JP3559691B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置の製造方法に関し、詳しくは、半導体装置の製造分野における堆積装置やドライエッチング装置のクリーニングおよび各種材料のエッチングに有効な半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置を製造する際に、ウェーハ上に金属や半導体またはそれらの化合物の堆積やエッチングなどの処理を行う場合、これらの処理を行うプロセス装置の処理室内壁面や排気管の内壁面の上にも、堆積物や被加工材料およびそれらの反応生成物が付着する。これらの付着物によって、成膜プロセスやエッチングプロセスの特性の経時変化および異物の発生などが起こり、装置の安定性が低下するので、定期的に除去する必要がある。
【0003】
これらの付着物を除去する効率的な方法は、クリーニングガスを処理室に流しつつプラズマ放電することによって、付着物を化学的に除去する方法である。このクリーニングガスとしては、一般にNF、CF、SF、Cなどが用いられる。
【0004】
また、半導体装置の製造工程において、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜などの絶縁膜の微細加工には、CなどのフルオロカーボンガスやCHFなどのハイドロフルオロカーボンガスのプラズマが用いられる。例えば、これらのガスが下記のような反応をすると、Si表面には固体のカーボンCが残りエッチング速度が低下するが、SiOとSiの表面には固体の反応生成物が残らないためこのようなエッチング速度の低下は起こらず、SiOとSiを選択的にエッチングすることがが可能である。
【0005】
【化1】
Si+C→SiF+C …(1)
SiO+C→SiF+CO …(2)
Si+C→SiF+HCN …(3)
すなわち、堆積反応とエッチング反応の競合を制御することで材料間の選択比を高くすることができる。一般に、堆積反応を支配するのはCFラジカルであり、エッチング反応を支配するのはFラジカルである。したがって、例えばSiNやSiOをSiに対して選択的にエッチングする場合には、FラジカルによるSiエッチングを抑制するため、CFラジカルの量がFラジカルの量に比べて多くなければならない。
【0006】
なお、特開昭55−138834、特開昭62−9633、特開昭63−33586、特開平1−208834には、CFI系ガスを用いてSiをエッチングすることが記載され、特開平7−193055には、IF系ガスを用いてSiOをエッチングすることが記載され、さらに特開昭61−123142には、O、CF系およびCHI系ガスを用いてSi、Siをエッチングすることが記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記NF、CF、SF、C、CまたはCHFを、クリーニングやエッチングに用いると、下記のように二つの問題が生ずる。
【0008】
(1)これらのガスは、分解に長時間を必要とし、地球の温暖化に悪い影響を与えるので好ましくない。すなわち、表1に示したように、上記NFなどのガスは、他のガス(CFI、CH)にくらべて大気中の寿命が著しく長いので、使用後に大気中に放出されても、分解が遅く大気中に長時間残る。そのため、地球温暖化係数が大きく、地球の温暖化に対する悪影響が他のガスよりはるかに大きい。なお、表1では地球温暖化係数はGWP値を示してあり、この数値は、炭酸ガスを基準として100年換算をしたものである。
【0009】
(2)上記ガスのうち、C、C、CHFを主としてシリコン酸化膜などシリコン絶縁膜のエッチングに用いた場合は、エッチングの制御が難しい。例えば、上記フルオロカーボンガスやハイドロフルオロカーボンガスを、有磁場マイクロ波プラズマやヘリコン波プラズマ・誘導結合型プラズマなど、高密度プラズマによるエッチングに用いた場合は、FラジカルとCFラジカルの生成量の制御が難しく、エッチング速度や選択性の制御が困難である。
【0010】
【表1】
Figure 0003559691
【0011】
すなわち、高密度プラズマにおいては、エッチングガスの解離度が高くエッチング速度も高い。その反面、フルオロカーボンガスやハイドロフルオロカーボンガス分子はバラバラに分解されて、FラジカルがCFラジカルに比べ非常に多くなり、Si、SiOおよびSiの間のエッチング選択性を高くするのが困難である。しかし、プラズマの解離を抑制してCFラジカルが分解しないようにするために、プラズマ生成エネルギーを低くすると、プラズマ自体が不安定になってしまい、高速エッチングを安定して行うことは困難になる。
【0012】
このように、上記NFやSFなどのガスをクリーニングやエッチングに用いた場合は地球の温暖化に対する悪影響が大きく、また、フルオロカーボンガスやハイドロフルオロカーボンガスをエッチングガスとして用いた場合は、高いエッチング異方性と高いエッチング選択比を保ったまま、高速エッチングを行うことは困難である。さらに、今後のウェーハの大口径化に対応するために不可欠な、安定なプラズマの大口径化も困難である。
【0013】
本発明の目的は、上記従来の問題を解決し、地球の温暖化に悪影響を与える恐れがないクリーニング方法を提供することである。
【0014】
本発明の他の目的は、高いエッチング異方性と高いエッチング選択比を保ったまま、高速エッチングを行うことができ、さらに安定な大口径プラズマを使用することができるエッチング方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明のプラズマ処理方法は、所望の膜を堆積する装置若しくはドライエッチング装置の内面上に形成されている付着物を、ヨウ素、フッ素および炭素を成分元素として含むガスと酸素の混合ガスを電離して生成されたプラズマによって除去することを特徴とする。
【0016】
すなわち、上記NF、CF、SF、C、CまたはCHFの代わりに、分解しやすい分子構造中にフッ素を含むガスを用いることによって、地球温暖化効果が低減されるとともに、プラズマ生成エネルギーを低くしても安定したプラズマが形成できるようになった。
【0017】
上記分解しやすい分子構造は、炭素およびフッ素とともにヨウ素を成分元素として含有することによって得られる。ヨウ素はフッ素や水素に比べて原子半径が大きいので、フルオロカーボンガスやハイドロフルオロカーボンガス分子のフッ素をヨウ素によって置換した場合、そのガスの解離に必要なエネルギーはもとのガスよりも低くなる。一般に、成膜装置(堆積装置)やエッチング装置の処理室の内面上に、成膜材料や被エッチング材料などの反応生成物が付着すると、クリーニングのためにプラズマを放電させる際に、放電が起り難くなる。これは、処理室内面上に付着した反応生成物が、外部からの電力供給を阻害し、プラズマが放電し難くなるためである。
【0018】
しかし、ヨウ素を成分元素として含む、例えばフルオロヨードカーボンのように、分解しやすいガスを用いると、上記成膜材料などが上記内面上に付着していても、クリーニングのためのプラズマを効率よく生成することができ、堆積装置やエッチング装置の内面のクリーニングが支障なく行われる。
【0019】
また、表1に示したように、例えば本発明において使用されるガスの一つであるCFIは、上記CFなど、ヨウ素を含まない他のガスより、大気中寿命がはるかに短く、地球温暖化係数ははるかに小さいので、地球温暖化に対する影響が、上記他のガスよりはるかに小さい。CIやCIなど、本発明において用いられる他のガスも、C−I結合エネルギーはC−F結合エネルギーより低いので、CFIと同等の短い寿命をもっていることは明らかである。
【0020】
上記被除去物が、所望の膜を堆積する装置やエッチング装置の内面上に形成されている場合、上記被除去物を除去して堆積装置やエッチング装置などのクリーニングを行うには、上記ガスに酸素を加えるのが有効である。すなわち、上記ガスを用いて形成されたプラズマは、CFラジカルが含まれているので堆積性を有しており、クリーニングを行う場合は、CFラジカルによる炭素化合物の堆積を抑制する必要がある。炭素化合物の堆積抑制は、被クリーニング部の温度を高くすることによっても可能であるが、酸素ガスを加えてCFラジカルと酸素ラジカルの競合反応によって堆積を抑える方が、はるかに簡便で有効である。
【0021】
さらに、酸素ガスとの混合ガスを使用することは、例えば有機物やタングステンの除去に、特に有効である。上記ガスと上記酸素の混合比は95:5〜50:50とすれば、好ましいクリーニングを行うことができる。
【0022】
また、上記他の目的を達成するための本発明のプラズマ処理方法は、半導体基板の表面上に形成されている酸化シリコン若しくは窒化シリコンからなる被除去物を、ヨウ素、フッ素および炭素を成分元素として含むガスのプラズマを用い、上記プラズマを生成するための放電パワーは100W以上、400W以下、上記ガスの流量は10sccm以上、200sccm以下で除去することを特徴とする。
【0023】
すなわち、上記酸化シリコン若しくは窒化シリコンからなる被除去物が、半導体基板の表面上に形成されている場合のプラズマ処理方法はエッチング方法であるが、上記ヨウ素、フッ素および炭素を成分元素として含むガスをエッチングに用いると、下記の効果が得られる。(1)CFによる堆積性によって、被エッチング材料間の選択比が向上する。(2)放電パワーを低くするなど、プラズマを低解離にしたり、ガス流量を適宜調節することによって、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜を、シリコンに対して選択的にエッチングすることができる。(3)上記ヨウ素を成分元素として含むガスは、プラズマ密度が低くてもエッチングが可能であるため、プラズマ中のフッ素の量は少なく、高いエッチング選択性が得られる。しかも、低い電子エネルギで分解するので、放出されるフッソの量も少ない。(4)ヨウ素は質量が大きいので、重いイオンによるエッチングによってエッチングの異方性が向上する。(5)プラズマによって形成された堆積膜中にはヨウ素が含まれているので、ヨウ素を含まない堆積膜にくらべて分解しやすい。そのため、エッチングの終了後、酸素プラズマによるアッシング処理によって堆積膜を簡単に除去することができる。
【0024】
本発明によってエッチングを行なう場合、上記プラズマを形成するための放電パワーを100W以上、400W以下と従来より低くしてプラズマの解離を低くするとともに、上記ガスの流量を10sccm以上、200sccm以下とすることによって、シリコンに対して酸化シリコンや窒化シリコンを選択的にエッチングすることができる。従来は、上記範囲と異なるプラズマ発生の条件やガス流量によって酸化シリコンや窒化シリコンに対してシリコンを選択的にエッチングしていたのであるが、本発明は、プラズマ発生の条件やガス流量を変えることによって、全く逆の選択エッチングを可能にしたものである。
【0025】
エッチングを行う場合、上記ガスに炭酸ガス、ハイドロフルオロカーボンガスおよび水素ガスからなる群から選択されたガスを加えた混合ガスを用いると、高いエッチング選択性が得られ、上記ハイドロフルオロカーボンガスとしてはCH若しくはCHFを用いることができる。
【0026】
エッチングを行う際に、被処理物である酸化シリコンや窒化シリコンの上に、所定の形状を有する有機物膜からなるマスクを形成して、露出された部分を選択的にエッチングして除去することができる。この場合、上記半導体基板がその上に置かれた電極の温度を50℃以下、−50℃以上に保ってエッチングを行えば、上記マスクの変質なしに高い精度のエッチングを行うことができる。
【0027】
上記ヨウ素、フッ素および炭素を成分元素として含むガスとしては、CFI、CI、CI、CIおよびCHFIからなる群から選択されたヨウ素を含むフルオロカーボンまたはハイドロフルオロカーボンガスを使用できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明はCVD装置やスパッタリング装置など、周知の各種堆積装置および各種ドライエッチング装置の内面のクリーニングに適用できる。堆積装置としてはCVD装置など各種成膜あるいは堆積装置のクリーニングに広く適用できる。同様に、上記ドライエッチング装置としては、平行平板型やマイクロ波エッチング装置など周知の各種ドライエッチング装置のクリーニングに適用できる。
【0029】
本発明によれば、これらの各種装置の内面上に付着された、例えば有機物質、タングステン、シリコン、酸化シリコン、窒化シリコンなどは、効果的に除去されて良好なクリーングを行なうことができる。この場合、上記ガスの流量を10sccm〜200sccmの範囲内にし、放電パワーを200W〜2000Wの範囲内にすれば、好ましいクリーニングを行なうことができる。酸素との混合ガスを使用することは、有機物やタングステンの除去に特に有利である。
【0030】
また、本発明によってエッチングを行うと、半導体基板上の酸化シリコンや窒化シリコンを、シリコンなどに対して良好な選択性でエッチングすることができ、この場合も、エッチング装置としては、下記各実施例で用いたマイクロ波エッチング装置のみではなく、平行平板型のエッチング装置、ヘリコン波プラズマエッチング装置あるいは誘導結合型プラズマエッチング装置など、周知の他のエッチング装置を用いても同様の効果が得られる。
【0031】
また、上記ガスは一種類のみを単独で使用してもよいが、2種類以上のガスを用いてもよい。さらに、例えばHIとCのように、2種類以上のガスを混合して、C、FおよびIを存在させるようにしてもよい。
【0032】
シリコン酸化膜をエッチングするには、フルオロヨードカーボンガスにハイドロフルオロカーボンガス、炭酸ガス、水素あるいは希ガスを混ぜることによってエッチング速度や選択比を制御することができる。CHFIは成分元素として水素を含んでいるため、このガスを用いるとシリコンに対するシリコン酸化膜のエッチング選択比を高くすることができる。ただし、このガスは常温・大気圧では液体であるため、配管を減圧するか、配管温度をCHFIの気化温度より高く保持するなどの工夫が必要となる。CIとCIも常温・大気圧で液体であるため、使用時にはCHFIと同様の対策をする必要がある。
【0033】
【実施例】
〈実施例1〉
まず、本発明をシリコン酸化膜のエッチングに適用した実施例について説明する。図2(a)に示したように、シリコン基板201の主表面上に、周知の熱酸化法を用いてシリコン酸化膜202を成長させた。
【0034】
次に、図2(b)に示したように、レジスト膜203を形成した後、KrFエキシマレーザ露光装置を用いた露光およびそれに続く周知の現像処理によって、孔パターン204を有するマスクを形成した。
【0035】
次に、図1に示したマイクロ波プラズマエッチング装置を用い、上記シリコン酸化膜202の露出された部分を除去して、図2(c)に示したように、孔パターン205を形成した。エッチングガスとしてはCIを用いた。主なエッチング条件は下記の通りである。
【0036】
ガス…C
ガス流量…25sccm
ガス圧力…3mTorr
マイクロ波出力…400W
高周波電力…300W
電極温度…0℃
その結果、シリコン酸化膜のエッチングレートは約800nm/分、シリコン酸化膜とシリコンとの選択比は約20倍であり、いずれも十分満足できる値が得られた。また、エッチングによって形成された孔パターン205の断面形状は、図2(c)に示したように、側面がほぼ垂直であり、極めて良好であった。
【0037】
エッチングのマスクとして用いたレジスト膜203は、酸素プラズマによる灰化処理によって、図2(d)に示したように容易に除去できた。
【0038】
なお、図1は上記マイクロ波プラズマエッチング装置のエッチング室周辺のみを示す。エッチング処理すべきシリコンウェーハ110は、エッチングチャンバ104内に搬送された後、静電吸着方式の電極106のヘッド部に固定される。エッチングガス導入部105からのガス導入と排気口109からの流出量を調整して、チャンバ104内の圧力を調整した後、マグネトロン101から放出されたマイクロ波は導波管102を通して伝搬し、チャンバ周辺のコイル103による磁場との相互作用によってプラズマが発生する。シリコンウェーハ110に入射するイオンのエネルギーは、電極にブロッキングコンデンサ108を通して接続された高周波電源107の出力によって制御した。
【0039】
〈実施例2〉
上記実施例1において、高周波電力のみを200Wに低下させ、他は同じ条件でエッチングを行った。その結果、エッチレートは約600nm/分とやや低下したが、シリコン酸化膜とシリコンとの選択比は約30倍に向上した。また、得られた孔パターンの断面形状は、図3(a)に示したように、孔パターンの底部に向かうに従って直径が小さくなる順テーパ形状であった。また、孔パターンの側面上には側壁堆積膜206が堆積されていたが、この堆積膜206は、それに続いて行われる酸素プラズマによるレジスト203の灰化処理によって、図3(b)に示したように容易にに除去された。
【0040】
〈実施例3〉
本実施例は、エッチングガスとしてCFIを用いた例である。ただし、CFI単独ではシリコン酸化膜とシリコンの間のエッチング選択比が不十分なので、添加ガスとしてCHを混合した。主なエッチング条件は下記の通りである。
【0041】
ガス…CFI/CH
ガス流量…20/5sccm
ガス圧力…3mTorr
マイクロ波出力…200W
高周波電力…200W
電極温度…0℃
その結果、シリコン酸化膜のエッチングレートは約800nm/分、シリコン酸化膜とシリコンとの選択比は約20倍であった。この場合、CHガスの混合比を高くすれば、シリコン酸化膜とシリコンとの選択比をさらに高くできることが確認された。このことは、エッチングガスとしてCIやその他のフルオロヨードカーボンガスを用いた場合でも同じであり、CH、COあるいはHガスをエッチングガスに添加し、これらの添加ガスの混合比を高くすることによって、シリコン酸化膜とシリコンとの選択比を高くすることができる。
【0042】
ただし、添加ガスの混合比が過度に高くなると、シリコン上やレジスト膜上に堆積された堆積膜の除去が困難になり、場合によっては孔パターンの表面に強固で除去が困難な堆積膜が形成されてしまうので、孔パターンの孔径が小さい場合は、シリコン酸化膜のエッチングが停止してしまう現象が生じる。目安としては上記添加ガスの混合比は50%以下にすればがよい。
【0043】
〈実施例4〉
本実施例は、フルオロヨードカーボンガスに希ガスを混合してエッチングガスとして用いた例である。例えば、CHFIのようにガス分子中に水素を構成元素として含む場合、高い選択比が得やすいので、本実施例は、希ガスを添加して、さらにエッチングレートを高くした。エッチング条件は下記の通りである。
【0044】
エッチングス…Ar/CHF
ガス流量…100/25sccm
ガス圧力…10mTorr
マイクロ波出力…200W
高周波電力…200W
電極温度…0℃
この条件でエッチングを行ったところ、シリコン酸化膜のエッチングレートは約1000nm/分であり、シリコン酸化膜とシリコンとの選択比は約30倍であった。
【0045】
なお、本実施例はシリコン酸化膜をエッチした例であるが、このシリコン酸化膜は、熱酸化膜のみではなく、プラズマや熱を利用したCVDによって形成された酸化膜、SOGのような塗布ガラス膜、さらにはこれらの積層膜のエッチングに対しても有効であることはいうまでもない。
【0046】
〈実施例5〉
本実施例は、CFIガスにOガスを添加した混合ガスによって生成されたプラズマを用いて、処理室および処理室周辺部分におけるWのクリーニング効果を測定した例である。
【0047】
表面上にWが堆積されたシリコンウェーハを、図1に示したエッチング装置内に導入し、下記放電条件で放電を行ってWの除去速度を測定した。
CFI流量…6ml/min
O2流量…4ml/min
圧力…30mTorr
マイクロ波出力…200W
ただし、ウェーハ支持電極には高周波電力は印加しないで、ウェーハの状態が処理室内壁の状態と等価的になるようにして、ウエーハ上におけるW膜の膜厚の減少から、処理室および処理室周辺部分におけるWのクリーニングの特性を求めた。また、ウェーハの温度は40℃とした。
【0048】
その結果、ウェーハ表面におけるWの除去速度は80nm/minであった。堆積装置のクリーニングにおいては、ウェーハサセプタの温度は数100℃以上にするのが一般的であるから、サセプタのクリーニング速度はさらに高くなることは明らかである。
【0049】
このことから、W堆積装置においても、ウェーハサセプタや処理室の内壁上に堆積したWを十分に除去できることが確認された。また、多結晶シリコン、アモルファスシリコンおよびシリコン酸化膜の除去速度は、通常タングステンの除去速度と同等かそれ以上であることが知られているので、これらの膜を堆積する装置の処理室のクリーニングにも、本発明が有効であることはいうまでもない。
【0050】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、フルオロヨードカーボンガスを含むガスにより生成したプラズマを、堆積装置やエッチング装置のクリーニングに用いることにより、地球温暖化への影響が低く、堆積物の除去も良好なクリーニングを容易に行うことができる。エッチングプロセスに適用した場合おいては、酸化シリコンや窒化シリコンをシリコンに対して選択的にエッチングすることができるとともに、5mTorr以下の圧力でも安定した低解離のプラズマを生成することができるので、シリコン酸化膜に0.1μmから0.2μmの直径の孔パターンを容易に形成することができる。また、フルオロヨードカーボンガスは解離しやすいため、大口径プラズマを安定して生成することができ、12インチウェーハを均一にエッチングすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いたエッチング装置の処理室の断面図。
【図2】本発明の実施例を示す断面図。
【図3】本発明の実施例を示す断面図。
【符号の説明】
101…マイクロ波発生用マグネトロン、102…導波管、103…コイル、104…チャンバ、105…ガス導入部、106…静電チャック、107…高周波電源、108…ブロッキングコンデンサ、109…排気口、110…ウェーハ、201…シリコン基板、202…シリコン酸化膜、203…レジスト、204…レジストの孔パターン、205…シリコン酸化膜の孔パターン、206…側壁堆積膜。

Claims (4)

  1. 半導体基板の表面上に形成されている酸化シリコン若しくは窒化シリコンからなる被除去物を、C25I、C37I、C49IおよびC2HF4Iからなる群から選択されるガスのプラズマを用い、上記プラズマを生成するための放電パワーは100W以上、400W以下、上記ガスの流量は10sccm以上、200sccm以下で除去することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 半導体基板の表面上に形成されている酸化シリコン若しくは窒化シリコンからなる被除去物を、CF3I、C25I、C37I、C49IおよびC2HF4Iからなる群から選択されるガスに炭酸ガス、ハイドロフルオロカーボンガスおよび水素ガスからなる群から選択されるガスを加えた混合ガスのプラズマを用い、上記プラズマを生成するための放電パワーは100W以上、400W以下、上記ガスの流量は10sccm以上、200sccm以下で除去することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 上記ハイドロフルオロカーボンガスはCH22若しくはCH3Fであることを特徴とする請求項に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 上記半導体基板の上には所定の形状を有する有機物膜からなるマスクが形成され、上記半導体基板が置かれた電極の温度は50℃以下−50℃以上に保たれることを特徴とする請求項1から3のいずれか一に記載の半導体装置の製造方法。
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