JPH05238235A - サスペンション装置 - Google Patents

サスペンション装置

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Publication number
JPH05238235A
JPH05238235A JP8049492A JP8049492A JPH05238235A JP H05238235 A JPH05238235 A JP H05238235A JP 8049492 A JP8049492 A JP 8049492A JP 8049492 A JP8049492 A JP 8049492A JP H05238235 A JPH05238235 A JP H05238235A
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JP
Japan
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damping force
extension
pressure
communication hole
piston
Prior art date
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Pending
Application number
JP8049492A
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English (en)
Inventor
Masaru Mishima
勝 三島
Tatsuya Masamura
辰也 政村
Kenji Kitamura
健司 北村
Koji Takase
孝次 高瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kayaba Industry Co Ltd filed Critical Kayaba Industry Co Ltd
Priority to JP8049492A priority Critical patent/JPH05238235A/ja
Publication of JPH05238235A publication Critical patent/JPH05238235A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 減衰力調整アクチュエータの切り替え頻度を
低減して機器の耐久性劣化を抑え、ソフトとハードの中
間のミディアムな減衰力が得られるようにする。 【構成】 ピストンロッド13に伸側および圧側ごとに
それぞれ少なくとも2個ずつが独立して設けられ、かつ
ピストン12によりシリンダ11内に隔成された2室
A,Bを上記バイパス通路28を介して連通する連通孔
45〜48と、伸側の上記連通孔45,46を閉じたと
き圧側の上記連通孔47,48を開くか、伸側の上記連
通孔45,46が開いたとき圧側の上記連通孔47,4
8を閉じるか上記伸側および圧側の各連通孔45〜48
を同時に開くか、あるいは伸側の連通孔47,48の一
方のみまたは圧側の連通孔47,48の一方のみを閉じ
るロータリーバルブ37とを備え、コントローラ9によ
り車体速度の大きさに応じて、上記伸側および圧側の各
連通孔45〜48を開閉するように上記ロータリーバル
ブ37の回転量を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車体速度に応じて伸
側減衰力および圧側減衰力を切り替え制御するサスペン
ション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は従来のサスペンション装置を示す
ブロック図である。
【0003】これについて述べると、1は車体、2は車
輪であり、これらの間には、ばね3,減衰力可変ダンパ
4,車高センサ5が装着され、また、車体1には上下方
向の加速度を検出する加速度センサ6が設けてある。
【0004】また、車輪2と路面7との間には、ばね要
素としてのタイヤ8が存在する。加速度センサ6,車高
センサ5の信号はコントローラ9に入力され、コントロ
ーラ9は減衰力可変ダンパ4に設けられた減衰力切り替
えアクチュエータを駆動し、減衰力を高低2段階に切り
替えるようになっている。
【0005】次に、従来のサスペンション装置に用いら
れる減衰力可変ダンパ4について、図8に基づき説明す
る。
【0006】シンリダ11内はピストン12により上下
2室としてのA室,B室に仕切られている。シリンダ1
1とアウターシェル40によりリザーバたるC室が形成
されている。
【0007】また、ピストン12はピストンロッド13
の一端にねじで締結され、ピストンロッド13の他端は
ベアリング14およびシール15を貫通して突出し、車
体1側に取り付けられる。
【0008】一方、シリンダ11側はアウターシェル4
0下部に溶接されたアイ16により車輪側に取り付けら
れる。シリンダ11下部には圧縮時に減衰力を発生する
圧バルブ17と、伸張時にC室からB室に油を吸い込む
チェックバルブ18とにより構成されるベースバルブが
設けてある。
【0009】また、ピストン12には、伸張時にA室か
らB室へ油が流れるときの通路となる伸ポート19と伸
側減衰力を発生する伸バルブ20とが、圧縮時にB室か
らA室へ油が流れるときの通路となる圧ポート21と圧
側減衰力を発生する圧バルブ22とが設けられている。
【0010】そして、上記ピストンロッド13内は中空
となっており、内部にコントロールロッド23とロータ
リーバルブ24が結合されて挿入され、このロータリー
バルブ24の脱落防止のためのロータリーバルブストッ
パ25が圧入されている。
【0011】また、上記ピストンロッド13にはA室側
に連通孔26が設けられ、ロータリーバルブ24には連
通孔を開閉するオリフィス27が設けられていて、開状
態ではA室とB室がピストンロッド13内のバイパス通
路28を介して連通し、ロータリーバルブ13に設けた
上記オリフィス27がバイパス流量を規制する。
【0012】また、上記コントロールロッド23は上部
ピストンロッド13内に設けたOリング29によりシー
ルされ、減衰力切り替えアクチュエータ30のシャフト
と嵌合し、このアクチュエータ30を駆動してコントロ
ールロッド23を回転させることにより、バイパス通路
28の開閉を可能にする。
【0013】次に、減衰力可変ダンパの動作について説
明する。まず、高減衰力を得るには減衰力切り替えアク
チュエータ30を駆動してロータリーバルブ24を回転
させ、バイパス通路28を閉じる。
【0014】伸行程では、A室の油が伸ポート19,伸
バルブ20を通りB室に流れる。
【0015】このため、発生するA,B室の差圧により
伸側減衰力が発生する。
【0016】ここでピストンロッド13がシリンダ11
外に突出した体積に相当する油が、C室よりベースバル
ブのチェックバルブ18を通りB室に補充される。
【0017】一方、圧縮行程では、ピストンロッド13
がシリンダ11内に侵入した分の油が、ベースバルブの
圧バルブ17を通りC室へ流れる。
【0018】このとき、圧バルブ17の発生する差圧に
よりB室の圧力は上昇する。
【0019】一方、B室の油は圧ポート21,圧バルブ
22を通りA室にも流れる。
【0020】このとき発生するA,B室の差圧とB室の
圧力により、圧側減衰力が発生し、これがハード状態と
なる。
【0021】次に、ロータリーバルブ24を回転させ、
バイパス通路28を連通させると、上記高減衰力時に対
し、ピストン12の伸、圧バルブ20,22をバイパス
する油の流れが発生する。
【0022】この流れは各バルブに対し並列流れとなる
ので、ピストン12の伸,圧バルブ20,22を流れる
流量はバイパス流量分だけ少なくなり、伸行程,圧行程
ともA−B室間の差圧が小さくなる。
【0023】その結果、高減衰力時に対し、低い減衰
力、すなわちソフトの減衰力となる。
【0024】このときの減衰力特性を図9に示す。
【0025】この図から分かるように、伸側減衰力がハ
ードのときには縮み側減衰力もハードになり、伸側減衰
力がソフトのときには縮み側減衰力もソフトになる。
【0026】これが従来の減衰力可変ダンパの特徴であ
る。
【0027】次に、上記減衰力可変ダンパ4の制御方法
について説明する。
【0028】図7に示すように、車体1および車輪2の
変位を便宜上x,yと定め(矢印方向を正とする)、x
a,yaはそれぞれの速度、xb,ybはそれぞれの加
速度を示す。
【0029】そこで、車体1に作用する力に着目する
と、x>0(車体1が上方に動いている)のときxa−
ya>0(ダンパが伸びている)ならば、車体1の運動
方向と反対側(下側)の向きに減衰力が作用し、車体に
対し制振力となるが、xa−ya<0(ダンパが縮んで
いる)場合は、減衰力が車体1の運動方向に作用し、結
果として減衰力が加振力となる。xa<0の場合も同様
に、減衰力が制振力と加振力になる場合がある。
【0030】そこで、xaを縦軸,xa−yaを横軸と
して4つの象限に分けると図10(a)に示すように、
第1,第3象限は制振作用、第2,第4象限は加振作用
を与えることになる。
【0031】そこで、図10(b)に示すように減衰力
が制振力として作用する場合は、減衰力をハード、加振
力として作用する場合はソフトにするという制御方法が
提唱されている。
【0032】これを式で表わすと、xa(xa−ya)
>0のとき減衰力がハード、xa(xa−ya)<0の
とき減衰力がソフト、ということになる。
【0033】この様に制御することにより、車両の乗心
地が向上することになる。
【0034】ここでxaの値は加速度センサの信号xb
をコントローラ9内の積分器9aにて積分することによ
り得られ、xa−yaの値は車高センサの信号x−yを
微分器9bにて微分することにより得られる。
【0035】そして、演算処理・駆動回路9cはこれら
の微分器9bおよび微分器9aの出力にもとづき、所定
の減衰力調整信号を出力する。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般
に、xaは車体質量と懸架ばね定数で決まる固有振動数
である1Hzの振動数で変化するが、xa−yaは路面
7からの瞬間的な入力や、車輪2とタイヤ8との共振等
により、かなり多い頻度で正負(伸,圧)の符号が変化
する。
【0037】それ故、かなりの頻度で減衰力を切り替え
る必要がある。
【0038】そのために、減衰力調整アクチュエータを
高速で切り替え動作させなければ、制御効果が低減する
し、これによりアクチュエータ,ダンパにかなりの耐久
性が必要となるほか、制御に際し、車体1と車輪2の相
対速度(xa−ya)が必要なため、車高センサ(もし
くは相対速度センサ)5を各車輪2ごとに必要となり、
システムのコストが高くなるという問題点があった。
【0039】また、上記減衰力の切り替えはハードとソ
フトの2モードしか得られず、車体速度に応じたきめ細
かい減衰力制御を実現できないという問題点があった。
【0040】この発明は上記のような従来の問題点に着
目してなされたものであり、減衰力調整アクチュエータ
を高速で切り替える必要をなくし、その切り替え頻度を
低減して機器の耐久性を向上させることができ、さら
に、ミディアムの減衰力が得られるとともに、車高セン
サを不要にして、構成の簡素化およびローコスト化を図
ることができるサスペンション装置を得ることを目的と
する。
【0041】
【課題を解決するための手段】この発明にかかるサスペ
ンション装置は、車輪側に取り付けられるシリンダ内を
上下2室に隔成するピストンと、該ピストンを一端に有
し、他端が車体側に取り付けられるとともに、中心部に
バイパス通路を有するピストンロッドと、該ピストンロ
ッドに伸側および圧側ごとにそれぞれ少なくとも2個ず
つが独立して設けられ、かつ上記2室を上記バイパス通
路を介して連通する連通孔と、伸側の上記連通孔を閉じ
たとき圧側の上記連通孔を開くか、伸側の上記連通孔が
開いたとき圧側の上記連通孔を閉じるか上記伸側および
圧側の各連通孔を同時に開くか、あるいは伸側の連通孔
の一方のみまたは圧側の連通孔の一方のみを閉じるロー
タリーバルブとを備え、コントローラにより上記車体速
度の大きさに応じて、上記伸側および圧側の各連通孔を
開閉するように上記ロータリーバルブの回転量を制御す
るようにしたものである。
【0042】
【作用】この発明におけるコントローラは、車体速度の
大きさに応じて、ロータリーバルブの回動量を制御して
伸側および圧側のそれぞれについて設けた複数の連通孔
を開閉し、このときの開閉動作が、伸側減衰力がハード
のとき圧側減衰力をソフトにし、伸側減衰力がソフトの
とき圧側減衰力をハードとなるようにするとともに、ソ
フトとハードの中間のミディアムの減衰力も得られるよ
うにする。
【0043】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図について説明
する。
【0044】図1において、1は車体、2は車輪であ
り、これらの間には、ばね3,減衰力可変ダンパ4が装
着され、また、車体1には上下方向の加速度を検出する
加速度センサ6が設けてある。
【0045】また、車輪2と路面7との間には、ばね要
素としてのタイヤ8が存在する。
【0046】加速度センサ6の信号はコントローラ9に
入力され、コントローラ9は減衰力可変ダンパ4に設け
られた減衰力切り替えアクチュエータを駆動し、減衰力
を高低2段階に切り替えるようになっている。
【0047】また、9aは加速度センサ6の出力を積分
する積分器、9cはこの積分器9aの出力にもとづいて
減衰力可変ダンパ4の減衰力調整信号を演算し出力する
演算処理・駆動回路である。なお、この発明では図7に
おける微分器9bおよび車高センサ5が省かれている。
【0048】また、図2はこの発明において使用する減
衰力可変ダンパの詳細を示し、図8について説明したも
のと同一の構成部分には同一符号を付して、その重複す
る説明を省略する。
【0049】すなわち、この発明では、ピストン部に伸
バイパス通路41と圧バイパス通路42の2つを設け、
各バイパス通路41,42端に伸サブバルブ43および
圧サブバルブ44が設けられている。
【0050】また、ピストンロッド13には図3に拡大
して示すように第1伸連通孔45,第2伸連通孔46,
第1圧連通孔47,第2圧連通孔48が設けられ、これ
らが第1伸開口49,第2伸開口50,第1圧開口5
1,第2圧開口53を持ったロータリーバルブ24によ
り開閉されるようになっている。
【0051】ここで、各開口49〜52はD−D断面,
E−E断面,F−F断面,G−G断面でそれぞれ位相を
ずらせて設けられており、図4に示すように、5つの減
衰力モードを選択できるようになっている。
【0052】すなわち、図4において、モードRHで
は、第1,第2伸連通孔47,48はともに閉であり、
第1,第2圧連通孔47,48はともに開である。
【0053】また、モードRMでは第1伸連通孔45,
第1圧連通孔47,第2圧連通孔48は開であり、第2
伸連通孔46のみが開である。
【0054】さらに、モードSでは全連通孔45〜48
が開であり、モードCMでは第1,第2伸連通孔45,
46および第1圧連通孔47は開であり、第2圧連通孔
48のみが閉である。
【0055】また、モードCHでは第1,第2伸連通孔
45,46は開であり、第1,第2圧連通孔47,48
は閉であり、これらの各連通孔45〜48と減衰力切り
替えアクチュエータ30により駆動されるロータリーバ
ルブ24の第1開口49〜第4開口52を相互に連通さ
せたり、閉じさせたりすることで、伸側および圧側(縮
み側)の各減衰力をそれぞれ5段階に切り替えられるよ
うになっている。
【0056】次に動作について説明する。
【0057】まず、モードRHでは、第1,第2伸連通
孔45,46はともに閉じ、第1,第2圧連通孔47,
48はともに開いた状態になっている。
【0058】それ故、伸行程では伸バイパス通路41に
油が流れず、A室の油はピストン部の伸ポート19およ
び伸バルブ20を通りB室に流れる。
【0059】このときの差圧により伸側減衰力が発生
し、この減衰力がハード特性となる。
【0060】一方、圧行程では第1,第2圧連通孔4
7,48が開いているので、B室からA室への油の流れ
はピストン部の圧ポート21、圧バルブ22を通る流れ
と、バイパス通路から圧連通孔47,48,圧サブバル
ブ44を通る流れとに分かれて流れる。
【0061】その結果、A,B室の差分は小さくなり、
ソフトな減衰力となる。
【0062】次に、モードRMでは、伸行程時に、第1
伸連通孔45が開、第2伸連通孔46が閉となっている
ので、少量の油が伸バイパス通路41を介して流れ、こ
のためミディアムな減衰力となる。
【0063】また、圧行程時には、第1,第2圧連通孔
47,48が開いているので、ソフトな減衰力となる。
【0064】また、モードSでは、全部の連通孔45〜
48が開となるので、ピストン部をバイパス通路28を
介してバイパスする大きな流れが生じるため、伸側およ
び圧側の各減衰力とともにソフトの状態となる。
【0065】さらに、モードCMでは、第1,第2伸連
通孔45,46が開、第1圧連通孔47が開、第2圧連
通孔48が閉となっているため、伸行程時には減衰力が
ソフトとなり、圧行程時にはミディアムな減衰力が発生
する。
【0066】次に、モードCHでは、第1,第2伸連通
孔45,46が開、圧連通孔47,48が閉の状態とな
っているので、伸行程時にのみピストン部をバイパス流
れが生じ、この結果、伸側減衰力がソフトで、圧側減衰
力がハードの状態となる。
【0067】なお、いずれのモードでも、伸行程ではピ
ストンロッド13が突出した分の油がC室からベースバ
ルブのチェックバルブ18を通りB室に補充され、圧縮
行程ではピストンロッド13の侵入分の油が、ベースバ
ルブの圧バルブ17を通りC室へ流れ、そのときに発生
する差圧により、B室の圧力が上昇することは、従来と
同様である。
【0068】次に制御方法について説明する。
【0069】従来の制御方法では、xa>0のとき、x
a−ya>0(ダンパ伸状態)のときはハード、xa−
ya<0(ダンパ圧縮状態)のときはソフト、に制御す
るようになっている。
【0070】これは、従来の減衰力可変ダンパが伸行程
でハードのときは、圧縮行程でもハードになっているか
らxa−yaの正負により切り替える必要が生じるもの
である。
【0071】この発明の減衰力可変ダンパでは、伸行程
でハード,ミディアムのときは、圧行程は自動的にソフ
トになっているので、xa−yaの正負により減衰力を
切り替える必要がなく、xa》0のときは伸側減衰力を
ハード(モードRH)に制御し、xa>0のときはミデ
ィアム(モードRM)にそれぞれ制御しておけばよいこ
とになる。
【0072】同様に、xa《0のときは圧側減衰力をハ
ード(モードCH)に制御し、xa〈0のときはミディ
アム(モードCM)にそれぞれ制御すればよい。
【0073】すなわち、車体1と車輪2の相対速度の向
きに関係なく、車体1の速度xaの正負およびその大き
さでモードRH,RM,CH,CMを選択すれば、従来
よりきめ細かな制御効果を得ることができる。
【0074】しかも、車体1の速度方向の変化は1Hz
位と比較的ゆっくりした振動なので、アクチュエータの
減衰力切替速度が比較的遅くても十分な効果が得られ、
しかも切り替え頻度も少なくてすむ。
【0075】さらに、路面7からの入力周波数が高周波
になると、減衰力は低い方が車体1への伝達力が小さく
なり、乗心地はよくなる。
【0076】高周波になると車体速度xaが小さくなる
ので、伸側,圧側とも減衰力の低いモードSに切り替え
る。
【0077】図5はこのような減衰力切替速度と減衰力
の関係を示すグラフである。
【0078】また、図6は以上の制御則をまとめたもの
を示す。
【0079】このように制御することにより、乗心地を
向上させることが可能となり、切り替え頻度も極めて少
なくすることができる。
【0080】なお、上記実施例では減衰力を5段階に切
り替えるものを示したが、伸圧連通孔の数,大きさ,配
置の組み合わせを選ぶことにより、多段切り替えを可能
にして、よりきめ細かな減衰力を発生させることができ
る。
【0081】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、車輪
側に取り付けられるシリンダ内を上下2室に隔成するピ
ストンと、該ピストンを一端に有し、他端が車体側に取
り付けられるとともに、中心部にバイパス通路を有する
ピストンロッドと、該ピストンロッドに伸側および圧側
ごとにそれぞれ少なくとも2個ずつが独立して設けら
れ、かつ上記2室を上記バイパス通路を介して連通する
連通孔と、伸側の上記連通孔を閉じたとき圧側の上記連
通孔を開くか、伸側の上記連通孔が開いたとき圧側の上
記連通孔を閉じるか上記伸側および圧側の各連通孔を同
時に開くか、あるいは伸側の連通孔の一方のみまたは圧
側の連通孔の一方のみを閉じるロータリーバルブとを備
え、コントローラにより上記車体速度の大きさに応じ
て、上記伸側および圧側の各連通孔を開閉するように上
記ロータリーバルブの回転量を制御するように構成した
ので、車体速度の大きさのみで減衰力を切り替えること
により、アクチュエータを高速で切り替える必要がな
く、小型で安価なアクチュエータが使用でき、さらに減
衰力の切り替え頻度が少なくなることで機器の耐久性が
向上し、車高センサが不要となり、システムが安価に構
成できるという実用上の効果が得られる。
【0082】また、複数の連通孔の開閉を個別的に選択
的に行うことで、減衰力をきめ細かく変化させることが
でき、車体への速度の大きさに応じて減衰力を最適に制
御でき、車体振動を効果的に抑えることができるという
実用上の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例によるサスペンション装置
を示すブロック図である。
【図2】この発明における減衰力可変ダンパを示す断面
図である。
【図3】図2に示す減衰力可変ダンパの要部を拡大して
示す断面図である。
【図4】この発明における減衰力可変ダンパの伸圧連通
孔の開閉状態および伸圧の減衰力の関係を示す説明図で
ある。
【図5】この発明における減衰力切替速度と減衰力との
関係を示すグラフである。
【図6】この発明によるダンパモードにおける車体速度
の制限則を示す説明表図である。
【図7】従来のサスペンション装置を示すブロック図で
ある。
【図8】図7における減衰力可変ダンパを示す断面図で
ある。
【図9】従来の減衰力可変ダンパの減衰力特性を示すグ
ラフである。
【図10】従来の減衰力可変ダンパ動作による車体への
作用力と制御則の関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 車体 2 車輪 9 コントローラ 11 シリンダ 12 ピストン 13 ピストンロッド 28 バイパス通路 37 ロータリーバルブ 45,46 伸側連通孔 47,48 圧側連通孔 A,B 2室
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】 そのために、減衰力調整アクチュエータ
を高速で切り替え動作させなければ、制御効果が低減す
るし、これによりアクチュエータ,ダンパにかなりの耐
久性が必要となるほか、制御に際し、車体1と車輪2の
相対速度(xa−ya)が必要なため、車高センサ(も
しくは相対速度センサ)5を各車輪ごとに取り付ける必
要があり、システムのコストが高くなるという問題点が
あった。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】 また、ピストンロッド13には図3に拡
大して示すように第1伸連通孔45,第2伸連通孔4
6,第1圧連通孔47,第2圧連通孔48が設けられ、
これらが第1伸開口49,第2伸開口50,第1圧開口
51,第2圧開口52を持ったロータリーバルブ24に
より開閉されるようになっている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正内容】
【0053】 また、モードRMでは第1伸連通孔4
5,第1圧連通孔47,第2圧連通孔48は開であり、
第2伸連通孔46のみが閉である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0077
【補正方法】変更
【補正内容】
【0077】 図5はこのようなダンパのモード別によ
るピストン速度と減衰力の関係を示すグラフである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例によるサスペンション装置
を示すブロック図である。
【図2】この発明における減衰力可変ダンパを示す断面
図である。
【図3】図2に示す減衰力可変ダンパの要部を拡大して
示す断面図である。
【図4】この発明における減衰力可変ダンパの伸圧連通
孔の開閉状態および伸圧の減衰力の関係を示す説明図で
ある。
【図5】この発明におけるダンパのモード別によるピス
トン速度と減衰力との関係を示すグラフである。
【図6】この発明によるダンパモードにおける車体速度
の制限則を示す説明表図である。
【図7】従来のサスペンション装置を示すブロック図で
ある。
【図8】図7における減衰力可変ダンパを示す断面図で
ある。
【図9】従来の減衰力可変ダンパの減衰力特性を示すグ
ラフである。
【図10】従来の減衰力可変ダンパ動作による車体への
作用力と制御則の関係を示す説明図である。
【符号の説明】 1 車体 2 車輪 9 コントローラ 11 シリンダ 12 ピストン 13 ピストンロッド 24 ロータリーバルブ 28 バイパス通路 45,46 伸側連通孔 47,48 圧側連通孔 A,B 2室
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北村 健司 岐阜県可児市土田2548番地 カヤバ工業株 式会社岐阜北工場内 (72)発明者 高瀬 孝次 岐阜県可児市土田2548番地 カヤバ工業株 式会社岐阜北工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪側に取り付けられるシリンダ内を上
    下2室に隔成するピストンと、該ピストンを一端に有
    し、他端が車体側に取り付けられるとともに、中心部に
    バイパス通路を有するピストンロッドと、該ピストンロ
    ッドに伸側および圧側ごとにそれぞれ少なくとも2個ず
    つが独立して設けられ、かつ上記2室を上記バイパス通
    路を介して連通する連通孔と、伸側の上記連通孔を閉じ
    たとき圧側の上記連通孔を開くか、伸側の上記連通孔が
    開いたとき圧側の上記連通孔を閉じるか、上記伸側およ
    び圧側の各連通孔を同時に開くか、あるいは伸側の連通
    孔の一方のみまたは圧側の連通孔の一方のみを閉じるロ
    ータリーバルブと、上記車体速度の大きさに応じて、上
    記伸側および圧側の各連通孔を開閉するように上記ロー
    タリーバルブの回転量を制御するコントローラとを備え
    たサスペンション装置。
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