JP5061039B2 - 減衰力可変ダンパ - Google Patents

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本発明は、車両の懸架装置に用いられ減衰力を可変にする減衰力可変ダンパに関する。
減衰力可変ダンパとしては、磁気粘性流体を用いて減衰力を可変にするものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。磁気粘性流体を用いて減衰力を可変にするには、磁気粘性流体にかける磁力を可変にする必要があり、通常、電磁石を用いて磁力を可変にしているので、減衰力可変ダンパに電力を供給する必要がある。
また、磁気粘性流体を用いずに減衰力を可変にする減衰力可変ダンパが提案されている(例えば、非特許文献1参照)。この減衰力可変ダンパは、磁気粘性流体を用いないので、電力の供給を受ける必要がない。
特開2006−77787号公報 Motor Fan illustrated(モーターファン・イラストレーテッド)モーターファン別冊/ダンパーのテクノロジー、「Chapter5 減衰力可変システム/常用域の快適性に着目、周波数特性の最適化へ」、046頁、平成19年10月29日発行
特許文献1の減衰力可変ダンパでは、減衰力を可変にするのに電力を供給する必要があるため、運用コストが発生するという問題があった。
非特許文献1の減衰力可変ダンパでは、減衰力の異なる2つの流路を切換えて流体を流すため、流路の切換点があり、この切換点において変化する減衰力の不連続性が発生するという問題があった。これにより、減衰力可変ダンパの振動時に段付き感が生まれ、乗り心地を悪化させる虞があった。
本発明は、これらの問題を解決するものであり、運用コストを発生させることなく、かつ、減衰力の不連続性を発生させることなく減衰力を可変することが可能な減衰力可変ダンパを提供することを目的とする。
本発明は、車両の懸架装置に用いられ減衰力を可変にする減衰力可変ダンパであって、
内部を流体で満たしたシリンダと、
前記シリンダの一端を貫通するように設けられるピストンロッドと、
前記ピストンロッドの前記シリンダ内部に位置する端部に設けられ、前記シリンダの内周面に摺動可能に設けられる外ピストンと、
前記外ピストンの内部に配置され、前記外ピストンの内周面に摺動可能に設けられる内ピストンと、
前記外ピストンの内部と外部とで前記流体を相互に流動させる第1流体通路と、
前記内ピストンに設けられ、前記内ピストンで区画された前記外ピストンの内部間で前記流体を相互に流動させる第2流体通路と、
前記外ピストンの振幅量に応じて前記第2流体通路に発生させる減衰力を連続的に変化させる減衰力調整手段とを備え
前記減衰力調整手段は、
前記第1流体通路から前記外ピストンの内部に前記流体が流入した際に、流入方向とは反対方向に、前記内ピストンを前記流体の流入した流量に応じて連続的に変化する第1付勢力で付勢する第1弾性手段と、
前記第1付勢力と同じ方向に、前記内ピストンを前記相対的な振幅量に応じて連続的に変化する第2付勢力で、前記第1弾性手段と並行に付勢する第2弾性手段と、
弁体が前記第2弾性手段の先端に設けられるとともに、弁座が前記第2流体通路に設けられ、前記第2付勢力と前記第2流体通路を通過する流体の圧力によって前記弁体に働く力とが釣り合うと前記第2流体通路を開ける第1弁機構とを備えていることを特徴としている。
本発明の特徴によれば、外ピストンの振幅量に応じて、第1流体通路を介してシリンダの内部と外ピストンの内部の間を流動する流体の流量が連続的に増減する。この流体の流量に応じて、外ピストンに対する内ピストンの相対的な振幅量が連続的に増減する。したがって、外ピストンの振幅量に応じて、内ピストンの相対的な振幅量が連続的に増減するので、減衰力調整手段は、外ピストンの振幅量に応じて第2流体通路に発生させる減衰力を連続的に変化させることを、内ピストンの前記相対的な振幅量に応じて、内ピストンに設けられた第2流体通路に発生させる減衰力を連続的に変化させることで実現できる。そして、減衰力調整手段によれば、非特許文献1のように2つの減衰力の異なる流路を切換えるのではなく、第2流体通路に発生させる減衰力を連続的に変化させているので、減衰力可変ダンパの振動時に段付き感が生じるのを抑制することができ、乗り心地の悪化を抑えることができる。また、減衰力を可変にするのに電力を供給する必要がないため、運用コストを発生させることがない。
外ピストンの振幅量に応じて内ピストンの前記相対的な振幅量が連続的に変化するのに加え、前記第2弾性手段で前記相対的な振幅量に応じて第2付勢力を連続的に変化させ、第1弁機構で連続的に変化する第2付勢力と前記第2流体通路を通過する流体の圧力によって前記弁体に働く力とが釣り合うと第2流体通路を開けることにより、第2流体通路に発生させる減衰力を連続的に変化させることができる。そして、前記第1弾性手段によれば、前記第2付勢力に釣り合う前記弁体に働く力を調圧することができる。また、外ピストンの振幅量が小さく、内ピストンの振幅量が小さくなり、第2付勢力と前記第2流体通路を通過する流体の圧力によって前記弁体に働く力とが釣り合っていないときは、流体の圧力は連続的に変化する第1付勢力に釣り合い、流体に連続的に変化する減衰力を発生させることができる。このように、外ピストンの振動時に発生する流体の圧力と、連続的に変化する第1付勢力と第2付勢力との釣り合いに応じた減衰力を発生できるので、連続的に変化する減衰力を発生させることができる。
そして、前記第1付勢力は、前記内ピストンの内部で前記内ピストンにより区画された流体室間の圧力差と、前記内ピストンが前記流体の圧力を受ける受圧面積との積に比例し、
前記第2付勢力は、前記内ピストンの内部で前記内ピストンにより区画された流体室間の圧力差と、前記第1弁機構が前記流体の圧力を受ける受圧面積との積に比例し、
前記第1弾性手段と前記第2弾性手段は、互いに異なるばね定数を有し、
前記減衰力調整手段は、
前記外ピストンの振幅量が所定値未満の場合は、前記第2付勢力は前記第1付勢力より大きくなり、前記第2流体通路が閉塞され、
前記外ピストンの振幅量が所定値以上の場合は、前記第2付勢力は前記第1付勢力以下になり、前記第2流体通路が開放されることが好ましい。
第1付勢力と第2付勢力とはそれぞれ、外ピストンの振幅量に応じて連続的に変化し、所定値において大小関係が入れ替わるので、所定値において第1付勢力と第2付勢力の大きさは等しくなっている。そして、第2流体通路が閉塞された状態では、第1付勢力に応じて減衰力が発生し、第2流体通路が開放された状態では、第2付勢力に応じて減衰力が発生するので、所定値前後における減衰力は連続した状態になる。前記より、第1付勢力に応じて発生する減衰力が連続的に変化し、第2付勢力に応じて発生する減衰力が連続的に変化するだけでなく、第1付勢力と第2付勢力の切り換りにおいても減衰力は連続的に変化する。このため、減衰力可変ダンパの振動時に段付き感を低減することができ、乗り心地の悪化を抑制することができる。
また、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段は、互いに異なるばね定数を有し、
前記減衰力調整手段は、
弁体が前記第1弾性手段の先端に設けられ、弁座が前記第2流体通路に設けられ、前記第1付勢力と前記第2流体通路を通過する流体の圧力によって前記弁体に働く力とが釣り合うと前記第2流体通路を開ける第2弁機構を備え、
前記内ピストンに、前記第2流体通路と前記第1弁機構と前記第2弁機構とが設けられていることが好ましい。
前記第1弁機構の場合と同様に、第2弁機構を用いることによって、外ピストンの振幅量に応じて内ピストンの前記相対的な振幅量が連続的に変化するのに加え、前記第1弾性手段で前記相対的な振幅量に応じて第1付勢力を連続的に変化させ、第2弁機構で連続的に変化する第1付勢力と前記第2流体通路を通過する流体の圧力によって前記弁体に働く力とが釣り合うと第2流体通路を開けることにより、第2流体通路に発生させる減衰力を連続的に変化させることができる。
本発明によれば、運用コストを発生させることなく、減衰力の不連続性を発生させることなく減衰力を可変することが可能な減衰力可変ダンパを提供できる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る減衰力可変ダンパ1を切断した斜視図であり、図2は本発明の第1の実施形態に係る減衰力可変ダンパ1の機構図である。減衰力可変ダンパ1は、バイクや四輪等の車両の懸架装置に用いられ、車両に生じる振動を迅速に減衰させることができる。
減衰力可変ダンパ1は、内部を気体や液体の流体で満たしたシリンダ2と、前記シリンダ2の一端を貫通するように設けられるピストンロッド3と、前記ピストンロッド3の前記シリンダ2内部に位置する端部に設けられ、前記シリンダ2の内周面に摺動可能に設けられる外ピストン4とを有している。外ピストン4は、ナット14によって、ピストンロッド3に固定されている。
外ピストン4の端部外周にピストンリング4bが設けられ、このピストンリング4bがシリンダ2の内周面に接しており、車両の振動に伴って摺動する。外ピストン4は、筒部4cと、ピストンリング4bが外周に形成されている底部4dとを有し、筒部4cと底部4dの連結面は、Oリング4eによってシールされている。そして、外ピストン4は、後記する内ピストン5に対してシリンダとして機能している。
外ピストン4により、シリンダ2の内部は2つの部屋、第1流体室15と、第4流体室18とに区画されている。第1流体室15は、ピストンロッド3側に設けられ、第4流体室18は、外ピストン4を挟んで第1流体室15の反対側に設けられている。
前記外ピストン4の内部には内ピストン5が配置されている。内ピストン5は、外ピストン4の内周面に摺動可能なように設けられている。そして、内ピストン5により、外ピストン4の内部は2つの部屋、第2流体室16と、第3流体室17とに区画されている。第2流体室16は、第1流体室15側に設けられ、第3流体室17は、内ピストン5を挟んで第2流体室16の反対側に設けられている。第3流体室17は、第4流体室18の側に設けられている。
外ピストン4の上端面と下端面とにはそれぞれ、複数の第1流体通路4aが設けられている。外ピストン4の上端面にある第1流体通路4aは、外ピストン4の外部の第1流体室15と、外ピストン4の内部の第2流体室16との間を連通し、前記流体は、第1流体室15から第2流体室16へ、また、第2流体室16から第1流体室15へ、流動する。外ピストン4の下端面にある第1流体通路4aは、外ピストン4の外部の第4流体室18と、外ピストン4の内部の第3流体室17との間を連通し、前記流体は、第4流体室18から第3流体室17へ、また、第3流体室17から第4流体室18へ、流動する。
内ピストン5には、複数の第2流体通路5aが設けられている。第2流体通路5aは、外ピストン4の内部の第2流体室16と第3流体室17との間を連通し、前記流体は、第2流体室16から第3流体室17へ、また、第3流体室17から第2流体室16へ、流動する。
また、減衰力可変ダンパ1は、減衰力調整手段を有している。減衰力調整手段は、第1弾性手段6と、第2弾性手段7と、第1弁機構10とを有している。減衰力調整手段は、前記外ピストン4の振幅量に応じて前記第2流体通路5aに発生させる減衰力を連続的に変化させる。
第1弾性手段6には、例えば、図1と図2に示すように、ピストンロッド3に巻きつけたコイルばねを用いることができる。第1弾性手段6は、第2流体室16に設けられている第1弾性手段6aと、第3流体室17に設けられている第1弾性手段6bとで構成されている。第1弾性手段6aは、第2流体室16から内ピストン5への方向に、内ピストン5を第1付勢力で付勢している。第1弾性手段6bは、第3流体室17から内ピストン5への方向に、内ピストン5を第1付勢力で付勢している。
第2弾性手段7には、例えば、図1と図2に示すように、コイルばねを用いることができる。第2弾性手段7は、第2流体室16に設けられている第2弾性手段7aと、第3流体室17に設けられている第2弾性手段7bとで構成されている。
第2弾性手段7aは、内ピストン5の第2流体室16に面する上面と、この上面に対向する外ピストン4の内面とのそれぞれに設けられた穴に、一部が挿入され、穴によって第2弾性手段7aの伸縮がガイドされている。また、第2弾性手段7aの一端は、外ピストン4の内面に設けられた穴の底に固定されている。そして、この穴の位置に第1流体通路4aが配置されている。また、内ピストン5の第2流体室16に面する上面に設けられた穴の位置には、第2流体通路5aが配置されている。第2弾性手段7aは、第2流体室16から内ピストン5への方向に、内ピストン5を第2付勢力で弁体8aを介して付勢している。
第2弾性手段7bは、内ピストン5の第3流体室17に面する下面と、この下面に対向する外ピストン4の内面とのそれぞれに設けられた穴に、一部が挿入され、穴によって第2弾性手段7bの伸縮がガイドされている。また、第2弾性手段7bの一端は、外ピストン4の内面に設けられた穴の底に固定されている。そして、この穴の位置に第1流体通路4aが配置されている。また、内ピストン5の第3流体室17に面する下面に設けられた穴の位置には、第2流体通路5aが配置されている。第2弾性手段7bは、第3流体室17から内ピストン5への方向に、内ピストン5を第2付勢力で弁体8bを介して付勢している。
なお、詳細は後記するが、第2弾性手段7bのばね定数は、第2弾性手段7aのばね定数より大きく設定されている。このことにより、減衰力可変ダンパ1においては、振動が増大している状態の圧縮時の減衰力よりも、引っ張り時の減衰力を大きくすることができる。
第1弁機構10には、例えば、図1と図2に示すように、球状の弁体8とテーパ面を備えた弁座9とを有するポペット弁を用いることができる。第1弁機構(ポペット弁)10では、弁体8が弁座9に当接することで閉弁し、弁体8が弁座9から離間することで開弁する。弁体8は、第2弾性手段7aの先端に設けられる弁体8aと、第2弾性手段7bの先端に設けられる弁体8bとで構成されている。
弁体8aは、第2弾性手段7aによって、弁座9aに第2付勢力で圧接(付勢)することで、第1弁機構10aは閉弁している。弁体8bは、第2弾性手段7bによって、弁座9bに第2付勢力で圧接(付勢)することで、第1弁機構10bは閉弁している。このように、弁体8aとこれに対応する弁座9a(9)とで第1弁機構10aを構成し、弁体8bとこれに対応する弁座9b(9)とで第1弁機構10bを構成している。弁座9(9a、9b)は、前記第2流体通路5aに設けられ、第1弁機構10(10a、10b)を開弁、閉弁することにより、第2流体通路5aを開閉することができる。
次に、減衰力可変ダンパ1の動作について説明する。なお、説明では、減衰力可変ダンパ1において、振動の振幅が減少している状態の圧縮状態を例に説明する。振幅が増大している状態の引っ張り状態については、符号の添え字のaをbに変えることで、例えば、第1弁機構10aを第1弁機構10bに変えることで、読み替えることができる。
図3(a)に、減衰力可変ダンパ1のA状態として、外ピストン4の振幅が小さくブローポイントに達していない状態を示している。減衰力可変ダンパ1において、振動の振幅が減少している状態であり、ピストンロッド3と外ピストン4とは、ピストンロッド3が配置されている第1流体室15から第4流体室18への方向に移動している。この移動により、流体は、第1流体通路4aを介して、第4流体室18から第3流体室17へ流れ、第2流体室16から第1流体室15へ流れる。これらの流れにより、第2流体室16の体積は減少し、第3流体室17の体積は増大し、内ピストン5は、第3流体室17から第2流体室16への方向に、外ピストン4に対して相対移動する。すなわち、第1流体通路4aから外ピストン4の内部(第3流体室17)に流体が流入した際に、その流入方向に内ピストン5が移動する。前記より、外ピストン4の移動量(変位)に対して、内ピストン5の移動量(変位)は相関関係を持っていることがわかる。
内ピストン5の移動により、第1弾性手段6aと第2弾性手段7aとが縮む。第1弾性手段6aでは、内ピストン5の移動量に応じて(流体の流入した流量に応じて)縮み、内ピストン5に対する前記第1付勢力が連続的に増大する。この連続的な増大に伴い、流体は室間の移動を妨げられるようになり、ピストンロッド3の変位を妨げる方向にこの減衰力が連続的に増大することになる。
図4に、外ピストン4のピストン変位に対する、内ピストン5が流体から受ける圧力と、第1弁機構10aの弁体8aが流体から受ける圧力の関係を示している。
前記第1付勢力は、内ピストン5が流体から受ける圧力と、内ピストン5が流体の圧力を受ける受圧面積との積で算出される力に一致して釣り合い、互いの力は比例関係にある。また、前記より、外ピストン4の移動量(変位)に対して、内ピストン5の移動量(変位)は相関関係を持っていることがわかっているので、図4に示すように、外ピストン4の移動量(変位)に対して、内ピストン5が流体から受ける圧力は比例関係を有する。
同様に、第2弾性手段7aでは、内ピストン5の移動量に応じて(流体の流入した流量に応じて)縮み、内ピストン5に対する前記第2付勢力が連続的に増大する。前記第2付勢力は、第1弁機構10aの弁体8aが流体から受ける圧力と、第1弁機構10aの弁体8aが流体の圧力を受ける受圧面積との積で算出される力に一致して釣り合い、互いの力は比例関係ある。また、同様に、外ピストン4の移動量(変位)に対して、内ピストン5の移動量(変位)は相関関係を持っていることがわかっているので、図4に示すように、外ピストン4の移動量(変位)に対して、第1弁機構10aの弁体8aが流体から受ける圧力は比例関係を有する。なお、図4に示すように、内ピストン5が流体から受ける圧力の直線の傾きと、第1弁機構10aの弁体8aが流体から受ける圧力の直線の傾きとの大きさを違えるには、第1弾性手段6aと第2弾性手段7aとで互いに異なるばね定数を設定すればよい。また、第1弁機構10aの弁体8aが流体から受ける圧力の直線が、圧力軸上で(外ピストンのピストン変位がゼロのとき)ゼロでない値を持つのは、第2弾性手段7aが予め圧縮されてセットされているからである。
そして、図4には、A状態において、内ピストン5が流体から受ける圧力と、第1弁機構10aの弁体8aが流体から受ける圧力とが、外ピストンのピストン変位毎に異なる値を取るように示されているが、実際には外ピストンのピストン変位毎に流体は1つの圧力値しか取らない。実際の圧力は、低い方である内ピストン5が流体から受ける圧力に一致し、第1弁機構10aの弁体8aが流体から受ける圧力も、内ピストン5が流体から受ける圧力に一致する。そして、第1弁機構10aの弁体8aが流体から受ける圧力と、内ピストン5が流体から受ける圧力の差圧は、第1弁機構10aの弁体8aを弁座9aに圧接させ閉弁するために用いられることになる。
図5に、外ピストン4のピストン速度に対する、A状態、B状態、C状態のそれぞれで減衰力可変ダンパ1に生じる減衰力の関係を示している。
A状態では、外ピストン4のピストン速度に対して、減衰力可変ダンパ1に生じる減衰力は比例する。外ピストン4のピストン速度が増加すると、減衰力可変ダンパ1に生じる減衰力も、B状態やC状態に比べて僅かではあるが増加することがわかる。この増加は、第1流体通路4aによって流体の流路が絞られているために起こる流動抵抗の増加によると考えられる。
図3(b)に、減衰力可変ダンパ1のB状態として、ブローポイントのときの状態を示している。減衰力可変ダンパ1において、A状態よりさらに、振動の振幅が増大している状態であり、ピストンロッド3と外ピストン4とは、ピストンロッド3が配置されている第1流体室15から第4流体室18への方向にA状態よりさらに移動し、流体は、第1流体通路4aを介して、A状態よりさらに、第4流体室18から第3流体室17へ流れ、第2流体室16から第1流体室15へ流れる。A状態よりさらに、第2流体室16の体積は減少し、第3流体室17の体積は増大し、内ピストン5は、第3流体室17から第2流体室16への方向に、A状態よりさらに、外ピストン4に対して相対移動する。第1弾性手段6aと第2弾性手段7aとが、A状態よりさらに縮む。
図4に示すように、B状態(ブローポイント)においては、内ピストン5が流体から受ける圧力と、第1弁機構10aの弁体8aが流体から受ける圧力と一致する。実際の流体の圧力も、これらの圧力に一致する。そして、前記第2付勢力は、第1弁機構10aの弁体8aが流体から受ける圧力と、第1弁機構10aの弁体8aが流体の圧力を受ける受圧面積との積で算出される力に一致して釣り合う。第1弁機構10aの弁体8aは弁座9aに圧接せず離間して、第1弁機構10aは開弁する。
図5に示すように、B状態(ブローポイント)においては、外ピストン4のピストン速度に対して、減衰力可変ダンパ1に生じる減衰力はほぼ比例する。外ピストン4のピストン速度が増加すると、減衰力可変ダンパ1に生じる減衰力も増加し、その増加率はA状態よりも大きいことがわかる。増加率が増大するのは、第2流体通路5aによって流体の流路が絞られているためだけでなく、第1弁機構10aの弁体8aと弁座9aとの間に生じた流路が、第2付勢力によって絞られ、流動抵抗が増加しているためであると考えられる。
図3(c)に、減衰力可変ダンパ1のC状態として、ブローポイント(B状態)を越えて外ピストン4の振幅が大きくなっている状態を示している。減衰力可変ダンパ1において、振動の振幅がB状態よりさらに増大している状態であり、ピストンロッド3と外ピストン4とは、B状態よりさらに、ピストンロッド3が配置されている第1流体室15から第4流体室18への方向に移動し、流体は、第1流体通路4aを介して、B状態よりさらに、第4流体室18から第3流体室17へ流れ、第2流体室16から第1流体室15へ流れる。B状態よりさらに、第2流体室16の体積は減少し、第3流体室17の体積は増大し、内ピストン5は、第3流体室17から第2流体室16への方向に、B状態よりさらに、外ピストン4に対して相対移動する。第1弾性手段6aと第2弾性手段7aとがB状態よりさらに縮む。
図4に示すように、C状態においては、内ピストン5が流体から受ける圧力と、第1弁機構10aの弁体8aが流体から受ける圧力とが、外ピストンのピストン変位毎に異なる値を取るように示されているが、実際には外ピストンのピストン変位毎に流体は1つの圧力値しか取らない。実際の圧力は、低い方である第1弁機構10aの弁体8aが流体から受ける圧力に一致し、内ピストン5が流体から受ける圧力も、第1弁機構10aの弁体8aが流体から受ける圧力に一致する。第1弁機構10aの弁体8aが流体から受ける圧力と、実際の流体の圧力とが一致するので、前記第2付勢力は、第1弁機構10aの弁体8aが流体から受ける圧力と、第1弁機構10aの弁体8aが流体の圧力を受ける受圧面積との積で算出される力に一致して釣り合う。第1弁機構10aの弁体8aは弁座9aに圧接せず離間して、第1弁機構10aは開弁する。
言い換えると、A状態である外ピストン4の変位(振幅量)が所定値(ブローポイント)未満の場合は、第2付勢力は第1付勢力より大きくなり、第1弁機構10aは閉弁して第2流体通路5aが閉塞され、第1付勢力の連続的な増大に応じてピストンロッド3の変位を妨げる方向に力が連続的に増大する。B状態およびC状態である外ピストン4の変位(振幅量)が所定値(ブローポイント)以上の場合は、第2付勢力は第1付勢力以下になり、第1弁機構10aは開弁して第2流体通路5aが開放される。そして、第2付勢力の連続的な増大に応じて第1弁機構10aの開弁時の流体の圧力が連続的に増大し、減衰力が連続的に増大することになる。
そして、A状態とC状態とをつなぐ、B状態においては、定性的には、かろうじて第1弁機構10aが開弁した状態であり、減衰力可変ダンパ1で発生する減衰力の主力が、急激に第1弁機構10aに移行することはない。このため、減衰力は、A状態からB状態を介してC状態へと連続的に変化させることができる。
図5に示すように、C状態においては、外ピストン4のピストン速度に対して、減衰力可変ダンパ1に生じる減衰力はほぼ比例する。外ピストン4のピストン速度が増加すると、減衰力可変ダンパ1に生じる減衰力も増加し、その増加率はB状態と同程度の大きさであることがわかる。ただ、減衰力自体は、外ピストンのピストン速度の全域にわたって、B状態より大きくなっている。このように減衰力が増大するのは、第2弾性手段7aがBの状態より縮まり第2付勢力大きくなることにより、第1弁機構10aの弁体8aと弁座9aとの間に生じた流路が絞られ、流動抵抗が増加しているためであると考えられる。外ピストン4のピストン速度が小さくても、B状態とC状態では、第1弁機構10aの弁体8aと弁座9aとの間の流路を絞っているので、比較的大きな減衰力が得られ、車両の操安性能を高めることができる。
(第2の実施形態)
図6は、本発明の第2の実施形態に係る減衰力可変ダンパ1を切断した斜視図であり、図7は、本発明の第2の実施形態に係る減衰力可変ダンパ1の機構図である。一見すると、図6と図7とで異なる構造の減衰力可変ダンパ1を記載しているように見えるが、同一構造の減衰力可変ダンパ1を示している。図6では、ピストンロッド3を挟んで内ピストン5の上側に配置されている第1弾性手段6aと第2弾性手段7aとが、図7では、機構の理解を容易にするために、ピストンロッド3の右側に展開されているのである。同様に、図6では、ピストンロッド3を挟んで内ピストン5の下側に配置されている第1弾性手段6bと第2弾性手段7bとが、図7では、機構の理解を容易にするために、ピストンロッド3の左側に展開されているのである。
第2の実施形態の減衰力可変ダンパ1が、第1の実施形態の減衰力可変ダンパ1と異なる点は、第1の実施形態の減衰力可変ダンパ1では、2つの第2弾性手段7aがピストンロッド3を挟んで配置されていたが、第2の実施形態の減衰力可変ダンパ1では、図6に示すように、第2弾性手段7aが減って1つになり、替わりに、第1弾性手段6aが、第2弾性手段7aとでピストンロッド3を挟む位置に移動している。図7に示すように、第1弾性手段6aの先端には弁体11aが設けられ、弁座12aが第2流体通路5aに設けられ、弁体11aと弁座12aとで第2弁機構(ポペット弁)13aを構成している。同様に、第2の実施形態の減衰力可変ダンパ1では、図6に示すように、第2弾性手段7bが減って1つになり、替わりに、第1弾性手段6bが、第2弾性手段7bとでピストンロッド3を挟む位置に移動している。図7に示すように、第1弾性手段6bの先端には弁体11bが設けられ、弁座12bが第2流体通路5aに設けられ、弁体11bと弁座12bとで第2弁機構13bを構成している。そして、第2弁機構13bも前記減衰力調整手段に属することになる。第1付勢力と流体の圧力と弁体11a、11bの受圧面積の積とが釣り合うと第2弁機構13a、13bは開弁し、第2流体通路5aを開通させる。内ピストン5に、第1弁機構10(10a、10b)だけでなく、第2弁機構13(13a、13b)も設けられている。
図8に、第2の実施形態の減衰力可変ダンパ1の外ピストン4のピストン変位に対する、ブロー圧力の関係のシミュレーション結果を示す。ブロー圧力は、外ピストン4が流体から受ける圧力であり、減衰力可変ダンパ1に生じる減衰力は、このブロー圧力に比例すると考えられる。引っ張り(TENSION)方向の外ピストン4のピストン変位に対して、ピストン変位0mmから5mmまではピストン変位に応じて連続的にブロー圧力(減衰力)は増加していることがわかる。ピストン変位5mm以上でブロー圧力(減衰力)が一定になるのは、内ピストン5が外ピストン4に着座し相対的に移動しなくなるためである。
圧縮(COMPRESSION)方向の外ピストン4のピストン変位に対しても、同様に、ピストン変位0mmから5mmまではピストン変位に応じて連続的にブロー圧力(減衰力)は増加していることがわかる。ピストン変位5mm以上でブロー圧力(減衰力)が一定になるのは、内ピストン5が外ピストン4に着座し相対的に移動しなくなるためである。
なお、引っ張り方向のブロー圧力(減衰力)を、圧縮方向のブロー圧力(減衰力)よりも大きくするために、第1弾性手段6bのばね定数を第1弾性手段6aのばね定数より大きく設定している。また、第2弾性手段7bのばね定数を第2弾性手段7aのばね定数より大きく設定している。
図9に、第2の実施形態の減衰力可変ダンパ1の外ピストン4のピストン速度に対する、外ピストン4のピストン振幅毎の、減衰力可変ダンパ1に生じる減衰力の関係のシミュレーション結果を示す。減衰力の正方向が引っ張り(TENSION)方向であり、負方向が圧縮(COMPRESSION)方向である。どのピストン振幅においても、外ピストン4のピストン速度が大きくなる程、減衰力は引っ張り側でも圧縮側でも、増大することがわかる。また、ピストン振幅が1mmから5mmまでは、ピストン振幅が大きくなる程、外ピストン4のピストン速度の全域にわたって、減衰力は引っ張り側でも圧縮側でも、増大することがわかる。これらの傾向は、図5の特徴によく一致している。すなわち、図5のA状態から、B状態を経て、C状態に移行することを、図9では、ピストン振幅を1mmから5mmまで増大させることで行っている。なお、ピストン振幅5mmのグラフと25mmのグラフとが重なるのは、ピストン振幅5mm以上で、内ピストン5が外ピストン4に着座し相対的に移動しなくなるためである。
図10に、第2の実施形態の減衰力可変ダンパ1の振動の振幅(入力振幅)が小さいとき(ブローポイントに達していない状態)の減衰力特性のシミュレーション結果を示す。図10(a)は外ピストン4のピストン変位と内ピストン5のピストン変位の時間変化を示し、図10(b)は外ピストン4のピストン速度の時間変化を示し、図10(c)は減衰力可変ダンパ1に生じる減衰力の時間変化を示している。なお、ピストン変位の正方向には振動の振幅が増大する(TENSION)方向をとっている。ピストン速度の正方向には振動の振幅が増大する(TENSION)方向の速度をとっている。減衰力の負方向には、引っ張り(TENSION)方向をとっている。図10(a)、図10(b)、図10(c)を横断している矢印について、時間0.3secにおける矢印は、外ピストン4が最も下がったタイミングを示している。時間0.5secにおける矢印は、外ピストン4が最も上がったタイミングを示している。
図10(a)に示すように、外ピストン4のピストン変位に正弦波を入力すると、内ピストン5のピストン変位として、正負の反転した正弦波が出力されることがわかる。さらに、図10(a)の外ピストン4のピストン変位の波形を微分すると、図10(b)に示すような外ピストン4のピストン速度が得られる。外ピストン4のピストン速度は、外ピストン4のピストン変位に対して90度位相がずれている。図10(a)の外ピストン4のピストン変位と図10(b)の外ピストン4のピストン速度から、図10(c)に示すように、減衰力として、外ピストン4のピストン変位の正弦波に対して正負を反転した波形が得られる。減衰力が連続的に変化していることがわかる。
図11に、入力振幅が大きいとき(ブローポイントを越えている状態)の減衰力特性のシミュレーション結果を示す。図11(a)は外ピストン4のピストン変位の時間変化を示し、図11(b)は外ピストン4のピストン速度の時間変化を示し、図11(c)は減衰力可変ダンパ1に生じる減衰力の時間変化を示している。なお、図11(a)の外ピストンのピストン変位の正方向には振動の振幅が増大する(TENSION)方向をとっている。図11(b)の外ピストンのピストン速度の正方向には振動の振幅が増大する(TENSION)方向の速度をとっている。図11(c)の減衰力の負方向には、引っ張り(TENSION)方向をとっている。図11(a)、図11(b)、図11(c)を横断している矢印について、時間約0.4secにおける矢印は、内ピストン5が外ピストン4に着座し相対的に移動しなくなるタイミングを示している。時間約0.52secにおける矢印も、内ピストン5が外ピストン4に着座し相対的に移動しなくなるタイミングを示している。
図11(a)に示すように、外ピストン4のピストン変位に、時間とともに振幅の大きくなる正弦波を入力している。さらに、図11(a)の外ピストン4のピストン変位の波形を微分すると、図11(b)に示すような外ピストン4のピストン速度が得られる。外ピストン4のピストン速度は、外ピストン4のピストン変位に対して90度位相がずれている。図11(a)の外ピストン4のピストン変位と図11(b)の外ピストン4のピストン速度から、図11(c)に示すような減衰力の波形が得られる。減衰力は、外ピストン4のピストン速度の高低周期に同期するように、周期的に高低変化する。そして、減衰力の極大値から極小値へは概して傾きを持って連続的に減少していることがわかる。また、減衰力の極小値から極大値へは概して傾きを持って連続的に増大していることがわかる。
(第3の実施形態)
図12は、本発明の第3の実施形態に係る減衰力可変ダンパ1を切断した斜視図であり、図13は、本発明の第3の実施形態に係る減衰力可変ダンパ1の機構図である。第3の実施形態の減衰力可変ダンパ1が、第1の実施形態の減衰力可変ダンパ1と異なる点は、第1弾性手段6(6a、6b)が省かれている点である。すなわち、第2弾性手段7(7a、7b)が、第1弾性手段6(6a、6b)の機能を兼ねていると考えることができる。
本発明の第1の実施形態に係る減衰力可変ダンパを切断した斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る減衰力可変ダンパの機構図である。 (a)はA状態(外ピストンの振幅が小さくブローポイントに達していない状態)における減衰力可変ダンパの機構図であり、(b)はB状態(ブローポイント)における減衰力可変ダンパの機構図であり、(c)はC状態(ブローポイントを越えて外ピストンの振幅が大きい状態)における減衰力可変ダンパの機構図である。 外ピストンのピストン変位に対する、内ピストンにかかる圧力と、第1弁機構にかかる圧力の関係を示すグラフである。 外ピストンのピストン速度に対する、A状態、B状態、C状態のそれぞれで減衰力可変ダンパに生じる減衰力の関係を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る減衰力可変ダンパを切断した斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る減衰力可変ダンパの機構図である。 外ピストンのピストン変位に対する、ブロー圧力(ブローポイント)の関係を示すグラフである。 外ピストンのピストン速度に対する、外ピストンのピストン振幅毎の、減衰力可変ダンパに生じる減衰力の関係を示すグラフである。 入力振幅が小さいとき(ブローポイントに達していない状態)の減衰力特性であり、(a)は外ピストンのピストン変位と内ピストンのピストン変位の時間変化を示し、(b)は外ピストンのピストン速度の時間変化を示し、(c)は減衰力可変ダンパに生じる減衰力の時間変化を示す。 入力振幅が大きいとき(ブローポイントを越えている状態)の減衰力特性であり、(a)は外ピストンのピストン変位の時間変化を示し、(b)は外ピストンのピストン速度の時間変化を示し、(c)は減衰力可変ダンパに生じる減衰力の時間変化を示す。 本発明の第3の実施形態に係る減衰力可変ダンパを切断した斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る減衰力可変ダンパの機構図である。
符号の説明
1 減衰力可変ダンパ
2 シリンダ
3 ピストンロッド
4 外ピストン
4a 第1流体通路
4b ピストンリング
4c 筒部
4d 底部
4e Oリング
5 内ピストン
5a 第2流体通路
6、6a、6b 第1弾性手段
7、7a、7b 第2弾性手段
8、8a、8b 弁体
9、9a、9b 弁座
10、10a、10b 第1弁機構
11、11a、11b 弁体
12、12a、12b 弁座
13、13a、13b 第2弁機構
14 ナット
15 第1流体室
16 第2流体室
17 第3流体室
18 第4流体室

Claims (3)

  1. 車両の懸架装置に用いられ減衰力を可変にする減衰力可変ダンパであって、
    内部を流体で満たしたシリンダと、
    前記シリンダの一端を貫通するように設けられるピストンロッドと、
    前記ピストンロッドの前記シリンダ内部に位置する端部に設けられ、前記シリンダの内周面に摺動可能に設けられる外ピストンと、
    前記外ピストンの内部に配置され、前記外ピストンの内周面に摺動可能に設けられる内ピストンと、
    前記外ピストンの内部と外部とで前記流体を相互に流動させる第1流体通路と、
    前記内ピストンに設けられ、前記内ピストンで区画された前記外ピストンの内部間で前記流体を相互に流動させる第2流体通路と、
    前記外ピストンの振幅量に応じて前記第2流体通路に発生させる減衰力を連続的に変化させる減衰力調整手段とを備え、
    前記減衰力調整手段は、
    前記第1流体通路から前記外ピストンの内部に前記流体が流入した際に、流入方向とは反対方向に、前記内ピストンを前記流体の流入した流量に応じて連続的に変化する第1付勢力で付勢する第1弾性手段と、
    前記第1付勢力と同じ方向に、前記内ピストンを前記相対的な振幅量に応じて連続的に変化する第2付勢力で、前記第1弾性手段と並行に付勢する第2弾性手段と、
    弁体が前記第2弾性手段の先端に設けられるとともに、弁座が前記第2流体通路に設けられ、前記第2付勢力と前記第2流体通路を通過する流体の圧力によって前記弁体に働く力とが釣り合うと前記第2流体通路を開ける第1弁機構と、
    を備えていることを特徴とする減衰力可変ダンパ。
  2. 前記第1付勢力は、前記内ピストンの内部で前記内ピストンにより区画された流体室間の圧力差と、前記内ピストンが前記流体の圧力を受ける受圧面積との積に比例し、
    前記第2付勢力は、前記内ピストンの内部で前記内ピストンにより区画された流体室間の圧力差と、前記第1弁機構が前記流体の圧力を受ける受圧面積との積に比例し、
    前記第1弾性手段と前記第2弾性手段は、互いに異なるばね定数を有し、
    前記減衰力調整手段は、
    前記外ピストンの振幅量が所定値未満の場合は、前記第2付勢力は前記第1付勢力より大きくなり、前記第2流体通路が閉塞され、
    前記外ピストンの振幅量が所定値以上の場合は、前記第2付勢力は前記第1付勢力以下になり、前記第2流体通路が開放されることを特徴とする請求項1に記載の減衰力可変ダンパ。
  3. 前記第1弾性手段と前記第2弾性手段は、互いに異なるばね定数を有し、
    前記減衰力調整手段は、
    弁体が前記第1弾性手段の先端に設けられ、弁座が前記第2流体通路に設けられ、前記第1付勢力と前記第2流体通路を通過する流体の圧力によって前記弁体に働く力とが釣り合うと前記第2流体通路を開ける第2弁機構を備え、
    前記内ピストンに、前記第2流体通路と前記第1弁機構と前記第2弁機構とが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の減衰力可変ダンパ。
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