JP2775783B2 - 等方性コークスの製造方法 - Google Patents

等方性コークスの製造方法

Info

Publication number
JP2775783B2
JP2775783B2 JP29742288A JP29742288A JP2775783B2 JP 2775783 B2 JP2775783 B2 JP 2775783B2 JP 29742288 A JP29742288 A JP 29742288A JP 29742288 A JP29742288 A JP 29742288A JP 2775783 B2 JP2775783 B2 JP 2775783B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coke
weight
raw
carbonaceous
coal tar
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP29742288A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02142888A (ja
Inventor
順二 江口
仁一 宮坂
太助 野瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP29742288A priority Critical patent/JP2775783B2/ja
Publication of JPH02142888A publication Critical patent/JPH02142888A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2775783B2 publication Critical patent/JP2775783B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coke Industry (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、等方性黒鉛材料、特に原子炉用黒鉛の製造
に使用する等方性ピッチコークスの製造に関する。
(従来の技術) 原子炉用黒鉛は良好な核特性を維持するため高純度高
密度、高熱伝導度かつ強度・熱膨張特性・熱伝導性、そ
の他の性状が材料の方法によらない等方性が要求されて
いる。この原子炉用黒鉛の製造方法は一般炭素材料の製
造方法に準拠しており、原料コークスを適当に粒度配合
し、これにバインダーピッチを加えて捏合したのち成
形、焼成、黒鉛化の諸工程からなる。こうして作られた
炭素材料の物性に与える影響は原料コークスの性質に依
存する所が大で、したがって上記物性を要求する原子炉
用黒鉛の原料コークスには、灰分の高い石炭系ピッチコ
ークスは不適で、石油コークスが多用されている。
なぜなら、灰分が高いと黒鉛化性が低く、また原子炉
用減速材に対しては通常ハロゲンによる純化処理を行う
がその際に、その処理に時間を要し、コストがかかると
いうデメリットがある。そのため、もともと灰分の低い
コークスが望まれる。しかし、脱灰処理(脱キノリン不
溶分処理)をしたコールタールピッチよりコークスを作
ると、芳香族性の高いコールタールピッチからは針状す
なわち異性コークスが生成し不適である。
つまり、原子炉用黒鉛に対し、コールタールより作っ
たコークスの純度と物性の等方性は相反するものであ
る。
したがって、実験室レベルでの提案はあるものの工業
規模での生産がなされていないのが現状である。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、石炭系ピッチコークスにおいて2律背反す
る高純度と物性の等方性を同時に併せもつ高特性のコー
クスを提供するものである。
(課題を解決する手段) そこで、本発明者等は上記問題点を解決すべく鋭意検
討した結果、キノリン不溶分を除去したコールタールピ
ッチより得た生針状コークスを微粉砕し、キノリン不溶
分を除去したコールタールピッチに加えコーキングする
ことにより低灰分の等方性ピッチコークスを製造するこ
とができることを見い出し本発明に到達した。
すなわち、本発明の目的は、二律背反する高純度と物
性の等方性を有するピッチコークスを製造する方法を提
供するものであり、この目的はキノリン不溶分が0.8重
量%以下であるコールタールピッチ等の炭素質原料を45
0〜500℃でディレードコーキングして得た生針状コーク
スを粒砕して微粉コークスとし、この微粉コークスをキ
ノリン不溶分が0.8重量%以下である炭素質原料に炭素
質原料100重量部当り10〜40重量部に加えて混合分散
後、450〜500℃でディレードコーキングを行なうことに
より達成される。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明方法において使用される炭素質原料としてはコ
ールタールもしくはコールタールピッチの石炭系、減圧
蒸留残渣油、流動接触分解油、熱分解残渣油等の石油系
の通常のディレードコーカー原料油として知られている
重質油類が挙げられる。
これらのうち石炭系原料を用いる場合には例えば次の
ような方法によりキノリン不溶分QIを除去される。すな
わち、これらの原料を溶剤として例えば沸点又は95容量
%の留出温度が350℃以下であって次式で表わされるB.
M.C.I.値 B.M.C.I.=48.640/K+473.7S−456.8 (式中には平均沸点(゜K)、Sは60゜Fにおける比重
を示す)が5〜70である炭化水素物質、具体的に好まし
くは、シクロヘキサン、灯油、灯油+ナフタリン油等を
配合割合が原料:溶剤の重量比として1:0.3〜1:1になる
ように加え、混合する。次いで原料と溶剤との混合物を
静置沈降しデカンテーション法などの簡便な操作により
不溶分を分離除去してキノリン不溶分を実質的に含まな
い炭化水素が得られる。ここで清澄液として得られる縮
合芳香族化合物を含む炭化水素物質のキノリン不溶分含
有量は通常0.8重量%以下、好ましくは0.3重量%以下、
最適には0.1重量%以下に減少する。
上記の混合、静置沈降、分離の各工程は操作を容易に
するため好ましくは、60〜350℃程度の温度下で実施さ
れ例えばコールタールを原料とする場合には60〜90℃程
度、軟コールタールピッチの場合には150〜290℃程度が
好適である。
得られた清澄液は、次いで、溶剤の沸点或いは95容量
%の留出温度以下、或いは約350℃以下の留出温度で蒸
留される。
得られる炭素質原料を常法によりディレードコーキン
グし、通常揮発分4〜10wt%を有する生針状コークスを
得る。
本発明においては、まず、この生針状コークスを粉砕
して微粉コークスとする。
粉砕はサンプルミル、ジェットマイザー等、微粉砕し
うるものであれば何でもよい。
微粉生コークスの粒径は、炭素質原料との均一な混合
分散を図るため、平均粒径が50μ程度以下であることが
好ましく、通常は平均粒径が20〜50μ程度になるように
粉砕される。
この微粉コークスを、キノリン不溶分を実質的に含有
しない炭素質原料100重量部に対して10〜40重量部、好
ましくは25〜35重量部添加する。
添加量が10重量部より少ないと得られるコークスに異
方性が生じ、40重量部を超えると操業上問題を生じる。
両者を混合分散後、コークスドラムに装入してディレ
ードコーキングを行なう。
ディレードコーキング自体は常法によることができる
が、好適には炭素質原料に添加した生コークス粉を沈降
させず均一に分散させるためにフィード速度(コークス
ドラムへのドラム単位断面積当りフィード量)0.3t/m2
・hr、上限としてはドラム上部よりの飛沫同伴が起こら
ないコークスドラムへのフィード速度2.0t/m2・hrすな
わち0.3〜2.0t/m2・hrとなるように導入し、450〜500℃
でディレードコーキングを行ない、目的とする等方性コ
ークスを得る。
この生コークスの仮焼方法は一般の方法で特に限定は
ない。例えばロータリーキルン、シャフト炉、ロータリ
ーハース炉等の仮焼炉により、1300〜1500℃の温度領域
仮焼することができる。
(実施例) 以下、実施例により本発明により更に詳しく説明する
が本発明は後記する実施例に限定されるものでない。
実施例1 キノリン不溶分が0のコールタールピッチを、480℃
でディレードコーキングして揮発分6.2%の生針状コー
クスを得たその生コークスをサンプルミルにより粉砕
し、平均粒径22μの生コークス粉を得た。
その生コークス粉32%をキノリン不溶分が0のコール
タールピッチに添加し均一に分散し480℃でディレード
コーキングをした。得られたコークスを1450℃でキルン
仮焼した。この灰分は0.005wt%であった。
このキルン仮焼等方性コークスを粉砕・師別し適宜に
粒度配合を行ない、適量のバインダーピッチを加え成型
し1000℃で焼成後2800℃で30分間黒鉛化した。
得られた黒鉛成形体の成型圧方向とそれに垂直方向の
熱膨張係数は共に30×10-7/℃であった。
(発明の効果) 本発明による等方性コークスは、原子炉用黒鉛の製造
に適するもので、二律背反するコークス特性の等方性と
灰分を両有し、それが上記のように安価にかつ簡単にで
き、その効果は非常に大きい。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キノリン不溶分が0.8重量%以下である炭
    素質原料を450〜500℃でディレードコーキングして得た
    生針状コークスを粉砕して微粉コークスとし、この微粉
    コークスをキノリン不溶分が0.8重量%以下である炭素
    質原料に炭素質原料100重量部当り10〜40重量部加えて
    混合分散後、450〜500℃でディレードコーキングを行う
    ことを特徴とする等方性コークスの製造方法。
JP29742288A 1988-11-25 1988-11-25 等方性コークスの製造方法 Expired - Fee Related JP2775783B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29742288A JP2775783B2 (ja) 1988-11-25 1988-11-25 等方性コークスの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29742288A JP2775783B2 (ja) 1988-11-25 1988-11-25 等方性コークスの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02142888A JPH02142888A (ja) 1990-05-31
JP2775783B2 true JP2775783B2 (ja) 1998-07-16

Family

ID=17846305

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29742288A Expired - Fee Related JP2775783B2 (ja) 1988-11-25 1988-11-25 等方性コークスの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2775783B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103849411B (zh) * 2014-03-11 2015-08-12 中钢集团鞍山热能研究院有限公司 一种各向同性焦的制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02142888A (ja) 1990-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4188279A (en) Shaped carbon articles
JP2775783B2 (ja) 等方性コークスの製造方法
JPS6229367B2 (ja)
JPH05105881A (ja) ニードルコークスの製造方法
JP4220777B2 (ja) 特殊炭素材用アモルファスコークスとその製造方法
Méndez et al. Influence of granular carbons on the pyrolysis behaviour of coal-tar pitches
JPH09100473A (ja) 高炉用コークス製造方法
JP2923028B2 (ja) ニードルコークスの製造方法
CN116096839A (zh) 沥青的制造方法
JPS5978914A (ja) 特殊炭素材の製造方法
JP2920974B2 (ja) ニードルコークスの製造方法
JP4107038B2 (ja) 仮焼コークスの製造方法
JP2922985B2 (ja) ニードルコークスの製造方法
JPH05214344A (ja) ニードルコークスの製造方法
JP3025540B2 (ja) ニードルコークスの製造方法
JPH0123405B2 (ja)
JPH0551258A (ja) 高密度、高強度黒鉛材の製造方法
JPH0764635B2 (ja) 特殊炭素材用組成物
JPH0269308A (ja) 生ピッチコークス及び等方性高密度炭素材料の製造方法
JPH04285189A (ja) 人造黒鉛電極の製造方法
JPH0791107B2 (ja) 高密度,高強度を有する等方性黒鉛材の製造方法
JPH0764528B2 (ja) 高品位炭素質成形体の製造方法
JPS63139051A (ja) 高密度・高強度炭素材料の製造方法
JPH10316972A (ja) ニードルコークスの製造方法
JPS6235964B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees