JPH05230117A - 共重合体ラテックスの製造方法 - Google Patents
共重合体ラテックスの製造方法Info
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Abstract
合体ラテックスを提供する。 【構成】 共役ジエン(イ)、エチレン性不飽和カルボ
ン酸(ロ)およびその他の単量体(ハ)の乳化共重合に
あたって、連鎖移動剤(ニ)として核置換α−メチルス
チレンの二量体(A)および他の連鎖移動剤(B)を併
用し、またこれらの連鎖移動剤を単量体の重合収率が8
5%を越える時点まで連続的に添加することを特徴とす
る共重合体ラテックスの製造方法。 【効果】 顔料塗工紙用のバインダーとして使用した際
に該塗工紙の耐ブリスター性とべた付き性とのバランス
が向上する。
Description
オフセット枚葉印刷、グラビア印刷および板紙その他の
印刷用塗工紙の塗工用、カーペットバッキング用、繊維
結合用あるいはその他一般の粘接着剤用に供される新規
共重合体ラテックスに関するものである。
ば紙塗工用バインダー、カーペットバックサイシング用
バインダー、不織布や人工皮革などの繊維結合用バイン
ダー、あるいは各種材料の粘接着剤などとして広く用い
られている。そして、共重合体ラテックスがこのような
用途に用いられる場合、該共重合体ラテックスは接着強
度が高く、かつ耐水性、乾燥加熱による耐ブリスター性
などに優れていることが要求される。
および光沢などの光学的特性の向上を目的として、抄造
された原紙表面に、カオリンクレー、炭酸カルシウム、
サチンホワイト、タルク、酸化チタンなどの顔料、それ
らのバインダーとしての共重合体ラテックスおよび保水
剤あるいは補助バインダーとしてのスターチ、ポリビニ
ルアルコール、カルボキシメチルセルロースなどの水溶
性高分子を主構成成分とする塗料が塗工されたものであ
って、従来からスチレンとブタジエンを主要単量体成分
とし、これらを乳化重合して得られたスチレン-ブタジ
エン系共重合体ラテックス、いわゆるSB系ラテックス
が汎用的に用いられている。
やパンフレット、広告類の需要の拡大に伴って塗工紙の
生産が著しく増大している。特に、オフセット輪転印刷
の高速印刷化傾向に伴い、塗工紙および顔料バインダー
の品質に対する要求水準もますます高度化しており、中
でも特に塗工紙の表面強度すなわちウェットピックとド
ライピック、印刷時の耐ブリスター性および平滑性など
の向上が要求されている。また一方塗工紙そのものの製
造も高速化しており、その主な障害であるロール汚れ性
の改良即ちべたつき性の減少もまた要求されている。こ
れら物性は互いに負の相関関係にあるため、高水準にバ
ランス化させる改良が一段と要求されている。
として用いられるSB系ラテックスの設計に特に強く依
存することから、これまで該SBラテックスの性能につ
いて種々の検討が加えられてきた。たとえば、共重合体
ラテックス皮膜のベンゼン、トルエン、テトラヒドロフ
ランなどの溶剤に対する不溶解部分の割合がピック強度
と耐ブリスター性の支配因子であることが確認されてい
ることから、この面より種々の検討がなされており、具
体的にはラテックス中の共重合体の組成およびゲル分率
を特定の範囲に調整することにより、優れた性能を発揮
させることが提案されている(特公昭59−3598
号、特公昭60−17879号、特開昭58−4894
号公報)。このラテックスのゲル分率は単量体組成、重
合温度をはじめとした様々な重合因子によって変化する
が、これを所望の水準に調整する方法は連鎖移動剤の添
加が一般的かつ簡便である。連鎖移動剤として、従来か
ら四塩化炭素に代表されるハロゲン化炭化水素、t−あ
るいはn−ドデシルメルカプタンに代表されるアルキル
メルカプタン、スルフィドなどが使用されてきた。また
特定の連鎖移動剤としてターピノーレン、α−メチルス
チレンダイマーなどを使用することも提案されている
(米国特許2922781、特開平3−109451号
公報)。
き性はSB系ラテックスにおいてそのゲル分率が高い物
ほど良好になるのに対して、耐ブリスター性はゲル分率
の低いものほど良好となることが認められており、ピッ
ク強度、べた付き性、耐ブリスター性および平滑性など
を同時に高い水準にまで向上させるには、前記技術はい
ずれも十分に満足しうるものではない。
まな検討が加えられてきたが、やはり充分に満足できる
ものではなかった。
では塗工紙の印刷のより一層の高速化に対応することが
できず、高品質の塗工紙の製造を可能にする耐ブリスタ
ー性、及びべたつき性の改良されたバインダーとしての
共重合体ラテックスの出現が強く求められているのが現
状である。
情のもとで、印刷用塗工紙における耐ブリスター性とべ
たつき性とののバランスや、カーペットバックサイジン
グおよび粘接着剤における接着力をより向上させるため
の高性能の共重合体ラテックスを提供することを目的と
して種々検討を行った結果、共役ジエン、エチレン性不
飽和カルボン酸およびこれらと共重合可能なその他の単
量体の乳化重合にあたって、特定の連鎖移動剤の組合せ
と特定の連鎖移動剤の添加法を用いることにより、得ら
れた共重合体ラテックスが、意外にも前記の目的が達せ
られたものであることを見いだしてなされたものであ
る。
ン性不飽和カルボン酸およびこれらと共重合可能なその
他の単量体の合計100重量部を乳化共重合するにあた
って、連鎖移動剤として0.05ないし2.0重量部の
下記(1)式で示される核置換α−メチルスチレンの二
量体(A)および0.05ないし3重量部の他の連鎖移
動剤(B)を組合せて用い、かつまたこの連鎖移動剤
(A)およびまたは(B)を単量体の重合収率が85%
を越える時点まで連続的に添加を続けることを特徴とす
る共重合体ラテックスの製造方法であり、また、単量体
の重合収率が85%を越える時点まで連続的に添加を続
ける連鎖移動剤が(B)であって、この(B)の添加量
が、重合収率が70%となる時点までにx部、70%と
なった時点以降にy部であって、xとyとの関係が下記
(a)式で示される上記の共重合体ラテックスの製造方
法であり、さらには上記共重合体ラテックスと無機顔料
からなる紙塗工様あるいはカーペットバックサイジング
用組成物である。
スのゲル分率を所望の水準に調整する方法は連鎖移動剤
の添加が一般的かつ簡便であるが本発明の共重合体ラテ
ックスを調製する乳化重合においては、特定の量の前記
(1)式で示される核置換α-メチルスチレンの二量体
(A)および特定の量のその他の連鎖移動剤(B)を用
いることが必須である。
メチルスチレンの二量体(A)の具体例としては、o−
イソプロペニルトルエン、p−イソプロペニルトルエ
ン、2,3−ジメチル−α−メチルスチレン 、2,4
−ジメチル−α−メチルスチレン、3,4−ジメチル−
α−メチルスチレン、p−イソプロピル−α−メチルス
チレン、2,6−ジメチル−4−tert−ブチル−α
−メチルスチレン、o−クロル−α−メチルスチレン、
m−クロル−α−メチルスチレン、p−クロル−α−メ
チルスチレン、2,5−ジクロル−α−メチルスチレ
ン、3,4−4−ジクロル−α−メチルスチレン、3,
5−ジクロル−α−メチルスチレン、3−クロル−2−
メチル−α−メチルスチレン、4−クロル−3−メチル
−α−メチルスチレン、3−ブロム−2−メチル−α−
メチルスチレン、3−ブロム−4−メチル−α−メチル
スチレン、3−フルオル−4−メチル−α−メチルスチ
レン、p−クロルメチル−α−メチルスチレン、2,6
−ジメトキシ−α−メチルスチレン、p−(2−クロロ
エトキシ)−α−メチルスチレン、4−メチル−2−ヒ
ドロキシ−α−メチルスチレン、p−グリシジル−α−
メチルスチレン、4−アセチル−α−メチルスチレン、
p−メチルメルカプト−α−メチルスチレン、p−エチ
ルメルカプト−α−メチルスチレンなどの二量体を挙げ
ることができる。本発明においては、上記の核置換α−
メチルスチレンの二量体はすべて用いることができる
が、好ましい具体例としては、2,4−ジフェニル−4
−メチル−1−ペンテン、およびこれと2,4−ジフェ
ニル−4−メチル−2−ペンテンとの混合物などを挙げ
ることができる。
t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン
などのアルカンチオール:メルカプトエタノール、メル
カプトプロパノールなどのチオアルキルアルコール:チ
オグリコール酸、チオプロピオン酸などのチオアルキル
カルボン酸:チオグリコール酸オクチルエステル、チオ
プロピオン酸オクチルエステルなどのチオカルボン酸ア
ルキルエステル:ジメチルスルフィド、ジエチルスルフ
ィドなどのスルフィドなどがあげられる。上記の連鎖移
動剤(B)の好ましい例としてはチオアルキルカルボン
酸アルキルエステルがあげられる。
(A)とその他の連鎖移動剤(B)の使用量は単量体の
合成100重量部に対し、それぞれ0.05ないし2重
量部、0.05ないし3重量部の範囲にあることが必要
である。この範囲を外れると本発明の効果が良好に発揮
されない。また、連鎖移動剤の添加方法については特定
の手法が必要である。すなわち、単量体の重合収率が8
5%を越える時点まで連鎖移動剤の添加を連続的に続け
ることが必須であり、さらには連鎖移動剤(B)の添加
量を、単量体の重合収率が70%となる時点までにx部
(これをB−1とする)、70%となった時点から85
%を越える時点までにy部(これをB−2とする)とし
たとき、xとyが下記(a)式で示される関係にあるこ
とが必須である。これらの方法以外の添加方法によって
は耐べたつき性などの本発明の効果が発揮されない。ま
た連鎖移動剤(B)の添加終了のより好ましい時期は単
量体の重合収率が90%を越える時点でありまた最も好
ましくは単量体の重合収率が95%を越える時点であ
る。この条件を満たすために、単量体混合物添加終了後
もひきつづき連鎖移動剤(B)の添加を続けることもあ
りえるが、これは連鎖移動剤(B)の好ましい添加方法
のひとつである。
性不飽和カルボン酸、およびこれらと共重合可能なその
他の単量体から構成される単量体を乳化共重合させて得
られる。共役ジエン(イ)としては、ブタジエン、イソ
プレン、2−クロル−1,3−ブタジエンなどがある。
その使用量は全単量体基準で20〜90重量%の範囲で
あることが望ましい。さらに塗工紙用共重合体ラテック
スの場合、この共役ジエンの一層好ましい量の範囲は2
0〜70重量%である。
5〜10重量%の範囲であることが好ましい。0.5重
量%未満ではラテックスの分散安定性を高い水準で保つ
ことができず、塗料調製や塗工時に種々問題を発生して
しまう。また、ピック強度も劣る。10重量%を越えて
含ませるとラテックスや塗料の粘度が高くなり過ぎ、ま
た耐水性も損なわれることになる。エチレン性不飽和カ
ルボン酸の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、ク
ロトン酸などの一塩基性カルボン酸、イタコン酸、マレ
イン酸、フマール酸などの二塩基性カルボン酸およびそ
のモノエステルなどを挙げることができる。
量体(ハ)の例のなかでもっとも代表的かつ有効にもち
いられるのは芳香族(ジ)ビニル化合物であり、ついで
(メタ)アクリル酸エステル、シアン化ビニル化合物、
エチレン性アミドモノマーなどである。芳香族(ジ)ビ
ニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、
クロロスチレン、アルキルスチレン、ジビニルベンゼン
などがあげられる。
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)ア
クリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートさらには、
グリシジル(メタ)アクリレート、エチレングリコール
ジ(メタ)アクリレートなどがあげられる。
ニトリル、メタクリロニトリルなどがあげられる。エチ
レン性アミドモノマーとしては、(メタ)アクリルアミ
ド、N−メチロール(メタ)アクリルアミドなどがあげ
られる。そのほかに、酢酸ビニルのごときビニルエステ
ル、塩化ビニル、塩化ビニリデンのごときハロゲン化ビ
ニル、アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレートなどのエチレン性アミンモノマ
ー、スチレンスルホン酸ソーダなどを例示することがで
きる。
法は、水、界面活性剤、単量体、ラジカル重合開始剤、
および必要ならばその他の原料を基本構成成分とする分
散系において、これらの原料をラジカル乳化重合によっ
て共重合体粒子の水分散液とする製造法である。一般的
に共重合体濃度は40〜60重量%の範囲である。共重
合体ラテックスの粒子径は界面活性剤およびまたはシー
ドラテックスの使用割合によって調整することができ、
概ねその使用割合を高くするほど生成共重合体ラテック
スの粒子径は小さくなる。ここで、粒子径の好ましい範
囲は0.05〜1μmでありさらに好ましくは0.07
〜0.5μmである。
ジン酸せっけん、アルキルスルホン酸塩、ジアルキルア
リールスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリ
オキシエチレンアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンア
ルキルアリール硫酸塩などのアニオン性界面活性剤、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンソル
ビタン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレ
ンブロックコポリマーなどのノニオン性界面活性剤、カ
チオン性界面活性剤がある。これら界面活性剤の他の例
としては、「界面活性剤ハンドブック(高橋、難波、小
池、小林:工学図書、1972)」に記載されているも
のなどがあげられる。界面活性剤は通常、アニオン性界
面活性剤単独またはアニオン性/ノニオン性の混合系で
用いられ、単量体に対する使用割合としては0.05〜
2重量%の範囲が好ましく用いられる。
の存在下でラジカル分解して単量体の付加重合を開始さ
せる化合物であって、ペルオキソ二硫酸塩、過酸化物、
アゾビス化合物などが一般的に用いられる。その具体例
としてはペルオキソ二硫酸カリウム、ペルオキソ二硫酸
ナトリウム、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、過酸化水
素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化ベンゾ
イル、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、クメンハ
イドロパーオキサイドなどがあり、また他に、「POL
YMER HANDBOOK 3rd Ed.(J.B
randrup,E.H.Immergut:John
Willy & Sons,1989)」に記載され
ている化合物があげられる。このなかでも特にペルオキ
ソ二硫酸塩が本発明の効果を良好に発揮し、最も好まし
く用いられる。重合開始剤の使用割合は単量体に対して
通常0.2〜2.0重量%である。なお、重合温度は通
常60〜90℃の範囲が一般的であるが、重合速度の促
進あるいはより低温での重合を望むときには重亜硫酸ナ
トリウム、アスコルビン酸あるいはその塩、エリソルビ
ン酸あるいはその塩、ロンガリットなどの還元剤を重合
開始剤に組み合わせて用いる、いわゆるレドックス重合
法を用いることができる。
加することもしばしばおこなわれる。たとえば、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、炭
酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸水素二ナト
リウムなどのpH調節剤やエチレンジアミン四酢酸ナトリ
ウムなどの各種キレート剤などである。本発明の共重合
体ラテックスを紙塗工用塗料のバインダーとして用いる
においては通常の実施態様でおこなうことができる。す
なわち、分散剤を溶解させた水中に無機顔料およびある
いは有機顔料、水溶性高分子、各種添加剤とともに共重
合体ラテックスを混合し、均一分散液とする態様であ
る。そして、この塗料は各種ブレードコーター、ロール
コーターなど通常の方法によって原紙に塗工することが
できる。
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。
子の水性分散体(シード固形分濃度30重量%)を、か
くはん装置と温度調節用ジャケットを取り付けた耐圧反
応容器に入れ、さらに水70重量部、ラウリル硫酸ナト
リウム1.2重量部、イタコン酸およびあるいはフマー
ル酸を仕込み、内温を80℃に昇温し、ついでモノマー
と連鎖移動剤(A)からなる混合液と、水15重量部、
ペルオキソ二硫酸ナトリウム1重量部、水酸化ナトリウ
ム0.2重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム0.1重量部からなる水溶液とをそれぞれ時刻0から
4時間および5時間をかけて添加した。また別に、連鎖
移動剤(B−1)を時刻0から時刻Zまで、(B−2)
を時刻Zから時刻Yまで添加した。そして80℃の温度
を水溶液添加終了から2時間保ったのち冷却し、次いで
生成した共重合体ラテックスをpHが8となるよう水酸
化カリウムと水酸化ナトリウムを添加してからスチーム
ストリッピング法により未反応かつ揮発性の単量体およ
び連鎖移動剤を除去し、網目75μmのろ布でろ過し
た。なお、すべての共重合体ラテックスは最終的に固形
分濃度が50重量%になるように調整した。
および使用量(重量部)を表1、2および3に示す。ま
た重合収率は下記(b)式により求めた。
テックスについて、紙塗工用バインダーとしての性能評
価をおこなった。その結果を表6に示す。なお、塗工塗
料は表4に示す配合で、不揮発分濃度が64重量%にな
る水量で高速かくはん機で調製した。塗料のpHはアンモ
ニア水で9.0に調整した。この塗料を用いての塗工紙の
調製条件を表5に示す。また、ラテックスおよび塗工紙
の性能評価は、以下の方法によりおこなった。
り塗布し、50℃・1時間加熱して皮膜を作成する。こ
の皮膜と黒ラシャ紙を合わせベンチスーパーカレンダー
により200kg/m・70℃条件下で圧着させる。こ
れをひきはがして黒ラシャ紙のラテックス皮膜への転写
の程度を目視判定し五段階に評価する(点数の大きいの
が良い)。
印刷インク(WebbZett黄、大日本インク社製)
0.3ccをべた刷りする。この印刷された塗工紙を適
当な大きさに裁断し、その試験片を所定の温度に調整し
たシリコンオイル恒温槽に浸してブリスターが発生する
か否かを観察する。恒温槽の温度を変化させてこの試験
をおこない、ブリスターの発生が認められる最低温度を
求める。この温度が高いものほど耐ブリスター性に優れ
る。
ラックス50紅B;タック値18、東華色素社製)0.
4cc5回重ね刷りをおこない、ゴムロールに現れたピ
ッキング状態を別の台紙に裏取りし、その程度を観察す
る。評価は10点評価法でおこない、ピッキング現象の
少ないものほど高得点とした。
してから、印刷インク(SDスーパーデラックス50紅
B;タック値18、東華色素社製)0.4cc1回刷り
をおこない、ゴムロールに現れたピッキング状態を別の
台紙に裏取りし、その程度を観察する。評価は10点評
価法でおこない、ピッキング現象の少ないものほど高得
点とした。
バインダーとして用いた塗工紙は耐ブリスター性、べた
つき性及びピック強度とが高度にバランスされたもので
あることが理解される。
テックスについて、カーペットバックサイジング用バイ
ンダーとしての性能評価をおこなった。その結果を表9
に示す。なお、接着塗料は表7に示す配合で、不揮発分
濃度が70重量%になる水量で高速かくはん機で調製し
た。この塗料を用いてのカーペットの調製条件を表8に
示した。また、カーペットバックサイジング性能である
剥離強度および抜糸強度の測定は、JIS L−102
1に準拠した。平均値の高いものほど優れる。
バインダーとして用いたカーペットは剥離強度と抜糸強
度が高度に向上したものであることがわかる。
テックスについて、粘着剤としての性能を評価した。そ
の結果を表10に示す。粘着試料は、以下に示す方法に
より作成した。得られた共重合体ラテックスに、ポリア
クリル酸ナトリウム約0.5重量部を添加して粘度を約
10,000cpsに調整し、剥離紙上に約45ドライ
g/m2の塗工量で均一に塗工後、120℃の熱風で
2.5分乾燥した。得られた剥離紙上の乾燥塗膜を延伸
したポリプロピレンフィルム(厚さ約80μm)のコロ
ナ放電処理面に圧着させ、乾燥塗膜を該ポリプロピレン
フィルムに転写したものを粘着試料とした。粘着試料は
温度23℃、相対温度65%の条件下で1週間養生後、
粘着物性について測定した。また、粘着剤性能は以下の
方法により測定した。
さで2kgのローラーを1往復させて貼りつけ、接着面
を引張試験機の引張方向と平行にセットし、40℃の雰
囲気下、2mm/分の速度でセン断力を測定した。 (ヘ)低温粘着力 幅25mm、長さ250mmの粘着試料の粘着層を表に
して輪(ループ)をつくり、0℃の雰囲気下、500m
m/minの速度で段ボール表面にほとんど圧力無しの
状態で接触させる。接触してから3秒後、同じく500
mm/minの速度で引きはがす時の剥離接着強度を測
定した。
密度ポリエチレン(PE)板に幅25mmの粘着試料を
2kgのローラーで1往復して貼り合わせ、貼り付けて
から20分経過後、500mm/minの速度で180
°ピール強度を測定した。
を用いた粘着剤試料は高温凝集力、低温粘着力とPE接
着力が高度に向上したものであることがわかる。
ック強度と他の性能とのバランスを向上させ、あるいは
またカーペットバックサイジングおよび粘接着剤におけ
る接着力をより向上させうる高性能の共重合体ラテック
スを容易に得ることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 共役ジエン、エチレン性不飽和カルボン
酸およびこれらと共重合可能なその他の単量体の合計1
00重量部を乳化共重合するにあたって、連鎖移動剤と
して0.05ないし2.0重量部の下記(1)式で示さ
れる核置換α−メチルスチレンの二量体(A)および
0.05ないし3重量部の他の連鎖移動剤(B)を組合
せて用い、かつまたこの連鎖移動剤(A)およびまたは
(B)を単量体の重合収率が85%を越える時点まで連
続的に添加を続けることを特徴とする共重合体ラテック
スの製造方法。 【化1】 - 【請求項2】 単量体の重合収率が85%を越える時点
まで連続的に添加を続ける連鎖移動剤が(B)であっ
て、この(B)の添加量が、重合収率が70%となる時
点までにx部、70%となった時点以降にy部であっ
て、xとyとの関係が下記(a)式で示される請求項1
の共重合体ラテックスの製造方法。 【数1】 - 【請求項3】 請求項1および2の共重合体ラテックス
と無機顔料からなる紙塗工用あるいはカーペットバック
サイジング用組成物。
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---|---|---|---|
JP17384791A JP3169638B2 (ja) | 1991-07-15 | 1991-07-15 | 共重合体ラテックスの製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH05230117A true JPH05230117A (ja) | 1993-09-07 |
JP3169638B2 JP3169638B2 (ja) | 2001-05-28 |
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ID=15968264
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JP17384791A Expired - Lifetime JP3169638B2 (ja) | 1991-07-15 | 1991-07-15 | 共重合体ラテックスの製造方法 |
Country Status (1)
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