JPH0524093A - 熱可塑性樹脂シートの製造方法及びその装置 - Google Patents

熱可塑性樹脂シートの製造方法及びその装置

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JPH0524093A
JPH0524093A JP3178262A JP17826291A JPH0524093A JP H0524093 A JPH0524093 A JP H0524093A JP 3178262 A JP3178262 A JP 3178262A JP 17826291 A JP17826291 A JP 17826291A JP H0524093 A JPH0524093 A JP H0524093A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱可塑性樹脂で形成された透明樹脂層と、こ
の透明樹脂層の中に埋入された着色帯とを有する熱可塑
性樹脂シートを製造する装置において、製造中にその着
色帯の形態を自在に変更する。 【構成】 透明な熱可塑性樹脂aが供給される押出成形
用金型1のマニホールド3の中に、着色された熱可塑性
樹脂bを供給し得る導管2を配設する。この導管2を、
内筒21と外筒20で構成する。外筒20をその軸方向
へ移動させることにより、内筒10に形成されたスリッ
ト部8の幅を変化させる。導管2のスリット部8の幅寸
法が変わると、シート9内の着色帯Bの長さが変化す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2種の熱可塑性樹脂を
押し出し成形して、一方の樹脂層内に他方の樹脂層が埋
入された熱可塑性樹脂シートの製造方法と、その方法の
実施に好適に用いられる熱可塑性樹脂シートの製造装置
に関し、特に埋入された樹脂層の幅寸法を製造中におい
ても自在に変えることができる熱可塑性樹脂シートの製
造方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車、飛行機等に使用されている風防
用ガラスや、建築物の窓等に使用されている積層ガラス
は、2枚の相対向するガラス板間に可塑化されたポリビ
ニルブチラール樹脂からなる中間膜が挟まれて構成され
ている。
【0003】このような積層ガラスに用いられる中間膜
を製造するには、一般に、シリンダー内で混練されなが
ら加熱溶融されたポリビニルブチラール樹脂を押出成形
用金型に送給し、押出成形用金型から押し出して薄膜状
の中間膜を得る方法が知られている。こうして得られた
中間膜は無色透明であり、光線を大部分透過させるの
で、光線の透過を制限するために、中間膜の幅方向の一
部に帯状の着色部を設けることが試みられている。
【0004】例えば、自動車の風防ガラスに使用される
熱可塑性樹脂シートでは、シートの上部領域に濃度勾配
を有する着色帯を設けることにより、風防ガラスを通し
て運転者を照らす太陽光線を減少させることができる。
また、車両や住宅窓等においては、光の防幻やブライン
ド効果を付与するために、着色剤及び充填剤による半透
明、不透明部や光の屈折率の異なる帯部を有する製品が
望まれている。
【0005】このような三層構造を有するシートを製造
する方法として、従来以下の技術が提案されている。
【0006】USP3,400,190には、中間層樹脂を供
給する金型内部位置を、押出方向に前後させることによ
り、主流樹脂から受ける影響を調整することによって中
間層の幅を変化させる構成が開示されている。
【0007】特公平1−175号公報には、カラー層
の開口部を金型マニホールドの押出方向に湾曲させるこ
とによりカラー層の幅を拡大させた構成が開示されてい
る。
【0008】USP3,513,060には、マニホールド内
に配設された中間層を押し出し形成する導管をマニホー
ルドの幅方向に摺動可能とする構成が開示されている。
【0009】特公昭54-26590号公報、特開昭57-14018
号公報、特開昭61-270133号公報には、マニホールド内
に内部ディケル及び分配管を設け、それの可動により金
型出口の流量及び厚みを調整し、シートの構成、および
シートの幅を変更する方法が提案されている。
【0010】ところで、製品の種類等に応じて着色帯の
幅を変更することが要望される。
【0011】しかし、上記各公報に開示された方法で
は、着色帯の幅を変更することはできなかった。着色帯
の幅を変更するにあたっては、スリット部の寸法の異な
る導管と差し換えることが考えられるが、この場合に
は、生産を一旦停止して、装置の切り替え、ノズル、注
入ブロックといった金型挿入部品を入れ換える必要があ
るので、切り替え時の材料ロスが増え、また、生産性が
低下するといった欠点がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題を解
消するためになされたものであり、その目的とするとこ
ろは、比較的簡単な構成で、連続生産中においても着色
帯の幅を自在に変更することができる熱可塑性樹脂シー
トの製造方法とその方法の実施に好適な装置を提供する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の熱可塑性樹脂シ
ートの製造装置は、第1の熱可塑性樹脂にて形成された
第1樹脂層と、この第1樹脂層内に埋入されており第2
の熱可塑性樹脂にて形成された所定幅の第2樹脂層と、
を有する熱可塑性樹脂シートの製造装置であって、該装
置は押出成形用金型と、導管とを備え、該押出成形用金
型は、マニホールドと、該マニホールド内に第1の熱可
塑性樹脂を供給する第1樹脂供給路と、該第1の熱可塑
性樹脂がマニホールドから外側へ押し出されて該第1樹
脂層が形成されるスリット状ダイオリフィスと、を有
し、該導管は該マニホールド内に配設されてその一端部
が金型にその軸心方向に移動可能に支持された外筒と、
該外筒内に先端部が挿入され基端部が金型に固定された
内筒とから構成され、該内筒には上記第2の熱可塑性樹
脂が供給される第2樹脂供給路が形成されていると共
に、該第2樹脂供給路がマニホールド内に開口するスリ
ット部が形成されており、そのことにより上記目的が達
成される。
【0014】本発明の熱可塑性樹脂シートの製造方法
は、上記熱可塑性樹脂シートの製造装置を用い、前記外
筒をその軸心方向へ移動させることにより上記スリット
部の幅寸法を変更させて、製造途中において前記第2樹
脂層の幅寸法を変更することを特徴としており、そのこ
とにより上記目的が達成される。
【0015】図1及び図2に本第1発明の熱可塑性樹脂
シートの製造装置の一例が示されている。
【0016】該装置は、押出成形用金型1と導管2とを
有する。該金型1は、導管2が内部に配設されるマニホ
ールド3と、マニホールド3の幅方向にそれぞれ設けら
れた側板15、16と、マニホールド3内に溶融した透明樹
脂aを供給する樹脂供給路4と、押出シート出口として
のスリットー状ダイオリフィス6と、マニホールド3か
らダイオリフィス6に透明樹脂aが送られる樹脂通路と
してのランド部7と、を有している。
【0017】マニホールド3は断面がほぼ円形に形成さ
れ、金型1のほぼ全幅に亘って設けられている。前記樹
脂供給路4は樹脂押出装置(図示しない)に接続され、
この樹脂押出装置から樹脂供給路4を通って透明樹脂a
がマニホールド3内へ供給されるように構成されてい
る。
【0018】上記マニホールド3内に配置される導管2
は、長尺な筒状部材からなる外筒20とこの外筒20内
にスライド自在に挿入された筒状部材からなる内筒21
とから構成されている。
【0019】該外筒20はマニホールド3の一側部内に
配置され、外筒20の基部は前記側板16を貫通して外
側へ延設され、外筒20の先部はマニホールド3の略中
央部まで延設されている。その側板16の外側には移動
用ハウジング12が固着され、このハウジング12に操
作部材13が回転可能に係合されている。外筒20の延
出端部にはネジ部14が刻設され、ネジ部14に操作部
材13が螺合されている。また、上記ハウジング12と
外筒20との間には、外筒20の軸方向への移動を許容
し、かつ外筒20の回転が規制されるよう平行キーが設
けられている。従って、操作部材13を回転させること
により、その操作部材13とネジ部14との螺合により
外筒20がその軸心方向へ移動することになる。この外
筒20の外側端部は閉塞されている。
【0020】上記内筒21の基端部は側板15に固定さ
れたダイアダプタ11を貫通して固定されている。この
内筒21の先端部は上記したように外筒20内に挿入さ
れ、この挿入部分にスリット部8が形成されている。ス
リット部8の形状は、例えば、図4に示す矩形状とされ
ている。図1に示すように、内筒21内には着色樹脂b
の樹脂供給路5が設けられ、この樹脂供給路は着色樹脂
bの押出装置(図示せず)に接続されていて、押出装置
から押し出された着色樹脂bは樹脂供給路5及びスリッ
ト部8を通ってマニホールド3内へ流入するように構成
されている。
【0021】上記スリット部8の開口幅寸法は外筒20
をその軸心方向へ移動させることにより変更することが
できる。例えば、外筒20をその軸心方向へ移動させて
外筒20の先端部の閉塞部20aを内筒21側へ移動さ
せればスリット部8の幅寸法は小さくなり、逆に外筒2
0を図4中右側へ移動させるとスリット部8の幅寸法は
大きくなる。このようなスリット部8は、上記樹脂供給
路4側に設けられている。
【0022】このようにして形成されるスリット部8は
スリット状ダイオリフィス6と平行でかつ上記ランド部
7側を向くように形成されている。なお、上記ハウジン
グ12と操作部材13との間にはシールリング23が設け
られている。
【0023】次に、上記した本発明の装置を用いて熱可
塑性樹脂シートを製造する方法を説明する。
【0024】樹脂供給路4からマニホールド3内に送ら
れた透明樹脂aはマニホールド3内を樹脂供給路4側か
ら順次満たされ、ランド部7を経てスリット状ダイオリ
フィス6から外側へ押し出される。一方、導管2の樹脂
供給路5内に供給された着色樹脂bは、導管2のスリッ
ト部8からマニホールド3内へ送られる。そして、この
着色樹脂bにて形成された所定幅の着色帯Bが透明樹脂
aにて形成された透明樹脂層A中に埋入され、図3に示
すような熱可塑性樹脂シート9が成形される。ここで、
着色帯Bの幅寸法は、上記したスリット部8の幅寸法に
影響を受けるために、スリット部8の開口幅を変えるこ
とにより着色帯Bの幅寸法を任意に変えることができ
る。すなわち、操作部材13を回転させて外筒20をそ
の軸心方向へ移動させスリット部8の開口幅を変更する
ことにより、着色帯Bの幅をそれに応じて変更すること
ができる。このスリット部8の開口幅の変更操作は、シ
ート9の製造途中であっても支障なく行うことができ
る。
【0025】ここで、透明樹脂aがマニホールド3内で
押し出し方向のみの流れを有する位置に、着色樹脂bの
スリット部8を設けると、着色樹脂bの流れ方向と透明
樹脂aの流れ方向が一致するので、形状が安定した着色
帯Bを押し出し成形することができる。すなわち、透明
樹脂aがマニホールド3内へ供給され、そしてスリット
状ダイオリフィス6から外側へ押し出されている安定状
態においては、透明樹脂aの流れのベクトル(樹脂の流
れ方向及び流速)はマニホールド3内の位置によって異
なっている。透明樹脂aの流れのベクトルの方向は、マ
ニホールド3の幅方向とシート押し出し方向との合成で
ある。通常、マニホールド3の奥側では、樹脂流れのベ
クトルのマニホールド3の幅方向の成分は比較的大き
く、シート押し出し方向の成分は小さい。マニホールド
3のスリット状ダイオリフィス6側では、樹脂流れのベ
クトルのマニホールド3の幅方向の成分は小さく、シー
ト押し出し方向の成分は大きい。ランド部7において
は、マニホールド3の幅方向の樹脂流れはほとんどな
く、シート押し出し方向の樹脂流れのみが存在する。一
方、スリット部8から送り出された着色樹脂bはその送
り出し方向(ほぼシートの押し出し方向)へ流出され
る。上記したように、透明樹脂aがマニホールド3内で
押し出し方向の流れを有する位置に着色樹脂bのスリッ
ト部8が設けられていると、スリット部8を通してマニ
ホールド3内へ押し出される着色樹脂bは、スリット部
8の開口縁に規制されて押し出されるので、着色帯Bの
形状はスリット部8の形状に大きく影響を受けるため、
逆に樹脂流速や樹脂温度等による影響が少なくなるので
ある。
【0026】この場合、外筒20の閉塞部20aの形状
は、例えば、図4に示すように形成してもよい。図4に
おいて、外筒20の先端にはスリット部8を斜めに横切
る傾斜縁19が形成されている。従って、この傾斜縁1
9によってスリット部8は矩形状部8aと三角形状部8
bとから形成されることになり、三角形状部8bによっ
て先端が尖った着色帯Bが形成される。
【0027】本発明において使用される熱可塑性樹脂a
またはbには、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ポリカーボネート、塩化ビニル樹
脂、ナイロン樹脂、ポリビニルアセタール、アクリル樹
脂、アセタール樹脂、ポリエステル樹脂等があげられ
る。これらの熱可塑性樹脂には可塑剤、充填剤等が添加
されてもよい。
【0028】本発明では、スリット部8の位置は上記し
たように、ランド部7に近接した位置に限定されること
はなく、透明樹脂aの幅方向の流れの影響により着色樹
脂bの幅寸法がスリット部8の幅寸法よりも拡大する位
置、つまり、マニホールド3の奥方へ位置付けてもよ
い。
【0029】なお、スリット部8や閉塞部20aの形状
は用途や目的に応じて種々変更することができる。
【0030】次に、熱可塑性樹脂シートの製造装置の他
例を図5に示す。
【0031】図1に示した製造装置と同一要素のものに
は同一の符号をつけて示している。この装置は図1に示
した装置とは、内筒21に形成されたスリット部8が樹
脂供給路4と反対側に配置されている点で相違してい
る。また、外筒20はダイアダプタ11を貫通し、ダイ
アダプタ11に取り付けられた操作部材13に螺合して
いる。そして、内筒21は外筒20内に挿入され、内筒
21のスリット部8側の端部が金型1の側板16に固着
されている。
【0032】次に、上記した装置を用いて、熱可塑性樹
脂シートを製造する方法を、説明する。
【0033】樹脂流入口41からマニホールド3内に送ら
れた透明樹脂aはマニホールド3内を樹脂供給路4側か
ら順次満たされ、ランド部7を経てスリット状ダイオリ
フィス6から外側へ押し出される。一方、導管2の樹脂
供給路5内に供給された着色樹脂bは、導管2のスリッ
ト部8からマニホールド3内へ送られる。そして、この
着色樹脂bにて形成された所定幅の着色帯Bが透明樹脂
aにて形成された透明樹脂層A中に埋入され、図4に示
したようにスリット部8側において三層構造となった熱
可塑性樹脂シート9が成形される。ここで、着色帯Bの
幅寸法は、上記したスリット部8の幅寸法に影響を受け
るために、スリット部8の開口幅を変えることにより着
色帯Bの幅寸法を任意に変えることができる。すなわ
ち、操作部材13を回転させて内筒21をその軸心方向
へ移動させ、スリット部8の開口幅を変更することによ
り、着色帯Bの幅をそれに応じて変更することができ
る。
【0034】なお、上記の製造装置では、スリット部8
を透明樹脂aの幅方向の流れを有する位置に配置した
が、これに限定されず、例えば、透明樹脂aが実質的に
押し出し方向にのみ流れを有する位置に配置してもよ
い。この場合には、スリットからの着色樹脂bの押し出
し方向と透明樹脂aの押し出し方向とがほぼ一致するの
で、着色帯の断面形状はスリットの形状とほぼ一致する
ことになる。
【0035】
【作用】外筒をその軸心方向へ移動させてスリット部の
幅寸法を変更することにより、スリット部を通して押し
出される第2の熱可塑性樹脂にて形成される着色帯の幅
寸法や形状の異なる熱可塑性樹脂シートを製造すること
ができる。このような導管の操作は、樹脂の押し出し中
でも簡単に行えるので、製造を停止する必要はなく、従
って、生産性が低下することはない。
【0036】
【実施例】以下に本発明を実施例及び比較例を挙げて説
明する。
【0037】実施例1 図1に示した装置を用い、以下の条件で熱可塑性樹脂シ
ートを押し出し成形した。
【0038】〈押出成形用金型〉使用した押出成形用金
型の各部材の寸法は以下の通りとした。 ダイオリフィス6の幅:1000mm マニホールド3の径:R30mm 導管2の径:R15mm ランド部7の長さ:50mm ランド部7のクリアランス:1.2mm 〈押出条件〉 樹脂量比率…透明樹脂:着色樹脂=26kg/H:3k
g/H 樹脂温度…透明樹脂:170℃、着色樹脂:170℃ 使用樹脂の種類…透明樹脂:ポリビニルブチラール樹脂 着色樹脂:ポリビニルブチラール樹脂(染料にて着色) スリット部8の幅寸法が240mmとなるよう外筒20
を移動させ、この状態で熱可塑性樹脂シート9を押し出
し成形した。
【0039】得られた熱可塑性樹脂シートの着色帯の幅
寸法と着色帯部分のカラー比率を測定しそれらの関係を
図6に示す(図6において、●で示す)。
【0040】カラー比率は、次の式によって求めた。
【0041】カラー比率=b/(2a+b) 但し、図3に示すように、aは透明樹脂にて形成された
透明樹脂層Aの厚み寸法、bは着色帯Bの厚み寸法を示
す。
【0042】次に、スリット部8の幅寸法が220mm
となるよう外筒20を移動させ、この状態で熱可塑性樹
脂シート9を押し出し成形した。
【0043】得られた熱可塑性樹脂シートの着色帯の幅
寸法と着色帯部分のカラー比率を測定しそれらの関係を
図6に示す(図6において、○で示す)。
【0044】これらの結果から、外筒を移動してそのス
リット部の幅寸法を変更することにより、それに応じ
て、得られるシートの着色帯の幅寸法が変わることが、
確認された。
【0045】実施例2 図5に示した装置を用い、以下の条件で熱可塑性樹脂シ
ートを押し出し成形した。
【0046】〈押出成形用金型〉使用した押出成形用金
型の各部材の寸法は以下の通りとした。
【0047】ダイオリフィス6の幅:1000mm マニホールド3の径:R30mm 導管2の径:R15mm ランド部7の長さ:50mm ランド部7のクリアランス:1.2mm 〈押出条件〉 樹脂量比率…透明樹脂:着色樹脂=35kg/H:6k
g/H 樹脂温度…透明樹脂:170℃、着色樹脂:170℃ 使用樹脂の種類…透明樹脂:ポリビニルブチラール樹脂 着色樹脂:ポリビニルブチラール樹脂(染料にて着色) スリット部8の幅寸法が200mmとなるよう外筒20
を移動させ、この状態で熱可塑性樹脂シート9を押し出
し成形した。
【0048】得られた熱可塑性樹脂シートの着色帯の幅
寸法と着色帯部分のカラー比率を測定しそれらの関係を
図7に示す(図7において、●で示す)。
【0049】次に、スリット部8の幅寸法が180mm
となるよう外筒20を移動させ、この状態で熱可塑性樹
脂シート9を押し出し成形した。
【0050】得られた熱可塑性樹脂シートの着色帯の幅
寸法と着色帯部分のカラー比率を測定しそれらの関係を
図7に示す(図7において、○で示す)。
【0051】これらの結果から、外筒を移動してそのス
リット部の幅寸法を変更することにより、それに応じ
て、得られるシートの着色帯の幅寸法が変わることが、
確認された。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、連続生産中において
も、着色帯の幅寸法の異なる熱可塑性樹脂シートを製造
することができる。従って、品種の異なった熱可塑性樹
脂シートを製造するにあたって、従来のように一旦生産
を停止し、装置の切り替え、ノズル、注入ブロックとい
った金型挿入部品を入れ換える必要はなく、生産性を向
上することができると共に、切り替え時の材料ロスを減
少することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱可塑性樹脂シートの製造装置の一実
施例の水平断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】本発明の装置を用いて製造された熱可塑性樹脂
シートの要部断面図である。
【図4】導管のスリット部の要部の正面図である。
【図5】本発明の熱可塑性樹脂シートの製造装置の他の
実施例の水平断面図である。
【図6】スリット部の幅寸法と熱可塑性樹脂シートの可
視光線透過率との関係を示すグラフである。
【図7】スリット部の幅寸法と熱可塑性樹脂シートの可
視光線透過率との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 押出成形用金型 2 導管 3 マニホールド 4 樹脂供給路 5 樹脂供給路 6 スリット状ダイオリフィス 7 ランド部 8 スリット部 20 外筒 21 内筒 15 側板 16 側板 a 透明樹脂 b 着色樹脂 A 透明樹脂層 B 着色帯

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の熱可塑性樹脂にて形成された第1樹
    脂層と、この第1樹脂層内に埋入されており第2の熱可
    塑性樹脂にて形成された所定幅の第2樹脂層と、を有す
    る熱可塑性樹脂シートの製造装置であって、該装置は押
    出成形用金型と、導管とを備え、該押出成形用金型は、
    マニホールドと、該マニホールド内に第1の熱可塑性樹
    脂を供給する第1樹脂供給路と、該第1の熱可塑性樹脂
    がマニホールドから外側へ押し出されて該第1樹脂層が
    形成されるスリット状ダイオリフィスと、を有し、該導
    管は該マニホールド内に配設されてその一端部が金型に
    その軸心方向に移動可能に支持された外筒と、該外筒内
    に先端部が挿入され基端部が金型に固定された内筒とか
    ら構成され、該内筒には上記第2の熱可塑性樹脂が供給
    される第2樹脂供給路が形成されていると共に、該第2
    樹脂供給路がマニホールド内に開口するスリット部が形
    成されている熱可塑性樹脂シートの製造装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の熱可塑性樹脂シートの製造
    装置を用い、前記外筒をその軸心方向へ移動させること
    により上記スリット部の幅寸法を変更させて、製造途中
    において前記第2樹脂層の幅寸法を変更することを特徴
    とする熱可塑性樹脂シートの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2081764A1 (en) 2006-11-01 2009-07-29 Solutia Incorporated Multiple layer interlayers having a gradient region
WO2017212538A1 (ja) * 2016-06-07 2017-12-14 株式会社日本製鋼所 シート成形用ダイ、シートの成形方法及びシート

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EP2081764A1 (en) 2006-11-01 2009-07-29 Solutia Incorporated Multiple layer interlayers having a gradient region
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