JPH05229946A - トリアゾロフタラジン誘導体を含有する抗潰瘍剤 - Google Patents

トリアゾロフタラジン誘導体を含有する抗潰瘍剤

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JPH05229946A
JPH05229946A JP3334492A JP3334492A JPH05229946A JP H05229946 A JPH05229946 A JP H05229946A JP 3334492 A JP3334492 A JP 3334492A JP 3334492 A JP3334492 A JP 3334492A JP H05229946 A JPH05229946 A JP H05229946A
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JP
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phthalazine
triazolo
compound
methyl
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JP3334492A
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English (en)
Inventor
Chikako Shimizu
千賀子 清水
Yasuhiro Unnaka
恭裕 雲中
Toshiyuki Nishio
俊幸 西尾
Shuichi Kikuchi
修一 菊池
Takemasa Hase
岳真 長谷
Toshio Kurihara
利夫 栗原
Akihiro Matsuura
昭宏 松浦
Hiroshi Okumura
浩 奥村
Naoki Ashizawa
直樹 芦澤
Fujio Kobayashi
富二男 小林
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Sapporo Breweries Ltd
Original Assignee
Sapporo Breweries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記の一般式(I) 【化1】 (式中、R1は水素原子または低級アルキル基、R2は置
換基を有するかまたは有しないフェニル基、あるいはピ
リジル基、もしくはフラニル基である。)で表されるト
リアゾロフタラジン誘導体又はその医薬的に許容される
塩を有効成分として含有する抗潰瘍剤。 【効果】 胃酸分泌抑制作用と胃粘膜保護作用を併せ持
ち、安全性も高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はトリアゾロフタラジン誘
導体又はその医薬的に許容される塩、及びそれを含有す
る抗潰瘍剤に関し、詳しくは胃酸分泌抑制作用と胃粘膜
保護作用を有するトリアゾロフタラジン誘導体又はその
医薬的に許容される塩を有効成分として含有する抗潰瘍
剤に関する。
【0002】
【従来の技術、発明が解決しようとする課題】胃、十二
指腸潰瘍などの消化性潰瘍の成因は、主として二つの調
節因子、すなわち胃酸、ペプシン分泌などの攻撃因子
と、粘液、胃粘膜バリアや胃粘膜の抵抗性などの防御因
子のバランスが崩れることである。前者の抑制薬として
シメチジン(Cimetidine )、ラニチジン(Ranitidin
e)に代表されるH2 ブロッカーや、オメプラゾールの
ようなH++アデノシントリフォスファターゼ阻害剤が
知られているが、再発性が最大の欠点である。また、胃
粘膜防御因子の増強薬としてはソファルコンやセトラキ
サート、イルソグラジン、プロスタグランジン製剤など
が知られているが、前者に比べて治癒率は低く、しかも
自覚症状の消失が遅れる傾向にあり、前者との併用にと
どまっている。したがって新しい抗潰瘍剤としては攻撃
因子抑制作用と胃粘膜防御作用を合わせ持つ化合物が望
ましいが、今のところ十分効果を持つ化合物は見いださ
れていない。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述のよ
うな状況に鑑みて、胃酸分泌抑制作用と胃粘膜防御作用
の両方を具備し、かつ従来知られている化合物よりも優
れた抗潰瘍作用と高い安全性を有する化合物を見出すべ
く鋭意研究を行った結果、ある種のトリアゾロフタラジ
ン誘導体がその目的に適合することを見出して本発明を
完成した。
【0004】すなわち本発明は、下記の一般式(I)
【0005】
【化2】
【0006】(式中、R1は水素原子またはメチル基、
R2は置換基を有するかまたは有しないフェニル基、あ
るいはピリジル基、もしくはフラニル基である。)で表
されるトリアゾロフタラジン誘導体又はその医薬的に許
容される塩を有効成分として含有する抗潰瘍剤を提供す
るものである。
【0007】本発明の化合物のうち一部はジャーナル
オブ メディシナルケミストリー、第34巻、281−
290頁、1991年にベンゾジアゼピンレセプター作
用薬の合成中間体として開示されているが、抗潰瘍作用
については触れられておらず、本発明者らが今回初めて
これら化合物に抗潰瘍作用を見出した。これら化合物の
構造はこれまで報告されている抗潰瘍薬には見られない
新しい骨格を有するものである。
【0008】本発明の化合物の具体例としては、例えば
以下に示す化合物を挙げることができる。
【0009】3−(p−クロロフェニル)[1,2,
4]トリアゾロ[3,4−a]フタラジン、3−(m−
クロロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[3,4−
a]フタラジン、3−(o−クロロフェニル)[1,
2,4]トリアゾロ[3,4−a]フタラジン、3−
(2−フラニル)[1,2,4]トリアゾロ[3,4−
a]フタラジン、3−(3−フラニル)[1,2,4]
トリアゾロ[3,4−a]フタラジン、3−(o−フル
オロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[3,4−
a]フタラジン、3−(m−フルオロフェニル)[1,
2,4]トリアゾロ[3,4−a]フタラジン、3−
(p−フルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ
[3,4−a]フタラジン、3−フェニル[1,2,
4]トリアゾロ[3,4−a]フタラジン、
【0010】3−(2−ピリジル)[1,2,4]トリ
アゾロ[3,4−a]フタラジン、3−(3−ピリジ
ル)[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]フタラジ
ン、3−(4−ピリジル)[1,2,4]トリアゾロ
[3,4−a]フタラジン、6−メチル−3−(2−ピ
リジル)[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]フタ
ラジン、6−メチル−3−(3−ピリジル)[1,2,
4]トリアゾロ[3,4−a]フタラジン、6−メチル
−3−(4−ピリジル)[1,2,4]トリアゾロ
[3,4−a]フタラジン、6−メチル−3−フェニル
[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]フタラジン、
3−(p−クロロフェニル)−6−メチル[1,2,
4]トリアゾロ[3,4−a]フタラジン、3−(m−
クロロフェニル)−6−メチル[1,2,4]トリアゾ
ロ[3,4−a]フタラジン、3−(o−クロロフェニ
ル)−6−メチル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−
a]フタラジン、3−(p−フルオロフェニル)−6−
メチル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]フタラ
ジン、3−(m−フルオロフェニル)−6−メチル
[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]フタラジン、
3−(o−フルオロフェニル)−6−メチル[1,2,
4]トリアゾロ[3,4−a]フタラジン、3−(2−
フラニル)−6−メチル[1,2,4]トリアゾロ
[3,4−a]フタラジン、3−(3−フラニル)−6
−メチル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]フタ
ラジン。
【0011】また、本発明の化合物の医薬的に許容され
る塩としては、医薬に一般的に使用されている医薬的に
許容されるいかなる塩も使用できるが、例えば、塩酸
塩、硫酸塩等の無機酸塩、酢酸塩、蓚酸塩等の有機酸塩
が挙げられる。本発明の化合物のうち、6位にメチル基
を持たない化合物の製造法はジャーナル・オブ・メディ
シナル・ケミストリー第34巻、281−290頁、1
991年に詳しく記載されているので、6位にメチル基
を持つものの製造法について以下に説明する。
【0012】
【化3】
【0013】(式中、R2は前述と同じ意味を持つ。)
【0014】まず、式(II)で表される4−メチル−1
(2H)−フタラジノン(シンセシス、第1巻、43−
45頁、1977年)をオキシ塩化リン中80℃乃至9
0℃に加熱条件下クロル体(III) とした後、メタノー
ルもしくはエタノールなどのアルコール溶媒中ヒドラジ
ンと反応させることによりメチルヒドララジン(IV)を
得る。反応時間は1時間乃至3時間が好ましい。
【0015】アルゴン気流下、メタノールもしくはエタ
ノールなどのアルコール溶媒中、化合物(IV)と各種ア
ルデヒドとを、70℃〜溶媒沸点で3時間乃至15時間
加熱反応させてシッフ塩基とした後、臭素−無水酢酸−
氷酢酸中で10時間乃至25時間反応させ、目的物であ
る一般式(I)で表される目的物に導く。反応温度は9
0℃乃至100℃が望ましい。
【0016】本発明の抗潰瘍剤は、後述の試験例から明
らかなように胃酸分泌抑制作用と胃粘膜保護作用を合わ
せ持つ抗潰瘍剤であるとともに、安全かつ安定である。
従って、本発明の抗潰瘍剤は、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、
胃炎、ゾーリンガーエリソン症候群などの予防ならびに
治療に有効である。本発明の化合物を上記の疾患の治療
あるいは予防を目的として投与する場合、錠剤、散剤、
顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤などとして経口的に投
与しても良いし、また坐剤、注射剤、外用剤などとして
非経口的に投与しても良い。
【0017】製剤化の際は、通常の製剤担体を用い、当
該技術分野における常法に従って製造できる。すなわ
ち、経口的固形製剤を製造する場合は、主薬に賦形剤お
よび必要に応じて結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯
味剤、矯臭剤などを加えた後、常法に従って錠剤、被覆
製剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤などとする。ここで賦
形剤としては、例えば乳糖、コーンスターチ、白糖、ブ
ドウ糖、ソルビット、結晶セルロース、二酸化ケイ素な
どが用いられる。また結合剤としては、例えばポリビニ
ルアルコール、ポリビニルエーテル、エチルセルロー
ス、メチルセルロース、アラビアゴム、トラガンド、ゼ
ラチン、シェラック、ヒドロキシプロピルスターチ、ポ
リビニルピロリドンなどが用いられる。また、崩壊剤と
しては、例えば澱粉、寒天、ゼラチン末、結晶セルロー
ス、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、クエン酸カ
ルシウム、デキストリン、ペクチンなどが用いられる。
矯味、矯臭剤としては、例えばココア末、ハッカ油、龍
脳、桂皮末などが用いられる。これらの錠剤、顆粒剤に
糖衣、ゼラチン衣、その他必要により適宜コーティング
を施すことは何等差し支えない。なお、非経口投与のた
めの注射剤を調製する場合には、必要に応じて主薬にp
H調整剤、緩衝剤、安定化剤、可溶化剤などを添加し、
常法により皮下、筋肉内、静脈内用注射剤とする。
【0018】本発明の化合物は、前述のように、経口的
または非経口的に投与してよく、その投与量は症状の程
度、患者の年齢、潰瘍の種類、既住歴などによって著し
く異なるが、通常成人一日あたり約0.01〜200mg/kg、
好ましくは0.05〜50mg/kg、より好ましくは0.1〜10mg
/kgの割合で、一日1〜数回に分けて投与する。
【0019】次に、本発明の化合物の急性毒性と安定性
を下記試験により確認した。 急性毒性試験 本発明の化合物を5週令のICR雄性マウスに300mg
/kg単回投与し、5日間観察したところ、死亡例は認め
られなかった。 安定性試験 本発明の化合物の10mgを試験管にとり、温度40℃、
相対湿度75%の条件下に80時間放置した。この検体
をメタノールに溶解し、薄層クロマトグラフィー(シリ
カゲル)に付し、塩化メチレン:メタノール=9:1の
溶媒で展開したところ、試験前と後では変化を認めなか
った。この結果から、本発明にかかる化合物は非常に安
定であることがわかる。
【0020】
【発明の効果】本発明のトリアゾロフタラジン誘導体及
びこれらの医薬的に許容される塩は、胃酸分泌抑制作用
と胃粘膜保護作用を併せ持っており、且つ、これらの化
合物は安全性も高いので、優れた抗潰瘍薬として人また
は動物の消化器系潰瘍の治療、予防に有用である。
【0021】
【実施例】以下、合成例、製剤例及び試験例により本発
明を詳述するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。なお、合成例中、1H−NMR、13C−NMR及
びMS(EIまたはCI)はそれぞれプロトン核磁気共
鳴スペクトル、カーボン核磁気共鳴スペクトル、質量分
析スペクトル(EI法)、質量分析スペクトル(CI
法)を表す。 合成例1−(a)〜(f) 塩酸ヒドララジン(500mg,2.54mmol)とニコチ
ンアルデヒド(313mg,2.95mmol)をメタノール
に溶かし、アルゴン中3時間還流させた。メタノールを
留去した後、1N炭酸ナトリウム水溶液を加え、生じた
固体を濾取した。水とエーテルで固体を洗浄し、高度真
空ポンプで乾燥させ、黄色結晶を得た。この結晶を氷酢
酸1ml、無水酢酸0.73gに溶かし、臭素(0.12
ml)を氷酢酸0.5mlに溶かしたものを加えて、90℃
で15時間攪拌した。反応液を乾固させた後、氷中に残
渣を懸濁させ、さらに5N水酸化ナトリウム水溶液を加
えて生じた結晶を濾取し乾固させた。エタノール−酢酸
エチルで再結晶し、目的物1−(a)(597mg,9
5.0%)を得た。
【0022】合成例1−(b)から1−(f)の化合物
も同様の方法で合成した。結果を表1に示す。
【0023】
【表1】 合成例1−(a)〜(f)の化合物は、表1に示した融
点の他、1H−NMR、MS(EI)でそれぞれ構造を
確認した。
【0024】合成例2 4−メチル−1(2H)−フタラジノン(1.00g,
6.24mmol)にオキシ塩化リン5mlを加え、80℃で
3時間攪拌した。冷却後、氷水中に注ぎ炭酸水素ナトリ
ウムで中和し、クロロホルムで抽出して乾固させた。残
渣にエタノール5mlとヒドラジン一水和物(468mg,
9.36mmol)を加えて、1時間還流させ、溶媒を留去
した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精
製し、4−メチルヒドララジン(783mg,72.0
%)を得た。
【0025】4−メチルヒドララジン(442mg,2.
54mmol)とニコチンアルデヒド(313mg,2.95
mmol)をメタノール5mlに溶解し、アルゴン中3時間還
流させた。メタノールを留去した後、1N炭酸ナトリウ
ム水溶液を加え、生じた固体を濾取し、高度真空ポンプ
で乾燥させ黄色結晶を得た。この結晶を氷酢酸1ml、無
水酢酸730mgに溶解し、これに臭素(0.12ml)を
氷酢酸0.5mlに溶解させたものを加え、90℃で15
時間加熱した。反応液を乾固した後、氷水中に残渣を懸
濁させ、5N水酸化ナトリウム水溶液を加えて、生成し
た結晶を乾固させた。エタノール−酢酸エチルで再結晶
を行い、目的物である6−メチル−3−(3−ピリジ
ル)[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]フタラジ
ン(630mg,95.0%)を得た。この化合物は新規
化合物であり、その物理化学的性質を以下に示す。1 H-NMR(DMSO)δ(ppm): 2.90(3H, s), 7.65-7.95(1H,
m), 8.00(1H, t, J=7.8Hz), 8.09(1H, t, J=7.8Hz), 8.
28-8.30(1H, m), 8.61(1H, d, J=7.8Hz), 8.72-8.74(2
H, m), 9.55(1H, s)13 C-NMR(DMSO)δppm: 19.7, 122.5, 123.1, 123.8, 12
7.4, 131.2, 134.0, 134.6, 143.6, 147.9, 150.6 MS(CI)m/z: 262(MH+)
【0026】製剤例1 錠剤 合成例2で合成した本発明の化合物0.5重量部及び乳
糖4.5重量部を混合粉砕し、この混合物に乳糖48重
量部、結晶セルロース22.5重量部及びステアリン酸
マグネシウム0.4重量部を加えて均一に混合し、打錠
機を用いて加圧成形して75mg/錠の錠剤とした。 製剤例2 カプセル剤 合成例2で合成した本発明の化合物0.5重量部及び乳
糖4.5重量部を混合粉砕し、この混合物に乳糖14.
5重量部、トウモロコシデンプン60.0重量部及びス
テアリン酸マグネシウム2.0重量部を加えて均一に混
合した。これを1カプセルあたり200mgの割合で3
号ゼラチン硬カプセルに充填してカプセル剤とした。
【0027】次に本発明の化合物の、胃酸分泌抑制作用
及び胃粘膜保護作用を確認した試験の方法及びその結果
について説明する。 試験例1 塩酸・エタノール胃粘膜潰瘍モデル(胃粘膜
保護作用の確認) 24時間絶食した雄性SD系ラット(1群5〜6匹)に
被験薬物を経口投与し、その1時間後に150mM塩酸を
含む60%エタノールを5ml/kgの用量で経口投与し
た。さらにその1時間後、ラットをエーテル麻酔致死さ
せて胃を摘出し、ホルマリン固定後、胃粘膜の損傷部の
面積を画像解析装置を用いて計測した。
【0028】被験薬物を投与しなかったコントロールラ
ット(6匹)についても同様の処理を行い、下記の式に
より損傷面積減少率を求め、以下の判定基準により、胃
粘膜保護作用の程度を判定した。結果を表2に示す。 損傷面積減少率(%)=〔(S1−S2)/S1〕×1
00 S1=コントロールラットの平均損傷面積 S2=被験薬物投与ラットの平均損傷面積 判定基準 減少率 50%未満 − 50%以上 60%未満 + 60%以上 90%未満 ++ 90%以上 +++
【0029】
【表2】
【0030】試験例2 幽門結紮ラットモデル(胃酸分
泌抑制作用の確認) 6〜7週令の雄性SPラットを目の粗い金網を敷いたケ
ージで48時間絶食飼育し、実験当日の早朝からはさら
に絶水した。体重が各群で平均化するように群分けし、
一群5〜6匹とした。ラットをエーテルで軽麻酔後、腹
部の毛を刈り、剣状突起の約1cm下部で正中に対し垂直
に約1.5cm切開した。胃を体外に引出し、幽門と十二
指腸の結合部を絹糸で結紮した。
【0031】被験薬物は十二指腸へ投与し、腹筋、腹部
の皮膚を縫合後、ラットをケージに戻して絶食、絶水下
で5時間放置した。5時間後、ラットを過量のエーテル
麻酔で殺し、胃を摘出後、本胃部に小孔をあけ、胃液を
試験管に採取した。胃液は直ちに遠心分離して固形物を
取り除き、上清について総酸度を測定した。測定法を以
下に示す。 (総酸度) 胃液0.5mlに精製水7.5mlを加えたも
のを0.01規定水酸化ナトリウム水溶液にて中和滴定
し、1mlあたりの酸度に5時間で分泌した胃液量を積算
して得られた値を総酸度とした。被験薬物を投与しなか
ったコントロールラット(6匹)についても同様の処理
を行い、下記の式により胃酸分泌抑制率を求め、以下の
判定基準により胃酸分泌抑制作用の程度を判定した。結
果を表3に示す。
【0032】胃酸分泌抑制率(%)=〔(V1−V2)
/V1〕×100 V1=コントロールラットの平均胃酸分泌量 V2=被験薬物投与ラットの平均胃酸分泌量 判定基準 抑制率 20%未満 − 20%以上 70%未満 ± 70%以上 95%未満 + 95%以上 ++
【0033】
【表3】
【0034】試験例3 水浸拘束ストレス潰瘍モデル
(胃粘膜保護作用の確認) 6〜7週令の雄性SDラット(1群5〜6匹)を48時
間絶食し、体重測定、群分け後、被験薬物を経口投与し
た。投与後、一定時間後にラットを拘束ケージに入れ、
23℃の冷水に胸骨の剣状突起まで漬けた。7時間後、
ラットを取り出し、エーテル致死させたのち胃を摘出し
ホルマリンで固定した。胃を大湾に沿って開き、胃粘膜
上に発生したエロージョンの面積を画像解析装置を用い
て計測した。被験薬物を投与しなかったコントロールラ
ット(6匹)についても同様の処理を行い、下記の式に
より損傷面積減少率を求め、以下の判定基準により胃粘
膜保護作用の程度を判定した。結果を表4に示す。
【0035】損傷面積減少率(%)=〔(S1−S2)
/S1〕×100 S1=コントロールラットの平均損傷面積 S2=被験薬物投与ラットの平均損傷面積 判定基準 減少率 40%未満 − 40%以上 60%未満 + 60%以上 80%未満 ++ 80%以上 +++
【0036】
【表4】
フロントページの続き (72)発明者 菊池 修一 静岡県焼津市岡当目10番地 サッポロビー ル株式会社医薬開発研究所内 (72)発明者 長谷 岳真 静岡県焼津市岡当目10番地 サッポロビー ル株式会社医薬開発研究所内 (72)発明者 栗原 利夫 静岡県焼津市岡当目10番地 サッポロビー ル株式会社医薬開発研究所内 (72)発明者 松浦 昭宏 静岡県焼津市岡当目10番地 サッポロビー ル株式会社医薬開発研究所内 (72)発明者 奥村 浩 静岡県焼津市岡当目10番地 サッポロビー ル株式会社医薬開発研究所内 (72)発明者 芦澤 直樹 静岡県焼津市岡当目10番地 サッポロビー ル株式会社医薬開発研究所内 (72)発明者 小林 富二男 静岡県焼津市岡当目10番地 サッポロビー ル株式会社医薬開発研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(I) 【化1】 (式中、R1は水素原子または低級アルキル基、R2は置
    換基を有するかまたは有しないフェニル基、あるいはピ
    リジル基、もしくはフラニル基である。)で表されるト
    リアゾロフタラジン誘導体又はその医薬的に許容される
    塩を有効成分として含有する抗潰瘍剤。
JP3334492A 1992-02-20 1992-02-20 トリアゾロフタラジン誘導体を含有する抗潰瘍剤 Pending JPH05229946A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001525802A (ja) * 1997-05-08 2001-12-11 メルク シヤープ エンド ドーム リミテツド GABAα5リガンドとしての置換1,2,4−トリアゾロ[3,4−a]フタラジン誘導体

Cited By (2)

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JP2001525802A (ja) * 1997-05-08 2001-12-11 メルク シヤープ エンド ドーム リミテツド GABAα5リガンドとしての置換1,2,4−トリアゾロ[3,4−a]フタラジン誘導体
JP4672820B2 (ja) * 1997-05-08 2011-04-20 メルク シャープ エンド ドーム リミテッド GABAα5リガンドとしての置換1,2,4−トリアゾロ[3,4−a]フタラジン誘導体

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