JPH05212829A - 積層用シート及びその製造方法 - Google Patents

積層用シート及びその製造方法

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JPH05212829A
JPH05212829A JP2110692A JP2110692A JPH05212829A JP H05212829 A JPH05212829 A JP H05212829A JP 2110692 A JP2110692 A JP 2110692A JP 2110692 A JP2110692 A JP 2110692A JP H05212829 A JPH05212829 A JP H05212829A
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顕隆 三宅
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弘 阿部
Tomoko Uematsu
朋子 植松
Hitoshi Hayashi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】塗装等との密着性の悪い被着体の表面の一部分
に塗装等を施し、且つ残りの部分は塗装等を施すことな
く残す等のために、被着体の表面に被覆積層して用いる
積層用シート、及びその製造方法を提供することを目的
とする。 【構成】積層用シート1を、PPからなる基材シート1
1の片面に、プライマー層シート12と、PETフィル
ムの裏面にアクリル粘着剤層を設けた剥離層13とを、
それぞれ、部分的に表出するように設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基材シートの片面にプ
ライマー層と剥離層とが表出するように設けられた積層
用シート、及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、バンパー、スポイラー等の自動車・
バイク等の車両ボディ、OA機器・家電製品等のハウジ
ングや、サニタリー製品、アルミサッシ等、塗料との密
着性が悪い成形品の表面に塗装等を行う場合、例えば、
成形品の表面にプライマー層を設けたり、コロナ放電処
理を施した後に、塗料を塗布する方法が採用されてい
る。
【0003】しかしながら、例えば、ポリプロピレン
(PP)製の成形品の表面にプライマー層を設ける場合
には、一度トリクロルエチレン等で洗浄する必要があ
り、個々の成形品についていちいち洗浄処理を施す作業
は極めて手間がかかり、生産性が悪い。また、体積の大
きな成形品の表面にコロナ放電を施すには装置が大がか
りとなる上に生産性が悪いという問題点がある。
【0004】又、表面にプライマー層を設けたり、コロ
ナ放電処理を施した成形品の表面に塗装を行う場合、塗
装を施したくない部分を残すには、その部分にプロテク
トテープを貼付しておいて、塗装を行った後に、プロテ
クトテープを剥がす等の手段を講ずる必要があり、工程
が多くなって煩雑であるという問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の如き従
来の問題点を解消し、塗料との密着性の悪い被着体の表
面の一部分に塗装を施し、且つ残りの部分は塗装を施す
ことなく残すために、被着体の表面に被覆積層して用い
る積層用シート、及びその製造方法を提供することを目
的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願請求項1の発明は、
少なくとも加熱下で展延可能な基材シートの、片面の一
部分にプライマー層が表出するように設けられ、その片
面の残りの部分に剥離層が表出するように設けられてい
る積層用シートである。
【0007】本願請求項2の発明は、少なくとも加熱下
で展延可能な基材シートの、片面の一部分に、微粘着層
を有する剥離層をその微粘着層が当接するように積層
し、次いで、その片面の剥離層を積層した残りの部分
に、プライマー層を表出するように積層する請求項1の
積層用シートの製造方法である。
【0008】本願請求項3の発明は、少なくとも加熱下
で展延可能な基材シートの、片面の一部分にプライマー
層を表出するように積層し、次いで、その片面のプライ
マー層を積層した残りの部分に、微粘着層を有する剥離
層をその微粘着層が当接するように積層する請求項1の
積層用シートの製造方法である。
【0009】本発明において、少なくとも加熱下で展延
性を有する基材シートは、被着体の成形用樹脂等との密
着性を得るために、成形用樹脂と同種の材料又は相溶性
に優れる材料が好ましい。又、基材シートは、通常、引
き伸ばして被着体に貼付するので、少なくとも加熱下で
展延性を有するシートで構成される。基材シートと被着
体の成形用樹脂との密着性が悪い場合には、両者間にプ
ライマー層を設けてもよい。
【0010】本発明において、少なくとも加熱下で展延
性を有する基材シートに用いられる樹脂としては、例え
ば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、
ポリスチレン、アクリル系ポリマー、ポリカーボネー
ト、アクリロニトリル─ブタジエン─スチレン共重合体
(ABS)、熱可塑性エラストマー(ポリオレフィン
系、ポリウレタン系等)等が挙げられる。
【0011】本発明において、プライマー層を形成する
プライマーとしては、基材シート及び成形品に塗布され
る塗料等との密着性に優れるものが用いられ、例えば、
EVA系、エラストマー系(スチレン─ブタンジエン─
スチレン共重合体系、スチレン─イソプレン─スチレン
体系等)、ポリアミド系、ポリエステル系等のホットメ
ルト型のもの等が用いられる。これらのプライマーは、
用いる基材シート、塗料等の種類により適宜選択され
る。
【0012】基材シートがポリプロピレンの場合には、
プライマーとしては、一般的に塩素化ポリプロピレンが
使用される。塩素化ポリプロピレンは通常の市販のもの
が使用できるが、酸変性したものが特に好適に使用され
る。また、塗料等との密着性をさらに向上させるため、
プライマーに塗料のバインダーとして用いられている樹
脂と同様の樹脂を少量(20重量%以下)添加したり、
塗料のバインダーとして用いられている樹脂と同様の材
料をグラフトした樹脂をプライマー中に用いるのがさら
に好ましい。
【0013】本発明において、微粘着性を有する剥離層
は、少なくとも加熱下で展延可能な、熱可塑性樹脂やゴ
ムからなるラミネートフィルムを積層することにより形
成されるのが好ましい。
【0014】熱可塑性樹脂としては、例えば、軟質ポリ
塩化ビニル、ポリウレタン、アクリル系樹脂、ポリエス
テル、エチレン─酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等が挙げ
られる。
【0015】ゴムとしては、例えば、天然ゴム、スチレ
ン─ブタジエンゴム、アクリロニトリル─ブタジエンゴ
ム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴ
ム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、アクリルゴム等が
挙げられる。
【0016】又、これら熱可塑性樹脂及びゴムの混合物
からなるフィルムを用いることもできる。ラミネートフ
ィルムが基材シートと粘着性が悪く、巻き取り時等に剥
離してしまう場合等には、ラミネートフィルムの裏面に
微粘着性の粘着剤を適宜積層して用いる。
【0017】剥離層としては、ラミネートフィルムの代
わりに、基材シートと微粘着性を有する材料を塗布する
ことにより設けるようにしてもよい。この場合にも、塗
布することによって設けた剥離層も、少なくとも加熱時
に展延可能なものとするのが好ましい。
【0018】本発明におけるプライマー層と剥離層と
は、表面が面一に設けられていることが好ましい。プラ
イマー層と剥離層との差が大きい場合には、積層用シー
トを巻き取るとき、均一に巻き取ることが困難となる。
【0019】基材シートにプライマー層を設ける方法
は、キャスティング法やラミネート法等通常の方法が採
用される。例えば、キャスティング法による場合には、
例えば、有機溶剤に十分溶解または分散されたプライマ
ーを、グラビアコート、キスコート、3本ロールコート
等の低粘度用コーティング装置を用いて、基材の上にコ
ーティングし、次いで溶剤除去のために乾燥することに
よって作製する。あるいは、ホットメルトコーターで基
材の上にコーティングされる。
【0020】又、ラミネート法による場合には、例え
ば、PETフィルム上にキャスティングでプライマーを
塗工し、乾燥して得られるものを基材に積層させて作製
する。このようにして得られる、表面にプライマー層が
設けられた基材シート自体の厚みは、凹凸のある成形品
の表面に貼付する場合には、100〜1000μmが好
ましい。平坦な成形品の表面に貼付する場合には、50
〜500μmが好ましい。
【0021】プライマー層の厚みは、1〜30μmが好
ましい。基材シートに剥離層を設ける方法は、ラミネー
トフィルムを用いる場合には、ラミネート法、塗布材料
を用いる場合にはキャスティング法等、上記と同様の通
常の方法が採用される。
【0022】本発明積層シートが適用される成形品とし
ては、上記の基材シート用の熱可塑性樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、またはこ
れらの樹脂にガラス繊維等の充填剤を添加したもの等
や、鋼板、アルミニウム、木材、セラミックス等からな
るものが挙げられる。
【0023】プライマーが部分的に表出するように設け
られた積層用シートには、必要に応じて保護シートが積
層される。この保護シートは、積層用シートの成形時、
成形後にプライマー層を保護するために用いられ、成形
品の塗装時には剥離される。
【0024】又、成形品に塗料を塗布する場合、塗料を
塗布したい部分には、プライマー層が表出するように
し、塗装したくない部分には剥離層が表出するように被
覆する。そして、剥離層が積層されたまま塗料が塗布さ
れる。そして塗装が終了した時点で、微粘着性を有する
剥離層を剥がして、塗装した部分と塗装していない部分
とを設けた塗装成形品が得られる。
【0025】本発明において、成形品の外表面に積層用
シートを被覆積層する方法としては、例えば、射出成形
法、スタンピング成形法、シートモールドコンパウンド
(SMC)プレス成形法等に用いられる金型に積層用シ
ートをインサートし、樹脂を供給して予備成形する方法
や、被着体のある空間を基材シートで完全に2分し、各
2層を真空にし、被着体を積層用シートに押し付け真空
を解除することにより積層用シートを被着体に被覆する
ダブル真空被覆方法、押出し、引抜きのような連続で成
形品を製造するときに積層用シートを同時に被覆する方
法を採用することができる。
【0026】アルミサッシ等の長尺の被着体に積層用シ
ートを被覆積層する場合には、市販のプロフィールラミ
ネーター等を用いて行うことができる。この際、被着体
との接着性を良くするために、積層用シートの裏面に、
接着剤層等を設ける方が好ましい。裏面に感圧性接着剤
層を設けた積層用シートは、通常成形品の表面に直接手
で、あるいはダブル真空成形機等を用いて被覆積層する
方法を採用することができる。
【0027】本発明により、製造される成形品は、例え
ば、バンパー、スポイラー等の自動車・バイク等の車両
ボディ、OA機器・家電製品等のハウジング、サニタリ
ー製品、アルミサッシ等の用途に供せられる。
【0028】
【作用】本願請求項1の発明の積層用シートは、少なく
とも加熱下で展延可能な基材シートの片面の一部分に剥
離層が表出するように設けられていることにより、成形
品の表面に被覆積層することにより、その表面の一部分
に塗装を施し、且つ残りの部分には塗装等を施さないこ
と等が容易な被覆積層用のシートとして供することがで
きる。
【0029】本願請求項2の発明の積層用シートの製造
方法は、少なくとも加熱下で展延可能な基材シートの片
面の一部分に微粘着層を有する剥離層をその微粘着層が
当接するように積層し、次いで、その片面の剥離層を積
層した残りの部分に、プライマー層を表出するように積
層することにより、基材シートの上に、それぞれ、性質
が異なり積層手段が異なる剥離層とプライマー層とを表
出するように積層して、請求項1のシートを製造するこ
とができる。又、剥離層を成形する材料としてラミネー
トシート等の幅変動をしにくいもの用いる場合には、剥
離層を先に基材シートの片面の一部分に設けることによ
り、その片面の残りの部分に設けるプライマー層の幅規
制が容易である。
【0030】本願請求項3の発明の積層用シートの製造
方法は、少なくとも加熱下で展延可能な基材シートの片
面の一部分にプライマー層を表出するように積層し、次
いで、その片面のプライマー層を積層した残りの部分
に、微粘着層を有する剥離層をその微粘着層が当接する
ように積層することにより、基材シートの上に、それぞ
れ、性質が異なり積層手段が異なる剥離層とプライマー
層とを表出するように積層して、請求項1のシートを製
造することができる。又、剥離層として熱変形し易い材
料を用いる場合には、基材シートの片面の一部分にプラ
イマーを塗布して乾燥ゾーンを通して乾燥してプライマ
ー層を積層した後に、その片面の残りの部分に剥離層を
設けることにより剥離層の熱変形を防止することができ
る。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例により図面を参照して
説明する。まず、本発明の積層用シートを図1を参照し
て説明する。
【0032】図1において、1は本願請求項1の発明の
一実施例を示す積層用シートである。積層シート1は、
熱可塑性樹脂からなる少なくとも加熱下に展延可能な基
材シート11の片面の半分に、プライマー層12が表出
するように設けられ、その片面の残り半分に、ラミネー
トフィルム131の裏面に粘着剤層132が設けられた
剥離層13が、粘着剤層132が設けられた裏面側を基
材シート11の方に向け、表面側を表出するように設け
られている。
【0033】尚、プライマー層及び剥離層の表出状態は
上記の例に限定されず、それぞれ、一部分が表出するよ
うに設けられておればよく、成形品の表面に被覆積層し
てその表面を塗装等を行う際に、塗装等したい部分にプ
ライマー層が、塗装等したくない部分に剥離層がくるよ
うな配置を適宜選択することができる。
【0034】次に、本願請求項2の発明の積層用シート
の製造方法の一例を、図2及び図1を参照して説明す
る。上記の基材シート11が繰出装置21より連続的に
繰り出されてくる。又、裏面に粘着剤層132が積層さ
れたラミネートフィルム131が繰出装置22より連続
的に繰り出されてくる。この基材シート11の片面の長
手方向に沿う半分に、ラミネートフィルム131を粘着
剤層132の方を向けて重ね合わせ、ラミネートロール
23で加熱下に強圧して積層し、剥離層13が長手方向
に沿って表出するように設けられた部分積層シートを作
成する。
【0035】この部分積層シートをターンロール24間
を経て、塗布装置25に導き、基材シート11の剥離層
13が表出するように設けられた残りの半分の部分に、
長手方向に沿って、キスロール251に接触させるよう
にしてプライマー121を塗布して、これを乾燥ゾーン
26中を通過させて、巻取装置27により巻き取り、図
1に示す如き、積層用シート1の製造を終了する。
【0036】次に、本願請求項3の発明の積層用シート
の製造方法の一例を、図3及び図1を参照して説明す
る。上記の基材シート11が繰出装置31より連続的に
繰り出されてくる。この基材シート11をグラビア塗布
装置32に導き、キスロール321とバックアップロー
ラ322を通過させるようにして、基材シート11の片
面の長手方向に沿う半分に連続的にプライマー121を
塗布し、乾燥ゾーン33中を通過させて乾燥させて、プ
ライマー層12が表出するように設けられた部分積層シ
ートを作成する。
【0037】この部分積層シートのプライマー層12が
表出するように設けられた残りの半分の部分に、連続的
に繰出装置34より裏面に粘着剤層132が設けられた
ラミネートフィルム131を繰り出して、基材シート1
1に粘着剤層132の方を向けて重ね合わせ、ラミネー
トロール35で加熱下に強圧して積層し、巻取装置36
により巻き取り、図1に示す如き、積層用シート1の製
造を終了する。
【0038】この、積層用シート1を、図示しない射出
成形用金型中に、プライマー層12及び剥離層11が設
けられた面を型面に向けて密着させておいて、射出成形
機より本体成形用の溶融された成形用樹脂を金型内に射
出成形することにより、積層用シート1で被覆積層され
た被覆積層品を得る。
【0039】そして、この被覆積層品の上に塗装し、剥
離層12を剥離することにより、図4に示す如く、成形
品本体41の上に基材シート11が被覆され、その表面
に表出されたプライマー層12上に塗膜42が設けら
れ、剥離層13が除去された部分に塗装が施されていな
い塗装成形品4を得る。
【0040】以下の実施例において、基材シート11、
プライマー層12、剥離層13、塗料として、次の如く
各2水準を適宜組み合わせた。
【0041】1.基材シート (1)カレンダー成形で作成した膜厚500μmのポリ
プロピレン(PP)シート (2)カレンダー成形で作成した膜厚300μmのPP
系熱可塑性エラストマーシート
【0042】2.プライマー層 プライマー(山陽国策パルプ社製:商品名「スーパ
ークロン822」塩素化ポリプロピレン系)を乾燥後の
厚さが10μmになるように塗工し、80℃で15分間
乾燥 プライマー(山陽国策パルプ社製:商品名「スーパ
ークロン822」)100重量部に、エポキシ樹脂(油
化シェルエポキシ社製:商品名「エピコート828」)
5重量部を乾燥後の厚さが10μmになるように塗工
し、80℃で15分間乾燥
【0043】3.剥離層13 (a)ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム
(膜厚10μm)の裏面に、アクリル系の粘着剤を5μ
mの厚さで積層した微粘着のフィルム (b)PPフィルム(膜厚10μm)の裏面に、アクリ
ル系の粘着剤を5μmの厚さで積層した微粘着のフィル
【0044】4.塗料 I.速乾型アクリルウレタン塗料(大日本塗料社製:商
品名「オートマグナム」 II.ソフトタッチ塗料(カシュー社製:商品名「セノ
ソフトII」
【0045】実施例1 A.基材シートの作成 基材シート11として(1)を用い、プライマー層とし
てを用い、剥離層として(a)を用いて、図3に示す
如き成形方法により、図1に示す如き積層用シート1を
得た。
【0046】B.被覆積層品の製造 先ず、上記の基材シート1を真空成形法と圧空成形法の
併用により、プライマー層・剥離層側を金型の型面に密
着させた。次に、本体成形用樹脂としてポリプロピレン
(三菱油化社製:商品名「BC3」)を用い、射出成形
機のノズル先端の温度230℃にて射出成形を行って、
表面のプライマー層12及び剥離層13が部分的に表出
した断面が略コ字型の被覆積層品の製造を行った。
【0047】C.塗膜の密着性試験 上記の被覆積層品の被膜のプライマー層12の上に、塗
料としてIを用いて、その塗料を乾燥後の厚さが40μ
mになるように塗布して、乾燥させた後、剥離層13を
剥離して、プライマー層12の表面が塗装された、図4
に示す如き塗装成形品4を得た。
【0048】上記のようにして得られた塗装成形品4の
塗装がなされた表面に、カッターナイフを用い、塗装成
形品の素地(熱硬化性樹脂よりなる基材)に達する直線
を2mmの間隔を隔てて平行に11本ひき、次に、該直
線に直交する11本の直線を同様にひいて碁盤目状部分
を形成した。さらに、上記碁盤目状部分に粘着テープ
(積水化学工業社製、商品名:セキスイテープ)を貼り
付け、しかる後剥がすことにより碁盤目のマスの残存数
を調べた(以下、碁盤目密着試験と称す)。その結果、
被覆層が残存していたマスの割合は、100個/100
個であった。すなわち、碁盤目密着試験において、被覆
層の剥離は認められなかった。
【0049】その条件及び結果を、表1に示す。実施例2 基材11として(2)を用いたこと、剥離層13として
(b)を用いたこと、塗料としてIIを用いて、その塗
料を乾燥後の厚さが30μmになるように塗布して乾燥
させたこと以外は、実施例1と同様にして塗装成形品4
を得た。
【0050】その塗装成形品4について塗膜の密着性試
験を行った。その結果、被覆層が残存していたマスの割
合は、100個/100個であった。すなわち、碁盤目
密着試験において、被覆層の剥離は認められなかった。
【0051】その条件及び結果を、表1に示す。実施例3 プライマー12としてを用いたこと、積層用シート1
を図2に示す製造方法により製造したこと以外は、実施
例1と同様にして塗装成形品4を得た。
【0052】その塗装成形品4について塗膜の密着性試
験を行った。その結果、被覆層が残存していたマスの割
合は、100個/100個であった。すなわち、碁盤目
密着試験において、被覆層の剥離は認められなかった。
【0053】その条件及び結果を、表1に示す。実施例4 基材シート11として(2)を用いたこと、プライマー
層12としてを用いたこと、剥離層13としてbを用
いたこと、塗料としてIIを用いて乾燥後の厚さが30
μmになるように塗布して乾燥させたこと、積層用シー
ト1を図2に示す製造方法により製造したこと以外は、
実施例1と同様にして塗装成形品4を得た。
【0054】その塗装成形品4について塗膜の密着性試
験を行った。その結果、被覆層が残存していたマスの割
合は、100個/100個であった。すなわち、碁盤目
密着試験において、被覆層の剥離は認められなかった。
【0055】その条件及び結果を、表1に示す。比較例1 プライマー層12及び剥離層13を設けない基材シート
(1)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして塗装
成形品を得た。
【0056】その塗装成形品について塗膜の密着性試験
を行った。その結果、被覆層が残存していたマスの割合
は、0個/100個であった。すなわち、碁盤目密着試
験において、被覆層は全部剥離してしまった。
【0057】その条件及び結果を、表1に示す。比較例2 プライマー層12及び剥離層13を設けない基材シート
(2)を用いたこと、塗料としてIIを用いて乾燥後の
厚さが40μmになるように塗布して乾燥させたこと以
外は、実施例1と同様にして塗装成形品を得た。
【0058】その塗装成形品について塗膜の密着性試験
を行った。その結果、被覆層が残存していたマスの割合
は、0個/100個であった。すなわち、碁盤目密着試
験において、被覆層は全部剥離してしまった。
【0059】その条件及び結果を、表1に示す。
【0060】
【表1】
【0061】
【効果】本願請求項1の発明の積層用シートは、上記の
如き構成とさているので、成形品の表面に被覆積層する
ことにより、その表面の一部分に塗装等を施し、且つ残
りの部分には塗装等を施さないことが容易な積層用シー
トとして供することができる。
【0062】本願請求項2の発明の積層用シートの製造
方法は、上記の如き構成とされているので、基材シート
の上に、それぞれ、性質が異なり積層手段が異なる剥離
層とプライマー層とを表出するように積層して、請求項
1のシートを製造することができる。又、剥離層を成形
する材料としてラミネートシート等の幅変動をしにくい
ものを用いる場合には、後から設けるプライマー層の幅
規制が容易である。本願請求項3の発明の積層用シート
の製造方法は、上記の如き構成とされているので、基材
シートの上に、それぞれ、性質が異なり積層手段が異な
る剥離層とプライマー層とを表出するように積層して、
請求項1のシートを製造することができる。又、剥離層
として熱変形し易い材料を用いる場合には、後から剥離
層を設けることにより剥離層の熱変形を防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層用シートの一例を示す縦断面図で
ある。
【図2】本発明の積層用シートの製造方法の一例を説明
する正面図である。
【図3】本発明の積層用シートの製造方法の別の一例を
説明する正面図である。
【図4】本発明により得られた積層用シートを用いて製
造した塗装成形品の一例を示す縦断斜視図である。
【符号の説明】
1 積層用シート 4 塗装成形品 11 基材シート 12 プライマー層 13 剥離層 21、22、31、34 繰出装置 23、35 ラミネートロール 25 塗布装置 26、33 乾燥ゾーン 27、36 巻取装置 32 グラビア塗布装置 41 成形品本体 42 塗装

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも加熱下で展延可能な基材シー
    トの、片面の一部分にプライマー層が表出するように設
    けられ、その片面の残りの部分に剥離層が表出するよう
    に設けられていることを特徴とする積層用シート。
  2. 【請求項2】 少なくとも加熱下で展延可能な基材シー
    トの、片面の一部分に、微粘着層を有する剥離層をその
    微粘着層が当接するように積層し、次いで、その片面の
    剥離層を積層した残りの部分に、プライマー層を表出す
    るように積層することを特徴とする請求項1の積層用シ
    ートの製造方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも加熱下で展延可能な基材シー
    トの、片面の一部分にプライマー層を表出するように積
    層し、次いで、その片面のプライマー層を積層した残り
    の部分に、微粘着層を有する剥離層をその微粘着層が当
    接するように積層することを特徴とする請求項1の積層
    用シートの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11348068A (ja) * 1998-06-08 1999-12-21 Nissha Printing Co Ltd 粘着剤付インサートフィルムと粘着剤付成形品の製造方法
WO2000034383A1 (en) * 1998-12-04 2000-06-15 Syh Technologies Pty. Ltd. Thermoplastic rubber composition
WO2008094667A3 (en) * 2007-01-31 2008-11-13 Eastman Chem Co Rigid pvc melt bonded thermoplastic elastomer composites

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