JP2004218546A - シリンダブロック、シリンダヘッド及びエンジン本体 - Google Patents

シリンダブロック、シリンダヘッド及びエンジン本体 Download PDF

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清治 大村
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俊裕 高見
Kazuya Kichijima
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Abstract

【課題】シリンダブロックとシリンダヘッドとが別体に成形されているエンジンにおいてウォータジャケットを形成している部分の設計自由度を高めて小型化や軽量化に貢献できるシリンダブロック、シリンダヘッド及びエンジン本体。
【解決手段】シリンダブロック10は本体シリンダブロック4と外周シリンダブロック6とに分割して成形されている。このため鋳造型においてはウォータジャケット50を成形する型部分は薄くする必要がなく、型寿命を長くすることができる。更にシリンダ12は単純な形状であり、外周シリンダブロック6とともにシリンダヘッドからの軸方向の圧締力をほぼ均一に分散しているので形状を薄くできる。したがってウォータジャケット50を形成している部分の設計自由度が高まり、ウォータジャケット50やシリンダ12を十分に薄くすることができるようになりエンジンの小型化や軽量化に貢献できる。
【選択図】 図10

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンのシリンダブロック、シリンダヘッド及びエンジン本体に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどのシリンダブロックにおいては、冷却水を循環させるためのウォータジャケットがシリンダの周囲に形成されている。このようなウォータジャケットをシリンダの周囲に形成しているシリンダブロック構造としては、シリンダ壁とウォータジャケット壁とを一体に形成して、更にウォータジャケット壁に樹脂ケーシングを取り付けたエンジンが存在する(例えば特許文献1参照)。
【0003】
又、シリンダブロックとシリンダヘッドとが一体に形成されているシリンダユニブロックの周囲にウォータジャケット形成板を巻き付け、外周から溶接固定したエンジンが存在する(例えば特許文献2参照)。
【0004】
又、シリンダライナ部の先端部を特殊な形状にして、シリンダライナ部の先端部とクランクシャフト用ベアリング部との間でFRP製ライナ外壁部を圧締保持しているシリンダブロックが存在する(例えば特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−296103号公報(第2−3頁、図1)
【特許文献2】
実開昭63−98465号公報(第6−7頁、第1図)
【特許文献3】
実開昭61−76149号公報(第3−4頁、第2図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし前記特許文献1のごとく、シリンダブロック内に鋳造時にウォータジャケットを成形する場合には、鋳造型においてウォータジャケットを成形する型部分は薄くする必要がある。特に、冷却水による冷却能力が十分であって燃焼性の観点から必要以上にシリンダを冷却したくない場合や、エンジンの小型化や軽量化を考慮した場合には、ウォータジャケットは極めて幅狭く成形する必要がある。
【0007】
このために鋳造型においてもウォータジャケット型部分を極めて薄くする必要がある。このように鋳造型に薄い部分が生じると、シリンダブロックの鋳造時にウォータジャケット型部分に破損や消耗が生じやすくなり、型寿命が短くなると言う問題が生じた。このためにウォータジャケット型部分を厚くしなくてはならない。この結果、ウォータジャケットの幅方向が大きく成形されてしまい、かつ幅方向の形状も自由度が低くなり、エンジン全体の大型化やシリンダの過冷却や過熱等の不都合が生じる。
【0008】
前記特許文献2では、鋳造型に薄いウォータジャケット型部分を設ける必要はない。ここではシリンダユニブロックに薄いウォータジャケット形成板を巻き付ける構成である。しかしウォータジャケット形成板が薄いために変形を招きやすく、シリンダユニブロックとの間のウォータジャケットの幅が変化するおそれがある。特に上述したごとく冷却水による冷却能力が十分で燃焼性の観点から必要以上に冷却したくない場合や、エンジンの小型化や軽量化を考慮した場合には、ウォータジャケットは極めて幅狭く形成する必要がある。このようにウォータジャケットを極めて幅狭く形成した場合には、わずかな変形が冷却水の流れを変化させて、冷却性能を悪化させ、ヒートスポットなどを生じさせてエンジンの燃焼性能を悪化させるおそれがある。
【0009】
更に、この特許文献2では、シリンダブロックとシリンダヘッドとが一体化されたシリンダユニブロックに対して、ウォータジャケット形成板にてウォータジャケットが溶接により形成されており、シリンダブロックとシリンダヘッドとが分離している通常のエンジンに対して適用することはできない。
【0010】
上述した特許文献1,2の問題は、シリンダヘッドにウォータジャケットを形成する場合も同じである。
前記特許文献3では、FRP製ライナ外壁部を別体に設けることにより鋳造型に薄いウォータジャケット型部分を設ける必要はない。しかし、FRP製ライナ外壁部をシリンダライナ部の先端に係止して圧締するためにシリンダライナ部にボア形状を歪ませるような応力を受けやすい。このためシリンダライナ部を薄肉化してエンジンの小型化や軽量化を図ろうとしても、ボア変形が生じやすくなるためエンジンの小型化や軽量化を阻害するおそれがある。
【0011】
本発明は、シリンダブロックとシリンダヘッドとが別体に成形されているエンジンにて、ウォータジャケットを形成している部分の設計自由度を高めることにより小型化や軽量化に貢献できるシリンダブロック、シリンダヘッド及びエンジン本体を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載のシリンダブロックは、ウォータジャケットがシリンダを取り囲んで設けられ、別体のシリンダヘッドが組み合わされることによりエンジン本体を形成するシリンダブロックであって、ウォータジャケットに対してシリンダ側を形成する本体シリンダブロックと、ウォータジャケットに対してシリンダとは反対側を形成するブロックとして前記本体シリンダブロックとは別体に成形され、前記本体シリンダブロック上の載置面に配置されることで前記本体シリンダブロックと共にウォータジャケットを区画形成し、該区画形成状態で前記シリンダヘッドと前記本体シリンダブロックとの間で圧締可能となる外周シリンダブロックとを備えたことを特徴とする。
【0013】
このシリンダブロックは、ウォータジャケットを挟んでブロックが、本体シリンダブロックと外周シリンダブロックとに分割して成形されている。このため各ブロックを成形する場合、特に鋳造にて成形する場合に、鋳造型においてはウォータジャケットを成形する型部分は薄くする必要がなくなる。すなわち、本体シリンダブロックの鋳造型はウォータジャケットの内側の表面を成形すれば良いことから、幅方向についてはウォータジャケットの幅に関係なく十分に厚くすることができる。
【0014】
外周シリンダブロック側についても、鋳造する場合には、同様に鋳造型においてはウォータジャケットの外側の表面を成形すれば良いことから、幅方向についてはウォータジャケットの幅に関係なく十分に厚くすることができる。尚、外周シリンダブロックについては、シリンダが形成されている本体シリンダブロックとはウォータジャケットを挟んでいるので、本体シリンダブロックほどには熱あるいは摩耗による耐久性は要求されない。このため外周シリンダブロックについては鋳造に依る必要はなく、この場合には鋳造型の耐久性の問題はなくなる。
【0015】
したがってウォータジャケットの幅を狭く設計しても鋳造型の型寿命を悪化させることがなくなる。
しかも本体シリンダブロックのシリンダ部分は、シリンダヘッドからの圧締力を、先端から軸方向に沿って受け、更に外周シリンダブロックとともに受けて圧締力を分散している。このためシリンダ部分の先端はシリンダヘッドからの圧締力を受ければよく、先端形状を複雑化させる必要が無く、シリンダ部分の壁厚を薄くしてもボア自体が変形するようなことがない。更に外周シリンダブロックはブロックとして成形されているため外力に対して変形しにくく、外力による内部のウォータジャケットの水路変形を防止できる。
【0016】
したがってウォータジャケットを形成している部分の設計自由度が高まる。このため上述したごとくウォータジャケットやシリンダ部分を十分に薄くすることができるようになりエンジンの小型化や軽量化に貢献できる。
【0017】
請求項2に記載のシリンダブロックでは、請求項1において、前記本体シリンダブロックと前記外周シリンダブロックとの一方又は両方に、相手方の配置を決定する位置決め部が形成されていることを特徴とする。
【0018】
このように位置決め部が形成されていることにより、本体シリンダブロックと外周シリンダブロックとを迅速にかつ正確に組み合わせてシリンダブロックを形成することができるようになる。
【0019】
請求項3に記載のシリンダブロックでは、請求項1又は2において、前記外周シリンダブロックは樹脂あるいは樹脂複合材料からなることを特徴とする。
外周シリンダブロックは、シリンダが形成されている本体シリンダブロックとはウォータジャケットを挟んで配置されるので、本体シリンダブロックほどには熱あるいは摩耗による耐久性は要求されない。このため外周シリンダブロックについては、樹脂あるいは樹脂複合材料にて成形することができる。このことにより一層のエンジンの軽量化や低コスト化を図ることが可能となる。
【0020】
請求項4に記載のシリンダブロックでは、請求項1又は2において、前記外周シリンダブロックはアルミニウム合金、マグネシウム合金、樹脂、樹脂複合材料及びセラミックスから選択された1つ又は2つ以上の材料からなることを特徴とする。
【0021】
外周シリンダブロックには前記請求項3に述べた理由から広い範囲の各種材料を用いることが可能であり、アルミニウム合金、マグネシウム合金、樹脂、樹脂複合材料及びセラミックスにて成形することができる。更に、アルミニウム合金、マグネシウム合金、樹脂、樹脂複合材料及びセラミックスから選択された2つ以上の材料の組み合わせにて外周シリンダブロックを構成することもできる。
【0022】
請求項5に記載のシリンダブロックでは、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記本体シリンダブロックは、アルミニウム合金又はマグネシウム合金を用いて鋳造により成形されていることを特徴とする。
【0023】
尚、本体シリンダブロックについてはアルミニウム合金又はマグネシウム合金を用いて鋳造により成形することにより、エンジンの一層の軽量化を図ることができる。
【0024】
請求項6に記載のシリンダブロックでは、請求項5において、前記本体シリンダブロックはボア部分にシリンダライナが鋳込まれていることを特徴とする。
このようにシリンダライナが、鋳物である本体シリンダブロックの中に鋳込まれていることにより、シリンダライナとしては肉厚が薄いものが使用できる。一般的にシリンダライナとしてはアルミニウム合金又はマグネシウム合金よりも比重の高い鉄合金等の耐摩耗性のある材料を用いるので、薄くできることによりエンジンの軽量化に貢献できる。
【0025】
請求項7に記載のシリンダブロックでは、請求項5において、前記本体シリンダブロックはボア部分にシリンダライナが鋳込まれておらず、ボア部分が表面処理により耐摩耗性が付与されていることを特徴とする。
【0026】
このようにアルミニウム合金又はマグネシウム合金の鋳物を表面処理して耐摩耗性が付与されているボアが形成されている場合には、熱分布が偏るとシリンダライナが存在しないのでボア変形を来しやすい。しかし、前述したごとくシリンダブロックでは、ウォータジャケットの幅方向の設計自由度が高いので、熱分布が均一となるようにウォータジャケットの幅方向の形状を設計することができ、ボア変形を抑制することができる。そして本体シリンダブロックはシリンダライナを鋳込んでいないので一層のエンジンの軽量化に貢献できる。
【0027】
請求項8に記載のシリンダヘッドは、ウォータジャケットがシリンダ頂部を取り囲んで設けられ、別体のシリンダブロックが組み合わされることによりエンジン本体を形成するシリンダヘッドであって、ウォータジャケットに対してシリンダ頂部側を形成する本体シリンダヘッドと、ウォータジャケットに対してシリンダ頂部とは反対側を形成するブロックとして前記本体シリンダヘッドとは別体に成形され、前記本体シリンダヘッド上の載置面に配置されることで前記本体シリンダヘッドと共にウォータジャケットを区画形成し、該区画形成状態で前記シリンダブロックと前記本体シリンダヘッドとの間で圧締可能となる外周シリンダヘッドとを備えたことを特徴とする。
【0028】
このシリンダヘッドは、ウォータジャケットを挟んで、本体シリンダヘッドと外周シリンダヘッドとに分割して成形されている。このため各ヘッド部分を成形する場合、特に鋳造にて成形する場合に、鋳造型においてはウォータジャケットを成形する型部分は薄くする必要がなくなる。すなわち、本体シリンダヘッドの鋳造型はウォータジャケットの内側の表面を成形すれば良いことから、幅方向についてはウォータジャケットの幅に関係なく十分に厚くすることができる。
【0029】
外周シリンダヘッド側についても、鋳造する場合には、同様に鋳造型においてはウォータジャケットの外側の表面を成形すれば良いことから、幅方向についてはウォータジャケットの幅に関係なく十分に厚くすることができる。尚、外周シリンダヘッドについては、シリンダ頂部が形成されている本体シリンダヘッドとはウォータジャケットを挟んでいるので、本体シリンダヘッドほどには熱による耐久性は要求されない。このため外周シリンダヘッドについては鋳造に依る必要はなく、この場合には鋳造型の耐久性の問題はなくなる。
【0030】
したがってウォータジャケットの幅を狭く設計しても鋳造型の型寿命を悪化させることがなくなる。
しかも本体シリンダヘッドのシリンダ頂部部分は、シリンダブロックからの圧締力を、先端から軸方向に沿って受け、更に外周シリンダヘッドとともに受けて圧締力を分散している。このためシリンダ頂部部分の先端はシリンダブロックからの圧締力を受ければよく、先端形状を複雑化させる必要が無く、シリンダ頂部部分の壁厚を薄くしてもシリンダ頂部形状自体が変形するようなことがない。更に外周シリンダヘッドはブロックとして成形されているため外力に対して変形しにくく、外力による内部のウォータジャケットの水路変形を防止できる。
【0031】
したがってウォータジャケットを形成している部分の設計自由度が高まる。このため上述したごとくウォータジャケットやシリンダ頂部部分を十分に薄くすることができるようになりエンジンの小型化や軽量化に貢献できる。
【0032】
請求項9に記載のシリンダヘッドでは、請求項8において、前記本体シリンダヘッドと前記外周シリンダヘッドとの一方又は両方に、相手方の配置を決定する位置決め部が形成されていることを特徴とする。
【0033】
このように位置決め部が形成されていることにより、本体シリンダヘッドと外周シリンダヘッドとを迅速にかつ正確に組み合わせてシリンダヘッドを形成することができるようになる。
【0034】
請求項10に記載のシリンダヘッドでは、請求項8又は9において、前記外周シリンダヘッドは樹脂あるいは樹脂複合材料からなることを特徴とする。
外周シリンダヘッドは、シリンダ頂部が形成されている本体シリンダヘッドとはウォータジャケットを挟んで配置されるので、本体シリンダヘッドほどには熱による耐久性は要求されない。このため外周シリンダヘッドについては、樹脂あるいは樹脂複合材料にて成形することができる。このことにより一層のエンジンの軽量化や低コスト化を図ることが可能となる。
【0035】
請求項11に記載のシリンダヘッドでは、請求項8又は9において、前記外周シリンダヘッドはアルミニウム合金、マグネシウム合金、樹脂、樹脂複合材料及びセラミックスから選択された1つ又は2つ以上の材料からなることを特徴とする。
【0036】
外周シリンダヘッドには前記請求項10に述べた理由から広い範囲の各種材料を用いることが可能であり、アルミニウム合金、マグネシウム合金、樹脂、樹脂複合材料及びセラミックスにて成形することができる。更に、アルミニウム合金、マグネシウム合金、樹脂、樹脂複合材料及びセラミックスから選択された2つ以上の材料の組み合わせにて外周シリンダヘッドを構成することもできる。
【0037】
請求項12に記載のシリンダヘッドでは、請求項8〜11のいずれかにおいて、前記本体シリンダヘッドは、アルミニウム合金又はマグネシウム合金を用いて鋳造により成形されていることを特徴とする。
【0038】
尚、本体シリンダヘッドについても、アルミニウム合金又はマグネシウム合金を用いて鋳造により成形することにより、エンジンの一層の軽量化を図ることができる。
【0039】
請求項13に記載のエンジン本体は、ウォータジャケットがシリンダを取り囲んで設けられたシリンダブロック、及びウォータジャケットがシリンダ頂部を取り囲んで設けられたシリンダヘッドとを組み合わせたエンジン本体であって、ウォータジャケットに対してシリンダ側を形成する本体シリンダブロックと、ウォータジャケットに対してシリンダ頂部側を形成する本体シリンダヘッドと、各ウォータジャケットに対してシリンダ及びシリンダ頂部とは反対側を形成するブロックとして前記本体シリンダブロック及び前記本体シリンダヘッドとは別体に成形され、前記本体シリンダブロックの載置面と前記本体シリンダヘッドの載置面との間に配置されることで各ウォータジャケットを区画形成し、該区画形成状態で前記本体シリンダブロックと前記本体シリンダヘッドとの間で圧締可能となる外周シリンダブロックとを備えたことを特徴とする。
【0040】
このエンジン本体は、ウォータジャケットを挟んで、本体シリンダブロックと本体シリンダヘッドと外周シリンダブロックとに分割して成形されている。このため各部分を成形する場合、特に鋳造にて成形する場合に、鋳造型においてはウォータジャケットを成形する型部分は薄くする必要がなくなる。すなわち、本体シリンダブロック及び本体シリンダヘッドの鋳造型はウォータジャケットの内側の表面を成形すれば良いことから、幅方向についてはウォータジャケットの幅に関係なく十分に厚くすることができる。
【0041】
外周シリンダブロック側についても、鋳造する場合には、同様に鋳造型においてはウォータジャケットの外側の表面を成形すれば良いことから、幅方向についてはウォータジャケットの幅に関係なく十分に厚くすることができる。尚、外周シリンダブロックについては、シリンダあるいはシリンダ頂部が形成されている本体シリンダブロック及び本体シリンダヘッドとはウォータジャケットを挟んでいるので、本体シリンダブロック及び本体シリンダヘッドほどには熱あるいは摩耗による耐久性は要求されない。このため外周シリンダブロックについては鋳造に依る必要はなく、この場合には鋳造型の耐久性の問題はなくなる。
【0042】
したがってウォータジャケットの幅を狭く設計しても鋳造型の型寿命を悪化させることがなくなる。
しかも本体シリンダブロックのシリンダ及び本体シリンダヘッドのシリンダ頂部部分は、お互いに相手方からの圧締力を、先端から軸方向に沿って受け、更に外周シリンダブロックとともに受けて圧締力を分散している。このためシリンダの先端及びシリンダ頂部部分の先端は相手からの圧締力を受ければよく、先端形状を複雑化させる必要が無く、シリンダやシリンダ頂部部分の壁厚を薄くしてもシリンダやシリンダ頂部形状自体が変形するようなことがない。更に外周シリンダブロックはブロックとして成形されているため外力に対して変形しにくく、外力による内部のウォータジャケットの水路変形を防止できる。
【0043】
したがってウォータジャケットを形成している部分の設計自由度が高まる。このため上述したごとくウォータジャケット、シリンダあるいはシリンダ頂部部分を十分に薄くすることができるようになりエンジンの小型化や軽量化に貢献できる。
【0044】
そして上述した効果が1つの外周シリンダブロックにて、本体シリンダブロック側及び本体シリンダヘッド側で共に生じさせることができ、エンジンの部品点数を増加させることがない。
【0045】
請求項14に記載のエンジン本体では、請求項13において、前記本体シリンダブロックと前記外周シリンダブロックとの一方又は両方に、相手方の配置を決定する位置決め部が形成されていることを特徴とする。
【0046】
このように位置決め部が形成されていることにより、本体シリンダブロックと外周シリンダブロックとを迅速にかつ正確に組み合わせてシリンダブロックを形成でき、そして本体シリンダヘッドにより本体シリンダブロックとの間で外周シリンダブロックを圧締してエンジン本体を形成することができるようになる。
【0047】
請求項15に記載のエンジン本体では、請求項13又は14において、前記外周シリンダブロックは樹脂あるいは樹脂複合材料からなることを特徴とする。
外周シリンダブロックは、シリンダあるいはシリンダ頂部が形成されている本体シリンダブロック及び本体シリンダヘッドとはウォータジャケットを挟んで配置されるので、本体シリンダブロックや本体シリンダヘッドほどには熱あるいは摩耗による耐久性は要求されない。このため外周シリンダブロックについては 樹脂あるいは樹脂複合材料にて成形することができる。このことにより一層のエンジンの軽量化や低コスト化を図ることが可能となる。
【0048】
請求項16に記載のエンジン本体では、請求項13又は14において、前記外周シリンダブロックはアルミニウム合金、マグネシウム合金、樹脂、樹脂複合材料及びセラミックスから選択された1つ又は2つ以上の材料からなることを特徴とする。
【0049】
外周シリンダブロックには前記請求項15に述べた理由から広い範囲の各種材料を用いることが可能であり、アルミニウム合金、マグネシウム合金、樹脂、樹脂複合材料及びセラミックスにて成形することができる。更に、アルミニウム合金、マグネシウム合金、樹脂、樹脂複合材料及びセラミックスから選択された2つ以上の材料の組み合わせにて外周シリンダブロックを構成することもできる。
【0050】
請求項17に記載のエンジン本体では、請求項13〜16のいずれかにおいて、前記本体シリンダブロックは、アルミニウム合金又はマグネシウム合金を用いて鋳造により成形されていることを特徴とする。
【0051】
尚、本体シリンダブロックについても、アルミニウム合金又はマグネシウム合金を用いて鋳造により成形することにより、エンジンの一層の軽量化を図ることができる。
【0052】
請求項18に記載のエンジン本体では、請求項17において、前記本体シリンダブロックはボア部分にシリンダライナが鋳込まれていることを特徴とする。
このようにシリンダライナが、鋳物である本体シリンダブロックの中に鋳込まれていることにより、シリンダライナとしては肉厚が薄いものが使用できる。一般的にシリンダライナとしてはアルミニウム合金又はマグネシウム合金よりも比重の高い鉄合金等の耐摩耗性のある材料を用いるので、薄くできることによりエンジンの軽量化に貢献できる。
【0053】
請求項19に記載のエンジン本体では、請求項17において、前記本体シリンダブロックはボア部分にシリンダライナが鋳込まれておらず、ボア部分が表面処理により耐摩耗性が付与されていることを特徴とする。
【0054】
このようにアルミニウム合金又はマグネシウム合金の鋳物を表面処理して耐摩耗性が付与されているボアが形成されている場合には、熱分布が偏るとシリンダライナが存在しないのでボア変形を来しやすい。しかし、前述したごとくエンジン本体は、ウォータジャケットの幅方向の設計自由度が高いので、熱分布が均一となるようにウォータジャケットの幅方向の形状を設計することができ、ボア変形を抑制することができる。そして本体シリンダブロックはシリンダライナを鋳込んでいないので一層のエンジンの軽量化に貢献できる。
【0055】
請求項20に記載のエンジン本体では、請求項13〜19のいずれかにおいて、前記本体シリンダヘッドは、アルミニウム合金又はマグネシウム合金を用いて鋳造により成形されていることを特徴とする。
【0056】
尚、本体シリンダヘッドについても、アルミニウム合金又はマグネシウム合金を用いて鋳造により成形することにより、エンジンの一層の軽量化を図ることができる。
【0057】
請求項21に記載のエンジン本体では、請求項13〜20のいずれかにおいて、前記本体シリンダヘッドと前記本体シリンダブロックとの間を締結ボルトにより締結して、前記外周シリンダブロックを固定したことを特徴とする。
【0058】
この締結ボルトによる本体シリンダヘッドと本体シリンダブロックとの間の締結により、本体シリンダヘッドと本体シリンダブロックとの間に存在する外周シリンダブロックは圧締されて固定される。このことによりエンジン本体を形成することができる。
【0059】
請求項22に記載のエンジン本体では、シリンダヘッドと請求項1〜7のいずれかのシリンダブロックとを用いて、該シリンダブロックにおける本体シリンダブロックと前記シリンダヘッドとの間を締結ボルトにより締結して、前記外周シリンダブロックを固定したことを特徴とする。
【0060】
この締結ボルトによるシリンダヘッドと請求項1〜7のいずれかのシリンダブロックの本体シリンダブロックとの間の締結により、シリンダヘッドと本体シリンダブロックとの間に存在する外周シリンダブロックは圧締されて固定される。このことによりエンジン本体を形成することができる。
【0061】
請求項23に記載のエンジン本体では、請求項13〜22のいずれかにおいて、前記本体シリンダブロックと前記外周シリンダブロックとの間を、シール材又は溶接によりシールしたことを特徴とする。
【0062】
ウォータジャケットの水漏れの防止としては、本体シリンダブロックと外周シリンダブロックとの間をシール材又は溶接によりシールすることによりなすことができる。
【0063】
請求項24に記載のエンジン本体では、請求項8〜12のいずれかのシリンダヘッドとシリンダブロックとを用いて、該シリンダブロックと前記シリンダヘッドにおける本体シリンダヘッドとの間を締結ボルトにより締結して、前記外周シリンダヘッドを固定したことを特徴とする。
【0064】
この締結ボルトによる請求項8〜12のいずれかのシリンダヘッドの本体シリンダヘッドとシリンダブロックとの間の締結により、本体シリンダヘッドとシリンダブロックとの間に存在する外周シリンダヘッドは圧締されて固定される。このことによりエンジン本体を形成することができる。
【0065】
請求項25に記載のエンジン本体では、請求項24において、前記本体シリンダヘッドと前記外周シリンダヘッドとの間を、シール材又は溶接によりシールしたことを特徴とする。
【0066】
ウォータジャケットの水漏れ防止としては、本体シリンダヘッドと外周シリンダヘッドとの間をシール材又は溶接によりシールすることによりなすことができる。
【0067】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
図1の斜視図は上述した発明が適用された4気筒内燃機関のエンジン本体2の構成を示している。このエンジン本体2は、本体シリンダブロック4、外周シリンダブロック6及びシリンダヘッド8が、図2の分解斜視図に示すごとく積み重なることにより構成されている。
【0068】
本体シリンダブロック4と外周シリンダブロック6とは、図3の斜視図及び図4の平面図に示すごとく組み合わされることによりシリンダブロック10を形成している。
【0069】
本体シリンダブロック4はアルミニウム合金あるいはマグネシウム合金により一体に鋳造されている。本体シリンダブロック4は、上部に設けられた円筒状の4つのシリンダ12、下部に設けられたスカート14、及びシリンダ12とスカート14との中間に設けられた外壁載置部16を備えている。尚、スカート14及び外壁載置部16の外側には補強のためのリブ18,20が複数設けられている。
【0070】
図5の平面図及び図6の断面斜視図(図5のA−Aで切断)に示すごとく、各シリンダ12の内周面側にはボアを形成する部分にシリンダライナ22(ここでは鉄合金製)が鋳込まれている。外壁載置部16には全てのシリンダ12を囲むようにシリンダ12の軸方向とは直交する載置面24が形成されている。更に載置面24においてシリンダ12の周りには10カ所のボルトネジ孔26が設けられている。又、載置面24において対角位置に2カ所に外周シリンダブロック6を位置決めするためのノックピン28が突出して設けられている。
【0071】
外周シリンダブロック6を図7の斜視図及び図8の4面図に示す。尚、図7(A)は通常の斜視図、図7(B)は外周シリンダブロック6を上下逆にして示した斜視図である。又、図8(A)は平面図、図8(B)は正面図、図8(C)は底面図、図8(D)は右側面図である。外周シリンダブロック6はここでは樹脂あるいは樹脂複合材料(例えば、ガラス繊維やカーボン繊維等による繊維強化樹脂等)の成形体を用いている。尚、樹脂及び樹脂複合材料以外に、アルミニウム合金、マグネシウム合金あるいはセラミックスにより一体に成形したものでも良い。
【0072】
外周シリンダブロック6は、図6に示したシリンダ12の外周面12aに対抗する内周面30を有して環状に成形されている。この内周面30は、上部内周面30aと下部内周面30bとから構成されており、上部内周面30aよりも下部内周面30bはシリンダ12の外周面12aに近づくように成形されている。
【0073】
外周シリンダブロック6の上端には平面状の外周デッキ面32が形成され、外周シリンダブロック6の下端には平面状の底面34が形成されている。外周デッキ面32から底面34へは内周面30の軸方向に沿って10カ所にボルト挿通孔36が、図9の断面斜視図[図8(A)のB−B断面]に示すごとく貫通している。このボルト挿通孔36は本体シリンダブロック4に設けられた10カ所のボルトネジ孔26に対応して設けられている。更に底面34には本体シリンダブロック4側のノックピン28を挿入するための位置決め孔38が、本体シリンダブロック4側のノックピン28と対応する位置に形成されている。このノックピン28と位置決め孔38との組み合わせが位置決め部に相当する。ボルト挿通孔36には金属製の鞘管を配置しても良い。
【0074】
尚、外周シリンダブロック6の外周には、複数のリブ40,42やウォータジャケットに対する冷却水の流入あるいは流出に用いられる冷却水口44が設けられている。
【0075】
このような構成により本体シリンダブロック4と外周シリンダブロック6とが図3に示したごとく、本体シリンダブロック4側のノックピン28と外周シリンダブロック6側の位置決め孔38とにより位置決めされて組み合わされる。このように組み合わされた場合には、図10に示すごとく本体シリンダブロック4におけるシリンダ12の外周面12aと、外周シリンダブロック6の内周面30との間に、ウォータジャケット50が形成される。この時、外周シリンダブロック6の内周面30の内、上部内周面30a側では下部内周面30b側に比較してウォータジャケット50の幅が大きくなる。そして、本体シリンダブロック4におけるシリンダ12上端の内周デッキ面12bと、外周シリンダブロック6上端の外周デッキ面32とは、ほぼ同一平面あるいは完全に同一平面に属するようになる。
【0076】
尚、本体シリンダブロック4の載置面24あるいは外周シリンダブロック6の底面34にいずれか一方又は両方には、液体シール材(例えば、シリコン系シール材など)を予め塗布しておく。このことにより、本体シリンダブロック4と外周シリンダブロック6との間をシールして、ウォータジャケット50からの水漏れを防止する。ここでは液体シール材を用いたがガスケットを配置しても良い。又、外周シリンダブロック6がアルミニウム合金やマグネシウム合金などの金属製の場合にはシールを目的とした溶接(例えば、TIG溶接、MIG溶接、レーザ溶接、摩擦攪拌溶接など)を実行しても良い。すなわち、図10に示したごとく本体シリンダブロック4の載置面24と外周シリンダブロック6の底面34とを接触させた状態で、外周側から本体シリンダブロック4と外周シリンダブロック6との境界部分に溶接を施しても良い。
【0077】
そして図3のように本体シリンダブロック4と外周シリンダブロック6とが組み合わされて形成されたシリンダブロック10に対しては、内周デッキ面12b及び外周デッキ面32に対して上面加工を行った後、シリンダヘッド8がガスケット7を間にして組み合わされる。
【0078】
そして図11の縦断面斜視図に示すごとく、全体で10本の締結ボルト52がシリンダヘッド8からガスケット7のボルト挿通孔7aと外周シリンダブロック6のボルト挿通孔36とを介して、本体シリンダブロック4のボルトネジ孔26に螺入される。このことで、外周シリンダブロック6はシリンダヘッド8と本体シリンダブロック4とから圧締力を受けて締結固定される。このことにより図1に示したごとく本体シリンダブロック4、外周シリンダブロック6及びシリンダヘッド8をエンジン本体2として一体に構成することができる。
【0079】
以上説明した本実施の形態1によれば、以下の効果が得られる。
(イ).シリンダブロック10は本体シリンダブロック4と外周シリンダブロック6とに分割して成形されている。
【0080】
図3,4,10に示したごとくのシリンダブロック10を、従来のごとく全て一体として鋳造にて成形する場合には、ウォータジャケット50を形成するための鋳造型部分は極めて薄くて長い型形状となり、この部分が鋳造を繰り返すことにより摩耗や破損を来しやすく、型寿命が非常に短いものとなる。
【0081】
しかし、本実施の形態では、シリンダブロック10は、ウォータジャケット50を挟んでブロックが、本体シリンダブロック4と外周シリンダブロック6とに分割して成形できる。このため、各ブロック4,6を成形する場合、特に本体シリンダブロック4を鋳造にて成形する場合には、鋳造型においてはウォータジャケット50を成形する型部分は薄くする必要がなくなる。すなわち、本体シリンダブロック4の鋳造型は、ウォータジャケット50の内側の表面を形成すれば良いことから、幅方向についてはウォータジャケット50の幅に関係なく十分に厚くすることができるので、型寿命を長くすることができる。
【0082】
外周シリンダブロック6側については本実施の形態では樹脂あるいは樹脂複合材料にて成形しているが、この場合は鋳造型の耐久性の問題はなくなる。尚、特に外周シリンダブロック6側を、アルミニウム合金やマグネシウム合金等の金属にて鋳造する場合においては、本体シリンダブロック4の場合と同様である。すなわちウォータジャケット50の外側の表面を形成すれば良いことから、幅方向についてはウォータジャケット50の幅に関係なく十分に厚くすることができ、型寿命を長くすることができる。
【0083】
しかも本体シリンダブロック4のシリンダ12は、シリンダヘッド8からの圧締力を、先端から軸方向に沿って受け、更に外周シリンダブロック6とともに受けて圧締力を分散している。このためシリンダ12の先端はシリンダヘッド8からの圧締力を受ければよく、先端形状を複雑化させる必要が無く、シリンダ12の壁厚を薄くしてもボア自体が変形するようなことがない。更に外周シリンダブロック6はブロックとして成形されているため外力に対して変形しにくく、外力による内部のウォータジャケット50の水路変形を防止できる。
【0084】
したがってウォータジャケット50を形成している部分の設計自由度が高まる。このため上述したごとくウォータジャケット50やシリンダ12を十分に薄くすることができるようになりエンジンの小型化や軽量化に貢献できる。
【0085】
(ロ).本体シリンダブロック4と外周シリンダブロック6との間は、ノックピン28及び位置決め孔38の機能により、本体シリンダブロック4の載置面24上に外周シリンダブロック6を配置するのみで正確な配置を実現することができる。
【0086】
(ハ).外周シリンダブロック6は、シリンダ12が形成されている本体シリンダブロック4とはウォータジャケット50を挟んで配置されるので、本体シリンダブロック4ほどには熱あるいは摩耗による耐久性は要求されない。このため外周シリンダブロック6については、樹脂あるいは樹脂複合材料にて形成している。このことによりエンジンの軽量化や低コスト化を図ることが可能となる。
【0087】
外周シリンダブロック6は、本体シリンダブロック4の載置面24とシリンダヘッド8との間で圧締されて固定されているが、締結力はシリンダ12にも分散されている。このため、外周シリンダブロック6が樹脂製であっても変形を生じにくく、ウォータジャケット50の水密性を維持できる。
【0088】
(ニ).前述したごとく、本体シリンダブロック4は外周シリンダブロック6と一体に鋳造されていないので、鋳造型の内部が複雑な形状にならない。更に、シリンダ12の内周デッキ面12bはガスケット7を介してシリンダヘッド8の底面に密着すれば良く、シリンダ12は単純な円筒形であり複雑な形状をしていないので、一層、鋳造型の内部を単純化できる。
【0089】
このため鋳造時に溶湯が鋳造型内を円滑に流れることから鋳造品に鋳巣が生じ難いので、歩留まり高く製造でき、製造コストを低減できる。
更に、外周シリンダブロック6側も鋳造品としても、外周シリンダブロック6は本体シリンダブロック4と一体に鋳造しなくても良いので、外周シリンダブロック6側の鋳造型の内部も複雑な形状にならない。したがって鋳造時に溶湯が鋳造型内を円滑に流れることから鋳造品に鋳巣が生じ難いので、歩留まり高く製造でき、製造コストを低減できる。
【0090】
(ホ).シリンダ12は単純な円筒形であり、内周デッキ面12bからガスケット7を介してシリンダヘッド8から軸方向の圧締力を、全周でほぼ均一に受けている。したがって従来技術のようにシリンダ12が歪むような、特にボアが変形するような不均一な圧締力や横方向の力を受けにくい。このため、ボアの形状を高精度に維持でき、ピストンリングとの摩擦や摩耗が高まることが無く、更にピストンリングとの間の気密性が悪化することがないので、エンジンのエネルギー効率も高く維持できる。
【0091】
外周シリンダブロック6においても、外周デッキ面32にはガスケット7を介してシリンダヘッド8から軸方向の圧締力を全周でほぼ均一に受けている。したがって外周シリンダブロック6が歪むような不均一な圧締力や横方向の力を受けにくいので、本体シリンダブロック4及びシリンダヘッド8に対する水密性が阻害されることがない。
【0092】
(ヘ).本体シリンダブロック4は、アルミニウム合金又はマグネシウム合金により鋳造されているので、エンジンの軽量化を図ることができる。
そして、本体シリンダブロック4中にシリンダライナ22が鋳込まれていることにより、シリンダ12の耐久性が向上するとともに、シリンダライナ22自体も肉厚が薄いものが使用できる。このためエンジンの軽量化に貢献できる。
【0093】
(ト).図2に示したごとく鋳造された本体シリンダブロック4はシリンダ12は完全に露出している。このため、内周面や外周面からのシリンダ12に対する各種加工(例えば、ネジ加工、ボア間冷却用加工など)や内周面や外周面からのシリンダライナ22に対する加工、及びシリンダ12周辺の加工が容易に実行できる。
【0094】
更に、外周シリンダブロック6の内周面30に対しても各種加工が容易である。これらのことから、ウォータジャケット50の水路成形は非常に自由度が高いものとなり、ボア周りやボア間の温度の調節が容易となり、ボア周りやボア間の温度分布を最適なものとして、ボアの形状歪みや燃焼に対する影響を制御でき、エンジン性能を好適なものとすることが可能となる。
【0095】
[実施の形態2]
本実施の形態では、図12の斜視図に示すごとく、シリンダブロック110において、本体シリンダブロック104は前記実施の形態1の本体シリンダブロック4と同形状であるが、外周シリンダブロック106がシリンダ112よりも高く形成されている。このことにより、本体シリンダブロック104と外周シリンダブロック106と組み合わせた場合には、図示するごとく外周デッキ面132は内周デッキ面112bよりも高くなる。
【0096】
このシリンダブロック110の形状に対応して、図13の破断斜視図(シリンダ112間の断面)及び図14の縦断面図(シリンダ112中心の断面)に示すごとく、本体シリンダヘッド108は、内周デッキ面112bに接触するシリンダ頂部側の内壁部108aが下方に突出している。このことで、図示しているごとく、締結ボルト152にて外周シリンダブロック106を締結すると、本体シリンダヘッド108は内周デッキ面112bと外周デッキ面132との両方に対して、ガスケット107を介して水密状態で密着できる。
【0097】
ガスケット107は内周デッキ面112b側と外周デッキ面132側とで段差を有して一体に成形されたものである。尚、内周デッキ面112bと外周デッキ面132とでガスケットを別々に設けても良い。
【0098】
又、ガスケット107は、内周デッキ面112bと本体シリンダヘッド108との接触位置のみに用いて、外周デッキ面132と本体シリンダヘッド108との接触位置では、前記実施の形態1にて述べた液体シール材を用いてシールしても良い。
【0099】
このように外周シリンダブロック106は、シリンダブロック110側のウォータジャケット150aの外壁と、本体シリンダヘッド108側のウォータジャケット150bの外壁とを兼ねている。
【0100】
尚、外周シリンダブロック106と本体シリンダブロック104との載置やシールの関係は前記実施の形態1に述べた外周シリンダブロック6と本体シリンダブロック4との関係と同じである。
【0101】
以上説明した本実施の形態2によれば、以下の効果が得られる。
(イ).前記実施の形態1の(イ)〜(ト)の効果とともに、本体シリンダヘッド108と外周シリンダブロック106との関係についても同様な効果を生じる。
【0102】
そしてこれらの効果が1つの外周シリンダブロック106にて、本体シリンダブロック104側も本体シリンダヘッド108側も共に生じさせることができ、エンジンの部品点数を増加させることがない。
【0103】
[実施の形態3]
本実施の形態では、図15の縦断面図に示すごとく、シリンダヘッドが、本体シリンダヘッド208と外周シリンダヘッド206とに分割して成形されている点が前記実施の形態1と異なる。尚、シリンダブロック210全体は一体に成形されたものを示している。ただし、前記実施の形態1のごとく、本体シリンダブロックと外周シリンダブロックとが分割して成形されていても良い。
【0104】
本体シリンダヘッド208と外周シリンダヘッド206との関係は、前記実施の形態1の本体シリンダブロック4と外周シリンダブロック6との関係と同じである。すなわち、本体シリンダヘッド208の載置面224に外周シリンダヘッド206がノックピンと位置決め孔とにより位置決めされる。そして外周シリンダヘッド206に設けられたボルト挿通孔を介して本体シリンダヘッド208からシリンダブロック210側へ締結ボルトが挿通されることで、外周シリンダヘッド206は圧締され固定される。
【0105】
以上説明した本実施の形態3によれば、以下の効果が得られる。
(イ).本体シリンダヘッド208と外周シリンダヘッド206との関係においても、ボア形状についての効果を除いて、前記実施の形態1の(イ)〜(ト)に述べた効果を生じる。
【0106】
[実施の形態4]
本実施の形態では、図16の縦断面図に示すごとく、シリンダブロック310は、本体シリンダブロック304と外周シリンダブロック306とから前記実施の形態1に説明したごとくに構成されている。ただし、前記実施の形態1とは異なり、本体シリンダブロック304のシリンダ312はシリンダライナを鋳込んでいず、シリンダ312の内周面はアルミニウム合金あるいはマグネシウム合金自体の表面がボアを形成している。そして、このボア部分には溶射によって表面処理が実行されて耐摩耗性が付与されている。他の構成は、前記実施の形態1と同じである。
【0107】
以上説明した本実施の形態4によれば、以下の効果が得られる。
(イ).前記実施の形態1の(イ)〜(ト)に述べた効果を生じるとともに、特に前記実施の形態1の(ニ)に述べたごとく鋳造品に鋳巣が生じ難いため、シリンダ312の内周面に鋳巣による欠陥が生じにくくなる。このため、溶射等の表面処理によってもボアとして十分に滑らかな面を形成でき、歩留まりが高くなり製造コストを抑制することができる。
【0108】
(ロ).シリンダライナを鋳込む必要が無く、エンジン全体として軽量化される。
[その他の実施の形態]
(a).前記各実施の形態において、外周シリンダブロックと本体シリンダブロックとの間を液体シール材にてシールする場合には、図17(A)に示すごとく外周シリンダブロック406の底面434に、テーパ面434aを設けても良い。このことにより液体シール材を本体シリンダブロック404の載置面424と外周シリンダブロック406の底面434とのいずれかあるいは両方に施して、両面424,434を当接した場合には、図17(B)に示すごとく十分な厚みで液体シール材435を保持できる。このためウォータジャケット450におけるシール耐久性が向上するという効果が生じる。
【0109】
(b).前記各実施の形態において、外周シリンダブロックは、樹脂、樹脂複合材料、アルミニウム合金、マグネシウム合金及びセラミックスから選択された1つの材料であった。これ以外に、樹脂、樹脂複合材料、アルミニウム合金、マグネシウム合金、及びセラミックスの2つ以上の材料を組み合わせた複合材料でも良い。例えば、樹脂製の外周シリンダブロックに対して外周面はアルミニウム合金層、マグネシウム合金層あるいはセラミックス層を形成して、外側からの摩擦に対して摩耗や傷を生じにくくしても良い。
【0110】
(c).本体シリンダブロックあるいは本体シリンダヘッドに対する外周シリンダブロックあるいは外周シリンダヘッドの位置決めは、2本のノックピンと2つの位置決め孔との嵌合により行っていたが、更にノックピンと位置決め孔とを増加しても良い。
【0111】
又、ノックピンと位置決め孔との組み合わせ以外の位置決め部を設けても良い。例えば、外周シリンダブロックあるいは外周シリンダヘッドの底面の凹凸形状と、本体シリンダブロックあるいは本体シリンダヘッドの載置面の凹凸形状とを適合させることにより、位置決めするようにしても良い。
【0112】
(d).前記各実施の形態では、外周シリンダブロックや外周シリンダヘッドの底面やこれに対する載置面はシリンダの軸方向に直交する面を有していたが、外周シリンダブロックや外周シリンダヘッドの底面やこれに対する載置面は、シリンダの軸方向に直交する面を全く有しないものであっても良い。例えば、図18(A)に示すごとく、断面三角形状の突条に本体シリンダブロック(又は本体シリンダヘッド)504の載置面524を成形し、外周シリンダブロック(又は外周シリンダヘッド)506の底面534を断面三角形状の溝状に成形しても良い。この構成であれば図18(B)に示すごとく、載置面524と底面534とを組み合わすことにより本体シリンダブロック(又は本体シリンダヘッド)504に対する外周シリンダブロック(又は外周シリンダヘッド)506の位置決めも可能となる。尚、載置面524を溝状に成形し、底面534を突条に成形しても良い。
【0113】
(e).前記各実施の形態においては、本体シリンダブロックあるいは本体シリンダヘッドの載置面と、外周シリンダブロックあるいは外周シリンダヘッドの底面とは液体シール材にてシールされたり、溶接によりシールされていたが、液体シール材や溶接の代わりにガスケットを配置しても良い。
【0114】
(f).前記各実施の形態において、本体シリンダブロックあるいは本体シリンダヘッドの上端部と、外周シリンダブロックあるいは外周シリンダヘッドの上端部とは離れており、エンジン本体を組み立てる前はウォータジャケットは開いた状態のオープンデッキであったが、クローズドデッキとしても良い。例えば、図19に示すごとく外周シリンダブロック606の先端全周に、シリンダ612側に突出する突条606aを設け、外周シリンダブロック606を本体シリンダブロック604に取り付けてシリンダブロック610を構成すると、ウォータジャケット650の上端が閉塞されるようにしても良い。外周シリンダヘッドと本体シリンダヘッドとについても同様な構成とすることができる。
【0115】
又、ウォータジャケット650の上端全周を完全に閉塞するのでなく、部分的に解放した構成でも良い。
(g).前記実施の形態4で示したシリンダライナを用いずに表面処理を実行したボアは、前記実施の形態2,3に示したシリンダのボアに対して適用しても良い。
【0116】
又、シリンダライナを用いずに、シリンダを鋳鉄としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1のエンジン本体を示す斜視図。
【図2】前記エンジン本体の分解斜視図。
【図3】実施の形態1のシリンダブロックの斜視図。
【図4】前記シリンダブロックの平面図。
【図5】実施の形態1の本体シリンダブロックの平面図。
【図6】前記本体シリンダブロックの部分破断斜視図。
【図7】実施の形態1の外周シリンダブロックの斜視図。
【図8】前記外周シリンダブロックの4面図。
【図9】前記外周シリンダブロックの部分破断斜視図。
【図10】シリンダの軸に沿って切断した前記シリンダブロックの断面図。
【図11】シリンダ間で切断した前記エンジン本体の部分破断斜視図。
【図12】実施の形態2のシリンダブロックの斜視図。
【図13】シリンダ間で切断した実施の形態2のエンジン本体の部分破断斜視図。
【図14】シリンダの軸に沿って切断した前記エンジン本体の断面図。
【図15】シリンダの軸に沿って切断した実施の形態3のエンジン本体の断面図。
【図16】シリンダの軸に沿って切断した実施の形態4のエンジン本体の断面図。
【図17】シール構造の他の例を示す断面説明図。
【図18】本体シリンダブロックあるいは本体シリンダヘッドの載置面と、外周シリンダブロックあるいは外周シリンダヘッドの底面との他の形状例を示す断面説明図。
【図19】クローズドデッキの例を示す断面図。
【符号の説明】
2…エンジン本体、4…本体シリンダブロック、6…外周シリンダブロック、7…ガスケット、7a…ボルト挿通孔、8…シリンダヘッド、10…シリンダブロック、12…シリンダ、12a…外周面、12b…内周デッキ面、14…スカート、16…外壁載置部、18,20…リブ、22…シリンダライナ、24…載置面、26…ボルトネジ孔、28…ノックピン、30…内周面、30a…上部内周面、30b…下部内周面、32…外周デッキ面、34…底面、36…ボルト挿通孔、38…孔、40,42…リブ、44…冷却水口、50…ウォータジャケット、52…締結ボルト、104…本体シリンダブロック、106…外周シリンダブロック、107…ガスケット、108…本体シリンダヘッド、108a…内壁部、110…シリンダブロック、112…シリンダ、112b…内周デッキ面、132…外周デッキ面、150a,150b…ウォータジャケット、152…締結ボルト、206…外周シリンダヘッド、208…本体シリンダヘッド、210…シリンダブロック、224…載置面、304…本体シリンダブロック、306…外周シリンダブロック、310…シリンダブロック、312…シリンダ、404…本体シリンダブロック、406…外周シリンダブロック、412…シリンダ、422…シリンダライナ、424…載置面、434…底面、434a…テーパ面、435…液体シール材、450…ウォータジャケット、504…本体シリンダブロック(又は本体シリンダヘッド)、506…外周シリンダブロック(又は外周シリンダヘッド)、524…載置面、534…底面、604…本体シリンダブロック、606…外周シリンダブロック、606a…突条、610…シリンダブロック、612…シリンダ、650…ウォータジャケット。

Claims (25)

  1. ウォータジャケットがシリンダを取り囲んで設けられ、別体のシリンダヘッドが組み合わされることによりエンジン本体を形成するシリンダブロックであって、
    ウォータジャケットに対してシリンダ側を形成する本体シリンダブロックと、ウォータジャケットに対してシリンダとは反対側を形成するブロックとして前記本体シリンダブロックとは別体に成形され、前記本体シリンダブロック上の載置面に配置されることで前記本体シリンダブロックと共にウォータジャケットを区画形成し、該区画形成状態で前記シリンダヘッドと前記本体シリンダブロックとの間で圧締可能となる外周シリンダブロックと、
    を備えたことを特徴とするシリンダブロック。
  2. 請求項1において、前記本体シリンダブロックと前記外周シリンダブロックとの一方又は両方に、相手方の配置を決定する位置決め部が形成されていることを特徴とするシリンダブロック。
  3. 請求項1又は2において、前記外周シリンダブロックは樹脂あるいは樹脂複合材料からなることを特徴とするシリンダブロック。
  4. 請求項1又は2において、前記外周シリンダブロックはアルミニウム合金、マグネシウム合金、樹脂、樹脂複合材料及びセラミックスから選択された1つ又は2つ以上の材料からなることを特徴とするシリンダブロック。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、前記本体シリンダブロックは、アルミニウム合金又はマグネシウム合金を用いて鋳造により成形されていることを特徴とするシリンダブロック。
  6. 請求項5において、前記本体シリンダブロックはボア部分にシリンダライナが鋳込まれていることを特徴とするシリンダブロック。
  7. 請求項5において、前記本体シリンダブロックはボア部分にシリンダライナが鋳込まれておらず、ボア部分が表面処理により耐摩耗性が付与されていることを特徴とするシリンダブロック。
  8. ウォータジャケットがシリンダ頂部を取り囲んで設けられ、別体のシリンダブロックが組み合わされることによりエンジン本体を形成するシリンダヘッドであって、
    ウォータジャケットに対してシリンダ頂部側を形成する本体シリンダヘッドと、
    ウォータジャケットに対してシリンダ頂部とは反対側を形成するブロックとして前記本体シリンダヘッドとは別体に成形され、前記本体シリンダヘッド上の載置面に配置されることで前記本体シリンダヘッドと共にウォータジャケットを区画形成し、該区画形成状態で前記シリンダブロックと前記本体シリンダヘッドとの間で圧締可能となる外周シリンダヘッドと、
    を備えたことを特徴とするシリンダヘッド。
  9. 請求項8において、前記本体シリンダヘッドと前記外周シリンダヘッドとの一方又は両方に、相手方の配置を決定する位置決め部が形成されていることを特徴とするシリンダヘッド。
  10. 請求項8又は9において、前記外周シリンダヘッドは樹脂あるいは樹脂複合材料からなることを特徴とするシリンダヘッド。
  11. 請求項8又は9において、前記外周シリンダヘッドはアルミニウム合金、マグネシウム合金、樹脂、樹脂複合材料及びセラミックスから選択された1つ又は2つ以上の材料からなることを特徴とするシリンダヘッド。
  12. 請求項8〜11のいずれかにおいて、前記本体シリンダヘッドは、アルミニウム合金又はマグネシウム合金を用いて鋳造により成形されていることを特徴とするシリンダヘッド。
  13. ウォータジャケットがシリンダを取り囲んで設けられたシリンダブロック、及びウォータジャケットがシリンダ頂部を取り囲んで設けられたシリンダヘッドとを組み合わせたエンジン本体であって、
    ウォータジャケットに対してシリンダ側を形成する本体シリンダブロックと、ウォータジャケットに対してシリンダ頂部側を形成する本体シリンダヘッドと、
    各ウォータジャケットに対してシリンダ及びシリンダ頂部とは反対側を形成するブロックとして前記本体シリンダブロック及び前記本体シリンダヘッドとは別体に成形され、前記本体シリンダブロックの載置面と前記本体シリンダヘッドの載置面との間に配置されることで各ウォータジャケットを区画形成し、該区画形成状態で前記本体シリンダブロックと前記本体シリンダヘッドとの間で圧締可能となる外周シリンダブロックと、
    を備えたことを特徴とするエンジン本体。
  14. 請求項13において、前記本体シリンダブロックと前記外周シリンダブロックとの一方又は両方に、相手方の配置を決定する位置決め部が形成されていることを特徴とするエンジン本体。
  15. 請求項13又は14において、前記外周シリンダブロックは樹脂あるいは樹脂複合材料からなることを特徴とするエンジン本体。
  16. 請求項13又は14において、前記外周シリンダブロックはアルミニウム合金、マグネシウム合金、樹脂、樹脂複合材料及びセラミックスから選択された1つ又は2つ以上の材料からなることを特徴とするエンジン本体。
  17. 請求項13〜16のいずれかにおいて、前記本体シリンダブロックは、アルミニウム合金又はマグネシウム合金を用いて鋳造により成形されていることを特徴とするエンジン本体。
  18. 請求項17において、前記本体シリンダブロックはボア部分にシリンダライナが鋳込まれていることを特徴とするエンジン本体。
  19. 請求項17において、前記本体シリンダブロックはボア部分にシリンダライナが鋳込まれておらず、ボア部分が表面処理により耐摩耗性が付与されていることを特徴とするエンジン本体。
  20. 請求項13〜19のいずれかにおいて、前記本体シリンダヘッドは、アルミニウム合金又はマグネシウム合金を用いて鋳造により成形されていることを特徴とするエンジン本体。
  21. 請求項13〜20のいずれかにおいて、前記本体シリンダヘッドと前記本体シリンダブロックとの間を締結ボルトにより締結して、前記外周シリンダブロックを固定したことを特徴とするエンジン本体。
  22. シリンダヘッドと請求項1〜7のいずれかのシリンダブロックとを用いて、該シリンダブロックにおける本体シリンダブロックと前記シリンダヘッドとの間を締結ボルトにより締結して、前記外周シリンダブロックを固定したことを特徴とするエンジン本体。
  23. 請求項13〜22のいずれかにおいて、前記本体シリンダブロックと前記外周シリンダブロックとの間を、シール材又は溶接によりシールしたことを特徴とするエンジン本体。
  24. 請求項8〜12のいずれかのシリンダヘッドとシリンダブロックとを用いて、該シリンダブロックと前記シリンダヘッドにおける本体シリンダヘッドとの間を締結ボルトにより締結して、前記外周シリンダヘッドを固定したことを特徴とするエンジン本体。
  25. 請求項24において、前記本体シリンダヘッドと前記外周シリンダヘッドとの間を、シール材又は溶接によりシールしたことを特徴とするエンジン本体。
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