JPH0522651Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、シヤフトの取付構造に関し、詳しく
は、間隔をもつて設けられたシヤフトホルダーに
シヤフトを挿通保持させるもので、例えばカセツ
トデツキ等のツマミをプツシユして操作する箇所
に用いられるシヤフトの取付構造に関する。

〈従来の技術〉 従来一般に、上述したシヤフトの取付構造とし
ては、第５図に示すように、複数のカセツトツマ
ミ１′を回動可能に保持したシヤフト２′を、左右
のシヤフトホルダー３′，３′に挿通して保持さ
せ、それらホルダー３′，３′の外側から止めネジ
５でもつて前記シヤフト２′を固定していた。或
いは第６図の如く、前記止めネジ５に代えて、前
記一方のシヤフトホルダー３′から延出されたシ
ヤフト２′の端部に成形された周溝６にＥリング
７を嵌合させ、前記シヤフトホルダー３′端面と
の当りによつてシヤフト２′のスラストを受け止
めていた。

〈考案が解決しようとする問題点〉 上記従来構造にあつては、前者の場合、止めネ
ジ５を必要とし、後者にあつては、Ｅリング７を
必要とするので部品点数が増える欠点があると共
にそれらの取付けに作業工数が増える欠点があつ
た。

〈問題点を解決するための手段〉 本考案は、上記の目的を達成するために、下記
の酔うな構成を有する、すなわち第１〜５図にお
いて、間隔をもつて設けられたシヤフトホルダー
３，３にシヤフト２を挿通保持させたシヤフト２
の取り付け構造であつて、前記シヤフト２の少な
くとも一端を前記シヤフトホルダー３から外方へ
延出させた延出端部２ａに周溝２ｂを設け、当該
周溝２ｂの外周の少なくとも半円周以上が嵌入す
る突条４ａを、内面（摺滑動面）に備えた、可撓
性を有する合成樹脂製の略Ｃ字形のスラスト受け
ホルダー４の開口部４ｂの内径ｄが、前記シヤフ
ト２の外径Ｄよりも小に構成されたシヤフトの取
り付け構造である。

〈作用〉 シヤフト２の取付けに際して、シヤフト２をシ
ヤフトホルダ３の挿入孔に挿通して、その軸芯方
向に沿つて前記スラスト受けホルダー４に押し込
むと、第３図に示す如く、そのホルダー４の開口
部４ｂが撓んで拡がり、その内面の突条４ａを乗
り越えて挿入される。そして、前記突条４ａが前
記シヤフト２の延出端部２ａに形成された周溝２
ｂに合致すると、前記シヤフト２は、着脱自在
で、かつシヤフト長手方向に移動しないスラスト
受けの状態に保持されるのである。

〈実施例〉 第１図に示すように、カセツトデツキの複数個
ツマミ１が回転可能にシヤフト２に保持され、こ
れらツマミ１をプツシユすると、前記シヤフト２
を回動中心として、カセツトメカを操作できるよ
うに構成されている。３，３は、前記ツマミ１を
挟んで設けられたシヤフトホルダーであつて、前
記シヤフト２が挿通されている。前記シヤフト２
の一端は、前記シヤフトホルダー３から外側へ延
出されて延出端部２ａとなつており、この延出端
部２ａに周溝２ｂが形成されている。第２図及び
第３図に示すとおり、４は、略々Ｃの字形のスラ
スト受けホルダーであつて、ABS樹脂によつて、
前記シヤフトホルダー３，３と共に一体成形され
る。前記スラスト受けホルダー４は、前記シヤフ
ト２の延出端部２ａの位置に設けられ、その内面
に前記周溝２ｂの外周の少なくとも半円周以上が
嵌入する突条４ａを備えており、かつそのＣ字の
開口部４ｂの内径ｄは、前記シヤフト２の外形Ｄ
よりも小に構成され、以つて前記シヤフト２が容
易にその開口部４ｂから抜け出さないように配慮
されている。

〈別実施例〉 前記スラスト受けホルダー４を構成するのに、
前記シヤフトホルダー３の一方を前記スラスト受
けホルダー４の構造として略Ｃ字形に構成しても
よく、その場合、前記開口部４ｂを第４図に示す
如く斜め前方に開口させて前記シヤフト２を斜め
前方から押し込めるようにし、前記ツマミ１に加
わるプツシユ力が前記シヤフト２を斜め後方に作
用するのを都合よく受け止めるとともに、そのＣ
字形の端部を上側に大きく廻り込ませることによ
つて、上方へのシヤフト２の逃げを確実に防止で
きるようにする。

〈考案の効果〉 本考案に係るシヤフトの取付構造によれば、開
口部の内径が前記シヤフトの外径よりも小に構成
された、可撓性を有する合成樹脂製の略Ｃ字形の
スラスト受けホルダーの内面に、前記周溝２ｂの
外周の少なくとも半円周以上が嵌入する突条を形
成するだけの簡単な構造改良によつて、止めネジ
やＥリングを用いたのと同等の締緊効果を有し、
かつ、前記シヤフトは弾力を保持して装着、離脱
でき、更にシヤフト長手方向に移動しない機能を
呈するスラスト受け作用を発揮でき、それら止め
ネジやＥリングを省くことによるコスト低減及び
作業工数の簡素化を実現できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るシヤフトの取付け構造を
示す全体平面図、第２図は第１図の要部の立体
図、第３図は要部の拡大平面図、第４図は第３図
の−線矢視図、第５図は別実施例を示す要部
の側面図、第６図及び第７図は、従来例を示す全
体の平面図である。 ２……シヤフト、３，３……シヤフトホルダ
ー、２ａ……延出端部、２ｂ……周溝、４……ス
ラスト受けホルダー、４ａ……突条。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 間隔をもつて設けられたシヤフトホルダー３，
   ３にシヤフト２を挿通保持させたシヤフト２の取
   り付け構造であつて、前記シヤフト２の少なくと
   も一端を前記シヤフトホルダー３から外方へ延出
   させた延出端部２ａに周溝２ｂを設け、当該周溝
   ２ｂの外周の少なくとも半円周以上が嵌入する突
   条４ａを、内面（摺滑動面）に備えた、可撓性を
   有する合成樹脂製の略Ｃ字形のスラスト受けホル
   ダー４の開口部４ｂの内径ｄが、前記シヤフト２
   の外径Ｄよりも小に構成されたシヤフトの取り付
   け構造。