JP2009150510A - 油圧緩衝器の減衰力調整構造 - Google Patents

油圧緩衝器の減衰力調整構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 上下のバネにより挟み込まれるピストンをピストンケースに摺動可能に嵌挿し、このバネにより減衰バルブを押圧支持する油圧緩衝器において、バネ力を容易に調整し、減衰力の設定替えを容易にすること。
【解決手段】 ピストンロッド13の挿入端に設けたピストンケース22をシリンダ12に摺動可能に嵌挿し、ピストンケース22に設けた上下のバネ受23、24により上下のバネ26、27のそれぞれを支持し、上下のバネ26、27により挟み込まれるピストン28をピストンケース22に摺動可能に嵌挿し、ピストン28の摺動によって加圧される一方の油室から他方の油室への油液の流れを上記バネ26、27により押圧支持されている減衰バルブ33、34により制御して減衰力を発生させる油圧緩衝器10において、上下のバネ受23、24の少なくとも一方をピストンケース22に対して移動可能にしたもの。
【選択図】 図2

Description

本発明は油圧緩衝器の減衰力調整構造に関する。
油圧緩衝器として、特許文献1に記載の如く、シリンダの油室に油液を収容し、シリンダに挿入されたピストンロッドの挿入端に設けたピストンケースをシリンダに摺動可能に嵌挿し、ピストンケースに設けた上下のバネ受により上下のバネのそれぞれを支持し、上下のバネにより挟み込まれるピストンをピストンケースに摺動可能に嵌挿し、ピストンの摺動によって加圧される一方の油室から他方の油室への油液の流れを上記バネにより押圧支持されている減衰バルブにより制御して減衰力を発生させるものがある。
この油圧緩衝器では、ピストンロッドの高周波微小ストローク(ピストンロッドが微小ストローク、かつピストンロッド速度が高周波域)で、加圧された一方の油室の油圧によりピストンの背面側のバネを小ストロークだけ縮めてピストンを摺動させ、バネの小ストローク分の小バネ力により押圧されるに過ぎない減衰バルブによる発生減衰力を低くし、乗心地の向上を図る。
また、ピストンロッドの通常ストローク(ピストンロッド速度は低周波域〜高周波域)では、加圧された一方の油室の油圧によりピストンの背面側のバネを大ストローク縮めてピストンを摺動させ、バネの大ストローク分の大バネ力により押圧される減衰バルブによる発生減衰力を高くし、操安性の向上を図る。
特開平10-9325
しかしながら、油圧緩衝器では、減衰バルブを押圧するバネのバネ力を調整し、車種に応じて必要とされる減衰力を設定替えする必要がある。特許文献1に記載の油圧緩衝器では、バネを支持するバネ受がピストンケースに固定されており、バネ力を調整するには、ピストンケースに設けてあるバネ受を分解する必要があり、多大な手間がかかり、加えて仕様の異なるスプリングを製作する必要がある。
本発明の課題は、上下のバネにより挟み込まれるピストンをピストンケースに摺動可能に嵌挿し、このバネにより減衰バルブを押圧支持する油圧緩衝器において、バネ力を容易に調整し、減衰力の設定替えを容易にすることにある。
請求項1の発明は、シリンダの油室に油液を収容し、シリンダに挿入されたピストンロッドの挿入端に設けたピストンケースをシリンダに摺動可能に嵌挿し、ピストンケースに設けた上下のバネ受により上下のバネのそれぞれを支持し、上下のバネにより挟み込まれるピストンをピストンケースに摺動可能に嵌挿し、ピストンの摺動によって加圧される一方の油室から他方の油室への油液の流れを上記バネにより押圧支持されている減衰バルブにより制御して減衰力を発生させる油圧緩衝器の減衰力調整構造において、上下のバネ受の少なくとも一方をピストンケースに対して移動可能にしたものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記ピストンケースに対するピストンの摺動ストロークを規制するストッパを設けてなるようにしたものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において更に、前記ピストンの両側に減衰バルブを設けるようにしたものである。
請求項4の発明は、請求項1又は2の発明において更に、前記ピストンの一側に減衰バルブを設け、他側にチェックバルブを設けるようにしたものである。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において更に、前記上下のバネのバネ定数を異ならせるようにしたものである。
(請求項1)
(a)上下のバネ受の少なくとも一方をピストンケースに対して移動可能にした。従って、バネ受の移動によりバネ力を容易に調整し、減衰力を容易に設定替えできる。減衰バルブを押圧支持しているバネのバネ力の設定を例えば大きくすると、高周波微小ストロークでの減衰バルブによる発生減衰力が早く、かつ高目に立上る。また、通常ストロークでの減衰バルブによる発生減衰力も高目になり、結果として、高周波微小ストロークから通常ストロークへの減衰力の推移が滑らかにつながり、異音発生を防止し、乗心地の向上を図ることができ、車種毎による減衰力特性の違いも同一のスプリングで対応できる。
(請求項2)
(b)ピストンケースに対するピストンの摺動ストロークを規制するストッパを設けた。従って、ピストンの大ストロークで、ピストンがストッパに突き当たった後、ピストンの摺動が停止せしめられるから、加圧された一方の油室の油圧によりピストンの背面側のバネを一層大きく縮めてそのバネ力を一層高くし、減衰バルブの発生減衰力を一層高くすることができる。
(請求項3)
(c)ピストンの両側に伸側減衰バルブと圧側減衰バルブを設けることにより、伸側減衰バルブを押圧するバネのバネ力を容易に調整し、伸側減衰力の設定替えを容易にし、かつ圧側減衰バルブを押圧するバネのバネ力を容易に調整し、圧側減衰力の設定替えを容易にする。
(請求項4)
(d)ピストンの一側に伸側減衰バルブと圧側減衰バルブの一方を設け、他側にチェックバルブを設けることにより、伸側減衰バルブを押圧するバネのバネ力を容易に調整し、伸側減衰力の設定替えを容易にし、又は圧側減衰バルブを押圧するバネのバネ力を容易に調整し、圧側減衰力の設定替えを容易にする。これにより、小ストロークから大ストローク時の減衰力変化率を伸側行程と圧側行程で別々に設定できる。
(請求項5)
(e)上下のバネのバネ定数を異ならせることにより、伸側行程で開く伸側バルブを押圧するバネのバネ力の調整度合と、圧側行程で開く圧側バルブを押圧するバネのバネ力の調整度合とを異ならせることができる。
図1は油圧緩衝器を示す模式断面図、図2は減衰力調整構造を示す断面図である。
減衰力調整式油圧緩衝器10は、図1に示す如く、ダンパチューブ11にシリンダ12を内蔵した二重管からなる複筒式であり、油液を収容したシリンダ12にピストンロッド13を挿入し、ダンパチューブ11の下部に車軸側取付部を備えるとともに、ピストンロッド13の上部に車体側取付部14を備え、車両の懸架装置を構成する。
油圧緩衝器10は、ダンパチューブ11の外周の下スプリングシート15と、ピストンロッド13の上端部の車体側取付部14に設けられた上スプリングシート(不図示)の間に懸架ばね16を介装する。
油圧緩衝器10は、シリンダ12に挿入されるピストンロッド13のためのロッドガイド17、ブッシュ18、オイルシール19を、ダンパチューブ11の上端加締部11Aとシリンダ12の上端部の間に挟圧固定している。
減衰力調整式油圧緩衝器10は、ピストンバルブ装置20とボトムバルブ装置40を有する。ピストンバルブ装置20とボトムバルブ装置40は、ピストンロッド13のシリンダ12への挿入端に設けた後述するピストンケース22及びピストン28がシリンダ12内を移動することによって生ずる油液の流れを制御して減衰力を発生させ、それらが発生する減衰力により、懸架ばね16による衝撃力の吸収に伴うピストンロッド13の伸縮振動を制振する。
(ピストンバルブ装置20)
ピストンバルブ装置20は、図2に示す如く、シリンダ12に挿入されたピストンロッド13の挿入端に螺子部21を有し、螺子部21の外周にピストンケース22を挿着し、これを螺子部21に螺着されるナット21Aにより螺子部21の基端段差部との間に挟圧固定する。ピストンケース22は有天筒状のカップ体をなし、シリンダ12に摺動可能に嵌挿される。ピストンケース22の外周に被着されているピストンケースリング22Aをシリンダ12の内周に摺接する。
このとき、ピストンケース22は天面部分を上バネ受23とし、下端開口に下バネ受24とロックナット25を螺着して備える。下バネ受24は、ロックナット25の締め込みによってピストンケース22に固定化されるとともに、ロックナット25を緩めることによってピストンケース22に対して螺動されて適宜位置に移動できる。上バネ受23はピストンケース22の筒軸方向に貫通する連絡孔23Aを備え、下バネ受24とロックナット25もピストンケース22の筒軸方向に貫通する連絡孔24A、25Aを備える。
ピストンバルブ装置20は、ピストンケース22に設けた上下のバネ受23、24により上下のバネ(本実施例ではコイルバネ)26、27のそれぞれを支持し、上下のバネ26、27により挟み込まれるピストン28をピストンケース22にフローティング支持状態で摺動可能に嵌挿する。上下のバネ26、27のバネ定数は、例えば150N/mmの如くの大きなものが採用される。上下のバネ26、27のバネ定数は互いに異ならせることができる。また、上下のバネ26、27は、下バネ受24の移動によって初期圧縮長を微調整され、その初期荷重(バネ力)を微調整でき、例えば50Nの如くの小バネ力に設定して用いられる。ピストン28の外周に被着されているピストンリング28Aをピストンケース22の内周に摺接する。
このとき、ピストン28は、シリンダ12内(連絡孔23A、24A、25Aによりシリンダ12内に常時連通するピストンケース22の内部空間を含む)を、ピストンロッド13が収容されるロッド側室12Aと、ピストンロッド13が収容されないピストン側室12Bに区画する。ピストン28は、ロッド側室12Aとピストン側室12Bを連通する伸側流路31と圧側流路32を設け、伸側流路31を開閉するディスクバルブ状の伸側減衰バルブ33をピストン側室12Bに臨む端面に設け、圧側流路32を開閉するディスクバルブ状の圧側減衰バルブ34をロッド側室12Aに臨む端面に設ける。即ち、ピストン28はピストンボルト29に挿着され、ピストンボルト29の上端フランジ29Aとピストン28のロッド側室12Aに臨む端面との間に、圧側減衰バルブ34、バルブ押えガイド35が挟圧されて配置され、圧側減衰バルブ34のバルブ押え34Aがバルブ押えガイド35の外周にスライド可能に装填される。ピストンボルト29の下端螺子部29Bに螺着されたナット30とピストン28のピストン側室12Bに臨む端面との間に、伸側減衰バルブ33、バルブ押えガイド36が挟圧されて配置され、伸側減衰バルブ33のバルブ押え33Aがバルブ押えガイド36の外周にスライド可能に装填される。
従って、ピストンバルブ装置20は、上下のバネ26、27によりピストン28を自由状態から上下にフローティング自在に支持するとともに、下バネ27によりバルブ押え33Aを介して伸側減衰バルブ33を押圧支持し、上バネ26によりバルブ押え34Aを介して圧側減衰バルブ34を押圧支持する。そして、下バネ受24のピストンケース22に対する螺動によって上下のバネ26、27の初期荷重を前述の如くに微調整でき、上下のバネ26、27が伸側減衰バルブ33、圧側減衰バルブ34に加えるプリセット荷重、ひいてはそれらによる減衰力特性も設定替えできる。
ピストンバルブ装置20は、ピストンロッド13の伸長時には、ロッド側室12Aの油液が昇圧してピストン28をピストンケース22に対する下方(ピストン側室12Bの側)へ摺動させ、下バネ27を縮めながら、伸側減衰バルブ33を撓み変形させて開き、ピストン側室12Bに流出し、伸側減衰力を発生させる。また、ピストンロッド13の圧縮時には、ピストン側室12Bの油液が昇圧してピストン28をピストンケース22に対する上方(ロッド側室12Aの側)へ摺動させ、上バネ26を縮めながら、圧側減衰バルブ34を撓み変形させて開き、ロッド側室12Aに流出し、圧側減衰力を発生させる。
ピストンバルブ装置20は、ピストンケース22に対するピストン28の摺動ストロークを規制する上下のストッパ37、38を設けてある。ピストン28の図2に示す自由状態からの伸側ストロークAは、ピストンボルト29の下端面が下バネ受24の上端面たる下ストッパ38に衝合して規制される。ピストン28の図2に示す自由状態からの圧側ストロークBは、ピストンボルト29の上端面がピストンロッド13の下端面たる上ストッパ37に衝合して規制される。尚、ピストン28の自由状態からの伸側ストロークは、下バネ27の密着によっても規制でき、ピストン28の自由状態からの圧側ストロークは上バネ26の密着によっても規制できる。
(ボトムバルブ装置40)
油圧緩衝器10は、ダンパチューブ11とシリンダ12の間隙をリザーバ室12Cとし、このリザーバ室12Cの内部を油室とガス室に区画している。そして、ボトムバルブ装置40は、シリンダ12の内部のピストン側室12Bとリザーバ室12Cとを仕切るボトムピース41をシリンダ12の下端部とダンパチューブ11の底部との間に配置し、ダンパチューブ11の底部とボトムピース41の間の空間をボトムピース41に設けた流路によりリザーバ室12Cに連絡可能にする。
ボトムバルブ装置40は、ボトムピース41に設けた圧側流路41Aと伸側流路(不図示)をそれぞれ開閉するボトムバルブとしての、ディスクバルブ42とチェックバルブ43を備える。
そして、伸長時には、シリンダ12から退出するピストンロッド13の退出容積分の油が、チェックバルブ43を押し開き、リザーバ室12Cからボトムピース41の伸側流路(不図示)経由でピストン側室12Bに補給される。圧縮時には、シリンダ12に進入するピストンロッド13の進入容積分の油が、ピストン側室12Bからボトムピース41の圧側流路41Aを通ってディスクバルブ42を撓み変形させて開き、リザーバ室12Cへ押出され、圧側減衰力を得る。
尚、油圧緩衝器10にあっては、シリンダ12のロッド側室12Aに位置するピストンロッド13まわりで、ピストンケース22の側(下側)に固定されたリバウンドシート46の上に、ピストンロッド13の伸切り時(油圧緩衝器10の最伸長状態)に圧縮変形せしめられるリバウンドラバー47を備えている。
しかるに、油圧緩衝器10は、ピストンバルブ装置20を前述の如くに備えるから、伸側減衰力と圧側減衰力を以下の如くに制御する。
(1)伸側行程
(1-1)高周波微小ストローク
ピストンロッド13及びピストンケース22が伸側方向へ移動する高周波微小ストローク(ピストンロッド13が微小ストローク、かつピストンロッド13の移動速度が高周波域)で、加圧されたロッド側室12Aの油圧によりピストン28の背面側の下バネ27を小ストロークだけ縮めてピストン28を摺動させ、下バネ27の小ストローク分の小バネ力により押圧されるに過ぎない伸側減衰バルブ33による発生減衰力を低くし、乗心地の向上を図ることができる。
(1-2)通常ストローク
ピストンロッド13の通常ストローク(ピストンロッド13の移動速度は低周波域〜高周波域)では、加圧されたロッド側室12Aの油圧によりピストン28の背面側の下バネ27を大ストローク縮めてピストン28を下ストッパ38により規制されるまで摺動させ、下バネ27の大ストローク分の大バネ力により押圧される伸側減衰バルブ33による発生減衰力を高くし、操安性の向上を図ることができる。
(2)圧側行程
(2-1)高周波微小ストローク
ピストンロッド13及びピストンケース22が圧側方向へ移動する高周波微小ストローク(ピストンロッド13が微小ストローク、かつピストンロッド13の移動速度が高周波域)で、加圧されたピストン側室12Bの油圧によりピストン28の背面側の上バネ26を小ストロークだけ縮めてピストン28を摺動させ、上バネ26の小ストローク分の小バネ力により押圧されるに過ぎない圧側減衰バルブ34による発生減衰力を低くし、乗心地の向上を図ることができる。
(2-2)通常ストローク
ピストンロッド13の通常ストローク(ピストンロッド13の移動速度は低周波域〜高周波域)では、加圧されたピストン側室12Bの油圧によりピストン28の背面側の上バネ26を大ストローク縮めてピストン28を上ストッパ37により規制されるまで摺動させ、上バネ26の大ストローク分の大バネ力により押圧される圧側減衰バルブ34による発生減衰力を高くし、操安性の向上を図ることができる。
上述(1)、(2)において、油圧緩衝器10は、下バネ受24の前述の螺動操作により、伸側減衰バルブ33、圧側減衰バルブ34を押圧する上下のバネ26、27の初期荷重を容易に微調整し、伸側減衰バルブ33による伸側減衰力と圧側減衰バルブ34による圧側減衰力を車種に応じて必要とされる特性に容易に設定替えできる。
従って、本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)下バネ受24をピストンケース22に対して移動可能にした。従って、バネ受24の移動によりバネ力を容易に調整し、減衰力を容易に設定替えできる。減衰バルブ33、34を押圧支持しているバネ26、27のバネ力の設定を例えば大きくすると、高周波微小ストロークでの減衰バルブ33、34による発生減衰力が早く、かつ高目に立上る。また、通常ストロークでの減衰バルブ33、34による発生減衰力も高目になり、結果として、高周波微小ストロークから通常ストロークへの減衰力の推移が滑らかにつながり、異音発生を防止し、乗心地の向上を図ることができ、車種毎による減衰力特性の違いも同一のスプリングで対応できる。
(b)ピストンケース22に対するピストン28の摺動ストロークを規制するストッパ37、38を設けた。従って、ピストン28の大ストロークで、ピストン28がストッパ37、38に突き当たった後、ピストン28の摺動が停止せしめられるから、加圧された一方の油室12A、12Bの油圧によりピストン28の背面側のバネ26、27を一層大きく縮めてそのバネ力を一層高くし、減衰バルブ33、34の発生減衰力を一層高くすることができる。
(c)ピストン28の両側に伸側減衰バルブ33と圧側減衰バルブ34を設けることにより、伸側減衰バルブ33を押圧する下バネ27のバネ力を容易に調整し、伸側減衰力の設定替えを容易にし、かつ圧側減衰バルブ34を押圧する上バネ26のバネ力を容易に調整し、圧側減衰力の設定替えを容易にする。
(d)上下のバネ26、27のバネ定数を異ならせることにより、伸側行程で開く伸側減衰バルブ33を押圧する下バネ27のバネ力の調整度合と、圧側行程で開く圧側減衰バルブ34を押圧する上バネ26のバネ力の調整度合とを異ならせることができる。例えば、圧側減衰バルブ34を押圧支持する上バネ26のバネ定数を小さく設定することにより、圧側減衰バルブ34をチェックバルブとして機能させることもできる。
尚、本発明の実施にあっては、ピストンの一側に伸側減衰バルブと圧側減衰バルブの一方を設け、他側にチェックバルブを設けることにより、伸側減衰バルブを押圧するバネのバネ力を容易に調整し、伸側減衰力の設定替えを容易にし、又は圧側減衰バルブを押圧するバネのバネ力を容易に調整し、圧側減衰力の設定替えを容易にする。これにより、小ストロークから大ストローク時の減衰力変化率を伸側行程と圧側行程で別々に設定できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
図1は油圧緩衝器を示す模式断面図である。 図2は減衰力調整構造を示す断面図である。
符号の説明
10 油圧緩衝器
12 シリンダ
12A、12B 油室
13 ピストンロッド
22 ピストンケース
23 上バネ受
24 下バネ受
26 上バネ
27 下バネ
28 ピストン
33 伸側減衰バルブ
34 圧側減衰バルブ
37、38 ストッパ

Claims (5)

  1. シリンダの油室に油液を収容し、
    シリンダに挿入されたピストンロッドの挿入端に設けたピストンケースをシリンダに摺動可能に嵌挿し、
    ピストンケースに設けた上下のバネ受により上下のバネのそれぞれを支持し、上下のバネにより挟み込まれるピストンをピストンケースに摺動可能に嵌挿し、ピストンの摺動によって加圧される一方の油室から他方の油室への油液の流れを上記バネにより押圧支持されている減衰バルブにより制御して減衰力を発生させる油圧緩衝器の減衰力調整構造において、
    上下のバネ受の少なくとも一方をピストンケースに対して移動可能にしたことを特徴とする油圧緩衝器の減衰力調整構造。
  2. 前記ピストンケースに対するピストンの摺動ストロークを規制するストッパを設けてなる請求項1に記載の油圧緩衝器の減衰力調整構造。
  3. 前記ピストンの両側に減衰バルブを設ける請求項1又は2に記載の油圧緩衝器の減衰力調整構造。
  4. 前記ピストンの一側に減衰バルブを設け、他側にチェックバルブを設ける請求項1又は2に記載の油圧緩衝器の減衰力調整構造。
  5. 前記上下のバネのバネ定数を異ならせる請求項1〜4のいずれかに記載の油圧緩衝器の減衰力調整構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009299865A (ja) * 2008-06-17 2009-12-24 Honda Motor Co Ltd 減衰力可変ダンパ

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