に向けて突設されている。また、バッフルプレート32の下面41には、横リブ66と、縦リブ67とが突設されている。横リブ66は、幅方向に延在し、幅方向において隣り合うボルトボス65同士を連結している。縦リブ67は、シリンダ列方向に延在し、シリンダ列方向において隣り合うボルトボス65同士を連結している。ボルトボス65、横リブ66、及び縦リブ67は、協働して格子状(ラダー状)の補強構造を形成し、バッフルプレート32の剛性を高めている。
以上のように構成されるロアブリッジ4は、内側ベアリングキャップ31及びバッフルプレート32が一体成形された1つのプレート複合体33と、2つの外側ベアリングキャップ34とを含んでいる。1つのプレート複合体33と、2つの外側ベアリングキャップ34とは、互いに独立した部材として構成されている。各外側ベアリングキャップ34は、プレート複合体33を構成する材料よりも弾性率が高い材料から形成されている。また、プレート複合体33を構成する材料は、各外側ベアリングキャップ34よりも単位体積当たりの質量が小さい材料から形成されている。本実施形態では、外側ベアリングキャップ34は鉄合金から形成され、プレート複合体33はアルミニウム合金から形成されている。プレート複合体33及び外側ベアリングキャップ34は、鋳造によって形成されてよい。内側ベアリングキャップ31と外側ベアリングキャップ34とは、形状が概ね同一であるため、材料の弾性率の違いから外側ベアリングキャップ34の方が内側ベアリングキャップ31よりも剛性が高くなっている。
ロアブリッジ4は、第1ボルト71及び第2ボルト72によってシリンダブロック2の下部に締結される。プレート複合体33は、2つの内側ベアリングキャップ31が2つのジャーナル壁19に対応するように配置される。このとき、各内側ベアリングキャップ31の各上端面44Aと、各ジャーナル壁19の各下端面25Bとは互いに当接して合わせ面を構成し、各ジャーナル壁19の軸受孔上部24Bと各内側ベアリングキャップ31の軸受孔下部43Aとによって軸受23が形成される。また、プレート複合体33の各台座部48の座面49にはそれぞれ外側ベアリングキャップ34の底面51が当接するように配置され、各外側ベアリングキャップ34が各端壁16に対応するように配置される。このとき、各外側ベアリングキャップ34の各上端面44Bと、各端壁16の各下端面25Aは互いに当接して合わせ面を構成し、各端壁16の軸受孔上部24Aと各外側ベアリングキャップ34の軸受孔下部43Bとによって軸受23が形成される。
各第1ボルト71は、下方より各内側ベアリングキャップ31に形成された第1ボルト孔46を通過し、ジャーナル壁19の下端面25Bに穿設された雌ねじ孔(不図示)に螺合する。各第2ボルト72は、下方より各第3ボルト孔55及び外側ベアリングキャップ34に形成された第2ボルト孔53を順に通過し、端壁16の下端面25Aに穿設された雌ねじ孔(不図示)に螺合する。このようにして、プレート複合体33及び外側ベアリングキャップ34を含むロアブリッジ4がシリンダブロック2に締結される。なお、クランクシャフト5は、ロアブリッジ4をシリンダブロック2に締結するときに、ロアブリッジ4とシリンダブロック2との間に介装される。これにより、クランクシャフト5は、各ジャーナル部22が各軸受孔上部24A、24B及び各軸受孔下部43Aによって形成される軸受23にメタル軸受を介して回転可能に支持される。
以上のように構成したロアブリッジ4では、クランクシャフト5を支持する軸受23のうちで、シリンダ列方向において両端に配置される軸受23を構成する一対の外側ベアリングキャップ34を、内側ベアリングキャップ31を含むプレート複合体33から独立した別部材として構成し、プレート複合体33の材料よりも高い弾性率を有する材料から形成した。そのため、シリンダ列方向において両端に配置される軸受23の特性と、シリンダ列方向において内側に配置される軸受23の特性とを独立して設定することができる。本実施形態では、外側ベアリングキャップ34を鉄合金から形成し、内側ベアリングキャップ31を鉄合金より弾性率が低いアルミニウム合金から形成したため、軸受23のうちで両側に配置されたものの剛性を、内側に配置されたものの剛性よりも高くすることができる。
クランクシャフト5を複数のジャーナル部22において支持する場合、両端に配置されたジャーナル部22が軸受23に与える荷重は、内側に配置されたジャーナル部22が軸受に与える荷重よりも大きくなる。そのため、ロアブリッジ4は、シリンダ列方向において、両端の剛性が内側(中央側)の剛性よりも高いことが好ましい。内側ベアリングキャップ31の材料よりも弾性率が高い材料から外側ベアリングキャップ34を形成することによって、外側ベアリングキャップ34の剛性を内側ベアリングキャップ31の剛性よりも容易に高くすることができる。
内側ベアリングキャップ31は、外側ベアリングキャップ34ほど高い剛性を必要としないため、アルミニウム合金を材料として使用することができる。アルミニウム合金は、鉄合金に比べて軽量であるため、バッフルプレート32もアルミ合金とすることによって、ロアブリッジ4全体の軽量化を図ることができる。また、同じ材料から形成される内側ベアリングキャップ31とバッフルプレート32とを一体成形することによって、部品点数の削減及び組付け性の向上が図れる。
バッフルプレート32の外側部分61を内側部分62に対して幅方向に長くすることによって、ロアブリッジ4のシリンダ列方向における両端の剛性を内側の剛性より高くすることができる。一方、両端ほど剛性が必要とされない中央部分では、内側部分62を外側部分61に対して幅方向に短くすることによって、ロアブリッジ4の軽量化を図ることができる。
以下、第2実施形態に係るロアブリッジ80について図4及び図5を参照して説明する。第2実施形態に係るロアブリッジ80は、第1実施形態に係るロアブリッジ4と比較してプレート複合体33の構成のみが異なり、他の構成は同様である。以下の第2実施形態に係るロアブリッジ80の説明では、第1実施形態に係るロアブリッジ4と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図4は第2実施形態に係るロアブリッジの斜視図であり、図5は第2実施形態に係るロアブリッジの底面図である。図4及び図5に示すように、第2実施形態に係るロアブリッジ80のバッフルプレート32は、外側部分61と内側部分62とは、幅方向において同一の長さを有する。外側部分61及び内側部分62は、内側ベアリングキャップ31及び外側ベアリングキャップ34(台座部48)よりも幅方向において両側に延出している。
図4に示すように、内側ベアリングキャップ31の幅方向における両端の基部と、バッフルプレート32の上面42との境界部には、内側ベアリングキャップ31からバッフルプレート32の上面42に延びる補強壁81が突設されている。補強壁81は、プレート複合体33の剛性を高める目的で設けられている。
図5に示すように、バッフルプレート32の下面41の幅方向における縁部に沿って縁リブ83が突設されている。また、バッフルプレート32の下面41には、ボルトボス65から幅方向に延び、縁リブ83に繋がる連結リブ84が突設されている。縁リブ83及び連結リブ84は、ボルトボス65、横リブ66、及び縦リブ67と、協働して格子状(ラダー状)の補強構造を形成し、バッフルプレート32の剛性を高める。
以上のように、内側部分62の幅方向における長さを外側部分61と同一にすることで、内側部分62の剛性を外側部分61と同等にすることができる。また、補強壁81、縁リブ83及び連結リブ84を設けることによって、プレート複合体33の剛性を高めることができる。このように、内側部分62の幅方向における長さの変更や、補強壁81、縁リブ83及び連結リブ84の付加によって、プレート複合体33は所望の剛性を達成することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記の実施形態では直列3気筒の内燃機関の例について説明したが、直列2気筒や、直列4気筒、直列6気筒、V型6気筒等にも適用可能である。例えば、直列2気筒の場合、ロアブリッジ4は、2つの外側ベアリングキャップ34と、2つの外側ベアリングキャップ34の間に配置された1つの内側ベアリングキャップ31を有するとよい。また、直列4気筒の場合、ロアブリッジ4は、2つの外側ベアリングキャップ34と、2つの外側ベアリングキャップ34の間に配置された3つの内側ベアリングキャップ31を有するとよい。
1…内燃機関、2…シリンダブロック、3…オイルパン、4、80…ロアブリッジ、5…クランクシャフト、13…シリンダボア、16…端壁、17…側壁、19…ジャーナル壁、22…ジャーナル部、23…軸受、24A…軸受孔上部、24B…軸受孔上部、25A、25B…下端面、31…内側ベアリングキャップ、32…バッフルプレート、33…プレート複合体、34…外側ベアリングキャップ、43A、43B…軸受孔下部、44A、44B…上端面、46…第1ボルト孔、48…台座部、49…座面、51…底面、53…第2ボルト孔、55…第3ボルト孔、61…外側部分、62…内側部分、64…挿通孔、71…第1ボルト、72…第2ボルト

Claims (6)

  1. 3つのシリンダボアを有するシリンダブロックに接合され、前記シリンダブロックとの間にクランクシャフトを回転可能に支持するロアブリッジであって、
    前記シリンダブロックにおける隣り合う前記シリンダボアの間に締結され、前記クランクシャフトを回転可能に支持する2つの内側ベアリングキャップと、
    前記シリンダブロックにおける両端に配置された前記シリンダボアの外側に締結され、前記クランクシャフトを回転可能に支持する2つの外側ベアリングキャップと、
    前記内側ベアリングキャップ及び前記外側ベアリングキャップの全てを互いに連結するように設けられるバッフルプレートとを有し、
    前記内側ベアリングキャップと前記バッフルプレートとはアルミニウム合金から一体に成形され、
    前記外側ベアリングキャップは、鉄合金から形成され、前記バッフルプレートと共に前記シリンダブロックに締結され、
    前記バッフルプレートにおいて、前記外側ベアリングキャップと前記内側ベアリングキャップの間の部分である外側部分と隣り合う前記内側ベアリングキャップ間の部分である内側部分とには、厚み方向に貫通する挿通孔がそれぞれ形成され、
    前記挿通孔は、シリンダ列方向に延びた長円状の断面を有し、前記クランクシャフトの軸線から鉛直下方に下ろした垂線よりも前記クランクシャフトの回転方向における下流側に偏倚した位置に配置されていることを特徴とするロアブリッジ。
  2. 前記外側部分は、前記内側部分よりもシリンダ列方向と直交する幅方向において長いことを特徴とする請求項1に記載のロアブリッジ。
  3. 前記バッフルプレートの前記外側部分は、前記外側ベアリングキャップよりも前記幅方向において長いことを特徴とする請求項2に記載のロアブリッジ。
  4. 前記外側部分と前記内側部分とは、シリンダ列方向と直交する幅方向において同一の長さを有し、前記外側部分及び前記内側部分は前記内側ベアリングキャップ及び前記外側ベアリングキャップよりも幅方向において両側に延出していることを特徴とする請求項1に記載のロアブリッジ。
  5. 前記バッフルプレートのシリンダ列方向における両端部は、前記シリンダボアの軸線に沿った方向から見て前記外側ベアリングキャップのそれぞれと重なるように延出し、前記バッフルプレート及び前記外側ベアリングキャップを貫通して前記シリンダブロックに螺合するボルトによって、前記外側ベアリングキャップ、前記バッフルプレート、及び前記シリンダブロックが共に締結されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つの項に記載のロアブリッジ。
  6. 前記バッフルプレートは、シリンダ列方向における両端部に前記外側ベアリングキャップと面接触する台座部を有し、
    前記ボルトは、前記台座部及び前記外側ベアリングキャップを貫通して前記シリンダブロックに螺合することを特徴とする請求項5に記載のロアブリッジ。
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