JPH05220740A - 繊維強化熱可塑性樹脂製シート及びその製造方法 - Google Patents

繊維強化熱可塑性樹脂製シート及びその製造方法

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JPH05220740A
JPH05220740A JP2255392A JP2255392A JPH05220740A JP H05220740 A JPH05220740 A JP H05220740A JP 2255392 A JP2255392 A JP 2255392A JP 2255392 A JP2255392 A JP 2255392A JP H05220740 A JPH05220740 A JP H05220740A
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JP
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thermoplastic resin
fiber
sheet
reinforced thermoplastic
hollow particles
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JP2255392A
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Masahiro Ishii
正裕 石居
Masaki Ito
正喜 伊藤
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】中空粒子の均一分散による耐衝撃性向上効果と
を兼ね備えた、繊維強化熱可塑性樹脂製シート、及びそ
の繊維強化熱可塑性樹脂製シートを連続的に且つ生産性
よく製造する方法を提供する。 【構成】塩化ビニル樹脂粉末中に、長さ25mmのロー
ビングガラス繊維と、粒子径0.1μm〜5mmの架橋
アクリルスチレン中空体とを混合した混合物F4とし
た。混合物F4を、3.9mmの間隙をあけて相対向し
て一定方向に連続的に移動する押出領域321に送り込
み、加熱ゾーン34、次いで冷却領域35を通過して繊
維強化熱可塑性樹脂製シートを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機械的強度や耐衝撃性
が要求される成形部品をスタンピング成形等により成形
する材料として使用するスタンパブルシート等として用
いて好適な、強靱性に優れた繊維強化熱可塑性樹脂製シ
ート、及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、スタンパブルシートとしては、例
えば、特開昭61─112642号公報に記載の如く、
微小な球状フィラーを含んだ熱可塑性樹脂を母材とし、
マット状の繊維強化材とともにシート状に成形したもの
や、特開平3─47869号公報に記載の如く、熱可塑
性樹脂と、補強繊維と、中空ガラス球を含む低密度熱可
塑性複合体が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の場合に
は、マット状の繊維強化材で強化されているが、球状フ
ィラーはシート表面に極在しており、耐衝撃性の向上に
は殆ど寄与しないという問題点がある。
【0004】又、後者の場合には、補強繊維は押出機中
で混練され短繊維となってしまい、、繊維による補強効
果が期待できず、又、中空ガラス球も破壊され易く、耐
衝撃性の向上も期待することができないという問題点が
ある。
【0005】本発明は、上記の如き従来の問題点を解消
し、長繊維による補強効果と、中空粒子の均一分散によ
る耐衝撃性向上効果とを兼ね備えた、繊維強化熱可塑性
樹脂製シート、及びその繊維強化熱可塑性樹脂製シート
を連続的に且つ生産性よく製造する方法を提供すること
を目的としてなされたのである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱可塑性樹脂
中に、長さ5mm以上の強化繊維と、粒子径0.1μm
〜5mmの中空粒子とが分散されている繊維強化熱可塑
性樹脂製シートである。
【0007】本発明は、粉末状熱可塑性樹脂に、長さ5
mm以上の強化繊維と、粒子径0.1μm〜5mmの中
空粒子とを混合した混合物を、所定成形間隙をあけて相
対向して一定方向に連続的に移動する無端ベルト間に送
り込み、無端ベルトで挟持した状態で、加熱領域ついで
冷却領域を通過せしめてシート状となす繊維強化熱可塑
性樹脂製シートの製造方法である。
【0008】本発明において、強化繊維としては、用い
られる熱可塑性樹脂の溶融温度において熱的に安定な繊
維が用いられる。具体的には、ガラス繊維、炭素繊維、
シリコン・チタン・炭素繊維、ボロン繊維、微細な金属
繊維等の無機繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、
ポリアミド繊維等の有機繊維等が挙げられる。
【0009】強化繊維の長さは、5mm以上である必要
がある。長さが5mm未満の場合には、得られる繊維強
化熱可塑性樹脂製シートの補強効果が充分ではない。強
化繊維は、通常、直径が1〜50μmのモノフィラメン
トが数百〜数千本収束して繊維束しストランド状又はロ
ービング状とされたものを用いる。
【0010】強化繊維束は、製造しようとする繊維強化
熱可塑性樹脂製シートの幅、厚み、製造速度等を考慮し
て、適宜その量が選択される。繊維束は、収束剤を使用
したものでも使用しないものでもよいが、使用したもの
である場合には、収束剤の付着量が1重量%であるもの
を用いる。収束剤の付着量が1重量%を越える場合に
は、繊維束をモノフィラメント単位に分離しにくくな
り、熱可塑性樹脂の強化繊維間への含浸性が低下する傾
向がある。
【0011】本発明において、熱可塑性樹脂としては、
加熱により溶融軟化する樹脂すべてが使用可能であり、
例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネー
ト、ポリフッ化ビニリデン、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリフェニレンオキサイド、ポリエーテルスルホ
ン、ポリエーテルエーテルケトン等が挙げられる。
【0012】又、上記熱可塑性樹脂を主成分とする共重
合体やグラフト樹脂やブレンド樹脂、例えば、エチレン
─塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル─エチレン共重合
体、酢酸ビニル─塩化ビニル共重合体、ウレタン─塩化
ビニル共重合体、アクリロニトリル─ブタジエン─スチ
レン共重合体、アクリル酸変性ポリプロピレン、マレイ
ン酸変性ポリエチレン等も使用することができる。
【0013】そして、熱可塑性樹脂には、安定剤、滑
剤、加工助剤、可塑剤、着色剤等の添加剤が添加されて
もよい。又、重合時に粉末状で得られる熱可塑性樹脂
や、粉砕機により粉末状とされた熱可塑性樹脂のいずれ
も用いることができる。
【0014】熱可塑性樹脂の粒子径としては、平均粒径
が2000μm以下の粉末状のものが好ましい。200
0μmを越える場合には、強化繊維束のモノフィラメン
ト間に均一に含浸することが難しくなってくる。
【0015】本発明において、中空粒子としては、用い
られる熱可塑性樹脂や、効果により適宜選択されるが、
例えば、シラスバルーン、フライアッシュバルーン等の
無機質中空粒子、スチレン─無水マレイン酸発泡中空粒
子、塩化ビニリデン─アクリロニトリル共重合中空発泡
体等の有機質中空粒子が用いられるが、架橋スチレン─
アクリル酸共重合発泡中空粒子がより好適に用いられ
る。
【0016】中空粒子は、直径が0.1μm〜5mmで
ある必要がある。0.1μm未満の場合には、粉末状の
充填材を加えるのと同じとなってしまい耐衝撃強度を向
上させる効果がなく、逆に、5mmを越える場合には、
得られる繊維強化熱可塑性樹脂製シートの物性のバラツ
キが著しくなり、かえって耐衝撃強度の低下を起こして
しまう。
【0017】熱可塑性樹脂と中空粒子の混合割合は、熱
可塑性樹脂100重量部に対して、中空粒子0.5〜6
0重量部が好ましい。0.5重量部未満の場合には、耐
衝撃性向上の効果が充分でなく、60重量部を越える場
合には、熱可塑性樹脂中への中空粒子の均一分散が難し
くなる傾向がある。
【0018】
【作用】本発明の繊維強化熱可塑性樹脂製シートは、熱
可塑性樹脂中に、長さ5mm以上の強化繊維と、粒子径
0.1μm〜5mmの中空粒子とが分散されていること
により、長繊維による補強効果と、中空粒子の均一分散
による耐衝撃性向上効果とを兼ね備えた、スタンパブル
シート等として用いて好適なシートである。
【0019】本発明の繊維強化熱可塑性樹脂製シートの
製造方法は、粉末状熱可塑性樹脂に、長さ5mm以上の
強化繊維と、粒子径0.1μm〜5mmの中空粒子とを
混合した混合物を、所定成形間隙をあけて相対向して一
定方向に連続的に移動する無端ベルト間に送り込み、無
端ベルトで挟持した状態で、加熱領域ついで冷却領域を
通過せしめてシート状となすことにより、連続的に且つ
生産性よく、熱可塑性樹脂中に長繊維を切断することな
く、且つ中空粒子を破壊することなく、均一に分散せし
めて、補強効果に優れ、耐衝撃強度に優れた繊維強化熱
可塑性樹脂製シートを製造することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例により、図面を参照し
て説明する。図1は、本発明の実施例の工程を説明する
側面図である。
【0021】まず、装置について説明すると、この装置
は、樹脂粉末含浸強化繊維供給部1と、中空粒子供給部
2と、シート成形部3とからなる。樹脂粉末含浸繊維供
給部1には、連続した強化繊維束F1が巻回されたロー
ルをセットする巻戻しロール11と、強化繊維束F1に
含浸させる熱可塑性樹脂粉末を供給する容器12と、容
器12内を通過させ強化繊維束F1に付着された熱可塑
性樹脂粉末の付着量をほぼ一定化する上下一対のスクレ
ーバー13と、樹脂粉末が含浸された強化繊維束F1を
ドライブするための駆動ロール15及びピンチロール1
6と、樹脂粉末が含浸された強化繊維束F2を5mm以
上の所望長さに切断し、樹脂粉末含浸切断強化繊維F3
を供給するためのロータリーカッター17とからなる。
【0022】容器12の底部には、多数の通気孔が設け
られており、気体供給路から送られた空気や窒素ガス等
の気体Gが通気孔を通って容器12内に供給されるよう
にされている。容器12内に充填された樹脂粉末はその
気体Gの噴出によって流動化した状態となり流動層Rが
形成される。容器12の内部及び壁部上端には強化繊維
束F1を案内するためのガイドロール18が設けられて
いる。
【0023】強化繊維束F1に対する樹脂粉末の付着量
を調節するのに、上下一対のスクレーバー13を配置
し、両者の間隔を調節し得るようにしている。尚、強化
繊維束F1に振動を与え、過剰に付着した樹脂粉末を振
動の強弱により、付着量をほぼ均一化するようにしても
よい。
【0024】中空粒子供給部2は、ホッパー21と、そ
の中に充填された中空粒子を定量的に搬送し落下させる
移送ベルト20とからなる。シート成形部3は、下無端
ベルト31及び上無端ベルト32とを備えている。
【0025】下無端ベルト31上には、図1における左
側から右側に移動する一定高さの搬送路311が形成さ
れている。上無端ベルト32には、下無端ベルト31の
搬送路311の中途から末端にかけて、下無端ベルト3
1の搬送路311と所定間隙をあけてその搬送速度に同
調して移動する押圧領域321が設けられている。そし
て、搬送路311の中途から末端と押圧領域321との
間でシート成形領域33が形成されている。シート成形
領域33における左側には、加熱領域34と、冷却領域
35とがこの順で設けられている。
【0026】加熱領域34内には、上下の対応する位置
に複数対の押圧ロール38が設けられ、冷却領域35内
には、上下の対応する位置に複数対の押圧ロール39が
設けられている。押圧ロール38間、及び押圧ロール3
9間のクリアランスは調整することが可能とされてい
る。
【0027】尚、36,37は夫々上無端ベルト32、
下無端ベルト31を同調して移動させるために設けられ
た駆動ロールである。冷却領域35の冷却手段として
は、ブロアー等により空気を吹き付けて冷却する方式
や、押圧ロール39を冷却する方式等が採用される。
【0028】次に、上記の装置を用いた、本発明の繊維
強化熱可塑性樹脂製シートの製造方法の一実施例を説明
する。まず、強化繊維束F1を、駆動ロール15とピン
チロール16との間に挟み、ひねりがかからないように
して引き出す。この強化繊維F1をターンロール18に
より案内して容器2内の熱可塑性樹脂粉末の充填された
流動層Rを通過させて、気体の噴出、流動層中に発生す
る静電気、擦り、揉み等の効果によって、強化繊維F1
はモノフィラメント単位に分離、開繊させて、そのモノ
フィラメント間に熱可塑性樹脂粉末を侵入付着させる。
【0029】この熱可塑性樹脂粉末が付着した強化繊維
束F1を、上下一対のスクレーバー3の間を通過させる
ことにより、過剰に付着した熱可塑性樹脂粉末を除去
し、樹脂粉末が均一に含浸された強化繊維束F2とす
る。
【0030】この強化繊維束F2を、ロータリーカッタ
ー17により、5mm以上の所望長さに切断し、樹脂粉
末含浸切断強化繊維F3を落下させ、これを次工程のシ
ート成形部3の搬送路311に供給する。
【0031】次に、ホッパー21に充填された中空粒子
を、移送ベルト20により、定量的に搬送し、これを樹
脂粉末含浸切断強化繊維F3と均一に混合するように落
下させて、次工程のシート成形部3の搬送路311に、
樹脂粉末含浸切断強化繊維F3と中空粒子との混合物F
4として集積させる。
【0032】この樹脂粉末含浸切断強化繊維F3と中空
粒子を均一な混合状態とするために、シート成形部3の
搬送路311上に所定間隔をおいてフィンを有する回転
ロールを設けて、これにより混合するようにしてもよ
い。
【0033】次に、この樹脂粉末含浸切断強化繊維F3
と中空粒子の混合物F4を、搬送路311を図1におけ
る左側から右側に移動させ、下無端ベルト31の搬送路
311と所定間隙をあけてその搬送速度に同調して移動
する上無端ベルト32の押圧領域321を通過させる。
この際、加熱領域34、冷却領域35の順で通過させ
る。加熱領域34を通過させる間に、樹脂粉末含浸強化
繊維F3と中空粒子の混合物中の樹脂粉末が溶融され
て、押圧ロール38間で加圧されて、切断強化繊維と中
空粒子間を埋め、次いで冷却領域35を通過させる間
に、溶融樹脂が加圧下で冷却固化されて、切断強化繊維
と中空粒子間のバインダーをなすようシート状に成形し
て、繊維強化熱可塑性樹脂製シートを得る。
【0034】実施例1 図1に示す装置及び製造工程により、次の条件により繊
維強化熱可塑性樹脂製シートの成形を行った。
【0035】熱可塑性樹脂粉末として、重合度540の
塩化ビニル樹脂(平均粒径150μm)100重量部
に、ブチル錫マレエート3重量部と、グリシジルメタク
リレート共重合体5重量部を配合したものを用いた。
【0036】中空粒子として、架橋アクリルスチレン中
空体(平均粒径0.4μm)を用いた。強化繊維束F1
として、ロービングガラス繊維束(モノフィラメント直
径14μ、1100g/km)32本を用いた。
【0037】下無端ベルト31及び上無端ベルトとして
幅600mm、厚さ1mmのガラス繊維強化テフロンベ
ルトを用いた。強化繊維束F1を熱可塑性樹脂の充填さ
れた流動層R中を連続的に通過させて、モノフィラメン
ト間に熱可塑性樹脂粉末を付着させた後、スクレーバー
3間を通過させて過剰の熱可塑性樹脂粉末を除去し、熱
可塑性樹脂粉末と強化繊維との重量割合が7:2となる
ように調節した。
【0038】ローターリーカッター17により、強化繊
維の長さを25mmになるように切断した。シート成形
部3の搬送路311上の幅600mmの中央部500m
m幅の部分に、樹脂粉末含浸切断強化繊維F3を495
0g/m2 になるように連続的に供給集積した。
【0039】又、同時に、搬送路311の同じ幅の部分
に、中空粒子を550g/m2 になるように連続的に供
給集積した。従って、シート成形部3の搬送路311上
の上記幅の部分に、樹脂粉末含浸切断強化繊維F3と中
空粒子の混合物が5500g/m2 、見掛けの厚さが3
5mmになるように連続的に供給集積した。
【0040】下無端ベルト31と上無端ベルト32とで
形成されるシート成形領域33の間隙を押圧ロール39
によって3.9mmになるように調節し、ベルトの移動
速度を580mm/分をし、加熱領域34として、20
0℃の熱風が循環している長さ1500mmの熱風加熱
炉中を通過させ、冷却領域35として、空気を吹き付け
る方式を採用して、シート成形を行い、幅500mm、
厚さ3.7mmの繊維強化熱可塑性樹脂製シートを得
た。
【0041】このシートのランダムな5箇所より、幅2
0mm×長さ150mmの試験片を切り出し、支点間距
離120mmで三点曲げ試験を行い、曲げ強度、曲げ弾
性率を測定した。
【0042】また、同様に、このシートより幅10mm
×長さ80mmの試験片を切り出し、試験片を支持台間
の距離60mmで切り欠きなしのシャルピー衝撃試験を
行った。
【0043】その結果を表1に示す。比較例1 中空粒子の代わりに、流動層に用いたのと同じ熱可塑性
樹脂粉末を使用し、熱可塑性樹脂粉末と強化繊維との重
量割合が4:1になるように調節したこと以外は実施例
1と同様にして、幅500mm、厚さ3.7mmの繊維
強化熱可塑性樹脂製シートを得た。
【0044】このシートより、実施例1と同様に試験片
を切り出し、曲げ強度、曲げ弾性率、シャルピー衝撃試
験を行った。その結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】実施例2 熱可塑性樹脂粉末として、ポリプロピレンの冷凍粉砕粉
(平均粒径130μm)を用いたこと、強化繊維束F1
として、ロービング状ガラス繊維束(モノフィラメント
の直径23μm、4400g/kg)8本を用いたこ
と、熱可塑性樹脂粉末と強化繊維との重量割合が5:4
になるように調節したこと、ロータリーカッター17に
より、強化繊維の長さが50mmになるように切断した
こと、搬送路311上の中央部500mm幅の部分に、
樹脂粉末含浸切断強化繊維F3を4650g/m2 、中
空粒子を520g/m2 、その合計が5080g/
2 、見掛けの厚さが35mmになるように連続的に供
給集積したこと、下無端ベルト31と上無端ベルト32
とで形成されるシート成形領域33の間隙を3.8mm
になるように押圧ロール39によって調節したこと以外
は、実施例1と同様にして、幅500mm、厚さ3.5
mmの繊維強化熱可塑性樹脂製シートを得た。
【0047】このシートより、実施例1と同様に試験片
を切り出し、曲げ強度、曲げ弾性率、シャルピー衝撃試
験を行った。その結果を表2に示す。比較例2 中空粒子の代わりに、流動層に用いたのと同じ熱可塑性
樹脂粉末を使用し、熱可塑性樹脂粉末と強化繊維との重
量割合が3:2になるように調節したこと以外は実施例
2と同様にして、幅500mm、厚さ3.7mmの繊維
強化熱可塑性樹脂製シートを得た。
【0048】このシートより、実施例1と同様に試験片
を切り出し、曲げ強度、曲げ弾性率、シャルピー衝撃試
験を行った。その結果を表2に示す。
【0049】
【表2】
【0050】実施例3 中空粒子として、塩化ビニリデン─アクリロニトリル中
空発泡体(エクスパンセル社製:商品名「DE09
1」、平均粒径40μm)を用いたこと、強化繊維束F
1として、ロービング状ガラス繊維束(モノフィラメン
トの直径23μm、4400g/kg)8本を用いたこ
と、熱可塑性樹脂粉末と強化繊維との重量割合が3:2
になるように調節したこと、ロータリーカッター17に
より、強化繊維の長さが50mmになるように切断した
こと、搬送路311上の中央部500mm幅の部分に、
樹脂粉末含浸切断強化繊維F3を4360g/m2 、中
空粒子を30g/m2 、その合計が4390g/m2
見掛けの厚さが35mmになるように連続的に供給集積
したこと、下無端ベルト31と上無端ベルト32とで形
成されるシート成形領域33の間隙を押圧ロール39に
よって3.8mmになるように調節したこと以外は、実
施例1と同様にして、幅500mm、厚さ3.5mmの
繊維強化熱可塑性樹脂製シートを得た。
【0051】このシートより、実施例1と同様に試験片
を切り出し、曲げ強度、曲げ弾性率、シャルピー衝撃試
験を行った。その結果を表3に示す。
【0052】
【表3】
【0053】
【効果】本発明の繊維強化熱可塑性樹脂製シートは、上
記の如き構成とされているので、長繊維による補強効果
と、中空粒子の均一分散による耐衝撃性向上効果とを兼
ね備えた、スタンパブルシート等として用いて好適なシ
ートである。
【0054】本発明の繊維強化熱可塑性樹脂製シートの
製造方法は、上記の如き構成とされているので、連続的
に且つ生産性よく、熱可塑性樹脂中に長繊維を切断する
ことなく、且つ中空粒子を破壊することなく、均一に分
散せしめて、補強効果に優れ、耐衝撃強度に優れた繊維
強化熱可塑性樹脂製シートを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の工程を説明する正面図であ
る。
【符号の説明】
1 樹脂粉末含浸強化繊維供給部 2 中空粒子供給部 3 シート成形部 11 巻戻ロール 12 容器 13 スクレーバー 15 駆動ロール 16 ピンチロール 17 ロータリーカッター 20 移送ベルト 21 ホッパー 31 下無端ベルト 32 上無端ベルト 33 シート成形領域 34 加熱領域 35 冷却領域 311 搬送路 311 押圧領域 F1 強化繊維束 F2 強化繊維束 F3 樹脂粉末含浸切断強化繊維 F4 混合物 G 気体 R 流動層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂中に、長さ5mm以上の強
    化繊維と、粒子径0.1μm〜5mmの中空粒子とが分
    散されていることを特徴とする繊維強化熱可塑性樹脂製
    シート。
  2. 【請求項2】 粉末状熱可塑性樹脂に、長さ5mm以上
    の強化繊維と、粒子径0.1μm〜5mmの中空粒子と
    を混合した混合物を、所定成形間隙をあけて相対向して
    一定方向に連続的に移動する無端ベルト間に送り込み、
    無端ベルトで挟持した状態で、加熱領域ついで冷却領域
    を通過せしめてシート状となすことを特徴とする繊維強
    化熱可塑性樹脂製シートの製造方法。
JP2255392A 1992-02-07 1992-02-07 繊維強化熱可塑性樹脂製シート及びその製造方法 Pending JPH05220740A (ja)

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