JPH0526144Y2

JPH0526144Y2 -

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Publication number: JPH0526144Y2
Application number: JP8460489U
Authority: JP
Priority date: 1989-07-20
Filing date: 1989-07-20
Publication date: 1993-07-01
Anticipated expiration: 2003-07-01
Also published as: JPH0325682U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案は土中に安定に埋設することができる合
成樹脂製の排水桝に関するものである。

［従来の技術］合成樹脂製排水桝は、軽量で取扱いが容易なこ
と、土中における耐久性に優れていること、及び
成型容易で量産が可能なこと、など多くの要素に
よつて、過去のコンクリート製から専ら硬質塩化
ビニル樹脂などの合成樹脂製に代つて来ており、
同時にその形状構造も大きく変化している。

この合成樹脂製排水桝は、土中に埋設されたと
きの安定性を確保するために、排水桝本体の底部
の要所にリブを一体的に突設し、このリブの部分
を掘下げた土の表面、或は掘下げた土の表面に打
設したコンクリートなどの基盤の上に接触するよ
うに配置して安定した状態を維持し、所要の配管
の接続を行い、以後排水管と共に、排水桝を埋め
戻して設置しているものである。

［考案が解決しようとする課題］合成樹脂製排水桝における上記のリブは、排水
桝を土中で安定させるための補助となりうるが、
必ずしも充分なものではなく、その姿勢安定性の
不充分なことによつて、接続した排水管との間に
歪が生じたり、埋設後の土の状態の変化でその姿
勢が変つてくる事態が生じ、その結果、亀裂の発
生や、接続部分からの漏減などのトラブルを惹起
する。

また、トラツプ付排水桝やインバート部に段差
を設けた排水桝においては、インバート底部と掘
り下げた地面との間に形成される空間が大きく、
かつ複雑なものとなつているため、インバート底
部の空洞部分に土が入りにくく設置安定性が悪
い。

その為、埋戻し後に全体が沈みこんだり、傾い
たりする恐れが生じた。又、充分に土を入れこむ
ためには施工に手間がかゝるなどの問題がある。

［課題を解決するための手段］本考案は、このような事態に対処して、優れた
姿勢安定性を付与した排水桝を提供せんとするも
ので、合成樹脂製の排水桝本体の底部に、適宜の
大きさの空室を一体的に設け、この空室内に廃材
類を充填して、排水桝の姿勢安定性を保持するよ
うにしたものである。

上記排水桝本体の底部に形成する空室は、本体
底部において、当該排水桝本体を支持するために
必要な強度と、安定した姿勢を保つための大きさ
とを有するもので、これが満たされるならば、そ
の設置場所や形状に特別な制限はない。

上記空室内に充填する廃材類としては、「廃プ
ラ」と称されているPP，PE，PVCなどのプラス
チツクの廃材が最も適当であるが、その他砂利、
砂、砕石等からなる廃材を充填してもよいし、発
泡ポリスチレンなどでもよい。「廃プラ」を充填
する場合は、加熱して溶融状態にある「廃プラ」
を空室内に注入して充満させ、自然放冷により固
化させて充填することができる。

［作用］合成樹脂製排水桝は、実質的に円筒状の管体を
結合させた形状をなしており、本来は普通の状態
でも姿勢安定性に乏しいものである。

このため、従来の合成樹脂製排水桝には、底部
にリブを設けていたが、本考案の排水桝は、本
体、底部の空室によつて全体を安定した姿勢に保
つことができ、同時に空室内に充填した廃材類で
適当な重さが付与されて、その姿勢安定性を一層
高めることができる。

［実施例］以下に図面を引用して本考案をさらに詳述す
る。

第１図、第２図は本考案に係わる排水桝の実施
例であつて１，２１は排水桝であり、この排水桝
１，２１は硬質塩化ビニル樹脂で作られて、排水
桝本体２，２２と、この本体の底部に一体的に形
成された空室部３，２３とからなるものである。

しかして、空室部３，２３は、排水桝本体２，
２２を、正常な姿勢で安定に支持するための強度
と、適当な大きさとを持ち、かつ底部の要所に設
けられている。

この空室部３，２３の内部には、塩化ビニル樹
脂の廃材５，２５が充填密封されている。

この塩化ビニル樹脂の廃材５，２５は、空室部
３，２３の内部に溶融して流動性を帯びた上記廃
材５，２５を注入し、放冷して固定させることに
よつて充填させたものである。

なお、４ａ，４ｂ，４ｃ，２４ａ，２４ｂ，２
４ｃ，２４ｄは、排水管を接続するための開口部
であり、図示しない排水管を接続し、土中に埋設
して所期の排水設備を構成することができる。

［考案の効果］本考案の排水桝は、合成樹脂製の排水桝本体の
底部に形成した空室内に、廃材類を充填密封する
という至極簡単な構造によつて、この排水桝を土
中に埋設した場合の姿勢安定性を大きく向上させ
て、土の状態変化で生ずる排水桝の姿勢変化を阻
止して長期の使用を可能とすることができるもの
である。

また、埋戻し作業も楽になり、埋戻し後に全体
が沈みこんだり、傾いたりする恐れは解消した。

本考案の排水桝は、その空室内に充填する充填
物が廃材類であるので、安価に得ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の排水桝の一例を示す一部破断
斜視図であり、第２図は本考案の排水桝の他の例
を示す一部を透視した正面図Ａ、及び底面図Ｂで
ある。１，２１……排水桝、２，２２……排水桝本
体、３，２３……空室部、４ａ，４ｂ，４ｃ，２
４ａ，２４ｂ，２４ｃ，２４ｄ……開口部、５，
２５……廃プラ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

合成樹脂製の排水桝本体の底部に、適宜の大き
さの空室を一体的に設け、この空室内に廃材類を
充填して、排水桝の姿勢安定性を保持するように
した排水桝。