JPH05226299A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH05226299A
JPH05226299A JP4293892A JP29389292A JPH05226299A JP H05226299 A JPH05226299 A JP H05226299A JP 4293892 A JP4293892 A JP 4293892A JP 29389292 A JP29389292 A JP 29389292A JP H05226299 A JPH05226299 A JP H05226299A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 アルミニウムを含む配線層のエッチング処理
によって生成する側壁保護膜の除去を阻害することな
く、残留塩素を確実に除去することができる半導体装置
の製造方法を提供する。 【構成】 半導体装置の製造方法は、(a)ウェハ上に
形成された、アルミニウムを含む配線層12を、塩素お
よび塩素化合物の少くとも一方を含む反応ガスを用いて
ドライエッチングする工程、(b)20〜150℃のス
テージ温度で、少くとも水素原子を有する化合物を含む
反応ガスをプラズマ化させ、活性化水素によって残留塩
素20を除去する工程、および(c)20〜150℃の
ステージ温度で、酸素を含む反応ガスをプラズマ化さ
せ、レジスト層16を除去する工程、を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の製造方
法、特にアルミニウムを含む配線層のエッチング後の後
処理に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、配線層はBCl3 やCl2 などの
塩素系のガスで、所定のパターンに形成されたレジスト
層を介してエッチングを行い、その後例えば40℃程度
のステージ温度中で酸素ガスを用いてアッシングを行い
レジスト層を除去していた。その後水洗などによる後処
理によって残留塩素を除去し、該塩素による配線層の腐
蝕を防止していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
処理方法では、残留塩素を完全に除去することができ
ず、このような残留塩素により水洗処理前に配線層が腐
蝕したり、あるいは配線層を構成するアルミニウム合金
中に含まれるシリコンがエッチング残渣として残留する
という課題を有していた。
【0004】さらに、前記配線層のドライエッチングの
後処理において問題になるのは、ドライエッチング工程
において生成する側壁保護膜の除去である。
【0005】側壁保護膜は、配線層を異方性エッチング
する際にエッチング層の側壁に形成される一種の保護膜
である。この保護膜は、エッチング反応と同時に発生す
るプラズマ中のラジカルが反応し、被エッチング層の側
壁に反応生成物が堆積して形成されたものであると考え
られている。
【0006】文献「JAPANESE JOURNAL OF APPLIED PH
YSICS, Vol. 19, No. 7, July 1980(pp.L405-L408)」で
は、側壁保護膜はフォトレジストから離脱した成分が重
合した有機物であるとの知見が開示されている。
【0007】この側壁保護膜が形成されることにより、
被エッチング層のアンダーカットが阻止され、垂直方向
の異方性エッチングが達成される。
【0008】しかし、ドライエッチング後に前記側壁保
護膜が残留した場合には、幾つかの問題点、例えば、側
壁保護膜中にも塩素が残留しているため金属配線層の腐
蝕の原因となること、およびフォトレジストを除去した
後に被エッチング層の側面に尖鋭な側壁保護膜が残留す
ると、この側壁保護膜がその後に形成される上層部を損
傷すること、などを生ずるおそれがある。
【0009】本発明は、このような課題を解決するもの
であり、その目的は、配線層のエッチング処理後におけ
る残留塩素を確実に除去する半導体装置の製造方法を提
供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、前記側壁保護膜を確
実に除去する半導体装置の製造方法を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願の第1の発明にかか
る半導体装置の製造方法は、(a)ウェハ上に形成され
た、アルミニウムを含む配線層を、塩素および塩素化合
物の少なくとも一方を含む反応ガスを用いてドライエッ
チングする工程、(b)20〜150℃のステージ温度
で、少くとも水素原子を有する化合物を含む反応ガスを
プラズマ化させ、活性化水素によって残留塩素を除去す
る工程、および(c)20〜150℃のステージ温度
で、酸素を含む反応ガスをプラズマ化させ、主としてレ
ジスト層をアッシングによって除去する工程、を含む。
【0012】第2の発明にかかる半導体装置の製造方法
は、(a)ウェハ上に形成された、アルミニウムを含む
配線層を、塩素および塩素化合物の少なくとも一方を含
む反応ガスを用いてドライエッチングする工程、(b)
20〜150℃のステージ温度で、フッ素およびフッ素
化合物の少なくとも一方と酸素とを含む反応ガスをプラ
ズマ化させ、主としてレジスト層および前記(a)工程
によって生成した側壁保護膜を除去する工程、および
(c)20〜250℃のステージ温度で、少なくとも水
素原子を有する化合物と酸素とを含む反応ガスをプラズ
マ化させ、主としてレジスト層および残留塩素を除去す
る工程、を含む。
【0013】
【作用】第1の発明の製造方法においては、ドライエッ
チング工程(a)の後に、少くとも水素原子を有する化
合物を含む反応ガスを用いてプラズマを発生させ、活性
化水素によって塩素を置換することにより、ウェハなら
びに配線層上に残留した塩素をほぼ完全に除去すること
ができる。
【0014】また、残留塩素を除去する工程(b)およ
びレジスト層をアッシングする工程(c)におけるステ
ージ温度を20〜150℃、好ましくは20〜100
℃、より好ましくは20〜60℃に設定することによ
り、ドライエッチング工程(a)によって形成される側
壁保護膜の除去を容易とする。
【0015】本願発明者により、側壁保護膜は、被エッ
チング層がアルミニウムを主体とする場合には、およそ
150℃を超えると硬化して除去しにくい性質を有して
いることが見出されている。
【0016】第1の発明においては、この知見に基づい
て、工程(b)および(c)において、そのステージ温
度を側壁保護膜が硬化する温度より低い温度で実施して
いるため、後の洗浄処理によって側壁保護膜の除去を容
易に行うことができる。
【0017】この第1の発明においては、工程(c)の
後に、フッ素および炭素を含む反応性ガスをプラズマ化
させて、化学的気相成長(CVD)によってフロロカー
ボンの被膜を形成して外気との接触をなくすことによ
り、塩素に起因する配線層の化学的腐蝕をより完全に防
止することができる。
【0018】そして、前記側壁保護膜は、その後、例え
ばアミン系溶液などのウエット洗浄により容易に除去す
ることができる。
【0019】第2の発明においては、ドライエッチング
工程(a)に引き続いて、20〜150℃、好ましくは
20〜100℃、より好ましくは20〜60℃のステー
ジ温度で、かつフッ素およびフッ素化合物の少くとも一
方と酸素とを含む反応ガスをプラズマ化させることによ
り、側壁保護膜とレジスト層の一部とを除去することが
できる(工程(b))。その後、20〜250℃、好ま
しくは100〜250℃、より好ましくは150〜25
0℃の高いステージ温度で、少くとも水素原子を有する
化合物と酸素とを含む反応ガスをプラズマ化させること
により、レジスト層および残留塩素を完全に除去するこ
とができる(工程(c))。
【0020】第1の発明の工程(b)および第2の発明
の工程(c)において用いられる、少くとも水素原子を
有する化合物としては、炭素数が1〜4の脂肪族アルコ
ール、炭素数が1〜4の脂肪族炭化水素、水素および水
などから選択される少くとも1種を用いることができ
る。安全性や取り扱いの容易さを考慮すると、前記少く
とも水素原子を有する化合物としては、炭素数が1〜4
の脂肪族アルコール、特にメチルアルコールが好まし
く、また炭素数が1〜4の脂肪族炭化水素、特にメタ
ン,エタンなどを好ましく用いることができる。
【0021】
【実施例】第1実施例 図1〜図5は本実施例のプロセスを模式的に示す断面図
である。
【0022】(a)図1に示す工程においては、ウェハ
の一部を構成するシリコン酸化膜10の上にスパッタ法
などの公知の方法によって配線層を構成するアルミニウ
ム合金層12が形成され、このアルミニウム合金層12
の上にさらに反射防止膜14が形成される。
【0023】ここで、前記アルミニウム合金層12は、
例えばアルミニウム−シリコン合金(Al−Si),A
l−Cu,Al−Si−Cuなどから構成され、その膜
厚は例えば5000〜10000オングストローム程度
とされる。前記反射防止膜14は、露光時におけるアル
ミニウム合金層上での好ましくない光の反射を防止する
ものであり、例えばチッ化チタン(TiN),TiWな
どが用いられ、その膜厚は例えば200〜1000オン
グストローム程度とされる。
【0024】前記反射防止膜14の上にはレジスト層1
6が形成され、通常このレジスト層は15000〜20
000オングストローム程度の厚さである。
【0025】これら各層の膜厚を例示すれば、前記アル
ミニウム合金層12は8,000オングストローム、前
記反射防止膜14は500オングストローム、前記レジ
スト層16は18000オングストロームである。
【0026】このような被エッチングウェハを、以下の
ような条件によってプラズマエッチングする。
【0027】反応ガス: Cl2 流量50〜100(SCCM)(標準状態にお
けるcc/分) BCl3 流量20〜80(SCCM) 圧力:5〜20(mTorr) マイクロ波の出力:400〜1000(W) 高周波の出力:50〜150(W) ステージ温度:20〜60(℃) 上記の実験条件を例示すれば、Cl2 の流量90(SC
CM)、BCl3 の流量60(SCCM)、圧力16
(mTorr)、マイクロ波の出力800(W)および
高周波の出力90(W)である。このような設定例の場
合、例えば、396nmのアルミニウムの発光をモニタ
ーし、エッチング中の発光強度が70%になったところ
を終点とし、その後さらに高周波の出力を60(W)に
維持し、前記終点を判定するまでにかかった時間の50
%に相当する時間オーバーエッチングを行った。このエ
ッチングの場合、終点判定時間は76秒で、オーバーエ
ッチング時間は38秒で、合計114秒を要した。
【0028】このようなプラズマエッチングを終了した
状態では、図1に示すように、シリコン酸化膜10の表
面に、アルミニウム合金層中のシリコンが完全にエッチ
ングされずにシリコン残渣22として存在している。ま
た、アルミニウム合金層12、反射防止膜14およびレ
ジスト層16の側壁には、エッチング過程に生成した側
壁保護膜18が存在している。そして、これらの側壁保
護膜18を含む表面には残留塩素20が存在している。
【0029】(b)図2に示す工程においては、ウェハ
を真空中でエッチング室と別室のアッシング室に搬送
し、以下の条件でアッシングを行い、レジスト層16の
一部および残留塩素20を除去した。
【0030】反応ガス: O2 流量100〜300(SCCM) CH3 OH 流量10〜50(SCCM) 圧力:0.5〜2(Torr) マイクロ波の出力:500〜1000(W) ステージ温度:20〜150(℃) アッシング時間:30〜120(秒) 上記の実験条件を例示すれば、O2 の流量200(SC
CM)、CH3 OHの流量40(SCCM)、圧力1
(Torr)、マイクロ波の出力1K(W)、ステージ
温度40(℃)およびアッシング時間60(秒)であ
る。この実験条件でアッシング処理した場合、図2に示
すようにレジスト層16の一部および残留塩素のほぼ全
てを除去することができる。
【0031】(c)図3に示す工程においては、反応ガ
スをO2 とCHF3 の混合ガスに切り替えてアッシング
を行う。そのときの条件は以下のようである。
【0032】反応ガス: O2 流量100〜300(SCCM) CHF3 流量5〜20(SCCM) 圧力:0.5〜2(Torr) マイクロ波の出力:500〜1000(W) ステージ温度:20〜150(℃) アッシング時間:30〜120(秒) 上記の実験条件を例示すれば、O2 の流量100(SC
CM)、CHF3 の流量10(SCCM)、マイクロ波
の出力800(W)、ステージ温度40(℃)、アッシ
ング時間60(秒)である。
【0033】このアッシング処理によって、レジスト層
16および反射防止膜14が完全に除去され、それと同
時にシリコン残渣22も除去される。
【0034】(d)図4に示す工程においては、以下の
条件でプラズマを発生させ、フロロカーボンの被膜24
を形成した。
【0035】反応ガス:CHF3 流量50〜200
(SCCM) 圧力:0.5〜2(Torr) マイクロ波の出力500〜1000(W) ステージ温度:20〜100(℃) 処理時間10〜30(秒) 上記の実験条件を例示すれば、CHF3 の流量100
(SCCM)、圧力1(Torr)、マイクロ波の出力
1(KW)、ステージ温度40(℃)、処理時間10
(秒)である。このような設定例の場合、ウェハ全面に
フロロカーボン被膜24が約500オングストロームの
膜厚で形成される。
【0036】この工程においては、前記反応ガスCHF
3 の他に、CH2 2 ,CH3 Fなどを用いることがで
きる。
【0037】前記フロロカーボン被膜24を形成するこ
とにより、仮に残留塩素が微量存在したとしても、後の
ウエット洗浄にいたる工程で大気中にさらされても、前
記フロロカーボン被膜24によって外気との遮断が行わ
れるため、残留塩素に起因する配線層の腐蝕が完全に防
止できる。
【0038】(e)図5に示す工程においては、アミン
系溶液、例えばメチルアミン,エチルアミンなどの溶液
を用いたウエット洗浄により、側壁保護膜18を容易に
除去することができる。
【0039】以上の(a)〜(e)の工程によって、残
留塩素を確実に除去できると共に、エッチング工程で生
成される側壁保護膜を簡易なウエット洗浄により除去す
ることができる。
【0040】図9は、前記工程(a)〜(d)を連続的
に実施することができる装置の一例を示す概略図であ
る。この装置はエッチング室50とアッシング室64と
を通路76を介して接続されている。
【0041】前記エッチング室50内にはウェハ100
を支持するステージ52が設けられ、このステージ52
には高周波電源54が接続されている。エッチング室5
0には、ガス導入部58およびガス排出部60が設けら
れ、かつプラズマを発生させるためのマイクロ波導波管
56およびソレノイドコイル62が設けられている。図
中80はアース電極である。
【0042】前記アッシング室64は、ウェハ100を
支持するステージ66、ガス導入部70、ガス排出部7
2およびマイクロ波導波管68を備えている。そして、
前記通路76にはバルブ74が設けられている。
【0043】このような装置を用いることにより、前記
工程(a)のプラズマエッチングをエッチング室50で
行った後に、図示しないウェハ搬送手段を用いることに
よりウェハ100をアッシング室64内に真空搬送し、
前記工程(b)〜(d)を連続的に行うことができる。
【0044】第2実施例 図6〜図8は本実施例のプロセスを模式的に示す断面図
である。
【0045】(a)図6に示す工程においては、ウェハ
の一部を構成するシリコン酸化膜30の上にスパッタ法
などの公知の方法によって配線層を構成するアルミニウ
ム合金層32が形成され、このアルミニウム合金層32
の上にさらに反射防止膜34が形成される。
【0046】ここで、前記アルミニウム合金層32は、
例えばアルミニウム−シリコン合金(Al−Si),A
l−Cu,Al−Si−Cuなどから構成され、その膜
厚は例えば5000〜10000オングストローム程度
とされる。前記反射防止膜34は、例えばチッ化チタン
(TiN),TiWなどが用いられ、その膜厚は例えば
200〜1000オングストローム程度とされる。
【0047】前記反射防止膜34の上にはレジスト層3
6が形成され、通常このレジスト層は15000〜20
000オングストローム程度の厚さである。
【0048】これら各層の膜厚を例示すれば、前記アル
ミニウム合金層32は8,000オングストローム、前
記反射防止膜34は500オングストローム、前記レジ
スト層36は18000オングストロームである。
【0049】このような被エッチングウェハを、以下の
ような条件によってプラズマエッチングする。
【0050】反応ガス: Cl2 流量50〜100(SCCM)(標準状態にお
けるcc/分) BCl3 流量20〜80(SCCM) 圧力:5〜20(mTorr) マイクロ波の出力:400〜1000(W) 高周波の出力:50〜150(W) ステージ温度:20〜60(℃) 上記の実験条件を例示すれば、Cl2 の流量90(SC
CM)、BCl3 の流量60(SCCM)、圧力16
(mTorr)、マイクロ波の出力800(W)および
高周波の出力90(W)である。このような設定例の場
合、例えば、396nmのアルミニウムの発光をモニタ
ーし、エッチング中の発光強度が70%になったところ
を終点とし、その後さらに高周波の出力を60(W)に
維持し、前記終点を判定するまでにかかった時間の50
%に相当する時間オーバーエッチングを行った。このエ
ッチングの場合、終点判定時間は76秒で、オーバーエ
ッチング時間は38秒で、合計114秒を要した。
【0051】このようなプラズマエッチングを終了した
状態では、図6に示すように、シリコン酸化膜30の表
面に、アルミニウム合金層中のシリコンが完全にエッチ
ングされずにシリコン残渣42として存在している。ま
た、アルミニウム合金層32、反射防止膜34およびレ
ジスト層36の側壁には、エッチング過程に生成した側
壁保護膜38が存在している。そして、これらの側壁保
護膜38を含む表面には残留塩素40が存在している。
【0052】(b)図7に示す工程においては、ウェハ
を真空中でエッチング室とは別室のアッシング室に搬送
し、以下の条件でアッシングを行い、レジスト層36の
一部、側壁保護膜38およびシリコン残渣42を除去し
た。
【0053】反応ガス: O2 流量100〜300(SCCM) CHF3 流量5〜20(SCCM) 圧力:0.5〜2(Torr) マイクロ波の出力:500〜1000(W) ステージ温度:20〜150(℃) アッシング時間:30〜120(秒) 上記の実験条件を例示すれば、O2 の流量200(SC
CM)、CHF3 の流量20(SCCM)、圧力1(T
orr)、マイクロ波の出力1(KW)、ステージ温度
100(℃)、アッシング時間60(秒)である。この
ような設定例の場合、側壁保護膜38は完全に除去する
ことができる。また、残留塩素40の一部をも除去する
ことができる。
【0054】(c)図8に示す工程においては、以下の
条件で、残留塩素40およびレジスト層36を除去す
る。
【0055】反応ガス: O2 流量100〜300(SCCM) CH3 OH 流量10〜50(SCCM) 圧力:0.5〜2(Torr) マイクロ波の出力:500〜1000(W) ステージ温度:150〜250(℃) アッシング時間:30〜120(秒) 上記の実験条件を例示すれば、O2 の流量200(SC
CM)、CH3 OHの流量40(SCCM)、圧力1
(Torr)、マイクロ波の出力800(W)、ステー
ジ温度250(℃)および処理時間60(秒)である。
この設定例の場合、レジスト層36および残留塩素40
を完全に除去することができる。
【0056】以上の工程(a)〜(c)によれば、工程
(b)において側壁保護膜を除去した後、工程(c)に
おいて高いステージ温度でアッシングを行うことにより
レジスト層のみならず残留塩素を完全に除去することが
可能となる。
【0057】以上、本発明の主要な実施例について述べ
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の
要旨の範囲内で種々の改変が可能である。例えば、反応
ガスとしては、プロセスに応じて種々のものを選択する
ことができる。
【0058】例えば、プラズマエッチングにおいては、
Cl2 ,BCl3 の他にCCl4 ,HCl,SiC
4 ,Br2 ,BBr3 等を使用することができ、アッ
シング工程においては、O2 ,CHF3 の他にCH2
2 ,CH3 F,CF4 等を用いることができる。
【0059】また、少くとも水素原子を有する化合物と
して炭化水素化合物を用いても前記実施例と同様の作用
が達成できる。炭化水素化合物としてメタンを用いた場
合には、例えば前記第1実施例の(b)工程の条件とし
て以下のものを採用できる。
【0060】反応ガス: O2 流量100〜300(SCCM) CH4 流量10〜50(SCCM) 圧力:0.5〜2(Torr) マイクロ波の出力:500〜1000(W) ステージ温度:20〜150(℃) アッシング時間:30〜120(秒)
【発明の効果】本発明によれば、アルミニウムを含む配
線層のエッチング処理によって生成する側壁保護膜の除
去を阻害することなく、残留塩素を確実に除去すること
ができる半導体装置の製造方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のプラズマエッチング後の
状態を示す概略断面図である。
【図2】第1実施例において、残留塩素を除去するため
のアッシング処理後の状態を示す概略断面図である。
【図3】第1実施例において、レジスト層および反射防
止膜を除去するためのアッシング処理後の状態を示す概
略断面図である。
【図4】第1実施例において、プラズマCVDによって
フロロカーボン被膜を形成した状態を示す概略断面図で
ある。
【図5】第1実施例において、ウエット洗浄によってフ
ロロカーボン被膜および側壁保護膜を除去した状態を示
す概略断面図である。
【図6】本発明の第2実施例において、プラズマエッチ
ング後の状態を示す概略断面図である。
【図7】第2実施例において、アッシング処理によって
レジスト層の一部および側壁保護膜を除去した状態を示
す概略断面図である。
【図8】第2実施例において、アッシング処理によって
レジスト層および残留塩素を除去した状態を示す概略断
面図である。
【図9】本発明の製造方法を実施するための装置の一例
を示す概略図である。
【符号の説明】
10 シリコン酸化膜 12 アルミニウム合金層 14 反射防止膜 16 レジスト層 18 側壁保護膜 20 残留塩素 22 シリコン残渣 24 フロロカーボン被膜 30 シリコン酸化膜 32 アルミニウム合金層 34 反射防止膜 36 レジスト層 38 側壁保護膜 40 残留塩素 42 シリコン残渣 50 エッチング室 52 ステージ 64 アッシング室 66 ステージ 100 ウェハ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ウェハ上に形成された、アルミニ
    ウムを含む配線層を、塩素および塩素化合物の少くとも
    一方を含む反応ガスを用いてドライエッチングする工
    程、 (b)20〜150℃のステージ温度で、少くとも水素
    原子を有する化合物を含む反応ガスをプラズマ化させ、
    活性化水素によって残留塩素を除去する工程、および (c)20〜150℃のステージ温度で、酸素を含む反
    応ガスをプラズマ化させ、主としてレジスト層をアッシ
    ングによって除去する工程、を含む半導体装置の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 (a)ウェハ上に形成された、アルミニ
    ウムを含む配線層を、塩素および塩素化合物の少くとも
    一方を含む反応ガスを用いてドライエッチングする工
    程、 (b)20〜150℃のステージ温度で、フッ素および
    フッ素化合物の少くとも一方と酸素とを含む反応ガスを
    プラズマ化させ、主としてレジスト層および前記(a)
    工程によって生成した側壁保護膜を除去する工程、およ
    び (c)150〜250℃のステージ温度で、少なくとも
    水素原子を有する化合物と酸素とを含む反応ガスをプラ
    ズマ化させ、主としてレジスト層および残留塩素を除去
    する工程、を含む半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、 前記(b)工程または(c)工程で用いられる、前記少
    くとも水素原子を有する化合物は、炭素数が1〜4の脂
    肪族アルコール、炭素数が1〜4の脂肪族炭化水素、水
    素および水から選択される少くとも1種である半導体装
    置の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記少くとも水素原子を有する化合物は、メチルアルコ
    ールである半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2において、 前記(b)工程で、ステージ温度が20〜100℃であ
    る半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1において、 前記(c)工程に引き続いて、少くともフッ素原子およ
    び炭素原子を含む反応ガスを用い、これをプラズマ化さ
    せてフロロカーボンからなる保護膜を形成する工程を有
    する半導体装置の製造方法。
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