JPH05217957A - 有機化合物膜の除去方法 - Google Patents

有機化合物膜の除去方法

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JPH05217957A
JPH05217957A JP4190993A JP19099392A JPH05217957A JP H05217957 A JPH05217957 A JP H05217957A JP 4190993 A JP4190993 A JP 4190993A JP 19099392 A JP19099392 A JP 19099392A JP H05217957 A JPH05217957 A JP H05217957A
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Japan
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organic compound
compound film
substrate
gas
active species
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JP4190993A
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English (en)
Inventor
Sadayuki Jinbo
定之 神保
Haruki Mori
治樹 森
Mikio Nonaka
幹男 野中
Masaru Kasai
優 葛西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Shibaura Mechatronics Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Shibaura Engineering Works Co Ltd
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被処理基体へのダメ―ジを発生させることな
く、高速かつ確実に有機化合物膜を除去することのでき
る有機化合物膜の除去方法を提供すること。 【構成】 被処理基体11の表面に形成された有機化合
物膜をエッチング除去する有機化合物膜の除去方法にお
いて、被処理基体11を反応チャンバ10に配置し、被
処理基体11を加熱或いは冷却しながら、チャンバ10
内にハロゲン元素を含む活性種と水蒸気体とを導入し
て、有機化合物膜を部分的にエッチングし、次いでチャ
ンバ10内にハロゲン元素の活性種と酸素元素の活性種
との混合ガスを導入して、残りの有機化合物膜をエッチ
ングすることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子製造プロセ
ス、その他の分野の表面処理に使用される有機化合物膜
の除去方法に係わり、特にハロゲン元素をエッチャント
として用いた有機化合物膜の除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子等の製造プロセスにおける微
細加工技術、又はその他の分野の加工技術(例えば、プ
リント基板加工,コンパクトディスク,レ―ザディスク
の加工プロセス)などにおいて、感光性フォトレジスト
等の有機化合物膜の有機レジストを用いたフォトエッチ
ングプロセス(Photo Etching Process ;PEP)は重
要かつ必須のプロセスである。この有機レジストは、こ
れをマスクとして下地の処理(エッチング,イオン打ち
込み等)が終わった段階で取り除くが、その方法として
はH2 SO4 とH2 2 の混合溶液、或いはこれにH2
Oを加えた溶液等に代表される溶液で除去する方法か、
これらの溶液を用いず酸素(O2 )ガスの放電中でドラ
イエッチングする方法が、現在主に用いられている。
【0003】前者の溶液を用いたプロセスは、溶液の管
理,作業の安全性などの点に問題があり、液体を用いた
プロセスを嫌う半導体素子の製造プロセス等には不向き
である。さらに、電極材料としてのアルミニウム(A
l)等のパタ―ニングに有機化合物膜のフォトレジスト
を用いた場合、H2 SO4 とH2 2 の混合溶液中では
Alが腐食されてしまう問題もある。
【0004】一方、後者の酸素プラズマにより有機化合
物膜を除去するドライアッシング(灰化)方法は、バレ
ル型又は平行平板型等の放電を発生せしめる反応容器中
に有機化合物膜の形成された試料(被処理基体)を配置
し、酸素ガスを放電させて有機化合物膜を剥離する方法
である。この方法によれば、前述の溶液を用いる方法に
比べ有機化合物膜を簡単に除去することができ、かつ下
地材料が金属等でもよく下地の材料を制限する必要がな
い。
【0005】しかしながらこのドライアッシング方法
は、実用的な除去速度を得るために放電中に試料を配置
することから、試料の表面にダメ―ジを与えてしまうと
いう問題があり、さらに試料表面にレジストの残渣が残
ってしまうという問題がある。また、プラズマ中の荷電
粒子等の入射により、SiO2 などの下地に照射損傷が
誘起される。このような工程を経てMOS型デバイスを
形成しても、その後のプロセスで残渣が悪影響を及ぼし
たり、酸化膜の絶縁耐圧が低下するなど半導体素子の特
性への悪影響が生じるという問題がある。
【0006】このような試料表面への残渣又はダメ―ジ
の問題は、バレル型と平行板型いずれのアッシング装置
を用いた場合にも起こる。また、後のプロセスで問題と
ならないように有機化合物膜の残渣を完全に除去するた
めには、約1時間以上の長時間の酸素アッシングを行う
必要があるが、このような長時間のアッシングを行うと
試料へのダメ―ジが益々増加してしまう。さらに、有機
化合物膜を除去するための処理に時間がかかるのは、製
造プロセスとして不利である。
【0007】そこで、このような問題を解決するため
に、弗素等のハロゲン元素を含むガスを励起することに
より生じるハロゲン元素のラジカルと、水蒸気体或いは
水素元素を含むガスとを有機化合物膜の形成された被処
理基体に供給することにより、有機化合物膜を除去する
方法が提案されている。この方法では、被処理基体をガ
スを励起する領域から分離する構成をとることができ、
酸素プラズマアッシング等のようにプロセス中に被処理
基体にダメ―ジを与えることはない。さらに、放電やイ
オン衝撃に晒された有機レジストであっても、残渣を残
すことなく完全に除去することができる。
【0008】しかしながらこの方法では、ハロゲン元素
等のラジカルと、水蒸気体等の反応により生成される活
性種が、有機化合物膜と反応し灰化が行われるため、ハ
ロゲン元素等と水蒸気体等が良好に混合し、効率良く活
性種が生成されている領域でしか有機化合物膜を除去す
ることができない。このため、灰化速度が遅く実用的な
除去速度を得るのは困難であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように従来、被処
理基体へのダメージを発生させることなく有機化合物膜
を除去するには、ハロゲン元素のラジカルと水蒸気体或
いは水素元素を含むガスとを用いるのが望ましいが、こ
の方法では有機化合物膜を高速かつ確実に除去するのは
困難であった。
【0010】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その目的とするところは、被処理基体へのダメ―
ジを発生させることなく、高速かつ確実に有機化合物膜
を除去することのできる有機化合物膜の除去方法を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の骨子は、有機化
合物膜のエッチャントとして、ハロゲン元素を含む活性
種と酸素元素を含む活性種との混合ガスを用いることに
ある。
【0012】即ち、本発明(請求項1)は、被処理基体
の表面に形成された有機化合物膜をエッチング除去する
有機化合物膜の除去方法において、被処理基体を反応容
器内で所定温度に制御(加熱或いは冷却)しながら、ハ
ロゲン元素を含む活性種と酸素元素を含む活性種との混
合ガスに晒すことにより、有機化合物膜をエッチングす
ることを特徴とする。
【0013】また、本発明(請求項2)は、被処理基体
の表面に形成された有機化合物膜をエッチング除去する
有機化合物膜の除去方法において、被処理基体を反応容
器内に配置し、被処理基体を所定温度に制御しながら、
容器内にハロゲン元素を含む活性種と水素元素を含むガ
スとを導入して、有機化合物膜を部分的にエッチング
し、次いで容器内にハロゲン元素を含む活性種と酸素元
素を含む活性種との混合ガスを導入して、残りの有機化
合物膜をエッチングすることを特徴とする。
【0014】また、本発明(請求項5)は、被処理基体
の表面に形成された有機化合物膜をエッチング除去する
有機化合物膜の除去方法において、表面に有機化合物膜
が形成された被処理基体を、反応容器内で所定温度に制
御しながらハロゲン元素を含むガスと水素元素を含むガ
スとの混合ガスに晒すことにより、有機化合物膜をエッ
チングした後、被処理基体を水に晒すことを特徴とす
る。
【0015】また、本発明(請求項6)は、被処理基体
の表面に形成された有機化合物膜をエッチング除去する
有機化合物膜の除去方法において、被処理基体上に形成
された有機化合物膜をハロゲン元素を含まないガスを用
いて除去した後、ハロゲン元素を含むガス、又はハロゲ
ン元素を含むガスと酸素元素若しくは水素元素を含むガ
スとの混合ガスに晒し、次いで被処理基体を水に晒すこ
とを特徴とする。
【0016】また、本発明の望ましい実施態様として
は、次の (1)〜(6) があげられる。 (1) ハロゲン元素を含む活性種と酸素元素を含む活性種
を、反応容器とは別の領域により励起して反応容器内に
供給すること。 (2) ハロゲン元素を含む活性種と酸素元素を含む活性種
との濃度比Sを、 0.01<S< 0.5の範囲に設定したこ
と。
【0017】(3) ハロゲン元素を含む活性種が弗素原子
であって、その原料ガスとして、SF6 ,NF3 ,CF
4 ,C2 6 ,C3 8 ,或いはBF3 ,XeF6 ,F
2からなるガス群のいずれかを用いたこと。 (4) 水素元素を含むガスとして、水蒸気体,アルコー
ル,ハイドロカーボン等を用いたこと。 (5) 被処理基体の制御温度を、30〜80℃の範囲に設
定したこと。
【0018】(6) ハロゲン元素を含む活性種と水素元素
を含むガスによるエッチングと、ハロゲン元素を含む活
性種と酸素元素を含む活性種との混合ガスによるエッチ
ングとを、交互に2回以上行うこと。
【0019】(7) 有機化合物膜はAl薄膜上に形成され
たレジストであり、このレジストをマスクとして用いA
l薄膜をパターニングしたのち、レジストを前述した工
程により除去すること。
【0020】
【作用】半導体製造プロセスにおいて、アルミニウム或
いは多結晶シリコン等の電極材をレジストマスクを用い
てエッチングすると、エッチング中にイオン衝撃により
レジストマスク表面が改質してしまい、エッチング終了
後にレジストを除去しても、改質したレジスト表面が残
渣として残りやすくなる。また、異方性エッチングを行
うため側壁にレジスト材料が混在した反応生成物等の側
壁保護膜を形成することなどあり、その側壁保護膜もレ
ジスト除去後に残ってしまうことがある。このような改
質したレジストや側壁保護膜は、酸素プラズマアッシン
グやこれまでのダウンフロ―方式のアッシングでは除去
困難である。
【0021】これに対し、本発明のように基板温度を制
御し、ハロゲン元素を含む活性種と酸素元素を含む活性
種との混合ガスを用いたダウンフロ―方式のアッシング
を行うことにより、前記改質したレジストや側壁保護膜
の除去も可能になる。そしてこの場合、酸素プラズマア
ッシングを行う方法とは異なり、被処理基体にダメージ
が発生する等の不都合はない。
【0022】また、残渣の除去が容易なハロゲン元素を
含む活性種と水蒸気体或いは水素元素を含むガスとによ
る第1のエッチング工程と、エッチング速度が速いハロ
ゲン元素を含む活性種と酸素元素を含む活性種との混合
ガスによる第2のエッチング工程とを併用することによ
り、有機化合物膜を高速かつ確実に除去することがで
き、かつ残渣を確実に除去することが可能となる。ま
た、本発明の方法で有機化合物膜を除去した後に水洗処
理を行うことによって、残渣をより確実に除去すること
が可能となる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の詳細を図示の実施例によって
説明する。図1は、本発明の一実施例方法に使用したエ
ッチング装置の概略構成を示す断面図である。
【0024】図中10は反応チャンバであり、このチャ
ンバ10内には被処理基体11を載置する試料台12が
収容されている。試料台12には、熱媒体を流すための
配管13が接続されており、この熱媒体の選択により被
処理基体11を加熱或いは冷却できるものとなってい
る。また、チャンバ10内は、排気口14から真空排気
されるようになっている。
【0025】チャンバ1には、弗素等のハロゲン元素を
含む活性種と酸素元素を含む活性種を供給するための第
1のガス供給パイプ21が接続されている。パイプ21
の一端はチャンバ10内で被処理基体11に対向するノ
ズル22と接続され、他端23はチャンバ10外に導出
されている。活性種のチャンバ10内への供給は、パイ
プ21の他端23から弗素等のハロゲン元素を含むガス
と酸素元素を含むガスを導入し、マイクロ波電源24に
接続された放電管25内を通すことによりガスを励起し
たのち、パイプ21の一端側のノズル22より行われ
る。
【0026】また、チャンバ1には、水蒸気体,水素ガ
ス,或いは水素元素を含む化合物ガスを導入するための
第2のガス供給パイプ26が接続され、水素ガスを含む
化合物ガスのチャンバ10内への供給はノズル22を介
して行われる。ノズル22の内部は、パイプ21から供
給されたガスとパイプ26から供給されたガスが混ざら
ないようになっており、ガスの吹き出し口は複数の二重
管からなっている。
【0027】なお、チャンバ10内に水蒸気体を導入す
る場合、パイプ26を水(H2 O)を溜めたベッセル2
7と接続し、このベッセル27を加熱することにより水
蒸気体を反応チャンバ10内に送るようになっている。
また、水素ガス或いは水素元素を含むガスを導入する場
合には、ベッセル27を介さずに、直接ガスを導入する
ようにしてもよい。
【0028】次に、上記装置を用い、有機化合物膜とし
て半導体基板上のフォトレジストを除去する第1の実施
例方法について説明する。ここでは、ハロゲン元素であ
る弗素を含むガスとしてNF3 ガスを用い、酸素元素を
含むガスとして酸素(O2 )を用いた場合について述べ
る。
【0029】図2は、図1に示した装置のチャンバ10
内に収容する被処理基体のエッチングプロセスを示す斜
視断面図である。ここで用いる被処理基体は、図2
(a)に示すようにMOSICの製造工程において、半
導体基板31上に絶縁膜32を介して形成されたAl配
線33を、有機化合物であるフォトレジスト34をマス
クとしてRIEによりエッチングして形成したものであ
る。
【0030】図2(a)に示す被処理基体を図1に示し
た装置のチャンバ10内に収容し、チャンバ10内にN
3 ガスとO2 ガスの混合ガスを第1のガス供給パイプ
21から供給し、放電管25でガスを励起し、これによ
り生成される弗素素(F)ラジカルと酸素(O)ラジカ
ルをチャンバ10内に導入する。また、被処理基体11
は、試料台12を介して40℃に温度制御されている。
ここで、NF3 ガス及びO2 ガスの流量はそれぞれ20
sccm及び700sccmとしたが、NF3 ガス及びO2 ガス
の流量は、所要のエッチング速度と選択比が得られる範
囲で適宜変更することができる。
【0031】上記条件により、フォトレジスト34のエ
ッチング処理を行ったところ、レジスト34の除去速度
は2μm/min と高速であり、その処理時間は約1分間
であった。その結果、図2(b)に示す如く、Al配線
33上に形成されたレジスト34の残渣は全く見られ
ず、完全に除去されていることが確認できた。
【0032】次に、本発明の第2の実施例方法として、
NF3 ガスを第1のガス供給パイプ21から供給し、放
電管25でガスを励起して生成される弗素素(F)ラジ
カルをチャンバ10内に導入すると共に、第2のガス供
給パイプ26から水蒸気体をチャンバ10内に導入した
場合について述べる。
【0033】用いた被処理基体は前記図2(a)に示し
たものであり、試料台12を介して40℃に温度制御さ
れている。ここで、NF3 ガス及びH2 Oの流量はそれ
ぞれ500sccm及び2000sccmとしたが、NF3 ガス
及びH2 Oの流量は、所要のエッチング速度と選択比が
得られる範囲で適宜変更することができる。
【0034】上記条件により、フォトレジスト34のエ
ッチング処理を行ったところ、レジスト34の除去速度
は400nm/min であり、その処理時間は約5分間で
あった。その結果、図2(b)に示す如く、Al配線3
3上に形成されたレジスト34の残渣は全く見られず、
完全に除去されていることが確認できた。
【0035】前記NF3 /O2 を用いたプロセスと前記
NF3 /H2 Oを用いたプロセスは共に、被処理基体の
温度を30℃〜80℃の範囲で制御することにより、そ
れぞれ単独のプロセスでレジストを完全に除去すること
ができるが、これらのプロセスを組み合わせて用いても
よい。図3に、被処理基体の温度と残渣の量との関係を
示す。横軸が被処理基体の温度、縦軸が残渣の量であ
る。この図3に示すように、被処理基体の温度30〜8
0℃の範囲で残渣が完全に除去できることが確認でき
た。なお、図3に示した残渣の量は、レジスト除去後の
電子顕微鏡写真により相対的に判断したものである。
【0036】次に、本発明の第3の実施例方法として、
NF3 /H2 Oを用いたエッチングプロセスとNF3
2 を用いたエッチングプロセスを組み合わせた場合に
ついて述べる。用いた被処理基体は前記図2(a)に示
したものであり、試料台12を介して40℃に温度制御
されている。
【0037】NF3 /H2 Oプロセスは、NF3 /O2
プロセスに比べて残渣の除去能力という点で優れている
が、レジストの除去速度が遅く、スループットの点で問
題がある。そこで、残渣の原因となる、エッチング時に
イオン衝撃を受けて改質したレジスト表面層のみNF3
/H2 Oプロセスで除去し、残りのレジストは除去速度
の速いNF3 /O2 プロセスで除去する2段階の工程か
らなるプロセスを行った。
【0038】まず、第1の工程として、NF3 を500
sccm,H2 Oを2000sccmの流量で、フォトレジスト
34をその途中までエッチングする。このとき、レジス
ト34のエッチング速度は遅いものの、レジスト表面層
の残渣は確実に除去される。次いで、第2の工程とし
て、NF3 を20sccm、O2 を700sccmの流量で、残
りのレジスト34のエッチングを行った。このとき、レ
ジスト24のエッチング速度は第1の工程よりも格段に
速くなる。なお、チャンバ10内の圧力は、第1の工程
では40Pa、第2の工程では26.6Paとした。
【0039】第1の工程と第2の工程による合計のレジ
スト除去量は一定として、全レジスト量の何割を第1の
工程で除去すれば残渣なくレジストを除去できるかを確
認した。その結果を、図4に示す。横軸は全レジスト量
に対する第1の工程で除去したレジストの割合、縦軸は
残渣の量である。図4に示すように、全レジスト量の2
5%以上のレジストを第1の工程で除去することによ
り、残渣なくレジストを除去できることが確認できた。
【0040】このように本実施例方法によれば、最初に
残渣の除去に有効なNF3 /H2 Oを用いたエッチング
プロセスを行い、次いでエッチング速度の速いNF3
2を用いたエッチングプロセスを行うことにより、レ
ジストを高速に除去することができると共に、残渣を確
実に除去することができる。そしてこの場合、酸素プラ
ズマアッシングを行う方法とは異なり、被処理基体にダ
メージを与えることもないので、各種半導体素子の製造
に有効に利用することができる。また、第2の工程にお
いてFラジカルとOラジカルは混合した状態でチャンバ
10内に導入しているので、被処理基体の表面でこれら
のラジカルが不均一になることはなく、このことからエ
ッチングを均一性良く行うことができる。
【0041】次に、本発明の第4の実施例方法として、
有機化合物膜を除去した後に行う水洗の効果について述
べる。ここで用いる被処理基体は図2(a)に示すもの
であるが、Al配線33のエッチングはマグネトロンR
IEにより行った。マグネトロンRIEやECRは、通
常のRIEに比べてイオン化効率が良いため、基板に到
達するラジカルに対するイオンの比率が大きい。このた
め、下地材料のスパッタリング効果が大きく、側壁付着
物の量が多くなり、残渣の量も多くなる。
【0042】この被処理基体を用いて、第2の実施例方
法に示す有機化合物膜の除去方法と同様の方法で有機化
合物膜を除去したところ、図2(c)に示すように残渣
は完全には除去できい場合があった。なお、図中34は
残渣で図に示すようにトンネル状に残っている。
【0043】そこで本実施例では、上記の除去工程の
後、被処理基体を5分間流水で水洗したところ、残渣を
完全に除去することができた。同様に、第1の実施例方
法及び第3の実施例方法に示した有機化合物膜の除去方
法で有機化合物膜を除去した場合でも、その後に水洗を
行うことにより残渣は除去できた。このように、残渣が
発生しやすいプロセスを経た被処理基体の残渣を除去す
るには、有機化合物膜を除去した後に水洗を行うことが
効果的であることが確認できた。
【0044】本実施例では有機化合物膜を除去した後に
被処理基体を流水により水洗を行ったが、流水でなくて
もよく、溜め水,或いは水蒸気体に晒してもよい。ま
た、例えばO2 プラズマアッシャー等のハロゲン元素を
含まないガスを用いて、被処理基体上に形成された有機
化合物膜を除去した後、第1乃至第3の実施例方法に示
した有機化合物膜の除去方法、即ち弗素元素を含むガス
と酸素元素を含むガス或いは水素元素を含むガスとの混
合ガスに晒した後、水に晒すことにより残渣が除去でき
ることも確認している。なお、ここで弗素以外のハロゲ
ン元素を含むガスを用いてもよい。この場合、有機化合
物膜を除去した後に晒すガスとしては、有機化合物膜を
除去する必要がないため、弗素元素等のハロゲン元素を
含むガスならばどのようなガスを用いてもよい。
【0045】また、本実施例では、Al配線をエッチン
グした後の有機化合物膜の除去について述べたが、これ
に限るものではなく、本発明は、配線間の接続(ヴィア
ホール)等、配線上に形成された材料をエッチングした
後の有機化合物膜の除去にも効果があることを確認して
いる。
【0046】なお、本発明は上述した各実施例方法に限
定されるものではない。実施例ではNF3 と水蒸気体
(H2 O)を用いたが、水蒸気体の代わりにCH3
H,C2 5 OH等のアルコ―ルか、CH4 ,C2 6
等のハイドロカ―ボンガス等の少なくとも水素元素を含
むガスを用いてもよい。また、弗素(F)等のハロゲン
元素を含む活性種を生成するガスとしては、CDE(Ch
emical Dry Etching)に用いられるものと同様のもので
よく、例えばNF3 の他に、SF6 ,NF3 ,CF4
2 6 ,C3 8 、或いはBF3 ,XeF6 ,F2
の弗素元素を含むガスや弗素以外のハロゲン元素を含む
ガスであればよい。但し、エッチング後のイオン衝撃を
受けたレジストでは、NF3 を用いた方が残渣などの除
去に効果がある。さらに、エッチングする下地材料はA
lに限らず、Cu,W,Fe,Ni,Co,Cr,Zn
等の弗化物が水溶性の金属や、多結晶シリコン、シリコ
ン酸化膜,WSi等でもよい。
【0047】また、ハロゲン元素を含む活性種(A)と
酸素元素を含む活性種(B)との濃度比(S=A/B)
は、仕様に応じて適宜変更可能であるが、本発明者らの
実験によれば、 0.01 <S< 0.5の範囲で良好なエッチ
ングが可能であることが確認されている。また、実施例
では、ハロゲン元素を含む活性種と水蒸気体(或いは水
素元素を含むガス)によるエッチング(第1の工程)の
後、ハロゲン元素を含む活性種と酸素元素を含む活性種
との混合ガスによるエッチング(第2の工程)を行った
が、これらの工程を交互に2回以上行うようにしてもよ
い。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変
形して実施することができる。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、被
処理基体にダメージを与えることなく有機化合物膜を高
速且つ確実に除去することができ、各種半導体素子の製
造に有効に利用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例方法に使用したエッチング装
置の概略構成を示す断面図、
【図2】被処理基体の具体的構造例を示す斜視断面図、
【図3】被処理基体の温度と残渣の量との関係を示す特
性図、
【図4】第1の工程で除去したレジストの割合に対する
残渣量の変化を示す特性図。
【符号の説明】
10…反応チャンバ、 11…被処理基体、 12…試料台、 13…配管、 14…排気口、 21…第1のガス供給パイプ、 22…ノズル、 24…マイクロ波電源、 25…放電管、 26…第2のガス供給パイプ、 27…H2 Oベッセル、 31…半導体基板、 32…絶縁膜、 33…Al配線、 34…フォトレジスト(有機化合物膜)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野中 幹男 東京都港区赤坂一丁目一番12号 株式会社 芝浦製作所内 (72)発明者 葛西 優 東京都港区赤坂一丁目一番12号 株式会社 芝浦製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機化合物膜が表面に形成された被処理基
    体を、反応容器内で所定温度に制御しながら、ハロゲン
    元素を含む活性種と酸素元素を含む活性種との混合ガス
    に晒すことにより、前記有機化合物膜をエッチングする
    ことを特徴とする有機化合物膜の除去方法。
  2. 【請求項2】表面に有機化合物膜が形成された被処理基
    体を反応容器内に配置し、前記被処理基体を所定温度に
    制御しながら、前記容器内にハロゲン元素を含む活性種
    と水素元素を含むガスとを導入して、前記有機化合物膜
    を部分的にエッチングし、次いで前記容器内にハロゲン
    元素を含む活性種と酸素元素を含む活性種との混合ガス
    を導入して、残りの有機化合物膜をエッチングすること
    を特徴とする有機化合物膜の除去方法。
  3. 【請求項3】前記被処理基体の制御温度を30〜80℃
    の範囲に設定したことを特徴とする請求項1又は2に記
    載の有機化合物膜の除去方法。
  4. 【請求項4】前記被処理基体上に形成された有機化合物
    膜を除去した後に、前記被処理基体を水に晒すことを特
    徴とする請求項1又は2に記載の有機化合物膜の除去方
    法。
  5. 【請求項5】表面に有機化合物膜が形成された被処理基
    体を、反応容器内で所定温度に制御しながらハロゲン元
    素を含むガスと水素元素を含むガスとの混合ガスに晒す
    ことにより、前記有機化合物膜をエッチングした後、前
    記被処理基体を水に晒すことを特徴とする有機化合物膜
    の除去方法。
  6. 【請求項6】被処理基体上に形成された有機化合物膜を
    ハロゲン元素を含まないガスを用いて除去した後、ハロ
    ゲン元素を含むガス、又はハロゲン元素を含むガスと酸
    素元素若しくは水素元素を含むガスとの混合ガスに晒
    し、次いで前記被処理基体を水に晒すことを特徴とする
    有機化合物膜の除去方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008085231A (ja) * 2006-09-28 2008-04-10 Sharp Manufacturing System Corp 基板上の残留有機物除去方法
JP2010512650A (ja) * 2006-12-11 2010-04-22 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド 乾燥フォトレジスト除去プロセスと装置
JPWO2012086169A1 (ja) * 2010-12-20 2014-05-22 株式会社アルバック 誘電体デバイスの製造方法及びアッシング方法

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