JPH0525452B2 - - Google Patents

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JPH0525452B2
JPH0525452B2 JP62270950A JP27095087A JPH0525452B2 JP H0525452 B2 JPH0525452 B2 JP H0525452B2 JP 62270950 A JP62270950 A JP 62270950A JP 27095087 A JP27095087 A JP 27095087A JP H0525452 B2 JPH0525452 B2 JP H0525452B2
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dough
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JPH012523A (ja
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Hideo Maeda
Yasushi Kasuga
Takuji Yasukawa
Hisao Oomura
Setsujiro Inaoka
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Kao Corp
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  • Edible Oils And Fats (AREA)
  • Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、パンの製造方法に関するものであ
る。更に詳しくは、パン生地混捏時に乳化安定な
特定の油中水型乳化組成物を用いることを特徴と
するパンの製造方法に関するものである。 本発明のパンの製造方法によれば、従来法によ
り得られるパンよりも更にソフト(柔らか)で、
しかもソフトさが維持され、食感も良好な、更に
パンの触感が非常に滑らかであるパンが得られ
る。 〔従来の技術及びその問題点〕 良いパンを作る秘訣は、古くからパン生地に十
分水を加え、十分焼き込むことといわれており、
事実米国のパンの規格ではベーカリー製品は各製
品の規定水分量範囲内で出来るだけ水分の多い製
品を作るようにしている。そして、パンの水分が
2重量%違う場合、生産後新鮮度が1日分違つて
くることも知られている。 このようにパン生地の吸水量を出来るだけ増す
ことにより、焼き上がつてパンの新鮮度を長く保
つことが可能となるので、パン製造においては従
来から吸水性の高い高蛋白量の小麦粉を使用した
りする他、パン生地の老化防止剤(グリセリンモ
ノ脂肪酸エステル等)の添加が通常行われてい
る。尚、老化防止剤の添加は、パンの吸水こそ増
加させないものの、クラムのソフト化、生地の機
械性改良、パン容積の増大等の効果を奏すること
が確認されている。 しかしながら、パンの主原料である小麦粉は近
年カナダ産の小麦粉(吸水性が高い)の輸入が少
なくなつており、カナダ産の小麦粉に比べ蛋白質
の比較的少ない米国産小麦粉(比較的吸水性が低
い)が圧倒的に使用されている。このためパン生
地への吸水量も以前に比べて減少してきており、
焼き上がつてパンもカナダ産小麦粉が使われてい
たころのソフトなパンが得られなくなつている現
況である。また、パン生地の生地吸水については
いかに吸水性の高い小麦粉を使用した場合でも吸
水量には限界がある。吸水が過剰になると生地は
べたついた状態になり、製パンの各工程で使用さ
れている機械を通す時に機械に付着して、ロスの
発生、機械の一時停止、付着したパン生地の除
去、清掃などのトラブルの原因となり、パンの生
産性を著しく低下させる。このためパン生地の現
場では吸水増量によつて高品質で老化の遅いパン
の製造を行うことは事実上困難であり、高品質で
老化の遅いパンの製造というよりは、むしろ機械
性がよく、ばらつきの少ない、大量生産による生
産性を重視したパンの製造に主眼が置かれている
ことから、パン生地吸水量は適正量からみると少
なく、比較的硬めのパン生地を製造しているのが
実情であり、焼き上がつたパンは必然的に硬めの
ものに焼き上がる傾向になつている。 老化防止剤の添加による老化防止効果は、数多
くの特許に見られる通り、その効果が明瞭であ
り、パン生地製造時に配合の一部として添加した
り、或いは予めシヨートニングやマーガリンのよ
うな製パン原料油脂に老化防止剤(グリセリンモ
ノ脂肪酸エステル等)を配合した油脂を使用する
例も多い。しかし、老化防止剤はこのようにパン
のソフト化の目的には大きな役割を果たす反面、
副作用も多い。即ち、老化防止剤(グリセリンモ
ノ脂肪酸エステル等)は、その効果が最大に発揮
されるのは小麦粉に対し0.5〜1重量%の添加量
を必要とするが、この使用量では生地が荒れた
り、乳化剤の味が発酵や焼成によつて生まれるパ
ン特有の好ましい風味を損ねる等の弊害があり、
老化防止剤の過度の使用はパンの風味に致命的影
響を与えるため、実際の添加量は最大効果量から
なり低い量に抑制せざるを得ず、小麦粉に対して
0.3重量%程度に制限されている。 また、従来の油脂製造技術では油脂中の水分を
5〜60重量%を含有させることは可能であるもの
の、パン生地の混捏時の強力な機械的衝撃により
油脂中の水分が分離し、パン生地中のグルテンや
デンプンに吸収されて生地が軟化し、パン生地の
仕込水量を減少させない限り、機械耐性面で欠陥
のあるべたつきのある油脂となつてしまう問題点
があつた。 また、斯かる問題点を解決するために、パン製
造の主要原料である油脂素材にパン生地の吸水量
を実質的に増加させることにより、焼き上がつた
水分量が多く、アルフアー化度の高いソフトなパ
ンを得る目的で、混捏時及び焼成時のパン生地中
において、水の沸点付近まで油相中の水相が分離
しない乳化安定な油中水型乳化油脂組成物(水分
量5〜60重量%)を、パン生地練込用油脂として
用いることを特徴とするパンの製造法(特開昭61
−15640号公報)が提案されており、具体的には、
上記油中水型乳化油脂組成物の乳化剤中35重量%
以上のポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステ
ルを含有させることにより、目的を達成してい
る。 しかしながら、該公開公報に開示された技術に
は実用上少なくとも2つの不十分な点がある。1
つは、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステ
ル由来の風味の悪さであり、風味を重視する発酵
食品であるパンにとつてこの欠点は致命的であ
る。もう1つは、該公開公報の表−1に示される
ように、パンの硬さが不十分であることである。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは、良いパンを作る秘訣であるパン
の吸水増に着眼し、通常、機械耐性の面から制限
される生地の吸水量を減らすことなく、実質的な
生地吸水の増加を可能とするパンの製造方法につ
いて鋭意研究した結果、本発明を完成した。 即ち本発明は、小麦粉を主成分とするパン原料
成分に、小麦粉100重量部当たり下記(A)の油中水
型乳化組成物を1〜50重量部となるように添加混
捏し、次いで常法により発酵及び焼成を行うこと
を特徴とするパンの製造方法に係わるものであ
る。 (A) 油相中に上昇融点30℃以下のグリセリンジ脂
肪酸エステルを20重量%以上及びレシチン又
は/及びレシチン誘導体を0.1重量%以上含有
する油相と、水を基質とする水相とを、重量比
率が前者(油相)1に対し後者(水相)0.25〜
9となるように混合乳化してなる油中水型乳化
組成物。 本発明でいう上昇融点30℃以下のグリセリンジ
脂肪酸エステルとは、グリセリンの1位及び3位
の−OH基、又は1位及び2位の−OH基が脂肪
酸とエステル化したものであり、環境温度(10〜
30℃)の範囲内で液状又は半固形状であるジグリ
セライドである。この様なグリセリンジ脂肪酸エ
ステルを構成する脂肪酸は、炭素数16〜22の不飽
和脂肪酸であることが好ましい。上昇融点30℃以
下のグリセリンジ脂肪酸エステルは、不飽和脂肪
酸レベルの高い脂肪酸組成物とグリセリンとをエ
ステル化する方法、又は不飽和脂肪酸残基のレベ
ルが高い油脂、例えば椰子油、パーム核油、乳脂
サフラワー油、オリーブ油、綿実油、ナタネ油、
ハイエルシンナタネ油、パーム油、大豆油、コー
ン油、ラード、牛脂、魚油、鯨油及びこれらの硬
化油、分別油、ランダム化油などから選ばれた1
種以上の油脂と、グリセリンとの混合物を、アル
カリ金属又は(及び)アルカリ土類金属の水酸化
物の存在下でエステル交換反応する方法によつて
得られる。これらの方法で得られたグリセリンジ
脂肪酸エステル含有物中のグリセリンジ脂肪酸エ
ステル含量を増加させるためには、分子蒸留法又
はケイ酸カラムクロマトグラフイ法が用いられ
る。 上昇融点30℃を越えるグリセリンジ脂肪酸エス
テルは、乳化安定性にあまり寄与せず、本目的の
ためには不十分である。 本発明に用いる油中水型乳化組成物の製造に用
いられるグリセリンジ脂肪酸エステル量は、油相
中に20重量%以上、好ましくは30重量%以上が良
い。20重量%未満では乳化不安定になり、特に長
期保存或いは高温での水相の分離、オイルオフな
どを生ずる。グリセリンモノ脂肪酸エステルは、
油相中10重量%を越えると、グリセリンモノ脂肪
酸エステルと水との相互作用によると考えられる
ゲル構造を呈してくるために、油中水型乳化物の
保存安定性、特に低温における保存中でのゲル粒
子の形成、組織の不均一化が生じ、好ましくな
い。従つて、グリセリンジ脂肪酸エステルを主体
とする反応生成物中に形成された過剰のグリセリ
ンモノ脂肪酸エステルは、分子蒸留法又はケイ酸
カラムクロマトグラフイ法により出来るだけ多く
除去することが好ましい。 本発明で使用する油中水型乳化組成物の製造に
用いられるレシチンは、フオスフアチジルコリ
ン、フオスフアチジルエタノールアミン、フオス
フアチジルイノシトール、フオスフアチジン酸等
よりなるリン脂質混合物であつて、大豆或いは卵
黄等から得られるレシチンが代表的なものであ
る。またレシチン誘導体としてはリゾレシチン、
リゾフオスフアチジン酸などが挙げられる。レシ
チン又は/及びレシチン誘導体の配合量は油相中
に0.1重量%以上、好ましくは0.5〜20重量%であ
る。尚、レシチン又は/及びレシチン誘導体の配
合量はアセトン不溶分としての量であり、アセト
ン不溶分とは純レシチン分を規定するもので、食
品添加物公定書に記載されたレシチン分の規定に
準ずるものである。 本発明で用いる油中水型乳化組成物には、目的
に応じて水相又は油相の副材料成分として、乳成
分、無機塩類、糖類、高分子多糖類、着香料、酸
類、呈味剤等を含ませることができる。これらの
うち、特に高分子多糖類は高温での乳化安定性を
更に向上させる上で有効である。高分子多糖類の
具体例としては、アラビアガム、カラギーナン、
ローカストビンガム、キサンタンガム、グアーガ
ム、タマリンド種子多糖類、タラカントガム、カ
ラヤガム、デキストリン、澱粉、α化澱粉、カル
ボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ア
ルギン酸ナトリウム、ペクチン、寒天等が挙げら
れる。 本発明で使用する油中水型乳化組成物を構成す
る水を基質とする水相は、水のみでもよい。ま
た、前記のように副成分、例えば乳成分(例えば
脱脂粉乳)、呈味剤(例えば食塩)等を含有する
水性液形態のものであつてもよい。 油中水型乳化組成物を製造する場合、油相と水
相との混合は次のようにして行うことが望まし
い。 即ち、油相中にグリセリンジ脂肪酸エステルを
20重量%以上及びレシチンを0.1重量%以上含有
する油相に対する水を基質とする水相の重量比率
が、前者(油相)1に対し後者(水相)が0.25〜
9となるような割合で混合乳化する。この様にし
て得られた高水分量の油中水型乳化物は、従来の
油中水型乳化物に起こりがちな水分の浸み出し、
オイルオフ等の欠点は見られない、安定な乳化物
である。 本発明においては、小麦粉を主成分とするパン
原料成分に、小麦粉100重量部当たり上記の油中
水型乳化組成物を1〜50重量部となるように添加
混捏し、次いで常法により発酵及び焼成を行うこ
とによりパンを得ることができる。 本発明でいうパンとは、パンを製造するための
材料、例えば主原料としての小麦粉にイースト、
イーストフード、油脂類(シヨートニング、ラー
ド、マーガリン、バター、液状油、油中水型乳化
組成物、水中油型乳化組成物等)、水(捏水)、乳
製品、食塩、糖類などを添加し、更に必要に応じ
親水性乳化剤、調味料(グルタミン酸類、核酸
類)、保存料、ビタミン、カルシウム等の乳化剤、
蛋白質、化学膨張剤、フレーバー等の1種又は2
種以上を添加混捏し、発酵工程を経て焼成したも
のを言う。勿論、フイリングなどの詰め物をした
パンも本発明でいうパンに含まれる。即ち、本発
明でいうパンは、食パン、特殊パン、調理パン、
菓子パン、蒸しパンなどを意味する。 例えば、食パンとしては、白パン、黒パン、フ
ランスパン、バラエテイブレツド、ロール(テー
ブルロール、バンズ、バターロールなど)が挙げ
られる。特殊パンとしてはグリツシーニ、マフイ
ン、ラスクなど、調理パンとしてはホツトドツ
グ、ハンバーガー、ピザパイなど、菓子パンとし
てはジヤムパン、あんパン、クリームパン、レー
ズンパン、メロンパン、スイートロール、リツチ
グツズ(クロワツサン、ブリオツシユ、デニツシ
ユペストリー)などが挙げられ、蒸しパンとして
は肉まん、あんまんなどが挙げられる。 〔実施例〕 次に実施例(参考例、比較例も含む)を示し、
本発明を更に詳細に説明する。実施例中の部は全
て重量部である。 参考例 1 パン生地及びパンの製造条件、製法及びパンの
評価方法 表1に示す配合に基づき、70%中種法で食パン
を製造し、パンの評価を行う。 縦型ミキサー(関東ミキサー10コート)、フツ
クを用い、中種配合材料〔(強力小麦粉70部、イ
ースト2部、イーストフード0.1部、水40部)、こ
こまでを基本配合とし、油中水型乳化物はこの中
種で添加してもよい。しかし、本捏で入れても差
し支えないので、本例では本捏で油中水型乳化物
を使用する。〕をボールに入れ、低速2分、中高
速1分で混捏し、捏上温度を24℃とし、中種生地
を調製する。次にこれを発酵(中種発酵)させ
る。この時の条件は、 中種発酵温度 27℃ 中種発酵相対湿度 75% 中種発酵時間 4時間30分 中種発酵終点品温 29.5℃ である。 次に、この中種発酵生地に本捏配合材料〔強力
小麦粉30部、食塩2部、砂糖5部、脱脂粉乳1
部、水を所定部(25〜30部)を添加し、低速3
分、中高速4分で混捏した後に、油中水型乳化組
成物を所定部(5〜15部)添加し、更に低速2
分、中高速3分で混捏し、本捏生地とした。この
時の生地温度は約27.5℃である。
【表】 次に、混捏でダメージを受けた生地を回復させ
るためにフロアータイムを20分とり、この後に
450gの生地に分割する。分割ダメージを受けた
生地を回復させるためにベンチタイムを室温で20
分とり、モルダーで整形する。 次に、整形物をワンローフのパン型に入れ、発
酵(ホイロ)を行う。ホイロの条件を以下に示
す。 ホイロ温度 37℃ ホイロ相対湿度 80% ホイロ時間 50分 このようにして調製したパン生地を210℃のオ
ーブンで30分間焼成する。焼成後20℃で45分間冷
却した後、ビニール袋に入れ、密閉化し、更に20
℃で2日間(48時間)保存し、食パンサンプルと
する。 48時間後にこの食パンを端から一定距離(6
cm)の部位で、一定の大きさ(2.5cm×2.5cm×2.5
cm)に切断し、得られた立方体状の試料について
ベーカーズコンプレツシメーター(千代田製作所
製)を用いパンの硬さを測定し、パンの柔らかさ
を評価する。測定値の小さいもの程、パンが柔ら
かいことを以示す。 以下、実施例、比較例ともに叙上の条件と同一
条件でパン生地及びパンを製造し、評価した。 参考例 2 油中水型乳化組成物の製造条件、製法及び評価
方法。 ナタネ油75部とグリセリン25部を混合し、水酸
化カルシウム0.1部加えてエステル交換反応を行
つた後、分子蒸留法にてグリセリンモノ脂肪酸エ
ステルをできるだけ多く除去し、グリセリンジ脂
肪酸エステル含量約70重量%のグリセリン脂肪酸
エステル組成物を得た(表2のNo.6)。 グリセリン脂肪酸エステル組成物に高純度大豆
レシチン(アセトン不溶分95重量%以上)を油相
中に0.1、0.5、1.0、5.0、10.0重量%になるように
添加溶解し、均一な油相30部を調製した。 一方、水68部にペクチン2部を添加溶解分散
し、水相を調製した。次いで、油相、水相とも40
℃とし、油相に水相を徐々に添加しながら攪拌乳
化し、得られた油中水型乳化組成物を殺菌後、急
冷してパン製造用の油中水型乳化組成物を得た。 次に、前記グリセリンジ脂肪酸エステル含量約
70%のグリセリン脂肪酸エステル組成物(表2の
No.6)をケイ酸カラム処理することにより、又は
ナタネ油の再添加により種々のグリセリンジ脂肪
酸エステル含量のグリセリン脂肪酸エステル組成
物(表2のNo.1〜5及びNo.7)を得た。 また、他の原料油脂としてパーム油或いはラー
ドを用いて調製したグリセリン脂肪酸エステル組
成物に、それの1重量%になるように高純度大豆
レシチンを添加溶解し、以下上記方法と同様にし
てパン製造用の油中水型乳化組成物(表2のNo.8
及びNo.9)を調製した。 次に、これらの油中水型乳化組成物の安定性を
次の方法で評価した。 長期保存安定性 各油中水型乳化組成物50gを100ml容の透明
蓋付き容器に入れ、25℃に3ケ月保存後の乳化
状態及び離水の有無を評価した。評価の結果は
表2及び表3に示した。 高温安定性 油中水型乳化組成物10gを10ml目盛付き遠心
管に入れ、80℃、10分間加熱後、3000rpmで5
分間遠心した時の離水量を測定評価した。評価
の結果は表4及び表5に示した。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 表3及び表4に示すように、レシチンの含有量
は油相中0.1重量%で明らかに効果があり、0.5重
量%以上では高温下でも離水は見られず、極めて
良好な安定性を示す。また、表2及び表5に示す
ように、グリセリンジ脂肪酸エステル含量が油相
中20重量%以上であると油中水型乳化組成物の長
期保存安定性及び高温安定性は飛躍的に向上す
る。 実施例1〜7、比較例1〜8 参考例1において示した製造条件、製法及び評
価方法を用いて、食パンを製造し、得られたパン
の評価(硬さの評価)を行つた。このパンの製造
工程は次の通りである。
【表】 ↓

焼成(210℃、30分)



パン

本捏配合材料における油中水型乳化組成物は、
参考例2において示した製造法で作つた。表6に
その組成を示す。油中水型乳化組成物の配合量、
本捏時の水の配合量も表6に示す。また、得られ
たパンの評価結果は表7に示す通りであつた。
【表】
【表】 *2 パンの触感
◎:滑らかさあり △:やや滑らか
さあり ×:滑らかさなし
*3 パンの食感
◎:ねとつきなし △:ややねとつ
きあり ×:ねとつきあり
*4 作業性・機械耐性
◎:良好 △:通常 ×:不適当
〔発明の効果〕 叙上の如く、本発明の特定の油中水型乳化組成
物を使用するパンの製造方法によれば、従来法に
より得られるパンよりも更にソフトでしかもソフ
トさが維持され、食感も良好な、更にパンの触感
が非常に滑らかであるパンが得られる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 小麦粉を主成分とするパン原料成分に、小麦
    粉100重量部当たり下記(A)の油中水型乳化組成物
    を1〜50重量部となるように添加混捏し、次いで
    常法により発酵及び焼成を行うことを特徴とする
    パンの製造方法。 (A) 油相中に上昇融点30℃以下のグリセリンジ脂
    肪酸エステルを20重量%以上及びレシチン又
    は/及びレシチン誘導体を0.1重量%以上含有
    する油相と、水を基質とする水相とを、重量比
    率が前者(油相)1に対し後者(水相)0.25〜
    9となるように混合乳化してなる油中水型乳化
    組成物。
JP62-270950A 1987-03-27 1987-10-27 パンの製造方法 Granted JPH012523A (ja)

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JP62-270950A JPH012523A (ja) 1987-03-27 1987-10-27 パンの製造方法

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JP7344687 1987-03-27
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JPS642523A JPS642523A (en) 1989-01-06
JPH012523A JPH012523A (ja) 1989-01-06
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