JP4902470B2 - 油圧緩衝器の減衰力調整構造 - Google Patents

油圧緩衝器の減衰力調整構造 Download PDF

Info

Publication number
JP4902470B2
JP4902470B2 JP2007239023A JP2007239023A JP4902470B2 JP 4902470 B2 JP4902470 B2 JP 4902470B2 JP 2007239023 A JP2007239023 A JP 2007239023A JP 2007239023 A JP2007239023 A JP 2007239023A JP 4902470 B2 JP4902470 B2 JP 4902470B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
back pressure
damping force
pressure chamber
damping
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007239023A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009068626A (ja
Inventor
力 内藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Corp
Original Assignee
Showa Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Corp filed Critical Showa Corp
Priority to JP2007239023A priority Critical patent/JP4902470B2/ja
Priority to US12/074,967 priority patent/US7611000B2/en
Priority to DE102008014031A priority patent/DE102008014031A1/de
Publication of JP2009068626A publication Critical patent/JP2009068626A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4902470B2 publication Critical patent/JP4902470B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F9/00Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium
    • F16F9/32Details
    • F16F9/44Means on or in the damper for manual or non-automatic adjustment; such means combined with temperature correction
    • F16F9/46Means on or in the damper for manual or non-automatic adjustment; such means combined with temperature correction allowing control from a distance, i.e. location of means for control input being remote from site of valves, e.g. on damper external wall
    • F16F9/465Means on or in the damper for manual or non-automatic adjustment; such means combined with temperature correction allowing control from a distance, i.e. location of means for control input being remote from site of valves, e.g. on damper external wall using servo control, the servo pressure being created by the flow of damping fluid, e.g. controlling pressure in a chamber downstream of a pilot passage

Description

本発明は油圧緩衝器の減衰力調整構造に関する。
油圧緩衝器の減衰力調整構造として、特許文献1に記載の如く、油液が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装されたピストンと、一端が前記ピストンに連結され他端が前記シリンダの外部へ延出されたピストンロッドと、前記ピストンの摺動によって生じる油液の流れを制御して減衰力を発生させるメインディスクバルブと、該メインディスクバルブの閉弁方向に内圧を作用させる背圧室とを備え、油液の一部を前記背圧室に導入して、前記メインディスクバルブの開弁を制御するものがある。この減衰力調整構造では、前記メインディスクバルブに、前記背圧室に油液を導入するパイロット油路を穿設し、前記メインディスクバルブの背面側に前記パイロット油路を直接開閉するサブバルブを設けている。サブバルブがパイロット油路を閉じたときには、背圧室の内圧が上昇しないので、メインディスクバルブの開弁圧力が低くなり、減衰力が低くなる。サブバルブがパイロット油路を開いたときには、背圧室の内圧が上昇し、メインディスクバルブの開弁圧力が高くなり、減衰力が高くなる。
また、この減衰力調整構造では、所定圧力に達した背圧室内の圧力をリークするリーク路を備え、このリーク路に常閉のリリーフバルブを設けている。これにより、背圧室の圧力が所定圧力に達すると、リリーフバルブが開弁して背圧室の圧力をリークし、メインディスクバルブの開弁圧力、即ち減衰力の過度の上昇を防止する。
特開2005-344734
特許文献1に記載された減衰力調整構造では、メインディスクバルブに穿設したパイロット油路を背圧室への背圧導入路とし、この背圧導入路をサブディスクバルブにより開閉するものである。サブディスクバルブのバルブ剛性とメインディスクバルブのパイロット油路の大きさにより背圧室の圧力を設定するものであり、背圧室の圧力を制御することに困難がある。
また、背圧室内の圧力をリークするリーク路に常閉のリリーフバルブを設けた。リリーフバルブのバルブ剛性により背圧室内の圧力のリーク量を設定するものであり、背圧室の圧力を制御することに困難がある。
本発明の課題は、油圧緩衝器の減衰力調整構造において、減衰バルブの背面側に設けた背圧室の圧力を制御して減衰力を調整するに際し、背圧室の圧力を容易に制御することにある。
請求項1の発明は、シリンダに油液を収容し、シリンダに挿入されたピストンロッドの挿入端に設けたピストンをシリンダに摺動可能に嵌挿し、ピストンの摺動によって生ずる油液の流れを減衰バルブにより制御して減衰力を発生させるとともに、油液の一部を減衰バルブの背面側に設けた背圧室に背圧導入路から導入し、かつ背圧室内の圧力をリーク路からリークし、背圧室の圧力を制御することにより減衰バルブの開弁圧力を制御して減衰力を調整可能にする油圧緩衝器の減衰力調整構造において、前記背圧導入路にスリット付板バルブを設け、スリット付板バルブが備えるスリットを導入側オリフィスとし、前記減衰バルブの背面にバルブストッパを設け、バルブストッパの外周にリーク路となる摺動隙間を介して摺動するバックアップカラーを設け、バックアップカラーの背面にばねを設け、ばねによりバックアップカラーの正面を減衰バルブに押し付けて背圧室を形成し、バックアップカラーが摺接するシールリングをバルブストッパの外周に設け、シールリングにリーク路の一部となるリーク側オリフィスを備えてなるようにしたものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記ばねが板ばねからなり、バルブストッパの背面側に固定される基部と、基部の外周の複数か所から突出してバックアップカラーの背面を押さえる舌片部とを備えるようにしたものである。
(請求項1)
(a)油圧緩衝器の減衰力調整構造において、減衰バルブの背面側に設けた背圧室の圧力を制御して減衰力を調整するに際し、背圧室に油液の一部を導入する背圧導入路にスリット付板バルブを設け、スリット付板バルブが備えるスリットを導入側オリフィスとした。スリット付板バルブのスリットの大きさにより決定される導入側オリフィスを簡易に加工し、背圧室の圧力を容易に制御できる。また、圧力導入側オリフィスの調整が容易に行なえ、背圧室への圧力伝播速度を調整し、周波数応答性を調整することが容易に行なえるため、周波数依存型減衰力調整も容易に行なえる。
(b)減衰バルブの背面のバルブストッパに摺動するバックアップカラーにより背圧室を形成し、背圧室の圧力をリークするリーク路をバルブストッパの外周に形成するに際し、バックアップカラーが摺接するシールリングをバルブストッパの外周に設け、シールリングにリーク路の一部となるリーク側オリフィスを備えた。シールリングのリーク側オリフィスを簡易に加工し、背圧室の圧力を容易に制御できる。また、リーク側オリフィスの調整が容易に行なえ、背圧室からのリーク量を調整し、導入側オリフィスと共に周波数応答性を調整することが容易に行なえるため、周波数依存型減衰力調整も容易に行なえる。
(c)リーク路からの圧力のリーク量は、バックアップカラーやバルブストッパの加工精度が影響するそれらの摺動隙間の寸法精度によらず、シールリングのリーク側オリフィスにより安定的に制御される。バルブストッパとバックアップカラーの加工精度を上げる必要なく、圧力のリーク量、ひいては背圧室の圧力を安定的に制御し、減衰バルブの減衰力特性を安定維持できる。
(請求項
(d)板ばねの外周の舌片部によりバックアップカラーの背面を押さえるようにしたから、板ばねのばね剛性を低くし、板ばねがバックアップカラーに及ぼす予荷重を下げることになる分だけ、減衰バルブの減衰力を下げ切ることができる。
(e)板ばねの舌片部はバックアップカラーの背面の周方向の一部を抑えるだけになるから、バルブストッパ及びバックアップカラーの摺動隙間からなるリーク路をこの舌片部が閉じることがない。従って、バルブストッパ及びバックアップカラーの背面に設けられる板ばねに格別の切欠状リーク路等を形成する必要がない。
図1は油圧緩衝器を示す断面図、図2は図1の減衰力調整構造を示す断面図、図3は板ばねを示す平面図、図4は減衰力発生状態を示し、(A)は伸側行程を示す断面図、(B)は圧側行程を示す断面図である。
減衰力調整式油圧緩衝器10は、図1に示す如く、ダンパチューブ11にシリンダ12を内蔵した二重管からなる複筒式であり、油液を収容したシリンダ12にピストンロッド13を挿入し、ダンパチューブ11の下部に車軸側取付部を備えるとともに、ピストンロッド13の上部に車体側取付部14を備え、車両の懸架装置を構成する。
油圧緩衝器10は、ダンパチューブ11の外周の下スプリングシート15と、ピストンロッド13の上端部の車体側取付部14に設けられた上スプリングシート(不図示)の間に懸架ばね16を介装する。
油圧緩衝器10は、シリンダ12に挿入されるピストンロッド13のためのロッドガイド17、ブッシュ18、オイルシール19を、ダンパチューブ11の上端加締部11Aとシリンダ12の上端部の間に挟圧固定している。
減衰力調整式油圧緩衝器10は、ピストンバルブ装置20とボトムバルブ装置40を有する。ピストンバルブ装置20とボトムバルブ装置40は、ピストンロッド13のシリンダ12への挿入端に設けた後述するピストン24がシリンダ12を摺動することによって生ずる油液の流れを制御して減衰力を発生させ、それらが発生する減衰力により、懸架ばね16による衝撃力の吸収に伴うピストンロッド13の伸縮振動を制振する。
(ピストンバルブ装置20)
ピストンバルブ装置20は、ピストンロッド13のシリンダ12への挿入端の外周に螺子部21を有し、螺子部21の外周にスペーサ22、バルブストッパ23、ピストン24、バルブストッパ25、26、スペーサ27を挿着し、これらを螺子部21に螺着されるナット28により螺子部21の基端段差部との間に挟圧固定する。
ピストン24は、シリンダ12に摺動可能に嵌挿され、伸側流路31と圧側流路32を設け、ピストン24とバルブストッパ25の間にディスクバルブ状の伸側減衰バルブ33の環状中央部を挟圧し、ピストン24とバルブストッパ23の間にディスクバルブ状の圧側減衰バルブ34の環状中央部を挟圧する。即ち、ピストンバルブ装置20は、ピストン24によりシリンダ12内をロッド側室12Aとピストン側室12Bに区画し、ロッド側室12Aとピストン側室12Bはピストン24に設けた伸側流路31及び該伸側流路31を開閉する伸側減衰バルブ33と、圧側流路32及び該圧側流路32を開閉する圧側減衰バルブ34のそれぞれを介して連通される。圧側減衰バルブ34はロッド側室12Aを伸側流路31に連通する孔34Aを備える。
従って、伸長時には、図4(A)に示す如く、ロッド側室12Aの油が、圧側減衰バルブ34の孔34Aからピストン24の伸側流路31を通り、伸側減衰バルブ33を撓み変形させて開き、ピストン側室12Bに導かれ、伸側減衰力を発生させる。また、圧縮時には、図4(B)に示す如く、ピストン側室12Bの油が、ピストン24の圧側流路32を通り、圧側減衰バルブ34を撓み変形させて開き、ロッド側室12Aに導かれ、圧側減衰力を発生させる。
(ボトムバルブ装置40)
油圧緩衝器10は、ダンパチューブ11とシリンダ12の間隙をリザーバ室12Cとし、このリザーバ室12Cの内部を油室とガス室に区画している。そして、ボトムバルブ装置40は、シリンダ12の内部のピストン側室12Bとリザーバ室12Cとを仕切るボトムピース41をシリンダ12の下端部とダンパチューブ11の底部との間に配置し、ダンパチューブ11の底部とボトムピース41の間の空間をボトムピース41に設けた流路によりリザーバ室12Cに連絡可能にする。
ボトムバルブ装置40は、ボトムピース41に設けた圧側流路41Aと伸側流路(不図示)をそれぞれ開閉するボトムバルブとしての、ディスクバルブ42とチェックバルブ43を備える。
そして、伸長時には、シリンダ12から退出するピストンロッド13の退出容積分の油が、チェックバルブ43を押し開き、リザーバ室12Cからボトムピース41の伸側流路(不図示)経由でピストン側室12Bに補給される。圧縮時には、シリンダ12に進入するピストンロッド13の進入容積分の油が、ピストン側室12Bからボトムピース41の圧側流路41Aを通ってディスクバルブ42を撓み変形させて開き、リザーバ室12Cへ押出され、圧側減衰力を得る。
尚、油圧緩衝器10にあっては、シリンダ12のロッド側室12Aに位置するピストンロッド13まわりで、ピストン24の側(下側)に固定されたリバウンドシート46の上に、ピストンロッド13の伸切り時(油圧緩衝器10の最伸長状態)に圧縮変形せしめられるリバウンドラバー47を備えている。
しかるに、油圧緩衝器10は、ピストンバルブ装置20の伸側減衰力を調整するための減衰力調整装置50を以下の如くに備える。
減衰力調整装置50は、図2に示す如く、伸側減衰バルブ33の伸側流路31に対する背面側に、伸側背圧室51を設ける。本実施例では、伸側背圧室51が、伸側減衰バルブ33の背面に設けたバルブストッパ25の外周縮径部と、バルブストッパ25、26の外周に後述のリーク路70となる摺動隙間を介して摺動するように設けたバックアップカラー52により形成され、バックアップカラー52の背面に設けた環状板ばね53(ばね)によりバックアップカラー52の正面を伸側減衰バルブ33に付勢されて押し当てられる。このとき、伸側減衰バルブ33が伸側流路31に臨む受圧面積は、伸側背圧室51に臨む受圧面積に同じ、又はわずかに大きくすることが好ましい。
減衰力調整装置50は、ピストンロッド13の挿入端にロッド側室12Aを伸側背圧室51に連絡する背圧導入路60を設ける。背圧導入路60は、スペーサ22とバルブストッパ23の間に挟持される後述のスリット付板バルブ61のスリット61A、ピストンロッド13の挿入端に設けた縦溝62、バルブストッパ25に設けた横孔63を順に連絡し、スリット付板バルブ61のスリット61Aをロッド側室12Aに開口し、横孔63を伸側背圧室51に開口して形成される。
減衰力調整装置50は、ロッド側室12Aの油液の一部を伸側減衰バルブ33の背面側に設けた伸側背圧室51に背圧導入路60から導入し、かつ背圧室51内の圧力をリーク路70からピストン側室12Bにリークし、伸側背圧室51の圧力を制御することにより伸側減衰バルブ33の開弁圧力を制御して伸側減衰力を調整する。
ここで、減衰力調整装置50にあっては、背圧導入路60にスリット付板バルブ61を設けている。本実施例のスリット付板バルブ61は、複数枚の薄板の積層状をなしてスペーサ22とバルブストッパ23の間に挟持され、バルブストッパ23に直に接する最も下層側の薄板の外縁の周方向1か所又は複数か所にスリット61Aを設けて構成される。スリット付板バルブ61のスリット61Aは、ロッド側室12Aの油液を伸側背圧室51に導入するときの導入側オリフィス60Aになる。
油圧緩衝器10のピストン速度(ピストン24の移動速度)が高周波入力となるとき、ロッド側室12Aの油液はスリット61Aの導入側オリフィス60Aの抵抗により伸側背圧室51に導入され難く、背圧室51の圧力は上昇しない。油圧緩衝器10のピストン速度が低周波入力となるとき、図4(A)に示す如く、ロッド側室12Aの油液はスリット61Aの導入側オリフィス60Aを容易に通過して伸側背圧室51に導入され易く、背圧室51の圧力は上昇する。
また、減衰力調整装置50にあっては、バックアップカラー52がバルブストッパ25、26との間に摺動隙間を形成し、この摺動隙間により伸側背圧室51の圧力をピストン側室12Bにリークするリーク路70を構成する。このとき、バルブストッパ25、26は同一の外周を備え、バルブストッパ26のバルブストッパ25の端面に接する合面の側に設けてある外周縮径部をバルブストッパ25の上記端面により閉じることにより、バルブストッパ26の外周に環状溝26Aを形成する。そして、バックアップカラー52が摺接するシールリング71をバルブストッパ26の外周の環状溝26Aに設ける。シールリング71はバックアップカラー52が摺接する外周と、環状溝26Aの溝底との間に環状隙間を形成する内周を備え、環状溝26Aの溝底を挟む両溝側面に臨む上下面の周方向1か所又は複数か所にオリフィス用溝を形成し、これらの環状隙間とオリフィス用溝によりリーク側オリフィス70Aを形成し、このリーク側オリフィス70Aをリーク路70の一部とする。
減衰力調整装置50は、リーク側オリフィス70Aの流路面積を導入側オリフィス60Aより小さくし、導入側オリフィス60Aを介して導入された伸側背圧室51の圧力をリーク側オリフィス70Aの抵抗により一定に維持する。
また、減衰力調整装置50にあっては、バックアップカラー52の背面に設けられる前述の環状板ばね53が、図3に示す如く、バルブストッパ26の背面側でバルブストッパ26とスペーサ27の間に挟圧固定される環状中央基部53Aと、基部53Aの外周の複数か所(本実施例では十字状をなす4か所)から外方に突出してバックアップカラー52の背面を押さえる舌片部53Bを備える。板ばね53の舌片部53Bはバックアップカラー52の背面の周方向複数か所に対し、予圧接する弾性曲がり状態で当接する。板ばね53はバックアップカラー52の背面を押さえる舌片部53Bのばね剛性を低くし、バックアップカラー52に及ぼす予荷重を下げるものである。
従って、減衰力調整装置50は以下の如くに動作する。
(1)油圧緩衝器10のピストン速度(ピストン24の移動速度)が高周波入力となるとき、ロッド側室12Aの油液はスリット61Aの導入側オリフィス60Aの抵抗により伸側背圧室51に導入され難く、背圧室51の圧力は上昇しないから伸側減衰バルブ33の開弁圧力は低くなり、伸側減衰バルブ33は開き易くなり、伸側減衰バルブ33の伸側減衰力が低くなる。
(2)油圧緩衝器10のピストン速度が低周波入力となるとき、図4(A)に示す如く、ロッド側室12Aの油液はスリット61Aの導入側オリフィス60Aを容易に通過して伸側背圧室51に導入され易く、背圧室51の圧力は上昇して伸側減衰バルブ33の開弁圧力は高くなり、伸側減衰バルブ33は開き難くなり、伸側減衰バルブ33の伸側減衰力が高くなる。
(3)伸側背圧室51の圧力はバルブストッパ25、26の外周に設けたバックアップカラー52のためのシールリング71が形成するリーク路70のリーク側オリフィス70Aからピストン側室12Bにリークされる。伸側背圧室51の圧力のリーク量がリーク側オリフィス70Aにより安定的に制御され、背圧室51の圧力を一定に維持し、伸側減衰バルブ33の減衰力特性を安定維持できる。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)油圧緩衝器10の減衰力調整構造において、伸側減衰バルブ33の背面側に設けた背圧室51の圧力を制御して減衰力を調整するに際し、背圧室51に油液の一部を導入する背圧導入路60にスリット付板バルブ61を設け、スリット付板バルブ61が備えるスリット61Aを導入側オリフィス60Aとした。スリット付板バルブ61のスリット61Aの大きさにより決定される導入側オリフィス60Aを簡易に加工し、背圧室51の圧力を容易に制御できる。また、圧力導入側オリフィス60Aの調整が容易に行なえ、背圧室51への圧力伝播速度を調整し、周波数応答性を調整することが容易に行なえるため、周波数依存型減衰力調整も容易に行なえる。
(b)伸側減衰バルブ33の背面のバルブストッパ25、26に摺動するバックアップカラー52により背圧室51を形成し、背圧室51の圧力をリークするリーク路70をバルブストッパ25、26の外周に形成するに際し、バックアップカラー52が摺接するシールリング71をバルブストッパ25、26の外周に設け、シールリング71にリーク路70の一部となるリーク側オリフィス70Aを備えた。シールリング71のリーク側オリフィス70Aを簡易に加工し、背圧室51の圧力を容易に制御できる。また、リーク側オリフィス70Aの調整が容易に行なえ、背圧室51からのリーク量を調整し、導入側オリフィス60Aと共に周波数応答性を調整することが容易に行なえるため、周波数依存型減衰力調整も容易に行なえる。
(c)リーク路70からの圧力のリーク量は、バックアップカラー52やバルブストッパ25、26の加工精度が影響するそれらの摺動隙間の寸法精度によらず、シールリング71のリーク側オリフィス70Aにより安定的に制御される。バルブストッパ25、26とバックアップカラー52の加工精度を上げる必要なく、圧力のリーク量、ひいては背圧室51の圧力を安定的に制御し、伸側減衰バルブ33の減衰力特性を安定維持できる。
(d)板ばね53の外周の舌片部53Bによりバックアップカラー52の背面を押さえるようにしたから、板ばね53のばね剛性を低くし、板ばね53がバックアップカラー52に及ぼす予荷重を下げることになる分だけ、伸側減衰バルブ33の減衰力を下げ切ることができる。
(e)板ばね53の舌片部53Bはバックアップカラー52の背面の周方向の一部を抑えるだけになるから、バルブストッパ25、26及びバックアップカラー52の摺動隙間からなるリーク路70をこの舌片部53Bが閉じることがない。従って、バルブストッパ25、26及びバックアップカラー52の背面に設けられる板ばね53に格別の切欠状リーク路70等を形成する必要がない。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。本発明の減衰力調整構造は、伸側減衰バルブ33の背面側に上記実施例の如くに伸側背圧室51を設けて実施するものに限らず、圧側減衰バルブ34の背面側に圧側背圧室を設け、又は伸側減衰バルブ33、圧側減衰バルブ34両者の背面側に伸側背圧室と圧側背圧室のそれぞれを設けることにより、上記実施例と同様に実施することができる。
図1は油圧緩衝器を示す断面図である。 図2は図1の減衰力調整構造を示す断面図である。 図3は板ばねを示す平面図である。 図4は減衰力発生状態を示し、(A)は伸側行程を示す断面図、(B)は圧側行程を示す断面図である。
符号の説明
10 油圧緩衝器
12 シリンダ
13 ピストンロッド
24 ピストン
25、26 バルブストッパ
33 伸側減衰バルブ(減衰バルブ)
51 伸側背圧室(背圧室)
52 バックアップカラー
53 板ばね(ばね)
53A 基部
53B 舌片部
60 背圧導入路
60A 導入側オリフィス
61 スリット付板バルブ
61A スリット
70 リーク路
70A リーク側オリフィス
71 シールリング

Claims (2)

  1. シリンダに油液を収容し、シリンダに挿入されたピストンロッドの挿入端に設けたピストンをシリンダに摺動可能に嵌挿し、ピストンの摺動によって生ずる油液の流れを減衰バルブにより制御して減衰力を発生させるとともに、
    油液の一部を減衰バルブの背面側に設けた背圧室に背圧導入路から導入し、かつ背圧室内の圧力をリーク路からリークし、背圧室の圧力を制御することにより減衰バルブの開弁圧力を制御して減衰力を調整可能にする油圧緩衝器の減衰力調整構造において、
    前記背圧導入路にスリット付板バルブを設け、スリット付板バルブが備えるスリットを導入側オリフィスとし、
    前記減衰バルブの背面にバルブストッパを設け、バルブストッパの外周にリーク路となる摺動隙間を介して摺動するバックアップカラーを設け、バックアップカラーの背面にばねを設け、ばねによりバックアップカラーの正面を減衰バルブに押し付けて背圧室を形成し、
    バックアップカラーが摺接するシールリングをバルブストッパの外周に設け、シールリングにリーク路の一部となるリーク側オリフィスを備えてなることを特徴とする油圧緩衝器の減衰力調整構造。
  2. 前記ばねが板ばねからなり、バルブストッパの背面側に固定される基部と、基部の外周の複数か所から突出してバックアップカラーの背面を押さえる舌片部とを備える請求項に記載の油圧緩衝器の減衰力調整構造。
JP2007239023A 2007-09-14 2007-09-14 油圧緩衝器の減衰力調整構造 Expired - Fee Related JP4902470B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007239023A JP4902470B2 (ja) 2007-09-14 2007-09-14 油圧緩衝器の減衰力調整構造
US12/074,967 US7611000B2 (en) 2007-09-14 2008-03-07 Damping force adjusting structure of hydraulic shock absorber
DE102008014031A DE102008014031A1 (de) 2007-09-14 2008-03-13 Dämpfungskraft-Einstellkonstruktion eines Hydrostossdämpfers

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007239023A JP4902470B2 (ja) 2007-09-14 2007-09-14 油圧緩衝器の減衰力調整構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009068626A JP2009068626A (ja) 2009-04-02
JP4902470B2 true JP4902470B2 (ja) 2012-03-21

Family

ID=40348706

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007239023A Expired - Fee Related JP4902470B2 (ja) 2007-09-14 2007-09-14 油圧緩衝器の減衰力調整構造

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7611000B2 (ja)
JP (1) JP4902470B2 (ja)
DE (1) DE102008014031A1 (ja)

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011043220A (ja) * 2009-08-21 2011-03-03 Showa Corp 油圧緩衝器の減衰力調整構造
US8616351B2 (en) 2009-10-06 2013-12-31 Tenneco Automotive Operating Company Inc. Damper with digital valve
EP2444688A1 (en) * 2010-10-22 2012-04-25 Öhlins Racing Ab Valve arrangement
CN102619921B (zh) * 2012-04-13 2014-12-03 江苏大学 一种惯容器与阻尼并联的减振器装置
KR101374877B1 (ko) * 2012-06-13 2014-03-18 주식회사 만도 쇽업소버의 피스톤 어셈블리
JP5941359B2 (ja) * 2012-07-10 2016-06-29 Kyb株式会社 緩衝器のバルブ構造
US9884533B2 (en) 2013-02-28 2018-02-06 Tenneco Automotive Operating Company Inc. Autonomous control damper
US9217483B2 (en) 2013-02-28 2015-12-22 Tenneco Automotive Operating Company Inc. Valve switching controls for adjustable damper
WO2014134500A1 (en) 2013-02-28 2014-09-04 Tenneco Automotive Operating Company Inc. Damper with integrated electronics
US9163691B2 (en) 2013-03-15 2015-10-20 Tenneco Automotive Operating Company Inc. Rod guide arrangement for electronically controlled valve applications
US9404551B2 (en) 2013-03-15 2016-08-02 Tenneco Automotive Operating Company Inc. Rod guide assembly with multi-piece valve assembly
US9879748B2 (en) 2013-03-15 2018-01-30 Tenneco Automotive Operating Company Inc. Two position valve with face seal and pressure relief port
US9879746B2 (en) 2013-03-15 2018-01-30 Tenneco Automotive Operating Company Inc. Rod guide system and method with multiple solenoid valve cartridges and multiple pressure regulated valve assemblies
TWI596287B (zh) * 2013-07-26 2017-08-21 Damper
JP6391512B2 (ja) 2015-03-25 2018-09-19 株式会社ショーワ 圧力緩衝装置
CN106151356B (zh) * 2016-07-25 2018-04-10 浙江亚之星汽车部件有限公司 一种可自动调节阻尼力的减振器
US10588233B2 (en) 2017-06-06 2020-03-10 Tenneco Automotive Operating Company Inc. Damper with printed circuit board carrier
US10479160B2 (en) 2017-06-06 2019-11-19 Tenneco Automotive Operating Company Inc. Damper with printed circuit board carrier
JP7002395B2 (ja) * 2018-04-06 2022-01-20 Kyb株式会社 バルブ及び緩衝器
WO2022075055A1 (ja) * 2020-10-09 2022-04-14 日立Astemo株式会社 緩衝器

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3100886A1 (de) * 1981-01-14 1982-08-05 Fichtel & Sachs Ag, 8720 Schweinfurt Hydraulischer schwingungsdaempfer mit geraeuscharmen daempfventilen
JPH0251637A (ja) * 1988-08-12 1990-02-21 Tokico Ltd 減衰力調整式油圧緩衝器
JPH03113139A (ja) * 1989-09-25 1991-05-14 Tokico Ltd 油圧緩衝器
US5307907A (en) * 1991-06-11 1994-05-03 Atsugi Unisia Corporation Hydraulic damper
JP3471438B2 (ja) * 1993-12-06 2003-12-02 株式会社ショーワ 緩衝器のバルブ構造
JPH07233840A (ja) * 1994-02-22 1995-09-05 Unisia Jecs Corp 減衰力可変型ショックアブソーバ
US5813500A (en) * 1996-03-25 1998-09-29 Tenneco Automotive Inc. Anti-swish mechanism for a damper
JP2002295566A (ja) 2001-03-29 2002-10-09 Tokico Ltd 減衰力調整式油圧緩衝器
US6644445B2 (en) * 2001-11-19 2003-11-11 Tenneco Automotive Operating Company Inc. Floating port blocker
DE10305386B3 (de) * 2003-02-11 2004-09-02 Thyssenkrupp Bilstein Gmbh Blow-off-Ventil für einen hydraulischen Stoßdämpfer
JP4453000B2 (ja) 2004-05-31 2010-04-21 日立オートモティブシステムズ株式会社 油圧緩衝器
JP4318080B2 (ja) * 2004-06-07 2009-08-19 株式会社日立製作所 油圧緩衝器
JP4840557B2 (ja) * 2005-04-12 2011-12-21 日立オートモティブシステムズ株式会社 減衰力調整式油圧緩衝器

Also Published As

Publication number Publication date
US20090071775A1 (en) 2009-03-19
JP2009068626A (ja) 2009-04-02
US7611000B2 (en) 2009-11-03
DE102008014031A1 (de) 2009-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4902470B2 (ja) 油圧緩衝器の減衰力調整構造
JP5078574B2 (ja) 油圧緩衝器の減衰力調整構造
JP5008667B2 (ja) 非対称吸込減衰弁
JP2009085245A (ja) 油圧緩衝器の減衰力調整構造
JP5418778B2 (ja) 緩衝器
JP5711477B2 (ja) 緩衝器
JPWO2018168865A1 (ja) 減衰力調整式緩衝器
JP2011158019A (ja) 緩衝器
JP2009243530A (ja) 流体圧緩衝器
JP2013190044A (ja) 緩衝器のバルブ構造
JP2011069443A (ja) 油圧緩衝器の減衰力調整構造
JP5378280B2 (ja) 油圧緩衝器の減衰力調整構造
JP2009052703A (ja) 減衰力調整式油圧緩衝器
JP2009008150A (ja) 油圧緩衝器の減衰力調整構造
JP2004257507A (ja) 油圧緩衝器
JP7109293B2 (ja) 緩衝器
JP2009287653A (ja) 油圧緩衝器の減衰力調整構造
JP5136780B2 (ja) 流体圧緩衝器
JP2011043220A (ja) 油圧緩衝器の減衰力調整構造
JP5078737B2 (ja) 油圧緩衝器の減衰力調整構造
JP5970569B2 (ja) 緩衝器
JP2009264558A (ja) 油圧緩衝器の減衰力調整構造
CN114585827A (zh) 缓冲器
JP2010071370A (ja) 油圧緩衝器の減衰力調整構造
WO2023106329A1 (ja) 緩衝器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100629

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110829

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111004

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111110

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111220

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150113

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees