JP2612174B2 - 水難溶性ヒドラジド基含有共重合体の安定な水性液の製造方法 - Google Patents

水難溶性ヒドラジド基含有共重合体の安定な水性液の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (a)発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は水難溶性ヒドラジド基含有共重合体の安定な
水性液の製造方法に関する。
本発明における「安定な水性液」とは、安定に分散及
び/又は溶解した水性液を意味する。したがって本発明
の製造方法を用いて得られる水難溶性ヒドラジド基含有
共重合体の安定な水性液は、水性分散液であってもよい
し、水溶液であってもよいし、さらには一部が分散し一
部が溶解した水性液であってもよい。
本発明の方法を用いれば、水難溶性ヒドラジド基含有
共重合体の安定な水性液が容易に得られ、その水性液は
長期間保存安定性に優れているばかりでなく、同水性液
を、アルデヒド基、ケトン基又はエポキシ基を含有する
共重合体水性分散液に硬化剤として混合して得られる混
合分散液も安定性が良好であり、かつその混合分散液は
優れた硬化皮膜を与えることができる。
(従来の技術) ヒドラジド基含有共重合体は、従来、カチオン性高分
子化合物としての特異性にもとづき製紙用の紙力向上剤
に使用され、またエポキシ樹脂硬化剤としても使用され
てきた。さらに、近年になってから、水溶性のヒドラジ
ド基含有共重合体は、アルデヒド基又はケトン基含有樹
脂水性分散体の硬化剤としても使用されるようになった
(特開昭58−96643号公報、特開昭58−104902号公報参
照)。この場合には、ヒドラジド基含有共重合体のヒド
ラジド基とアルデヒド基又はケトン基含有共重合体のア
ルデヒド基又はケトン基とが架橋反応を起して硬度、伸
度及び耐薬品性の良好な皮膜を形成することとなる。
しかし、一般に、水溶性のヒドラジド基含有共重合体
の水溶液は不安定であり、室温貯蔵中にゲル化を起す傾
向がある。また、水溶性のヒドラジド基含有共重合体水
溶液を、硬化剤としてアルデヒド基又はケトン基含有水
性分散液に混合した混合分散液から得られる乾燥皮膜は
耐水性が充分でない欠点があった。また、水溶性のヒド
ラジド基含有共重合体の水溶液を硬化剤として使用した
場合のかかる耐水性に劣る乾燥皮膜が得られる欠点を改
良するために、水難溶性ヒドラジド基含有共重合体の有
機溶媒溶液を、アルデヒド基又はケトン基含有共重合体
水性分散液に混合した場合には、その混合物は安定性に
著しく劣り、混合時に既に多量の凝集物を生じ、かかる
混合物から得られる乾燥皮膜は不均質である欠点があっ
た。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、水難溶性ヒドラジド基含有共重合体の安定
な水性液が容易に得られる同共重合体水性液の製造方法
を提供しようとするものである。
(b)発明の構成 (問題点を解決するための手段) 本発明の水難溶性ヒドラジド基含有共重合体の安定な
水性液の製造方法は、水難溶性ヒドラジド基含有共重合
体と水との混合物を作成し、その混合物にHLB値が8以
上の非イオン界面活性剤を添加して撹拌混合することを
特徴とする方法である。
本発明における水難溶性ヒドラジド基含有共重合体に
は、水不溶性ヒドラジド基含有共重合体も含まれるもの
であり、その共重合体として好ましい共重合体は、一般
〔式中、Xは水素又はメチル基であり、Aは疎水性単量
体単位であり、Bは親水性単量体単位である。また、
l、m、nは共重合体中のそれぞれの単位の含有モル%
を示す数であり、かつl、m、nはそれぞれ下記の各式
を満足する数値である。
(l+m+n)=100モル% 3モル%l50モル% 50モル%m90モル% 0モル%n20モル% で表わされる共重合体である。
上記の一般式(I)における疎水性単量体単位Aとし
ては、たとえばアクリル酸エステル、メタクリル酸エス
テル及びスチレン等の各単位があげられる。また、その
親水性単量体単位Bとしては、たとえばアクリル酸アミ
ド、メタクリル酸アミド、ヒドロキシル基含有単量体、
及びスルホン酸基含有単量体等の各単位があげられる。
前記一般式(I)におけるlの値が3モル%未満にな
ると、共重合体が架橋剤としての効果を充分に発揮でき
なくなるし、50モル%を超えると、共重合体の親水性
(したがって水溶性)が高くなりすぎ、アルデヒド基又
はケトン基含有共重合体水性分散液に混合して得られる
混合分散液の乾燥皮膜が耐水性に劣るものとなる。
また、mの値が50モル%未満になると、親水性(した
がって水溶性)が高くなり、アルデヒド基又はケトン基
含有共重合体分散液との混合分散液の乾燥皮膜が耐水性
に劣るものとなるし、90モル%を超えると共重合体の水
性分散液自体の安定性が悪くなる。
さらに、nの値は、アルデヒド基又はケトン基含有共
重合体水性分散液との混合分散液の乾燥皮膜の耐水性の
点からすれば、この値が小さいほど好ましいが、共重合
体水性分散液の充分な安定性を確保するためには、nの
値が20モル%以下の範囲内において、ある程度の値であ
る方がよいこともある。
前記の一般式(I)で表わされる水難溶性ヒドラジド
基含有共重合体を製造するには、たとえば、またアクリ
ル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルからなる
単量体又は単量体混合物、或いはこれらの単量体又は単
量体混合物にアクリル酸アミド、メタクリル酸アミド、
ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタ
クリレート、ビニルスルホネート及びスチレンスルホネ
ートから選ばれた1種又は2種以上の単量体を混合した
単量体混合物、さらにはこれらの単量体又は混量体混合
物に、これらと共重合可能な他の単量体の1種又は2種
以上を混合した単量体混合物を、有機溶媒中で重合させ
て重合体溶液とし、次いでその得られた重合体溶液にヒ
ドラジド化剤として所定量のヒドラジンヒドラートを加
えて、反応温度50〜150℃で1〜20時間反応させて、重
合体のエステル基及び/又はアミド基を部分的にヒドラ
ジド化すれば、目的の水難溶性ヒドラジド基含有共重合
体の有機溶媒溶液が得られる。
次いで、このような方法で得られた水難溶性ヒドラジ
ド基含有共重合体の有機溶媒溶液を減圧下で溶媒を留去
してから水を混合するか、又は前記の共重合体の有機溶
媒溶液を水蒸気蒸留して、有機溶媒を留去と同時に水で
置換することにより、水難溶性ヒドラジド基含有共重合
体と水の混合物とし、次いでその混合物に本発明の方法
にしたがってHLB値が8以上の非イオン界面活性剤を添
加して撹拌混合すれば、水難溶性ヒドラジド基含有共重
合体の安定な水性液が得られる。
この場合に用いるHLBが8以上の非イオン界面活性剤
の添加量は、同ヒドラジド基含有共重合体100重量部に
対して1〜30重量部、好ましくは2〜25重量部である。
このようにして、本発明の製造方法を適用して調製さ
れた水難溶性ヒドラジド基含有共重合体の水性液は極め
て安定であり、その貯蔵安定性が著しく良好である。ま
た、その水性液を硬化剤として、アルデヒド基又はケト
ン基含有共重合体水性分散液と混合した場合には、その
混和性が良好であって混合時に凝集を起すおそれがない
し、得られる混合分散液の貯蔵安定性も極めて良好であ
る。
本発明の方法において使用する非イオン界面活性剤の
HLBは、非イオン界面活性剤の親水性部分と親油性部分
とのバランスを表わすものとして一般に知れている値で
ある。すなわち、Griffinの定義によれば、エステル型
非イオン界面活性剤のHLB値は、下記式から計算により
求めることができる。
HLB値=20(1−S/A) 式中、Sはけん化価を表わし、Aは使用した脂肪酸の
酸価を表わす。
またエーテル型非イオン界面活性剤のHLB値は、下記
式から計算により求めることができる。
HLB値=20(Mw/M) 式中、Mwは親水性部分の分子量を表わし、Mは分子全
体の分子量を表わす。
本発明の方法で用いるHLBが8以上の非イオン界面活
性剤は、通常、O/W型乳化剤として知られているもので
あり、その具体例としては、たとえばポリエチレングリ
コールラウリル酸エステル、ポリオキシエチレンオクチ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエー
テル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート
などがあげられる。
本発明で用いるHLBが8以上の非イオン界面活性剤
は、1種類の非イオン界面活性剤(単独系)であっても
よいし、2種以上の非イオン界面活性剤の混合物(併用
系)であってもよい。なお、併用系の非イオン界面活性
剤のHLB値は、個々の非イオン界面活性剤のHLB値をそれ
ぞれa、b、c…とし、かつその個々の界面活性剤の混
合割合(重量割合)をそれぞれx,y,z…とすれば、下記
式から計算により求めることができる。
(実施例等) 以下に、ヒドラジド基含有重合体製造例、実施例、及
び比較例をあげてさらに詳述する。
ヒドラジド基含有重合体製造例A 容量1の四つ口フラスコにメチルセロソルブ400gを
入れ、90℃で加熱、撹拌しながら、これに2−ヒドロキ
シエチルアクリレート24g、メチルアクリレート120g、
及びエチルアクリレート96gからなる混合単量体溶液、
及びメチルセロソルブ160gとベンゾイルパーオキサイド
4.8gとのジオクチルフタレート溶液(ベンゾイルパーオ
キサイド濃度50重量%)からなる開始剤溶液を、それぞ
れ少量ずつ同時に3時間かけて均一に滴下して反応させ
た。
その滴下終了後に、さらに撹拌下で同温度に1時間保
って反応させ、次いでこれにヒドラジンヒドラート28g
を加えて、同温度で6時間保って反応させたところ、ヒ
ドラジド基含有共重合体(平均分子量12,000)のメチル
セロソルブ溶液が得られた。
生成共重合体の元素分析をしたところ、反応に添加し
たヒドラジンヒドラートを95%が反応し、生成共重合体
のヒドラジド基含有単位の含有量が21モル%であった。
また、この生成共重合体の疎水性単量体単位(メチルア
クリレート及びエチルアクリレート単量位の合計量)の
含有量が77モル%であり、親水性単量体単位(2−ヒド
ロキシエチルアクリレート単位)の含有量が2モル%で
あった。
なお、この重合体製造反応における単量体の組成割
合、重合条件、ヒドラジンヒドラート反応条件、及び生
成共重合体の特性を第1表に摘記した。
ヒドラジド基含有重合体製造例B 製造例Aにおけると同一のフラスコにイソプロパノー
ル450gを入れ、80℃で加熱、撹拌しながら、アクリルア
ミド30g、メチルアクリレート150g、及びブチルアクリ
レート120gからなる混合単量体溶液と、ブチルセロソル
ブ150g及びアソビスイソブチロニトリル4.5gからなる開
始剤溶液とを、撹拌下に2.5時間かけて同時に少量ずつ
均一に滴下して反応させた。
滴下終了後、さらに撹拌下で1時間同温度に保って反
応させたのち、ヒドラジンヒドラート30gを加えて同温
度で7時間反応させ、ヒドラジド基含有共重合体(重量
平均分子量8,000)のイソプロパノール溶液を得た。
この反応における重合体製造条件及び生成重合体の特
性は第1表に摘記した。
ヒドラジド基含有重合体製造例C〜D 重合体製造反応における単量体組成割合、重合条件、
及びヒドラジンヒドラート反応条件を、それぞれ第1表
に示すように変更し、そのほかは製造例A又はBに準じ
て種々のヒドラジド基含有重合体を製造した。
得られたヒドラジド基含有重合体の特性は第1表にそ
れぞれ示すとおりであった。
ヒドラジド基含有重合体製造例E 上記の製造例Aにおけると同一のフラスコにポリアク
リルアミド(重量平均分子量15,000)の25重量%水溶液
600g、ヒドラジンヒドラート60gを入れ、撹拌しながら8
0℃で5時間反応させた。
次いで、その反応生成物を10のメタノール中に撹拌
しながら徐々に加え、生成した沈でん物を再沈でん法で
精製してヒドラジド基含有重合体を得た。
得られた重合体は、ヨウ素滴定法で滴定したところ、
ヒドラジド基含有単位の含有量が20モル%であった。ま
た、その重合体のその他の特性は第1表に示すとおりで
あった。
実施例1 重合体製造例Aで得られたヒドラジド基含有共重合体
のメチルセロソルブ溶液(重合体濃度28重量%)をロー
タリーエパポレータを用いてほぼ完全にメチルセロソル
ブを留去させたのち、水530gとポリオキシエチレンオク
チルフェニルエーテル(エチレンオキサイド付加モル数
15、HLB値15)20gを加えて撹拌したところ、ヒドラジド
基含有共重合体の安定な、若干黄色味を帯びた水性液
(重合体濃度30重量%)が得られた。
この共重合体水性液の貯蔵安定性、後述のケトン基含
有共重合体水性分散液と混合した混合分散液の安定性、
及び同混合分散液の乾燥皮膜の耐水性、耐アルカリ性
は、第2表に示すとおりであり、いずれも良好であっ
た。
実施例2 重合体製造例Bで得られたヒドラジド基含有共重合体
のイソプロパノール溶液(重合体濃度32重量%)を水蒸
気蒸留して、イソプロパノールを留去と同時に水で置換
したのち、ポリエチレングリコールラウリル酸エステル
(エチレンオキサイド付加モル数10、HLB値13.5)20gを
加えて撹拌したところ、同ヒドラジド基含有共重合体の
安定で乳白色の水性液(重合体濃度35重量%)が得られ
た。
この共重合体水性液の貯蔵安定性、ケトン基含有共重
合体分散液との混合液の安定性、及び得られた同混合液
の乾燥皮膜の耐水性、耐アルカリ性は、第2表に示すと
おりであり、いずれも良好であった。
実施例3 重合体製造例Cで得られたヒドラジド基含有共重合体
のイソプロパノール溶液(重合体濃度30重量%)500g
を、水蒸気蒸留してイソプロパノールを留去と同時に水
で置換してから、ポリオキシエチレンオクチルフェニル
エーテル(エチレンオキサイド付加モル数10、HLB値1
4)9gを加えて撹拌したところ、同ヒドラジド基含有共
重合体の安定な水性液(重合体濃度40重量%)が得られ
た。
この共重合体水性液の安定性、ケトン基含有共重合体
水性分散液との混合液の安定性、同混合液の乾燥皮膜の
耐水性、耐アルカリ性は第2表に示すとおりであり、い
ずれも良好であった。
比較例1 重合体製造例Dで得られたヒドラジド基含有重合体の
メチルセロソルブ溶液(重合体濃度20重量%)500gを、
ロータリーエパポレータを用いてほぼ完全にメチルセロ
ソルブを留去させたのち、得られた重合体に水400gを加
えて溶解させて、同共重合体の水溶液(重合体濃度18重
量%)を得た。
このヒドラジド基含有重合体水溶液の貯蔵安定性、及
びケトン基含有共重合体水性分散液との混合液の安定
性、並びに同混合液の乾燥皮膜の耐水性、及び耐アルカ
リ性は第2表に示すとおりであり、いずれも不良であっ
た。
比較例2 重合体製造例Eで得られたヒドラジド基含有重合体を
水に溶解して重合体濃度20重量%の水溶液とした。
このヒドラジド基含有重合体水溶液の貯蔵安定性、及
びケトン基含有共重合体水性分散液との混合液の安定
性、並びに同混合液の乾燥皮膜の耐水性、及び耐アルカ
リ性は第2表に示すとおりであり、いずれも著しく不良
であった。
比較例3 実施例1において添加した非イオン界面活性剤の代り
に、ポリエチレングリコールジラウリル硫酸エステル
(エチレンオキサイドの付加モル数5、HLB値2.5)14.5
gを添加し、そのほか実施例1と同様にして実施したと
ころ、撹拌停止後に直ちに二層分離を起し、安定な分散
液が得られなかった。
比較例4 実施例1において添加した非イオン界面活性剤の代り
に、ラウリルサルフェート(ナトリウム塩)14.5gを添
加し、そのほかは実施例1と同様にして実施したとこ
ろ、撹拌停止後直ちに二層分離を起し、安定な分散液が
得られなかった。
比較例5〜7 重合体製造例A〜Cにおいて得られた各ヒドラジド基
含有重合体の有機溶媒溶液の貯蔵安定性、及びケトン基
含有共重合体分散液との混合液の安定性等を評価した。
その結果は第2表に示すとおりであった。
第2表の注 *1 POE−OPE…ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテ
ル(エチレンオキサイド付加モル数15、HLB値15 *2 PEG−LAE…ポリエチレングリコールラウリル酸エステル
(エチレンオキサイド付加モル数10、HLB値13) *3 POE−OPE…ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテ
ル(エチレンオキサイド付加モル数10、HLB値14) *4 PEG−DLAE…ポリエチレングリコールジラウリル酸エス
テル(エチレンオキサイド付加モル数5、HLB値2.5) *5 LAS…ラウリルサルフェート(ナトリウム塩) *6…界面活性剤の添加量(%)は下記式による。
*7…貯蔵安定性は、各ヒドラジド基含有液を20℃又は
40℃で貯蔵放置したときに、凝固するまでの時間を測定
して、評価値とした。
*8…ヒドラジド基含有重合体との混合に使用したケト
ン基含有共重合体分散液は下記の製造法にしたがって製
造されたものを使用した。
ケトン基含有共重合体分散液の製造法 温度調節器、いかり形撹拌機、還流冷却器、供給容
器、温度計及び窒素導入管を備えた反応容器内に、下記
の原料を装入した。なお、この製造法において記載した
「部」は重量部を意味する。
水 180部 エチレンオキシド20モルと反応させたp−ノニルフェノ
ールの硫酸半エステルのナトリウム塩(アニオン性乳化
剤)の35%水溶液 5部 エチレンオキシド25モルと反応させたp−ノニルフェノ
ール(非イオン性乳化剤)の20%溶液 20部 また、別に供給物Iとして下記の混合物を用意した。
水 200部 前記アニオン性乳化剤の35%溶液 25部 スチレン 242部 アクリル酸n−ブチル 215部 アクリル酸 10部 ジアセトンアクリルアミド 11部 アクリルアミド 10部 さらに、供給物IIとして、水85部中の過酸カリウム2.
5部の溶液を調製した。
次いで、上記の反応器内を窒素ガスで置換したのち、
その装入物に供給物Iの10%を加え、混合物を90℃に加
熱した。次いで供給物IIの10%を反応器に注入してか
ら、残りの供給物I及びIIを3〜3.5時間かけて同時に
一様に連続して供給した。その供給終了後、なお1.5時
間90℃に保持して乳化重合を行なわせたのち、アンモニ
ア水(28%)を加えてpHを8に調整し、ケトン基含有共
重合体分散液を得た。
*9…混合物の安定性は下記の方法により試験をし、評
価した。
すなわち、前記のようにして製造されたケトン基含有
共重合体分散液に、第2表に示す混合比率になるように
各ヒドラジド基含有重合体液を投入し、その際の凝集物
の発生状況を調べて、下記の基準にしたがって評価し
た。
A…凝集物の発生全くなし。
B…凝集物がわずかに発生。
C…凝集物が多量に発生。
D…混合物全体が凝固。
*10…混合物の乾燥皮膜物性は下記にしたがって試験
し、評価した。
混合物をフレキシブル板城に50μの乾燥皮膜になるよ
うに塗布し、20℃で1週間乾燥させて試験片を作成し
た。
耐水性試験は、上記の試験片を20℃の水中に1週間浸
漬し、皮膜の外観及ブリスターの発生状態を調べて後述
の評価基準にしたがって評価した。
また、耐アルカリ性試験は、上記の試験片を20℃の飽
和石灰水中に浸漬し、皮膜の外観及ブリスターの発生状
態を調べて、下記の基準にしたがって評価した。
耐水性試験及び耐アルカリ性試験の評価基準は下記の
とおりである。
A…外観が極めて良好で、ブリスターの発生なし。
B…外観が良好で、ブリスターの発生殆んどなし。
C…ブリスターの発生があり、外観やや不良。
D…ブリスターの発生が著しく、外観不良。
第2表に示された結果から明らかなように、各実施例
において得られたヒドラジド基含有共重合体水性液は、
それ自体の貯蔵安定性が良好であるばかりでなく、その
ヒドラジド基含有共重合体水性液をケトン基含有共重合
体分散液と混合したときの混合分散液の安定性も良好で
あり、その混合分散液の乾燥皮膜は耐水性及び耐アルカ
リ性に優れている。
(c)発明の効果 本発明の方法を用いれば、貯蔵安定性の著しく良好な
水難溶性ヒドラジド基含有共重合体水性液が得られ、そ
の水性液はケトン基又はアルデヒド基含有重合体水性分
散液と混合した場合にも、その混合分散液の貯蔵安定性
が良好であり、その混合分散液からは耐水性及び耐アル
カリ性に優れた乾燥皮膜が得られる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水難溶性ヒドラジド基含有共重合体と水と
    の混合物を作成し、その混合物にHLB値が8以上の非イ
    オン界面活性剤を添加して撹拌混合することを特徴とす
    る水難溶性ヒドラジド基含有共重合体の安定な水性液の
    製造方法。
  2. 【請求項2】水難溶性ヒドラジド基含有共重合体が、一
    般式 〔式中、Xは水素又はメチル基であり、Aは疎水性単量
    体単位であり、Bは親水性単量体単位である。また、
    l、m、nは共重合体中のそれぞれの単位の含有モル%
    を示す数であり、かつl、m、nはそれぞれ下記の各式
    を満足する数値である。 (l+m+n)=100モル% 3モル%≦l≦50モル% 50モル%≦m≦90モル% 0モル%≦n≦20モル% で表わされる共重合体である特許請求の範囲第1項記載
    の方法。
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