JPH05202362A - 針状コークスの製造法 - Google Patents
針状コークスの製造法Info
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- JPH05202362A JPH05202362A JP3282792A JP3282792A JPH05202362A JP H05202362 A JPH05202362 A JP H05202362A JP 3282792 A JP3282792 A JP 3282792A JP 3282792 A JP3282792 A JP 3282792A JP H05202362 A JPH05202362 A JP H05202362A
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- Japan
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- coal
- coke
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Abstract
(57)【要約】
【目的】石炭を急速熱分解して得られる石炭タールを原
料に用いて、熱膨張係数が小さくかつパフィングも小さ
い高品位針状コークスを得る新しい製造法を提供する。 【構成】気流層熱分解プロセスで石炭を急速熱分解する
際に、反応炉内の熱分解温度を750℃以上に保ち、か
つ熱分解生成物の反応炉内滞留時間を5秒以下にして得
られる石炭タールは、側鎖の少ない高縮合度で芳香族性
が高く、また硫黄分や窒素分の含有量は少なく、これを
炭化して高品位針状コークスを製造する。 【効果】このようにして得らる石炭タールは、原料石炭
に対して現行コークス炉で生産されるより大量に生産で
きる。かつ現行コークス炉で得られる高温乾留タールの
ように水素化反応を経ないで、これを炭化して製造され
る針状コークスを製鋼用電気炉で高負荷操業に使用され
る大径人造黒鉛電極製造等に、不可欠で有用な高品位針
状コークスとして提供できる。
料に用いて、熱膨張係数が小さくかつパフィングも小さ
い高品位針状コークスを得る新しい製造法を提供する。 【構成】気流層熱分解プロセスで石炭を急速熱分解する
際に、反応炉内の熱分解温度を750℃以上に保ち、か
つ熱分解生成物の反応炉内滞留時間を5秒以下にして得
られる石炭タールは、側鎖の少ない高縮合度で芳香族性
が高く、また硫黄分や窒素分の含有量は少なく、これを
炭化して高品位針状コークスを製造する。 【効果】このようにして得らる石炭タールは、原料石炭
に対して現行コークス炉で生産されるより大量に生産で
きる。かつ現行コークス炉で得られる高温乾留タールの
ように水素化反応を経ないで、これを炭化して製造され
る針状コークスを製鋼用電気炉で高負荷操業に使用され
る大径人造黒鉛電極製造等に、不可欠で有用な高品位針
状コークスとして提供できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、針状コークスの製造法
に係わり、石炭の急速熱分解により得られる石炭タール
を新規な原料として用い、高品位針状コークスを製造す
る方法に関するものである。
に係わり、石炭の急速熱分解により得られる石炭タール
を新規な原料として用い、高品位針状コークスを製造す
る方法に関するものである。
【0002】詳しくは、人造黒鉛電極用原料として使用
される針状コークスの性状を、その熱膨張係数が小さい
ことを損なうことなく、パフィングを改善して製造する
方法に関する。
される針状コークスの性状を、その熱膨張係数が小さい
ことを損なうことなく、パフィングを改善して製造する
方法に関する。
【0003】
【従来の技術】針状コークスは、原料として石炭系なら
びに石油系の各種タールや熱分解油の重質留分が用いら
れているが、石炭系の針状コークスは石油系のそれに比
較して熱膨張係数が小さい反面、パフィングがやや大き
いという性状を持っている。また、パフィングの改善の
ためには水素化した石炭タールを使用することが、特開
昭59−122585号公報に記載されている。
びに石油系の各種タールや熱分解油の重質留分が用いら
れているが、石炭系の針状コークスは石油系のそれに比
較して熱膨張係数が小さい反面、パフィングがやや大き
いという性状を持っている。また、パフィングの改善の
ためには水素化した石炭タールを使用することが、特開
昭59−122585号公報に記載されている。
【0004】さらに、従来の石炭タールは、コークス炉
からの副産物の形で、石炭の4〜5%の割合で生産され
ている。石炭タールを主産物とみた場合、現在のコーク
ス炉は生産の主体があくまで製鉄用コークスであり、石
炭タールの生産割合は少なく必ずしも最適な熱分解方法
とはいえない。
からの副産物の形で、石炭の4〜5%の割合で生産され
ている。石炭タールを主産物とみた場合、現在のコーク
ス炉は生産の主体があくまで製鉄用コークスであり、石
炭タールの生産割合は少なく必ずしも最適な熱分解方法
とはいえない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、石炭
を急速熱分解して得られる石炭タールを原料に用いるこ
とにより、熱膨張係数が小さくかつパフィングも小さい
高品位針状コークスを得ることのできる、新しい製造法
を提供することにある。
を急速熱分解して得られる石炭タールを原料に用いるこ
とにより、熱膨張係数が小さくかつパフィングも小さい
高品位針状コークスを得ることのできる、新しい製造法
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】石炭タールを原料石炭に
対して大量に、かつ高品位針状コークスの原料に適する
ような性状で製造するための主要な技術課題の解決は、
石炭の揮発分を有効に取り出す石炭の急速加熱による熱
分解を実現させて、生成する液状生成物の性状を、側鎖
の少ない高縮合度で芳香族性が高くなるようにある程度
高い温度で熱分解させるとともに、熱分解反応の雰囲気
に水素ガスが含まれることで、生成石炭タールの硫黄分
や窒素分の含有量を減少させ、かつクラッキング・カー
ボンデポジション等の二次反応が起こるのを適度に抑制
して、石炭タールの収率低下を防ぐことことが必要であ
るという知見を得て、本発明を完成した。
対して大量に、かつ高品位針状コークスの原料に適する
ような性状で製造するための主要な技術課題の解決は、
石炭の揮発分を有効に取り出す石炭の急速加熱による熱
分解を実現させて、生成する液状生成物の性状を、側鎖
の少ない高縮合度で芳香族性が高くなるようにある程度
高い温度で熱分解させるとともに、熱分解反応の雰囲気
に水素ガスが含まれることで、生成石炭タールの硫黄分
や窒素分の含有量を減少させ、かつクラッキング・カー
ボンデポジション等の二次反応が起こるのを適度に抑制
して、石炭タールの収率低下を防ぐことことが必要であ
るという知見を得て、本発明を完成した。
【0007】その要旨とするところは、粉状の石炭を反
応炉に気流とともに連続的に供給して、石炭の熱分解生
成ガスを高炉ガス等の低カロリーガスの燃焼排ガスと間
接的に熱交換して加熱した後、反応炉内の石炭流に噴射
して石炭の加熱用ガスとして循環使用する急速熱分解に
より石炭タールを製造するに際し、反応炉内の熱分解温
度を750℃以上に保ち、かつ熱分解生成物の反応炉内
滞留時間を5秒以下にすることにより、側鎖の少ない高
縮合度で芳香族性が高くて、硫黄分や窒素分の含有量の
少ない液状生成物を得て、これを炭化することを特徴と
する高品位針状コークスの製造法である。
応炉に気流とともに連続的に供給して、石炭の熱分解生
成ガスを高炉ガス等の低カロリーガスの燃焼排ガスと間
接的に熱交換して加熱した後、反応炉内の石炭流に噴射
して石炭の加熱用ガスとして循環使用する急速熱分解に
より石炭タールを製造するに際し、反応炉内の熱分解温
度を750℃以上に保ち、かつ熱分解生成物の反応炉内
滞留時間を5秒以下にすることにより、側鎖の少ない高
縮合度で芳香族性が高くて、硫黄分や窒素分の含有量の
少ない液状生成物を得て、これを炭化することを特徴と
する高品位針状コークスの製造法である。
【0008】以下に本発明について説明する。このプロ
セスにおいて原料石炭は石炭乾燥粉砕設備で微粉砕され
た後、石炭フィーダを介してキャリヤーガスによって、
できるだけ固気比の高い状態で搬送され、吹込ノズルに
より熱分解反応炉内に供給されるとともに、別の吹込ノ
ズルを介して吹き込まれる高温の加熱ガスによって、急
速に加熱され瞬時に熱分解反応が完了する。このような
熱分解反応では通常炉内温度は600〜1000℃に保
つことができる。反応炉からでるチャーを含む固気混相
流の顕熱は、熱回収器によって回収された後、チャーは
ベッセルおよびサイクロンによってガスと分離され、ホ
ットチャーとして系外に排出される。一方サイクロンに
よってチャーと分離されたタールを含むガスは、スクラ
バーおよび集塵機を通してタールの回収を行う。集塵機
を通ったガスは循環ブロワーにより、一部が石炭フィー
ダのキャリヤーガスとして用いられ、残りの大半は熱回
収器を経て循環使用される。この循環使用されるキャリ
ヤーガスの流量を調節することにより、熱分解生成物の
反応炉内滞留時間を操作できる。また、熱分解によって
生成して循環使用されないガスは、ガス精製設備により
高カロリーの精製ガスとなる。
セスにおいて原料石炭は石炭乾燥粉砕設備で微粉砕され
た後、石炭フィーダを介してキャリヤーガスによって、
できるだけ固気比の高い状態で搬送され、吹込ノズルに
より熱分解反応炉内に供給されるとともに、別の吹込ノ
ズルを介して吹き込まれる高温の加熱ガスによって、急
速に加熱され瞬時に熱分解反応が完了する。このような
熱分解反応では通常炉内温度は600〜1000℃に保
つことができる。反応炉からでるチャーを含む固気混相
流の顕熱は、熱回収器によって回収された後、チャーは
ベッセルおよびサイクロンによってガスと分離され、ホ
ットチャーとして系外に排出される。一方サイクロンに
よってチャーと分離されたタールを含むガスは、スクラ
バーおよび集塵機を通してタールの回収を行う。集塵機
を通ったガスは循環ブロワーにより、一部が石炭フィー
ダのキャリヤーガスとして用いられ、残りの大半は熱回
収器を経て循環使用される。この循環使用されるキャリ
ヤーガスの流量を調節することにより、熱分解生成物の
反応炉内滞留時間を操作できる。また、熱分解によって
生成して循環使用されないガスは、ガス精製設備により
高カロリーの精製ガスとなる。
【0009】本発明はこのようなプロセスにおいて、反
応炉内の熱分解温度を750℃以上に保ち、かつ熱分解
生成物の反応炉内滞留時間を5秒以下になるように、石
炭を供給し反応炉外に排出することで得られた液状生成
物を得て、この液状生成物またはこれに含まれるピッチ
を炭化して、高品位針状コークスを製造することに特徴
がある。
応炉内の熱分解温度を750℃以上に保ち、かつ熱分解
生成物の反応炉内滞留時間を5秒以下になるように、石
炭を供給し反応炉外に排出することで得られた液状生成
物を得て、この液状生成物またはこれに含まれるピッチ
を炭化して、高品位針状コークスを製造することに特徴
がある。
【0010】
【作用】本発明の石炭熱分解プロセスでは、熱分解生成
ガスを循環させて熱分解の加熱用ガスとして石炭流に噴
射することで、石炭の加熱速度を毎秒1千〜1万度と非
常に大きくでき、石炭の揮発分を有効に取り出して石炭
タールの生産割合を増加させる。さらに熱分解温度を7
50℃以上に保つことにより、液状生成物を側鎖の少な
い高縮合度で芳香族性の高い性状にするとともに、熱分
解反応の雰囲気に水素ガスを40〜60%含むことで、
硫黄分や窒素分の含有量の少ない液状生成物を得、かつ
熱分解生成物の反応炉内滞留時間を5秒以下にすること
により、クラッキング・カーボンデポジション等の二次
反応を抑制することで、石炭タールの収率低下を防ぐこ
とができる。こうして得られた液状生成物をそのまま、
または必要により軽質成分を分離して得られた軟化点3
0〜120℃程度のピッチ、さらに必要によりキノリン
不溶分を除去したピッチを公知の方法により炭化して、
製鋼用電気炉での高負荷操業に使用される大径の人造黒
鉛電極製造等に、不可欠な高品位針状コークスを製造す
る。
ガスを循環させて熱分解の加熱用ガスとして石炭流に噴
射することで、石炭の加熱速度を毎秒1千〜1万度と非
常に大きくでき、石炭の揮発分を有効に取り出して石炭
タールの生産割合を増加させる。さらに熱分解温度を7
50℃以上に保つことにより、液状生成物を側鎖の少な
い高縮合度で芳香族性の高い性状にするとともに、熱分
解反応の雰囲気に水素ガスを40〜60%含むことで、
硫黄分や窒素分の含有量の少ない液状生成物を得、かつ
熱分解生成物の反応炉内滞留時間を5秒以下にすること
により、クラッキング・カーボンデポジション等の二次
反応を抑制することで、石炭タールの収率低下を防ぐこ
とができる。こうして得られた液状生成物をそのまま、
または必要により軽質成分を分離して得られた軟化点3
0〜120℃程度のピッチ、さらに必要によりキノリン
不溶分を除去したピッチを公知の方法により炭化して、
製鋼用電気炉での高負荷操業に使用される大径の人造黒
鉛電極製造等に、不可欠な高品位針状コークスを製造す
る。
【0011】
【実施例】以下に、実施例により本発明を具体的に説明
するが、本発明はこの実施例によって何ら限定されるも
のではない。
するが、本発明はこの実施例によって何ら限定されるも
のではない。
【0012】本発明のプロセスを用いた石炭の急速熱分
解による石炭タールを経て、高品位針状コークスの製造
についての実施例を示す。原料石炭としては、豪州産準
瀝青炭Wandoan炭を用いた。その性状は湿分1
0.4%・灰分7.4%・揮発分40.9%で、元素分
析での炭素79%・水素5.8%・硫黄分0.4%・窒
素分0.9%であった。原料石炭は石炭乾燥粉砕設備で
200メッシュ以下が80%以上になるように微粉砕さ
れた後、石炭フィーダを介してキャリヤーガスによって
搬送され、吹込ノズルにより熱分解反応炉内に供給され
るとともに、別の吹込ノズルを介して吹き込まれる高温
の加熱ガスによって、急速に加熱され瞬時に熱分解反応
が完了する。このプロセスにおいて、原料石炭の供給量
・固気比(石炭とキャリヤーガスの比)ならびに反応圧
力を所定値に保ちながら、熱分解生成物の反応炉内滞留
時間を4〜5秒として、反応炉内の熱分解温度を本発明
の範囲内の場合と範囲外の場合に、それぞれ生成した石
炭タールの性状を実施例1と比較例1とし、併せて現行
コークス炉で得られる高温乾留タールを比較例2とし
て、表1にまとめた。なお、ピッチ分とは生成した石炭
タールの軽質成分を、蒸留操作で除去したものである。
さらに、これらのピッチ分中のキノリン不溶分を溶剤分
離法で除去した精製ピッチを用いて、485℃・2気圧
で8時間加熱するディレードコーキング法により生コー
クスを調製し、これらの生コークスを電気炉にて、酸化
雰囲気中1,300℃でカルサイニングしてカルサインコ
ークスを得た。
解による石炭タールを経て、高品位針状コークスの製造
についての実施例を示す。原料石炭としては、豪州産準
瀝青炭Wandoan炭を用いた。その性状は湿分1
0.4%・灰分7.4%・揮発分40.9%で、元素分
析での炭素79%・水素5.8%・硫黄分0.4%・窒
素分0.9%であった。原料石炭は石炭乾燥粉砕設備で
200メッシュ以下が80%以上になるように微粉砕さ
れた後、石炭フィーダを介してキャリヤーガスによって
搬送され、吹込ノズルにより熱分解反応炉内に供給され
るとともに、別の吹込ノズルを介して吹き込まれる高温
の加熱ガスによって、急速に加熱され瞬時に熱分解反応
が完了する。このプロセスにおいて、原料石炭の供給量
・固気比(石炭とキャリヤーガスの比)ならびに反応圧
力を所定値に保ちながら、熱分解生成物の反応炉内滞留
時間を4〜5秒として、反応炉内の熱分解温度を本発明
の範囲内の場合と範囲外の場合に、それぞれ生成した石
炭タールの性状を実施例1と比較例1とし、併せて現行
コークス炉で得られる高温乾留タールを比較例2とし
て、表1にまとめた。なお、ピッチ分とは生成した石炭
タールの軽質成分を、蒸留操作で除去したものである。
さらに、これらのピッチ分中のキノリン不溶分を溶剤分
離法で除去した精製ピッチを用いて、485℃・2気圧
で8時間加熱するディレードコーキング法により生コー
クスを調製し、これらの生コークスを電気炉にて、酸化
雰囲気中1,300℃でカルサイニングしてカルサインコ
ークスを得た。
【0013】それぞれのカルサインコークスを粉砕し
て、1〜2.5mm粒部40部と0.3mm以下の粉部
を60部の割合で混合し、バインダピッチ35部と涅合
し酸化鉄0.5部と混合後、直径50mmのテストピー
スに押出成型した。このテストピースを800℃で焼成
した後、パフィング測定装置を用いて加熱速度600℃
/Hrで2500℃まで加熱し径方向のパフィングを測
定した。次に、それぞれのカルサインコークスを1mm
以下に粉砕して、バインダピッチ約40部と涅合し直径
20mmのテストピースに押出成型した。このテストピ
ースを2,500℃で黒鉛化した後室温から500℃の範
囲で、長さ方向の熱膨張係数(表2中ではCTEと記
す)を測定した。これらの測定結果を表2に示す。
て、1〜2.5mm粒部40部と0.3mm以下の粉部
を60部の割合で混合し、バインダピッチ35部と涅合
し酸化鉄0.5部と混合後、直径50mmのテストピー
スに押出成型した。このテストピースを800℃で焼成
した後、パフィング測定装置を用いて加熱速度600℃
/Hrで2500℃まで加熱し径方向のパフィングを測
定した。次に、それぞれのカルサインコークスを1mm
以下に粉砕して、バインダピッチ約40部と涅合し直径
20mmのテストピースに押出成型した。このテストピ
ースを2,500℃で黒鉛化した後室温から500℃の範
囲で、長さ方向の熱膨張係数(表2中ではCTEと記
す)を測定した。これらの測定結果を表2に示す。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】これらの結果から、本発明により石炭ター
ルを原料石炭に対して、現行コークス炉で生産されるよ
りも大量に生産することができ、かつそれを炭化するこ
とで得られる針状コークスの性状は、現行コークス炉か
らのタールで製造することのできる針状コークスのそれ
と比較して、熱膨張係数の小さいことを損なうことな
く、パフィングを改善していることが明らかである。
ルを原料石炭に対して、現行コークス炉で生産されるよ
りも大量に生産することができ、かつそれを炭化するこ
とで得られる針状コークスの性状は、現行コークス炉か
らのタールで製造することのできる針状コークスのそれ
と比較して、熱膨張係数の小さいことを損なうことな
く、パフィングを改善していることが明らかである。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、こうして得られる石炭
タールは、原料石炭に対して現行コークス炉で生産され
るより大量に生産でき、かつ現行コークス炉で得られる
高温乾留タールのように経費の増加をもらたす水素化反
応を経ないで、これを炭化して製造される針状コークス
は、その性状を熱膨張係数の小さいことを損なうことな
くパフィングを改善されるので、製鋼用電気炉での高負
荷操業に使用される大径人造黒鉛電極製造等に、不可欠
で有用な高品位針状コークスを提供することができる。
タールは、原料石炭に対して現行コークス炉で生産され
るより大量に生産でき、かつ現行コークス炉で得られる
高温乾留タールのように経費の増加をもらたす水素化反
応を経ないで、これを炭化して製造される針状コークス
は、その性状を熱膨張係数の小さいことを損なうことな
くパフィングを改善されるので、製鋼用電気炉での高負
荷操業に使用される大径人造黒鉛電極製造等に、不可欠
で有用な高品位針状コークスを提供することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】石炭を急速熱分解して石炭タールを製造す
るに際し、反応炉内の熱分解温度を750℃以上に保
ち、かつ熱分解生成物の反応炉内滞留時間を5秒以下と
することにより液状生成物を得て、この液状生成物また
はこれに含まれるピッチを炭化することを特徴とする針
状コークスの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3282792A JPH05202362A (ja) | 1992-01-24 | 1992-01-24 | 針状コークスの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3282792A JPH05202362A (ja) | 1992-01-24 | 1992-01-24 | 針状コークスの製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05202362A true JPH05202362A (ja) | 1993-08-10 |
Family
ID=12369663
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3282792A Withdrawn JPH05202362A (ja) | 1992-01-24 | 1992-01-24 | 針状コークスの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05202362A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007074938A1 (ja) | 2005-12-27 | 2007-07-05 | Nippon Oil Corporation | 蓄電用炭素材料用およびニードルコークス用原料油組成物並びに原料炭 |
WO2007074939A1 (ja) * | 2005-12-27 | 2007-07-05 | Nippon Oil Corporation | 蓄電用炭素材料用およびニードルコークス用原料炭 |
JP2008150399A (ja) * | 2005-12-27 | 2008-07-03 | Nippon Petroleum Refining Co Ltd | 石油コークス及びその製造方法 |
JP2008156376A (ja) * | 2005-12-27 | 2008-07-10 | Nippon Petroleum Refining Co Ltd | 石油コークス及びその製造方法 |
WO2010029895A1 (ja) | 2008-09-09 | 2010-03-18 | 新日本石油株式会社 | 黒鉛電極用ニードルコークスの製造方法及びこれに用いる原料油組成物 |
US8137530B2 (en) | 2007-06-22 | 2012-03-20 | Nippon Petroleum Refining Co., Ltd. | Process for producing petroleum coke |
-
1992
- 1992-01-24 JP JP3282792A patent/JPH05202362A/ja not_active Withdrawn
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2008150399A (ja) * | 2005-12-27 | 2008-07-03 | Nippon Petroleum Refining Co Ltd | 石油コークス及びその製造方法 |
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KR101340194B1 (ko) * | 2005-12-27 | 2014-01-02 | 제이엑스 닛코닛세키에너지주식회사 | 축전용 탄소재료용 및 니들 코크스용 원료유 조성물 및원료탄 |
US8226921B2 (en) | 2005-12-27 | 2012-07-24 | Nippon Oil Corporation | Raw coke for electricity storage carbon material and needle coke |
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WO2010029895A1 (ja) | 2008-09-09 | 2010-03-18 | 新日本石油株式会社 | 黒鉛電極用ニードルコークスの製造方法及びこれに用いる原料油組成物 |
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