JPH0590153A - 有機化合物膜の除去方法及びそのための装置 - Google Patents
有機化合物膜の除去方法及びそのための装置Info
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- JPH0590153A JPH0590153A JP24913591A JP24913591A JPH0590153A JP H0590153 A JPH0590153 A JP H0590153A JP 24913591 A JP24913591 A JP 24913591A JP 24913591 A JP24913591 A JP 24913591A JP H0590153 A JPH0590153 A JP H0590153A
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- Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 半導体素子製造プロセスで用いられる有機レ
ジスト膜を、高速に、均一に、かつ確実に除去すること
を目的とする。 【構成】 有機化合物膜が表面に形成された被処理体に
ハロゲン元素を含むラジカルと水素元素を含むガスを供
給する手段を具備し、このガス供給手段は、第1の管
と、この第1の管より大きい径を有する第2の管からな
る二重管であり、ハロゲン元素を含むラジカルと水素元
素を含むガスの一方を第1の管を通して、他方を第2の
管を通してそれぞれ供給せしめるようにし、第1の管の
開口部面積S1 と、第1の管と第2の管の間の環状開口
部面積S2 の比S1 /S2 が、0.2<S1 /S2 <3
であり、二重管は、被処理体の上方に位置し、供給端部
から被処理体のまでの距離dが2<d<100mmである
ことを特徴とする。
ジスト膜を、高速に、均一に、かつ確実に除去すること
を目的とする。 【構成】 有機化合物膜が表面に形成された被処理体に
ハロゲン元素を含むラジカルと水素元素を含むガスを供
給する手段を具備し、このガス供給手段は、第1の管
と、この第1の管より大きい径を有する第2の管からな
る二重管であり、ハロゲン元素を含むラジカルと水素元
素を含むガスの一方を第1の管を通して、他方を第2の
管を通してそれぞれ供給せしめるようにし、第1の管の
開口部面積S1 と、第1の管と第2の管の間の環状開口
部面積S2 の比S1 /S2 が、0.2<S1 /S2 <3
であり、二重管は、被処理体の上方に位置し、供給端部
から被処理体のまでの距離dが2<d<100mmである
ことを特徴とする。
Description
[発明の目的]
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子製造プロセ
ス、又はその他の表面処理等の分野における、フォトレ
ジスト等の有機化合物膜の除去方法及びそのための装置
に関する。
ス、又はその他の表面処理等の分野における、フォトレ
ジスト等の有機化合物膜の除去方法及びそのための装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子等の製造プロセスにおける微
細加工技術、又は、その他の分野の加工技術(例えば、
プリント基板加工、コンパクトディスクやレーザディス
クの加工プロセス)などにおいて、感光性フォトレジス
ト等の有機化合物からなる有機レジストを用いたフォト
エッチングプロセス(Photo Etching Process;PEP )
は、重要かつ必須のプロセスである。この有機レジスト
は、これをマスクとして行われる下地の処理(エッチン
グ、イオン打ち込み等々)が終了した段階で取り除く
が、その方法としては、H2 SO4 とH2 O2 の混合溶
液、あるいはこれにH2 Oを加えた溶液等に代表される
溶液中で除去する方法か、これらの溶液を用いず、酸素
(O2 )ガスの放電中でドライエッチングする方法が、
現在、主に用いられている。
細加工技術、又は、その他の分野の加工技術(例えば、
プリント基板加工、コンパクトディスクやレーザディス
クの加工プロセス)などにおいて、感光性フォトレジス
ト等の有機化合物からなる有機レジストを用いたフォト
エッチングプロセス(Photo Etching Process;PEP )
は、重要かつ必須のプロセスである。この有機レジスト
は、これをマスクとして行われる下地の処理(エッチン
グ、イオン打ち込み等々)が終了した段階で取り除く
が、その方法としては、H2 SO4 とH2 O2 の混合溶
液、あるいはこれにH2 Oを加えた溶液等に代表される
溶液中で除去する方法か、これらの溶液を用いず、酸素
(O2 )ガスの放電中でドライエッチングする方法が、
現在、主に用いられている。
【0003】ところが、前者の溶液を用いたプロセスで
は、溶液の管理、作業の安全性の点で問題である。特に
液体を用いたプロセスを嫌う半導体素子の製造プロセス
等には不向きである。また、半導体素子製造プロセス等
で用いられる電極材料のアルミニウム(Al)金属等の
パターニングに有機化合物膜のフォトレジストを用いた
場合、H2 SO4 とH2 O2の混合溶液中では、前記金
属が腐食されてしまうなど用途が限られてしまうという
問題がある。
は、溶液の管理、作業の安全性の点で問題である。特に
液体を用いたプロセスを嫌う半導体素子の製造プロセス
等には不向きである。また、半導体素子製造プロセス等
で用いられる電極材料のアルミニウム(Al)金属等の
パターニングに有機化合物膜のフォトレジストを用いた
場合、H2 SO4 とH2 O2の混合溶液中では、前記金
属が腐食されてしまうなど用途が限られてしまうという
問題がある。
【0004】このような問題を解決する方法として、後
者の酸素(O2 )プラズマにより有機化合物膜を除去す
る、ドライアッシング(灰化)方法がある。この方法
は、バレル型または平行平板型等の放電を発生せしめる
反応容器中に有機化合物膜の形成された試料を配置し、
酸素(O2 )ガスを放電させ、前記有機化合物膜を剥離
する方法である。この方法によれば、前述の溶液を用い
る方法に比べ、簡単でかつ下地材料が金属等でも良く、
下地の材料を制限する必要がない。
者の酸素(O2 )プラズマにより有機化合物膜を除去す
る、ドライアッシング(灰化)方法がある。この方法
は、バレル型または平行平板型等の放電を発生せしめる
反応容器中に有機化合物膜の形成された試料を配置し、
酸素(O2 )ガスを放電させ、前記有機化合物膜を剥離
する方法である。この方法によれば、前述の溶液を用い
る方法に比べ、簡単でかつ下地材料が金属等でも良く、
下地の材料を制限する必要がない。
【0005】しかしながらこのドライアッシング方法
は、実用的な所定の除去速度を得るために放電中に試料
を配置することから、前記試料の表面にダメージを与え
てしまうという問題があり、さらに、表面にレジストの
残渣が残ってしまうという問題がある。また、プラズマ
中の荷電粒子等の入射により、SiO2などの下地に照
射損傷が誘起されるという問題もある。このような工程
を経てMOS型デバイスを形成しても、その後のプロセ
スで残渣が悪影響を及ぼしたり、酸化膜の絶縁耐圧が低
下するなど、半導体素子の特性への悪影響が生じてしま
う。このような試料表面への残渣又は、ダメージの問題
は、バレル型と平行平板型のいずれのアッシング装置を
用いた場合にも起こり、後者の場合、放電中の荷電粒子
の試料表面への入射が多く、ダメージの発生は前者より
顕著である。
は、実用的な所定の除去速度を得るために放電中に試料
を配置することから、前記試料の表面にダメージを与え
てしまうという問題があり、さらに、表面にレジストの
残渣が残ってしまうという問題がある。また、プラズマ
中の荷電粒子等の入射により、SiO2などの下地に照
射損傷が誘起されるという問題もある。このような工程
を経てMOS型デバイスを形成しても、その後のプロセ
スで残渣が悪影響を及ぼしたり、酸化膜の絶縁耐圧が低
下するなど、半導体素子の特性への悪影響が生じてしま
う。このような試料表面への残渣又は、ダメージの問題
は、バレル型と平行平板型のいずれのアッシング装置を
用いた場合にも起こり、後者の場合、放電中の荷電粒子
の試料表面への入射が多く、ダメージの発生は前者より
顕著である。
【0006】また、酸素プラズマドライアッシングによ
るフォトエッチングプロセスでは、試料を反応性イオン
エッチング(RIE)法でエッチングする場合のように
放電にさらされた有機レジストや、イオン打ち込みのマ
スクとして用いられ、イオン衝撃にさらされた有機レジ
ストを除去する場合、これらの工程を経ない場合に比較
して、除去しにくく残渣が残りやすいという問題があ
る。このように後のプロセスで問題とならないように有
機化合物膜の残渣を完全に除去するためには、約1時間
以上の長時間酸素(O2 )アッシングを行なわなければ
ならず、このような長時間のアッシングを行った場合、
今度は、試料へのダメージが増加してしまうという問題
が生じる。また、有機化合物膜を除去するための処理に
時間がかかることは、製造プロセスとしては不利であ
る。従って、高速で有機化合物膜を除去するために試料
の温度を100℃以上に上昇させる方法なども行われる
が、そのために処理装置が大型化あるいは複雑化すると
いう問題がある。
るフォトエッチングプロセスでは、試料を反応性イオン
エッチング(RIE)法でエッチングする場合のように
放電にさらされた有機レジストや、イオン打ち込みのマ
スクとして用いられ、イオン衝撃にさらされた有機レジ
ストを除去する場合、これらの工程を経ない場合に比較
して、除去しにくく残渣が残りやすいという問題があ
る。このように後のプロセスで問題とならないように有
機化合物膜の残渣を完全に除去するためには、約1時間
以上の長時間酸素(O2 )アッシングを行なわなければ
ならず、このような長時間のアッシングを行った場合、
今度は、試料へのダメージが増加してしまうという問題
が生じる。また、有機化合物膜を除去するための処理に
時間がかかることは、製造プロセスとしては不利であ
る。従って、高速で有機化合物膜を除去するために試料
の温度を100℃以上に上昇させる方法なども行われる
が、そのために処理装置が大型化あるいは複雑化すると
いう問題がある。
【0007】そこで、このような問題を解決するため
に、フッ素等のハロゲン元素を含むガスを励起すること
により生じる前記ハロゲン元素等のラジカルと、水蒸気
あるいは水素ガスや水素含有化合物などのような少なく
とも水素元素を含むガスを、有機化合物膜の形成された
被処理体に供給することにより、有機化合物膜を除去す
る方法がある。この方法では、被処理体をガスを励起す
る領域から分離する構成をとることができ、酸素プラズ
マアッシング等のようにプロセス中、被処理体にダメー
ジを与えることはない。さらに、放電やイオン衝撃にさ
らされた有機レジストも残渣が残ること無く、完全に除
去することができる。
に、フッ素等のハロゲン元素を含むガスを励起すること
により生じる前記ハロゲン元素等のラジカルと、水蒸気
あるいは水素ガスや水素含有化合物などのような少なく
とも水素元素を含むガスを、有機化合物膜の形成された
被処理体に供給することにより、有機化合物膜を除去す
る方法がある。この方法では、被処理体をガスを励起す
る領域から分離する構成をとることができ、酸素プラズ
マアッシング等のようにプロセス中、被処理体にダメー
ジを与えることはない。さらに、放電やイオン衝撃にさ
らされた有機レジストも残渣が残ること無く、完全に除
去することができる。
【0008】しかしながら、この方法では、ハロゲン元
素等のラジカルと、水蒸気等との反応により生成される
活性種が、有機化合物膜と反応し、灰化が行われる為、
ハロゲン元素等と水蒸気等が良好に混合し、効率良く活
性種が生成されている領域でしか有機化合物膜を除去す
ることができないため、実用的な灰化速度を得るのは困
難であり、ハロゲン元素等のラジカルと、水蒸気等を試
料に供給するノズルの形状や、ハロゲン元素等のラジカ
ルと、水蒸気等の流量比の最適化などは図られていなか
った。
素等のラジカルと、水蒸気等との反応により生成される
活性種が、有機化合物膜と反応し、灰化が行われる為、
ハロゲン元素等と水蒸気等が良好に混合し、効率良く活
性種が生成されている領域でしか有機化合物膜を除去す
ることができないため、実用的な灰化速度を得るのは困
難であり、ハロゲン元素等のラジカルと、水蒸気等を試
料に供給するノズルの形状や、ハロゲン元素等のラジカ
ルと、水蒸気等の流量比の最適化などは図られていなか
った。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来の有機化合物膜の除去方法の欠点を解決し、試
料へのダメージを発生させることなく、高速かつ確実に
有機化合物膜を除去することの可能な有機化合物膜の除
去方法を提供することにある。本発明の他の目的は、そ
のような有機化合物膜の除去方法を実施するための装置
を提供することにある。 [発明の構成]
した従来の有機化合物膜の除去方法の欠点を解決し、試
料へのダメージを発生させることなく、高速かつ確実に
有機化合物膜を除去することの可能な有機化合物膜の除
去方法を提供することにある。本発明の他の目的は、そ
のような有機化合物膜の除去方法を実施するための装置
を提供することにある。 [発明の構成]
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するため、ハロゲン元素を含むガスを励起してハロ
ゲン元素を含むラジカルを生成する工程と、生成された
ラジカルと水素元素を含むガスとを、反応容器内に導入
して反応容器内の有機化合物膜を除去する工程とを具備
する有機化合物膜の除去方法であって、前記生成された
ラジカルと水素元素を含むガスの前記反応容器内への導
入は、第1の管とこれより大きな径を有する第2の管と
からなる二重管を通して行ない、前記生成されたラジカ
ルと水素元素を含むガスのうちの一方を前記第1の管を
通して、他方を前記第2の管を通して前記反応容器内に
導入し、前記水素元素を含むガスの流速H1 と前記ハロ
ゲン元素を含むガスの流速H2 の比H1 /H2 が0.2
<H1 /H2 <5であることを特徴とする有機化合物膜
の除去方法を提供する
解決するため、ハロゲン元素を含むガスを励起してハロ
ゲン元素を含むラジカルを生成する工程と、生成された
ラジカルと水素元素を含むガスとを、反応容器内に導入
して反応容器内の有機化合物膜を除去する工程とを具備
する有機化合物膜の除去方法であって、前記生成された
ラジカルと水素元素を含むガスの前記反応容器内への導
入は、第1の管とこれより大きな径を有する第2の管と
からなる二重管を通して行ない、前記生成されたラジカ
ルと水素元素を含むガスのうちの一方を前記第1の管を
通して、他方を前記第2の管を通して前記反応容器内に
導入し、前記水素元素を含むガスの流速H1 と前記ハロ
ゲン元素を含むガスの流速H2 の比H1 /H2 が0.2
<H1 /H2 <5であることを特徴とする有機化合物膜
の除去方法を提供する
【0011】更に本発明は、有機化合物膜が表面に形成
された被処理体を収容する反応容器と、この反応容器内
の前記被処理体にハロゲン元素を含むラジカルと水素元
素を含むガスを供給する手段と、前記反応容器内を排気
する手段とを具備する有機化合物膜の除去装置であっ
て、前記ハロゲン元素を含むラジカルと水素元素を含む
ガスを供給する手段は、第1の管と、この第1の管より
大きい径を有する第2の管からなる二重管であり、前記
ハロゲン元素を含むラジカルと水素元素を含むガスの一
方を前記第1の管を通して、他方を前記第2の管を通し
てそれぞれ供給せしめるようにし、前記第1の管の開口
部面積S1 と、第1の管と第2の管の間の環状開口部面
積S2 の比S1 /S2 が、0.2<S1 /S2 <3であ
り、前記二重管の供給端部から前記被処理体までの距離
dが2<d<100mmであることを特徴とする有機化合
物膜の除去装置を提供する。
された被処理体を収容する反応容器と、この反応容器内
の前記被処理体にハロゲン元素を含むラジカルと水素元
素を含むガスを供給する手段と、前記反応容器内を排気
する手段とを具備する有機化合物膜の除去装置であっ
て、前記ハロゲン元素を含むラジカルと水素元素を含む
ガスを供給する手段は、第1の管と、この第1の管より
大きい径を有する第2の管からなる二重管であり、前記
ハロゲン元素を含むラジカルと水素元素を含むガスの一
方を前記第1の管を通して、他方を前記第2の管を通し
てそれぞれ供給せしめるようにし、前記第1の管の開口
部面積S1 と、第1の管と第2の管の間の環状開口部面
積S2 の比S1 /S2 が、0.2<S1 /S2 <3であ
り、前記二重管の供給端部から前記被処理体までの距離
dが2<d<100mmであることを特徴とする有機化合
物膜の除去装置を提供する。
【0012】
【作用】フッ素等のハロゲン元素を含むガスを励起する
ことにより生じるハロゲンラジカルと、水蒸気、水素ガ
ス、又は水素含有化合物ガスとを同時に有機化合物膜の
形成された被処理体に供給することにより、有機化合物
膜をエッチングすることが可能である。しかしながら、
ガスを供給するノズル形状、流量比及びノズル先端から
被処理基体までの距離等が適切でないと、実用的な有機
化合物膜のエッチング速度を得ることができない。これ
は、ハロゲン元素を含むラジカルと、水蒸気又は水素元
素を含むガスを用いて有機化合物膜の除去を行う場合、
ハロゲン元素を含むラジカルと、水蒸気又は水素元素を
含むガスが充分に混合して反応し、効率よくエッチグ活
性種を生成している領域でしか高いエッチング速度を得
ることができないからである。以下、図面を用いて、本
発明による有機化合物膜の除去の作用を説明する。
ことにより生じるハロゲンラジカルと、水蒸気、水素ガ
ス、又は水素含有化合物ガスとを同時に有機化合物膜の
形成された被処理体に供給することにより、有機化合物
膜をエッチングすることが可能である。しかしながら、
ガスを供給するノズル形状、流量比及びノズル先端から
被処理基体までの距離等が適切でないと、実用的な有機
化合物膜のエッチング速度を得ることができない。これ
は、ハロゲン元素を含むラジカルと、水蒸気又は水素元
素を含むガスを用いて有機化合物膜の除去を行う場合、
ハロゲン元素を含むラジカルと、水蒸気又は水素元素を
含むガスが充分に混合して反応し、効率よくエッチグ活
性種を生成している領域でしか高いエッチング速度を得
ることができないからである。以下、図面を用いて、本
発明による有機化合物膜の除去の作用を説明する。
【0013】図1は、下部に第1の管1とこの第1の管
よりも大なる径を有する第2の管2からなる二重管を具
備する供給管3を用い、第1の管1から前記ハロゲン元
素等のラジカルを、第1の管1と第2の管2の間の環状
路から水蒸気等を、供給管3の軸方向と平行に縦に配置
した被処理体4にに対して該被処理体の上方から供給
し、有機化合物膜のエッチングを行った結果を示す概略
図である。供給管3の上部には、マイクロ波電源5から
のマイクロ波が印加される。
よりも大なる径を有する第2の管2からなる二重管を具
備する供給管3を用い、第1の管1から前記ハロゲン元
素等のラジカルを、第1の管1と第2の管2の間の環状
路から水蒸気等を、供給管3の軸方向と平行に縦に配置
した被処理体4にに対して該被処理体の上方から供給
し、有機化合物膜のエッチングを行った結果を示す概略
図である。供給管3の上部には、マイクロ波電源5から
のマイクロ波が印加される。
【0014】被処理体4の斜線部分6が、エッチング速
度が速い部分を示す。即ち、この斜線部分6が効率よく
エッチング活性種を生成している領域である。従って、
広い範囲で高速にかつ均一に被処理体上の有機化合物膜
をエッチングするためには、例えば、供給管3の下端か
らdの距離に被処理体を置けばよいことがわかる。この
効率よくエッチング活性種を生成している領域は、二重
管の形状や、前記ハロゲン元素等のラジカルと前記水蒸
気等の流量比により変化する。よって、高速に有機化合
物膜をエッチングするためには二重管の形状、ガスの流
量比、ノズル先端から被処理基体までの距離等を適切な
値にする必要がある。
度が速い部分を示す。即ち、この斜線部分6が効率よく
エッチング活性種を生成している領域である。従って、
広い範囲で高速にかつ均一に被処理体上の有機化合物膜
をエッチングするためには、例えば、供給管3の下端か
らdの距離に被処理体を置けばよいことがわかる。この
効率よくエッチング活性種を生成している領域は、二重
管の形状や、前記ハロゲン元素等のラジカルと前記水蒸
気等の流量比により変化する。よって、高速に有機化合
物膜をエッチングするためには二重管の形状、ガスの流
量比、ノズル先端から被処理基体までの距離等を適切な
値にする必要がある。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、本発明をより
具体的に説明する。
具体的に説明する。
【0016】図2(a)は、本発明の方法を実施するた
めのエッチング装置の概略図である。供給管3の構成
は、図1に示す装置と同様である。供給管3の供給口1
1より供給されたハロゲン元素を含むガスは、マイクロ
波電源5により印加されたマイクロ波により励起され、
ハロゲン元素を含むラジカルを生成する。このラジカル
は、第1の管1より、反応チャンバ13内に置かれた被
処理基体4に供給される。また、他のガス供給口12よ
り導入された水蒸気は、第2の管2より被処理基体4に
供給される。反応チャンバ13は、排気口14より真空
排気されるようになっている。図2(b)は、二重管を
A−Aで切断した断面図である。図中、S1 は第1の管
1の開口部面積を、S2 は第2の管2の開口部面積をそ
れぞれ示す。
めのエッチング装置の概略図である。供給管3の構成
は、図1に示す装置と同様である。供給管3の供給口1
1より供給されたハロゲン元素を含むガスは、マイクロ
波電源5により印加されたマイクロ波により励起され、
ハロゲン元素を含むラジカルを生成する。このラジカル
は、第1の管1より、反応チャンバ13内に置かれた被
処理基体4に供給される。また、他のガス供給口12よ
り導入された水蒸気は、第2の管2より被処理基体4に
供給される。反応チャンバ13は、排気口14より真空
排気されるようになっている。図2(b)は、二重管を
A−Aで切断した断面図である。図中、S1 は第1の管
1の開口部面積を、S2 は第2の管2の開口部面積をそ
れぞれ示す。
【0017】まず、被処理基体4を図2に示す反応チャ
ンバ13内に配置し、供給口11よりNF3 ガスを供給
し、マイクロ波電源5からのマイクロ波により前記ガス
を励起し、これにより生成されるフッ素(F)ラジカル
を前記第1の管から、水蒸気を前記第2の管から反応チ
ャンバ13に導入する。ここで、NF3 ガスの流量を3
0SCCM、水蒸気の流量を80SCCMで一定とし、被処理基
体4の表面に形成されたレジスト膜15の処理を行っ
た。この場合、供給管3の第1の管1の開口部面積S1
を0.3cm2 とし、第1の管1と第2の管2の間の環状
路の開口部面積S2 を種々変えて処理を行ない、レジス
ト膜の灰化速度を求めた。
ンバ13内に配置し、供給口11よりNF3 ガスを供給
し、マイクロ波電源5からのマイクロ波により前記ガス
を励起し、これにより生成されるフッ素(F)ラジカル
を前記第1の管から、水蒸気を前記第2の管から反応チ
ャンバ13に導入する。ここで、NF3 ガスの流量を3
0SCCM、水蒸気の流量を80SCCMで一定とし、被処理基
体4の表面に形成されたレジスト膜15の処理を行っ
た。この場合、供給管3の第1の管1の開口部面積S1
を0.3cm2 とし、第1の管1と第2の管2の間の環状
路の開口部面積S2 を種々変えて処理を行ない、レジス
ト膜の灰化速度を求めた。
【0018】S1 とS2 の比S1 /S2 とレジスト膜の
灰化速度との関係を図3に示す。この特性図からわかる
ように、NF3 ガスと水蒸気の流量が一定ならば、レジ
スト膜の灰化速度は、第1の管1の開口部面積S1 と第
2の管2の開口部面積S2の比S1 /S2 に依存し、
0.2<S1 /S2 <3の範囲で実用的なレジスト灰化
速度を得ることができる。ここでは、S1 =0.3cm2
としたが、これに限るものではなく、適宜変更できる。
また、第1の管1の開口部と第2の管2の開口部は同一
平面にある必要はなく、段になっていても良い。
灰化速度との関係を図3に示す。この特性図からわかる
ように、NF3 ガスと水蒸気の流量が一定ならば、レジ
スト膜の灰化速度は、第1の管1の開口部面積S1 と第
2の管2の開口部面積S2の比S1 /S2 に依存し、
0.2<S1 /S2 <3の範囲で実用的なレジスト灰化
速度を得ることができる。ここでは、S1 =0.3cm2
としたが、これに限るものではなく、適宜変更できる。
また、第1の管1の開口部と第2の管2の開口部は同一
平面にある必要はなく、段になっていても良い。
【0019】図4は、図2に示す装置を用い、レジスト
膜を処理したときの、レジスト灰化速度の面内分布を示
している。NF3 ガスの流量を30SCCM、水蒸気の流量
を80SCCMで一定とし、レジストの処理を行った。図4
からわかるように、レジスト灰化速度は、二重管ノズル
の直下が最も速く、直下から離れるにつれ遅くなり、実
用的な灰化速度が得られる面積は、直径にして60mm程
度である。よって、複数の二重管を用いて大面積のレジ
スト膜の処理を行う場合、一つの二重管の中心と、隣接
する他の二重管の中心との距離は60mm以下とする必要
がある。
膜を処理したときの、レジスト灰化速度の面内分布を示
している。NF3 ガスの流量を30SCCM、水蒸気の流量
を80SCCMで一定とし、レジストの処理を行った。図4
からわかるように、レジスト灰化速度は、二重管ノズル
の直下が最も速く、直下から離れるにつれ遅くなり、実
用的な灰化速度が得られる面積は、直径にして60mm程
度である。よって、複数の二重管を用いて大面積のレジ
スト膜の処理を行う場合、一つの二重管の中心と、隣接
する他の二重管の中心との距離は60mm以下とする必要
がある。
【0020】図5は、図2に示した装置を用い、レジス
ト膜を処理したときの、二重管の先端から前記被処理基
体までの距離dと、レジスト灰化速度との関係を示す特
性図である。NF3 ガスの流量を30SCCM、水蒸気の流
量を80SCCMとした。図5から分かるように、2<d<
100の間で実用的な灰化速度を得ることが出来る。
ト膜を処理したときの、二重管の先端から前記被処理基
体までの距離dと、レジスト灰化速度との関係を示す特
性図である。NF3 ガスの流量を30SCCM、水蒸気の流
量を80SCCMとした。図5から分かるように、2<d<
100の間で実用的な灰化速度を得ることが出来る。
【0021】図6は、図2に示した装置を用いレジスト
を処理したときの、前記水蒸気あるいは水素元素を含む
ガスの流速H1 とハロゲン元素を含むラジカルの流速H
2 の比H1 /H2 と、レジスト灰化速度との関係を示す
特性図である。NF3 ガスの流量を30SCCM、水蒸気の
流量を80SCCMとした。図6から分かるように、0.2
<H1 /H2 <5の範囲で実用的な灰化速度を得ること
ができる。
を処理したときの、前記水蒸気あるいは水素元素を含む
ガスの流速H1 とハロゲン元素を含むラジカルの流速H
2 の比H1 /H2 と、レジスト灰化速度との関係を示す
特性図である。NF3 ガスの流量を30SCCM、水蒸気の
流量を80SCCMとした。図6から分かるように、0.2
<H1 /H2 <5の範囲で実用的な灰化速度を得ること
ができる。
【0022】以上の実施例では、水素元素を含むガスと
して水蒸気を、ハロゲン元素を含むガスとしてNF3 を
用いたが、本発明はこれらに限らず、種々のガスを使用
可能である。例えば、水素元素を含むガスとしては、水
素を使用することが出来る。また、ハロゲン元素を含む
ガスとしては、SF6 、CF4 、C2 F6 、C3 F8、
CF4 +O2 、C2 F6 +O2 、C3 F8 +O2 、Xe
F2、F2等のフッ素元素を含むガスを使用可能であ
る。フッ素以外のハロゲン元素を含むガスでもよい。
して水蒸気を、ハロゲン元素を含むガスとしてNF3 を
用いたが、本発明はこれらに限らず、種々のガスを使用
可能である。例えば、水素元素を含むガスとしては、水
素を使用することが出来る。また、ハロゲン元素を含む
ガスとしては、SF6 、CF4 、C2 F6 、C3 F8、
CF4 +O2 、C2 F6 +O2 、C3 F8 +O2 、Xe
F2、F2等のフッ素元素を含むガスを使用可能であ
る。フッ素以外のハロゲン元素を含むガスでもよい。
【0023】開口面積、ガス流量なども、上記実施例に
記載の値に限るものではなく、適宜変更して用いること
ができる。更に、本発明の方法、及び本発明に適用され
る装置は、上記した実施例に何ら限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して用い
ることができる。
記載の値に限るものではなく、適宜変更して用いること
ができる。更に、本発明の方法、及び本発明に適用され
る装置は、上記した実施例に何ら限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して用い
ることができる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
有機化合物膜の除去を、被処理体にダメージを与えるこ
とがなく、速い処理速度で、かつ均一に行うことが可能
である。
有機化合物膜の除去を、被処理体にダメージを与えるこ
とがなく、速い処理速度で、かつ均一に行うことが可能
である。
【図1】 本発明の作用を説明するための説明図。
【図2】 本発明の一実施例に係る灰化装置を示す概略
図。
図。
【図3】 レジスト灰化速度の開口面積比依存性を示す
特性図。
特性図。
【図4】 レジスト灰化速度の面内分布を示す図。
【図5】 レジスト灰化速度のノズルから被処理体まで
の距離依存性を示す特性図。
の距離依存性を示す特性図。
【図6】レジスト灰化速度の流速比依存性を示す特性
図。
図。
【符号の説明】 1…第1の管、2…第2の管、3…供給管、4…被処理
体、5…マイクロ波電源、11,12…供給口、13…
反応チャンバ、14…排気口。
体、5…マイクロ波電源、11,12…供給口、13…
反応チャンバ、14…排気口。
Claims (2)
- 【請求項1】 ハロゲン元素を含むガスを励起してハロ
ゲン元素を含むラジカルを生成する工程と、生成された
ラジカルと水素元素を含むガスとを、反応容器内に導入
して反応容器内の有機化合物膜を除去する工程とを具備
する有機化合物膜の除去方法であって、前記生成された
ラジカルと水素元素を含むガスの前記反応容器内への導
入は、第1の管とこれより大きな径を有する第2の管と
からなる二重管を通して行ない、前記生成されたラジカ
ルと水素元素を含むガスのうちの一方を前記第1の管を
通して、他方を前記第2の管を通して前記反応容器内に
導入し、前記水素元素を含むガスの流速H1 と前記ハロ
ゲン元素を含むガスの流速H2 の比H1 /H2 が0.2
<H1 /H2 <5であることを特徴とする有機化合物膜
の除去方法。 - 【請求項2】 有機化合物膜が表面に形成された被処理
体を収容する反応容器と、この反応容器内の前記被処理
体にハロゲン元素を含むラジカルと水素元素を含むガス
を供給する手段と、前記反応容器内を排気する手段とを
具備する有機化合物膜の除去装置であって、前記ハロゲ
ン元素を含むラジカルと水素元素を含むガスを供給する
手段は、第1の管と、この第1の管より大きい径を有す
る第2の管からなる二重管であり、前記ハロゲン元素を
含むラジカルと水素元素を含むガスの一方を前記第1の
管を通して、他方を前記第2の管を通してそれぞれ供給
せしめるようにし、前記第1の管の開口部面積S1 と、
第1の管と第2の管の間の環状開口部面積S2 の比S1
/S2 が、0.2<S1 /S2 <3であり、前記二重管
の供給端部から前記被処理体までの距離dが2<d<1
00mmであることを特徴とする有機化合物膜の除去装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24913591A JPH0590153A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 有機化合物膜の除去方法及びそのための装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24913591A JPH0590153A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 有機化合物膜の除去方法及びそのための装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0590153A true JPH0590153A (ja) | 1993-04-09 |
Family
ID=17188451
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24913591A Pending JPH0590153A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 有機化合物膜の除去方法及びそのための装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0590153A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07199485A (ja) * | 1993-12-22 | 1995-08-04 | Internatl Business Mach Corp <Ibm> | フォトレジストの除去方法 |
-
1991
- 1991-09-27 JP JP24913591A patent/JPH0590153A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07199485A (ja) * | 1993-12-22 | 1995-08-04 | Internatl Business Mach Corp <Ibm> | フォトレジストの除去方法 |
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