JPH05233925A - 自動取引装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】不正取引が行われた場合、不正取引の内容と不
正取引を行った者の人物像を同時に対応させて知ること
ができ、また取忘れて回収された取引媒体を返却する場
合に、確実かつ容易な本人確認が可能となる自動取引装
置を提供する。 【構成】スチルカメラ１０によって本装置を操作する利
用者の顔画像を撮像し、この撮像した画像情報をカメラ
インタフェイス２０を介して主制御部１１へ送る。主制
御部１１は、ジャーナル用紙に印刷するか否かを判断
し、印刷するのであれば、入力された画像情報をジャー
ナルプリンタ１３へ送ることにより、このときの取引内
容とともに対応させて控えジヤーナル用紙に可視像とし
て印刷する。また、主制御部１１は、入力された画像情
報を電子ジャーナル記録部２２へ送ることにより、この
ときの取引内容とともに対応させて電子像として電子ジ
ャーナル媒体に記録する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、たとえば、銀行などの
金融機関に設置される現金自動支払機、あるいは現金自
動預出金機などの自動取引装置に係り、特にその防犯カ
メラシステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、利用者の差出すカードを受入れ、
ホストコンピュータ（センタ）と交信することにより、
利用者の要求する現金を自動的に支払う現金自動支払
機、あるいは、通帳を受入れ、ホストコンピュータと交
信することにより、利用者の要求する現金を自動的に支
払う現金自動支払機、あるいは、通帳を用いて、現金を
自動的に受入れる現金自動預出金機（入出金装置）など
の自動取引装置が、銀行窓口の自動化機器として急速に
発達し、各銀行に導入されて利用者に迅速なサービスを
展開している。

【０００３】このような自動取引装置における従来の防
犯カメラシステムとしては、自動取引装置外に設置され
たカメラを、自動取引装置内から出力される制御信号に
よって制御することにより、自動取引装置を操作する利
用者の人物像をフィルムに記録する方式や、自動取引装
置の設置場所内に設置されたビデオカメラが常時、自動
取引装置の設置場所内の様子を撮像して、ＶＴＲ（ビデ
オテープレコーダ）で記録する方式がある。これらによ
り、記録された人物像は、自動取引装置を使った不正な
取引が行なわれた場合などの人物判明に役立っている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方式では、自動取引装置内の取引記録である控えジャー
ナル用紙の記録、電子ジャーナル記録と人物像の記録で
あるフィルムとの結び付きは時間（時刻）だけなので、
不正があった取引をジャーナル用紙の記録、電子ジャー
ナル記録から探しだし、その時刻の人物像をフィルムか
ら探すという手間がかかった。

【０００５】また、上記同様な理由により、磁気カード
あるいは通帳などの取引媒体の取忘れ回収が発生し、後
日、利用者が取忘れた取引媒体を受取りに行くと、本人
確認に手間がかかった。

【０００６】そこで、本発明は、不正取引が行なわれた
場合、不正取引の内容と不正取引を行なった者の人物像
を同時に対応させて知ることができ、また、取忘れて回
収された取引媒体を返却する場合に、確実かつ容易な本
人確認が可能となる自動取引装置を提供することを目的
とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の自動取引装置
は、利用者の操作により所定の取引を自動的に行なう自
動取引装置において、少なくとも前記利用者の顔画像を
撮像する撮像手段と、この撮像手段で撮像した画像を前
記取引内容とともにジヤーナル用紙に可視像として印刷
するジャーナルプリンタとを具備している。

【０００８】また、本発明の自動取引装置は、利用者の
操作により所定の取引を自動的に行なう自動取引装置に
おいて、少なくとも前記利用者の顔画像を撮像する撮像
手段と、この撮像手段で撮像した画像を前記取引内容と
ともに電子像として記録する電子像記録手段とを具備し
ている。

【０００９】

【作用】本装置を操作する利用者の顔画像を撮像し、こ
の撮像した画像を、そのときの取引内容とともにジヤー
ナル用紙に可視像として印刷するか、あるいは、取引内
容とともに電子像として記録することにより、本装置を
用いた不正取引が行なわれた場合、それを見れば、不正
取引の内容と不正取引を行なった者の人物像を同時に対
応させて知ることができる。また、取引内容とともに利
用者の人物像が記録されているので、取忘れて回収され
た取引媒体を返却する場合にも、確実かつ容易な本人確
認が可能となる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。

【００１１】図２は、本実施例に係る自動取引装置（た
とえば、現金自動預出金機）の外観を示すものである。
図において、筐体１の前面には、略Ｌ字形状の操作部２
が形成されている。操作部２の水平面には、入金すべき
紙幣を多数枚一括して投入し得るとともに、利用者に対
し支払う紙幣や釣銭紙幣を放出する紙幣挿入口３が設け
られていて、この紙幣挿入口３には開閉自在な扉４が設
けられている。

【００１２】また、操作部２の水平面には、タッチセン
サ内蔵のカラーＣＲＴ表示部５が設けられている。ＣＲ
Ｔ表示部５は、操作手順、その他の情報をイラスト、文
字あるいは文言によってＣＲＴ画面に表示し、利用者の
操作を誘導するとともに、その表示によって暗証番号、
金額、取引の承認、確認あるいは取消などに応じた表示
部分を押圧することにより、タッチセンサ（図示しな
い）がそれを検知し、後述する主制御部１１へ対応する
信号を出力する、いわゆるキー操作が行なわれるもので
ある。そして、機械の操作やステップの状態が変化する
ごとに内容と表示を変化させていくようになっている。

【００１３】一方、操作部２の垂直面には、暗証番号お
よび口座情報などが記録されている取引媒体としての磁
気カードＣを挿入するカード挿入口６、同じく取引媒体
としての磁気通帳Ｔを挿入する通帳挿入口７、硬貨を投
入する硬貨投入口８、硬貨の釣銭を受取る硬貨釣銭受取
口９が設けられている。

【００１４】また、操作部２の垂直面の上部には、撮像
手段としてのスチルカメラ１０が設けられている。スチ
ルカメラ１０は、本装置を操作する利用者の顔画像を撮
像するもので、たとえば、撮像レンズ、後述する主制御
部１１からのシャッタオン信号により動作するシャッタ
機構、撮像レンズを通して得られる画像を電気信号に変
換するエリアセンサなどの撮像素子、撮像素子の出力信
号をデジタル化して画像情報として外部へ送信する処理
回路などから構成される、いわゆる電子スチルカメラで
ある。

【００１５】なお、スチルカメラ１０の設置場所は、本
実施例では本装置の内部に設けているが、本装置の外部
であってもよく、少なくとも本装置を操作する利用者の
顔全体がカメラアングル内に入る位置であれば、どこで
もよい。

【００１６】ところで、筐体１内には、図１に示すよう
に、本装置全体の制御を司る主制御部１１、前記カード
挿入口６から挿入された磁気カードＣを受入れ、その磁
気カードＣ上の磁気ストライプから暗証番号、口座番号
などの口座情報を読取る磁気カードリーダ１２、控えジ
ャーナル用紙に対して取引内容とともにスチルカメラ１
０で撮像した画像を可視像として印刷するジャーナルプ
リンタ１３、前記通帳挿入口７から挿入された通帳Ｔの
磁気ストライプから各種口座情報などを読取るととも
に、通帳Ｔに取引内容を記録する通帳プリンタ１４、前
記紙幣挿入口３に挿入された紙幣を受入れたり、指定さ
れた金額の紙幣を前記紙幣挿入口３に払出す入出金ユニ
ット１５、前記硬貨挿入口８に投入された硬貨を受入れ
たり、指定された金額の硬貨を前記硬貨受取口９に払出
す硬貨入出金ユニット１６、前記ＣＲＴ表示部５などに
よって構成される接客ユニット１７、図示しないスピー
カにより顧客に音声案内を行なう音声案内ユニット１
８、係員用の内部モニタ１９、前記スチルカメラ１０が
接続されるカメラインタフェイス２０、振込取引に必要
な金融機関の情報、たとえば銀行名、支店名が５０音順
に記録されたデータファイルとしてのフロッピィディス
ク装置２１、スチルカメラ１０で撮像した画像を取引内
容とともに電子像として電子ジャーナル媒体に記録する
電子ジャーナル記録部２２、主制御部１１と図示しない
ホストコンピュータ（センタ）との間のデータ伝送を制
御する伝送制御部２３、および電源部２４が設けられて
いる。

【００１７】電子ジャーナル記録部２２は、上記したよ
うに、スチルカメラ１０で撮像した利用者の顔画像を、
このときの取引内容とともに対応させて電子像として電
子ジャーナル媒体に記録するもので、たとえば、半導体
メモリ、磁気ディスク、書換え可能な光ディスク、ある
いは、磁気テープなどを電子ジャーナル媒体として用い
ることにより記録するようになっている。また、主制御
部１１には、外部に設けられた係員用のリモートモニタ
２５が接続されている。

【００１８】次に、このような構成において、図３に示
すフローチャートを参照して動作を説明する。たとえ
ば、支払取引を行なうものとすると、利用者は本装置の
操作部２の前に立ち、ＣＲＴ表示部５に表示されている
取引選択リストから支払取引を選択し、カード挿入口６
に磁気カードＣを挿入し、ＣＲＴ表示部５に表示されて
いるテンキーで暗証番号および支払金額を入力すること
により、支払取引が開始される。なお、この支払取引
は、既によく知られた技術であるので、これ以上の詳細
な説明は省略する。

【００１９】さて、利用者が操作部２の前に立ち、操作
を開始すると、主制御部１１は、利用者が操作部２の前
に居るものと判断し、カメラインタフェイス２０を介し
てスチルカメラ１０へシャッタオン信号を送信する。す
ると、スチルカメラ１０は、シャッタ機構が動作するこ
とにより、操作部２の前に居る利用者の顔画像を撮像
し、画像情報としてカメラインタフェイス２０へ送信す
る。

【００２０】カメラインタフェイス２０は、送信されて
きた画像情報の整理などを行ない、その整理した画像情
報を主制御部１１を介して電子ジャーナル記録部２２へ
送る。電子ジャーナル記録部２２は、送られてきた画像
情報（利用者の顔画像）を、このときの取引内容ととも
に対応させて電子像として電子ジャーナル媒体に記録す
る。

【００２１】また、このとき、主制御部１１は、上記画
像情報を控えジャーナル用紙に印刷するか否かを判断
し、印刷するのであれば、ジャーナルプリンタ１３へ上
記画像情報を送ることにより、ジャーナル用紙に対し
て、このときの取引内容とともに対応させて上記画像情
報（利用者の顔画像）を可視像として印刷する。この印
刷フォーマットの例を図４に示す。図において、３１は
ジャーナル用紙、３２は磁気カードＣ上の名前や口座番
号などを印刷するイメージエンボスプリントエリア、３
３は取引内容を印刷する取引内容印刷エリア、３４は利
用者の顔画像を印刷する人物像印刷エリアである。

【００２２】なお、利用者の顔画像をジャーナル用紙に
印刷する処理例としては、たとえば、利用者が取忘れた
取引媒体（磁気カードＣあるいは通帳Ｔなど）の回収
時、不正取引検知によるホストコンピュータからの命
令、アプリケーションプログラムの指定などが考えられ
る。また、電子ジャーナル記録部２２では、全ての利用
者の顔画像を記録する。

【００２３】このように、本装置を操作する利用者の顔
画像をスチルカメラで撮像し、この撮像した画像を、取
引内容とともに対応させて控えジヤーナル用紙に可視像
として印刷するとともに、取引内容とともに対応させて
電子像として電子ジャーナル媒体に記録することによ
り、たとえば、本装置を用いた不正な取引が行なわれた
場合、控えジヤーナル用紙および電子ジャーナル媒体の
内容を見れば、取引媒体所持者の名前、取引内容、利用
者の人物像が容易かつ同時に、それぞれ対応させて知る
ことができる。また、たとえば、取引媒体の取忘れ回収
が発生した場合にも、取引媒体所持者の名前、取引内
容、利用者の人物像がそれぞれ対応して記録されている
ので、それを見ることにより、回収された取引媒体を返
却する際の本人確認に非常に有効である。

【００２４】

【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、不
正取引が行なわれた場合、不正取引の内容と不正取引を
行なった者の人物像を同時に対応させて知ることがで
き、また、取忘れて回収された取引媒体を返却する場合
に、確実かつ容易な本人確認が可能となる自動取引装置
を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る自動取引装置の電気系
統を示すブロック図。

【図２】自動取引装置の全体の外観を示す斜視図。

【図３】要部の動作を説明するためのフローチャート。

【図４】ジャーナル用紙の印刷フォーマット例を示す
図。

【符号の説明】

１０……スチルカメラ（撮像手段）、１１……主制御
部、１３……ジャーナルプリンタ、２０……カメライン
タフェイス、２２……電子ジャーナル記録部（電子像記
録手段）。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｇ０７Ｄ 9/00 ４３１ Ｂ 8513−3Ｅ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 利用者の操作により所定の取引を自動的
   に行なう自動取引装置において、 少なくとも前記利用者の顔画像を撮像する撮像手段と、 この撮像手段で撮像した画像を前記取引内容とともにジ
   ヤーナル用紙に可視像として印刷するジャーナルプリン
   タとを具備したことを特徴とする自動取引装置。
2. 【請求項２】 利用者の操作により所定の取引を自動的
   に行なう自動取引装置において、 少なくとも前記利用者の顔画像を撮像する撮像手段と、 この撮像手段で撮像した画像を前記取引内容とともに電
   子像として記録する電子像記録手段とを具備したことを
   特徴とする自動取引装置。