JP2005291089A - エンジンのシリンダブロック - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 このエンジンのシリンダブロックは、複数のシリンダ31を含めて形成されたシリンダ構造体3と、シリンダ31を収容する外壁部51、クランクシャフトを収容するクランクケースC及びクランク室を区画する隔壁57Aを含めて一体形成されたブロック本体5との組み合わせにより構成される。こうした構成のシリンダブロック11において、ブロック本体5の隔壁57Aに、隣接したクランク室を連通する隔壁連通部Hw1をシリンダ31側へ開口させて形成した。
【選択図】 図10
Description
こうした技術を示した特許文献としては、例えば以下の特許文献1〜特許文献4が知られている。
(2)特許文献2には、隔壁に連通孔を形成して隣接するシリンダ間を連通するとともに、連通孔をシリンダ軸線に対して偏倚させて形成する技術が記載されている。
(4)特許文献4には、シリンダブロックの車体進行方向後壁内部において、シリンダ配列方向へ連通孔を延設するとともに、この連通孔をクランク室へ連通する技術が記載されている。
<請求項1>
請求項1に記載の発明は、エンジンのシリンダブロックであって、複数のシリンダを含めて形成されたシリンダ構造体と、前記シリンダを収容する外壁部、前記エンジンのクランクシャフトを収容するクランクケース及び前記クランクケースの内部空間を前記シリンダの数に応じた複数のクランク室に区画する隔壁を含めて一体形成されたブロック本体との組み合わせにより構成するとともに、前記隔壁に、隣接したクランク室を連通する隔壁連通部を前記シリンダ側へ開口させて形成したことを要旨としている。
請求項2に記載の発明は、エンジンのシリンダブロックであって、複数のシリンダを含めて形成されたシリンダ構造体と、前記シリンダを収容する外壁部、前記エンジンのクランクシャフトを収容するクランクケース及び前記クランクケースの内部空間を前記シリンダの数に応じた複数のクランク室に区画する隔壁を含めて一体形成されたブロック本体との組み合わせにより構成するとともに、前記シリンダに、隣接したシリンダの内部空間を連通するシリンダ連通部を前記ブロック本体側へ開口させて形成したことを要旨としている。
請求項3に記載の発明は、エンジンのシリンダブロックであって、複数のシリンダを含めて形成されたシリンダ構造体と、前記シリンダを収容する外壁部、前記エンジンのクランクシャフトを収容するクランクケース及び前記クランクケースの内部空間を前記シリンダの数に応じた複数のクランク室に区画する隔壁を含めて一体形成されたブロック本体との組み合わせにより構成するとともに、前記隔壁に、隣接したクランク室を連通する隔壁連通部を前記シリンダ側へ開口させて形成し、前記シリンダに、隣接したシリンダの内部空間を連通するシリンダ連通部を前記ブロック本体側へ開口させて形成したことを要旨としている。
請求項4に記載の発明は、請求項1または3に記載のエンジンのシリンダブロックにおいて、前記隔壁連通部を前記クランクシャフトの中心軸と直交する断面上で前記シリンダの中心軸を中心線とする軸対称の形状に形成したことを要旨としている。
請求項5に記載の発明は、請求項1または3または4に記載のエンジンのシリンダブロックにおいて、ピストンのストローク位置がそれぞれ異なる位置に設定されており、且つ隣接して配設されている2つのシリンダについて、これらシリンダの各々に対応するクランク室の間に設けられた隔壁のみに前記隔壁連通部を形成したことを要旨としている。
<請求項6>
請求項6に記載の発明は、請求項2または3に記載のエンジンのシリンダブロックにおいて、前記シリンダ連通部を前記クランクシャフトの中心軸と直交する断面上で前記シリンダの中心軸を中心線とする軸対称の形状に形成したことを要旨としている。
請求項7に記載の発明は、請求項2または3または6に記載のエンジンのシリンダブロックにおいて、ピストンのストローク位置がそれぞれ異なる位置に設定されており、且つ隣接して配設されている2つのシリンダについて、これらシリンダの間のみに前記シリンダ連通部を形成したことを要旨としている。
請求項8に記載の発明は、請求項1または3または4または5に記載のエンジンのシリンダブロックにおいて、前記クランクシャフトの中心軸と直交する断面上の前記隔壁連通部について、前記シリンダの軸方向と直交する方向の長さを隔壁連通部幅、前記シリンダの軸方向の長さを隔壁連通部高さとしたときに、前記隔壁連通部幅を前記隔壁連通部高さよりも大きく設定して前記隔壁連通部を形成したことを要旨としている。
<請求項9>
請求項9に記載の発明は、請求項2または3または6または7に記載のエンジンのシリンダブロックにおいて、前記クランクシャフトの中心軸と直交する断面上の前記シリンダ連通部について、前記シリンダの軸方向と直交する方向の長さをシリンダ連通部幅、前記シリンダの軸方向の長さをシリンダ連通部高さとしたときに、前記シリンダ連通部幅を前記シリンダ連通部高さよりも大きく設定して前記シリンダ連通部を形成したことを要旨としている。
本発明の第1実施形態について、図1〜図12を参照して説明する。なお、図4、図6、図9、図10、図11及び図12は、クランクシャフトの中心軸と直交する断面を示している。
<エンジンの構造>
図1に、本発明のシリンダブロックを含めて構成したエンジンの斜視構造を示す。
シリンダヘッド12は、シリンダブロック11の頂部に組み付けられる。
クランクシャフト14は、シリンダブロック11のクランクケースCとオイルパン13との内部に形成された空間に配設される。
図2にシリンダブロック11の斜視構造を示す。
シリンダブロック11は、シリンダを含めて成形されたシリンダ構造体3と、クランクケースC及び外壁部51を含めて成形されたブロック本体5とを備えて構成される。
<シリンダ構造体の構造>
図3に、シリンダ構造体3の斜視構造を示す。
シリンダ構造体3は、エンジンのピストンを収容するシリンダ31(第1シリンダ31A、第2シリンダ31B、第3シリンダ31C、第4シリンダ31D)と、同シリンダ31の外周面(シリンダ外周面31F)の上端部を取り囲むように形成されたシリンダフランジ部32とを含めて構成される。なお、シリンダ構造体3は、鋳造により一体成形される。
クランクシャフト14においては、この点火順序に応じて、各シリンダのピストンのストローク位置(シリンダ内におけるピストンの位置)が次のように設定されている。即ち、第1シリンダ31Aと第4シリンダ31Dとにおいて、ピストンのストローク位置が同じ位置に設定されている。また、第2シリンダ31Bと第3シリンダ31Cとにおいて、ピストンのストローク位置が同じ位置に設定されている。
<ブロック本体の構造>
図5に、ブロック本体5の斜視構造を示す。
ブロック本体5は、シリンダ31を収容するための外壁部51とクランクシャフト14を収容するためのクランクケースCとを含めて構成される。なお、ブロック本体5は、鋳造により一体成形される。
ブロック本体5へシリンダ構造体3を組み付けた状態において、外壁部内周面51Rとシリンダ外周面31Fとは所定の間隔を有して対向する。なお、シリンダブロック11においては、外壁部内周面51Rとシリンダ外周面31Fとの間に形成される空間がウォータージャケットとなる。
ブロック本体5の頂面(本体デッキ面51T)は、シリンダ構造体3のシリンダフランジ部32と当接される。
ブロック本体5の内側において、外壁部51とクランクケースCとの境界には、シリンダ構造体3を載置するためのシリンダ支持部55が形成されている。このシリンダ支持部55は、ブロック本体5の内側の全周にわたって形成されている。
図7に、頂面側(図6の矢印VA方向)から見たブロック本体5の平面構造を示す。
図8に、底面側(図6の矢印VB方向)から見たブロック本体5の平面構造を示す。
側壁56A,56B及び隔壁57A,57B,57Cには、クランクシャフト14の軸受部58が形成されている。なお、クランクシャフト14は、そのジャーナルが軸受部58の内周面と対向する方向からクランクキャップを通じて支持されることにより、ブロック本体5に組み付けられる。
第3クランク室R3は、第2隔壁57Bと第3隔壁57Cとに囲まれて区画形成されている。なお、第3クランク室R3は、第3シリンダ31Cと対応している。
図9に、図8のD81−D81線に沿ったブロック本体5の断面構造を示す。
図10に、図1のD11−D11線に沿ったシリンダブロック11の断面構造を示す。
第1隔壁連通部Hw1の幅Lw1(シリンダ31の中心軸Lcと直交する方向の長さ)は、第1隔壁連通部Hw1の高さLw2(シリンダ31の軸方向における窪みの深さ)よりも大きく設定されている。即ち、第1隔壁連通部Hw1は、シリンダ31の中心軸Lcと直交する方向を長手方向とした形状に形成されている。なお、第1隔壁連通部Hw1は、「Lw1>Lw2」の条件が満たされる範囲において、ブロック本体5に設けられる油路やボルト孔等との干渉を回避できるように最適化された形状に設定される。
図11に、図8のD82−D82線に沿ったブロック本体5の断面構造を示す。
図12に、図1のD12−D12線に沿ったシリンダブロック11の断面構造を示す。
以上詳述したように、この第1実施形態にかかるシリンダブロックによれば、以下に列記するような効果が得られるようになる。
このように、上記構造を採用することにより、クランクケースCへの不要な連通孔の形成を回避することのできる構造と、クランク室Rの圧力変動をより効率的に低減することのできる構造とをあわせて備えたシリンダブロック11を実現することができるようになる。
これにより、ピストンの移動にともなってクランク室側の空気が押圧されたとき、慣性がより大きくなる前にそうした空気が隣接するクランク室へ導入されるようになるため、より効率的にポンピングロスを低減することができるようになる。
こうした構成によれば、シリンダ31側へ開口させて連通部Hw1,Hw2を形成する場合において、幅Lw1を高さLw2以下に設定したときと比べて、隣接するクランク室へより早期に空気が押し出されるようになる。このため、ポンピングロスの低減効果が高められるようになる。
(6)本実施形態では、クランクシャフト14の回転中心と直交する断面において、第1隔壁連通部Hw1をシリンダ31の中心軸Lcを中心線とする軸対称の形状として形成している。
この点、本実施形態では、シリンダ構造体3とブロック本体5との組み合わせを通じてシリンダブロック11を構成するとともに、隔壁連通部Hw1,Hw2を含めてブロック本体5の成形を行うようにしている。これにより、切削加工による連通構造の形成が不要となるため、シリンダブロックへの残留応力の発生を回避することができるようになる。
本発明の第2実施形態について、図13及び図14を参照して説明する。なお、図13及び図14は、クランクシャフトの中心軸と直交する断面を示している。
図13に、図3のD3A−D3A線に沿った断面構造に相当するシリンダ構造体3の断面構造を示す。
シリンダ構造体3において、第1シリンダ31Aの周壁と第2シリンダ31Bの周壁とがつながった箇所には、第1シリンダ31Aの内部空間と第2シリンダ31Bの内部空間とを連通するシリンダ連通部Hsが形成されている。
シリンダ連通部Hsの幅Ls1(シリンダ31の中心軸Lcと直交する方向の長さ)は、シリンダ連通部Hsの高さLs2(シリンダ31の軸方向における窪みの高さ)よりも大きく設定されている。即ち、シリンダ連通部Hsは、シリンダ31の中心軸Lcと直交する方向を長手方向とした形状に形成されている。
なお、図3のD3B−D3B線に沿った断面構造に相当する本実施形態のシリンダ構造体3の断面構造は、図13の断面構造と同様となっている。即ち、第3シリンダ31Cの周壁と第4シリンダ31Dの周壁とがつながった箇所にも、第1シリンダ31A及び第2シリンダ31Bと同様の態様でシリンダ連通部Hsに形成されている。
以上詳述したように、この第2実施形態にかかるシリンダブロックによれば、先の第1実施形態による前記(1)〜(7)の効果に加えて、以下に示すような効果が得られるようになる。
なお、上記第2実施形態は、これを適宜変更した、例えば次のような形態として実施することもできる。
その他、上記各実施形態に共通して変更することができる要素を以下に列挙する。
・上記各実施形態では、クランクシャフト14の回転中心と直交する断面において、隔壁連通部Hw1,Hw2を略長方形状に形成する構成としたが、これら隔壁連通部Hw1,Hw2をその他の形状に変更することもできる。要するに、隔壁連通部Hw1,Hw2の幅Lw1が隔壁連通部Hw1,Hw2の高さLw2よりも大きく設定されている形状であれば、隔壁連通部Hw1,Hw2の形状は適宜変更可能である。
Claims (9)
- エンジンのシリンダブロックであって、
複数のシリンダを含めて形成されたシリンダ構造体と、
前記シリンダを収容する外壁部、前記エンジンのクランクシャフトを収容するクランクケース及び前記クランクケースの内部空間を前記シリンダの数に応じた複数のクランク室に区画する隔壁を含めて一体形成されたブロック本体との組み合わせにより構成するとともに、
前記隔壁に、隣接したクランク室を連通する隔壁連通部を前記シリンダ側へ開口させて形成した
ことを特徴とするエンジンのシリンダブロック。 - エンジンのシリンダブロックであって、
複数のシリンダを含めて形成されたシリンダ構造体と、
前記シリンダを収容する外壁部、前記エンジンのクランクシャフトを収容するクランクケース及び前記クランクケースの内部空間を前記シリンダの数に応じた複数のクランク室に区画する隔壁を含めて一体形成されたブロック本体との組み合わせにより構成するとともに、
前記シリンダに、隣接したシリンダの内部空間を連通するシリンダ連通部を前記ブロック本体側へ開口させて形成した
ことを特徴とするエンジンのシリンダブロック。 - エンジンのシリンダブロックであって、
複数のシリンダを含めて形成されたシリンダ構造体と、
前記シリンダを収容する外壁部、前記エンジンのクランクシャフトを収容するクランクケース及び前記クランクケースの内部空間を前記シリンダの数に応じた複数のクランク室に区画する隔壁を含めて一体形成されたブロック本体との組み合わせにより構成するとともに、
前記隔壁に、隣接したクランク室を連通する隔壁連通部を前記シリンダ側へ開口させて形成し、
前記シリンダに、隣接したシリンダの内部空間を連通するシリンダ連通部を前記ブロック本体側へ開口させて形成した
ことを特徴とするエンジンのシリンダブロック。 - 請求項1または3に記載のエンジンのシリンダブロックにおいて、
前記隔壁連通部を前記クランクシャフトの中心軸と直交する断面上で前記シリンダの中心軸を中心線とする軸対称の形状に形成した
ことを特徴とするエンジンのシリンダブロック。 - 請求項1または3または4に記載のエンジンのシリンダブロックにおいて、
ピストンのストローク位置がそれぞれ異なる位置に設定されており、且つ隣接して配設されている2つのシリンダについて、これらシリンダの各々に対応するクランク室の間に設けられた隔壁のみに前記隔壁連通部を形成した
ことを特徴とするエンジンのシリンダブロック。 - 請求項2または3に記載のエンジンのシリンダブロックにおいて、
前記シリンダ連通部を前記クランクシャフトの中心軸と直交する断面上で前記シリンダの中心軸を中心線とする軸対称の形状に形成した
ことを特徴とするエンジンのシリンダブロック。 - 請求項2または3または6に記載のエンジンのシリンダブロックにおいて、
ピストンのストローク位置がそれぞれ異なる位置に設定されており、且つ隣接して配設されている2つのシリンダについて、これらシリンダの間のみに前記シリンダ連通部を形成した
ことを特徴とするエンジンのシリンダブロック。 - 請求項1または3または4または5に記載のエンジンのシリンダブロックにおいて、
前記クランクシャフトの中心軸と直交する断面上の前記隔壁連通部について、前記シリンダの軸方向と直交する方向の長さを隔壁連通部幅、前記シリンダの軸方向の長さを隔壁連通部高さとしたときに、前記隔壁連通部幅を前記隔壁連通部高さよりも大きく設定して前記隔壁連通部を形成した
ことを特徴とするエンジンのシリンダブロック。 - 請求項2または3または6または7に記載のエンジンのシリンダブロックにおいて、
前記クランクシャフトの中心軸と直交する断面上の前記シリンダ連通部について、前記シリンダの軸方向と直交する方向の長さをシリンダ連通部幅、前記シリンダの軸方向の長さをシリンダ連通部高さとしたときに、前記シリンダ連通部幅を前記シリンダ連通部高さよりも大きく設定して前記シリンダ連通部を形成した
ことを特徴とするエンジンのシリンダブロック。
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