JPH05248237A - 自動車用ラジエタータンク部品 - Google Patents

自動車用ラジエタータンク部品

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JPH05248237A
JPH05248237A JP5182092A JP5182092A JPH05248237A JP H05248237 A JPH05248237 A JP H05248237A JP 5182092 A JP5182092 A JP 5182092A JP 5182092 A JP5182092 A JP 5182092A JP H05248237 A JPH05248237 A JP H05248237A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 架橋構造を有さない段階のメルトフローレー
トが2000g/分以下のポリフェニレンスルフィド樹
脂95〜60重量%、ポリアミド樹脂5〜40重量%お
よび無機質充填材をポリフェニレンスルフィド樹脂+ポ
リアミド樹脂100重量部に対し20〜200重量部を
配合混練してなる樹脂組成物を射出成形してなる自動車
用ラジエタータンク部品。 【効果】 本発明のラジエタータンク部品は高い機械的
強度、耐熱性等の、優れた特性と良好な耐不凍液性を備
えた実用価値の高いものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特定のポリフェニレンス
ルフィド (以下PPSと略す。) 樹脂、ポリアミド樹脂
および無機質充填材からなり、不凍液との接触下におい
て良好な耐久性、強度、剛性を有する自動車用ラジエタ
ータンク部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車部品、特にエンジンルーム内部品
が金属からプラスチックに徐々に代替されてきているこ
とはよく知られていることであり、ラジエタータンクも
例外ではない。ラジエタータンクトップ、ベースなどに
代表されるラジエタータンク部品の樹脂化は1980年
頃から始まり、強度、耐熱性、耐ガソリン性、成形性の
すぐれたガラス繊維強化ナイロン66製のラジエタータ
ンク部品が現在は主流である。しかし、最近の自動車エ
ンジンルーム内の部品増および密集化、そしてエンジン
の高出力化などにともない、ラジエタータンク内の不凍
液の運転中の温度も上昇してきている。このためガラス
繊維強化ナイロン66製ラジエタータンク部品では高温
での不凍液との接触により劣化が早く進行し耐久性など
の点で十分とはいえなくなってきている。このような状
況下ラジエタータンク部品材料の耐不凍液性向上は重要
な課題であり、この解決を目的としてナイロン66より
もアミド基濃度の低いポリアミドをブレンドした組成物
を用いる方法 (特公昭61−40262号公報など) 、
分子鎖中に芳香族成分を有するポリアミドをブレンドし
た組成物を用いる方法、 (特開昭58−53949号公
報など) などが開示されている。しかし、これらの技術
は依然として本質的に吸水性があり、耐不凍液の低いポ
リアミドを主成分としているため、十分な改良効果が得
られているとはいえない。
【0003】一方PPS樹脂は、耐熱性、耐不凍液性、
成形性の極めてすぐれた材料であるが脆く割れ易い、高
価であるなどの欠点もあるためにラジエタータンク部品
材料としての適用には制限があった。また、ナイロン6
6樹脂を主成分とする耐熱性、強度にすぐれた、自動車
エンジンルーム内部品用に適した射出成形品も提案され
ている (たとえば特開昭61−126172号公報) 。
しかしここでは、特に耐不凍液性が問題となるラジエタ
ータンク部品については全く言及されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、耐不
凍液性がすぐれ、強度、耐熱性、耐衝撃性、成形加工性
も良好でなおかつ経済的にもすぐれたラジエタータンク
部品を得ることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は実質的
に熱的架橋構造を有さない段階におけるASTM D1
238−86に定められたメルトフローレートが315
℃、5000g荷重の条件下で2000g/10分以下
のポリフェニレンスルフィド樹脂95〜60重量%およ
びポリアミド樹脂5〜40重量%からなる樹脂成分10
0重量部に無機質充填材20〜200重量部を配合混練
することによって得られる樹脂組成物を射出成形してな
る自動車用ラジエタータンク部品を提供するものであ
る。本発明で使用するPPS樹脂とは、構造式 (I) で
示される繰り返し単位を
【0006】 70モル%以上、より好ましくは90モル%以上を含む
重合体であり、上記繰り返し単位が70モル%未満で
は、耐熱性が損なわれるので好ましくない。またPPS
樹脂はその繰り返し単位の30モル%未満を、下記の構
造式を有する繰り返し単位等で構成することが可能であ
る。
【0007】
【0008】本発明おいてPPS樹脂は上記化学構造を
有し、且つ実質的に空気中での加熱処理などによって生
成する架橋構造を有さない段階におけるASTM D1
238−86に定められた315℃、5000g荷重下
におけるメルトフローレートが2000g/10分以
下、好ましくは1500g/10分以下であることが必
要である。該メルトフローレートが2000g/10分
を越えるものは、後述のポリアミド樹脂とブレンドした
組成物において強度、耐衝撃性の低い組成物しか与え得
ないので好ましくない。
【0009】本発明において主要なことは、「実質的に
空気中での加熱処理などによって生成する架橋構造を有
さない段階」における上記メルトフローレートが200
0g/10分以下であることであり、たとえば、重合直
後の上記メルトフローレートが2000g/10分を越
えるPPS樹脂を空気中で熱処理することにより架橋さ
せ、みかけのメルトフローレートを2000g/10分
以下にした架橋型PPS樹脂は、本発明に使用した場合
強度、耐衝撃性の著しく劣る組成物しか得られず好まし
くない。
【0010】本発明におけるPPS樹脂は通常公知の方
法、即ち特公昭45−3368号公報に記載される方法
或いは特公昭52−12240号公報や特開昭61−7
332号公報に記載される触媒を用いて比較的分子量の
大きな重合体を得る方法などによって製造でき、上記特
性を満足し得ればいずれの方法を用いてもよい。本発明
においてはこのようにして得られたPPS樹脂を更に空
気中加熱により架橋/高分子量化して用いることもでき
るし、また重合後有機溶媒、熱水、酸水溶液などによる
洗浄処理や酸無水物、エポキシ化合物、イソシアネート
化合物などの官能基含有化合物を用いての活性化など種
々の処理を施した上で使用することも勿論可能である。
【0011】本発明で用いられるポリアミド樹脂は、ア
ミノ酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン酸を主
たる構成成分とするポリアミドである。その主要構成成
分の代表例を挙げると、6−アミノカプロン酸、11−
アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラア
ミノメチル安息香酸などのアミノ酸、ε−カプロラクタ
ム、ω−ラウロラクタムなどのラクタム、テトラメチレ
ンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレ
ンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−/
2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−
メチルノナメチレンジアミン、メタキシリレンジアミ
ン、パラキシリレンジアミン、1,3−ビス (アミノメ
チル) シクロヘキサン、1,4−ビス (アミノメチル)
シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,
5,5−トリメチルシクロヘキサン、ビス (4−アミノ
シクロヘキシル) メタン、ビス (3−メチル−4−アミ
ノシクロヘキシル) メタン、2,2−ビス (4−アミノ
シクロヘキシル) プロパン、ビス (アミノプロピル) ピ
ペラジン、アミノエチルピペラジンなどの脂肪族、脂環
族、芳香族のジアミン、アジピン酸、スベリン酸、アゼ
ライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、
イソフタル酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテ
レフタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリウム
スルホイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキ
サヒドロイソフタル酸などであり、これらの原料から誘
導されるポリアミドホモポリマまたはコポリマを各々単
独または混合物の形で用ることができる。
【0012】特に本発明で有用なポリアミドはポリカプ
ロアミド (ナイロン6) 、ポリヘキサメチレンアジパミ
ド (ナイロン66) 、ポリテトラメチレンアジパミド
(ナイロン46) 、ポリヘキサメチレンセパカミド (ナ
イロン610) 、ポリヘキサメチレンドデカミド (ナイ
ロン612) 、ポリウンデカメチレンアジパミド (ナイ
ロン116) 、ポリウンデカンアミド (ナイロン11)
、ポリドデカンアミド (ナイロン12) 、ポリカプロ
アミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミド共重合体
(ナイロン6/6T) 、ポリヘキサメチレンアジパミド
/ポリヘキサメチレンテレフタルアミド共重合体 (ナイ
ロン66/6T) などである。
【0013】ここで用いられるポリアミドの重合度は特
に制限なく、1%の濃硫酸溶液中25℃で測定した相対
粘度が1.5〜6.0の範囲内にあるものを任意に選ぶ
ことができる。本発明においてPPS樹脂とポリアミド
樹脂の配合割合はPPS樹脂95〜60重量%に対して
ポリアミド樹脂5〜40重量%の範囲であり、PPS樹
脂90〜65重量%、ポリアミド樹脂10〜35重量%
の範囲内であることが更に好ましい。PPS樹脂の配合
量が95重量%を越えると耐衝撃性の低下が起こるので
好ましくなく、逆にPPS樹脂の配合量が60重量%に
満たないと、耐不凍液性が著しく低下するので好ましく
ない。
【0014】本発明で使用される無機質充填材の具体例
としてはガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウィス
カ、酸化亜鉛ウィスカ、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、
セラミック繊維、アスベスト繊維、石コウ繊維、金属繊
維などの繊維状充填材、ワラステナイト、セリサイト、
カオリン、マイカ、クレー、ペントナイト、アスベス
ト、タルク、アルミナシリケートなどの珪酸塩、アルミ
ナ、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、
酸化チタン、酸化鉄などの金属化合物、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸
カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、ガラス・ビー
ズ、セラミックビーズ、窒化ホウ素、炭化珪素、燐酸カ
ルシウムおよびシリカなどの非繊維状充填材が挙げら
れ、これらは中空であってもよく、さらにはこれら充填
材を2種類以上併用することも可能である。また、これ
ら繊維状および/または非繊維状充填材をシラン系ある
いはチタネート系などのカップリング材で予備処理して
使用することは、機械的強度などの面からより好まし
い。
【0015】上記無機質充填材の中でも特に好ましいの
はガラス繊維、ワラステナイト、炭酸カルシウム、マイ
カなどである。無機質充填材の添加量はPPS樹脂とポ
リアミド樹脂からなる樹脂成分100重量部に対して2
0〜200重量部、好ましくは30〜150重量部であ
る。添加量が20重量部に満たないと強度、耐熱性が不
足するので好ましくなく、一方添加量が200重量部を
越えると成形加工時の流動性が損なわれるので好ましく
ない。
【0016】本発明のラジエタータンク部品に用いられ
る樹脂組成物には本発明の効果を損なわない範囲におい
て、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、可塑剤、結晶核剤、
紫外線防止剤、着色剤、難燃剤などの通常の添加剤を添
加することができる。また、本発明のラジエタータンク
部品に用いられる樹脂組成物は本発明の効果を損なわな
い範囲で、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、四
フッ化ポリエチレン、ポリエーテルイミド、ポリアミド
イミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエーテル
スルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテル
ケトン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレ
ン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ABS樹脂、ポリ
エステル、ポリアミドエラストマ、ポリエステルエラス
トマ等の樹脂を含んでも良い。
【0017】本発明のラジエタータンク部品に用いられ
る樹脂組成物には本発明の効果を損なわない範囲で、機
械的強度およびバリ等の成形性などの改良を目的とし
て、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル) エチルトリメトキ
シシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−
ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプ
ロピルトリメトキシシランおよびγ− (2−ウレイドエ
チル) アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシ
アナトプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアナト
プロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアナトプロピ
ルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアナトプロピル
メチルジエトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルエ
チルジメトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルエチ
ルジエトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルトリク
ロロシランなどの有機シラン化合物を添加することがで
きる。
【0018】本発明のラジエタータンク部品に使用され
る樹脂組成物の調製方法は特に制限はないが、原料の混
合物を単軸あるいは2軸の押出機、バンバリーミキサ
ー、ニーダー、ミキシングロールなど通常公知の溶融混
合機に供給して280〜380℃の温度で混練する方法
などを例として挙げることができる。また、原料の混合
順序にも特に制限はなく、PPS樹脂、無機質充填材、
およびポリアミドの3者をドライブレンドした後、上述
の方法などで溶融混練する方法、あるいはPPS樹脂、
無機質充填材およびポリアミドのうちの2者をドライブ
レンドして溶融混練した後、これと残る1者を溶融混練
する方法が代表的である。
【0019】このようにして得られた樹脂組成物を射出
成形することにより、強度、耐熱性、耐衝撃性にすぐれ
且つ耐不凍液性が著しくすぐれた自動車用ラジエタータ
ンク部品を得ることができる。
【0020】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明する。なお実施例および比較例において記載された
ラジエタータンク部品の材料となる樹脂組成物の試験片
の諸特性は次の方法で測定した。 (1) メルトフローレート :ASTM D1238−86 31
5℃,5000g荷重 (2) 引張強度 :ASTM D638 (3) 曲げ強度 :ASTM D790 (4) 耐衝撃性 :ASTM D256 (5) 耐熱性 :ASTM D684 (6) 耐不凍液性:ロングライフクーラント (LLC) 5
0%水溶液中でASTM1号ダンベル片を130℃/1
000時間処理した後の引張強度および強度保持率を測
定し、耐不凍液性の目安とした。 参考例1 (ポリフェニレンスルフィドの合成法) PPS−1:オートクレーブに硫化ナトリウム3. 26
kg (25モル、結晶水40%を含む) 、水酸化ナトウム
4g、酢酸ナトリウム三水和物1.19kg (約8. 8モ
ル) およびNM7.9kgを仕込み、攪拌しながら徐々に
205℃まで昇温し、水1.36kgを含む留出水約1.
5リットルを除去した。残留混合物に1,4−ジクロロ
ベンゼン3.75kg (25.5モル) およびNMP2kg
を加え、265℃で3時間加熱した。反応生成物を70
℃の温水で5回洗浄し、80℃で24時間減圧乾燥し
て、メルトフローレート900g/10分の粉末状ポリ
フェニレンスルフィイド (PPS−1) 約2kgを得た。
【0021】PPS−2:オートクレーブに硫化ナトリ
ウム3.26kg (25モル、結晶水40%を含む) 、水
酸化ナトリウム4g、酢酸ナトリウム三水和物1.22
kg (約9モル) およびNM7.9kgを仕込み、攪拌しな
がら徐々に205℃まで昇温し、水1.36kgを含む留
出水約1.5リットルを除去した。残留混合物に1,4
−ジクロロベンゼン3.75kg (25.5モル) および
NMP2kgを加え、265℃で3.7時間加熱した。反
応生成物を70℃の温水で5回洗浄し、80℃で24時
間減圧乾燥して、メルトフローレート300g/10分
の粉末状ポリフェニレンスルフィド (PPS−2) 約2
kgを得た。 PPS−3:上記PPS−1 100重量部と無水マレ
イン酸1重量部の混合物をシリンダー温度300℃に設
定した2軸押出機で溶融混練/ペレタイズし、変性PP
S (PPS−3) を得た。このメルトフローレートは9
50g/10分であった。 PPS−4:PPS−1を熱風オーブン中230℃で4
時間加熱して熱架橋し、メルトフローレート300g/
10分のPPS (PPS−4)を得た。 PPS−5:フィリップスペトロリアム社製未架橋PP
S (“ライトン”V−1:MFR=9000g/10
分) を熱風オーブン中230℃で14時間加熱して熱架
橋し、メルトフローレート300g/10分のPPS
(PPS−5)を得た。
【0022】実施例1 参考例1で得られたPPS (PPS−1) 70重量%お
よび相対粘度2.70のナイロン66 30重量%の混
合物100重量部、ガラス繊維65重量部をヘンシェル
ミキサーでドライブレンドした後、320℃のシリンダ
ー温度に設定したスクリュー式単軸押出機により溶融混
練後ペレタイズした。得られたペレットを乾燥後射出成
形機を用いて、シリンダー温度320℃、金型温度13
0℃の条件で射出成形することにより、所定の特性評価
用試験片を得た。得られた試験片について行った測定結
果を表1にまとめて示す。ここで得られた樹脂組成物は
強度、耐熱性、耐衝撃性にすぐれ、しかも極めて優れた
耐不凍液性を示し、ラジエタータンク用として好適なも
のであった。またこの樹脂組成物を射出成形して得られ
た自動車用ラジエタータンクトップは外観良好なもので
あった。 比較例1 PPSとナイロン66の配合比を逆にしてPPS30重
量%、ナイロン6670重量%と変えたこと以外は実施
例1と全く同様にしてPPS樹脂、ナイロン66および
ガラス繊維の混合物をスクリュー式単軸押出機により溶
融押出し後ペレタイズした。得られたペレットを用いて
実施例1と同様に射出成形を行い、所定の測定を行った
結果を表1に示す。ここで得られた組成物は耐不凍液性
が著しく劣るものであった。
【0023】
【0024】実施例2〜7 PPS樹脂、ポリアミド樹脂および種々の無機充填材を
表2に示す割合で配合し、シリンダー温度を320〜3
30℃に設定した単軸押出し機で溶融混練後ペレタイズ
した。得られたペレットを用いて実施例1と同様に射出
成形、測定を実施した結果をまとめて表1に示す。これ
らはいずれも強度、耐熱性、耐衝撃性にすぐれ、しかも
極めて優れた耐不凍液性を有し、ラジエタータンク用と
して好適なものであった。またこれらの樹脂組成物を射
出成形して得られた自動車用ラジエタータンクトップや
ベースはいずれも、外観良好であった。
【0025】 比較例2 PPS−4の代わりにPPS−5を用いた以外は実施例
7と全く同様に混練し、射出成形し、測定したところ、
ここで得られた組成物は引張り強度105MPa、曲げ強
度170MPa、アイゾット衝撃強度15KJ/m2 と強度、
耐衝撃性の劣るものであった。
【0026】実施例1〜7で得られたラジエタータンク
部品を用いて自動車ラジエター製品を組み立てた。この
中に上述のLLC50%水溶液を充填した後、130℃
で1500時間熱処理して強制劣化テストを行ったとこ
ろ、いずれの製品においても部品の変形、クラック、液
漏れなどのトラブルは発生しなかった。一方比較例1〜
2で得られたラジエタータンク部品を用いて同様の強制
劣化テストを行ったところ1000時間の処理で部品表
面にクラックが入り、変形が発生した。
【0027】
【発明の効果】本発明のラジエタータンク部品は高い機
械的強度、耐熱性等の、優れた特性と良好な耐不凍液性
を備えた実用価値の高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 77:00)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的に熱的架橋構造を有さない段階に
    おけるASTM D1238−86に定められたメルト
    フローレートが315℃、5000g荷重の条件下で2
    000g/10分以下のポリフェニレンスルフィド樹脂
    95〜60重量%およびポリアミド樹脂5〜40重量%
    からなる樹脂成分100重量部に無機質充填材20〜2
    00重量部を配合混練することによって得られる樹脂組
    成物を射出成形してなる自動車用ラジエタータンク部
    品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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FR2745077A1 (fr) * 1996-02-21 1997-08-22 Valeo Climatisation Boite collectrice en matiere plastique pour echangeur de chaleur
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