JPH05296280A - 油圧緩衝器の減衰力調整装置 - Google Patents

油圧緩衝器の減衰力調整装置

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JPH05296280A
JPH05296280A JP35892491A JP35892491A JPH05296280A JP H05296280 A JPH05296280 A JP H05296280A JP 35892491 A JP35892491 A JP 35892491A JP 35892491 A JP35892491 A JP 35892491A JP H05296280 A JPH05296280 A JP H05296280A
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JP
Japan
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valve
sub
expansion
compression
valves
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JP35892491A
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English (en)
Inventor
Akihisa Ikoma
亮久 生駒
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KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車高センサを使用せずにスカイフック制御を
可能にし、簡単な構成でかつ安価に車体の乗心地を大幅
に改善する。 【構成】 各パイロット通路内に設けられて各伸側減衰
バルブ5と圧側減衰バルブ6の背面へ背圧を供給し、車
体の変位速度の符号判定結果に従って一方がソフトとさ
れ他方がハードとされる伸側第1サブバルブ7および圧
側第1サブバルブ8と、ピストンロッド2内に設けられ
て自身の逆圧電作用により伸側第1サブバルブ7と圧側
第1サブバルブ8の撓み量を、車体の変位速度の符号判
定結果に従って調整する圧電素子とを備え、ピストンロ
ッドの速度に応じた減衰力特性を、前記各パイロット通
路の出口側に配設された伸側第2サブバルブ96と圧側
第2サブバルブ104とによって設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両の車体と車軸間に介
装されて、車体のばね上に設けた車体加速度センサの信
号により伸側,圧側の減衰力をハード,ソフトに調整す
る油圧緩衝器の減衰力調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の油圧緩衝器3は図5に示すよう
に車体1と車軸2間に介装されて路面からの振動を減衰
している。
【0003】車体1と車軸2間には車高センサ5と懸架
スプリング4が介装され、さらに車体1のばね上側には
車体加速度センサ6が設けられ、車体加速度センサ6で
ばね上速度を、車高センサ5で上−下相対速度をそれぞ
れ検出し、これをコントローラ7で演算して、この演算
によって得られた図6に示すようなばね上速度xbおよ
びばね上−下相対速度xb−ybの制御則に従って、油
圧緩衝器3の減衰力をハード制御またはソフト制御して
いる。
【0004】従って、この図6による制御によれば、ば
ね上の擬似的なスカイフック制御効果(路面からのゴツ
ゴツした入力を低く抑えたまま、ばね上の動きを十分に
制振できる)を実現できる。この結果、図7にも示すよ
うに、従来の点線で示すパッシブな油圧緩衝器に比べ
て、ばね上共振領域の乗心地の改善効果が著しく良好と
なる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の油圧緩衝器の減衰力調整装置は以上のように構成
されているので、減衰力を決めるためのばね上−下相対
速度の方向を検出するのに、専用のセンサである高価な
車高センサ5を必要とするため、システムがコスト高に
なり、この車高センサ5の車体への取り付けが煩雑にな
り、設定空間を確保するのに困難を伴うなどの問題点が
あった。
【0006】この発明は上記のような問題点に着目して
なされたものであり、車体加速度センサの出力処理によ
って、車体の変位速度を求め、この求めた変位速度信号
にもとづき、主たる伸側減衰バルブおよび圧側減衰バル
ブの背圧制御を行うことにより、車高センサを用いるこ
となく、簡単かつ安価にスカイフック制御を擬似的に実
現でき、結果的に乗心地を大幅に改善できる油圧緩衝器
の減衰力調整装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る油圧緩衝
器の減衰力調整は、各パイロット通路内に設けられて各
伸側減衰バルブと圧側減衰バルブの背面へ背圧を供給
し、車体の変位速度の符号判定結果に従って一方がソフ
トとされ他方がハードとされる伸側第1サブバルブおよ
び圧側第1サブバルブと、ピストンロッド内に設けられ
て自身の逆圧電作用により伸側第1サブバルブと圧側第
1サブバルブの撓み量を、車体の変位速度の符号判定結
果に従って調整する圧電素子とを備え、ピストンロッド
の速度に応じた減衰力特性を、前記各パイロット通路の
出口側に配設された伸側第2サブバルブと圧側第2サブ
バルブとによって設定するようにしたものである。
【0008】
【作用】この発明における伸側第1サブバルブおよび圧
側第1サブバルブは、パイロット通路内に設けられ、コ
ントローラが加速度センサ出力を積分して得た車体変位
速度に対応する背圧を、伸側減衰バルブおよび圧側減衰
バルブに印加するように機能し、これにより一方がハー
ドとされ他方がソフトとなるショックアブソーバを実現
し、乗心地を顕著に改善する。
【0009】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図について説明
する。
【0010】この発明の基本構成は図4に示すようにな
り、車両の車体Aと車軸B間には伸圧比可変型ショック
アブソーバCと懸架スプリングGとが介装され、ショッ
クアブソーバCは車体Aのばね上側に設けた車体加速度
センサEの信号でコントローラFを介して減衰力を切り
換えるようにしている。
【0011】また、図1は本発明の一実施例に係る油圧
緩衝器の減衰力調整装置を示す要部の断面図であり、1
はシリンダで、このシリンダ1内にロッド側油室Pとピ
ストン側油室Qとを区画形成するピストン部3を有す
る。
【0012】そして、中空ピストンロッド2の軸芯部に
開穿された透孔2a内に、電歪部材たる圧電素子4が配
在されている。
【0013】この圧電素子4には、図示しないが、リー
ド線が接続され、このリード線の端部がピストンロッド
2の上端である後端から外部に突出している。
【0014】そして、圧電素子4は、これに所定の電圧
が印加される際に膨張し、その膨張力で伸側および圧側
の主たる減衰力をそれぞれ変更調整する。
【0015】なお、上記の膨張力は、圧電素子4の先端
のみが下方に移動するように作用する。
【0016】ピストンロッド2は、その先端部2bに先
端インロー部材20を連設してなり、この先端インロー
部材20の外周に、ピストン部3を介装させている。
【0017】ピストン部3はシリンダ1内で摺動するピ
ストン本体30を有し、このピストン本体30を挟むよ
うに配設された伸側減衰バルブたる伸側リーフバルブ5
と圧側減衰バルブたる圧側リーフバルブ6とを有する。
【0018】そして、伸側リーフバルブ5は上記ピスト
ン本体30に開穿された伸側ポート30aの下端開口を
閉塞するように開閉自在に配設され、圧側リーフバルブ
6は、上記ピストン本体30に開穿された圧側ポート3
0bの上端開口を閉塞するように開閉自在に配設されて
いる。
【0019】また、上記各リーフバルブ5,6は、それ
ぞれ環状リーフバルブからなり、内周端固定で外周端自
由の態様に定着され、各外周端が撓むときに、所定の大
きさの主たる伸側および圧側の各減衰力を発生する。
【0020】すなわち、上記各リーフバルブ5,6は、
それぞれの内周端がピストン本体30の内周側の上下側
の上下端面と、この上下端面に対向するように配設され
たナット状のスペーサ50および先端インロー部材の段
部30gとの間に挟持されている。
【0021】さらに各リーフバルブ5,6の背面はゴム
製のOリング等からなる弾性シールで支持されている。
各弾性シールはハウジング54,64の端面で支持さ
れ、弾性シールを圧縮させて各リーフバルブ5,6が撓
むようになっている。
【0022】各リーフバルブ5,6の背面にはそれぞれ
油圧室53,63が形成されており、これらは弾性シー
ルとハウジング54,64によりそれぞれ区画形成され
ている。
【0023】なお、上記各油圧室53,63はスペーサ
50に開穿されている連通孔50a、先端インロー部材
20の連通孔21bおよび21cをそれぞれ介して、先
端インロー部材20の内部たるパイロット通路に連通し
ている。
【0024】先端インロー部材20にはロッド側油室P
とピストン側油室Qとを連通し、各伸側減衰バルブと圧
側減衰バルブとをそれぞれ迂回する伸側パイロット通路
と圧側パイロット通路とが設けられている。
【0025】各パイロット通路の内部に各リーフバルブ
5,6の背面、すなわち、各油圧室53,63に油圧を
供給する伸側第1サブバルブ7および圧側第1サブバル
ブ8を有している。
【0026】すなわち、先端インロー部材20は一体に
連設され、ロッド部21と上端側となる連結部22とか
らなる。
【0027】また、ロッド部21の内部に形成されてい
る円柱形状の内空部21aに、各第1サブバルブ7,8
を収装してなる。
【0028】そして、各第1サブバルブ7,8は圧電素
子4に発生される膨張力で、それぞれの周端撓み量が変
更され、この実施例にあっては、それぞれ環状リーフバ
ルブからなり、その外周端が撓むときに各第1サブバル
ブ7,8を介しての作動油の流通を許容するように設定
されてなる。
【0029】すなわち、伸側第1サブバルブ7は、その
背面にバルブシート71の先端環状シート部を当接させ
ている。
【0030】上記バルブシート71は内空部21aに嵌
装されている。
【0031】なお、上記環状シート部は、これが伸側第
1サブバルブ7の背面の内周端寄りに当接されている。
【0032】また、伸側第1サブバルブ7は、上方面と
なるその受圧面にバルブスプール72下部の内周側シー
ト部と外周側シート部とを当接させている。
【0033】バルブスプール72は図2に示すように、
本体72aと本体72aに形成したポート72d,82
dと、下側の内外シート部a,bと、上側の内外シート
部c,dと、各ポート72d,82dに連通する環状溝
e,fと、上側の内周シート部dより下方に向けて形成
した環状溝gとを備えており、伸側第1サブバルブ7が
下側シート部a,bに支持され、圧側第1サブバルブ8
が上側の内外シート部c,dに支持されている。
【0034】このバルブスプール72は、内空部21a
に上下方向に摺動可能に嵌装されている。
【0035】それ故、この実施例における伸側第1サブ
バルブ7は、その内周端側がバルブスプール72の内周
側シート部bとバルブシート71の環状シート部hとの
間に挟持されるとともに、その外周端が撓み可能に定着
されることになる。
【0036】従って、伸側第1サブバルブ7の外周端に
伸側パイロット通路からの油圧が作用するときには、こ
れが図中下方側に撓むことになり、その際に所定の作動
油の流量が確保される。
【0037】もっとも、伸側第1サブバルブ7の内周端
側は、最内方の内周側シート部bとやや外周寄りの環状
シート部hとの間に挟持されるため、伸側第1サブバル
ブ7の内周端が環状シート部hを支点として内周シート
部bに積極的に押し付けられるときには該伸側サブバル
ブ7の外周端が所謂てこ運動で、バルブスプール72の
外周側シート部aに押し付けられ、伸側第1サブバルブ
7の外周端の撓み量が変更され、伸側第1サブバルブ7
の外周端を介して作動油の流量が減少傾向に変更され
る。
【0038】一方、圧側第1サブバルブ8は上面として
の背面にバルブシート81の下端環状シート部iを当接
させている。
【0039】このバルブシート81は、内空部21a内
に上下動可能、すなわち、ロッド面21の軸線方向に収
装されてなる。
【0040】そして、上記バルブシート81は、その肉
厚部に形成されたポート81bを有し、該ポート81b
で圧側リーフバルブ6側と該バルブシート81の外側と
の連通を可能にしている。
【0041】なお、環状シート部iは、これが圧側第1
サブバルブ8の背面の内周端寄りに当接され、しかもシ
ート部dよりの下方の環状溝gに対向している。
【0042】このため、この実施例における圧側第1サ
ブバルブ8は、その内周端側がバルブスプール72の内
周側シート部dとバルブシート81の環状シート部iと
の間に挟持されるとともに、その外周端が撓み可能に定
着されることになる。
【0043】従って、圧側第1サブバルブ8の外周端に
圧側パイロット通路から油圧が作用するときには、これ
が上方側に撓むことになり、その際に所定の作動油の流
量が確保されることになる。
【0044】そして、圧側第1サブバルブ8における内
周端側は、最内方の内周側シート部dとやや外周寄りの
環状シート部iとの間に挟持されているので、圧側第1
サブバルブ8の内周端が環状シート部iを支点として内
周側シート部dに積極的に押し付けられるときには、圧
側第1サブバルブ8の外周端が所謂てこ運動でバルブス
プール72の外周側シート部に押し付けられる状態にな
り、圧側第1サブバルブ8の外周端の撓み量が変更され
る。
【0045】しかして、環状シート部iの下降ストロー
クが大きいと、この環状シート部iが環状溝gに入り込
もうとするため、圧側第1サブバルブ8の撓みは大きく
なる。
【0046】従って、例えば、アクチュエータによりバ
ルブシート81から下向きの押圧力Fが作用すると、圧
側第1サブバルブ8は大きく開き、伸側第1サブバルブ
7は閉じ方向に付勢されるため、圧側減衰力はハードと
なり、伸側減衰力はソフトとなる。
【0047】一方、図3のように、バルブスプール72
を上下逆に配置すると、押圧力Fが作用したとき、伸側
第1サブバルブ7は大きく開く方向に付勢されて、流量
を増大し、圧側第1サブバルブ8は閉じ方向に付勢され
て、流量を減じ、これにより伸側減衰力はハードとな
り、圧側減衰力はソフトとなる押圧力Fがオフとなると
作動は上記の場合と逆となる。
【0048】ところで、各第1サブバルブ7,8を介し
てそれぞれの下流側に流出される作動油は、それぞれロ
ッド部21に開穿されている連通孔21bおよびスペー
サ50に設けた連通孔50aとをそれぞれ介して油圧室
53内に流入され、同様に連通孔21cを介して油圧室
63に流入される。
【0049】また、各第1サブバルブ7,8のそれぞれ
の上流側には、ピストン本体30に開穿の伸側ポート3
0aおよび圧側ポート30bを介しての作動油がそれぞ
れ流入される。
【0050】すなわち、ピストン本体30には、このピ
ストン本体30の下端寄りの内周面から下端面にかけ
て、伸側パイロット通路たる伸側サブポート30cが開
穿され、ピストン本体30の上端寄りの内周面からこの
ピストン本体30の上端面にかけて、圧側パイロット通
路たる圧側サブポート30dが開穿されせている。
【0051】そして、各サブポート30c,30dは、
ピストン本体30の内周面が隣接するロッド部21に開
穿されている連通孔21d,21eに連通するととも
に、これらの連通孔21d,21eを介してロッド部2
1の内空部21aと各ポート72d,82dとにそれぞ
れ連通している。
【0052】また、各サブポート30c,30dは、ピ
ストン本体30の上下端面にそれぞれ形成された環状溝
で各ポート30a,30bにそれぞれ連通している。
【0053】また、バルブシート81と圧電素子4との
間にはスチールボール43が配在されており、このスチ
ールボール43による調芯構造下に、圧電素子4への所
定電圧の印加時に、圧電素子4が発生する膨張力が上記
部材に作用する。
【0054】ハウジング54はスペーサ50に螺合さ
れ、その軸方向に油圧室53とピストン側油室Qとを通
じさせるポート90を形成し、このポート90の出口端
に伸側第2サブバルブ96が開閉自在に配設されてい
る。
【0055】同じく上方のハウジング64にも油圧室6
3をロッド側油室Pに通じさせるポート91を有し、こ
のポート91の出口端に圧側第2サブバルブ104が開
閉自在に設けられている。
【0056】以上のように形成されたこの実施例に係る
油圧緩衝器にあっては、ピストン本体30の各ポート3
0a,30bを作動油が通過する際には、作動油が各リ
ーフバルブ5,6の受圧側に流入する一方で、各サブポ
ート30a,30bを介して各第1サブバルブ7,8の
受圧面側におよぶことになる。
【0057】また、該各側第1サブバルブ7,8を介し
ての作動油が、各リーフバルブ5,6の背面側に形成さ
れている油圧室53,63に流入し、従って、各リーフ
バルブ5,6の外周端の撓み量を抑制することになる。
【0058】そして、各第1サブバルブ7,8の外周端
撓み量は、圧電素子4への所定電圧で制御されることに
なり、図2の実施例にあっては、圧電素子4への電圧印
加で図2に示すようにバルブシート81が下降すると伸
側第1サブバルブ7が閉じ方向に付勢され、圧側第1サ
ブバルブ8が開き方向に付勢され、リーフバルブ5の背
面に供給される油圧が減少し、他方のリーフバルブ6に
供給される油圧が増大する。これにより、伸側がソフト
で圧側がハードな減衰力に調整される。
【0059】電圧印加を中止または弱くすると上記と逆
に伸側がハードで圧側がソフトとなる。図3の実施例の
作動は図2の作動と逆となる。
【0060】また、このような圧電素子4によるリーフ
バルブ5,6の背圧制御は、上記コントローラFによる
圧電素子の制御によってなされ、具体的には図7に示す
ような回路が用いられる。
【0061】すなわち、111は車体加速度センサEの
出力である加速度信号xaを積分して、速度信号xbに
変換する積分回路、112はこの積分によって得た速度
信号xbの符号判定を行う符号判定回路で、xb≧0の
場合には、上記のように伸側をハードにし、圧側をソフ
トにするモード信号を、一方、xb<0の場合には、伸
側をソフトにし、圧側をハードにするモード信号を、そ
れぞれ上記圧電素子4に入力することになる。
【0062】また、上記ピストンロッド2が伸側および
圧側に移動するときのパイロットの流れ、すなわち、伸
側第1サブバルブ7および圧側第1サブバルブ8へ流れ
る油は、これらを押し開いて通過した後、油圧室53,
63内に回り込み、この油圧室53,63を介して各リ
ーフバルブ5,6に背圧を与える油は、ポート90,9
1を介して伸側第2サブバルブ96および圧側第2サブ
バルブ104を押し開いて、それぞれピストン側油室Q
およびロッド側油室Pへ流出する。
【0063】そして、このとき各リーフバルブ5,6に
かかる背圧は、各第2バルブ96,104の特性、すな
わちP−Q特性が3分の2乗特性のために、ピストンロ
ッド2の低速域では比較的高くなり、中高速域ではさほ
ど高くならない。
【0064】従って、ピストンロッド2が低速作動する
場合には、十分な減調幅を確保し、中高速作動する場合
には、ハードの減衰力も著しく高くならず、圧側時に油
の吸い込み不良を惹き起す心配はない。
【0065】また、各第1サブバルブ7,8は一体形成
された単一のスプールに支持するように設けられること
で、圧電素子4の動きを、高感度でこれらの各第1サブ
バルブ7,8に伝えることができ、構成の簡素化とロー
コスト化を図れる。
【0066】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば各パイ
ロット通路内に設けられて各伸側減衰バルブと圧側減衰
バルブの背面へ背圧を供給し、車体の変位速度の符号判
定結果に従って一方がソフトとされ他方がハードとされ
る伸側第1サブバルブおよび圧側第1サブバルブと、ピ
ストンロッド内に設けられて自身の逆圧電作用により伸
側第1サブバルブと圧側第1サブバルブの撓み量を、車
体の変位速度の符号判定結果に従って調整する圧電素子
とを備え、ピストンロッドの速度に応じた減衰力特性
を、前記各パイロット通路の出口側に配設された伸側第
2サブバルブと圧側第2サブバルブとによって設定する
よう構成したので、従来の車高センサを用いてばね上−
下相対速度の方向を検出する必要がなくなり、システム
が安価かつ簡単に構成でき、スカイフック制御を擬似的
に実現でき、かくして乗心地を従来に比較して大幅に改
善できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による油圧緩衝器の減衰力
調整装置を示す要部の断面図である。
【図2】図1における伸側第1サブバルブおよび圧側第
1サブバルブの一実施構造を示す要部の断面図である。
【図3】図1における伸側第1サブバルブおよび圧側第
1サブバルブの他の実施構造を示す要部の断面図であ
る。
【図4】この発明の油圧緩衝器を示す概略構成図であ
る。
【図5】従来の油圧緩衝器を示す概略構成図である。
【図6】図5におけるコントローラの演算結果と減衰力
との制御則を示す説明的表図である。
【図7】従来とこの発明における乗心地の違いを示す乗
心地特性図である。
【符号の説明】
1 シリンダ 2 ピストンロッド 4 圧電素子 5 伸側減衰バルブ 6 圧側減衰バルブ 7 伸側第1サブバルブ 8 圧側第1サブバルブ 30 ピストン本体 30a 伸側ポート 30b 圧側ポート 96 伸側第2サブバルブ 104 圧側第2サブバルブ P,Q 油室
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年2月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】001l
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】 また、図1は、本発明の一実施例に係る
油圧緩衝器の減衰力調整装置を示す要部の断面図であ
り、1はシリンダで、このシリンダ1内にロッド側油室
Aとピストン側油室Bとを区画形成するピストン部3を
有する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】 各リーフバルブ5,6の背面にはそれぞ
れ油圧室53,63が形成されており、該油圧室53,
63は、それぞれハウジング54,64により区画形成
されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】 先端インロー部材20には、ロッド側油
室Aとピストン側油室Bとを連通し各側減衰バルブ5,
6をそれぞれ迂回する伸側パイロット通路と圧側パイロ
ット通路とが設けられている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】 そして、上記バルブシート81は、その
肉厚部に形成されたポート81bを有し、該ポート81
bでバルブシート81上方の室と油圧室63側の室との
連通を可能にしている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】 そして、圧側第1サブバルブ8における
内周端側は、最内方の内周側シート部dとやや外周寄り
の環状シート部iとの間に挟持されているので、圧側第
1サブバルブ8の内周端が環状シート部iを支点として
内周側シート部dに積極的に押し付けられるときには、
圧側第1サブバルブ8の外周端が所謂槓運動でバルブス
プール72の外周側シート部から離れる状態になり、圧
側第1サブバルブ8の外周端の撓み量が変更される。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】 ハウジング54は、スペーサ50に螺合
され、その軸方向に油圧室53とピストン側油室Bとを
通じさせるポート90を形成し、このポート90の出口
端に伸側第2サブバルブ96が開閉自在に配設されてい
る。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】 同じく上方のハウジング64にも油圧室
63をロッド側油室Aに通じさせるポート91を有し、
このポート91の出口端に圧側第2サブバルブ104が
開閉自在に設けられている。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正内容】
【0057】 また、該各側第1サブバルブ7,8を介
しての作動油が、各リーフバルブ5,6の背面側に形成
されている油圧室53,63に流入し、さらに、伸側第
2サブバルブ96及び圧側第2サブバルブ104を押し
開いて下流へ流れ、このとき油圧室53,63に発生す
る背圧は各側第1サブバルブ7,8の開度と伸側第2サ
ブバルブ96及び圧側第2サブバルブ104の開度の相
関関係によって決定されることになり、従って、各リー
フバルブ5,6の外周端撓み量が抑制されることにな
る。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正内容】
【0060】 また、このような圧電素子4によるリー
フバルブ5,6の背圧制御は、上記コントローラFによ
る圧電素子4の制御によって実現され、具体的には図8
に示すような回路が用いられる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正内容】
【0060】 また、上記ピストンロッド2が伸側およ
び圧側に移動するときのパイロットの流れ、即ち、伸側
第1サブバルブ7および圧側サブバルブ8へ流れる油
は、これらを押し開いて通過した後、油圧室53,63
内に回り込み、この油圧室53,63を介して各リーフ
バルブ5,6に背圧を与える油は、ポート90,91を
介して伸側第2サブバルブ96および圧側サブバルブ1
04を押し開いて、それぞれピストン側油室B及びロッ
ド側油室Aに流出する。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による油圧緩衝器の減衰力
調整装置を示す要部の断面図である。
【図2】図1における伸側第1サブバルブおよび圧側第
1サブバルブの一実施構造を示す要部の断面図である。
【図3】図1における伸側第1サブバルブおよび圧側第
1サブバルブの他の実施構造を示す要部の断面図であ
る。
【図4】この発明の油圧緩衝器を示す概略構成図であ
る。
【図5】従来の油圧緩衝器を示す概略構成図である。
【図6】図5におけるコントローラの演算結果と減衰力
との制御則を示す説明的表図である。
【図7】従来とこの発明における乗心地の違いを示す乗
心地特性図である。
【図8】リーフバルブの背圧制御の状態を示す回路図で
ある。
【符号の説明】 1 シリンダ 2ピストンロッド 4 圧電素子 5 伸側減衰バルブ 6 圧側減衰バルブ 7 伸側第1サブバルブ 8 圧側第1サブバルブ 30 ピストン本体 30a 伸側ポート 30b 圧側ポート 96 伸側第2サブバルブ 104 圧側第2サブバルブ A ロッド側油室 B ピストン側油室
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】追加
【補正内容】
【図8】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月14日
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正内容】
【0062】 また、上記ピストンロッド2が伸側およ
び圧側に移動するときのパイロットの流れ、即ち、伸側
第1サブバルブ7および圧側サブバルブ8へ流れる油
は、これらを押し開いて通過した後、油圧室53,63
内に回り込み、この油圧室53,63を介して各リーフ
バルブ5,6に背圧を与える油は、ポート90,91を
介して伸側第2サブバルブ96および圧側第2サブバル
ブ104を押し開いて、それぞれピストン側油室Bおよ
びロッド側油室Aに流出する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ内にピストン本体を介してピス
    トンロッドが移動自在に挿入され、ピストン本体はシリ
    ンダ内に二つの油室を区画し、二つの油室はピストン本
    体に設けた伸側ポートと圧側ポートと各ポートの出口端
    に配設された伸側減衰バルブおよび圧側減衰バルブとを
    介して連通し、さらに二つの油室はピストンロッド内に
    設けられて前記伸側減衰バルブと圧側減衰バルブとを迂
    回する伸側および圧側パイロット通路を介して連通して
    いる油圧緩衝器において、前記パイロット通路内に設け
    られて前記各伸側減衰バルブと圧側減衰バルブの背面へ
    背圧を供給し、車体の変位速度の符号判定結果に従って
    一方がソフトとされ他方がハードとされる伸側第1サブ
    バルブおよび圧側第1サブバルブと、ピストンロッド内
    に設けられて自身の逆圧電作用により上記伸側第1サブ
    バルブと圧側第1サブバルブの撓み量を、車体の変位速
    度の符号判定結果に従って調整する圧電素子と、前記各
    パイロット通路の出口側に配設されてピストンロッドの
    速度に応じた減衰力特性を設定する伸側第2サブバルブ
    と圧側第2サブバルブとを設けたことを特徴とする油圧
    緩衝器の減衰力調整装置。
JP35892491A 1991-12-27 1991-12-27 油圧緩衝器の減衰力調整装置 Pending JPH05296280A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6535790B2 (en) 2000-02-21 2003-03-18 Kanazawa Institute Of Technology Automated library system with retrieving and respositing robot
KR101465677B1 (ko) * 2011-02-04 2014-11-27 테네코 오토모티브 오퍼레이팅 컴파니 인코포레이티드 분출 조정성을 갖는 완충기 밸브용 지지 와셔
KR20160094750A (ko) * 2015-02-02 2016-08-10 주식회사 만도 내장형 전자 제어 댐퍼

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US6535790B2 (en) 2000-02-21 2003-03-18 Kanazawa Institute Of Technology Automated library system with retrieving and respositing robot
KR101465677B1 (ko) * 2011-02-04 2014-11-27 테네코 오토모티브 오퍼레이팅 컴파니 인코포레이티드 분출 조정성을 갖는 완충기 밸브용 지지 와셔
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