JPH05218803A - ディジタルフィルタ装置 - Google Patents

ディジタルフィルタ装置

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JPH05218803A
JPH05218803A JP4041959A JP4195992A JPH05218803A JP H05218803 A JPH05218803 A JP H05218803A JP 4041959 A JP4041959 A JP 4041959A JP 4195992 A JP4195992 A JP 4195992A JP H05218803 A JPH05218803 A JP H05218803A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 起動時の立ち上がり特性及び音質の両方を同
時に改善させることを目的とする。 【構成】 例えばシステムコントローラ等からの制御信
号HPF FASTと、オペレーション・デコーダ170 からの制
御信号HPF をAND 回路180 に入力し、出力を係数マルチ
プレクサ172 に供給する。係数マルチプレクサ172 は、
AND 回路180 から供給される出力信号に応じて係数RAM1
51と固定係数出力回路187 からの入力信号とを切り換え
て乗算係数(COEF) を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、A/D変換処理を含む
電子機器に用いて好適なディジタルフィルタ装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】最近、電子機器のディジタル化が急速に
進展している。一般に、ディジタル・オーディオ信号や
ディジタル・ビデオ信号のテープレコーダ、あるいはデ
ィスクプレーヤ等において、ディジタル演算処理が行わ
れている。このディジタル演算処理を行うために、アナ
ログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換器は必
須の構成要素の一つである。
【0003】従来からオーディオ用に用いられる積分型
A/D変換器は、安価でありながら、複数の電流源の比
率を確保することによって相対的に高い精度で良好な直
線性を得ている。しかしながら、積分用の電流源の絶対
値や外付けのコンデンサの容量比等による電子素子の精
度のばらつきのため、積分型A/D変換器は、例えば計
測機器に用いられるような絶対値精度まで要求すること
はできないのが現状である。具体的な例を挙げると、上
記積分型A/D変換器は、上述した電子素子のばらつき
のためオフセットやゲインの変化等の現象が現れてしま
う。
【0004】このため、積分型A/D変換器は、例えば
オーディオ機器のA/D変換器として使用する場合に上
記オフセットを除去するためのディジタル・ハイパス・
フィルタ(Digital Higi-Pass Filter:以下ディジタル
HPFと略す) を上記A/D変換器の出力以降に配設し
て用いていることが多い。このディジタルHPFを配設
することによって上記積分型A/D変換器の出力信号に
含まれる直流成分、例えば可聴帯域外の周波数成分が遮
断される。
【0005】上記ディジタルHPFは、図8の一般的な
信号の流れと共に示す基本的に2つの加算器201、2
03とオフセットのレジスタ204及び乗算器202で
構成している。図8に示すディジタルHPFに積分型A
/D変換器からサンプリングしてディジタル値に変換さ
れたデータが、入力データとして入力端子200を介
し、第1の加算器201における一端側の入力端に供給
される。この加算器201の他端側の入力端は、後述す
る帰還された信号が供給されている。第1の加算器20
1の出力は、出力端子205を介して出力されると共
に、乗算器202に供給している。上述した第1の加算
器201の出力が、出力端子205からそのまま出力さ
れるデータは、高域周波数成分を通過させた信号にする
データになっている。
【0006】上記乗算器202は、予め書き込まれてい
る係数Aと上記第1の加算器201の出力を乗算して第
2の加算器203の一端側の入力端に加算している。
【0007】この第2の加算器203は、後述する遅延
素子であるオフセットのレジスタ204からの出力信号
を他端側から入力し、上記一端側の入力端からの信号と
加算して上記レジスタ204に供給している。ここで、
上記第2の加算器204と上記レジスタ204の出力を
帰還させる構成は、ローパス・フィルタの構成になって
いる。
【0008】上記乗算器202の係数Aは、オフセット
分を除去するため負の係数、例えばA=−2-nをセット
しておく。
【0009】具体的な設計上の数値を上げてみると、図
8に示す構成においてサンプリング周波数が32kH
z、上記乗算係数A=−2-10 のとき、ディジタルHP
Fのカットオフ周波数は略々5Hzになる。
【0010】従来のより具体的なディジタルHPFの回
路構成をついて図9を参照しながら説明する。必要に応
じて図8を参照して基本的な回路構成との対応も説明す
る。先ず、入力端子206から16ビットで構成した入
力データが図8に示した第1の加算器に相当する加算器
207の一端側に供給する。また、この加算器207の
他端側に後述するフリップフロップ211の出力Qを反
転した16ビットのデータが供給されている。この加算
器207は、図8に示した乗算器202の機能も有して
おり、係数C0 =1に設定して加算出力をオーバーフロ
ー・リミッタ回路208に送る。
【0011】このオーバーフロー・リミッタ回路208
で16ビットのデータは、浮動小数点演算における上限
を越えないように処理された16ビットのデータが出力
端子212を介して出力されると共に、第2の加算器に
相当する加算器209の一端側の入力端に上記16ビッ
トのデータを供給している。この回路によって出力され
るデータに応じた電流値が範囲内に収まるようにしてい
る。
【0012】加算器209は、図8に示した遅延素子2
04で供給される1クロック分出力を遅らせるフリップ
フロップ211から演算精度を高めるために26ビット
からなる演算語長を他端側の入力端に入力している。と
ころで、上記加算器209に入力されるデータは、異な
るビット数、すなわち16ビットと26ビットのデータ
が入力されている。そのまま加算すると、例えば上記1
6ビットのデータが、2の補数表示で表示されたデータ
のとき、負の符号と共に、データを示す最上位ビット
が、単なるデータビットになり正確なデータの加算がで
きなくなってしまう。簡単のために4ビットで構成した
2の補数表示の場合を例に挙げると、例えば、“−8”
は“1000”であるが、拡張して8ビットのデータと
みなしたとき、上記データ“−8”は“8”になってし
まう。
【0013】上記16ビットのデータを正確に26ビッ
トのデータとして扱う必要が生じるため、上記16ビッ
トのデータに対して26ビットと16ビットの差である
10ビット分のデータを2の補数表示における符号ビッ
トも考慮して拡張しなければならない(図9に示すSE
(Sign Extend) 部) 。また、この処理によって、上記1
6ビットのデータは、10ビットのシフトダウンさせら
れることになる。
【0014】このようにして加算器209のデータは、
共に26ビットのデータにして加算処理をしてオーバー
フロー・リミッタ回路210を介してフリップフロップ
211に供給する。上記フリップフロップ211は、出
力Qを加算器209の一端側の入力端に帰還させると共
に、出力Qバー(INV.Q)を加算器207の他端側の入力
端に加算している。
【0015】ディジタルHPFは、実際このように構成
されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、積分型A/
D変換器のオフセットを除去するために上述した専用の
構成からなるHPFが必要である。また、オーディオ機
器に上記HPFを用いる場合、音質に影響がでないよう
に上記HPFのカットオフ周波数を下げる必要も生じ
る。このカットオフ周波数の低下を行うために時定数の
設定を長くすると、上記オフセット値が収束するまでに
要する時間が必要以上にかかってしまう。このため、上
記構成の収束時間を要するHPFを例えばオーディオ機
器等に用いた場合、電源起動直後やオーディオ機器の他
のモード、例えば再生やスタンバイ等のモードから録音
モードに切り換わった直後の録音開始後において、しば
らくオフセットが残ってしまう虞れがある。これを防止
するために、上記オフセットが収束するまでいわゆるミ
ューティングすた場合、録音の最初が欠落してしまう等
の問題があった。
【0017】そこで、本発明は、このような実情に鑑み
てなされたものであり、例えば他のディジタル・フィル
タ等のハードウェアと組合せて容易にハードウェアの共
有化を図り、起動時の立ち上がり特性と音質の両立を図
ることのできるディジタルフィルタ装置の提供を目的と
する。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明に係るディジタル
フィルタ装置は、電子機器に用いられるディジタルフィ
ルタ装置において、上記ディジタルフィルタからの出力
値の収束を左右する複数の時定数を切り換える切換手段
を有してなることにより、上述の課題を解決する。
【0019】ここで、上記切換手段による切り換えは、
例えば起動時(動作開始時)の過渡状態から定常状態へ
の切り換え時点で行う。上記起動時あるいは動作開始時
には、このディジタルフィルタ装置からの出力値を高速
に収束させる時定数を用い、その後、通常の時定数に切
換操作する。
【0020】また、電子機器に用いられるディジタルフ
ィルタ装置において、上記ディジタルフィルタからの出
力値の収束を左右する複数の時定数を切り換える切換手
段を有してなることを特徴とするディジタルフィルタ装
置。
【0021】A/D変換器のオフセットを除去するため
のディジタルハイパスフィルタであって、上記切換手段
は、上記ディジタルフィルタ装置の動作開始時の時定数
を切換選択に応じてA/D変換器へのアナログ入力、あ
るいはディジタル出力をゼロレベルに制御して例えば録
音開始時等のオフセット値の収束を早めている。
【0022】ディジタルフィルタを実現するための積和
演算に用いる係数の指数部間の差分に相当するシフト操
作と組合せて浮動小数点演算を行うことにより、所望の
演算精度を得ることができる。
【0023】A/D変換器のオフセットを除去するため
のディジタルハイパスフィルタであって、フィルタを実
現するための積和演算の初期値としてオフセット値を与
えることで所望の時定数でのオフセットを効率よく除去
している。
【0024】
【作用】本発明のディジタルフィルタ装置は、他のディ
ジタルフィルタを上記ディジタルHPFの構成の一部と
して用いると共に、複数の時定数を切り換える切換手段
を設けることによって所望の時定数が容易に切換選択さ
れ、他のハードウェアとの共有化を可能にする。また、
不連続な動作時に短い時定数を選択すると共に、A/D
変換器へのアナログ入力をゼロレベルに制御して例えば
録音開始時等のオフセットをなくしている。このディジ
タルフィルイタ装置は、短い演算語長の入力データであ
ってもビットシフトさせるて浮動小数点演算と同じ演算
語長にして演算精度の向上を図っている。また、ディジ
タルフィルイタ装置は、電源起動直後や録音開始直後の
オフセットに対して積和演算の初期値としてオフセット
値を与えて容易に所望の時定数を設定することもでき
る。
【0025】
【実施例】以下、本発明に係る一実施例について、図面
を参照しながら説明する。
【0026】本実施例は、ディジタル・オーディオ・テ
ープレコーダ(DAT)のオーバーサンプリングA/D
変換器の後段に用いるハイパス・フィルタをディジタル
・フィルタ装置を用いて構成した例について示してい
る。上記ハイパス・フィルタは、主に、上記ディジタル
・フィルタの一タイプであるFIR(有限インパルス応
答)フィルタによるローパス・フィルタ部と遅延素子及
びオーバー・リミッタ回路で構成している(後述する図
5を参照)。
【0027】図1及び図2は、本発明の一実施例となる
ディジタルフィルタ装置の概略的なハードウェア構成を
示すブロック図であり、図1はデータを取り扱う部分
を、図2はコントロール(制御)信号を取り扱う部分を
それぞれ示している。また、図3は、図2に示すコント
ロール部分の要部の具体的な回路構成の一例を示すブロ
ック回路図であり、図4は、補間型ディジタルLPFに
おけるインパルス応答の各係数値の関係を示す図であ
る。図5は、図4に示した係数を用いて積和演算を行っ
たディジタルフィルタ装置のシグナルフローを説明する
概略的なブロック図である。図6及び図7は、ディジタ
ルフィルタ装置の動作を説明するタイミングチャートで
あり、必要に応じて上記図1〜図5を参照しながら説明
する。
【0028】このディジタルフィルタ装置は、電子機器
に用いられるディジタルフィルタ装置において、上記デ
ィジタルフィルタからの出力値の収束を左右する複数の
時定数を切り換える切換手段であるAND回路180と
係数マルチプレクサ172を用いて時定数の切換制御を
行っている。また、実際に他のディジタルフィルタとし
て後述するディジタルLPF183(図5を参照)を用
いて回路の共有化を図っている。このディジタルフィル
タ装置は、上記AND回路180と係数マルチプレクサ
172で構成する切換手段を構成することにより、電子
機器の動作時の状態に応じた制御を行い、立ち上がり特
性と音質の改善を両立させるものである。
【0029】本実施例は、複数の時定数を例えば起動時
(動作開始時)の過渡状態から定常状態への切り換え時
点で切り換えている。ディジタルフィルタ装置からの出
力値の収束を左右する時定数の切換選択の構成について
以下の図1及び図2を用いて説明する。
【0030】先ず、図1に示すデータ部分は、入出力回
路及びマイクロプログラムで動くALU(算術論理演算
ユニット)とデータRAMから成っており、基本的には
スロット・クロック単位で処理される。この図1中のブ
ロックに供給される各制御信号の内、OEは出力(アウ
トプット)イネーブルを、LEはラッチ・イネーブル
を、RDは読み出し(リード)を、WRは書き込み(ラ
イト)を、CLEはクリアを、SELはセレクトをそれ
ぞれ示している。
【0031】入出力端子101には、ディジタル・オー
ディオ・データに対してエラー訂正符号化/復号化処理
を行うためのエンコーダ/デコーダ部、いわゆるコーデ
ックが接続されている。コーデック・バッファ102
は、入出力端子101に接続される上記コーデックとの
間でデータの送受を行うと共に、SRバス110との間
でデータの送受を行う。SRバス110にはシフトレジ
スタ103が接続され、このシフトレジスタ103は、
入出力端子104を介して、A/D変換器(または、D
/A変換器)に接続されている。
【0032】DATの録音時には、A/D変換器から入
出力端子104を介してオーディオ・シリアル・データ
がシフトレジスタ103に入力されてパラレル・データ
に変換される。このシフトレジスタ103からのパラレ
ル・データは、SRバス110を通って固定のタイミン
グで入力ラッチ111に取り込まれる。また、信号の流
れについて図示していないがDATの再生時には、上記
コーデックからのエラー訂正復号化処理されたデータ
が、コーデック・バッファ102を介しSRバス110
を介して入力ラッチ11に送られて取り込まれる。
【0033】入力ラッチ111に取り込まれたデータ
は、DFバス120に送られ、マイクロプログラムによ
るタイミングでデータRAM113に書き込まれる。こ
のデータRAM113は、端子114からのデータRA
Mアドレス(ADRS)によりアクセスされる。DFバス12
0に出されたデータは、レジスタのラッチ・イネーブル
信号 REG・ LEによって入力レジスタ121に取り込むこ
とができる。
【0034】このディジタル・フィルタでは、対称係数
のFIR演算において、予め同じ係数に対するデータの
和を前置加算器(プリアダー)122で求めてから係数
との乗算を行えるようになっている。前置加算器122
には、マルチプレクサ123で選択された出力xと、マ
ルチプレクサ124で選択された出力yとが供給され
て、これらが加算される。マルチプレクサ123は、入
力レジスタ121からの出力、データRAM113から
DFバス120を介した出力、アキュームレータ130
からの出力、及びオール0の内から選んで切り換え、出
力xとして取り出すことができる。この選択制御信号を
SEL・x とする。マルチプレクサ124は、入力レジス
タ121からの出力、データRAM113からDFバス
120を介した出力及びオール0から選んで切り換える
ことができる。この選択制御信号をSEL・y とし、出力
をyとする。
【0035】前置加算器122からの加算出力は、オー
バーフロー・リミッタ125と、乗算器131のAレジ
スタA-Reg とにそれぞれ送られる。AレジスタA-Reg に
は1ビットだけシフトダウンされて、すなわち1/2に
されて入力される。オーバーフロー・リミッタ125か
らの出力は、オフセットラッチ134の上位ビットに書
き込まれると共に、ALUバッファ126を介してDF
バス120に出力され、データRAM113や出力ラッ
チ112に書き込まれる。
【0036】また、オーバーフロー・リミッタ125か
らの出力は、オフセットラッチ134の下位ビットにア
キュームレータ130に対応するビットが書き込まれ
る。すなわちオーバーフローが発生してクリップさせら
れたとき、元々正しい値ではないので下位ビットはその
ままにしておく。
【0037】DATの録音時には、出力ラッチ112か
らのデータ出力は、SRバス110を介し、コーデック
・バッファ102を介して、上記コーデックに送られ
る。また、再生時には、出力ラッチ112からのデータ
出力は、シフトレジスタ103に送られてシリアル/パ
ラレル変換され、最上位ビット(MSB)ファーストで
上記D/A変換器に送られる。
【0038】上記乗算器131のBレジスタB-Reg に
は、係数COEFが入力される。乗算器131のA、B各レ
ジスタA-Reg 、B-Reg には、上記スロット・クロックの
2倍の周期の乗算クロック MPY・CKが与えられ、取り込
まれた内容を乗算した結果がアキュームレータ加算器1
32に送られる。この乗算器131は、乗算イネーブル
信号 MPY・ENによってデータ取り込みを禁止することも
できる。アキュームレータ加算器132のもう一方の入
力端子には、カスケード・マルチプレクサ133からの
出力が供給される。カスケード・マルチプレクサ133
は、アキュームレータ130からの出力とクリア状態の
オール0とを選択できる。アキュームレータ加算器13
2からの加算出力は、シフタ135で1ビットだけシフ
ト・アップ又はシフト・ダウンされてから、アキューム
レータ130に入力され、上述した乗算器131の各レ
ジスタA-Reg 、B-Reg と同じ乗算クロック MPY・CKで取
り込まれる。アキュームレータ130は、例えばアキュ
ームレータ・イネーブル信号Acc・EN等の制御信号を用
いてデータの取り込みを禁止することもできる。
【0039】このディジタル・フィルタでは、係数だけ
浮動小数点表現し、指数部の差分が1または0になるよ
うに仮数部を調整して、その指数部差分をシフト・ダウ
ンに与えることにより、疑似的に浮動小数点乗算を行う
ようにしている。
【0040】次に、図2は、上記ハードウェアの内のコ
ントロール信号を取り扱う部分を示している。このコン
トロール部分では、乗算器の係数(COEF)、データRAM
のアドレス(ADRS)、及び上記ALU(算術論理演算ユニ
ット)部への各種コントロール信号を生成する。また、
図3は、この図2に示すコントロール部分の要部の具体
的な構成例を示している。
【0041】これらの図2及び図3において、マイクロ
プログラムは、係数RAM151、アドレスRAM15
2、及びオペレーションRAM153にそれぞれの内容
が格納されるようになっており、これらのRAM15
1、152、153のアドレスは、スロット・カウンタ
155からのカウンタ出力により与えられる。これらの
RAM151、152、153へのマイクロ・プログラ
ムの各内容は、外部から転送されて格納される。
【0042】スロット・カウンタ155は、上記スロッ
ト・クロックをカウントして歩進する例えば5ビットの
カウンタであり、周波数fsのサンプリング周期内で、
1ワード当たり32スロットで1周する。係数RAM1
51の係数は、スロット・クロックの2倍の周期の上記
乗算クロック MPY・CKにより、1ワード当たり16回ア
クセスされるので、係数RAM151にはスロット・カ
ウンタ155からの出力の最下位ビット(LSB)を除
いた4ビットを与える。
【0043】このディジタルフィルタ装置においては、
1ワードの内、ハードウェア・ロジック回路によるFI
R処理は16スロット分とし、メモリ(RAM)からの
マイクロプログラムによる残りのFIR処理や他のFI
R以外の処理も16スロット分としている。
【0044】スロット・カウンタ155からアドレスR
AM152とオペレーションRAM153とに与えられ
るアドレスは、5ビットのカウンタ出力(QA 〜QE
の内のそれぞれ下位4ビット(QA 〜QD )となってお
り、これらのRAM152、153の記憶容量はそれぞ
れ16スロット分しかなく、1ワード(1サンプリング
周期)の間に2周する。FIR処理の内の上記ハードウ
ェア・ロジック回路による処理を行っている間は、アド
レスRAM152とオペレーションRAM153とはい
ずれもアクセスが禁止され、スロット・カウンタ155
が16クロック分進んで同じ4ビットRAMアドレスに
戻ってくるとアクセスを再開されるようになっている。
これにより、RAM152、153の消費電力の低減を
図っている。
【0045】FIRアドレス生成回路156にはFIR
カウンタが設けられており、オペレーション・デコーダ
170からのスタート信号 FIR・Stをトリガとして、上
記スロット・クロックをカウンタし始める。この時点か
ら16クロックの間、ディジタル演算のアドレスとオペ
レーションとは、RAM152、153からではなくロ
ジック回路、すなわちFIRアドレス生成回路156及
びFIRオペレーション生成回路157で生成される。
16クロック後は、再びRAM152、153からのマ
イクロプログラムによる処理に戻る。
【0046】アドレスRAM152からのアドレス出力
は、アドレス保持ラッチ154を介してオフセット加算
器176に送られ、このオフセット加算器176にてF
IRアドレス生成回路156からのアドレス出力と加算
される。オフセット加算器176からの加算出力は、加
算器178に送られ、ベースアドレス・カウンタ177
からのカウンタ出力と加算され、アドレス・フリップフ
ロップ179を介して上記データRAM113のアドレ
ス出力(ADRS)として取り出される。オペレーションRA
M153からのオペレーション出力は、FIRオペレー
ション生成回路157を介してオペレーション・デコー
ダ170に送られ、オペレーション・デコーダ170で
は上記ALUの各コントロール信号に条件デコードす
る。
【0047】オペレーション・デコーダ170は、上述
した条件デコードを行うと共に、システムコントローラ
等で設定されたディジタルフィルタ装置の定常状態を示
す制御信号HPF をレベル“H”でAND回路180の一
端に出力している。このAND回路180の他端には、
ディジタルフィルタ装置の出力を高速に収束させる状態
を示す制御信号HPF FASTが供給されている。ディジタル
フィルタ装置を高速に収束させる場合、上記制御信号HP
F FASTは、レベル“L”にする。AND回路180の出
力は、係数マルチプレクサ172に供給している。係数
マルチプレクサ172は、この供給されるレベルに応じ
て出力するFIR処理に用いる乗算係数COEFを切り換え
ている。
【0048】上記スロット・カウンタ155の5ビット
のカウンタ出力(QA 〜QE )の内の最下位ビット(L
SB、図3ではQA )を除いた上位4ビット(QB 〜Q
E )によりアクセスされる係数RAM151からの係数
出力は、例えば−1/8という値を入れておき、係数マ
ルチプレクサ172に送られてFIRアドレス生成回路
156からの出力と、定常状態の固定の係数−1/12
8を出力する固定係数出力回路187との間で切換選択
され、乗算係数(COEF)として上記乗算器131のBレジ
スタB-Reg に送られる。
【0049】係数マルチプレクサ172は、上記AND
回路180からの制御信号により定常状態において乗算
係数を固定係数出力回路187から供給される係数−1
/128を出力し、高速収束処理するとき係数RAM1
51からの係数−1/8を出力する。これによって、デ
ィジタルフィルタ装置は、高速収束処理時に定常状態よ
り16倍早くオフセット値を収束させることができる。
このとき、例えばディジタルフィルタ装置のカットオフ
周波数は定常状態において約5Hzであるのに対して高
速収束処理では80Hzになる。
【0050】このようにAND回路180と係数マルチ
プレクサ172で構成して切換操作することによって、
例えば起動時、あるいは動作開始時には、ディジタル・
ハイパス・フィルタからの出力値を高速に収束させる時
定数と通常の時定数とを容易に切り換えることができ
る。
【0051】また、この高速収束処理の期間にA/D変
換器のアナログ入力をいわゆるミュートしておくと、さ
らにオフセット値を素早く収束させることができる。こ
のアナログ入力信号のミュート処理とは独立にディジタ
ル出力をミュートしてもよい。このようなA/D変換器
のオフセットを除去するためのディジタルハイパスフィ
ルタであって、フィルタを実現するための積和演算の初
期値としてオフセット値を与えることで所望の時定数で
のオフセットを効率よく除去することができる。すなわ
ち、上記初期値は、予め想定されるオフセット値を設定
してもよい。
【0052】ただし、図3において上記AND回路18
0と係数マルチプレクサ172の回路構成については、
省略した図になっている。
【0053】ここで、このFIRディジタル・フィルタ
では、対称係数のFIR演算において、予め同じ係数に
対するデータの和を求めてから係数との乗算を行うため
に、係数の外側から内側へ向かって2個ずつ順にアクセ
スするようなアドレスを生成している。
【0054】すなわち、例えば補間型ディジタルLPF
の場合、そのインパルス応答は図4のようになることか
ら、各係数(・・・ 、C-2、C-1、C0 、C1 、C2 、・・
・ )を見ると、0次の係数C0 を中心として正負両側に
対称となっており、その次数が高くなるほど絶対値が小
さく、0次の係数C0 (=1)を除く偶数次の係数C2
(=C-2)、C4 (=C-4)等はいずれも0となってい
る。また、奇数次の各係数は、例えば38時の場合のC
19(=C-19 )までで、 C1 (=C-1)≒ 0.6328 C3 (=C-3)≒−0.2031 C5 (=C-5)≒ 0.1152 C7 (=C-7)≒−0.07520 C9 (=C-9)≒ 0.05078 C11(=C-11 )≒−0.03516 C13(=C-13 )≒ 0.02393 C15(=C-15 )≒−0.01587 C17(=C-17 )≒ 0.009888 C19(=C-19 )≒−0.008057 となっている。
【0055】これらの奇数次の各係数は、仮数部を8ビ
ットで、隣合う係数の指数部間の差分を0又は1となる
ような浮動小数点形式で表すと、 C1 (=C-1) :01010001 〔 ×2-7 〕 C3 (=C-3) :11001100 〔 ×2-8 〕 C5 (=C-5) :00111011 〔 ×2-9 〕 C7 (=C-7) :10110011 〔 ×2-10 〕 C9 (=C-9) :01101000 〔 ×2-11 〕 C11(=C-11 ):10111000 〔 ×2-11 〕 C13(=C-13 ):01100010 〔 ×2-12 〕 C15(=C-15 ):10111111 〔 ×2-12 〕 C17(=C-17 ):01010001 〔 ×2-13 〕 C19(=C-19 ):10111110 〔 ×2-13 〕 となる。ここで「01010001」等の係数の仮数部
の2進数表示値を示し、〔 〕内が係数の指数部に対応
して2の巾乗表示した値を示している。
【0056】ここで、係数の両端近傍(高次部分)では
演算結果に与える影響が少なくなる点、及びロジック回
路で生成し易くする点を考慮して、指数部の差を3に制
限した係数の一例を、C19から順に正側のみ示す。 C19: 11110111(F7H) 〔 ×2-10 〕 C17: 00001010(0AH) 〔 ×2-10 〕 C15: 11101111(EFH) 〔 ×2-10 〕 C13: 00011000(18H) 〔 ×2-10 〕 C11: 11011100(DCH) 〔 ×2-10 〕 C9 : 00110100(34H) 〔 ×2-10 〕 C7 : 10110011(B3H) 〔 ×2-10 〕 C5 : 00111011(3BH) 〔 ×2-9 〕 C3 : 11001100(CCH) 〔 ×2-8 〕 C1 : 01010001(51H) 〔 ×2-7 〕 ここで、(F7H)等は、仮数部の16進表示値を示
す。
【0057】図5は、このような各係数を有する38次
FIRフィルタのシグナルフロー図を示している。この
図5の入力端子181に入力されたデータがLPF(ロ
ーパスフィルタ)処理されて出力端子182より出力デ
ータとして取り出される。入力端子181から39個の
レジスタが直列接続され、各レジスタに取り込まれたデ
ータを入力側から順にD-19 、D-18 、・・・ 、D-1、D
0 、D1 、D2 、・・・、D18、D19とするとき、データ
0 が現在のデータを示している。ここで、0次を除く
偶数次の乗算係数がいずれも0であることより、奇数次
の係数についてそれぞれのデータと乗算し累積加算すれ
ばよいことから、これらの奇数次及び0次係数に対応す
る各データD-19 、D-17 、・・・ 、D-1、D0 、D1
3 、・・・ 、D17、D19を取り出して、いわゆる積和演
算を行わせるようにしている。
【0058】具体的な積和演算の際には、上述したよう
な同じ係数に対するデータの和を求めてから係数との乗
算を行っている。すなわち、両端側の2個のデータD
-19 及びデータD19の和を求め、1/2して係数C19
8倍(8・C19)を乗算することにより、8・P19(=
8・C19(D-19 +D19)/2)を求め、次に、これら
の内側の2個のデータD-17 及びデータD17の和につい
ての係数乗算値8・P17(=8・C17(D-17 +D17
/2)を求めて上記係数乗算値8・P19との和をとる。
これを8・ΣP19-17 と表す。以下同様に内側(現在デ
ータD0 側)に向かって2個ずつ順にデータの和をとっ
て対応する係数と乗算し、乗算結果を累積加算してい
る。この積和演算中において、データD-7、D7 につい
ての係数乗算値8・P7 を求めた後、その累積加算した
値8・ΣP19-7を、シフタ184aでシフト・ダウンす
ることにより1/2にして、4・ΣP19-7とし、これを
次の係数乗算値4・P5 と加算(累積加算)している。
このようなシフト・ダウンをシフタ184b、184c
でも行い、最終的に1倍の係数となるようにしている。
これらのシフタ184a〜184cは、上記図1のシフ
タ135に対応するものである。このFIR処理におい
て除去できるオフセットの最大値は、シフタ184a〜
184cを用いた3ビットシフト・ダウンした後にオー
バーフロー・リミッタ125を通るので1/8フルスケ
ールとなる。
【0059】また、上記係数乗算及びシフト・ダウン動
作については、図7の(l)〜(p)を参照しながら後
述する。
【0060】この図5の例では、ディジタルLPF(ロ
ーパスフィルタ)の部分183に対して、シフタ186
a、加算器186b、オーバーフロー・リミッタ186
c、遅延素子186dよりなる回路部を付加すること
で、ディジタルフィルタ装置(ハイパスフィルタ)の特
性を実現するようにしている。
【0061】ところで、この図5に示すFIRフィルタ
のディジタル演算は、主として図3に示すようなハード
ウェアのロジック回路により行っているが、データRA
M113に対して上記両端側のデータD-19 及びデータ
19の2個から内側(現在データD0 側)に向かって2
個ずつ順にアクセスする際に、外側の2個(4個)のデ
ータD-19 、D19-17 、D17については、アドレスR
AM152からのアドレスを読み出して、(オフセット
加算器176、加算器178、アドレス・フリップフロ
ップ179を介して)上記データRAM113内の各デ
ータをアクセスするようにし、データD-15 、D15から
内側のデータのアクセスについては、FIRアドレス生
成回路156からのハードウェア的に生成されたFIR
アドレス生成回路156からのハードウェア的に生成さ
れたFIRアドレス(オフセット・アドレス)を用いる
ようにしている。すなわち、FIRアドレス生成回路1
56内のFIRカウンタやExOR回路等によって生成
されたオフセット分のFIRアドレスをオフセット加算
器176に送って、加算器178、アドレス・フリップ
フロップ179を介して最終的なデータRAMアドレス
を得るようにしている。このときのFIRアドレス生成
回路156内のFIRカウンタからの4ビット出力(Q
A 〜QD )とオフセット加算器176に送られる5ビッ
トのオフセット・アドレス(B0 〜B4 )との関係を、
次の表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】この表1において、FIRカウンタは0〜
F(16進数)をカウントして0に戻るときのオフセッ
ト・アドレスの5ビット(B0 〜B4 )は、2の補数表
示値であり、10進数表示では負と正とを交互にとるよ
うな値となる。
【0064】上記ロジック回路によるFIR処理が開始
された最初のスロットでは、アドレスRAM152はF
IR終了後の最初のアドレスとなっているので、その内
容を読み出してアドレス保持ラッチ154に保持してお
き、FIR処理の間の対称係数の中心のデータをアクセ
スするようなオフセットとする。
【0065】FIRアドレス生成回路156の出力とア
ドレス保持ラッチ154の内容は、オフセット加算器1
76に入力されて加算される。上記ロジック回路による
FIR処理が終了した後は、上記FIRカウンタはクリ
アされてとまっているので、出力は0となる。
【0066】サンプリング周期(周波数fs)でカウン
トアップされるベースアドレス・カウンタ177からの
カウント出力と、オフセット加算器176からの出力と
を加算器178で加算し、アドレス・フリップフロップ
179を介して、図1のデータRAM113にアドレス
(ADRS)として送る。
【0067】オペレーションRAM153からは、ディ
ジタル・フィルタ操作のコードが出力され、ロジック回
路によるFIR処理のとき以外は、FIRオペレーショ
ン生成回路157をそのまま通過して、オペレーション
・デコーダ170でALUの各コントロール(制御)信
号にデコードされる。しかし、ロジック回路によるFI
R処理のときは、オペレーションRAM153の出力は
無視してFIR演算のための2つのオペレーションを、
上記乗算クロック MPY・CKの“H”と“L”とに応じて
繰り返し生成する。このときもスロット・カウンタ15
5が16クロックだけカウントしてRAMアドレスが基
に戻ってくるとアクセスを再開する。
【0068】係数RAM151の出力は、FIRのとき
以外は係数マルチプレクサ172をそのまま通過して乗
算器131のBレジスタB-Reg に入力される。しかし、
ロジック回路によるFIR処理のときは、FIRアドレ
ス生成回路156内のFIRカウンタの最下位ビット
(LSB)の次のビット(QB )を係数の最上位ビット
(MSB)とし、係数のMSB以外のビットは係数RA
M151から乗算器131のBレジスタB-Reg に入力さ
れる。すなわち、係数のMSBだけが係数マルチプレク
サ172で切り換えられる。このとき、係数RAM15
1のMSBは浮動少数点係数の指数部の差分となってお
り、ALUにシフト・ダウン信号として送られる。
【0069】ここで、乗算器131の消費電力は大きい
ので、乗算する必要のないときは係数RAM151を0
にしておき、乗算器131の係数の全ビットが0である
ことをオール0を検出する回路を設けて検出を行い、乗
算器131のAレジスタA-Reg 及びBレジスタB-Reg の
クロックとアキュームレータ130のクロックを禁止し
て消費電力を減らすようにしてもよい。
【0070】次に、図6及び図7は上記図1〜図3に示
すディジタルフィルタ装置の動作を説明するためのタイ
ミングチャートである。これら図6及び図7において、
(a)はスロット・クロックを、(b)は乗算クロック
MPY・CKの反転信号を、(c)は周波数fsのクロック
の反転信号を、(d)はスロット・カウンタ155の出
力を、それぞれ示している。また、時刻t1 〜t9 が1
サンプリング周期に対応している。
【0071】これらの図6、図7及び上記図1〜図3に
おいてスロット・カウンタ155は、時刻t1 からのス
ロット・クロック(a)をカウント開始して、カウント
出力(d)を出力する。このスロット・カウント出力
(d)の下位4ビット値に応じてオペレーションRAM
153がアクセスされ、オペレーション・デコーダ17
0にオペレーション・コード(e)が入力される。この
オペレーション・コード(e)の内の「B」(16進表
示)が上記ハードウェア・ロジック回路によるFIR演
算の開始コードに対応しており、このコード「B」がオ
ペレーション・デコーダ170でデコードされて、FI
Rスタート信号FIR ・ Stの反転信号(f)が時刻t2
出力される。この信号(f)がFIRアドレス生成回路
156に送られてFIRイネーブル信号 FIR・ENが生成
され、FIRカウンタがスロット・クロック(a)を1
6カウントするまで同じ状態を保持した後復帰するか
ら、この FIR・EN信号は図6の(g)のようになる。従
って、スロット・カウント出力(d)が「5」〜「1
4」(16進表示)までの間(時刻t2 〜t6 間)の1
6スロットが、ハードウェア・ロジック回路によりFI
Rの積和演算を行う領域となる。
【0072】FIRアドレス生成回路156内のFIR
カウンタは、 FIR・EN信号(g)に応じてカウントが開
始され、スロット・クロック(a)をカウントすること
により、時刻t2 〜t6 間に「0」〜「F」(16進表
示)となるFIRカウント出力(h)を発生する。この
カウント出力(h)がExOR回路等により論理演算さ
れて、上記表1に示すようなオフセット・アドレス
(i)に変換され、オフセット加算器176に送られ
る。また、FIRアドレス生成回路156内のDラッチ
により上記 FIR・EN信号(g)がスロット・クロック
(a)の反転信号にラッチされてアドレス保持信号
(j)が生成され、アドレス保持ラッチ154にラッチ
・イネーブル信号として送られる。このアドレス保持信
号(j)の立ち下がりは、上記 FIR・EN信号(g)の立
ち上がりから半クロック分ずれたタイミングとなる。こ
のアドレス保持信号(g)によりアドレス保持ラッチ1
54でアドレスRAN152から読み出されたアドレス
が保持される。このアドレス保持ラッチ154からの出
力の状態を図7の(r)に示している。なお、FIRア
ドレス生成回路156内の上記FIRカウンタの第2ビ
ット目QB 出力を図6の(k)に示している。
【0073】上記FIRイネーブル信号 FIR・EN(g)
がFIRオペレーション生成回路153に送られ、ま
た、上記アドレス保持信号(j)がアドレスRAM15
2及びオペレーションRAM153の各チップセレクト
端子CSにそれぞれ送られることにより、上記時刻t2
〜t6 間は、アドレスRAM152及びオペレーション
RAM153からの読出動作が停止され、アドレス保持
ラッチ154で保持されたアドレス(r)がオフセット
加算器176に送られると共に、FIRオペレーション
生成回路157で生成されたオペレーション・コードが
オペレーション・デコーダ170に入力される。FIR
オペレーション生成回路157では、上記時刻t2 〜t
6 の間、コード「4」及び「8」(16進表示)を交互
に出力し、オペレーション・デコーダ170にオペレー
ション・コード(e)として送っている。コード「4」
はデータRAM113を読み出して入力レジスタ121
に取り込むオペレーション・コード、コード「8」はデ
ータRAM113を読み出して入力レジスタ121の内
容と加算するオペレーション・コードである。これらの
交互の動作により、上記各乗算係数毎の積和演算が順次
行われる。
【0074】乗算器131に送られる乗算係数(COEF)
は、各係数C19〜C0 に応じて、図7の(l)に示すよ
うに、スロット・カウント出力(d)の「3」のタイミ
ングから2スロット・クロック周期で順次「F8」、
「0A」、「F0」、・・・となっている。すなわち、
この具体例での各乗算係数C19〜C0 を、 C19: 11111000(F8H) 〔 ×2-10 〕 C17: 00001010(0AH) 〔 ×2-10 〕 C15: 11110000(F0H) 〔 ×2-10 〕 C13: 00011000(18H) 〔 ×2-10 〕 C11: 11011100(DCH) 〔 ×2-10 〕 C9 : 00110100(34H) 〔 ×2-10 〕 C7 : 10110011(B3H) 〔 ×2-10 〕 C5 : 00111011(3BH) 〔 ×2-9 〕 C3 : 11001100(CCH) 〔 ×2-8 〕 C1 : 01010001(51H) 〔 ×2-7 〕 としている。ただし、ロジック回路によるFIR処理
は、係数C15からC1 までの積和演算としている。
【0075】この図7の(l)の乗算係数(COEF) と上
述した同じ係数の2個ずつのデータの和とが順次乗算さ
れ、乗算器131からの乗算出力は図7の(m)のよう
に現れる。係数RAM151から読み出される係数デー
タは2の補数表示されたものであり、MSB(最上位ビ
ット)は正負の符号を表す符号ビットであるが、上記ロ
ジック回路によりFIR処理を行っている間は、上述し
た隣接する係数データの指数部間の差分(0か1)を表
すビットとなっている。この係数RAM151からの係
数データのMSBを(p)に示す。このMSBの値に応
じて係数マルチプレクサ172の論理回路(ANDゲー
ト)がシフト・ダウン信号(n)を生成している。ま
た、ロジック回路によりFIR処理している間の乗算係
数(COEF)値(l)の符号ビットとなるMSB(最上位
ビット)については、係数マルチプレクサ172の論理
回路(ORゲート)により“H”と“L”とが交互に形
成されるようになっている。このMSBを(l)に重ね
て示している。この係数RAM151のMSBの切り換
えは、上記 FIR・EN信号(g)を1スロット・クロック
分だけちえんした信号(q)により時刻t、t7 を境界
として行われる。
【0076】係数マルチプレクサ172からの上記シフ
ト・ダウン信号(n)に応じて、上記図5と共に説明し
たように、それまでの累積加算値が1ビット分ずつシフ
トされて順次1/2され、図7の(o)に示すように、
最終的にい一倍の係数値で乗算したものの累積加算値が
得られるわけである。
【0077】ここで、図2に示したND回路180は、
オペレーション・デコーダ170からの前記制御信号HP
F を(アクティブレベル“H”)とシステムコントロー
ラ等から供給された制御信号HPF FAST(アクティブレベ
ル“L”)の供給されるレベルに応じた出力を係数マル
チプレクサ172に供給している。係数マルチプレクサ
172は、この供給されるレベルに応じて出力するFI
R処理に用いる乗算係数COEFを切り換えている。
【0078】上述したように係数RAM151からの係
数出力は、例えば−1/8という値を入れておき、係数
マルチプレクサ172に送られてFIRアドレス生成回
路156からの出力と、定常状態の固定の係数−1/1
28を出力する固定係数出力回路187との間で切換選
択され、乗算係数(COEF)として上記乗算器131のBレ
ジスタB-Reg に送られる。
【0079】このようにディジタルフィルタ装置は、デ
ィジタルフィルタ装置の動作において定常状態と高速収
束処理をシステムコントローラ等から供給される制御信
号に応じてディジタルフィルタ装置の乗算係数を切り換
えて使用することにより、例えば起動時(動作開始時)
の過渡状態から定常状態に対応した時定数にそれぞれ設
定することができる。この切換操作により、それぞれデ
ィジタルフィルタ装置の上記乗算係数に応じてオフセッ
トの収束が向上することから、カットオフ周波数を下げ
て使用することができるようになる。これにより、ディ
ジタル電子機器、例えばディジタル・オーディオ・テー
プレコーダ等の立ち上がりの特性とこの機器の音質の改
善を両立させることができる。
【0080】また、起動時(動作開始時)には短い時定
数に切換選択に応じてA/D変換器へのアナログ入力、
あるいはディジタル出力をゼロレベルに制御することに
より、さらにオフセット値の収束を早めることができ
る。
【0081】ディジタルフィルタを実現するための積和
演算に用いる係数の指数部間の差分に相当するシフト操
作と組合せて浮動小数点演算を行うことにより、所望の
演算精度を得ることができる。
【0082】A/D変換器のオフセットを除去するため
のディジタルハイパスフィルタであって、フィルタを実
現するための積和演算の初期値としてオフセット値を与
えることで所望の時定数でのオフセットを効率よく除去
することができる。
【0083】さらに、FIR演算を行う際のオフセット
値を初期値として予め与えておくと共に、上記積和演算
による浮動小数点演算と組合せてシフトするビット数を
増やすことにより、使用する乗算器の係数語長が短くて
も容易に所望の時定数に設定することができる。
【0084】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のでなく、例えば、FIRフィルタ処理以外にも各種の
繰り返し演算を含む処理に適用できる。また、適用機器
はDATに限定されず、各種のディジタル信号を取り扱
う機器に盆発明を適用することができる。また、他のデ
ィジタル・フィルタのハードウェアとの組合せて、例え
ば構成の一部にオーバーサンプリングLPF等のディジ
タルフィルタを用いた構成をとることにより、ハイパス
・フィルタとしての用途に用いる際にハードウェアの共
有化も図ることができる。
【0085】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に係るディジタルフィルタ装置によれば、電子機器に
用いられるディジタルフィルタ装置において、上記ディ
ジタルフィルタからの出力値の収束を左右する複数の時
定数を切り換える切換手段を有してなることにより、例
えば起動時(動作開始時)の過渡状態から定常状態に対
応した時定数にそれぞれ設定して、それぞれディジタル
フィルタ装置の上記乗算係数に応じてオフセットの収束
が向上することから、カットオフ周波数を下げて使用す
ることができるようになる。これにより、ディジタル電
子機器、例えばディジタル・オーディオ・テープレコー
ダ等の立ち上がりの特性とこの機器の音質の改善を両立
させることができる。
【0086】A/D変換器のオフセットを除去するため
のディジタルハイパスフィルタに用いる上記切換手段
は、上記ディジタルフィルタ装置の動作開始時の時定数
を切換選択に応じてA/D変換器へのアナログ入力、あ
るいはディジタル出力をゼロレベルに制御して例えば録
音開始時等のオフセット値の収束をより一層向上させる
ことができる。
【0087】ディジタルフィルタを実現するための積和
演算に用いる係数の指数部間の差分に相当するシフト操
作と組合せて浮動小数点演算を行うことにより、所望の
演算精度を得ることができる。
【0088】A/D変換器のオフセットを除去するため
のディジタルハイパスフィルタであって、フィルタを実
現するための積和演算の初期値としてオフセット値を与
えることで所望の時定数でのオフセットを効率よく除去
している。
【0089】A/D変換器のオフセットを除去するため
のディジタルハイパスフィルタであって、フィルタを実
現するための積和演算の初期値としてオフセット値を与
えることで所望の時定数でのオフセットを効率よく除去
することができる。
【0090】このディジタルフィルタ装置は、FIR演
算を行う際のオフセット値を初期値として予め与えてお
くと共に、上記積和演算による浮動小数点演算と組合せ
てシフトするビット数を増やすことにより、使用する乗
算器の係数語長が短くても容易に所望の時定数に設定す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディジタルフィルタ装置の一実施
例のデータを取り扱う部分の構成例を示すブロック図で
ある。
【図2】上記実施例のディジタルフィルタ装置のコント
ロール信号を取り扱う部分の構成例を示すブロック図で
ある。
【図3】上記図2に示すコントロール信号を取り扱う部
分の要部の具体的な構成例を示すブロック図である。
【図4】上記実施例により実現されるディジタルFIR
フィルタのインパルス応答特性を示す図である。
【図5】上記実施例により実現されるディジタルFIR
フィルタのシグナルフローを示すブロック回路図であ
る。
【図6】上記実施例の動作を説明するためのタイミング
チャートである。
【図7】上記実施例の動作を説明するためのタイミング
チャートである。
【図8】従来のディジタルHPFの基本的な構成を示す
シグナルフローを示すブロック回路図である。
【図9】上記図8に示したブロック回路図のより具体的
な構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
113・・・・・・・データRAM 121・・・・・・・入力ラッチ 123、124・・・マルチプレクサ 130・・・・・・・アキュームレータ 131・・・・・・・乗算器 135・・・・・・・シフタ 151・・・・・・・係数RAM 152・・・・・・・アドレスRAM 153・・・・・・・オペレーションRAM 154・・・・・・・アドレス保持ラッチ 155・・・・・・・スロット・カウンタ 156・・・・・・・FIRアドレス生成回路 157・・・・・・・FIRオペレーション生成回路 170・・・・・・・オペレーション・デコーダ 172・・・・・・・係数マルチプレクサ 176・・・・・・・オフセット加算器 177・・・・・・・ベースアドレス・カウンタ 180・・・・・・・AND回路 187・・・・・・・固定係数出力回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年7月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】このため、積分型A/D変換器は、例えば
オーディオ機器のA/D変換器として使用する場合に上
記オフセットを除去するためのディジタル・ハイパス・
フィルタ(Digital High−Pass Fi
lter:以下ディジタルHPFと略す)を上記A/D
変換器の出力以降に配設して用いていることが多い。こ
のディジタルHPFを配設することによって上記積分型
A/D変換器の出力信号に含まれる直流成分、例えば可
聴帯域外の周波数成分が遮断される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】従来のより具体的なディジタルHPFの回
路構成ついて図9を参照しながら説明する。必要に応
じて図8を参照して基本的な回路構成との対応も説明す
る。先ず、入力端子206から16ビットで構成した入
力データが図8に示した第1の加算器に相当する加算器
207の一端側に供給する。また、この加算器207の
他端側に後述するフリップフロップ211の出力Qを反
転した16ビットのデータが供給されている。この加算
器207は、キャリー入力=1に設定して加算出力
をオーバーフロー・リミッタ回路208に送る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】このオーバーフロー・リミッタ回路208
で16ビットのデータは、固定小数点演算における上限
を越えないように処理された16ビットのデータが出力
端子212を介して出力されると共に、第2の加算器に
相当する加算器209の一端側の入力端に上記16ビッ
トのデータを供給し、図8に示した乗算器202の機能
も有している。この回路によって出力されるデータに応
じた電流値が範囲内に収まるようにしている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、積分型A/
D変換器のオフセットを除去するために上述した専用の
構成からなるHPFが必要である。また、オーディオ機
器に上記HPFを用いる場合、音質に影響がでないよう
に上記HPFのカットオフ周波数を下げる必要も生じ
る。このカットオフ周波数の低下を行うために時定数の
設定を長くすると、上記オフセット値が収束するまでに
要する時間が必要以上にかかってしまう。このため、上
記構成の収束時間を要するHPFを例えばオーディオ機
器等に用いた場合、電源起動直後やオーディオ機器の他
のモード、例えば再生やスタンバイ等のモードから録音
モードに切り換わった直後の録音開始後において、しば
らくオフセットが残ってしまう虞れがある。これを防止
するために、上記オフセットが収束するまでいわゆるミ
ューティングた場合、録音の最初が欠落してしまう等
の問題があった。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】
【作用】本発明のディジタルフィルタ装置は、他のディ
ジタルフィルタを上記ディジタルHPFの構成の一部と
して用いると共に、複数の時定数を切り換える切換手段
を設けることによって所望の時定数が容易に切換選択さ
れ、他のハードウェアとの共有化を可能にする。また、
不連続な動作時に短い時定数を選択すると共に、A/D
変換器へのアナログ入力をゼロレベルに制御して例えば
録音開始時等のオフセットをなくしている。このディジ
タルフィルタ装置は、短い演算語長の入力データであっ
てもビットシフトさせて浮動小数点演算と同じ演算語長
にして演算精度の向上を図っている。また、ディジタル
フィルイタ装置は、電源起動直後や録音開始直後のオフ
セットに対して積和演算の初期値としてオフセット値を
与えて容易に所望の時定数を設定することもできる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】先ず、図1に示すデータ部分は、入出力回
路及びマイクロプログラムで動くALU(算術論理演算
ユニット)とデータRAMから成っており、基本的には
スロット・クロック単位で処理される。この図1中のブ
ロックに供給される各制御信号の内、OEは出力(アウ
トプット)イネーブルを、LEはラッチ・イネーブル
を、RDは読み出し(リード)を、WRは書き込み(ラ
イト)を、CLRはクリアを、SELはセレクトをそれ
ぞれ示している。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】すなわち、例えば補間型ディジタルLPF
の場合、そのインパルス応答は図4のようになることか
ら、各係数(・・・、C−2、C−1、C、C、C
、・・・)を見ると、0次の係数Cを中心として正
負両側に対称となっており、その次数が高くなるほど絶
対値が小さく、0次の係数C(=1)を除く偶数次の
係数C(=C−2)、C4(=C−4)等はいずれも
0となっている。また、奇数次の各係数は、例えば38
の場合のC19(=C−19)までで、 C(=C−1)≒ 0.6328 C(=C−3)≒−0.2031 C(=C−5)≒ 0.1152 C(=C−7)≒−0.07520 C(=C−9)≒ 0.05078 C11(=C−11)≒−0.03516 C13(=C−13)≒ 0.02393 C15(=C−15)≒−0.01587 C17(=C−17)≒ 0.009888 C19(=C−19)≒−0.008057 となっている。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0075
【補正方法】変更
【補正内容】
【0075】この図7の(1)の乗算係数(COEF)
と上述した同じ係数の2個ずつのデータの和とが順次乗
算され、乗算器131からの乗算出力は図7の(m)の
ように現れる。係数RAM151から読み出される係数
データは2の補数表示されたものであり、MSB(最上
位ビット)は正負の符号を表す符号ビットであるが、上
記ロジック回路によりFIR処理を行っている間は、上
述した隣接する係数データの指数部間の差分(0か1)
を表すビットとなっている。この係数RAM151から
の係数データのMSBを(p)に示す。このMSBの値
に応じて係数マルチプレクサ172の論理回路(AND
ゲート)がシフト・ダウン信号(n)を生成している。
また、ロジック回路によりFIR処理している間の乗算
係数(COEF)値(1)の符号ビットとなるMSB
(最上位ビット)については、係数マルチプレクサ17
2の論理回路(ORゲート)により“H”と“L”とが
交互に形成されるようになっている。このMSBを
(1)に重ねて示している。この係数RAM151のM
SBの切り換えは、上記FIR・EN信号(g)を1ス
ロット・クロック分だけ遅延した信号(q)により時刻
t、tを境界として行われる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正内容】
【0076】係数マルチプレクサ172からの上記シフ
ト・ダウン信号(n)に応じて、上記図5と共に説明し
たように、それまでの累積加算値が1ビット分ずつシフ
トされて順次1/2され、図7の(o)に示すように、
最終的には一倍の係数値で乗算したものの累積加算値が
得られるわけである。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0084
【補正方法】変更
【補正内容】
【0084】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のでなく、例えば、FIRフィルタ処理以外にも各種の
繰り返し演算を含む処理に適用できる。また、適用機器
はDATに限定されず、各種のディジタル信号を取り扱
う機器に発明を適用することができる。また、他のデ
ィジタル・フィルタのハードウェアとの組合せて、例え
ば構成の一部にオーバーサンプリングLPF等のディジ
タルフィルタを用いた構成をとることにより、ハイパス
・フィルタとしての用途に用いる際にハードウェアの共
有化も図ることができる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子機器に用いられるディジタルフィル
    タ装置において、 上記ディジタルフィルタからの出力値の収束を左右する
    複数の時定数を切り換える切換手段を有してなることを
    特徴とするディジタルフィルタ装置。
  2. 【請求項2】 A/D変換器のオフセットを除去するた
    めのディジタルハイパスフィルタであって、 上記切換手段は、上記ディジタルフィルタ装置の動作開
    始時の時定数を切換選択に応じてA/D変換器へのアナ
    ログ入力、あるいはディジタル出力をゼロレベルに制御
    することを特徴とする請求項1記載のディジタルフィル
    タ装置。
  3. 【請求項3】 ディジタルフィルタを実現するための積
    和演算に用いる係数の指数部間の差分に相当するシフト
    操作と組合せて浮動小数点演算を行うことを特徴とする
    請求項1記載のディジタルフィルタ装置。
  4. 【請求項4】 A/D変換器のオフセットを除去するた
    めのディジタルハイパスフィルタであって、 フィルタを実現するための積和演算の初期値としてオフ
    セット値を与えることを特徴とする請求項1記載のディ
    ジタルフィルタ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6766029B1 (en) 1997-07-16 2004-07-20 Phonak Ag Method for electronically selecting the dependency of an output signal from the spatial angle of acoustic signal impingement and hearing aid apparatus
KR20120098651A (ko) * 2009-10-23 2012-09-05 샘플리파이 시스템즈 인코포레이티드 신호 데이터의 블록 부동소수점 압축

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US6766029B1 (en) 1997-07-16 2004-07-20 Phonak Ag Method for electronically selecting the dependency of an output signal from the spatial angle of acoustic signal impingement and hearing aid apparatus
KR20120098651A (ko) * 2009-10-23 2012-09-05 샘플리파이 시스템즈 인코포레이티드 신호 데이터의 블록 부동소수점 압축

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