JPH05230277A - 難燃性樹脂組成物および成型体 - Google Patents

難燃性樹脂組成物および成型体

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JPH05230277A
JPH05230277A JP2963492A JP2963492A JPH05230277A JP H05230277 A JPH05230277 A JP H05230277A JP 2963492 A JP2963492 A JP 2963492A JP 2963492 A JP2963492 A JP 2963492A JP H05230277 A JPH05230277 A JP H05230277A
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JP
Japan
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flame
resin
parts
phosphoric acid
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JP2963492A
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Osamu Iida
収 飯田
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Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】(1) 反応性樹脂10重量部以上、40重量部以
下、金属水酸化物60重量部以上、85重量部以下、亜
リン酸、リン酸、縮合リン酸の金属塩またはアンモニウ
ム塩、およびリンの酸素酸エステルから選ばれる少なく
とも1種を、0.1重量部以上、35重量部以下を含む
難燃性樹脂組成物。 (2) 反応性樹脂10重量部以上、40重量部以下、金属
水酸化物60重量部以上、85重量部以下、亜リン酸、
リン酸、縮合リン酸の金属塩またはアンモニウム塩、お
よびリンの酸素酸エステルから選ばれる少なくとも1種
を、0.1重量部以上、35重量部以下を含む難燃性樹
脂成型体。 【効果】本発明の難燃性樹脂組成物を用いることによ
り、優れた難燃性を有し、しかも高級な質感のある成型
品を得ることができる。また、本発明の難燃性樹脂組成
物を用いることにより、成型、加工が容易な成型品を得
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は難燃性の優れた樹脂組成
物およびその成型体に関する。
【0002】
【従来の技術】有機高分子に難燃剤を添加して難燃性を
付与する方法は良く知られている。代表的な難燃剤とし
ては、ハロゲン、ハロゲンとアンチモン化合物またはホ
ウ酸亜鉛の併用、リン、リンとハロゲンの併用、金属水
酸化物などである。これらの方法で繊維、電線被覆材、
家庭電器製品や事務製品のケース、自動車の内装材、住
宅関連の機器および部材など多方面に使用されている。
他方、公共建築物、集合住宅の間仕切りや壁材などに用
いる建築材料は高い性能の難燃性が要求されるため、石
こう板、ケイ酸カルシウム板、スレートなどの無機物が
用いられている。しかし、これらの無機物は、意匠性に
とぼしく成型加工性も悪いという難点がある。最近の高
級指向に伴ない、任意に着色し、模擬付けができ、加工
も安易な材料として、有機物と無機物の複合材料が求め
られている。
【0003】この要求にそうものとして、アクリル樹脂
や不飽和ポリエステル樹脂に水酸化アルミニウムを配合
した、いわゆる、人工大理石が生産されている。このア
クリル系人工大理石も難燃性は、不充分であるため、樹
脂にマレイミド(特公平2−62127)や、アクリロ
ニトリル−スチレン共重合体(特開昭63−12274
7)を添加したり、水酸化アルミニウムのかわりに、水
酸化マグネシウムを用いる方法(特開昭61−1784
58)などが示されている。これらの方法においても、
JISA1321に規定される難燃3級材料が限界であ
って、それ以上の性能を得ることはむずかしい。
【0004】難燃性を、さらに向上するために、水酸化
アルミニウムや、水酸化マグネシウムを多量添加するこ
とも考えられるが、無機物が多くなると、混合物の粘度
が非情に高くなり、混練や成型が困難になる。また、成
型品は、石こう板のように表面光沢を失ない品質が劣化
するという問題を生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、難燃
性が優れ、質感が高く、成型や加工が容易な難燃性樹脂
組成物およびその成型体を提供しようとするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために下記の構成を有する。
【0007】「(1) 反応性樹脂10重量部以上、40重
量部以下、金属水酸化物60重量部以上、85重量部以
下、亜リン酸、リン酸、縮合リン酸の金属塩またはアン
モニウム塩、およびリンの酸素酸エステルから選ばれる
少なくとも1種を、0.1重量部以上、35重量部以下
を含む難燃性樹脂組成物。
【0008】(2) 反応性樹脂10重量部以上、40重量
部以下、金属水酸化物60重量部以上、85重量部以
下、亜リン酸、リン酸、縮合リン酸の金属塩またはアン
モニウム塩、およびリンの酸素酸エステルから選ばれる
少なくとも1種を、0.1重量部以上、35重量部以下
を含む難燃性樹脂成型体。」 本発明において用いる反応性樹脂としては、室温で液状
であるか、または、加熱することにより液状にし得るも
のであり、ラジカル反応開始剤、硬化反応剤などにより
硬化し、固体となる樹脂であれば特に制限されることな
く用いることができ、例えば、エチレン性不飽和化合物
の少なくとも1種を部分重合した低重合体シロップ、不
飽和ポリエステル樹脂、アリルエステル樹脂、エポキシ
樹脂などが挙げられる。
【0009】エチレン性不飽和化合物の具体例として
は、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イ
ソプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート、グリシジルメタクリレートなどのメタクリ
ル酸エステル類、メチルアクリレート、エチルアクリレ
ートなどのアクリル酸エステル類、メタクリル酸、アク
リル酸、メタクリル酸アミド、メタクリル酸ナトリウ
ム、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロ
ールプロパントリメタクリレート、水素添加ビスフェノ
ールA−ジメタクリレート、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニ
ルベンゼン、酢酸ビニル、ジメチルマレート、N−シク
ロヘキシルマレイミド、ジフェニルマレイミド、p−ス
チレンスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸ナトリ
ウムなどがある。
【0010】不飽和ポリエステル樹脂の具体例として
は、マレイン酸、フタル酸、ジエチレングリコール、ス
チレンを主体とするフタル酸系不飽和ポリエステル樹
脂、マレイン酸、イソフタル酸、ジエチレングリコー
ル、スチレンを主体とするイソフタル酸系不飽和ポリエ
ステル樹脂、メタクリル酸変性不飽和ポリエステル樹脂
などである。
【0011】エポキシ樹脂の具体例としては、ビスフェ
ノールA−エピクロルヒドリン樹脂、臭素置換ビスフェ
ールA−エピクロルヒドリン樹脂、フェノールノボラッ
クグリシジルエーテル樹脂、o−クレゾールノボラック
グリシジルエーテル樹脂、水素添加ビスフェノールA−
エピクロルヒドリン樹脂、ポリアルキレングリコールジ
グリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシ
ジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル、指環式
エポキシ樹脂などをあげることができる。
【0012】アリルエステル樹脂の具体例としては、ジ
アリルフタレートおよびその低重合体、ジアリルイソフ
タレートおよびその低重合体をあげることができる。
【0013】これらの一般的な樹脂の他に、反応性の官
能基で変性した熱可塑性樹脂、たとえば、アクリル変性
フェノキシ樹脂(ビニルエステル樹脂)、アリルアルコ
ール変性ポリアルキレンテレフタレートなども使用可能
である。
【0014】ラジカル重合開始剤としては、2,2′−
アゾビスイソプチロニトリル、ジイソプロピルパーオキ
シジカーボネート、メチルエチルケトンパーオキサイ
ド、ラウロイルパーオキサイドなどの通常ラジカル重合
反応に用いられるものを用いることができる。
【0015】エポキシ樹脂の硬化剤としては、脂肪族ア
ミン、芳香族アミン、酸無水物などを用いることができ
る。
【0016】これらの反応性樹脂に対して、反応性を有
しないポリ(ジエチレングリコールアジペート)のよう
なポリエステルやフェノキシ樹脂、ポリカーボネートな
どの高分子を50重量パーセント以内で、必要に応じて
添加することができる。
【0017】本発明において用いる金属水酸化物は、水
酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシ
ウム、水酸化バリウム、水酸化ジルコニウム、カルシウ
ムアルミネート(Ca3 Al2 (OH)12)、塩基性炭
酸マグネシウム(Mg4 (CO3 3 (OH)2 ・4H
2 O、ドーソナイト(NaAl(OH)2 CO3 )など
である。
【0018】これらは成型を容易にしたり、成型体の質
感を向上させるためにできるだけ、高純度のものを用い
るのが良い。また、これらは100μm以下、好ましく
は50μm以下の粒径を有する粉末を用いることが好ま
しい。また必要に応じて分級し、2μm以下の微粒子
と、10〜50μmの粒子を併用し、質感を向上させる
ことも好ましい。
【0019】用いる樹脂との親和性が悪い場合には、上
記金属水酸化物についてステアリン酸処理、シランカッ
プリング処理、チタンカップリング処理などを行なうこ
とも好ましい。
【0020】また、金属水酸化物に対して、50重量パ
ーセント以内で、無機質粉体、細粒材料を添加すること
ができる。具体的には、シリカ、タルク、炭酸カルシウ
ム、アルミナなどである。また、必要に応じて、有色の
顔料粉末、天然石粉末、高分子粉末などを添加し、意匠
性を高めることも好ましい。
【0021】本発明においては、亜リン酸、リン酸、縮
合リン酸の金属塩またはアンモニウム塩、およびリンの
酸素酸エステルから選ばれる少なくとも1種を用いる
が、亜リン酸、リン酸および縮合リン酸の金属塩および
アンモニウム塩の具体例としては、亜リン酸カルシウ
ム、亜リン酸マグネシウム、リン酸一水素カルシウム、
リン酸二水素カルシウム、リン酸一水素マグネシウム、
リン酸アンモニウム、リン酸ホウ素、リン酸亜鉛、ピロ
リン酸二水素カルシウム、ピロリン酸二水素マグネシウ
ム、ピロリン酸二水素ナトリウム、ピロリン酸ナトリウ
ム、メタリン酸ナトリウム、ポリリン酸アンモニウムな
どが挙げられる。
【0022】このリンの化合物の金属塩は、成型を容易
にしたり、成型体の質感を向上させるためにできるだけ
高純度のものを用いることが望ましい。
【0023】本発明において用いるリンの酸素酸エステ
ルの具体例としては、亜リン酸トリフェニルエステル、
亜リン酸ジフェニルエステル、亜リン酸ジブチルエステ
ル、リン酸トリクレジルエステル、リン酸トリエチルエ
ステル、リン酸トリスクロロエチルエステル、エチルホ
スホン酸ジエチルエステル、フォスフォノ酢酸トリエス
テル、リン酸モノブチルエステル、リン酸ジブチルエス
テル、リン酸モノブチルエステルとリン酸ジブチルエス
テルの混合物(酸性リン酸ブチルエステル)、メタクロ
イルオキシエチルアルコールの酸性リン酸エステル、エ
チレングリコールジフォスフェイトなどである。
【0024】これらのリンの酸素酸のエステルにおいて
は、リンの含有量の高い化合物が好ましく、例えば、リ
ン酸トリエチルエステルなどが好ましい。リン酸トリエ
トルエステルを用いた場合、成型品からしみ出す可能性
があり、その場合、成型品の表面を紫外線硬化アクリル
樹脂のようなものでコーティングすることが望ましい。
エチレングリコールジフォスフェイトは、鎖状の高分子
であり、しみ出すことはない。リン酸トリスクロロエチ
ルエステルのようなハロゲン含有リン酸エステルは、難
燃性に特に優れるという点で好ましい。これらのリンの
酸素酸エステルは、2種以上を併用することも好まし
い。これらのリンの酸素酸のエステルは、反応性樹脂と
相溶することが好ましい。
【0025】亜リン酸、リン酸、縮合リン酸の金属塩ま
たはアンモニウム塩、およびリンの酸素酸エステルから
選ばれる少なくとも1種は、また、好ましくは100μ
m以下、さらに好ましくは50μm以下の平均粒径に粉
砕して用いることが好ましい。用いる樹脂との親和性を
より向上させるためには、ステアリン酸処理やシランカ
ップリング処理、チタンカップリング処理を行なうこと
が望ましい。
【0026】本発明の樹脂組成物の好ましい製造方法を
以下に説明する。まず、液状の反応性樹脂を用意する。
たとえば、メチルメタクリレートを公知の方法で予備重
合を行ない、シロップを調整する。他方、金属水酸化物
と必要に応じてリンの化合物をミキサーなどで良く混合
する。
【0027】混練機中に、液状の反応性樹脂を入れる。
室温で液状でない場合には、混練機のジャケットを加温
して液状とする。次いで、リンの酸素酸エステル、硬化
剤を加え、溶解させる。そののち、金属水酸化物やリン
の化合物の金属塩および/またはアンモニウム塩を少し
づつ加えて充分に混練する。
【0028】金属水酸化物を添加すると液の粘度が非常
に高くなるので、最初に用意する液状の反応性樹脂の粘
度としては、室温で1ポイズ以上、20ポイズ以下が望
ましく、混練体の粘度が100ポイズ以上、300ポイ
ズ以下であることが、成型のし易さの点で好ましい。そ
れより低くなると、金属水酸化物や、リンの化合物の金
属塩が成型時一部沈降し、成型体が不均一となる場合が
ある。また、300ポイズを越えると、成型作業が円滑
にできない場合が生ずることもある。
【0029】混練体が得られたら、必要な型枠に流し込
み、硬化反応を行なうことにより、成型品を得ることが
できる。成型の際、顔料を添加したり、天然石の細粒を
加えることもできる。プレスによる成型も好ましく用い
られる。
【0030】また、混練体をそのまま硬化させるだけで
なく、ガラス板と複合したり、粗大な天然石や、ガラス
の粗粒を結合させる方法なども可能である。
【0031】本発明における反応性樹脂は、10〜40
重量部、好ましくは、15〜25重量部の範囲で用いら
れる。40重量部を越えると、難燃性能が低下し、10
重量部未満になると、混練が不充分となり易く、品質の
劣化したり、成型品が得られない場合も生ずる。
【0032】金属水酸化物は60〜85重量部、好まし
くは、60〜80重量部の割合で用いられる。60重量
部未満の場合には、難燃性能が低下し、85重量部を越
えると、成型が困難になったり、成型体が光沢を失な
い、石膏状となる。
【0033】亜リン酸、リン酸、縮合リン酸の金属塩ま
たはアンモニウム塩、およびリンの酸素酸エステルから
選ばれる少なくとも1種の添加量は、0.1〜35重量
部、好ましくは1〜30重量部である。添加量が0.1
重量部未満では、難燃効果が現われにくく、また、35
重量部を越えると、リンの化合物によっては、成型時亀
裂が生じたり、また、成型体の硬度が低下したり、硬化
反応が、妨害されるなどして、成型体の品質が劣化す
る。
【0034】本発明によって得られる難燃性樹脂成型体
は、優れた難燃性を示すものであり、主に建築材料とし
て好適に用いられ、その他にも、自動車、鉄道、電機機
器などの難燃性を要求される分野の駆体素材として好ま
しく用いることができる。
【0035】
【実施例】以下実施例をあげて、さらに説明する。
【0036】実施例1 メチルメタクリレートに、25重量パーセントのポリメ
タクリレートを溶解して、調整したメチルメタクリレー
ト(以下、MMAと略す)シロップ1kgに、アゾビスイ
ソブチロニトリル(以下、AIBNと略す)0.5gを
溶解した。これに、水酸化アルミニウム2.6kg、酸性
ピロリン酸カルシウム160gを加え、減圧脱泡機付ミ
キサーで20分混練、脱泡した。混練は容易であった。
【0037】混練体の一部を30×30×1.5cmの塩
化ビニル樹脂パイプをガスケットとした。ガラス板の成
型容器中に流し込み、一夜静置した。
【0038】次いで、熱風乾燥機中で、60℃で2時
間、60℃から100℃に徐々に昇温しながら5時間、
100℃から120℃に昇温しながら2時間、120℃
で1時間、120℃から30℃に降温しながら9時間の
温度プログラムで樹脂を硬化させ、成型体を得た。
【0039】成型体を22×22cmに切断し、難燃性試
験(JIS−A1321)における難燃2級に関する表
面試験を行った。その結果、排気温度面積56(℃×
分)、残炎時間14秒、CA 4%、亀裂、変形なしで難
燃2級の表面試験に合格した。次に、成型体の一部を用
いて、酸素指数(JIS−K7201)を測定した結果
74%であった。
【0040】実施例2 MMAシロップ1kg(25.3重量%)、AIBN0.
5g、水酸化アルミニウム2.6kg(66重量%)、ピ
ロリン酸ナトリウム10水塩345g(8.7重量%)
を用い、実施例1と同様にして、混練を行ない、成型体
を得た。ただし、硬化反応の湿度プログラムを60℃で
2時間、60℃〜90℃に昇温させなが4時間、90℃
で5時間、90℃〜30℃に降温させながら6時間とし
た。成型体の難燃試験の結果は、温度、時間面積93
(℃×分)、残炎時間22秒、CA5%、亀裂,変形な
しで難燃2級の表面試験に合格した。また、酸素指数は
77%であった。
【0041】比較例1 MMAシロップ1kg(25重量%)、AIBN0.5
g、水酸化アルミニウム3.0kg(75重量%)を用い
て、実施例1と同様にして成型体を得た。
【0042】成型体の難燃性試験結果は、温度,時間面
積325(℃×分)、残炎時間66秒、CA 17%、亀
裂,変形なしであり、難燃2級に不合格であった。ま
た、酸素指数は55%であった。
【0043】実施例3 MMAシロップ100g(26.7重量%)、AIBN
0.03g、水酸化アルミニウム260g(70重量
%)、酸性リン酸カルシウム(CaHPO4 )13.2
g(3.5重量%)をポリプロピレン製ビーカー中で、
プロペラ撹拌機を用いて、10分混練したのち、そのま
ま密閉して、一夜静置した。
【0044】次いで、熱風乾燥機中で、60℃で2時
間、60℃〜70℃で1時間、70℃で1時間、70℃
〜100℃に昇温しながら3時間、100℃て1時間、
100℃〜120℃に昇温しながら2時間、120℃で
1時間、120℃〜30℃に降温しながら9時間の温度
プログラムで硬化させた。硬化体をダイヤモンドカッタ
で切断し、酸素指数を測定したところ69%であった。
【0045】実施例4〜7 リン酸塩の種類と添加量を、表1に示したとおりに変え
た他は、実施例3と同様に実施した。
【0046】実施例8,9 酸性ピロリン酸ナトリウムと水酸化アルミニウムの添加
割合を表1に示したとおりに変えた以外は、実施例3と
同様にした。
【0047】比較例2〜4 リン酸を添加せずに水酸化アルミニウムの添加量を表1
に示したとおりに変えた以外は、実施例3とと同様に実
施した。
【0048】比較例5 酸性リン酸カルシウムのかわりに、水酸化マグネシウム
を10g添加した以外は、実施例3と同様に実施した。
【0049】実施例10 不飽和ポリエステル樹脂(大日本インキ(株)TP−1
56)100g(27.2%)、水酸化アルミニウム2
60g(70重量%)、酸性ピロリン酸カルシウム1
0.5g(2.8重量%)、メチルエチルケトン溶液
1.0gをポリプロピレン製ビーカー中で、プロペラ撹
拌機を用いて10分混練したのち、密閉して一夜静置し
た。
【0050】次いで、70℃で2時間、70℃から12
0℃に昇温させながら、2時間、120℃で2時間の温
度プログラムで硬化させた。
【0051】硬化のち、ダイヤモンドカッターで切断
し、酸素指数を測定したところ77%であった。
【0052】比較例6 不飽和ポリエステル樹脂75g(25重量%)、水酸化
アルミニウム225g(75重量%)、メチルエチルケ
トンパーオキサイド溶液0.75gを用いた以外は、実
施例10と同様に実施した。酸素指数60%であった。
【0053】実施例11 エポキシ樹脂(アデカ,Ep−4080、80g,EH
−260 20g)100g(27.2重量%)、水酸
化アルミニウム260g(70重量%)、酸性ピロリン
酸カルシウム10.5g(2.8重量%)を実施例10
と同様に混練し、50℃で5時間加熱し、硬化させた。
硬化物の酸素指数は69%であった。
【0054】比較例7 酸性ピロリン酸カルシウムを添加しなかった以外は、実
施例11と同様に実施した。硬化物の酸素指数は、58
%であった。
【0055】
【表1】 実施例12 メチルメタクリレートに、25重量パーセントのポリメ
チルメタクリレートを溶解して調整したメチルメタクリ
レートシロップ1kg(26重量%)に、エチレングリコ
ールリン酸エステル(城北化学(株)、以下、EGAP
と略す、リン含有量21重量%)238g(6.2重量
%)を加えて溶解した。
【0056】次に、アソビスイソブチロニトリル(以
下、AIBNと略す)0.8gを加え溶解した。これ
に、水酸化アルミニウム2.6kg(67.8重量%)を
加え、減圧脱泡機付ミキサーで、減圧下に10分混練、
脱泡した。混練体の一部を30×30×1.5cmの塩化
ビニル樹脂製のパイプをガスケットとして、ガラス板の
成型容器中に入れ、一夜静置した。
【0057】そののち、熱風乾燥機中で、60℃で2時
間、60℃から100℃に徐々に昇温しながら5時間、
100℃から120℃に昇温しながら2時間、120℃
で1時間、120℃から30℃に降温しながら9時間の
温度プログラムで樹脂を硬化させ、成型体を得た。
【0058】成型体を22cm×22cmに切断し、難燃性
試験(JIS−A1321)の難燃2級に関する表面試
験を行なった。その結果、排気温度面積60(℃×
分)、残炎時間19秒、CA =5%、亀裂変形なしで同
表面試験に合格した。
【0059】また、成型体の一部を用いて、酸素指数
(JIS−K7201)を測定したところ79%であっ
た。
【0060】比較例8 MMAシロップ1kg(25重量%)、AIBN0.5
g、水酸化アルミニウム3kg(75重量%)を用い
て、実施例12と同様にして成型体を得た。
【0061】成型品の難燃性試験結果は、温度・時間面
積325(℃×分)、残炎時間66秒、CA =17%、
亀裂・変形なしであり、難燃2級に不合格であった。ま
た、酸素指数は、55%であった。
【0062】実施例13 実施例12と同様にして調整したメチルメタクリレール
シロップ1kg(24.7重量%)に、EGAP95g
(2.3重量%)、AIBN0.8gを溶解した。
【0063】他方、水酸化アルミニウム2.85kg(7
0重量%)と酸性ピロリン酸ナトリウム108g(2.
7重量%)をミキサーで混合した。この両者を脱泡機付
ミキサーで15分脱泡混練した。混練体の一部を実施例
1と同様にして成型し、難燃2級の表面試験および酸素
指数を測定した。
【0064】その結果、温度・時間面積45(℃×
分)、残炎時間13秒、CA =3%、亀裂変形なしで、
難燃2級表面試験に合格した。また、酸素指数は、90
%以上であった。
【0065】実施例14 MMAシロップ100g(26.5重量%)に、酸性リ
ン酸ブチルエステル17.6g(4.7重量%)、AI
BN0.08gを溶解した。
【0066】これに、水酸化アルミニウム260g(6
9重量%)を加え、ポリプロピレン製ビーカー中でプロ
ペラ攪拌機を用いて10分混練し、密閉して一夜静置し
た。これを、乾燥機中で硬化させて、硬化体を得た。硬
化体をダイヤモンドカッターで切断し、酸素指数を測定
したところ、70%であった。
【0067】実施例15〜17 リンの酸素酸エステルの種類、リン酸の塩を表2に示す
とおりに変更した以外は実施例14と同様に実施した。
【0068】比較例9〜11 水酸化アルミニウムのかわりに、酸性ピロリン酸ナトリ
ウムを添加して、比較例2〜4と同様に実施した。
【0069】
【表2】 実施例18 不飽和ポリエステル樹脂(大日本インキ(株)TP−1
56)100g(26.7重量%)、水酸化アルミニウ
ム260g(69.5重量%)、EGAP14.3g
(3.8重量%)、メチルエチルケトンパーオキサイド
溶液1.5gをビーカー中で、プロペラ攪拌機を用いて
10分混練し、密閉して一夜静置した。
【0070】次いで、70℃で2時間、70℃から12
0℃に昇温しながら、2hr、120℃で2時間の温度プ
ログラムで硬化させた。
【0071】硬化ののち、ダイヤモンドカッターで切断
し、酸素指数を測定したところ、73%であった。
【0072】比較例12 不飽和ポリエステル樹脂75g(25重量%)、水酸化
アルミニウム225g(75重量%)、メチルエチルケ
トンパーオキサイド溶液0.75gを用いた以外は実施
例18と同様に実施した。酸素指数は60%であった。
【0073】
【発明の効果】本発明の難燃性樹脂組成物を用いること
により、優れた難燃性を有し、しかも高級な質感のある
成型品を得ることができる。
【0074】また、本発明の難燃性樹脂組成物を用いる
ことにより、成型、加工が容易な成型品を得ることがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08L 33:12 7921−4J 67:06 8933−4J

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反応性樹脂10重量部以上、40重量部以
    下、金属水酸化物60重量部以上、85重量部以下、亜
    リン酸、リン酸、縮合リン酸の金属塩またはアンモニウ
    ム塩、およびリンの酸素酸エステルから選ばれる少なく
    とも1種を、0.1重量部以上、35重量部以下を含む
    難燃性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】反応性樹脂が、ポリメチルメタクリレー
    ト、不飽和ポリエステル樹脂、アリルエステル樹脂およ
    びエポキシ樹脂から選ばれることを特徴とする請求項1
    記載の難燃性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】リンの酸素酸エステルが、ポリ(エチレン
    グリコールホスフェイト)であることを特徴とする請求
    項1記載の難燃性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】金属水酸化物が、水酸化アルミニウムまた
    は水酸化マグネシウムであることを特徴とする請求項1
    記載の難燃性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】リン酸の金属塩が、リン酸一水素カルシウ
    ム、リン酸二水素カルシウム、リン酸一水素マグネシウ
    ムおよびリン酸ホウ素から選ばれることを特徴とする請
    求項1記載の難燃性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】縮合リン酸の金属塩が、ピロリン酸二水素
    ナトリウム、ピロリン酸二水素カルシウムおよびピロリ
    ン酸二水素マグネシウムから選ばれることを特徴とする
    請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】反応性樹脂10重量部以上、40重量部以
    下、金属水酸化物60重量部以上、85重量部以下、亜
    リン酸、リン酸、縮合リン酸の金属塩またはアンモニウ
    ム塩、およびリンの酸素酸エステルから選ばれる少なく
    とも1種を、0.1重量部以上、35重量部以下を含む
    難燃性樹脂成型体。
  8. 【請求項8】反応性樹脂が、ポリメチルメタクリレー
    ト、不飽和ポリエステル樹脂、アリルエステル樹脂およ
    びエポキシ樹脂から選ばれることを特徴とする請求項7
    記載の難燃性樹脂成型体。
  9. 【請求項9】リンの酸素酸エステルが、ポリ(エチレン
    グリコールホスフェイト)であることを特徴とする請求
    項7記載の難燃性樹脂成型体。
  10. 【請求項10】金属水酸化物が、水酸化アルミニウムま
    たは水酸化マグネシウムであることを特徴とする請求項
    7記載の難燃性樹脂成型体。
  11. 【請求項11】リン酸の金属塩が、リン酸一水素カルシ
    ウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸一水素マグネシ
    ウムおよびリン酸ホウ素から選ばれることを特徴とする
    請求項7記載の難燃性樹脂成型体。
  12. 【請求項12】縮合リン酸の金属塩が、ピロリン酸二水
    素ナトリウム、ピロリン酸二水素カルシウムおよびピロ
    リン酸二水素マグネシウムから選ばれることを特徴とす
    る請求項7記載の難燃性樹脂成型体。
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