JPH05243869A - 差動増幅装置 - Google Patents
差動増幅装置Info
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- JPH05243869A JPH05243869A JP4042900A JP4290092A JPH05243869A JP H05243869 A JPH05243869 A JP H05243869A JP 4042900 A JP4042900 A JP 4042900A JP 4290092 A JP4290092 A JP 4290092A JP H05243869 A JPH05243869 A JP H05243869A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 低電源電圧でも、入力をTTLレベルに適合
させ、かつ差動動作を安定化する。 【構成】 差動増幅回路11に電源Vccを供給する
際、定電流回路14で基準電圧回路12への電流I21
を安定化し、抵抗R2で基準電圧V2を安定的に高水準
にする。定電流回路14の抵抗R5および基準電圧回路
12の抵抗R2に特性バラツキが生じても、両抵抗
R5,R2をモノリシツクに並列接続することで、定電
流回路14の両電流I21,I22への影響を相殺す
る。カレントミラー回路15により、差動増幅回路11
に流れる電流I01を安定化する。
させ、かつ差動動作を安定化する。 【構成】 差動増幅回路11に電源Vccを供給する
際、定電流回路14で基準電圧回路12への電流I21
を安定化し、抵抗R2で基準電圧V2を安定的に高水準
にする。定電流回路14の抵抗R5および基準電圧回路
12の抵抗R2に特性バラツキが生じても、両抵抗
R5,R2をモノリシツクに並列接続することで、定電
流回路14の両電流I21,I22への影響を相殺す
る。カレントミラー回路15により、差動増幅回路11
に流れる電流I01を安定化する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、入力がトランジスタ・
トランジスタ・ロジツク・レベルに適合した低電源電圧
動作の差動増幅装置に関する。
トランジスタ・ロジツク・レベルに適合した低電源電圧
動作の差動増幅装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、入出力を要する電気回路の入力
レベルを標準規格化したものとして、トランジスタ・ト
ランジスタ・ロジツク(以下、TTLと称す)レベルが
知られている。これは、入力を2.0V以上とするとき
ハイ出力し、入力を0.8V以下とするときロウ出力す
るものである。
レベルを標準規格化したものとして、トランジスタ・ト
ランジスタ・ロジツク(以下、TTLと称す)レベルが
知られている。これは、入力を2.0V以上とするとき
ハイ出力し、入力を0.8V以下とするときロウ出力す
るものである。
【0003】従来、例えば光フアイバデータリンク送信
ICの低電源電圧動作部等において、一方の入力をTT
Lレベルとして用いる差動増幅装置は、図2の如く、差
動増幅回路1を構成する一対のトランジスタQ1,Q2
および抵抗R3,R4と、基準電圧回路2を構成する抵
抗R2、トランジスタQ7およびダイオードD6,D8
と、入力バイアス回路3を構成する抵抗R1およびダイ
オードD1,D2,D3,D4,D5とから構成されて
いた。
ICの低電源電圧動作部等において、一方の入力をTT
Lレベルとして用いる差動増幅装置は、図2の如く、差
動増幅回路1を構成する一対のトランジスタQ1,Q2
および抵抗R3,R4と、基準電圧回路2を構成する抵
抗R2、トランジスタQ7およびダイオードD6,D8
と、入力バイアス回路3を構成する抵抗R1およびダイ
オードD1,D2,D3,D4,D5とから構成されて
いた。
【0004】ここで、ダイオードD1〜D8の順方向電
圧は全て同値とされ、これによつて、各トランジスタQ
1,Q2のベース電圧V1,V2に差が生じる。この状
態で、ダイオードD1に印加されるTTLレベルの制御
入力Vinに基づいて、トランジスタQ1,Q2は相互
にオン・オフし、出力V01,V02も相互にロウレベ
ル、ハイレベルを出力する。
圧は全て同値とされ、これによつて、各トランジスタQ
1,Q2のベース電圧V1,V2に差が生じる。この状
態で、ダイオードD1に印加されるTTLレベルの制御
入力Vinに基づいて、トランジスタQ1,Q2は相互
にオン・オフし、出力V01,V02も相互にロウレベ
ル、ハイレベルを出力する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の構成
では、入力バイアス回路3のバイアス電圧が四個のダイ
オードD2〜D5の順方向電圧により決定されているた
め、電源電圧Vccが低くなると、Vinがハイレベル
の状態で、トランジスタQ1のオン状態が不十分にな
り、出力電圧V01が十分なロウレベルにならず、V
02は十分なハイレベルにならない。
では、入力バイアス回路3のバイアス電圧が四個のダイ
オードD2〜D5の順方向電圧により決定されているた
め、電源電圧Vccが低くなると、Vinがハイレベル
の状態で、トランジスタQ1のオン状態が不十分にな
り、出力電圧V01が十分なロウレベルにならず、V
02は十分なハイレベルにならない。
【0006】例えば、Vccとして比較的高い約5Vの
ものを使用する場合、R1,R2を10kΩ、各ダイオ
ードD1〜D8の順方向電圧VFを約0.7Vとする
と、 V1=4×VF≒2.8V V2=3×VF≒2.1V であり、抵抗R1に流れる電流I1,I2は I1=(Vcc−V1)/R1≒2.2/10=220μA I2=(Vcc−V2)/R2≒2.9/10=290μA となる。しかし、Vccとして比較的低い3Vのものを
使用する場合、電流I1,I2は、 I1=(Vcc−V1)/R1≒0.2/10=20μA I2=(Vcc−V2)/R2≒0.9/10=90μA となる。さらに、Vccとしてこれより低いものを用い
れば、トランジスタQ1のオン状態が不十分あるいは飽
和状態となることになり、低電源電圧Vccにおいて高
周波での安定な動作が不可能になる。
ものを使用する場合、R1,R2を10kΩ、各ダイオ
ードD1〜D8の順方向電圧VFを約0.7Vとする
と、 V1=4×VF≒2.8V V2=3×VF≒2.1V であり、抵抗R1に流れる電流I1,I2は I1=(Vcc−V1)/R1≒2.2/10=220μA I2=(Vcc−V2)/R2≒2.9/10=290μA となる。しかし、Vccとして比較的低い3Vのものを
使用する場合、電流I1,I2は、 I1=(Vcc−V1)/R1≒0.2/10=20μA I2=(Vcc−V2)/R2≒0.9/10=90μA となる。さらに、Vccとしてこれより低いものを用い
れば、トランジスタQ1のオン状態が不十分あるいは飽
和状態となることになり、低電源電圧Vccにおいて高
周波での安定な動作が不可能になる。
【0007】これに対し、図3の如く、基準電圧回路2
を一対のダイオードD5,D6により構成し、入力バイ
アス回路3のバイアス電圧を三個のダイオードD2,D
3,D4により決定する場合、順方向電圧が小となる分
Vccを低くできるが、入力VinがTTLレベルに適
用しない。具体的には、VF≒0.7、Vcc≒3Vに
おいて、 V1=3×VF≒2.1V V2=2×VF≒1.4V であり、各トランジスタQ1,Q2にIO/2電流が流
れている状態では、V1≒V2であり、したがつて、V
inのスレツシユ電圧は Vin≒V1−VF≒1.4−0.7=0.7V となり、入力VinがTTLレベルに適合しないことが
わかる。そうすると、差動増幅装置を様々な用途に応じ
て汎用することができなくなり、ごく特殊な入出力とし
てしか使用できなくなつてしまう。
を一対のダイオードD5,D6により構成し、入力バイ
アス回路3のバイアス電圧を三個のダイオードD2,D
3,D4により決定する場合、順方向電圧が小となる分
Vccを低くできるが、入力VinがTTLレベルに適
用しない。具体的には、VF≒0.7、Vcc≒3Vに
おいて、 V1=3×VF≒2.1V V2=2×VF≒1.4V であり、各トランジスタQ1,Q2にIO/2電流が流
れている状態では、V1≒V2であり、したがつて、V
inのスレツシユ電圧は Vin≒V1−VF≒1.4−0.7=0.7V となり、入力VinがTTLレベルに適合しないことが
わかる。そうすると、差動増幅装置を様々な用途に応じ
て汎用することができなくなり、ごく特殊な入出力とし
てしか使用できなくなつてしまう。
【0008】本発明は、上記課題に鑑み、入力がTTL
レベルに適合し、かつ低い電源電圧においても安定した
差動増幅が可能となる差動増幅装置の提供を目的とす
る。
レベルに適合し、かつ低い電源電圧においても安定した
差動増幅が可能となる差動増幅装置の提供を目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明請求項1による課
題解決手段は、図1の如く、差動増幅回路11と、該差
動増幅回路11の一側に基準電圧V2を印加する基準電
圧回路12と、前記差動増幅回路11の他側にバイアス
電圧を印加する入力バイアス回路13とを備えた差動増
幅装置において、前記基準電圧回路12に定電流I21
を安定供給する定電流回路14が設けられ、前記基準電
圧回路12に、基準電圧V2を高水準に確保するための
電圧確保用抵抗R2が設けられたものである。
題解決手段は、図1の如く、差動増幅回路11と、該差
動増幅回路11の一側に基準電圧V2を印加する基準電
圧回路12と、前記差動増幅回路11の他側にバイアス
電圧を印加する入力バイアス回路13とを備えた差動増
幅装置において、前記基準電圧回路12に定電流I21
を安定供給する定電流回路14が設けられ、前記基準電
圧回路12に、基準電圧V2を高水準に確保するための
電圧確保用抵抗R2が設けられたものである。
【0010】本発明請求項2による課題解決手段は、請
求項1記載の差動増幅回路11、基準電圧回路12およ
び入力バイアス回路13は、単一チツプにモノリシツク
に集積され、請求項1記載の定電流回路14に、定電流
I21を形成するための電流調整用抵抗R5が設けら
れ、該電流調整用抵抗R5および請求項1記載の電圧確
保用抵抗R2は、互いにモノリシツクに並列接続され、
かつ形状、方向および特性が同一とされたものである。
求項1記載の差動増幅回路11、基準電圧回路12およ
び入力バイアス回路13は、単一チツプにモノリシツク
に集積され、請求項1記載の定電流回路14に、定電流
I21を形成するための電流調整用抵抗R5が設けら
れ、該電流調整用抵抗R5および請求項1記載の電圧確
保用抵抗R2は、互いにモノリシツクに並列接続され、
かつ形状、方向および特性が同一とされたものである。
【0011】本発明請求項3による課題解決手段は、請
求項1,2記載の差動増幅回路11に流れる電流I01
を安定化するカレントミラー回路15が設けられ、該カ
レントミラー回路15は、一側が前記差動増幅回路11
に接続され、他側が請求項1,2記載の基準電圧回路1
2、入力バイアス回路13または定電流回路14に接続
されたものである。
求項1,2記載の差動増幅回路11に流れる電流I01
を安定化するカレントミラー回路15が設けられ、該カ
レントミラー回路15は、一側が前記差動増幅回路11
に接続され、他側が請求項1,2記載の基準電圧回路1
2、入力バイアス回路13または定電流回路14に接続
されたものである。
【0012】
【作用】上記請求項1による課題解決手段において、差
動増幅回路11、入力バイアス回路13および定電流回
路14に電源Vccを供給し、入力バイアス回路13オ
ンオフにより差動動作をおこなう。
動増幅回路11、入力バイアス回路13および定電流回
路14に電源Vccを供給し、入力バイアス回路13オ
ンオフにより差動動作をおこなう。
【0013】この際、定電流回路14にて基準電圧回路
12への定電流I21を安定化しているため、低電圧電
源Vccを用いた場合でも、基準電圧V2を安定的にか
つ高水準に確保できる。
12への定電流I21を安定化しているため、低電圧電
源Vccを用いた場合でも、基準電圧V2を安定的にか
つ高水準に確保できる。
【0014】請求項2では、定電流回路14の電流調整
用抵抗R5と、基準電圧回路12の電圧確保用抵抗R2
とをモノリシツクに並列接続し、かつ形状、方向および
特性が同一としているため、両抵抗R5,R2に特性バ
ラツキが生じても、そのバラツキが両抵抗R5,R2に
同様に現れる限り、定電流回路14の両電流I21,I
22への影響は相殺され、故に基準電圧V2はその影響
を受けず、安定した差動動作が得られる。
用抵抗R5と、基準電圧回路12の電圧確保用抵抗R2
とをモノリシツクに並列接続し、かつ形状、方向および
特性が同一としているため、両抵抗R5,R2に特性バ
ラツキが生じても、そのバラツキが両抵抗R5,R2に
同様に現れる限り、定電流回路14の両電流I21,I
22への影響は相殺され、故に基準電圧V2はその影響
を受けず、安定した差動動作が得られる。
【0015】請求項3では、カレントミラー回路15に
より、差動増幅回路11に流れる電流I01を安定化で
き、より正確な差動動作が得られる。
より、差動増幅回路11に流れる電流I01を安定化で
き、より正確な差動動作が得られる。
【0016】
【実施例】図1は本発明の一実施例における差動増幅回
路を示す回路図である。
路を示す回路図である。
【0017】図示の如く、本実施例の差動増幅装置は、
例えば光フアイバデータリンク送信ICの低電源電圧動
作部等に用いるもので、差動増幅回路11と、該差動増
幅回路11の一側に基準電圧V2を印加する基準電圧回
路12と、前記差動増幅回路11の他側にバイアス電圧
V1を印加する入力バイアス回路13と、前記基準電圧
回路12に定電流I21を安定供給する定電流回路14
と、前記差動増幅回路11に流れる電流I01を安定化
するカレントミラー回路15とを備えたもので、前記差
動増幅回路11と、入力バイアス回路13と、定電流回
路14および基準電圧回路12とは、互いに並列に接続
され、単一ICチツプにモノリシツクに集積されてい
る。
例えば光フアイバデータリンク送信ICの低電源電圧動
作部等に用いるもので、差動増幅回路11と、該差動増
幅回路11の一側に基準電圧V2を印加する基準電圧回
路12と、前記差動増幅回路11の他側にバイアス電圧
V1を印加する入力バイアス回路13と、前記基準電圧
回路12に定電流I21を安定供給する定電流回路14
と、前記差動増幅回路11に流れる電流I01を安定化
するカレントミラー回路15とを備えたもので、前記差
動増幅回路11と、入力バイアス回路13と、定電流回
路14および基準電圧回路12とは、互いに並列に接続
され、単一ICチツプにモノリシツクに集積されてい
る。
【0018】前記差動増幅回路11は、互いに差動をな
すNPN形の第一トランジスタQ1および第二トランジ
スタQ2と、該各トランジスタQ1,Q2のコレクタ端
子(電源側)に夫々接続された抵抗R3,R4とを有す
る一般的なものである。ここで、前記両トランジスタQ
1,Q2は同特性のものが用いられる。
すNPN形の第一トランジスタQ1および第二トランジ
スタQ2と、該各トランジスタQ1,Q2のコレクタ端
子(電源側)に夫々接続された抵抗R3,R4とを有す
る一般的なものである。ここで、前記両トランジスタQ
1,Q2は同特性のものが用いられる。
【0019】前記基準電圧回路12は、電圧確保用抵抗
R2、ダイオードD6およびトランジスタQ7が接地端
子GNDに直列接続されたもので、これらは、前記差動
増幅回路11の第二トランジスタQ2のベース端子に接
続され、該第二トランジスタQ2のベース端子に印加さ
れる基準電圧V2を高水準に確保する。
R2、ダイオードD6およびトランジスタQ7が接地端
子GNDに直列接続されたもので、これらは、前記差動
増幅回路11の第二トランジスタQ2のベース端子に接
続され、該第二トランジスタQ2のベース端子に印加さ
れる基準電圧V2を高水準に確保する。
【0020】前記入力バイアス回路13は、抵抗R1お
よびダイオードD2,D3,D4が前記差動増幅回路1
1に並列接続され、抵抗R1とダイオードD2の接続点
が前記第一トランジスタQ1のベース端子およびダイオ
ードD1のアノードに接続されてなる図3の従来例と同
一のもので、前記ダイオードD1のカソード入力Vin
にて、差動増幅回路11のバイアス電圧V1を制御す
る。
よびダイオードD2,D3,D4が前記差動増幅回路1
1に並列接続され、抵抗R1とダイオードD2の接続点
が前記第一トランジスタQ1のベース端子およびダイオ
ードD1のアノードに接続されてなる図3の従来例と同
一のもので、前記ダイオードD1のカソード入力Vin
にて、差動増幅回路11のバイアス電圧V1を制御す
る。
【0021】前記定電流回路14は、互いにベース接続
された一対のPNPトランジスタQ5,Q6がカレント
ミラー接続され、トランジスタQ7は、トランジスタQ
14のベース・エミツタ間PN接合を用いたダイオード
であり、トランジスタQ7とトランジスタQ14とのエ
ミツタ面積比による電位差と電流調整用抵抗R5により
電流I21を発生させる。なお、図中D5は逆流防止ダ
イオードである。
された一対のPNPトランジスタQ5,Q6がカレント
ミラー接続され、トランジスタQ7は、トランジスタQ
14のベース・エミツタ間PN接合を用いたダイオード
であり、トランジスタQ7とトランジスタQ14とのエ
ミツタ面積比による電位差と電流調整用抵抗R5により
電流I21を発生させる。なお、図中D5は逆流防止ダ
イオードである。
【0022】そして、前記電流調整用抵抗R5は、前記
電圧確保用抵抗R2にモノリシツクに並列接続され、か
つ単一チツプ内で、形状、方向および特性が同一とされ
たものが使用されてる。
電圧確保用抵抗R2にモノリシツクに並列接続され、か
つ単一チツプ内で、形状、方向および特性が同一とされ
たものが使用されてる。
【0023】前記カレントミラー回路15は、前記差動
増幅回路11の両トランジスタQ1,Q2のエミツタ端
子に共通接続されたトランジスタQ3と、前記定電流回
路14のトランジスタQ6と電流調整用抵抗R5との中
間接続点に接続されたトランジスタQ4とからなり、両
トランジスタQ3,Q4のベース端子は、常に両コレク
タ電流I01,I22を通電するよう前記基準電圧回路
12のダイオードD6とトランジスタQ7の中間接続点
および抵抗R6を通して電源Vccに接続されている。
なお、図中R6は回路起動用抵抗である。
増幅回路11の両トランジスタQ1,Q2のエミツタ端
子に共通接続されたトランジスタQ3と、前記定電流回
路14のトランジスタQ6と電流調整用抵抗R5との中
間接続点に接続されたトランジスタQ4とからなり、両
トランジスタQ3,Q4のベース端子は、常に両コレク
タ電流I01,I22を通電するよう前記基準電圧回路
12のダイオードD6とトランジスタQ7の中間接続点
および抵抗R6を通して電源Vccに接続されている。
なお、図中R6は回路起動用抵抗である。
【0024】上記構成において、差動増幅回路11、入
力バイアス回路13および定電流回路14に電源Vcc
を供給する。
力バイアス回路13および定電流回路14に電源Vcc
を供給する。
【0025】この際、入力バイアス回路13のダイオー
ドD1に小さな制御入力Vin(<0.8V)を印加す
ると、定電流回路14からの定電流I21が基準電圧回
路12に流れ、その基準電圧V2よりトランジスタQ1
のバイアス電圧V1が低くなり、出力電圧V01がハイ
レベルになり、V02はロウレベルになる。
ドD1に小さな制御入力Vin(<0.8V)を印加す
ると、定電流回路14からの定電流I21が基準電圧回
路12に流れ、その基準電圧V2よりトランジスタQ1
のバイアス電圧V1が低くなり、出力電圧V01がハイ
レベルになり、V02はロウレベルになる。
【0026】また、D1に大きな制御入力Vin(>
2.0V)を印加すると、バイアス電圧V1が基準電圧
V2より高くなり、出力電圧V02がハイレベルにな
り、V01はロウレベルになる。
2.0V)を印加すると、バイアス電圧V1が基準電圧
V2より高くなり、出力電圧V02がハイレベルにな
り、V01はロウレベルになる。
【0027】この際、R2,D6,Q7に定電流I21
を流しているので、基準電圧V2を安定的にかつ高水準
に確保できる。
を流しているので、基準電圧V2を安定的にかつ高水準
に確保できる。
【0028】ここで、定電流回路14による定電流I
21について詳述する。
21について詳述する。
【0029】まず、ダイオードD6およびトランジスタ
Q7の順方向電圧を、どちらもVFとすると、基準電圧
V2は(1)式のようになる。
Q7の順方向電圧を、どちらもVFとすると、基準電圧
V2は(1)式のようになる。
【0030】 V2≒(2×VF)+(R2×I21) …(1) また、Q7はトランジスタQ14のベース・エミツタ間
PN接合を用いたトランジスタであり、トランジスタQ
7とトランジスタQ6とのエミツタ面積比を1:Nとす
ると、Q7の順方向電圧がVF(=VBEQ7)である
ことから、定電流I21との間で(2)式の関係が成立
する。
PN接合を用いたトランジスタであり、トランジスタQ
7とトランジスタQ6とのエミツタ面積比を1:Nとす
ると、Q7の順方向電圧がVF(=VBEQ7)である
ことから、定電流I21との間で(2)式の関係が成立
する。
【0031】 I21≒(VBEQ7−VBEQ4)/R5 =(VT・lnN)/R5 ={(kt/q)・lnN}/R5 …(2) ここで、VBEQ4はカレントミラー回路15のトラン
ジスタQ4のベース−エミツタ間の順方向電圧、VTは
熱電圧、kはボルツマン定数、tは絶対温度(°K)、
qは電子の電荷量を示している。
ジスタQ4のベース−エミツタ間の順方向電圧、VTは
熱電圧、kはボルツマン定数、tは絶対温度(°K)、
qは電子の電荷量を示している。
【0032】(1)(2)式より、V2は(3)式で表
される。
される。
【0033】 V2≒(2×VF)+(R2/R5)(kt/q)・lnN …(3) (3)式から、互いに並列接続された両抵抗R5,R2
の形状、方向および特性をモノリシツクに同一とすれ
ば、単一チツプの製造時に両抵抗R5,R2に特性バラ
ツキが生じても、そのバラツキが両抵抗R5,R2に同
様に現れる限り相殺され、基準電圧V2はその影響を受
けず、安定した差動動作が得られる。
の形状、方向および特性をモノリシツクに同一とすれ
ば、単一チツプの製造時に両抵抗R5,R2に特性バラ
ツキが生じても、そのバラツキが両抵抗R5,R2に同
様に現れる限り相殺され、基準電圧V2はその影響を受
けず、安定した差動動作が得られる。
【0034】また、カレントミラー回路15により、差
動動作回路11に流れる総電流I01は、トランジスタ
Q3とトランジスタQ7のエミツタ面積比がM:1であ
れば常にI01≒M×I21となる。
動動作回路11に流れる総電流I01は、トランジスタ
Q3とトランジスタQ7のエミツタ面積比がM:1であ
れば常にI01≒M×I21となる。
【0035】ここで、例えば上記エミツタ面積が等しい
(1:M=1:1)とした場合、(4)式が成立する。
(1:M=1:1)とした場合、(4)式が成立する。
【0036】I01=I22=I21 …(4) そして、Vinをハイレベルとしたとき、 V01=Vcc−R3×I01 =Vcc−R3×I21 =Vcc−(R3/R5)(kt/q)・ln1 …(5) となり、R3とR5と同種で形状・方向が同じ抵抗にす
れば差動増幅器の出力の安定化も図れる。勿論、上述の
トランジスタQ3,Q7のエミツタ面積が異なる場合で
も、同様にR5,R2のバラツキを相殺でき、差動動作
を安定できる。
れば差動増幅器の出力の安定化も図れる。勿論、上述の
トランジスタQ3,Q7のエミツタ面積が異なる場合で
も、同様にR5,R2のバラツキを相殺でき、差動動作
を安定できる。
【0037】具体的には、Vcc=5Vの場合、Vin
をハイレベルとし、VF≒0.7V、R1=10kΩ、
R2=1.5kΩ、R5=300Ω、N=10とする
と、入力バイアス回路13に流れる電流I11は、
(6)式の通りである。
をハイレベルとし、VF≒0.7V、R1=10kΩ、
R2=1.5kΩ、R5=300Ω、N=10とする
と、入力バイアス回路13に流れる電流I11は、
(6)式の通りである。
【0038】 V1=3×VF≒2.1V V2=2×VF+R2×I21≒1.4+0.3=1.7V ∴ I11=(Vcc−V1)/R1 =(5−2.1)/10=290μA …(6) また、Vcc=3Vの場合は、同様に I11=(3−2.1)/10=90μA …(7) となり、Vccとして低電源電圧を用いる場合でも、十
分にQ1を駆動でき、安定な差動増幅が可能になる。
分にQ1を駆動でき、安定な差動増幅が可能になる。
【0039】また、Vinのオンオフ分岐点は、トラン
ジスタQ1,Q2にI01/2の電流が流れている状態
ではV1≒V2であり、 Vin=V1−VF≒V2−VF=1.7−0.7=1.0V となるが、これはTTLレベル、すなわち0.8〜2.
0Vの範囲内であるため、汎用性のある差動増幅装置を
提供できる。
ジスタQ1,Q2にI01/2の電流が流れている状態
ではV1≒V2であり、 Vin=V1−VF≒V2−VF=1.7−0.7=1.0V となるが、これはTTLレベル、すなわち0.8〜2.
0Vの範囲内であるため、汎用性のある差動増幅装置を
提供できる。
【0040】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、本発明の範囲内で上記実施例に多くの修
正および変更を加え得ることは勿論である。
ものではなく、本発明の範囲内で上記実施例に多くの修
正および変更を加え得ることは勿論である。
【0041】例えば、上記実施例では、差動増幅回路1
1の総電流I01を定電流回路14の電流I22に等価
としていたが、入力バイアス回路13のI11や基準電
圧回路12のI21に等価としてもよい。
1の総電流I01を定電流回路14の電流I22に等価
としていたが、入力バイアス回路13のI11や基準電
圧回路12のI21に等価としてもよい。
【0042】また、入力バイアス回路13の抵抗R1の
代わりに、定電流回路14のQ5,Q6に対してカレン
トミラー構成とされたトランジスタを設ければ、低電源
電圧Vccでの安定な差動増幅動作をより確実にするこ
とは言うまでもない。
代わりに、定電流回路14のQ5,Q6に対してカレン
トミラー構成とされたトランジスタを設ければ、低電源
電圧Vccでの安定な差動増幅動作をより確実にするこ
とは言うまでもない。
【0043】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明請
求項1によると、基準電圧回路に定電流回路を設け、か
つ基準電圧回路に電圧確保用抵抗を設けているため、基
準電圧を安定的にかつ高水準に確保できる。したがつ
て、3V程度の低電圧電源を用いた場合でも、TTLレ
ベルに適した入力バイアス設計を行ない得、差動増幅装
置の用途範囲を拡大でき、大量生産に適した差動増幅装
置を提供できる。
求項1によると、基準電圧回路に定電流回路を設け、か
つ基準電圧回路に電圧確保用抵抗を設けているため、基
準電圧を安定的にかつ高水準に確保できる。したがつ
て、3V程度の低電圧電源を用いた場合でも、TTLレ
ベルに適した入力バイアス設計を行ない得、差動増幅装
置の用途範囲を拡大でき、大量生産に適した差動増幅装
置を提供できる。
【0044】請求項2によると、差動増幅回路、基準電
圧回路、入力バイアス回路および定電流回路を、単一チ
ツプにモノリシツクに集積し、定電流回路の電流調整用
抵抗と基準電圧回路の電圧確保用抵抗とを互いにモノリ
シツクに並列接続し、かつ両抵抗の形状、方向および特
性を同一とするだけで、両抵抗に特性バラツキが生じて
も、各抵抗を流れる電流への影響を相殺でき、簡単な回
路構成で基準電圧を安定化して正確な差動動作を得るこ
とができる。
圧回路、入力バイアス回路および定電流回路を、単一チ
ツプにモノリシツクに集積し、定電流回路の電流調整用
抵抗と基準電圧回路の電圧確保用抵抗とを互いにモノリ
シツクに並列接続し、かつ両抵抗の形状、方向および特
性を同一とするだけで、両抵抗に特性バラツキが生じて
も、各抵抗を流れる電流への影響を相殺でき、簡単な回
路構成で基準電圧を安定化して正確な差動動作を得るこ
とができる。
【0045】請求項3によると、カレントミラー回路に
より、差動増幅回路に流れる電流を安定化でき、より正
確な差動動作が得られるといつた優れた効果がある。
より、差動増幅回路に流れる電流を安定化でき、より正
確な差動動作が得られるといつた優れた効果がある。
【図1】本発明の一実施例における差動増幅回路を示す
回路図
回路図
【図2】従来の一例の差動増幅回路を示す回路図
【図3】従来の他の例の差動増幅回路を示す回路図
11 差動増幅回路 12 基準電圧回路 13 入力バイアス回路 14 定電流回路 15 カレントミラー回路 R2 電圧確保用抵抗 R5 電流調整用抵抗
Claims (3)
- 【請求項1】 差動増幅回路と、該差動増幅回路の一側
に基準電圧を印加する基準電圧回路と、前記差動増幅回
路の他側にバイアス電圧を印加する入力バイアス回路と
を備えた差動増幅装置において、前記基準電圧回路に定
電流を安定供給する定電流回路が設けられ、前記基準電
圧回路に、基準電圧を高水準に確保するための電圧確保
用抵抗が設けられたことを特徴とする差動増幅装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の差動増幅回路、基準電圧
回路、入力バイアス回路および定電流回路は、単一チツ
プにモノリシツクに集積され、請求項1記載の定電流回
路に、定電流を形成するための電流調整用抵抗が設けら
れ、該電流調整用抵抗および請求項1記載の電圧確保用
抵抗は、互いにモノリシツクに並列接続され、かつ形
状、方向および特性が同一とされたことを特徴とする差
動増幅装置。 - 【請求項3】 請求項1,2記載の差動増幅回路に流れ
る電流を安定化するカレントミラー回路が設けられ、該
カレントミラー回路は、一側が前記差動増幅回路に接続
され、他側が請求項1,2記載の基準電圧回路、入力バ
イアス回路または定電流回路に接続されたことを特徴と
する差動増幅装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04042900A JP3076129B2 (ja) | 1992-02-28 | 1992-02-28 | 差動増幅装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04042900A JP3076129B2 (ja) | 1992-02-28 | 1992-02-28 | 差動増幅装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05243869A true JPH05243869A (ja) | 1993-09-21 |
JP3076129B2 JP3076129B2 (ja) | 2000-08-14 |
Family
ID=12648908
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04042900A Expired - Fee Related JP3076129B2 (ja) | 1992-02-28 | 1992-02-28 | 差動増幅装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3076129B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4836962A (en) * | 1985-06-17 | 1989-06-06 | Katashi Aoki | Material injecting method and material measuring apparatus in injection molding machine |
-
1992
- 1992-02-28 JP JP04042900A patent/JP3076129B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4836962A (en) * | 1985-06-17 | 1989-06-06 | Katashi Aoki | Material injecting method and material measuring apparatus in injection molding machine |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3076129B2 (ja) | 2000-08-14 |
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Legal Events
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |