JPH05239163A - グラフトポリマーの製造方法 - Google Patents

グラフトポリマーの製造方法

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JPH05239163A
JPH05239163A JP25114292A JP25114292A JPH05239163A JP H05239163 A JPH05239163 A JP H05239163A JP 25114292 A JP25114292 A JP 25114292A JP 25114292 A JP25114292 A JP 25114292A JP H05239163 A JPH05239163 A JP H05239163A
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pva
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式〔I〕で表されるポリビニルアルコー
ル系マクロモノマーとラジカル重合可能なモノマーを共
重合することを特徴とするポリビニルアルコール系マク
ロモノマー単位の含量1〜99重量%、ラジカル重合可
能なモノマー単位の含量1〜99重量%および分子量1
000以上のグラフトポリマーの製造方法。 【化1】 【効果】 本発明の製造方法により得られたグラフトポ
リマーは、ミクロ相分離を利用して、種々の膜材料、分
散安定剤、接着剤、他のポリマーの相溶性改良剤などに
展開できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なポリビニルアル
コール系マクロモノマー(以下、ポリビニルアルコール
をPVAと略記する)に由来する共重合単位を有するグ
ラフトポリマーの製造方法に関する。グラフトポリマー
はブロックポリマーとともに近年その重要性は一段と増
し、複合材料を構成する上で、また高分子材料の表面構
造を制御するために、また種々の膜素材として、また更
には接着剤として極めて広範囲にわたって研究開発され
てきている。
【0002】
【従来の技術】グラフトポリマーはこれまで幹ポリマー
存在下に、枝ポリマーとなり得るモノマーを種々の方法
で開始重合させる方法で主として合成されてきた。しか
しこの方法は極めて広範囲に適用できるもののグラフト
反応の制御が困難であった。近年、Milkovich
らによって枝となるポリマーの末端に重合性の二重結合
を導入した高分子量モノマー(マクロモノマー)を合成
し、ついで該マクロモノマーと幹となるモノマーとの共
重合反応によりグラフトポリマーを合成する方法が開発
された(U.S.P.3842059,U.S.P.3
862101,U.S.P.3928255)。この方
法の特徴は枝ポリマーの分子量(長さ)、含量を広範囲
にコントロールできる点にあり、グラフトポリマーを分
子設計できる方法として極めて有用な方法である。とこ
ろでPVA系重合体は、数少ない水溶性又は親水性のポ
リマーであり強じんな膜を形成することから、グラフト
ポリマーの一成分とりわけ幹ポリマーとしてこれまで数
多くとり上げられてきている。しかしPVA系重合体を
枝ポリマーとして利用する例はあまり見当たらない。こ
れは以下の理由によるためと思われる。すなわちPVA
系重合体を枝ポリマーとするグラフトポリマーを得る場
合の合成法としては、前述したように二つの方法が考え
られるが、まず幹ポリマーの存在下に重合して合成する
場合は、酢酸ビニル等のビニルエステルを重合してポリ
ビニルエステルを枝とするグラフトポリマーを合成した
後アルカリや酸で分解してPVA系重合体を枝にもつグ
ラフトポリマーとする必要があり、操作が極めてはん雑
な上に、幹ポリマーとして利用できるポリマーが大幅に
制限される。一方PVA系マクロモノマーを使用する方
法によれば、上述の問題は解消されるが、PVA系マク
ロモノマーを容易に合成し得る良い方法が確立されてい
ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、工業的合成
法により容易に得られるPVA系ポリマーを枝ポリマー
とする新規なグラフトポリマーの製造方法を提供するも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、一般式〔I〕で表されるポリビニルアルコール
系マクロモノマーとラジカル重合可能なモノマーを共重
合することを特徴とするポリビニルアルコール系マクロ
モノマー単位の含量1〜99重量%、ラジカル重合可能
なモノマー単位の含量1〜99重量%および分子量10
00以上のグラフトポリマーの製造方法を見出し、本発
明を完成させるに到った。
【0005】
【化3】
【0006】ここでR1はH,メチル基またはエチル
基、R2はH,炭素数1〜6の炭化水素基,COOH,
CN,CH2COOH,CH2COOR(Rは炭素数1〜
6の炭化水素基)またはCOOR(Rは炭素数1〜6の
炭化水素基)、R3は炭素数30以下の炭化水素残基
(但し、主鎖中に酸素原子,チッ素原子または硫黄原子
を含んでいても良い)、Xは下記の構造単位(A)を5
0モル%以上含有し、下記の構造単位(B)を50モル
%未満含有する重合度5〜1000のポリビニルアルコ
ール系ポリマー、
【0007】
【化4】
【0008】(R6はHまたは炭素数1〜6の炭化水素
基、R7はHまたは炭素数1〜20の炭化水素基を表
す。)mは1以上の整数、nは1以上の整数、(但しm
+n≦6)を表す。
【0009】本発明の一般式〔I〕で表されるPVA系
マクロモノマーは、末端にメルカプト基を有するPVA
系ポリマーと複数個の二重結合を有する化合物を反応さ
せることにより容易に得られる。末端にメルカプト基を
有するPVA系ポリマーは、一般式X・SHで表され、
上記の構造単位(A)および構造単位(B)を含み、か
つ構造単位(A)の含量が50モル%以上であることが
必要であり、水溶性の点からは70モル%以上が好まし
い。構造単位(B)の含量は50モル%未満であること
が必要である。
【0010】構造単位(A)として具体的には、ビニル
アルコール、α−メチルビニルアルコール、α−エチル
ビニルアルコール、α−プロピルビニルアルコール、α
−ブチルビニルアルコール、α−ヘキシルビニルアルコ
ール等に由来する構造単位が挙げられ、構造単位(B)
としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ラウリン
酸ビニル、ステアリン酸ビニルおよびこれらのα置換体
に由来する構造単位が挙げられる。末端にメルカプト基
を有するPVA系ポリマーは、上記の構造単位(A)お
よび構造単位(B)を含むことが必須であるが、構造単
位(A)および構造単位(B)以外の構造単位を含むこ
とは何らさしつかえなく、これらの構造単位としては、
たとえばエチレン、プロピレン、イソブテン、アクリル
酸、メタクリル酸又はその塩あるいはこれらのアルキル
エステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ア
クリルアミド、メタクリルアミド、トリメチル−(−3
−アクリルアミド−3−ジメチルプロピル−)アンモニ
ウムクロリド、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエ
ーテル、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、臭化ビニ
ル、フッ化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデ
ン、テトラフルオロエチレン、構造単位(B)以外のビ
ニルエステル類等に由来する構造単位が挙げられる。
【0011】末端にメルカプト基を有するPVA系ポリ
マーの重合度は特に制限はないが、マクロモノマーとい
う観点から重合度5〜1000、好ましくは5〜50
0、更に好ましくは5〜300である。次に、複数個の
二重結合を有する化合物は、一般式〔II〕で表される。
【0012】
【化5】
【0013】ここでR1,R2およびR3は一般式〔I〕
における場合と同一の意味を有し、pは2〜6の整数を
表す。
【0014】なおPVA系ポリマーの末端のメルカプト
基が付加しやすいものとして二重結合の極性が正のもの
が好ましい。これらの具体例としてはメチレンビスアク
リルアミド、メチレンビスメタクリルアミド、トリアク
リルホルマール、エチレングリコールジアクリレート、
エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレング
リコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリト
ールトリメタクリレート、イソシアヌル酸トリアリル、
ブタジエン、イソプレンまたは他のジエン化合物等が挙
げられる。これらのなかでも、メチレンビスアクリルア
ミド、トリアクリルホルマール、ポリエチレングリコー
ルジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリ
レートが特に好ましい。
【0015】本発明のPVA系マクロモノマーは、PV
A系重合体の末端にあるメルカプト基が、複数個の二重
結合を有する化合物の二重結合に、分子中1個以上の二
重結合を残すように付加することにより合成されるが、
その好ましい反応条件は以下のとおりである。すなわち
反応溶媒は水が最も好ましく使用され、反応温度は10
℃〜200℃、好ましくは15℃〜100℃であり、反
応中のpHは3〜12、好ましくは4〜10の条件で混
合撹拌される。反応時間は反応条件によって異なるが、
1時間から48時間である。また末端にメルカプト基を
有するPVA系ポリマーと複数個の二重結合を有する化
合物との仕込み比は、反応生成物中に1個以上の二重結
合が存在すれば良く、これを達成する限りにおいては特
に制限はない。
【0016】次にこのようにして得られた一般式〔I〕
で表されるPVA系マクロモノマーとラジカル重合可能
なモノマーを共重合することによって、PVA系ポリマ
ーを枝ポリマーとするグラフトポリマーを得ることが出
来る。
【0017】共重合の条件には特に制限はなく、通常の
方法によって実施可能であり、溶液重合、エマルジョン
重合またはパール重合が、バッチ重合法、半バッチ重合
法または連続重合法によって実施可能である。なかでも
水系(水または水を主とする溶媒系)で重合するのが好
ましく、重合温度20〜95℃で通常のラジカル重合開
始剤、たとえば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、
2,2′−アゾビスアミジノプロパン塩酸塩、ベンゾイ
ルパーオキサイド、2,2′−アゾビスイソブチロニト
リル等を用いて重合される。
【0018】ラジカル重合可能なモノマーは、下記一般
式〔III〕で表されるものが好ましい。
【0019】
【化6】
【0020】ここでR8はH,C1〜C10のアルキル基,
ハロゲンまたはアリル基、R9はHまたはCH2=CH
−、R10はH,C1〜C10のアルキル基,ハロゲンまた
はCN、R11はH,OH,C1〜C10のアルキル基,C1
〜C20のアシロキシ基,ハロゲン,アリル基,CN,C
OOH,その塩,そのエステルまたはそのアミド化物を
表す。
【0021】具体的には次の様なものが使用出来る。す
なわちエチレン、プロピレン、イソブチレン、アクリル
酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル類、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブ
チル等のメタクリル酸エステル類、アクリロニトリル、
メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ギ酸ビニル、酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサティック酸ビニ
ル、ラウリン酸ビニル、塩化ビニル、臭化ビニル、フッ
化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、テトラ
フルオロエチレン、エチルビニルエーテル、ブチルビニ
ルエーテル、N−ビニルピロリドン、スチレン、α−メ
チルスチレン、ブタジエン、イソプレン、アリルアルコ
ール等が単独あるいは組合せて使用される。
【0022】上記のラジカル重合可能なモノマーの中、
ビニルエステル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル
酸エステル、メタアクリル酸エステル、アクリルアミ
ド、メタアクリルアミド、アクリロニトリル、メタアク
リロニトリル、ハロゲン化ビニル、芳香族ビニルモノマ
ー、α−オレフインが特に好適であり、さらにこの中で
もビニルエステル、アクリル酸エステル、メタアクリル
酸エステル、アクリル酸、メタアクリル酸、アクリルア
ミド、メタアクリルアミド、ハロゲン化ビニルが最良で
ある。これらのラジカル重合可能なモノマーとPVA系
マクロモノマーを共重合することにより、PVA系ポリ
マーが効率よく枝ポリマーとしてグラフトしたグラフト
ポリマーか得られる。PVA系マクロモノマーと水溶性
ポリマーを与えるモノマー、例えばアクリルアミド、ア
クリル酸等を共重合することにより造膜性、柔軟性にす
ぐれたグラフトポリマーが得られる。PVA系マクロモ
ノマーと疎水性ポリマーを与えるモノマー、例えばアク
リル酸エステル、アクリロニトリル、スチレン等を共重
合することにより、水溶性、吸水性あるいは親水性の付
与された帯電防止性等にすぐれたグラフトポリマーが得
られる。
【0023】本発明のグラフトポリマーの組成は、目的
とするポリマー性能に応じ適宜採用できるが、マクロモ
ノマー単位の含量が1〜99重量%、好ましくは5〜9
0重量%、さらに好ましくは10〜80重量%である。
ラジカル重合可能なモノマーの含量は1〜99重量%で
ある。グラフトポリマーの分子量は目的とするポリマー
性能に応じ適宜採用できるが、ポリマーとしての機械的
性能を発揮するには分子量1000以上、好ましくは3
000以上、さらに好ましくは10000以上である。
溶液粘度で言えば20℃の4%溶液粘度で1.5cp以
上、さらに望ましくは3cp以上が好ましい。分子量の上
限は特にないが通常200万以下が製造しやすいことか
ら好ましい。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
なお「部」および「%」は特に指定しない限り、「重量
部」および「重量%」をそれぞれ意味する。 (末端にメルカプト基を有するポリビニルアルコール系
ポリマーの合成例)酢酸ビニル(以下VAcと略記)2
400部、メタノール580部およびチオール酢酸0.
93部を反応容器にとり、内部を充分に窒素置換した
後、外温を65℃にあげ、内温が60℃に達したところ
で、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.868
部を含むメタノール20部を加えた。直ちにチオール酢
酸17.4部を含むメタノール溶液60部を5時間にわ
たって均一に加えた。5時間後の重合率は50.4%で
あった。5時間後に容器を冷却し、減圧下に残留するV
Acをメタノールとともに系外へ追出す操作をメタノー
ルを追加しながら行ない、PVAcのメタノール溶液を
得た(濃度64.5%)。このメタノール溶液の一部を
とり、PVAc濃度50%、〔NaOH〕/〔VAc〕
=0.05(モル比)となるようにNaOHのメタノー
ル溶液を加え、40℃でけん化してPVAとした。この
PVAをメタノールによるソックスレー洗浄によって精
製した後水中30℃で〔η〕を測定し、〔η〕=7.5
1×10-3×P0.64で重合度(P)を計算したところ1
30であり、けん化度を測定すると98.6モル%であ
った。
【0025】次にこの精製PVAを用いて、PVA中に
含まれるメルカプト基量をヨウ素酸化による方法で求め
たところ1.87×10-4当量/g−PVAのメルカプ
ト基の存在が確認された。この重合体を重合体Aとす
る。以下同様の方法にて表1に示す末端メルカプト基を
有するポリビニルアルコール系ポリマーB及びCを合成
した。
【0026】
【表1】
【0027】実施例1 上記の重合体A20部に蒸留水80部を加え、95℃で
溶解した。30℃に冷却したのち、NaOHでpH=9
に調整し、メチレンビスアクリルアミド0.55部を加
えて30℃で3時間撹拌して反応させた。反応を残存メ
ルカプト基をヨウ素酸化により定量追跡したところ、1
0時間後のメルカプト基の反応率は95%であり、PV
Aマクロモノマーの生成が確認できた。この溶液をアセ
トン中に投入して析出した沈殿物をよくアセトンで洗浄
後乾燥した。これを重水素化−ジメチルスルホキシド溶
液中500MHzのプロトン核磁気共鳴スペクトル分析
した結果、平均値として下記構造のマクロモノマーであ
ることがわかった。
【0028】
【化7】
【0029】つづいてこのPVAマクロモノマー水溶液
(20%)30部にアクリルアミド14部、蒸留水15
6部を加え70℃で過硫酸カリウム0.2部を加えてほ
ぼ完全に重合し、グラフトポリマーを得た。このグラフ
トポリマー水溶液は透明であり、水を蒸発して得たフィ
ルムもまた透明で硬く強靭であった。このグラフトポリ
マーの組成を元素分析によりもとめたところマクロモノ
マー単位5.8重量%で4%溶液の粘度(20℃)は2
5cpであった。
【0030】実施例2 上記の重合体B15部に、トリアクリルホルマール0.
32部、蒸留水85部を加えて95℃で1時間、重合体
Bの溶解と反応を行なわせた。pHは5.5であった。
残存メルカプト基をヨウ素酸化により定量追跡したとこ
ろ、反応率は98%であり、PVAマクロモノマーの生
成が確認できた。実施例1と同様にしてマクロモノマー
の平均の構造を分析したところ下記のものであることが
わかった。
【0031】
【化8】
【0032】つづいてこのPVAマクロモノマー水溶液
(15%)20部にアクリル酸3部、蒸留水37部を加
え70℃で過硫酸カリウム0.2部を加えて重合し、グ
ラフトポリマーを得た。このグラフトポリマー水溶液は
透明であり、水を蒸発して得たフィルムも又透明、強靭
であった。このグラフトポリマーの組成はマクロモノマ
ー単位が47重量%、その4%水溶液粘度は22cpであ
った。
【0033】実施例3 上記の重合体Cを用いメチレンビスアクリルアミドのか
わりにテトラエチレングリコールジメタクリレート0.
32部を用いる以外は実施例1と同様にしてPVAマク
ロモノマーを得た。メルカプト基の反応率は97%であ
った。実施例1と同様にしてマクロモノマーの平均構造
を分析した結果下記のものであることがわかった。
【0034】
【化9】
【0035】つづいてこのPVAマクロモノマー水溶液
50部に2−メトキシエチルアクリレート20部、蒸留
水80部を加えて70℃で過硫酸カリウム0.3部を加
えて重合し、グラフトポリマーを得た。このグラフトポ
リマー水溶液はエマルジョン状であったが、水を蒸発し
て得たフィルムは透明、強靭であった。このグラフトポ
リマーの組成についてはマクロモノマー単位が31重量
%であった。
【0036】
【発明の効果】本発明の製造方法により得られたグラフ
トポリマーは、ミクロ相分離を利用して、種々の膜材
料、分散安定剤、接着剤、他のポリマーの相溶性改良剤
などの幅広い用途に展開できる。また本発明のグラフト
ポリマーは単独使用することは勿論であるが、他のポリ
マーをブレンドして使用したり、顔料、安定剤、消泡剤
等の添加剤を添加することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔I〕で表されるポリビニルアル
    コール系マクロモノマーとラジカル重合可能なモノマー
    を共重合することを特徴とするポリビニルアルコール系
    マクロモノマー単位の含量1〜99重量%、ラジカル重
    合可能なモノマー単位の含量1〜99重量%および分子
    量1000以上のグラフトポリマーの製造方法。 【化1】 1はH,メチル基またはエチル基、 R2はH,炭素数1〜6の炭化水素基,COOH,C
    N,CH2COOH,CH2COOR(Rは炭素数1〜6
    の炭化水素基)またはCOOR(Rは炭素数1〜6の炭
    化水素基)、 R3は炭素数30以下の炭化水素残基(但し、主鎖中に
    酸素原子、チッ素原子または硫黄原子を含んでいても良
    い)、 Xは下記の構造単位(A)を50モル%以上含有し、下
    記の構造単位(B)を50モル%未満含有する重合度5
    〜1000のポリビニルアルコール系ポリマー、 【化2】 (R6はHまたは炭素数1〜6の炭化水素基、R7はHま
    たは炭素数1〜20の炭化水素基を表す。) mは1以上の整数、 nは1以上の整数、 (但しm+n≦6)を表す。
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CN111040085A (zh) * 2018-10-12 2020-04-21 三星电子株式会社 粘结剂、其制备方法、含该粘结剂的用于二次电池的电极和含该电极的二次电池

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111040085A (zh) * 2018-10-12 2020-04-21 三星电子株式会社 粘结剂、其制备方法、含该粘结剂的用于二次电池的电极和含该电极的二次电池
CN111040085B (zh) * 2018-10-12 2024-03-22 三星电子株式会社 粘结剂、其制备方法、含该粘结剂的用于二次电池的电极和含该电极的二次电池

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