JPH05245235A - ゴルフクラブシャフト - Google Patents

ゴルフクラブシャフト

Info

Publication number
JPH05245235A
JPH05245235A JP3147993A JP14799391A JPH05245235A JP H05245235 A JPH05245235 A JP H05245235A JP 3147993 A JP3147993 A JP 3147993A JP 14799391 A JP14799391 A JP 14799391A JP H05245235 A JPH05245235 A JP H05245235A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
fibers
layer
prepreg
golf club
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3147993A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Takezawa
誠 竹澤
Kanji Miyao
巻治 宮尾
Hiroshi Inoue
寛 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tonen Corp filed Critical Tonen Corp
Priority to JP3147993A priority Critical patent/JPH05245235A/ja
Publication of JPH05245235A publication Critical patent/JPH05245235A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Golf Clubs (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 強化繊維の配列の乱れをなくし、美感上好ま
しいのみならず、物性的バラつきをなくすと共に、更
に、靭性があり振動減衰性及び耐衝撃特性、特に圧縮強
度及び捩れ破壊強度などに優れた、ゴルフクラブシャフ
トを提供する。 【構成】 ゴルフクラブシャフトは、アングル層、スト
レート層及び繊維強化プリプレグ層を備えている。繊維
強化プリプレグ層は、同一方向に所定の間隔にて配列さ
れる繊維径が30〜500μmとされる強化繊維6を縦
糸とし、横糸8として他の繊維、或は同じ繊維を使用し
て製織されたクロス(織物)にマトリクス樹脂3が含浸
されて構成された繊維強化樹脂層4と、この繊維強化樹
脂層4の一側に積層した金属箔層7とを有する繊維強化
プリプレグ1にて形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の繊維強化複合樹
脂層からなるゴルフクラブシャフトに関するものであ
り、特に、少なくとも前記繊維強化複合樹脂層の間に、
最外層に或は最内層に1層或は複数層にて、金属箔層を
備えた繊維強化プリプレグ層を設けたことを特徴とする
ゴルフクラブシャフトに関するものである。更に詳しく
言えば、本発明にて、繊維強化プリプレグ層は、30〜
500μmとされる繊維径(後述する「換算径」をも含
む)を有する強化繊維をクロスに織り込んで形成された
繊維強化樹脂層の一側に、金属箔層が積層されたプリプ
レグにて形成される。
【0002】
【従来の技術】近年、ゴルフクラブシャフトとして、軽
量で且つ機械的強度が高く、且つ振動減衰特性が良好で
あるという理由から、例えば強化繊維として炭素繊維を
使用した炭素繊維強化複合樹脂にて作製されたものが多
く利用されており、良好な成果を収めている。
【0003】斯る従来のゴルフクラブシャフトは、複数
層の炭素繊維強化複合樹脂層などから構成されるが、図
3に図示されるように、所定の形状寸法に裁断した炭素
繊維強化プリプレグ101、102を所定枚数だけマン
ドレル100に巻き付け、硬化することによって形成さ
れる。このとき、捩り性能を向上せしめるために、炭素
繊維強化プリプレグとしては、図3に図示されるよう
に、炭素繊維がゴルフクラブシャフトの軸線に対して互
に反対方向に角度(θ)(通常、θ=35°〜45°)
だけ傾斜するように配列されたプリプレグ101(アン
グル層101’)と、図4に図示されるように、炭素繊
維がゴルフクラブシャフトの軸線に対して平行(θ=0
°)に配列されたプリプレグ102(ストレート層10
2’)とが使用され、基本的には、図5に図示されるよ
うに、ゴルフクラブシャフトの内側層にプリプレグ10
1(アングル層101’)が、外側層にプリプレグ10
2(ストレート層102’)が使用されることが多い。
【0004】しかしながら、更に、強度及び弾性率の点
で、或は、使用時の感触の点で、更にはファッション性
(美観)の点で改良が望まれており、斯る要望に応える
べく、繊維強化複合樹脂製シャフトの最外層に、図6に
図示されるような、マトリクス樹脂3が含浸された、例
えばボロン繊維、チタン繊維、アモルファス繊維、ステ
ンレススチール繊維、ガラス繊維、種々の有機繊維など
の強化繊維6を有するプリプレグ4にて形成される層を
配置することが試みられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなプリプレグ
4はドラムワインダなどを使用して効率よく、しかも比
較的簡単に製造し得て、機械的強度の向上及び感触の改
善を達成し得るが、場合によっては、製造過程におい
て、或は製造後斯かるプリプレグ4をマンドレルなどに
巻き付けて所定形状に賦形する過程において、強化繊維
6がその配列方向において乱れることが経験される。強
化繊維6の配列の乱れは、美感上好ましくないのみなら
ず、物性的にもバラつきの原因となり製品の品質上から
も好ましいものではない。
【0006】このような繊維の乱れをなくするには、製
造過程における強化繊維6の、或は、製造後のプリプレ
グ4の、極めて慎重な取扱いが要求され、ハンドリング
性(作業性)の点で問題がある。
【0007】本発明者らは、この問題を解決するべく、
図7に図示するように、強化繊維6を横糸8により織り
込んでクロス(織物)状とし、マトリクス樹脂3を含浸
させたプリプレグ4を作製した(特願平2−13810
3号)。
【0008】この構成により、強化繊維6の配列方向に
おける乱れを解決することができ、又、物性的バラつき
をもなくすることができた。
【0009】しかしながら、更に、折損防止及び飛距離
の増大などのために、引張強度、圧縮強度及び弾性率、
更には、粘りなどのような機械的特性の向上が希求され
ており、又、使用時の感触(打球感)、特に従来の金属
シャフトが有する感触が強く望まれており、なお一層の
改良が希求されている。
【0010】本発明者らは、多くの研究実験を行った結
果、特願平2−138103号に示すプリプレグの構成
に更に、金属箔層を積層した構成の繊維強化プリプレグ
を使用することにより、これら諸要求を十分に満足し
て、圧縮強度及び捩り破壊強度などに優れ、しかも、従
来の金属シャフトが有する感触を十分に達成したゴルフ
クラブシャフトを製造し得ることが分かった。本発明は
斯る本発明者らの新規な知見に基づきなされたものであ
る。
【0011】つまり、本発明の目的は、強化繊維の配列
の乱れをなくし、美感上好ましいのみならず、物性的バ
ラつきをなくすと共に、更に、靭性があり振動減衰性及
び耐衝撃特性、特に圧縮強度及び捩り破壊強度などに優
れた、ゴルフクラブシャフトを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
ゴルフクラブシャフトにて達成される。要約すれば、本
発明は、複数の繊維強化複合樹脂層からなるゴルフクラ
ブシャフトにおいて、一方向に所定の間隔にて配列され
る繊維径が30〜500μmとされる強化繊維を縦糸と
し、前記強化繊維と同じ繊維或は他の異なる繊維を横糸
として織り込んだクロス(織物)にマトリクス樹脂が含
浸されて構成された繊維強化樹脂層と、前記繊維強化樹
脂層の一側に積層した金属箔層とを有する繊維強化プリ
プレグ層を、少なくとも前記複数の繊維強化複合樹脂層
の間に、最外層に或は最内層に、1層或は複数層設けた
ことを特徴とするゴルフクラブシャフトである。好まし
くは、前記金属箔層は、厚さが5〜100μmとされる
シート状或はメッシュ状の金属材料にて形成され、前記
縦糸は、炭素繊維、ボロン繊維、ガラス繊維、アルミナ
繊維、炭化珪素繊維、窒化珪素繊維などの無機繊維;チ
タン繊維、アモルファス繊維、ステンレススチール繊維
などの金属繊維;及びアラミド繊維、ポリアリレート繊
維、ポリエチレン繊維などの有機繊維から選択され、
又、前記横糸は、炭素繊維、繊維径の小さなボロン繊
維、ガラス繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、窒化珪
素繊維などの無機繊維;アラミド繊維、ポリアリレート
繊維、ポリエチレン繊維などの有機繊維;及び繊維径の
小さなチタン繊維、アモルファス繊維、ステンレススチ
ール繊維などの金属繊維から選択される。
【0013】
【実施例】次に、本発明に係るゴルフクラブシャフトを
図面に則して更に詳しく説明する。本実施例にて、ゴル
フクラブシャフトは強化繊維が炭素繊維である繊維強化
複合樹脂からなるものとして説明する。
【0014】本発明に係るゴルフクラブシャフトは、図
1に図示されるように、好ましくは、炭素繊維がゴルフ
クラブシャフトの軸線に対して互に角度(θ)(通常、
θ=35°〜45°)だけ傾斜するように配列されたプ
リプレグ101と、炭素繊維がゴルフクラブシャフトの
軸線に対して平行に配列されたプリプレグ102と、両
プリプレグ101と102との間に、本発明に従って構
成される、後に詳しく説明する繊維強化プリプレグ1が
配設され、硬化することによって製造される。
【0015】つまり、本発明によると、アングル層10
1’、繊維強化プリプレグ層1’及びストレート層10
2’を備えたゴルフクラブシャフトが形成される。又、
繊維強化プリプレグ層1’は、図2に図示されるよう
に、最外層に設けることもでき、又、図示してはいない
が、最内層に設けることもでき、更にはアングル層10
1’とストレート層102’との間及び最外層或は最内
層など、任意の箇所に設けることができる。
【0016】図1及び図2では、アングル層101’が
内層とされているが、ストレート層102’を内層とす
ることも可能である。又、アングル層101’及びスト
レート層102’、更には繊維強化プリプレグ層1’は
1層である必要はなく、必要に応じて複数層とすること
も可能である。
【0017】アングル層101’及びストレート層10
2’は、通常の炭素繊維強化プリプレグ101、102
を使用して形成することができる。つまり、炭素繊維強
化プリプレグ101、102は、強化繊維としては炭素
繊維(黒鉛繊維をも含む)を使用し、マトリクス樹脂と
しては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、フェノール樹
脂などの熱硬化性マトリクス樹脂が使用可能である。
又、更に、硬化温度が50〜200℃となるように硬化
剤その他の付与剤、例えば可撓性付与剤などが適当に添
加される。
【0018】勿論、アングル層101’及びストレート
層102’は、強化繊維として、炭素繊維以外のガラス
繊維などの他の繊維を使用した、当業者には周知の種々
のプリプレグを使用して形成することも可能である。
【0019】次に、本発明の特徴とする繊維強化プリプ
レグ層1’について更に詳しく説明する。図8〜図18
に、本発明に係る繊維強化プリプレグ層1’を形成する
ために使用される繊維強化プリプレグ1の実施例が示さ
れる。
【0020】本発明の繊維強化プリプレグ1は、例え
ば、図8及び図9に図示されるように、同一方向に所定
の間隔にて配列される繊維径が30〜500μmとされ
る強化繊維6を縦糸とし、横糸8として他の繊維、或は
同じ繊維を使用して製織されたクロス(織物)5にマト
リクス樹脂3が含浸されて構成された繊維強化樹脂層4
と、前記繊維強化樹脂層4の一側に積層した金属箔層7
とを有する。クロス5の織物組織、織物密度などは必要
に応じて適宜選択されるが、横糸8は、縦糸6とされる
強化繊維の配列を固定する程度に織り込まれていれば良
い。本発明に従えば繊維強化プリプレグ1の総厚さ
(T)は20〜300μmとされる。
【0021】斯る構成の繊維強化プリプレグ1は、任意
の方法にて製造し得るが、一般に、前記繊維強化樹脂層
4として、先ずクロス5にマトリクス樹脂3を含浸させ
てプリプレグを製造し、その後、該プリプレグ4の一側
面に、金属箔層3としての金属箔を、例えばローラなど
にて押付けることにより貼着して製造するのが好適であ
る。従って、以下の説明においては、この方法にて本発
明に従った繊維強化プリプレグ1を製造するものとして
説明するが、これに限定されるものでないことを理解さ
れたい。
【0022】又、金属箔層3を構成する金属箔は、本発
明では箔状或は薄板状などの、所謂、「シート状」金属
材料を意味するのみならず、多数の孔を有した網状或は
エキスパンドメタル様の多孔の、所謂「メッシュ状」金
属材料をも意味する。斯る金属箔3は、厚さ(T2 )が
5〜100μmとされ、例えば昭和アルミニウム株式会
社製の厚さ10〜100μmのアルミニウム箔、或は、
例えば竹内金属箔粉工業株式会社製の厚さ5〜50μm
のステンレス箔、高強度スチール箔、チタン箔が好適に
使用される。その他使用し得る金属材料としては、鉄、
銅、ニッケル、ニクロム、錫、鉛、マグネシウム、金、
銀、白金、その他種々の金属及びこれらの合金がある。
金属箔3は、その厚さ(T2 )が、5μmより薄い場合
には圧縮強度、捩り破壊強度が不十分となり、100μ
mより厚い場合には成形性が不十分となる。
【0023】更に、上記金属箔3は、繊維強化樹脂層4
との接着性を向上させるために、その表面を機械的に、
或は化学的に処理することが可能である。特に、脱脂処
理を行なった後、クロム系処理或はリン酸系処理を行な
い、クロム層、又はリン酸亜鉛或はリン酸鉄などの化成
処理膜を金属箔表面に形成させることが好ましい。又更
に、高温の窒素雰囲気下による表面硬化処理も有効であ
る。
【0024】次に、本発明の繊維強化プリプレグ1を好
適に製造し得る、繊維強化樹脂層4としてのプリプレグ
について説明する。
【0025】このような構成のプリプレグ4は、種々の
方法にて製造し得るが、図10に図示するように、マト
リクス樹脂3が塗布された両離型紙10の間に、縦糸6
及び横糸8からなるクロス5を配置し、押圧及び/又は
加熱することにより一体とすることによって極めて好適
に製造される。
【0026】縦糸6としての強化繊維は、繊維径が大き
いボロン繊維などの無機繊維、及びチタン繊維、アモル
ファス繊維、ステンレススチール繊維などの金属繊維が
好適に使用され、通常斯る繊維の径は30〜150μm
とされ、好ましくは50〜120μmとされる。
【0027】更に、本発明に従えば、上記縦糸6として
炭素繊維、ガラス繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、
窒化珪素繊維などの無機繊維;アラミド繊維、ポリアリ
レート繊維、ポリエチレン繊維などの有機繊維をも使用
することができる。ただ、一般にこれら繊維は、繊維
径、即ち、モノフィラメントの径(d)は5〜50μm
と小さいため、このように繊維径の小さな繊維を縦糸6
として使用する場合には、図11に図示するように繊維
6aを多数本束ねたストランド(繊維束)6の形態にて
使用される。
【0028】従って、金属繊維でも繊維径の小さいもの
をストランドの形態にて縦糸6として使用することも可
能である。
【0029】このようなストランドの形態とされる場合
の縦糸6の繊維径としては、本明細書では、次式で示さ
れる換算径D0 を意味するものとする。 D0 =n1/2 ・d n:収束本数 d:繊維径
【0030】又、斯るストランドを縦糸6として使用し
た場合には、撚りの有無に拘らず、図12に図示される
ように、プリプレグ4の中において換算径D0 を有した
円形断面の形態で存在することはなく、通常、偏平に変
形された状態とされる。従って、上述したように縦糸6
として繊維径の大きいなボロン繊維、チタン繊維、アモ
ルファス繊維、ステンレススチール繊維などを使用した
場合と同様の厚さ(T1 )を有した繊維強化プリプレグ
1を製造するには、ストランドを縦糸6として使用した
場合の繊維径、即ち、換算径D0 は、最大500μmと
されるのが好適である。
【0031】例えば、繊維径dが23μmとされるポリ
アリレート繊維のような有機繊維は、300本収束する
ことにより換算径D0 は398μmとされ、又、繊維径
dが13μmとされるガラス繊維は、800本収束する
ことにより換算径D0 は368μmとされ、これら両ス
トランドも又、縦糸6として好適に使用し、図12に図
示されるようなプリプレグ4、即ち本発明の繊維強化プ
リプレグ1を製造することができる。
【0032】クロス5を構成する横糸8としては、縦糸
6と同じとすることもでき、又、繊維径が5〜30μ
m、好ましくは6〜12μmとされる、炭素繊維、繊維
径の小さなボロン繊維、ガラス繊維、アルミナ繊維、炭
化珪素繊維、窒化珪素繊維などの無機繊維;アラミド繊
維、ポリアリレート繊維、ポリエチレン繊維などの有機
繊維;或は、繊維径の小さなチタン繊維、アモルファス
繊維、ステンレススチール繊維などの金属繊維などを任
意に使用することができ、更には、他の種々の繊維を用
いることもできるが、通常、ガラス繊維、アルミナ繊維
などの無機繊維、ポリエチレン繊維、ポリエステル繊維
などの有機繊維などを使用するのが好適である。横糸と
しては、細い繊維又は細い繊維束のもの、透明なものが
より好ましい。この点から、特にガラス繊維、ポリエチ
レン繊維、アルミナ繊維などが好ましい。
【0033】マトリクス樹脂3としては、エポキシ樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ジア
リルフタレート樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性マ
トリクス樹脂が使用可能である。又、更に、硬化温度が
50〜200℃となるように硬化剤その他の付与剤、例
えば可撓性付与剤などが適当に添加される。
【0034】好ましい一例を挙げれば、マトリクス樹脂
としてはエポキシ樹脂が好ましく、使用可能のエポキシ
樹脂としては、例えば、(1)グリシジルエーテル系エ
ポキシ樹脂(ビスフェノールA、F、S系エポキシ樹
脂、ノボラック系エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノール
A系エポキシ樹脂);(2)環式脂肪族エポキシ樹脂;
(3)グリシジルエステル系エポキシ樹脂;(4)グリ
シジルアミン系エポキシ樹脂、テトラグリシジルジアミ
ノジフェニルメタン、トリグリシジル−p−アミノフェ
ノールなど;(5)複素環式エポキシ樹脂;その他種々
のエポキシ樹脂から選択される1種又は複数種が使用さ
れ、特に、ビスフェノールA、F、Sグリシジルアミン
系エポキシ樹脂が好適に使用される。又、硬化剤として
はアミン系硬化剤、例えばジシアンジアミド(DIC
Y)、ジアミノフェニルスルフォン(DDS)、ジアミ
ノジフェニルメタン(DDM);酸無水物系、例えばヘ
キサヒドロ無水フタル酸(HHPA)、メチルヘキサヒ
ドロ無水フタル酸(MHHPA)などが使用されるが、
特にアミン系硬化剤が好適に使用される。
【0035】又、本発明のプリプレグ4における縦糸、
マトリクス樹脂、横糸の配合割合は任意に調整し得る
が、一般に、重量%で、縦糸:マトリクス樹脂:横糸=
(20〜50):(20〜60):(10〜50)とさ
れるであろう。又、本発明に従えば、プリプレグの厚さ
(T1 )は、使用される縦糸6の繊維径程度のものを作
製し得るが、通常50〜200μm程度とされるであろ
う。
【0036】上記実施例の説明にて、プリプレグ4中に
配設されるクロス5は、縦糸6と横糸8のみにてクロス
5が構成されたが、本発明に使用されるクロス5はこの
ような織物構成に限定されるものではなく、例えば図1
3に図示するように、縦糸として更に固定用繊維9を縦
糸6の間に配置し織り込むことができる。斯る目的で使
用される固定用縦糸9としては、横糸8と同じものを使
用することができ、又、上述したように、プリプレグ4
中の強化繊維、即ち、縦糸6と同じとすることもでき、
更には、他の種々の繊維を用いることもできるが、通
常、炭素繊維、ガラス繊維、アルミナ繊維などの無機繊
維、ポリエチレン繊維、ポリエステル繊維などの有機繊
維などを使用するのが好適である。固定用縦糸9として
も、細い繊維又は細い繊維束のもの、透明なものがより
好ましい。この点から、横糸8と同様に、特にガラス繊
維、ポリエチレン繊維、アルミナ繊維などが好ましい。
【0037】更に、上記実施例では、縦糸、即ち強化繊
維6は1種類であるとして説明したが、本発明はこれに
限定されるものではなく、2種以上の強化繊維としての
縦糸を含むことができる。例えば、図14及び図15に
は、クロス5に縦糸6として2種の繊維6a、6bが織
り込まれた態様を示す。この実施例では2種の繊維6
a、6bは交互に織り込まれているが、これに限定され
るものではなく、任意の配列が可能である。又、この場
合においても、図16に図示するように、縦糸として更
に固定用繊維9を縦糸6a、6bの間に配置し織り込む
ことができる。
【0038】次に、本発明の繊維強化プリプレグ1を実
施例について更に具体的に説明する。
【0039】実施例1 図10に関連して説明した方法にてプリプレグ4を製造
した。即ち、本実施例にて、厚さ120μmの離型紙1
0の上には厚み65μmにてマトリクス樹脂3が塗布さ
れた。マトリクス樹脂3はエポキシ樹脂を使用した。
【0040】縦糸6としての強化繊維は、ボロン繊維及
びチタン繊維を使用し、横糸8としては繊度10g/1
000mとされるガラス繊維を使用した。
【0041】ボロン繊維は、繊維径100μmとされる
ものを1mmの間隔に配置して使用し、横糸8を0.5
mm間隔にて織り込んで図9に図示される構成のクロス
5を作製した。又、チタン繊維は、繊維径100μmと
されるものを2mmの間隔に配置して使用し、横糸8を
0.5mm間隔にて織り込んで図9に図示される構成の
クロス5を作製した。
【0042】上記クロス5をマトリクス樹脂3が塗布さ
れた両離型紙10で挟み、互の方へと押圧及び/又は加
熱することにより一体とし、プリプレグ4を形成した。
【0043】これらプリプレグ4に厚さ30μmのステ
ンレス箔をローラにて押圧して貼着し、図8に示す構成
の本発明に従った繊維強化プリプレグ1を作製した。
【0044】又、このような繊維強化プリプレグ1を最
外層に配置してゴルフクラブシャフトを製造し、その機
械的強度などを測定した結果、ゴルフクラブシャフトの
衝撃強度及び捩り破壊強度を、図7に示す従来のプリプ
レグにて作製したもの比較して著しく増大せしめること
ができ、使用時の感触も向上した。
【0045】更に又、本発明に従った繊維強化プリプレ
グ1は、製造過程においても、又、このようにして製造
した繊維強化プリプレグ1をマンドレルに巻き付け、ゴ
ルフシャフトなどを成形するに際しても縦糸6の配列が
繊維の長さ方向に乱れることはなく、作業性が容易であ
り、製造されたゴルフクラブシャフトは美感的にも好ま
しいものであった。
【0046】実施例2 上記実施例1において、クロス5として図13に図示さ
れる構成のものを作製し、該クロス5を使用して上記実
施例1と同じ材料及び条件にて繊維強化プリプレグ1を
製造した。
【0047】即ち、横糸8及び固定用縦糸9として繊度
10g/1000mとされるガラス繊維を使用し、ボロ
ン繊維及びチタン繊維などの縦糸6を2mm間隔にて配
置し、固定用縦糸9を各縦糸6の間に0.5mm間隔で
3本配置し、又、横糸8を0.5mm間隔で配置し、図
13に図示するように織り込んでクロス5を作製した。
【0048】このようなクロス5を使用した繊維強化プ
リプレグ1を最外層に配置してゴルフクラブシャフトを
製造したが、縦糸6を所定ピッチにて固定することがで
き、異種繊維6の繊維方向の配列乱れを大略完全になく
すことができた。と同時に、ゴルフクラブシャフトの機
械的特性、特に衝撃強度及び捩り破壊強度を大幅に増大
することができた。
【0049】実施例3 上記実施例1においては、クロス5をマトリクス樹脂が
塗布された両離型紙10で挟み、互の方へと押圧及び/
又は加熱することにより一体としたが、この実施例で
は、図17に図示されるように、離型紙10には、単に
マトリクス樹脂3が塗布されているのではなく、強化繊
維として炭素繊維2を使用した第1及び第2炭素繊維強
化プリプレグ4A、4Bが形成されているものを使用し
た。
【0050】つまり、第1及び第2炭素繊維強化プリプ
レグ4A、4Bは同じ構成のものとされ、厚さ120μ
mの離型紙10の上に厚み65μmにて形成されたもの
であった。強化繊維2としての炭素繊維は、繊維径が
7.0μmとされるPAN系の炭素繊維(東レ株式会社
製:商品名「T−300」)を使用し、マトリクス樹脂
3はエポキシ樹脂を使用した。又、該プリプレグ4にお
けるマトリクス樹脂の含有量は35重量%であった。
【0051】第1及び第2炭素繊維強化プリプレグ4
A、4Bの強化繊維2は縦糸6と整列するように一方向
に配列し、その他は、実施例1と同じにようにして、図
18に示す繊維強化プリプレグ1を作製した。
【0052】このような繊維強化プリプレグ1を最外層
に配置してゴルフクラブシャフトを製造し、その機械的
強度などを測定したが、実施例1のシャフトに比較し
て、より曲げ破壊強度及び剛性を向上せしめることがで
きた。
【0053】
【発明の効果】以上の如くに構成される本発明に係るゴ
ルフクラブシャフトは、強化繊維の配列の乱れがなく、
美感上好ましいのみならず、物性的バラつきをなくすと
共に、更に、靭性があり衝撃強度及び捩り破壊強度など
に優れているという特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るゴルフクラブシャフトの横断面図
である。
【図2】本発明に係るゴルフクラブシャフトの横断面図
である。
【図3】ゴルフクラブシャフトの製造方法を説明する図
である。
【図4】ゴルフクラブシャフトを製造するためのプリプ
レグを示す平面図である。
【図5】従来のゴルフクラブシャフトの横断面図であ
る。
【図6】従来のゴルフクラブシャフトを製造するための
プリプレグの断面構成図である。
【図7】従来のゴルフクラブシャフトを製造するための
プリプレグの断面構成図である。
【図8】本発明に従って構成される繊維強化プリプレグ
の断面構成図である。
【図9】本発明にて使用される強化繊維を織り込んだク
ロスの一例を示す斜視図である。
【図10】本発明に従って構成される繊維強化プリプレ
グの一つの製造方法を説明する断面図である。
【図11】本発明に使用される強化繊維の一つの形態を
示すストランドの断面図である。
【図12】本発明に従って構成される繊維強化プリプレ
グの他の実施例の断面構成図である。
【図13】本発明にて使用される強化繊維を織り込んだ
クロスの他の例を示す斜視図である。
【図14】本発明に従って構成される繊維強化プリプレ
グの他の実施例の断面構成図である。
【図15】本発明にて使用される強化繊維を織り込んだ
クロスの他の例を示す斜視図である。
【図16】本発明にて使用される強化繊維を織り込んだ
クロスの更に他の例を示す斜視図である。
【図17】本発明に従って構成される繊維強化プリプレ
グの他の製造方法を説明する断面図である。
【図18】本発明に従って構成される繊維強化プリプレ
グの他の実施例の断面構成図である。
【符号の説明】
1 繊維強化プリプレグ 3 マトリクス樹脂 4 繊維強化樹脂層(プリプレグ) 5 クロス 6 強化繊維(縦糸) 7 金属箔層(金属箔) 8 横糸 1’ 繊維強化プリプレグ層 101’ アングル層 102’ ストレート層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の繊維強化複合樹脂層からなるゴル
    フクラブシャフトにおいて、一方向に所定の間隔にて配
    列される繊維径が30〜500μmとされる強化繊維を
    縦糸とし、前記強化繊維と同じ繊維或は他の異なる繊維
    を横糸として織り込んだクロス(織物)にマトリクス樹
    脂が含浸されて構成された繊維強化樹脂層と、前記繊維
    強化樹脂層の一側に積層した金属箔層とを有する繊維強
    化プリプレグ層を、少なくとも前記複数の繊維強化複合
    樹脂層の間に、最外層に或は最内層に、1層或は複数層
    設けたことを特徴とするゴルフクラブシャフト。
JP3147993A 1991-05-23 1991-05-23 ゴルフクラブシャフト Pending JPH05245235A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3147993A JPH05245235A (ja) 1991-05-23 1991-05-23 ゴルフクラブシャフト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3147993A JPH05245235A (ja) 1991-05-23 1991-05-23 ゴルフクラブシャフト

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05245235A true JPH05245235A (ja) 1993-09-24

Family

ID=15442729

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3147993A Pending JPH05245235A (ja) 1991-05-23 1991-05-23 ゴルフクラブシャフト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05245235A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002058926A (ja) * 2000-08-14 2002-02-26 Bridgestone Corp 脱臭フィルター材
US20100317456A1 (en) * 2009-06-12 2010-12-16 Masatoshi Kato Golf club shaft and golf club

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002058926A (ja) * 2000-08-14 2002-02-26 Bridgestone Corp 脱臭フィルター材
US20100317456A1 (en) * 2009-06-12 2010-12-16 Masatoshi Kato Golf club shaft and golf club
US8535175B2 (en) * 2009-06-12 2013-09-17 Sri Sports Limited Golf club shaft and golf club

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3009311B2 (ja) 繊維強化樹脂製コイルスプリングおよびその製造方法
US5512119A (en) Method of making a hybrid prepreg
JPH0271771A (ja) ゴルフシャフト及びその製造方法
JPH10329247A (ja) 複合材料管状体
JP3275009B2 (ja) プリプレグ
JP3771360B2 (ja) 繊維強化複合材料製管状体
JPH05245235A (ja) ゴルフクラブシャフト
JPH05255523A (ja) 繊維強化プリプレグ
JPH03294541A (ja) ハイブリッドプリプレグ及びその製造方法
JPH05147569A (ja) 自転車用ハンドルバー
JPH07196824A (ja) ニッケル・チタン超弾性線複合プリプレグ
JPH057639A (ja) ゴルフクラブシヤフト
JPH045974A (ja) ゴルフクラブシャフト
JPH05185541A (ja) 積層管及びその製造方法
JPH06134075A (ja) スキーストック用シャフト
JPH04329132A (ja) ハイブリッドプリプレグ
JP2843625B2 (ja) ハイブリッドプリプレグ及びその製造方法
JPH06198808A (ja) Frp製パイプ
JPH04361760A (ja) ゴルフクラブシャフト
JPH045973A (ja) ラケットフレーム
JPH04131029A (ja) 釣り竿
JPH0570614A (ja) プリプレグ
JPH06189653A (ja) 釣り竿
JPH04348769A (ja) ゴルフクラブシャフト
JPH03247223A (ja) 釣り竿