JPH05337972A - ガラス繊維強化熱可塑性樹脂複合体の製造方法 - Google Patents
ガラス繊維強化熱可塑性樹脂複合体の製造方法Info
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- JPH05337972A JPH05337972A JP15052192A JP15052192A JPH05337972A JP H05337972 A JPH05337972 A JP H05337972A JP 15052192 A JP15052192 A JP 15052192A JP 15052192 A JP15052192 A JP 15052192A JP H05337972 A JPH05337972 A JP H05337972A
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- Japan
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- thermoplastic resin
- isocyanate
- sheet
- impregnated
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- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】機械的強度や剛性が要求される成形部品をスタ
ンピング成形等により成形する材料として使用するスタ
ンパブルシート等として用いて好適なガラス繊維強化熱
可塑性樹脂複合体の製造方法を提供する。 【構成】ガラス繊維F1にオキシムマスクドヘキサメチ
レンジイソシアネート(イソシアネート再生温度:14
0℃)溶液を塗布した。これにホモポリプロピレン樹脂
粉末を付着した。これをローターリーカッター27によ
り、ガラス繊維の長さを50mmになるように切断し
た。この熱可塑性樹脂含浸切断ガラス繊維F3をシート
成形部3にて210℃の温度でシート成形を行い、繊維
強化熱可塑性樹脂複合シートを得た。
ンピング成形等により成形する材料として使用するスタ
ンパブルシート等として用いて好適なガラス繊維強化熱
可塑性樹脂複合体の製造方法を提供する。 【構成】ガラス繊維F1にオキシムマスクドヘキサメチ
レンジイソシアネート(イソシアネート再生温度:14
0℃)溶液を塗布した。これにホモポリプロピレン樹脂
粉末を付着した。これをローターリーカッター27によ
り、ガラス繊維の長さを50mmになるように切断し
た。この熱可塑性樹脂含浸切断ガラス繊維F3をシート
成形部3にて210℃の温度でシート成形を行い、繊維
強化熱可塑性樹脂複合シートを得た。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機械的強度や剛性が要
求される成形部品をスタンピング成形等により成形する
材料として使用するスタンパブルシート等として用いて
好適なガラス繊維強化熱可塑性樹脂複合体の製造方法に
関するものである。
求される成形部品をスタンピング成形等により成形する
材料として使用するスタンパブルシート等として用いて
好適なガラス繊維強化熱可塑性樹脂複合体の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、スタンパブルシート用に用いる材
料としては、例えば、特開昭58─204043号公報
に記載の如く、ポリオレフィン系樹脂にガラス繊維及び
イソシアネート化合物を配合した強化ポリオレフィン系
樹脂組成物が知られている。
料としては、例えば、特開昭58─204043号公報
に記載の如く、ポリオレフィン系樹脂にガラス繊維及び
イソシアネート化合物を配合した強化ポリオレフィン系
樹脂組成物が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の材料
は、溶融混合の際に、イソシアネート化合物のイソシア
ネート基がフリーの状態であるために、イソシアネート
化合物をポリオレフィン系樹脂及びガラス繊維に均一に
混合する前に、イソシアネート基がガラス繊維の表面の
シラノール基と反応したり、空気中の水蒸気等により活
性を失ったりして、熱可塑性樹脂との親和性改善を必要
とするガラス繊維の表面の全面にわたって十分な処理を
行うことができないという問題点がある。
は、溶融混合の際に、イソシアネート化合物のイソシア
ネート基がフリーの状態であるために、イソシアネート
化合物をポリオレフィン系樹脂及びガラス繊維に均一に
混合する前に、イソシアネート基がガラス繊維の表面の
シラノール基と反応したり、空気中の水蒸気等により活
性を失ったりして、熱可塑性樹脂との親和性改善を必要
とするガラス繊維の表面の全面にわたって十分な処理を
行うことができないという問題点がある。
【0004】本発明は、上記の如き従来の問題点を解消
し、予め熱可塑性樹脂粉体とガラス繊維とブロックイソ
シアネートとを、ブロックイソシアネートのイソシアネ
ート再生温度未満の温度で均一に混合しておいて、成形
段階においてガラス繊維の表面の熱可塑性樹脂との親和
性改善を必要とする全面にわたって十分な処理を行い、
機械的強度や剛性に優れた繊維強化熱可塑性樹脂複合体
を製造する方法を提供することを目的としてなされたも
のである。
し、予め熱可塑性樹脂粉体とガラス繊維とブロックイソ
シアネートとを、ブロックイソシアネートのイソシアネ
ート再生温度未満の温度で均一に混合しておいて、成形
段階においてガラス繊維の表面の熱可塑性樹脂との親和
性改善を必要とする全面にわたって十分な処理を行い、
機械的強度や剛性に優れた繊維強化熱可塑性樹脂複合体
を製造する方法を提供することを目的としてなされたも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱可塑性樹脂
粉体とガラス繊維とブロックイソシアネートとを、予め
ブロックイソシアネートのイソシアネート再生温度未満
の温度で混合し、この混合物をブロックイソシアネート
のイソシアネート再生温度以上に加熱し加圧して賦形す
るガラス繊維強化熱可塑性樹脂複合体の製造方法であ
る。
粉体とガラス繊維とブロックイソシアネートとを、予め
ブロックイソシアネートのイソシアネート再生温度未満
の温度で混合し、この混合物をブロックイソシアネート
のイソシアネート再生温度以上に加熱し加圧して賦形す
るガラス繊維強化熱可塑性樹脂複合体の製造方法であ
る。
【0006】本発明において、熱可塑性樹脂としては、
加熱により溶融軟化する樹脂すべてが使用可能であり、
例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネー
ト、ポリフッ化ビニリデン、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリフェニレンオキサイド、ポリエーテルスルフォ
ン、ポリエーテルエーテルケトン等が使用される。
加熱により溶融軟化する樹脂すべてが使用可能であり、
例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネー
ト、ポリフッ化ビニリデン、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリフェニレンオキサイド、ポリエーテルスルフォ
ン、ポリエーテルエーテルケトン等が使用される。
【0007】又、上記熱可塑性樹脂を主成分とする共重
合体やグラフト樹脂やブレンド樹脂、例えば、エチレン
─塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル─エチレン共重合
体、酢酸ビニル─塩化ビニル共重合体、ウレタン─塩化
ビニル共重合体、アクリロニトリル─ブタジエン─スチ
レン共重合体、アクリル酸変性ポリプロピレン、マレイ
ン酸変性ポリエチレン等も使用することができる。
合体やグラフト樹脂やブレンド樹脂、例えば、エチレン
─塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル─エチレン共重合
体、酢酸ビニル─塩化ビニル共重合体、ウレタン─塩化
ビニル共重合体、アクリロニトリル─ブタジエン─スチ
レン共重合体、アクリル酸変性ポリプロピレン、マレイ
ン酸変性ポリエチレン等も使用することができる。
【0008】上記材料からなる熱可塑性樹脂粉体として
は、重合時には粉体状で得られるもの、及び粉砕機によ
り粉体状に粉砕されたいずれのものでも使用することが
できる。その粒子径としては、平均粒径が2000μm
以下が好ましい。平均粒径が2000μmを超える場合
には、ガラス繊維との混合状態が均一になりにくく、機
械的強度や剛性が十分でないガラス繊維強化熱可塑性樹
脂複合体しか成形することができない傾向がある。
は、重合時には粉体状で得られるもの、及び粉砕機によ
り粉体状に粉砕されたいずれのものでも使用することが
できる。その粒子径としては、平均粒径が2000μm
以下が好ましい。平均粒径が2000μmを超える場合
には、ガラス繊維との混合状態が均一になりにくく、機
械的強度や剛性が十分でないガラス繊維強化熱可塑性樹
脂複合体しか成形することができない傾向がある。
【0009】尚、この熱可塑性樹脂粉体には、必要に応
じて、安定剤、滑剤、加工助剤、可塑剤、着色剤のよう
な添加剤が配合されてもよい。
じて、安定剤、滑剤、加工助剤、可塑剤、着色剤のよう
な添加剤が配合されてもよい。
【0010】本発明において、ガラス繊維としては、使
用する熱可塑性樹脂の溶融温度で熱的に安定なものが用
いられる。モノフィラメントの直径は1〜50μmが好
ましい。多数の連続フィラメントをガラス繊維束とする
際に、収束剤を使用しても使用しなくてもよいが、使用
する場合には、ガラス繊維への収束剤の付着量は1重量
%以下が好ましい。付着量が1重量%を越えた場合に
は、ガラス繊維束をモノフィラメント単位に分離するの
が難しくなり、ガラス繊維のモノフィラメント間に熱可
塑性樹脂粉体が均一に含浸するのが難しくなる傾向があ
る。
用する熱可塑性樹脂の溶融温度で熱的に安定なものが用
いられる。モノフィラメントの直径は1〜50μmが好
ましい。多数の連続フィラメントをガラス繊維束とする
際に、収束剤を使用しても使用しなくてもよいが、使用
する場合には、ガラス繊維への収束剤の付着量は1重量
%以下が好ましい。付着量が1重量%を越えた場合に
は、ガラス繊維束をモノフィラメント単位に分離するの
が難しくなり、ガラス繊維のモノフィラメント間に熱可
塑性樹脂粉体が均一に含浸するのが難しくなる傾向があ
る。
【0011】ガラス繊維の長さは特に限定されるもので
はなく、長繊維であってもよいし、短繊維であってもよ
い。例えば、連続するモノフィラメントが数百〜数千か
ら構成されたストランド状又はロービング状の繊維束
を、製造する繊維強化熱可塑性樹脂複合体の幅、厚さ、
製造速度等を考慮して、通常多数配列し、モノフィラメ
ント単位に分離し、そのまま長繊維のまま用いるか、又
は、好ましくは5mm以上の長さに切断して用いる。或
いは、クロスやマットの形態のガラス繊維を用いてもよ
い。
はなく、長繊維であってもよいし、短繊維であってもよ
い。例えば、連続するモノフィラメントが数百〜数千か
ら構成されたストランド状又はロービング状の繊維束
を、製造する繊維強化熱可塑性樹脂複合体の幅、厚さ、
製造速度等を考慮して、通常多数配列し、モノフィラメ
ント単位に分離し、そのまま長繊維のまま用いるか、又
は、好ましくは5mm以上の長さに切断して用いる。或
いは、クロスやマットの形態のガラス繊維を用いてもよ
い。
【0012】ガラス繊維の添加量は、製造しようとする
ガラス繊維強化熱可塑性樹脂複合体の必要物性により適
宜決定されるが、ガラス繊維強化熱可塑性樹脂複合体中
5〜70重量%であることが好ましい。添加量が5重量
%未満の場合には、ガラス繊維強化熱可塑性樹脂複合体
の機械的強度や剛性が十分でない傾向があり、逆に、7
0重量%を超える場合には、熱可塑性樹脂及びブロック
イソシアネートとの混合状態が不均一になり易く、得ら
れるガラス繊維強化熱可塑性樹脂複合体の機械的強度や
剛性がかえって低下してしまう傾向がある。
ガラス繊維強化熱可塑性樹脂複合体の必要物性により適
宜決定されるが、ガラス繊維強化熱可塑性樹脂複合体中
5〜70重量%であることが好ましい。添加量が5重量
%未満の場合には、ガラス繊維強化熱可塑性樹脂複合体
の機械的強度や剛性が十分でない傾向があり、逆に、7
0重量%を超える場合には、熱可塑性樹脂及びブロック
イソシアネートとの混合状態が不均一になり易く、得ら
れるガラス繊維強化熱可塑性樹脂複合体の機械的強度や
剛性がかえって低下してしまう傾向がある。
【0013】本発明において使用されるブロックイソシ
アネートとは、分子内に1個以上のイソシアネート基を
持つイソシアネート化合物のイソシアネート基をブロッ
ク剤でブロックした化合物を意味し、加熱によりブロッ
ク剤が外れて、イソシアネートが再生する(即ち、イソ
シアネート基が再生する)ものである。
アネートとは、分子内に1個以上のイソシアネート基を
持つイソシアネート化合物のイソシアネート基をブロッ
ク剤でブロックした化合物を意味し、加熱によりブロッ
ク剤が外れて、イソシアネートが再生する(即ち、イソ
シアネート基が再生する)ものである。
【0014】上記イソシアネート化合物としては、例え
ば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネート等の単量体、又はこれらのトリ
メチロールプロパン付加体、イソシアヌレート変性体、
カルボジイミド変性体等が挙げられる。
ば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネート等の単量体、又はこれらのトリ
メチロールプロパン付加体、イソシアヌレート変性体、
カルボジイミド変性体等が挙げられる。
【0015】上記イソシアネートの再生温度は、80℃
以上であることか好ましい。その理由は、80℃未満の
場合には、熱可塑性樹脂粉体とガラス繊維とブロックイ
ソシアネートとを混合する際に、ブロックイソシアネー
トが熱可塑性樹脂粉体とガラス繊維と均一に分散される
前に、ブロックイソシアネートのイソシアネート再生が
進行し、生成したイソシアネート基がガラス繊維の表面
に通常存在しているシラノール基と反応したり、空気中
の水蒸気等により活性を失ったりし易いからである。
以上であることか好ましい。その理由は、80℃未満の
場合には、熱可塑性樹脂粉体とガラス繊維とブロックイ
ソシアネートとを混合する際に、ブロックイソシアネー
トが熱可塑性樹脂粉体とガラス繊維と均一に分散される
前に、ブロックイソシアネートのイソシアネート再生が
進行し、生成したイソシアネート基がガラス繊維の表面
に通常存在しているシラノール基と反応したり、空気中
の水蒸気等により活性を失ったりし易いからである。
【0016】尚、ブロックイソシアネートのイソシアネ
ート再生温度とは、通常、その温度に10分間維持した
場合に、再生すべき全イソシアネート中の80%が再生
される温度をいう。
ート再生温度とは、通常、その温度に10分間維持した
場合に、再生すべき全イソシアネート中の80%が再生
される温度をいう。
【0017】ブロックイソシアネートのイソシアネート
のブロック剤(マスク剤、保護基)としては、例えば、
フェノール類、オキシム、ラクタム、マロン酸エステル
等が挙げられる。
のブロック剤(マスク剤、保護基)としては、例えば、
フェノール類、オキシム、ラクタム、マロン酸エステル
等が挙げられる。
【0018】ブロックイソシアネートの具体例として
は、例えば、オキシムマスクドヘキサメチレンジイソシ
アネート、カプロラクタムマスクドジフェニルメタンジ
イソシアネート、カプロラクタムマスクドイソホロンジ
イソシアネート等が挙げられる。又、これらの反応触媒
として、有機錫化合物、アミン系化合物等が配合されて
いてもよい。
は、例えば、オキシムマスクドヘキサメチレンジイソシ
アネート、カプロラクタムマスクドジフェニルメタンジ
イソシアネート、カプロラクタムマスクドイソホロンジ
イソシアネート等が挙げられる。又、これらの反応触媒
として、有機錫化合物、アミン系化合物等が配合されて
いてもよい。
【0019】ブロックイソシアネートの添加量は、使用
される熱可塑性樹脂及びブロックイソシアネートの種類
により適宜決定されるが、通常、熱可塑性樹脂粉体10
0重量部に対して、0.01〜50重量部である。0.
01重量部未満の場合には、ガラス繊維の表面の熱可塑
性樹脂との親和性改善の効果が少なく、逆に、50重量
部を超える場合には、熱可塑性樹脂粉体及びガラス繊維
との混合状態が不均一になり易く、得られるガラス繊維
強化熱可塑性樹脂複合体の機械的強度や剛性がかえって
低下してしまう傾向がある。
される熱可塑性樹脂及びブロックイソシアネートの種類
により適宜決定されるが、通常、熱可塑性樹脂粉体10
0重量部に対して、0.01〜50重量部である。0.
01重量部未満の場合には、ガラス繊維の表面の熱可塑
性樹脂との親和性改善の効果が少なく、逆に、50重量
部を超える場合には、熱可塑性樹脂粉体及びガラス繊維
との混合状態が不均一になり易く、得られるガラス繊維
強化熱可塑性樹脂複合体の機械的強度や剛性がかえって
低下してしまう傾向がある。
【0020】又、熱可塑性樹脂粉体とガラス繊維とブロ
ックイソシアネートとを、予めブロックイソシアネート
のイソシアネート再生温度未満で混合した状態にしてお
く順序としては、先にガラス繊維にブロックイソシア
ネートを付着させるか、又は、ガラス繊維とブロックイ
ソシアネートとを混合しておいて、これに熱可塑性樹脂
粉体を付着させるか混合させる経路を経て3者を混合す
る方法、先に熱可塑性樹脂粉体とブロックイソシアネ
ートとを混合しておいて、これをガラス繊維に付着させ
さるか、これをガラス繊維と混合させる経路を経て3者
を混合する方法、3者同時に混合する方法等、予め熱
可塑性樹脂とガラス繊維とブロックイソシアネートと
を、イソシアネート再生温度以上に加熱加圧する前に、
均一な混合状態にする方法であれば、いずれの方法でも
採用することができる。
ックイソシアネートとを、予めブロックイソシアネート
のイソシアネート再生温度未満で混合した状態にしてお
く順序としては、先にガラス繊維にブロックイソシア
ネートを付着させるか、又は、ガラス繊維とブロックイ
ソシアネートとを混合しておいて、これに熱可塑性樹脂
粉体を付着させるか混合させる経路を経て3者を混合す
る方法、先に熱可塑性樹脂粉体とブロックイソシアネ
ートとを混合しておいて、これをガラス繊維に付着させ
さるか、これをガラス繊維と混合させる経路を経て3者
を混合する方法、3者同時に混合する方法等、予め熱
可塑性樹脂とガラス繊維とブロックイソシアネートと
を、イソシアネート再生温度以上に加熱加圧する前に、
均一な混合状態にする方法であれば、いずれの方法でも
採用することができる。
【0021】尚、ブロックイソシアネートをガラス繊維
に付着させる方法としては、ブロックイソシアネートを
有機溶剤に溶解して適当な濃度にした溶液にしておい
て、この溶液をガラス繊維に付着させる方法が好適に採
用される。有機溶剤としては、例えば、アセトン、酢酸
エチル、トルエン、酢酸エチル─トルエン混合溶剤、酢
酸エチル─キシレン混合溶剤等が使用される。溶液の濃
度は、ブロックイソシアネートが全溶液中0.1〜80
重量%となるような範囲が好適である。
に付着させる方法としては、ブロックイソシアネートを
有機溶剤に溶解して適当な濃度にした溶液にしておい
て、この溶液をガラス繊維に付着させる方法が好適に採
用される。有機溶剤としては、例えば、アセトン、酢酸
エチル、トルエン、酢酸エチル─トルエン混合溶剤、酢
酸エチル─キシレン混合溶剤等が使用される。溶液の濃
度は、ブロックイソシアネートが全溶液中0.1〜80
重量%となるような範囲が好適である。
【0022】上記の、熱可塑性樹脂粉体とガラス繊維と
ブロックイソシアネートとを予めイソシアネート再生温
度未満の温度で混合して得られた混合物は、その後、イ
ソシアネートの再生温度以上に加熱され、通常、シー
ト、フィルム、板等に賦形されるが、成形品形状はこれ
らに限定されるものではない。
ブロックイソシアネートとを予めイソシアネート再生温
度未満の温度で混合して得られた混合物は、その後、イ
ソシアネートの再生温度以上に加熱され、通常、シー
ト、フィルム、板等に賦形されるが、成形品形状はこれ
らに限定されるものではない。
【0023】この場合に好適に採用される賦形法として
は、例えば、混合物を上下一対の無端ベルト間に挟
み、加熱装置と冷却装置とを通過させる方法、混合物
を加熱ローラー間に連続的に送給し、その後冷却する方
法、混合物を雌雄一対の加熱雌型に入れて雄型を閉合
し冷却する方法等が挙げられる。
は、例えば、混合物を上下一対の無端ベルト間に挟
み、加熱装置と冷却装置とを通過させる方法、混合物
を加熱ローラー間に連続的に送給し、その後冷却する方
法、混合物を雌雄一対の加熱雌型に入れて雄型を閉合
し冷却する方法等が挙げられる。
【0024】尚、上記イソシアネートの再生温度は、通
常、上記混合物の賦形に必要な温度を有するが、場合に
より、前者の温度が後者の温度より低いときは、混合物
を、賦形が可能な温度に迄加熱するのは勿論である。
常、上記混合物の賦形に必要な温度を有するが、場合に
より、前者の温度が後者の温度より低いときは、混合物
を、賦形が可能な温度に迄加熱するのは勿論である。
【0025】上記混合物の賦形が可能な温度は、賦形法
にもより、一概に決定出来ないが、例えば、JISK7
207記載の荷重たわみ温度試験方法において、混合物
中の熱可塑性樹脂からなる試験片に加える曲げ応力を
4.6kgf/cm2 とした場合に、たわみが標準たわ
みに達したときの温度として測定することができる。
にもより、一概に決定出来ないが、例えば、JISK7
207記載の荷重たわみ温度試験方法において、混合物
中の熱可塑性樹脂からなる試験片に加える曲げ応力を
4.6kgf/cm2 とした場合に、たわみが標準たわ
みに達したときの温度として測定することができる。
【0026】以下、本発明を図面を参照して説明する。
図1は、本発明に用いられる装置の一例を示す側面図で
ある。まず、装置について説明すると、この装置は、溶
液塗布ガラス繊維供給部1と、熱可塑性樹脂含浸ガラス
繊維供給部2と、シート成形部3とからなる。
図1は、本発明に用いられる装置の一例を示す側面図で
ある。まず、装置について説明すると、この装置は、溶
液塗布ガラス繊維供給部1と、熱可塑性樹脂含浸ガラス
繊維供給部2と、シート成形部3とからなる。
【0027】溶液塗布ガラス繊維供給部1は、連続した
ガラス繊維F1が巻回されたロールをセットする巻戻し
ロール11と、ブロックイソシアネート溶液(以下、溶
液という)Kが供給されている塗布槽12と、塗布槽1
2を通過した溶液塗布ガラス繊維F1′に付着した溶液
Kの付着量をほぼ一定に調整するスクレバー13と、タ
ーンロール14とからなる。
ガラス繊維F1が巻回されたロールをセットする巻戻し
ロール11と、ブロックイソシアネート溶液(以下、溶
液という)Kが供給されている塗布槽12と、塗布槽1
2を通過した溶液塗布ガラス繊維F1′に付着した溶液
Kの付着量をほぼ一定に調整するスクレバー13と、タ
ーンロール14とからなる。
【0028】熱可塑性樹脂含浸繊維供給部2は、溶液塗
布ガラス繊維F1′に含浸させる熱可塑性樹脂粉体を供
給する容器22と、容器22内を通過させた溶液塗布ガ
ラス繊維F1′に付着された熱可塑性樹脂粉体の付着量
をほぼ一定化する上下一対のスクレーバー23と、熱可
塑性樹脂粉体が均一に含浸された熱可塑性樹脂含浸ガラ
ス繊維F2をドライブするための駆動ロール25及びピ
ンチロール26と、熱可塑性樹脂含浸ガラス繊維F2を
5mm以上の所望長さに切断し、熱可塑性樹脂含浸切断
ガラス繊維F3を供給するためのロータリーカッター2
7とからなる。
布ガラス繊維F1′に含浸させる熱可塑性樹脂粉体を供
給する容器22と、容器22内を通過させた溶液塗布ガ
ラス繊維F1′に付着された熱可塑性樹脂粉体の付着量
をほぼ一定化する上下一対のスクレーバー23と、熱可
塑性樹脂粉体が均一に含浸された熱可塑性樹脂含浸ガラ
ス繊維F2をドライブするための駆動ロール25及びピ
ンチロール26と、熱可塑性樹脂含浸ガラス繊維F2を
5mm以上の所望長さに切断し、熱可塑性樹脂含浸切断
ガラス繊維F3を供給するためのロータリーカッター2
7とからなる。
【0029】容器22の底部には、多数の通気孔が設け
られており、気体供給路から送られた空気や窒素ガス等
の気体Gが通気孔を通って容器22内に供給されるよう
にされている。容器22内に充填された熱可塑性樹脂粉
体はその気体Gの噴出によって流動化した状態となり流
動層Rが形成される。容器22の内部及び壁部上端には
溶液塗布ガラス繊維F1′を案内するためのガイドロー
ル28が設けられている。
られており、気体供給路から送られた空気や窒素ガス等
の気体Gが通気孔を通って容器22内に供給されるよう
にされている。容器22内に充填された熱可塑性樹脂粉
体はその気体Gの噴出によって流動化した状態となり流
動層Rが形成される。容器22の内部及び壁部上端には
溶液塗布ガラス繊維F1′を案内するためのガイドロー
ル28が設けられている。
【0030】溶液塗布ガラス繊維F1′に対する熱可塑
性樹脂粉体の付着量を調節するのに配置された上下一対
のスクレーバー23は両者の間隔を調節し得るようにし
ている。尚、溶液塗布ガラス繊維F1′に振動を与え、
過剰に付着した熱可塑性樹脂を振動の強弱により、付着
量をほぼ均一化するようにしてもよい。
性樹脂粉体の付着量を調節するのに配置された上下一対
のスクレーバー23は両者の間隔を調節し得るようにし
ている。尚、溶液塗布ガラス繊維F1′に振動を与え、
過剰に付着した熱可塑性樹脂を振動の強弱により、付着
量をほぼ均一化するようにしてもよい。
【0031】シート成形部3は、下無端ベルト31及び
上無端ベルト32とを備えている。下無端ベルト31上
には、図1における左側から右側に移動する一定高さの
搬送路311が形成されている。上無端ベルト32に
は、下無端ベルト31の搬送路311の中途から末端に
かけて、下無端ベルト31の搬送路311と所定間隙を
あけてその搬送速度に同調して移動する押圧領域321
が設けられている。そして、搬送路311の中途から末
端と押圧領域321との間でシート成形領域33が形成
されている。シート成形領域33における左側には、加
熱領域34と、冷却ブロアー35とがこの順で設けられ
ている。
上無端ベルト32とを備えている。下無端ベルト31上
には、図1における左側から右側に移動する一定高さの
搬送路311が形成されている。上無端ベルト32に
は、下無端ベルト31の搬送路311の中途から末端に
かけて、下無端ベルト31の搬送路311と所定間隙を
あけてその搬送速度に同調して移動する押圧領域321
が設けられている。そして、搬送路311の中途から末
端と押圧領域321との間でシート成形領域33が形成
されている。シート成形領域33における左側には、加
熱領域34と、冷却ブロアー35とがこの順で設けられ
ている。
【0032】加熱領域34内には、上下の対応する位置
に複数対の押圧ロール38が設けられ、冷却ブロアー3
5が設けられた部分の、上下の対応する位置に複数対の
押圧ロール39が設けられている。押圧ロール38間、
及び押圧ロール39間のクリアランスは調整することが
可能とされている。尚、36,37は夫々上無端ベルト
32、下無端ベルト31を同調して移動させるために設
けられた駆動ロールである。
に複数対の押圧ロール38が設けられ、冷却ブロアー3
5が設けられた部分の、上下の対応する位置に複数対の
押圧ロール39が設けられている。押圧ロール38間、
及び押圧ロール39間のクリアランスは調整することが
可能とされている。尚、36,37は夫々上無端ベルト
32、下無端ベルト31を同調して移動させるために設
けられた駆動ロールである。
【0033】冷却手段としては、ブロアー35等により
空気を吹き付けて冷却する方式や、押圧ロール39を冷
却する方式等が採用される。
空気を吹き付けて冷却する方式や、押圧ロール39を冷
却する方式等が採用される。
【0034】次に、上記の装置を用いた、本発明のガラ
ス繊維強化熱可塑性樹脂複合シートの製造方法の一例を
説明する。まず、ガラス繊維F1を、駆動ロール25と
ピンチロール26との間に挟み、ひねりがかからないよ
うにして巻戻しロール11から引き出す。このガラス繊
維F1をターンロール14により案内して溶液Kが充填
された塗布槽12を通過させ、溶液含浸ガラス繊維F
1′を引き出し、スクレバー13の間を通して、含浸し
た溶液Kの付着量をほぼ一定に調整する。
ス繊維強化熱可塑性樹脂複合シートの製造方法の一例を
説明する。まず、ガラス繊維F1を、駆動ロール25と
ピンチロール26との間に挟み、ひねりがかからないよ
うにして巻戻しロール11から引き出す。このガラス繊
維F1をターンロール14により案内して溶液Kが充填
された塗布槽12を通過させ、溶液含浸ガラス繊維F
1′を引き出し、スクレバー13の間を通して、含浸し
た溶液Kの付着量をほぼ一定に調整する。
【0035】この溶液含浸ガラス繊維F1′を、熱可塑
性樹脂が充填された容器22中を通して、気体の噴出、
流動層中に発生する静電気、擦り、揉み等の効果によっ
て、溶液塗布ガラス繊維F1′をモノフィラメント単位
に分離、開繊させて、そのモノフィラメント間に熱可塑
性樹脂粉体を侵入付着させ、これを上下一対のスクレー
バー23の間を通過させることにより、過剰に付着した
熱可塑性樹脂を除去し、熱可塑性樹脂が均一に含浸され
た熱可塑性樹脂含浸ガラス繊維F2とする。
性樹脂が充填された容器22中を通して、気体の噴出、
流動層中に発生する静電気、擦り、揉み等の効果によっ
て、溶液塗布ガラス繊維F1′をモノフィラメント単位
に分離、開繊させて、そのモノフィラメント間に熱可塑
性樹脂粉体を侵入付着させ、これを上下一対のスクレー
バー23の間を通過させることにより、過剰に付着した
熱可塑性樹脂を除去し、熱可塑性樹脂が均一に含浸され
た熱可塑性樹脂含浸ガラス繊維F2とする。
【0036】この熱可塑性樹脂含浸ガラス繊維F2を、
ロータリーカッター27により、5mm以上の所望長さ
に切断し、熱可塑性樹脂含浸切断ガラス繊維F3を落下
させ、これを次工程のシート成形部3の搬送路311に
供給する。
ロータリーカッター27により、5mm以上の所望長さ
に切断し、熱可塑性樹脂含浸切断ガラス繊維F3を落下
させ、これを次工程のシート成形部3の搬送路311に
供給する。
【0037】熱可塑性樹脂含浸切断ガラス繊維F3は、
熱可塑性樹脂粉体とガラス繊維とブロックイソシアネー
トとが均一に混合された状態とされている。
熱可塑性樹脂粉体とガラス繊維とブロックイソシアネー
トとが均一に混合された状態とされている。
【0038】次に、この熱可塑性樹脂含浸切断ガラス繊
維F3を、搬送路311を図1における左側から右側に
移動させ、下無端ベルト31の搬送路311と所定間隙
をあけてその搬送速度に同調して移動する上無端ベルト
32の押圧領域321を通過させる。この際、加熱領域
34、冷却ブロアー35の設けられた部分の順で通過さ
せる。加熱領域34を通過させる間に熱可塑性樹脂の溶
融温度以上に加熱される。そして、熱可塑性樹脂含浸ガ
ラス切断繊維F3の熱可塑性樹脂が溶融され、押圧ロー
ル38間で加圧されて、ブロックイソシアネートの再生
したイソシアネートにより、ガラス繊維と熱可塑性樹脂
との界面の接着性が改良される。次いで冷却ブロアー3
5が設けられた部分を通過させる間に、溶融樹脂が加圧
下で冷却固化されて、切断ガラス繊維のバインダーをな
すようシート状に成形されたガラス繊維強化熱可塑性樹
脂複合シートを得る。
維F3を、搬送路311を図1における左側から右側に
移動させ、下無端ベルト31の搬送路311と所定間隙
をあけてその搬送速度に同調して移動する上無端ベルト
32の押圧領域321を通過させる。この際、加熱領域
34、冷却ブロアー35の設けられた部分の順で通過さ
せる。加熱領域34を通過させる間に熱可塑性樹脂の溶
融温度以上に加熱される。そして、熱可塑性樹脂含浸ガ
ラス切断繊維F3の熱可塑性樹脂が溶融され、押圧ロー
ル38間で加圧されて、ブロックイソシアネートの再生
したイソシアネートにより、ガラス繊維と熱可塑性樹脂
との界面の接着性が改良される。次いで冷却ブロアー3
5が設けられた部分を通過させる間に、溶融樹脂が加圧
下で冷却固化されて、切断ガラス繊維のバインダーをな
すようシート状に成形されたガラス繊維強化熱可塑性樹
脂複合シートを得る。
【0039】図2は、本発明の工程の別の例を説明する
側面図である。まず、装置について説明すると、この装
置は、ガラス繊維供給部1′と、熱可塑性樹脂含浸ガラ
ス繊維供給部2と、シート成形部3とからなる。
側面図である。まず、装置について説明すると、この装
置は、ガラス繊維供給部1′と、熱可塑性樹脂含浸ガラ
ス繊維供給部2と、シート成形部3とからなる。
【0040】ガラス繊維供給部1′は、連続したガラス
繊維F1が巻回されたロールをセットする巻戻しロール
11′からなる。
繊維F1が巻回されたロールをセットする巻戻しロール
11′からなる。
【0041】熱可塑性樹脂含浸繊維供給部2には、ガラ
ス繊維F1に含浸させる熱可塑性樹脂とブロックイソシ
アネートの樹脂混合物(以下、樹脂混合物という)を容
器22内に入れること以外は、上記例と同様であるの
で、詳細な説明は省略する。シート成形部3について、
上記例と同様であるので詳細な説明を省略する。
ス繊維F1に含浸させる熱可塑性樹脂とブロックイソシ
アネートの樹脂混合物(以下、樹脂混合物という)を容
器22内に入れること以外は、上記例と同様であるの
で、詳細な説明は省略する。シート成形部3について、
上記例と同様であるので詳細な説明を省略する。
【0042】次に、上記の装置を用いた、本発明のガラ
ス繊維強化熱可塑性樹脂複合シートの製造方法の別の例
を説明する。
ス繊維強化熱可塑性樹脂複合シートの製造方法の別の例
を説明する。
【0043】まず、ガラス繊維F1を、駆動ロール25
とピンチロール26との間に挟み、ひねりがかからない
ようにして巻戻しロール11′から引き出す。このガラ
ス繊維F1をターンロール28により案内して容器22
内の樹脂混合物が充填された流動層Rを通過させて、気
体の噴出、流動層中に発生する静電気、擦り、揉み等の
効果によって、ガラス繊維F1はモノフィラメント単位
に分離、開繊させて、そのモノフィラメント間に樹脂混
合物を侵入付着させる。
とピンチロール26との間に挟み、ひねりがかからない
ようにして巻戻しロール11′から引き出す。このガラ
ス繊維F1をターンロール28により案内して容器22
内の樹脂混合物が充填された流動層Rを通過させて、気
体の噴出、流動層中に発生する静電気、擦り、揉み等の
効果によって、ガラス繊維F1はモノフィラメント単位
に分離、開繊させて、そのモノフィラメント間に樹脂混
合物を侵入付着させる。
【0044】この樹脂混合物が付着したガラス繊維F1
を、上下一対のスクレーバー23の間を通過させること
により、過剰に付着した樹脂混合物を除去し、樹脂混合
物が均一に含浸された熱可塑性樹脂含浸ガラス繊維F2
とする。
を、上下一対のスクレーバー23の間を通過させること
により、過剰に付着した樹脂混合物を除去し、樹脂混合
物が均一に含浸された熱可塑性樹脂含浸ガラス繊維F2
とする。
【0045】これ以降の工程は、上記の図1を参照して
説明したのと同様にして、ガラス繊維強化熱可塑性樹脂
複合シートを得る。
説明したのと同様にして、ガラス繊維強化熱可塑性樹脂
複合シートを得る。
【0046】
【作用】本発明は、熱可塑性樹脂粉体とガラス繊維とブ
ロックイソシアネートとを、予めブロックイソシアネー
トのイソシアネート再生温度未満の温度で混合すること
により、ブロックイソシアネートはガラス繊維の熱可塑
性樹脂粉体との界面の前面にわたって均一に配置され、
この状態でブロックイソシアネートのイソシアネート再
生温度以上に加熱し加圧して賦形することにより、加熱
加圧成形時においても、その相対的位置関係が変化する
ことなく、ブロックイソシアネートの再生により生成し
たシソシアネートのイソシアネート基が、通常ガラス繊
維表面に存在するシラノール基と化学的に結合する。
ロックイソシアネートとを、予めブロックイソシアネー
トのイソシアネート再生温度未満の温度で混合すること
により、ブロックイソシアネートはガラス繊維の熱可塑
性樹脂粉体との界面の前面にわたって均一に配置され、
この状態でブロックイソシアネートのイソシアネート再
生温度以上に加熱し加圧して賦形することにより、加熱
加圧成形時においても、その相対的位置関係が変化する
ことなく、ブロックイソシアネートの再生により生成し
たシソシアネートのイソシアネート基が、通常ガラス繊
維表面に存在するシラノール基と化学的に結合する。
【0047】そして、一般に、イソシアネートの他の部
分は熱可塑性樹脂の分子構造と類似しているので、熱可
塑性樹脂との親和性を有する。これにより、ガラス繊維
の表面の、熱可塑性樹脂との親和性改善を必要とする全
面にわたって十分な処理を行うことができ、その処理さ
れた界面を介して熱可塑性樹脂層が設けられるので、機
械的強度や剛性に優れたガラス繊維強化熱可塑性樹脂複
合体を製造することができ、このガラス繊維強化複合体
から、機械的強度や剛性に優れた成形品が得られる。
分は熱可塑性樹脂の分子構造と類似しているので、熱可
塑性樹脂との親和性を有する。これにより、ガラス繊維
の表面の、熱可塑性樹脂との親和性改善を必要とする全
面にわたって十分な処理を行うことができ、その処理さ
れた界面を介して熱可塑性樹脂層が設けられるので、機
械的強度や剛性に優れたガラス繊維強化熱可塑性樹脂複
合体を製造することができ、このガラス繊維強化複合体
から、機械的強度や剛性に優れた成形品が得られる。
【0048】
【実施例】実施例1 図1に示す装置及び製造工程により、次の条件により繊
維強化熱可塑性樹脂複合シートの成形を行った。
維強化熱可塑性樹脂複合シートの成形を行った。
【0049】熱可塑性樹脂粉体として、ホモポリプロピ
レン樹脂粉体(平均粒径:140μm)を用いた。ガラ
ス繊維F1として、ロービング状ガラス繊維束(モノフ
ィラメント直径:17μ、1100g/km)32本を
用いた。ブロックイソシアネートとして、オキシムマス
クドヘキサメチレンジイソシアネート(イソシアネート
再生温度:140℃)を30重量%溶液になるようにア
セトンに溶解して使用した。
レン樹脂粉体(平均粒径:140μm)を用いた。ガラ
ス繊維F1として、ロービング状ガラス繊維束(モノフ
ィラメント直径:17μ、1100g/km)32本を
用いた。ブロックイソシアネートとして、オキシムマス
クドヘキサメチレンジイソシアネート(イソシアネート
再生温度:140℃)を30重量%溶液になるようにア
セトンに溶解して使用した。
【0050】下無端ベルト31及び上無端ベルト32と
して幅600mm、厚さ1mmのガラス繊維強化テフロ
ンベルトを用いた。
して幅600mm、厚さ1mmのガラス繊維強化テフロ
ンベルトを用いた。
【0051】ガラス繊維F1をブロックイソシアネート
溶液Kが充填された塗布槽12を連続的に通過させて、
モノフィラメント間に樹脂混合物を付着させた後、ガラ
ス繊維F1にブロックイソシアネート溶液を塗布した
後、スクレーバー13間を通過させて、ガラス繊維F1
00重量部に対するブロックイソシアネートのアセトン
を除く付着量が0.2重量部になるように調節するよう
にして、溶液含浸ガラス繊維F1′を引き出した。
溶液Kが充填された塗布槽12を連続的に通過させて、
モノフィラメント間に樹脂混合物を付着させた後、ガラ
ス繊維F1にブロックイソシアネート溶液を塗布した
後、スクレーバー13間を通過させて、ガラス繊維F1
00重量部に対するブロックイソシアネートのアセトン
を除く付着量が0.2重量部になるように調節するよう
にして、溶液含浸ガラス繊維F1′を引き出した。
【0052】溶液含浸ガラス繊維F1′を、熱可塑性樹
脂が充填された容器22中を通し、スクレーバー23間
を通過させて過剰の熱可塑性樹脂を除去し、熱可塑性樹
脂とガラス繊維との重量割合が3.5:6.5となるよ
うに調節して、熱可塑性樹脂を均一に含浸させた熱可塑
性樹脂含浸ガラス繊維F2とした。
脂が充填された容器22中を通し、スクレーバー23間
を通過させて過剰の熱可塑性樹脂を除去し、熱可塑性樹
脂とガラス繊維との重量割合が3.5:6.5となるよ
うに調節して、熱可塑性樹脂を均一に含浸させた熱可塑
性樹脂含浸ガラス繊維F2とした。
【0053】この熱可塑性樹脂含浸ガラス繊維F2をロ
ーターリーカッター27により、ガラス繊維の長さを5
0mmになるように切断した。
ーターリーカッター27により、ガラス繊維の長さを5
0mmになるように切断した。
【0054】シート成形部3の搬送路311上の幅60
0mmの中央部500mm幅の部分に、熱可塑性樹脂含
浸切断ガラス繊維F3を4070g/m2 になるように
連続的に供給集積した。熱可塑性樹脂含浸切断ガラス繊
維F3の見掛け厚さは45mmであった。
0mmの中央部500mm幅の部分に、熱可塑性樹脂含
浸切断ガラス繊維F3を4070g/m2 になるように
連続的に供給集積した。熱可塑性樹脂含浸切断ガラス繊
維F3の見掛け厚さは45mmであった。
【0055】下無端ベルト31と上無端ベルト32とで
形成されるシート成形領域33の間隙を押圧ロール39
によって3.7mmになるように調節し、ベルトの移動
速度を580mm/分とし、加熱領域34として、21
0℃の熱風が循環している長さ1500mmの熱風加熱
炉中を、ネツ可塑性樹脂含浸切断ガラス繊維F3を通過
させ、冷却ブロアー35より空気を吹き付けて冷却し
て、シート成形を行い、幅500mm、厚さ3.5mm
の繊維強化熱可塑性樹脂複合シートを得た。
形成されるシート成形領域33の間隙を押圧ロール39
によって3.7mmになるように調節し、ベルトの移動
速度を580mm/分とし、加熱領域34として、21
0℃の熱風が循環している長さ1500mmの熱風加熱
炉中を、ネツ可塑性樹脂含浸切断ガラス繊維F3を通過
させ、冷却ブロアー35より空気を吹き付けて冷却し
て、シート成形を行い、幅500mm、厚さ3.5mm
の繊維強化熱可塑性樹脂複合シートを得た。
【0056】このシートのランダムな5箇所より、幅2
0mm×長さ150mmの試験片を切り出し、支点間距
離120mmで三点曲げ試験を行い、曲げ強度、曲げ弾
性率をn数5で測定し、その結果(平均値)を表1に示
した。
0mm×長さ150mmの試験片を切り出し、支点間距
離120mmで三点曲げ試験を行い、曲げ強度、曲げ弾
性率をn数5で測定し、その結果(平均値)を表1に示
した。
【0057】一方、上記ホモポリプロピレン粉体を20
0℃にて圧縮成形して、厚さ3.5mmのシートを作成
し、12.5mm×130mmの試験片を切り出して
(この試験片の寸法は、以下実施例4迄共通)、荷重た
わみ温度の測定に供した(12.5mmの寸法を同試験
における試験片の高さとした)。たわみ温度は115℃
であった。
0℃にて圧縮成形して、厚さ3.5mmのシートを作成
し、12.5mm×130mmの試験片を切り出して
(この試験片の寸法は、以下実施例4迄共通)、荷重た
わみ温度の測定に供した(12.5mmの寸法を同試験
における試験片の高さとした)。たわみ温度は115℃
であった。
【0058】実施例2 熱可塑性樹脂粉体として、ポリ塩化ビニル(重合度:6
00)100重量部とジステアリル錫ジマレエート系熱
安定剤3重量部とポリエチレンワックス0.5重量部と
をスーパーミキサーで混合した、平均粒径200μmの
ものを用いた。ガラス繊維F1として、ロービング状ガ
ラス繊維束(モノフィラメント直径:23μ、4400
g/km)8本を用いた。
00)100重量部とジステアリル錫ジマレエート系熱
安定剤3重量部とポリエチレンワックス0.5重量部と
をスーパーミキサーで混合した、平均粒径200μmの
ものを用いた。ガラス繊維F1として、ロービング状ガ
ラス繊維束(モノフィラメント直径:23μ、4400
g/km)8本を用いた。
【0059】ブロックイソシアネートとして、カプロラ
クタムマスクドイソホロジンイソシアネート(イソシア
ネート再生温度:180℃)を、30重量%溶液になる
アセトンに溶解して使用した。下無端ベルト31及び上
無端ベルト32として幅600mm、厚さ1mmのガラ
ス繊維強化テフロンベルトを用いた。
クタムマスクドイソホロジンイソシアネート(イソシア
ネート再生温度:180℃)を、30重量%溶液になる
アセトンに溶解して使用した。下無端ベルト31及び上
無端ベルト32として幅600mm、厚さ1mmのガラ
ス繊維強化テフロンベルトを用いた。
【0060】溶液含浸ガラス繊維F1′を、熱可塑性樹
脂が充填された容器22中を通し、スクレーバー23間
を通過させて過剰の熱可塑性樹脂を除去し、熱可塑性樹
脂とガラス繊維との重量割合が2:8となるように調節
して、熱可塑性樹脂を均一に含浸させた熱可塑性樹脂含
浸ガラス繊維F2とした。
脂が充填された容器22中を通し、スクレーバー23間
を通過させて過剰の熱可塑性樹脂を除去し、熱可塑性樹
脂とガラス繊維との重量割合が2:8となるように調節
して、熱可塑性樹脂を均一に含浸させた熱可塑性樹脂含
浸ガラス繊維F2とした。
【0061】この熱可塑性樹脂含浸ガラス繊維F2をロ
ーターリーカッター27により、ガラス繊維の長さを2
5mmになるように切断した。
ーターリーカッター27により、ガラス繊維の長さを2
5mmになるように切断した。
【0062】シート成形部3の搬送路311上の幅60
0mmの中央部500mm幅の部分に、熱可塑性樹脂含
浸切断ガラス繊維F3を5010g/m2 になるように
連続的に供給集積した。熱可塑性樹脂含浸切断ガラス繊
維F3の見掛け厚さは50mmであった。
0mmの中央部500mm幅の部分に、熱可塑性樹脂含
浸切断ガラス繊維F3を5010g/m2 になるように
連続的に供給集積した。熱可塑性樹脂含浸切断ガラス繊
維F3の見掛け厚さは50mmであった。
【0063】下無端ベルト31と上無端ベルト32とで
形成されるシート成形領域33の間隙を押圧ロール39
によって3.4mmになるように調節し、ベルトの移動
速度を580mm/分とし、加熱領域34として、21
0℃の熱風が循環している長さ1500mmの熱風加熱
炉中を、熱可塑性樹脂含浸切断ガラス繊維F3を通過さ
せ、冷却ブロアー35より空気を吹き付けて冷却して、
シート成形を行い、幅500mm、厚さ3.3mmの繊
維強化熱可塑性樹脂複合シートを得た。このシートよ
り、実施例1と同様に試験片を切り出し、曲げ強度、曲
げ弾性率試験を行った。その結果を表1に示す。
形成されるシート成形領域33の間隙を押圧ロール39
によって3.4mmになるように調節し、ベルトの移動
速度を580mm/分とし、加熱領域34として、21
0℃の熱風が循環している長さ1500mmの熱風加熱
炉中を、熱可塑性樹脂含浸切断ガラス繊維F3を通過さ
せ、冷却ブロアー35より空気を吹き付けて冷却して、
シート成形を行い、幅500mm、厚さ3.3mmの繊
維強化熱可塑性樹脂複合シートを得た。このシートよ
り、実施例1と同様に試験片を切り出し、曲げ強度、曲
げ弾性率試験を行った。その結果を表1に示す。
【0064】又、上記ポリ塩化ビニルを210℃にて圧
縮成形して荷重たわみ温度測定用の試験片を得た。たわ
み温度は91℃であった。
縮成形して荷重たわみ温度測定用の試験片を得た。たわ
み温度は91℃であった。
【0065】実施例3 図2に示す装置及び製造工程により、次の条件により繊
維強化熱可塑性樹脂複合シートの成形を行った。
維強化熱可塑性樹脂複合シートの成形を行った。
【0066】熱可塑性樹脂粉体として、マレイン酸変性
ポリプロピレン樹脂粉体(平均粒径:150μm)を用
いた。ガラス繊維F1として、ロービング状ガラス繊維
束(モノフィラメント直径:23μ、4400g/k
m)8本を用いた。ブロックイソシアネートとして、カ
プロラクタムマスクドジフェニルメタンジイソシアナー
ト(イソシアネート再生温度:180℃)を用いた。下
無端ベルト31及び上無端ベルト32として幅600m
m、厚さ1mmのガラス繊維強化テフロンベルトを用い
た。
ポリプロピレン樹脂粉体(平均粒径:150μm)を用
いた。ガラス繊維F1として、ロービング状ガラス繊維
束(モノフィラメント直径:23μ、4400g/k
m)8本を用いた。ブロックイソシアネートとして、カ
プロラクタムマスクドジフェニルメタンジイソシアナー
ト(イソシアネート再生温度:180℃)を用いた。下
無端ベルト31及び上無端ベルト32として幅600m
m、厚さ1mmのガラス繊維強化テフロンベルトを用い
た。
【0067】ガラス繊維F1を、熱可塑性樹脂粉体10
0重量部に対してブロックイソシアネート1重量部を添
加した樹脂混合物が充填された容器22中を通し、スク
レーバー23間を通過させて過剰の樹脂混合物を除去
し、熱可塑性樹脂粉体とガラス繊維との重量割合が6:
4となるように調節して、熱可塑性樹脂を均一に含浸さ
せた熱可塑性樹脂含浸ガラス繊維F2とした。
0重量部に対してブロックイソシアネート1重量部を添
加した樹脂混合物が充填された容器22中を通し、スク
レーバー23間を通過させて過剰の樹脂混合物を除去
し、熱可塑性樹脂粉体とガラス繊維との重量割合が6:
4となるように調節して、熱可塑性樹脂を均一に含浸さ
せた熱可塑性樹脂含浸ガラス繊維F2とした。
【0068】この熱可塑性樹脂含浸ガラス繊維F2をロ
ーターリーカッター27により、ガラス繊維の長さを2
5mmになるように切断した。
ーターリーカッター27により、ガラス繊維の長さを2
5mmになるように切断した。
【0069】シート成形部3の搬送路311上の幅60
0mmの中央部500mm幅の部分に、熱可塑性樹脂含
浸切断ガラス繊維F3を4370g/m2 になるように
連続的に供給集積した。熱可塑性樹脂含浸切断ガラス繊
維F3の見掛け厚さは40mmであった。
0mmの中央部500mm幅の部分に、熱可塑性樹脂含
浸切断ガラス繊維F3を4370g/m2 になるように
連続的に供給集積した。熱可塑性樹脂含浸切断ガラス繊
維F3の見掛け厚さは40mmであった。
【0070】下無端ベルト31と上無端ベルト32とで
形成されるシート成形領域33の間隙を押圧ロール39
によって3.7mmになるように調節し、ベルトの移動
速度を580mm/分とし、加熱領域34として、21
0℃の熱風が循環している長さ1500mmの熱風加熱
炉中を、熱可塑性樹脂含浸切断ガラス繊維F3を通過さ
せ、冷却ブロアー35より空気を吹き付けて冷却して、
シート成形を行い、幅500mm、厚さ3.6mmの繊
維強化熱可塑性樹脂複合シートを得た。このシートよ
り、実施例1と同様に試験片を切り出し、曲げ強度、曲
げ弾性率試験を行った。その結果を表1に示す。
形成されるシート成形領域33の間隙を押圧ロール39
によって3.7mmになるように調節し、ベルトの移動
速度を580mm/分とし、加熱領域34として、21
0℃の熱風が循環している長さ1500mmの熱風加熱
炉中を、熱可塑性樹脂含浸切断ガラス繊維F3を通過さ
せ、冷却ブロアー35より空気を吹き付けて冷却して、
シート成形を行い、幅500mm、厚さ3.6mmの繊
維強化熱可塑性樹脂複合シートを得た。このシートよ
り、実施例1と同様に試験片を切り出し、曲げ強度、曲
げ弾性率試験を行った。その結果を表1に示す。
【0071】又、上記マレイン酸変性ポリプロピレン樹
脂を195℃にて圧縮成形して荷重たわみ温度測定用試
験片を得た。たわみ温度は99℃であった。
脂を195℃にて圧縮成形して荷重たわみ温度測定用試
験片を得た。たわみ温度は99℃であった。
【0072】実施例4 熱可塑性樹脂粉体として、エチレン─プロピレン共重合
体(平均粒径:200μm)100重量部と、ガラス繊
維として、フィラメントの直径14μm、繊維長さ25
mmのもの30重量部と、ブロックイソシアネートとし
て、フェノールブロックドトリレンジイソシアナート
(イソシアネート再生温度:160℃)の粉体2重量部
の3成分を、スーパーミキサーにより混合し、均一混合
物を得た。この混合物を210℃の熱盤により加熱し、
10kg/cm2 に加圧し、厚みが3.2mmの繊維強
化熱可塑性樹脂シートを得た。このシートより、実施例
1と同様に試験片を切り出し、曲げ強度、曲げ弾性率試
験を行った。その結果を表1に示す。
体(平均粒径:200μm)100重量部と、ガラス繊
維として、フィラメントの直径14μm、繊維長さ25
mmのもの30重量部と、ブロックイソシアネートとし
て、フェノールブロックドトリレンジイソシアナート
(イソシアネート再生温度:160℃)の粉体2重量部
の3成分を、スーパーミキサーにより混合し、均一混合
物を得た。この混合物を210℃の熱盤により加熱し、
10kg/cm2 に加圧し、厚みが3.2mmの繊維強
化熱可塑性樹脂シートを得た。このシートより、実施例
1と同様に試験片を切り出し、曲げ強度、曲げ弾性率試
験を行った。その結果を表1に示す。
【0073】又、上記エチレン─プロピレン共重合体を
200℃にて圧縮成形して荷重たわみ温度測定用試験片
を得た。たわみ温度は118℃であった。
200℃にて圧縮成形して荷重たわみ温度測定用試験片
を得た。たわみ温度は118℃であった。
【0074】比較例1 ブロックイソシアネートを用いなかったこと以外は実施
例1と同様にして、幅500mm、厚さ3.5mmの繊
維強化熱可塑性樹脂複合シートを得た。このシートよ
り、実施例1と同様に試験片を切り出し、曲げ強度、曲
げ弾性率試験を行った。その結果を表1に示す。
例1と同様にして、幅500mm、厚さ3.5mmの繊
維強化熱可塑性樹脂複合シートを得た。このシートよ
り、実施例1と同様に試験片を切り出し、曲げ強度、曲
げ弾性率試験を行った。その結果を表1に示す。
【0075】比較例2 ブロックイソシアネートの代わりに、ブロックされてい
ないイソシアネート基がフリー状態のイソホロジイソシ
アナートを用いたこと以外は実施例2と同様により、幅
500mm、厚さ3.3mmの繊維強化熱可塑性樹脂複
合シートを得た。このシートより、実施例1と同様に試
験片を切り出し、曲げ強度、曲げ弾性率試験を行った。
その結果を表1に示す。比較例3 混合を押出機にて行ったこと以外は、実施例3と同様に
して、幅500mm、厚さ3.6mmの繊維強化熱可塑
性樹脂複合シートを得た。このシートより、実施例1と
同様に試験片を切り出し、曲げ強度、曲げ弾性率試験を
行った。その結果を表1に示す。
ないイソシアネート基がフリー状態のイソホロジイソシ
アナートを用いたこと以外は実施例2と同様により、幅
500mm、厚さ3.3mmの繊維強化熱可塑性樹脂複
合シートを得た。このシートより、実施例1と同様に試
験片を切り出し、曲げ強度、曲げ弾性率試験を行った。
その結果を表1に示す。比較例3 混合を押出機にて行ったこと以外は、実施例3と同様に
して、幅500mm、厚さ3.6mmの繊維強化熱可塑
性樹脂複合シートを得た。このシートより、実施例1と
同様に試験片を切り出し、曲げ強度、曲げ弾性率試験を
行った。その結果を表1に示す。
【0076】比較例4 ブロックイソシアネートの代わりに、ブロックされてい
ないイソシアネート基がフリー状態のトリレンジイソシ
アネートを用いたこと以外は実施例4と同様にして、厚
みが3.2mmの繊維強化熱可塑性樹脂シートを得た。
このシートより、実施例1と同様に試験片を切り出し、
曲げ強度、曲げ弾性率試験を行った。その結果を表1に
示す。
ないイソシアネート基がフリー状態のトリレンジイソシ
アネートを用いたこと以外は実施例4と同様にして、厚
みが3.2mmの繊維強化熱可塑性樹脂シートを得た。
このシートより、実施例1と同様に試験片を切り出し、
曲げ強度、曲げ弾性率試験を行った。その結果を表1に
示す。
【0077】
【表1】
【0078】表1からも明らかな如く、実施例1〜4の
場合には、いずれも、シートの曲げ強度及び曲げ弾性率
が優れていた。これに対して、比較例1〜4の場合に
は、いずれも、曲げ強度及び曲げ弾性率が劣っている。
場合には、いずれも、シートの曲げ強度及び曲げ弾性率
が優れていた。これに対して、比較例1〜4の場合に
は、いずれも、曲げ強度及び曲げ弾性率が劣っている。
【0079】
【発明の効果】本発明のガラス繊維強化熱可塑性樹脂複
合体の製造方法は、上記の如き構成とされているので、
ガラス繊維の表面の熱可塑性樹脂との親和性改善を必要
とする全面にわたって十分な処理を行うことができ、機
械的強度や剛性に優れたガラス繊維強化熱可塑性樹脂成
形品が得られるガラス繊維強化熱可塑性樹脂複合体を製
造することができる。
合体の製造方法は、上記の如き構成とされているので、
ガラス繊維の表面の熱可塑性樹脂との親和性改善を必要
とする全面にわたって十分な処理を行うことができ、機
械的強度や剛性に優れたガラス繊維強化熱可塑性樹脂成
形品が得られるガラス繊維強化熱可塑性樹脂複合体を製
造することができる。
【0080】
【図1】本発明の実施に用いられる装置の一例を示す側
面図である。
面図である。
【図2】本発明の実施に用いられる装置の他の例を示す
側面図である。
側面図である。
1 ブロックイソシアネート塗布繊維供給部 1′ ガラス繊維供給部 2 熱可塑性樹脂含浸ガラス繊維供給部 3 シート成形部 11,11′ 巻戻しロール 12 塗布槽 13,23 スクレーバー 14,28 ガイドロール 22 容器 25 駆動ロール 26 ピンチロール 27 ロータリーカッター 31 下無端ベルト 32 上無端ベルト 34 加熱領域 35 冷却ブロアー 311 搬送路 321 押圧領域 F1 ガラス繊維 F2 熱可塑性樹脂含浸ガラス繊維 F3 熱可塑性樹脂含浸切断ガラス繊維 G 気体 R 流動層 K 溶液
Claims (1)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂粉体とガラス繊維とブロッ
クイソシアネートとを、予めブロックイソシアネートの
イソシアネート再生温度未満の温度で混合し、この混合
物をブロックイソシアネートのイソシアネート再生温度
以上に加熱し加圧して賦形することを特徴とするガラス
繊維強化熱可塑性樹脂複合体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15052192A JPH05337972A (ja) | 1992-06-10 | 1992-06-10 | ガラス繊維強化熱可塑性樹脂複合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15052192A JPH05337972A (ja) | 1992-06-10 | 1992-06-10 | ガラス繊維強化熱可塑性樹脂複合体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05337972A true JPH05337972A (ja) | 1993-12-21 |
Family
ID=15498686
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15052192A Pending JPH05337972A (ja) | 1992-06-10 | 1992-06-10 | ガラス繊維強化熱可塑性樹脂複合体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05337972A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101792552A (zh) * | 2010-03-08 | 2010-08-04 | 董升顺 | 一种玻璃纤维增强热塑性板材的生产方法 |
JP2012516934A (ja) * | 2009-02-05 | 2012-07-26 | アーケマ・インコーポレイテッド | ポリエーテルケトンケトンを用いてサイジングした繊維 |
-
1992
- 1992-06-10 JP JP15052192A patent/JPH05337972A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012516934A (ja) * | 2009-02-05 | 2012-07-26 | アーケマ・インコーポレイテッド | ポリエーテルケトンケトンを用いてサイジングした繊維 |
CN101792552A (zh) * | 2010-03-08 | 2010-08-04 | 董升顺 | 一种玻璃纤维增强热塑性板材的生产方法 |
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