JPH05214344A - ニードルコークスの製造方法 - Google Patents

ニードルコークスの製造方法

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JPH05214344A
JPH05214344A JP1713792A JP1713792A JPH05214344A JP H05214344 A JPH05214344 A JP H05214344A JP 1713792 A JP1713792 A JP 1713792A JP 1713792 A JP1713792 A JP 1713792A JP H05214344 A JPH05214344 A JP H05214344A
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JP
Japan
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coal tar
puffing
coke
thermal expansion
needle coke
Prior art date
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Pending
Application number
JP1713792A
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English (en)
Inventor
Junji Eguchi
順二 江口
Jinichi Miyasaka
仁一 宮坂
Masami Kiuchi
正美 木内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、低熱膨張係数で黒鉛化時のパッフ
ィングの少ないニードルコークスを得る方法を提供す
る。 【構成】 コールタール、コールタールピッチ又はこれ
らを主体とする炭化水素物質に電圧を印加し、静電凝集
を生起させ、ついで静電凝集物質を除去した後にコーク
ス化することを特徴とするニードルコークスの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱膨張係数が小さく、
かつパッフィングの少ないニードルコークスの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電極使用条件の苛酷化に伴って、
低熱膨張係数のニードルコークスが好まれるようになっ
た。かかる状況下で、コールタール、コールタールピッ
チ中のキノリン不溶分を除くことにより、従来よりある
石油系ニードルコークスの熱膨張係数を凌駕するニード
ルコークスを生成することが可能となった。
【0003】しかし、コールタール、コールタールピッ
チより作ったニードルコークスは、熱膨張係数は著しく
低いが、その反面、パッフィングが比較的高いという難
点があった。このため、コールタール、コールタールピ
ッチを原料とするニードルコークスの高パッフィング性
が種々検討され、その主原因が窒素分であることがほぼ
間違いのないものとなった。
【0004】そのため、ニードルコークスひいてはコー
ルタール、コールタールピッチ中の窒素分を減らす試み
として種々の提案がなされているが、コスト面及びパッ
フィング以外の品質の問題で現実的なものではなかっ
た。例えば特開昭58−18379号公報は、10時間
以上の長時間の仮焼を行ない窒素分を除去させる方法に
関するものであるが、実際使われている仮焼設備で、該
滞留時間を取ることは困難であり、取り得たとしてもエ
ネルギーの無駄使いとなる。
【0005】また、特開昭60−208392号公報
は、1500℃以上の高温で仮焼を行ない窒素分を除去
させる方法を開示し、パッフィング低減には効果的であ
るが、実際使われている仮焼設備の耐火物に該温度に長
期間にわたり、耐えられるものはなく、また、該温度は
黒鉛化が開始する温度であり、得られるコークスのぬれ
性が非常に悪くなり、電極を使った際のかさ密度、機械
的強度が著しく低下する難点がある。
【0006】さらに、原料であるコールタール、コール
タールピッチの改質で見ると、特開昭60−149,6
90号公報は、水素化精製することにより窒素分を除去
しようというものであるが、パッフィング熱膨張係数の
双方を低下させるという利点はあるものの、多量の水素
と高価な設備を必要とし、ニードルコークスの改質とし
ては不向きである。
【0007】また、特開平3−143989号公報は、
固体酸とコールタール、コールタールピッチを接触さ
せ、コールタール、コールタールピッチ中の塩基性窒素
化合物を除去しようというものであるが、値段の高い固
体酸を多量に使うという難点のため現実的ではない。一
方、ニードルコークスの組織を改善することによりパッ
フィングを低下しうることが解ったが、一般に熱膨張係
数とパッフィングとの間には互いに逆相関の関係が認め
られ、パッフィングと熱膨張係数を同時に小さくするこ
とは困難であることも解ってきた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
上記課題を解決しコールタール、コールタールピッチ又
はこれらを主体とする炭化水素物質を用いて、二律背反
する熱膨張係数とパッフィングを同時に低下させ、容易
かつ安価なニードルコークスの製造方法を得るため種々
検討を行ない炭素質微粒子を静電凝集させることによ
り、熱膨張係数に害を及ぼす炭素質微粒子・塩基性窒素
化合物、パッフィングの主原因である窒素化合物を、簡
単に除去しえることを見出し、本発明に到達した。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
は、コールタール、コールタールピッチ又はこれらを主
体とする炭化水素物質に電圧を印加し、静電凝集を生起
させ、ついで静電凝集物質を除去した後にコークス化す
ることを特徴とするニードルコークスの製造方法にあ
る。
【0010】本発明において、使用される、コールター
ルはコークス製造時に副生する油である。該油から36
0℃以下留分をカットしたものがコールタールピッチで
あり、カットした油や接触分解油、熱分解油、常圧残
油、減圧残油等の石油系重質油その有機質を混ぜたもの
がコールタール、コールタールピッチを主体とする炭化
水素物質である。
【0011】これらのコールタール系原料油は通常1〜
20%のキノリン不溶分を含んでいるが、本発明では予
め、石油系溶剤と混合後の静置分離、遠心分離法、ろ過
法等の脱キノリン処理を施こし、一部キノリン不溶分を
除去したコールタール系原料油を用いても十分その効果
を発揮できるものである。また、本発明でコールタール
系原料中の炭素質微粒子に滞電させる条件は種々ある
が、一例として、十分な表面積を有する2枚の極板を
(場合によっては多層に組みたてたものでもよい)1m
m〜1000mmの距離で隔て、1kV〜100kV、
好ましくは5〜30kVの電圧を印加する。
【0012】このように電圧に印加した極板間に、好ま
しくは300℃以下の温度に加熱したコールタール系原
料を通す。コールタール系原料中の炭素質微粒子の凝集
・除去には、一般には温度を高くしコールタール系の粘
度を低くすることが効率が良く好ましいが、300℃を
超える温度にすると、炭素質原料中で、内部攪乱を起こ
し好ましくない。
【0013】この際、粘度を下げる方法として、軽質の
油を加えてもよい。こうして、炭素質微粒子が滞電凝集
した炭素質原料を好ましくは300℃以下で好ましくは
5000rpm以上の回転数で遠心分離法にて除去す
る。5000rpm未満の回転数では凝集炭素を除去す
ることは困難で、300℃を超える温度では、遠心分離
機の耐久性の点で好ましくない。
【0014】以上のようにして得られた、炭素質微粒
子、窒素化合物を除去したコールタール、コールタール
ピッチ及びこれらを主体とする炭素質原料をディレード
コーカーに混入し450〜500℃でコークス化し、次
いで、ロータリーキルンやシャフト炉等を使用して12
00〜1500℃で仮焼してニードルコークスとするこ
とが可能である。この際、種々の炭素質原料を別々に前
記処理を施し、ブレンドしても良い。
【0015】
【実施例】以下、具体例を用いて説明する。キノリン不
溶分2.0%、窒素分1.05%のコールタール軟ピッ
チ(SP:40℃)を、6リットル/minの流量で、
10kVに印加した極板間に通し、続いて回転数800
0rpmの自己排出形分離板型遠心分離機に通した。
【0016】上記方法で処理したピッチのキノリン不溶
分0.003%、窒素分0.75%であった。該原料を
480℃でデレードコーキングし、1400℃でキルン
仮焼をした。その物性を下記に上記コールタール軟ピッ
チを石油系溶剤にて脱キノリン不溶分を施こしたもの及
び市販の石油系ニードルコークスと比較して示す。
【0017】
【表1】
【0018】上表の熱膨張係数及びパッフィングは、仮
焼コークスを粒度配合し、インヒビターとして酸化鉄を
2%添加しニーダーで1時間加熱混合後、成形しラボ電
極を製造後、1000℃焼成後2800℃で、黒鉛化処
理し熱膨張係数を測定した。また、押棒式の熱間パッフ
ィング測定装置を用い1100℃から2600℃までの
パッフィングを測定した。
【0019】
【発明の効果】本発明によって熱膨張が小さく黒鉛化時
のパッフィングの少ないニードルコークスが得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コールタール、コールタールピッチ又は
    これらを主体とする炭化水素物質に電圧を印加し、静電
    凝集を生起させ、ついで静電凝集物質を除去した後にコ
    ークス化することを特徴とするニードルコークスの製造
    方法。
JP1713792A 1992-01-31 1992-01-31 ニードルコークスの製造方法 Pending JPH05214344A (ja)

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JPH05214344A true JPH05214344A (ja) 1993-08-24

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011522104A (ja) * 2008-06-03 2011-07-28 グラフテック インターナショナル ホールディングス インコーポレーテッド コールタール蒸留物から低パッフィングニードルコークスを製造する方法
JP2011522102A (ja) * 2008-06-03 2011-07-28 グラフテック インターナショナル ホールディングス インコーポレーテッド コールタールから低パッフィングニードルコークスを生成する方法
JP2015166444A (ja) * 2014-02-14 2015-09-24 三菱化学株式会社 水素化コールタールピッチ及びその製造方法
JP2015193805A (ja) * 2014-03-25 2015-11-05 三菱化学株式会社 水素化コールタールピッチの製造方法
JP2017048379A (ja) * 2015-09-01 2017-03-09 三菱化学株式会社 コールタールピッチ及びその製造方法

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