JPH05250555A - 自動販売機の商品収納棚 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】前部商品受板の係止部材が下方の他の長孔に入
り込むのを防ぐことのできる自動販売機の商品収納棚を
提供する。 【構成】前部商品受板４ｂ，４ｃ，４ｄに設けられた係
止部材８と側板３ｄに形成された長孔９ｂ，９ｃ，９ｄ
との係止を解除して前部商品受板４ｂ，４ｃ，４ｄを下
方へ回動させる際、この前部商品受板４ｃ，４ｄの下方
に設けられた回動規制部材１０ｃ，１０ｄにより、前部
商品受板４ｃ，４ｄの下方への回動を規制してこの前部
商品受板４ｃ，４ｄの係止部材８が下方に設けられた別
の長孔９ｂ，９ｃと係止することを防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動販売機の商品収納
棚に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の自動販売機の商品収納棚として
は、垂設した一対の側板間に蛇行して走る複数のサーペ
ンタインラック（以下ラックという）を前後に重ねて配
し、このラックに円筒状の商品を転動自在に収納するサ
ーペンタインタイプ商品収納棚（以下商品収納棚とい
う）があり、このような商品収納棚の一例としては、実
開昭５６−１００７８０号公報に示されるようなものが
ある。

【０００３】そして、この商品収納棚では、ラックに商
品を収納する際、ラックの商品投入口に回動自在に設け
られると共に商品収納棚の側板に形成された円弧状の各
長孔にそれぞれ係止している前部商品受板である各前部
トップトレイを、それぞれ各長孔に沿って上方に回動さ
せることにより、商品投入口の広さを広げて商品の収納
が容易になるようにしている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の商品収納棚においては、商品を収納する場合、通
常は商品を商品投入方向に対して横にして逐次収納して
いくが、誤って商品を縦に収納することがある。この場
合、この商品は前部トップトレイの後方に設けられた収
納規制部材にひっかかるためラック内に収納されること
はないが、そのままの状態では次の商品を収納すること
ができないので、この商品を取り出す必要がある。

【０００５】ここで、このような商品の取り出しを行う
ためには、前部トップトレイの係止部材と長孔との係止
を解除した後、この前部トップトレイを下方に回動させ
てラックの奥まで手が入るようにしているが、この時下
方に回動した前部トップトレイの係止部材が下方に設け
られた他の前部トップトレイ用の長孔に係止することが
ある。

【０００６】そして、このように前部トップトレイの係
止部材が他の長孔に係止すると、商品取り出し後、前部
トップトレイを元の長孔に係止させるために上方に回動
させようとしても係止部材を操作して下方の長孔から外
さないかぎり、回動復帰させることができないという問
題点があった。

【０００７】本発明は、前部トップトレイの係止部材が
下方の他の長孔に入り込むのを防ぐことのできる自動販
売機の商品収納棚を提供することを目的とするものであ
る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、垂設した一対
の側板間に設けた複数のサーペンタインラックと、上下
に連設したこれらのサーペンタインラックの商品投入口
に配され、投入された商品を案内する一方、前部が上下
動可能に後端部を回動自在に軸支されると共に前部には
側方に突出するよう付勢された係止部材が設けられた前
部商品受板と、前記側板に円弧状に形成され、上下方向
に回動する前記各前部商品受板の前記係止部材を挿入し
て前記前部商品受板の上下回動範囲を規制する長孔とを
備えた自動販売機の商品収納棚において、前記係止部材
と前記長孔との係止を解除し、前記前部商品受板を下方
へ回動させる際、該前部商品受板の係止部材が下方に設
けられた別の長孔と係止することのないよう該前部商品
受板の下方への回動を規制する回動規制部材を該前部商
品受板の下方に設けたものである。

【０００９】

【作用】この構成により、前部商品受板に設けられた係
止部材と側板に形成され長孔との係止を解除して前部商
品受板を下方へ回動させる際、この前部商品受板の下方
に設けられた回動規制部材により、前部商品受板の下方
への回動を規制してこの前部商品受板の係止部材が下方
に設けられた別の長孔と係止することを防ぐことができ
る。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。

【００１１】図１は、本発明の一実施例に係る自動販売
機の商品収納棚の概略側面図である。

【００１２】同図において、１は複数のラック２を前後
に重ねた商品収納棚であり、この商品収納棚１の最前列
のラック２ａを除いた２列目以後のラック２ｂ，２ｃ，
２ｄの上下に連設開口するそれぞれの商品投入口３ｂ，
３ｃ，３ｄには、図示しない商品をこれらのラック２
ｂ，２ｃ，２ｄに案内するための直線部を形成する前部
商品受板としての前部トップトレイ４ｂ，４ｃ，４ｄ及
び後部商品受板としての後部トップトレイ５ｂ，５ｃが
設けられている。なお、２列目のラック２ｂには、商品
投入口３ｂからラック２ｂまでの距離が短いことから後
部トップトレイは設けられていない。

【００１３】ここで、この前部トップトレイ４ｂ，４
ｃ，４ｄには、図２に示すように、この前部トップトレ
イ４ｂ，４ｃ，４ｄを回動自在に支持するヒンジ部を形
成するカール部６が後端に形成されている。

【００１４】一方、この前部トップトレイ４ｂ，４ｃ，
４ｄの下面の前端側には、コイルスプリング７により側
方に突出するようにそれぞれ付勢されている一対のシャ
フト８が設けられている。なお、本実施例においては、
このコイルスプリング７はシャフト８を指で内側に引っ
張ると、バネ力を発揮してシャフト８を側方に突出させ
るように取り付けられている。８ａは、このシャフト８
を保持すると共にコイルプリング７の一端を固定するた
めのガイドであり、また前部トップトレイ４ｂ，４ｃ，
４ｄの前端は商品を収納しやすくするため下方に折曲さ
れている。

【００１５】ここで、通常この前部トップトレイ４ｂ，
４ｃ，４ｄは、このシャフト８により、図１に示す商品
収納棚１の側板１ａに形成された円弧状の長孔９ｂ，９
ｃ，９ｄの下端部にその自重によって係止されている。
そして、この係止状態での前部トップトレイ４ｃ，４ｄ
は、後部トップトレイ５ｃ，５ｄに対し、略一直線状に
連続位置するように構成している。

【００１６】そして、最後列のラック２ｄ以外のラック
２ａ，２ｂ，２ｃに商品を投入する場合は、投入すべき
商品投入口３ａ，３ｂ，３ｃの上面側に位置する前部ト
ップトレイ４ｂ，４ｃ，４ｄを手動により長孔９ｂ，９
ｃ，９ｄに沿って上方に回動させ、長孔９ｂ，９ｃ，９
ｄの上端部に係止することにより、これらのラック２
ｂ，２ｃ，２ｄの商品投入口３ａ，３ｂ，３ｃを広げて
商品の投入を容易にするようにしている。

【００１７】なお、長孔９ｂ，９ｃ，９ｄの上端部は、
前部トップトレイ４ｂ，４ｃ，４ｄのカール部６を軸支
している図示しないヒンジ軸よりも後方に位置するよう
になっており、これにより前部トップトレイ４ｂ，４
ｃ，４ｄは自重により下方へ回動することなく長孔９
ｂ，９ｃ，９ｄの上端部に係止されるようになってい
る。

【００１８】一方、前部トップトレイ４ｃ，４ｄのヒン
ジ軸の下方には回動規制部材であるストッパ１０ｃ，１
０ｄが設けられている。ここで、このストッパ１０ｃ，
１０ｄは、前部トップトレイ４ｃ，４ｄのシャフト８の
長孔９ｃ，９ｄとの係止を解除して、前部トップトレイ
４ｃ，４ｄを下方に回動させる際に、この前部トップト
レイ４ｃ，４ｄと当接して前部トップトレイ４ｃ，４ｄ
のオーバー回動を防止し、この前部トップトレイ４ｃ，
４ｄのシャフト８が下方の他の長孔９ｂ，９ｃに入り込
むのを防ぐためのものである。

【００１９】なお、１１ｂ，１１ｃ，１１ｄは、前部ト
ップトレイ４ｂ，４ｃ，４ｄの後方の下方への屈曲部の
上部に揺動自在に設けられた収納規制部材であり、商品
が商品投入方向である転動方向に対して横方向に投入さ
れた場合には揺動して商品を通過させ、商品が商品投入
方向に対して縦方向に投入された場合にはこの商品がひ
っかかって揺動不能となり、商品をそれ以上奥に入り込
ませないようにするためのものである。

【００２０】次に、このように構成された商品収納棚の
商品収納動作について説明する。

【００２１】まず、最後列のラック２ｄに商品を収納す
る場合について説明する。通常時では、前部トップトレ
イ４ｄのシャフト８は長孔９ｄの下端部に自重にて係止
しており、この前部トップトレイ４ｄは後方に低く傾斜
した状態に保たれ、後部トップトレイ５と共に直線部を
形成している。

【００２２】そして、この時、誤って商品を縦方向に収
納した場合には、前部トップトレイ４ｄの両方のシャフ
ト８を、スプリング７のバネ力に抗して指等で内側に引
き込むことにより、シャフト８の長孔９ｄとの係止を解
除し、前部トップトレイ４ｄを下方に回動させる。

【００２３】なお、このとき、下方に回動しようとする
前部トップトレイ４ｄは図３に示すようにストッパ１０
ｄに当接するため、それ以上下方に回動することが阻止
される。このため、従来の商品収納棚のようにシャフト
８が二点鎖線に示すように下方の長孔９ｃに入り込むこ
とはない。

【００２４】このようにして、前部トップトレイ４ｄを
下方に回動させることにより商品投入口３ｄの広さを広
げてラック２ｄの奥まで手を入れることができ、商品を
容易に取り出すことができる。そして、商品を取り出し
た後、下方に回動位置している前部トップトレイ４ｄの
前部を上方へ指等で押圧することにより、前部トップト
レイ４ｄは上方へ回動し、シャフト８が長孔９ｄの位置
へ到達するとスプリング７のバネ力によって長孔９ｄ内
へ挿入され通常状態に復帰することができる。

【００２５】次に、後から２列目のラック２ｃに商品を
収納する場合について説明する。この場合は、最後列の
ラック２ｄの前部トップトレイ４ｄを上方へ回動させて
シャフト８を長孔９ｄの上端部に係止することにより、
シャフト８を長孔９ｃの下端部に係止した通常状態にあ
る前部トップトレイ４ｃとの間の商品投入口３ｃの広さ
を広げた後、商品を収納する。

【００２６】そして、この時、誤って商品を縦方向に収
納した場合には、このラック２ｃの前部トップトレイ４
ｃを下方に回動させる。しかし、この場合も前部トップ
トレイ４ｃはストッパ１０ｃと当接するため、それ以上
下方に回動することはなく、シャフト８が下方の他の長
孔９ｂに入り込むことはない。

【００２７】このようにして、前部トップトレイ４ｃを
下方に回動させることにより商品投入口３ｃの広さを広
げてラック２ｃの奥まで手を入れることができ、誤投入
商品を容易に取り出すことができる。

【００２８】次に、前から２列目のラック２ｂに商品を
収納する場合について説明する。この場合は、このラッ
ク２ｂの直上のラック２ｃの前部トップトレイ４ｃのシ
ャフト８を長孔９ｃの上端部に係止することにより、商
品投入口３ｃの広さを広げた後、商品を収納する。

【００２９】そして、この時、誤って商品を縦方向に収
納した場合には、このラック２ｂの前部トップトレイ４
ｂを下方に回動させる。なお、この場合は、前部トップ
トレイ４ｂの下方には他の長孔はないためストッパは必
要ない。

【００３０】このようにして、前部トップトレイ４ｂを
下方に回動させることにより商品投入口３ｂの広さを広
げてラック２ｂの奥まで手を入れることができ、商品を
容易に取り出すことができる。

【００３１】最後に、最前列のラック２ａに商品を収納
する場合について説明する。この場合には、このラック
２ａの直上のラック２ｂの前部トップトレイ４ｂのシャ
フト８を長孔９ｂの上端部に係止することにより、商品
投入口３ａの広さを広げた後、商品を収納する。なお、
この時、誤って商品を縦に収納した場合には、この商品
収納棚１の図示しない前板を外すことにより、商品を取
り出すことができる。

【００３２】このように、前部トップトレイ４ｃ，４ｄ
の下方にストッパ１０ｃ，１０ｄを設け、前部トップト
レイ４ｃ，４ｄが下方に回動する際に、このストッパ１
０ｃ，１０ｄと当接させるようにして、この前部トップ
トレイ４ｃ，４ｄのシャフト８が下方の他の長孔９ｃ，
９ｄに入り込むことを防ぐことができる。

【００３３】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、ラック内
にひっかかった商品を取り出すため、前部トップトレイ
の係止部材の長孔との係止を解除して下方へ回動させる
際、この前部トップトレイをストッパと当接させ、この
前部トップトレイの係止部材が下方に設けられた別の長
孔と係止するのを防ぐことができる。これにより、この
前部トップトレイの係止部材を、元の長孔に容易に係止
させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る自動販売機の商品収納
棚の概略側面図。

【図２】上記商品収納棚の前部トップトレイを下方から
見た斜視図。

【図３】ストッパにより前部トップトレイの下方への回
動が阻止される様子を示す図。

【符号の説明】

１ 商品収納棚 ２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄ ラック ３ａ，３ｂ，３ｃ，３ｄ 商品投入口 ４ｂ，４ｃ，４ｄ 前部トップトレイ ９ｂ，９ｃ，９ｄ 長孔 １０ｃ，１０ｄ ストッパ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 垂設した一対の側板間に設けた複数のサ
   ーペンタインラックと、上下に連設したこれらのサーペ
   ンタインラックの商品投入口に配され、投入された商品
   を案内する一方、前部が上下動可能に後端部を回動自在
   に軸支されると共に前部には側方に突出するよう付勢さ
   れた係止部材が設けられた前部商品受板と、前記側板に
   円弧状に形成され、上下方向に回動する前記各前部商品
   受板の前記係止部材を挿入して前記前部商品受板の上下
   回動範囲を規制する長孔とを備えた自動販売機の商品収
   納棚において、 前記係止部材と前記長孔との係止を解除し、前記前部商
   品受板を下方へ回動させる際、該前部商品受板の係止部
   材が下方に設けられた別の長孔と係止することのないよ
   う該前部商品受板の下方への回動を規制する回動規制部
   材を該前部商品受板の下方に設けたことを特徴とする自
   動販売機の商品収納棚。