JPH05211117A - 半導体層構造 - Google Patents
半導体層構造Info
- Publication number
- JPH05211117A JPH05211117A JP34562291A JP34562291A JPH05211117A JP H05211117 A JPH05211117 A JP H05211117A JP 34562291 A JP34562291 A JP 34562291A JP 34562291 A JP34562291 A JP 34562291A JP H05211117 A JPH05211117 A JP H05211117A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- quantum well
- electrons
- level
- inas
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- Withdrawn
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 AlSbをポテンシャル障壁、InAsを量
子井戸とする半導体構造において、表面層のピンニング
準位からの量子井戸への電子の蓄積を減少する。 【構成】 InAs層の両側をAlSb層ではさんだ量
子井戸構造の表面側のAlSb層の上に、電気伝導性を
もたない程度に薄いInAs層を形成する構造をもつ。
この構造にすれば表面層がAlSbまたはAlGaSb
の場合に比べ、表面ピンニング準位が下がり、量子井戸
層の第1電子準位と同じ程度の高さになるため、表面ピ
ンニング準位から量子井戸への電子の移動がおきない。
また表面のInAs層は薄いためその電子のエネルギー
準位は高く、表面層には電子が蓄積しないため電気的・
光学的に悪影響を及ぼさない。
子井戸とする半導体構造において、表面層のピンニング
準位からの量子井戸への電子の蓄積を減少する。 【構成】 InAs層の両側をAlSb層ではさんだ量
子井戸構造の表面側のAlSb層の上に、電気伝導性を
もたない程度に薄いInAs層を形成する構造をもつ。
この構造にすれば表面層がAlSbまたはAlGaSb
の場合に比べ、表面ピンニング準位が下がり、量子井戸
層の第1電子準位と同じ程度の高さになるため、表面ピ
ンニング準位から量子井戸への電子の移動がおきない。
また表面のInAs層は薄いためその電子のエネルギー
準位は高く、表面層には電子が蓄積しないため電気的・
光学的に悪影響を及ぼさない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は化合物半導体を用いた半
導体の層構造に関するものである。
導体の層構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】AlSb層をポテンシャル障壁、InA
s層をポテンシャル井戸とする量子井戸構造で、従来の
ものは、図3に示すようにAlSb3のうち表面側の層
の上はAlGaSbまたはGaSb5にしていた。これ
はAlSb3が空気中で酸化され変質しやすいので保護
する必要がある。
s層をポテンシャル井戸とする量子井戸構造で、従来の
ものは、図3に示すようにAlSb3のうち表面側の層
の上はAlGaSbまたはGaSb5にしていた。これ
はAlSb3が空気中で酸化され変質しやすいので保護
する必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、最上表面をこ
れらの層構造とすると、図4のバンド図に示すように表
面のピンニング準位7が、量子井戸準位8よりかなり高
く、表面から量子井戸に電子が移動し蓄積してしまうと
いう問題点があった。図中斜線部分は禁制帯である。こ
の蓄積量は表面側のAlSb3の表面側の層とその上の
AlGaSbまたはGaSb5の厚さの合計に依存する
が、例えば50オングストローム(以下Aと表示)だと
単位面積あたりの濃度で約4x101 2 cm- 2 蓄積す
る。厚さを薄くすれば蓄積量はさらに増加する。この場
合、表面層のピンニング準位7から量子井戸への電子の
蓄積量は表面のポテンシャル障壁層の厚さで決定されて
しまう。従ってこの決意された濃度以下のものは作製で
きなかった。
れらの層構造とすると、図4のバンド図に示すように表
面のピンニング準位7が、量子井戸準位8よりかなり高
く、表面から量子井戸に電子が移動し蓄積してしまうと
いう問題点があった。図中斜線部分は禁制帯である。こ
の蓄積量は表面側のAlSb3の表面側の層とその上の
AlGaSbまたはGaSb5の厚さの合計に依存する
が、例えば50オングストローム(以下Aと表示)だと
単位面積あたりの濃度で約4x101 2 cm- 2 蓄積す
る。厚さを薄くすれば蓄積量はさらに増加する。この場
合、表面層のピンニング準位7から量子井戸への電子の
蓄積量は表面のポテンシャル障壁層の厚さで決定されて
しまう。従ってこの決意された濃度以下のものは作製で
きなかった。
【0004】本発明の目的は、これらの問題を解決し、
表面層のピンニング準位から量子井戸への電子の蓄積が
起きないようにする半導体層構造を提供することにあ
る。
表面層のピンニング準位から量子井戸への電子の蓄積が
起きないようにする半導体層構造を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、AlSb層を
ポテンシャル障壁、InAs層をポテンシャル井戸とす
る量子井戸構造において表面側のAlSb層の上に、電
気伝導性をもたない程度に薄いInAs層を形成するこ
とを特徴とする。
ポテンシャル障壁、InAs層をポテンシャル井戸とす
る量子井戸構造において表面側のAlSb層の上に、電
気伝導性をもたない程度に薄いInAs層を形成するこ
とを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明の層構造を作製した場合、なぜ表面ピン
ニング準位からの量子井戸への電子の蓄積がないかを、
なぜ従来構造で電子が蓄積する理由とともに以下に説明
する。最上表面にInAsを形成したときのこの量子井
戸系の層構造を図1に、バンド構造を図2に示す。また
従来のように最上表面をAlGaSbまたはGaSbに
したときのバンド構造を図4に示す。図1および図3の
InAs2は量子井戸層となり、AlSb3はポテンシ
ャル障壁層となる。
ニング準位からの量子井戸への電子の蓄積がないかを、
なぜ従来構造で電子が蓄積する理由とともに以下に説明
する。最上表面にInAsを形成したときのこの量子井
戸系の層構造を図1に、バンド構造を図2に示す。また
従来のように最上表面をAlGaSbまたはGaSbに
したときのバンド構造を図4に示す。図1および図3の
InAs2は量子井戸層となり、AlSb3はポテンシ
ャル障壁層となる。
【0007】まず従来技術である図4のバンド構造をも
とに説明する。図4は電荷移動が起る前のバンドの関係
を示しており、斜線部は禁制帯を表す。最上表面にAl
GaSbまたはGaSb5を形成したとは、この表面ピ
ンニング準位7はエネルギー的に高位置にあり、InA
sの伝導帯の底から約0.35eV上にある。量子井戸
準位8はInAsの厚さに依存するが120A程度の厚
さでは0.1eV程度である。従って表面ピンニング準
位7と量子井戸準位8の差は0.25eVとなり、この
場合表面ピンニング準位7の電子はエネルギー的に不安
定なため量子井戸への電子の移動が生じ、蓄積が起る。
とに説明する。図4は電荷移動が起る前のバンドの関係
を示しており、斜線部は禁制帯を表す。最上表面にAl
GaSbまたはGaSb5を形成したとは、この表面ピ
ンニング準位7はエネルギー的に高位置にあり、InA
sの伝導帯の底から約0.35eV上にある。量子井戸
準位8はInAsの厚さに依存するが120A程度の厚
さでは0.1eV程度である。従って表面ピンニング準
位7と量子井戸準位8の差は0.25eVとなり、この
場合表面ピンニング準位7の電子はエネルギー的に不安
定なため量子井戸への電子の移動が生じ、蓄積が起る。
【0008】本発明のように、表面に薄いInAs層1
を設ければ、図2にバンド構造を示すように、表面のピ
ンニング準位6が下がり、量子井戸準位8とのエネルギ
ー差が非常に小さくなる。そのため表面から量子井戸へ
の電子の移動と蓄積が起らない。また表面のInAs層
1は20〜40A程度と薄くすることにより、InAs
層1の伝導電子のエネルギーは非常に高くなるため、こ
の層には伝導電子が蓄積しない。そのため、この層が下
側の層の電気伝導に影響することはない。また光学的に
悪影響を及ぼすこともない。
を設ければ、図2にバンド構造を示すように、表面のピ
ンニング準位6が下がり、量子井戸準位8とのエネルギ
ー差が非常に小さくなる。そのため表面から量子井戸へ
の電子の移動と蓄積が起らない。また表面のInAs層
1は20〜40A程度と薄くすることにより、InAs
層1の伝導電子のエネルギーは非常に高くなるため、こ
の層には伝導電子が蓄積しない。そのため、この層が下
側の層の電気伝導に影響することはない。また光学的に
悪影響を及ぼすこともない。
【0009】
【実施例】図1は作用の項でも説明したが本発明の一実
施例でもある。基板4上にAlSb3、InAs2、A
lSb3、InAs1の順に成長する。InAs2が量
子井戸となり、AlSb3はポテンシャル障壁層とな
る。InAs1を除いて各層の厚さはとくに制限はな
い。InAs1はこの層が電気伝導性をもたない程度に
薄くする必要があり、20〜40A程度がよい。また各
層へのn型またはp型のドーピングは目的に応じて行っ
てもよい。基板4としてはGaSb、InAs、GaA
s等が考えられる。結晶成長は分子線エピタキシャル法
や有機金属成長法等を用いて上記構造を作製することが
できる。
施例でもある。基板4上にAlSb3、InAs2、A
lSb3、InAs1の順に成長する。InAs2が量
子井戸となり、AlSb3はポテンシャル障壁層とな
る。InAs1を除いて各層の厚さはとくに制限はな
い。InAs1はこの層が電気伝導性をもたない程度に
薄くする必要があり、20〜40A程度がよい。また各
層へのn型またはp型のドーピングは目的に応じて行っ
てもよい。基板4としてはGaSb、InAs、GaA
s等が考えられる。結晶成長は分子線エピタキシャル法
や有機金属成長法等を用いて上記構造を作製することが
できる。
【0010】
【発明の効果】本発明の方法により、AlSbをポテン
シャル障壁、InAsを量子井戸とする半導体構造にお
いて、表面層のピンニング準位からの量子井戸への電子
の蓄積を減少することができた。
シャル障壁、InAsを量子井戸とする半導体構造にお
いて、表面層のピンニング準位からの量子井戸への電子
の蓄積を減少することができた。
【図1】本発明の一実施例による層構造を示す概略断面
図である。
図である。
【図2】本発明の実施例のバンド構造を示す図である。
【図3】従来の層構造を示す概略断面図である。
【図4】従来の層構造のバンド構造を示す図である。
1 InAs 2 InAs 3 AlSb 4 基板 5 AlGaSbまたはGaSb 6 InAsの表面ピンニング準位 7 AlGaSbまたはGaSbの表面ピンニング準位 8 量子井戸準位
Claims (1)
- 【請求項1】 AlSb層をポテンシャル障壁、InA
s層をポテンシャル井戸とする量子井戸構造において表
面側のAlSb層の上に、電気伝導性をもたない程度に
薄いInAs層を形成することを特徴とする半導体層構
造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34562291A JPH05211117A (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 半導体層構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34562291A JPH05211117A (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 半導体層構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05211117A true JPH05211117A (ja) | 1993-08-20 |
Family
ID=18377850
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34562291A Withdrawn JPH05211117A (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 半導体層構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05211117A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012043937A (ja) * | 2010-08-18 | 2012-03-01 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 電界効果トランジスタ |
US8159791B2 (en) | 2008-02-06 | 2012-04-17 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. | Magnetoresistive sensor having quantum well structure and a trapping layer for preventing charge carrier migration |
-
1991
- 1991-12-26 JP JP34562291A patent/JPH05211117A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8159791B2 (en) | 2008-02-06 | 2012-04-17 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. | Magnetoresistive sensor having quantum well structure and a trapping layer for preventing charge carrier migration |
US8274763B2 (en) | 2008-02-06 | 2012-09-25 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. | Magnetoresistive sensor having a quantum well structure and a P-doped trapping layer to prevent surface charge carriers from migrating to the quantum well structure |
JP2012043937A (ja) * | 2010-08-18 | 2012-03-01 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 電界効果トランジスタ |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990311 |