JP2008147521A - 赤外線検出器及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】量子ドット構造の積層数を多くせずとも高い感度を得ることができる赤外線検出器及びその製造方法を提供する。
【解決手段】バッファ層2上に、コンタクト層3及び障壁層4が形成されている。コンタクト層3及び障壁層4の表面に、バッファ層2のステップを反映するステップが存在する。障壁層4の各ステップの側面に沿って延びる量子細線5が形成されている。量子細線5は、例えばInXGa1-XAs(0<X≦1)からなる。そして、各量子細線5上に複数の量子ドット6が形成されている。量子ドット6は、その成長特性より、量子細線5の縁に近い位置に形成されている。更に、これらの障壁層4、量子細線5及び量子ドット6を覆う別の障壁層4が形成されている。量子細線5は、高さ方向だけでなく幅方向にも閉じ込め成分を持つ。このため、励起元と遷移先との波動関数の重なりが2成分となり、高い感度が得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、サブバンド間遷移を利用した量子ドット型の赤外線検出器及びその製造方法に関する。
入射された光を吸収した場合に流れる電流を捕えることによって光を検知する光検知器の例として、量子井戸型赤外線検出器(QWIP:Quantum Well Infrared Photo-detector)及び量子ドット型赤外線検出器(QDIP:Quantum Dot Infrared Photo-detector)が挙げられる。量子井戸型赤外線検出器は垂直入射光を吸収できないが、量子ドット型赤外線検出器は、3次元的にキャリアを閉じ込めることができる量子ドットを用いているため、垂直入射光を吸収することができる。このため、近年では、量子ドット型赤外線検出器が特に注目されている。
そして、QDIPの構造に関し、中間層としてGaAs層を用い、量子ドットとしてInAs量子ドットを用いたInAs/GaAs系のものが多く研究されている。これは、この系では、赤外域に感度が得られ、また、分子線エピタキシー(MBE:Molecular Beam Epitaxy)法等を用いて、キャリアを3次元的に閉じ込める量子ドットを自己組織化過程により比較的容易に形成することができるためである。
InAs/GaAs系のQDIPでは、図8Aに示すように、キャリアのエネルギーに対してGaAsがポテンシャル障壁として作用し、InAsがポテンシャル井戸として作用し、InAs量子ドットの内部に離散的に量子準位が形成される。この量子準位間のエネルギー差が検出可能な光の波長に相当することになる。そして、光が入射されると、キャリアが励起され、信号電流として検出される。
また、InAs/GaAs系のQDIPにおいて、検出波長を調整するためにInGaAsからなるキャップ層を設けたものについての研究もされている。図9は、従来のQDIPを示す断面図である。
この従来のQDIPでは、GaAsからなる半導体基板101上に、真性GaAsからなるバッファ層102が形成されている。半導体基板101の表面のミラー指数は(100)である。バッファ層102上には、n型GaAsからなるコンタクト層103及び真性GaAsからなる障壁層104が形成されている。また、障壁層104上に、InAsからなる複数の量子ドット106が形成されている。更に、InGaAsからなり、量子ドット106を覆うキャップ層105が障壁層104上に形成されている。なお、図示しないが、障壁層104上には、量子ドット106を形成する際に極めて薄い濡れ層も形成されている。
このようにして、障壁層104、量子ドット106及びキャップ層105から量子ドット構造が構成されている。そして、このような量子ドット構造が複数積層されている。また、最上層の障壁層104上には、n型GaAsからなるコンタクト層107が形成されている。コンタクト層103及び107に接する電極も形成されており、これらの電極の間を流れる電流が検出される。
このようなInGaAsキャップ層105が形成されたQDIPでは、図8Bに示すように、キャップ層105内に新たに量子準位が形成され、それが量子ドット内で励起されたキャリアの遷移先となる。従って、キャップ層105の厚さ及び/又は組成を調整することにより、検出波長を調整することが可能になる。
近年、小型のQDIPに対する感度の向上が要請されている。量子ドット構造の積層数を多くすれば、感度を向上させることが可能ではあるが、この場合には、赤外線検出器が大型化してしまう。つまり、従来のQDIPでは、小型のままで十分に感度を向上させることが困難である。
特開平5−175603号公報 Applied Physic Letters, Volume 79 Number 20, 12 NOVEMBER 2001, pp.3341-3343 Journal of Vacuum Science and Technology B, May 2004, Volume 22, Issue 3, pp.1512-1514
本発明の目的は、量子ドット構造の積層数を多くせずとも高い感度を得ることができる赤外線検出器及びその製造方法を提供することにある。
本願発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、以下に示す発明の諸態様に想到した。
本発明に係る赤外線検出器では、基板の上方に第1及び第2の障壁層が形成されている。前記第1及び第2の障壁層の間に量子ドットが形成されている。前記量子ドットとの間で量子準位がカップリングする量子細線が、前記第1及び第2の障壁層の間に形成されている。
本発明に係る赤外線検出器の製造方法では、基板の上方に第1の障壁層を形成し、その後に、前記第1の障壁層上に、量子ドット及びこの量子ドットとの間で量子準位がカップリングする量子細線を形成する。そして、前記量子ドット及び量子細線を覆う第2の障壁層を形成する。
本発明によれば、量子細線によって、キャリアが2次元的に閉じ込められるため、従来のキャップ層を用いた場合と比べて、検出感度を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照して具体的に説明する。
(第1の実施形態)
先ず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る赤外線検出器の構造を示す断面図である。
第1の実施形態では、GaAsからなる半導体基板1上に、バッファ層2が形成されている。半導体基板1の表面は、(100)面から[0−11]方向に2°程度傾斜している。このため、図1に示すように、半導体基板1の表面には、微細なステップが存在する。また、バッファ層2は、例えば真性GaAsからなり、その厚さは100nm程度である。バッファ層2の表面にも、半導体基板1のステップを反映するステップが存在する。
バッファ層2上には、コンタクト層3及び障壁層4が形成されている。コンタクト層3は、例えばSiがドーピングされ電子濃度が1×1018cm-3のn型GaAsからなり、その厚さは250nm程度である。また、障壁層4は、例えば真性GaAs層からなり、その厚さは例えば50nm程度である。コンタクト層3及び障壁層4の表面にも、バッファ層2のステップを反映するステップが存在する。
障壁層4の各ステップの側面に沿って延びる量子細線5が形成されている。量子細線5は、例えばInXGa1-XAs(0<X≦1)からなり、その幅は、各ステップの表面の幅(ステップの間隔)よりも狭い。そして、各量子細線5上に複数の量子ドット6が形成されている。量子ドット6は、その成長特性より、量子細線5の縁に近い位置に形成されている。また、量子ドット6の平面視での大きさは、各ステップの表面の幅(ステップの間隔)よりも小さい。なお、図示しないが、障壁層4及び量子細線5上には、量子ドット6を形成する際に極めて薄い濡れ層も形成されている。
更に、これらの障壁層4、量子細線5及び量子ドット6を覆う別の障壁層4が形成されている。この障壁層4も、例えば真性GaAs層からなり、その厚さは例えば50nm程度である。この障壁層4の表面にも、その下の障壁層4及び量子細線5のステップを反映するステップが存在する。
このようにして、障壁層4、量子細線5及び量子ドット6から量子ドット構造が構成されている。そして、このような量子ドット構造が複数(例えば10〜20)積層されている。また、最上層の障壁層4上には、コンタクト層7が形成されている。コンタクト層7は、例えばSiがドーピングされ電子濃度が1×1018cm-3のn型GaAsからなり、その厚さは150nm程度である。コンタクト層7の表面は平坦である。コンタクト層3及び7に接する電極も形成されており、これらの電極の間を流れる電流が検出される。
本実施形態では、量子細線5が、従来技術におけるキャップ層105と同様に作用し、量子細線5内に新たに量子準位が形成され、それが量子ドット内で励起されたキャリアの遷移先となる。従って、量子細線5の厚さ及び/又は組成を調整することにより、検出波長を調整することが可能になる。
また、キャップ層105が薄膜であるのに対し、量子細線5は線状の構造を有する。赤外線検出器の感度は、キャリアの励起元と遷移先との同一成分同士の波動関数の重なりで決まる。即ち、互いに直交する平面成分(2成分)及び高さ成分(1成分)の3成分の夫々の重なりが大きい程、感度が高くなる。
従来の構造では、図2Aに示すように、励起元となる量子ドットは3方向に閉じ込め成分を持つものの、量子薄膜であるキャップ層105は、図2Bに示すように、高さ方向にのみ閉じ込め成分を持つ。このため、励起元と遷移先との波動関数の重なりは1成分のみである。
これに対し、本実施形態に用いられている量子細線5は、図2Cに示すように、高さ方向だけでなく幅方向にも閉じ込め成分を持つ。このため、励起元と遷移先との波動関数の重なりが2成分となり、高い感度が得られる。従って、本実施形態によれば、全体が大型化するほど量子ドット構造の積層数を多くせずとも、高い感度を得ることができる。
次に、第1の実施形態に係る赤外線検出器の製造方法について説明する。図3A乃至図3Fは、第1の実施形態に係る赤外線検出器の製造方法を工程順に示す断面図である。
先ず、(100)面から[0−11]方向に2°程度傾斜した表面を有するGaAsからなる半導体基板1を分子線エピタキシー(MBE)装置内に導入する。そして、MBE装置の準備室内において、400℃程度まで加熱することにより、脱ガス処理を行う。次いで、半導体基板1をMBE装置の成長室に搬送する。成長室内は、予め1.33×10-8Pa(10-10Torr)以下の超高真空状態に保持しておく。次いで、成長室内において、As雰囲気下で640℃程度まで加熱することにより、半導体基板1の表面に存在する酸化膜を除去する。その後、図3Aに示すように、半導体基板1上に、真性GaAsからなるバッファ層2を600℃程度で形成する。バッファ層2の厚さは、100nm程度とする。続いて、バッファ層2上に、Siがドーピングされたn型GaAsからなるコンタクト層3を形成する。コンタクト層3の厚さは、250nm程度とする。更に、コンタクト層3上に、真性GaAsからなる障壁層4を形成する。障壁層4の厚さは、50nm程度とする。
次に、例えば半導体基板1の温度を550℃とし、InGaAsを成長室内に供給する。この結果、半導体基板1の表面に到達したIn原子、Ga原子及びAs原子は十分に拡散し、障壁層4の表面に存在する各ステップの縁に取り込まれていく。このような現象が繰り返され、InGaAs層が障壁層4の各ステップの側面から側方に成長し、図3Bに示すように、量子細線5が形成される。即ち、本実施形態では、ステップフローモードにより、量子細線5を成長させる。なお、成長速度は0.001nm/秒程度とし、量子細線5の幅は、ステップの間隔よりも狭くすることが望ましい。
次いで、例えば半導体基板1の温度を450℃とし、2原子層〜3原子層分の厚さに相当するInAsを成長室内に供給する。この結果、初期段階では、InAs層が平坦に2次元的に成長して濡れ層が形成され、その次の段階において、下地材料(InGaAs)との格子定数の差異から発生する歪みによってInAsが島状に3次元的に成長して、図3Cに示すように、量子ドット6が形成される。表面にステップがある基板上に量子ドットを成長させる場合、量子ドットはステップの縁に成長しやすい。従って、本実施形態では、量子細線5の直上に量子ドット6が形成される。なお、量子ドット6の平面視での大きさは、ステップの間隔よりも小さくすることが望ましい。
その後、図3Dに示すように、これらの障壁層4、量子細線5及び量子ドット6を覆う別の障壁層4を新たに形成する。この障壁層4の厚さも、50nm程度とする。そして、図3Eに示すように、これらの障壁層4、量子細線5及び量子ドット6の形成を複数回(例えば10回〜20回)繰り返す。
続いて、図3Fに示すように、最後に形成した障壁層4の上に、Siがドーピングされたn型GaAsからなるコンタクト層7を形成する。コンタクト層7の厚さは、250nm程度とする。そして、夫々がコンタクト層3及び7に接続される2個の電極を形成する。コンタクト層7の表面にもステップがある場合には平坦化処理を行ってもよい。
このような方法によれば、図1に示す構造の量子ドット型赤外線検出器を得ることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図4は、本発明の第2の実施形態に係る赤外線検出器の構造を示す断面図である。
第2の実施形態では、複数の量子ドット6が、量子細線5上ではなく、障壁層4のステップの端上に形成されている。他の構成は、第1の実施形態と同様である。
このように構成された第2の実施形態では、量子ドット6と同一のステップ上に位置する量子細線5の量子準位及びその1つ下のステップ上に位置する量子細線5の量子準位が、当該量子ドット6の量子準位とカップリングする。従って、本実施形態においても、量子細線5の厚さ及び/又は組成を調整することにより、検出波長を調整することが可能になる。また、第1の実施形態と同様に、量子細線5によって2次元的にキャリアが閉じ込められるため、高い感度を得ることができる。
次に、第2の実施形態に係る赤外線検出器の製造方法について説明する。図5A乃至図5Fは、第2の実施形態に係る赤外線検出器の製造方法を工程順に示す断面図である。
先ず、図5Aに示すように、第1の実施形態と同様に、半導体基板1上にバッファ層2、コンタクト層3及び障壁層4を形成する。
次に、例えば半導体基板1の温度を450℃とし、2原子層〜3原子層分の厚さに相当するInAsを成長室内に供給する。この結果、初期段階では、InAs層が平坦に2次元的に成長して濡れ層が形成され、その次の段階において、下地材料(GaAs)との格子定数の差異から発生する歪みによってInAsが島状に3次元的に成長して、図5Bに示すように、量子ドット6が形成される。このとき、本実施形態では、障壁層4のステップの端上に量子ドット6が形成される。
次いで、例えば半導体基板1の温度を550℃とし、InGaAsを成長室内に供給することにより、図5Cに示すように、量子細線5を形成する。半導体基板1の温度を300℃とし、Migration Enhanced Epitaxy(MEE)法を用いて、InGaAsを成長室内に供給することにより、量子細線5を形成してもよい。即ち、本実施形態でも、ステップフローモードにより、量子細線5を成長させる。
その後、図5Dに示すように、これらの障壁層4、量子細線5及び量子ドット6を覆う別の障壁層4を新たに形成する。そして、図5Eに示すように、これらの障壁層4、量子細線5及び量子ドット6の形成を複数回(例えば10回〜20回)繰り返す。
続いて、図5Fに示すように、最後に形成した障壁層4の上に、Siがドーピングされたn型GaAsからなるコンタクト層7を形成する。そして、夫々がコンタクト層3及び7に接続される2個の電極を形成する。コンタクト層7の表面にもステップがある場合には平坦化処理を行ってもよい。
このような方法によれば、図4に示す構造の量子ドット型赤外線検出器を得ることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図6は、本発明の第3の実施形態に係る赤外線検出器の構造を示す断面図である。
第3の実施形態では、複数の障壁層4が形成されており、最も半導体基板1側に位置しているもののステップの端上に複数の量子ドット6が形成されている。そして、この障壁層4上には量子細線5が形成されておらず、その上の障壁層4上に量子細線5が形成されている。この障壁層4の厚さは量子ドット6を覆い切る程度の厚さである。第三の実施形態では、このような量子ドット構造が複数(例えば10〜20)設けられている。他の構成は、第1の実施形態と同様である。
このように構成された第3の実施形態では、量子ドット6の直上に位置する量子細線5の量子準位が、当該量子ドット6の量子準位とカップリングする。従って、本実施形態においても、量子細線5の厚さ及び/又は組成を調整することにより、検出波長を調整することが可能になる。また、第1の実施形態と同様に、量子細線5によって2次元的にキャリアが閉じ込められるため、高い感度を得ることができる。
次に、第3の実施形態に係る赤外線検出器の製造方法について説明する。図7A乃至図7Dは、第3の実施形態に係る赤外線検出器の製造方法を工程順に示す断面図である。
先ず、図7Aに示すように、第1の実施形態と同様に、半導体基板1上にバッファ層2、コンタクト層3及び障壁層4を形成する。更に、第2の実施形態と同様に、障壁層4のステップの端上に量子ドット6を形成する。
次に、図7Bに示すように、これらの障壁層4及び量子ドット6を覆う別の障壁層4を新たに形成する。この障壁層4の厚さは、量子ドット6を覆い切る程度とする。次いで、この障壁層4のステップの側面から側方に向けて量子細線5を成長させる。その後、量子細線5を覆う別の障壁層4を新たに形成する。そして、図7Cに示すように、これらの障壁層4、量子細線5及び量子ドット6の形成を複数回(例えば10回〜20回)繰り返す。
続いて、図7Dに示すように、最後に形成した障壁層4の上に、Siがドーピングされたn型GaAsからなるコンタクト層7を形成する。そして、夫々がコンタクト層3及び7に接続される2個の電極を形成する。コンタクト層7の表面にもステップがある場合には平坦化処理を行ってもよい。
このような方法によれば、図6に示す構造の量子ドット型赤外線検出器を得ることができる。
なお、赤外線検出器を構成する材料は特に限定されない。例えば、障壁層をAlGaAsから構成し、量子細線をGaAsから構成し、量子ドットをInXGa1-XAs(0<X≦1)から構成していてもよい。また、InP系の材料を用いてもよい。
また、量子細線の幅及び高さは特に限定されないが、電子の閉じ込め効果を考慮すると、電子のボーア半径以下であることが望ましい。
また、傾斜基板の表面の傾斜の程度は2°以下であってもよい。また、(100)面を基準としたとき[0−11]方向と等価な方向である[0−1−1]方向に2°以下傾斜した傾斜基板を用いてもよい。また、(100)面から[001]方向に1°以下傾斜した傾斜基板を用いてもよい。
また、キャリアが電子である必要はなく、キャリアとして正孔を用いてもよい。更に、赤外線検出器を構成する各層をMOCVD法等により形成してもよい。
なお、特許文献1には、半導体レーザにおいて傾斜基板の上方に格子状の狭禁止帯半導体層を形成する技術が記載されているが、赤外線検出器に関する記載も量子細線に関する記載も皆無である。
以下、本発明の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
基板と、
前記基板の上方に形成された第1及び第2の障壁層と、
前記第1及び第2の障壁層の間に形成された量子ドットと、
前記第1及び第2の障壁層の間に形成され、前記量子ドットとの間で量子準位がカップリングする量子細線と、
を有することを特徴とする赤外線検出器。
(付記2)
前記第1の障壁層の表面にステップが存在し、
前記量子細線は、前記ステップの側面に沿って延びていることを特徴とする付記1に記載の赤外線検出器。
(付記3)
前記基板は、傾斜基板であり、
前記ステップは、前記傾斜基板の表面に存在するステップを反映したものであることを特徴とする付記2に記載の赤外線検出器。
(付記4)
前記量子ドットは、前記量子細線と接していることを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の赤外線検出器。
(付記5)
前記量子細線は、前記量子ドットの上方、下方又は側方のうちの1方向以上の位置に形成されていることを特徴とする付記1乃至4のいずれか1項に記載の赤外線検出器。
(付記6)
前記量子細線の幅及び高さは、電子のボーア半径以下であることを特徴とする付記1乃至5のいずれか1項に記載の赤外線検出器。
(付記7)
前記傾斜基板の表面は、(100)面から[0−1−1]方向又は[0−11]方向に2°以下傾斜していることを特徴とする付記3乃至6のいずれか1項に記載の赤外線検出器。
(付記8)
前記傾斜基板の表面は、(100)面から[001]方向に1°以下傾斜していることを特徴とする付記3乃至6のいずれか1項に記載の赤外線検出器。
(付記9)
基板の上方に第1の障壁層を形成する工程と、
前記第1の障壁層上に、量子ドット及びこの量子ドットとの間で量子準位がカップリングする量子細線を形成する工程と、
前記量子ドット及び量子細線を覆う第2の障壁層を形成する工程と、
を有することを特徴とする赤外線検出器の製造方法。
(付記10)
前記第1の障壁層として、その表面にステップが存在するものを形成し、
前記量子細線を形成する工程において、ステップフローモードにより前記量子細線を前記ステップの側面に沿って成長させることを特徴とする付記9に記載の赤外線検出器の製造方法。
(付記11)
前記基板として、傾斜基板を使用し、
前記ステップとして、前記傾斜基板の表面に存在するステップを反映したものを形成することを特徴とする付記10に記載の赤外線検出器の製造方法。
本発明の第1の実施形態に係る赤外線検出器の構造を示す断面図である。 量子ドットの閉じ込め成分を示す図である。 量子薄膜の閉じ込め成分を示す図である。 量子細線の閉じ込め成分を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る赤外線検出器の製造方法を示す断面図である。 図3Aに引き続き、赤外線検出器の製造方法を示す断面図である。 図3Bに引き続き、赤外線検出器の製造方法を示す断面図である。 図3Cに引き続き、赤外線検出器の製造方法を示す断面図である。 図3Dに引き続き、赤外線検出器の製造方法を示す断面図である。 図3Eに引き続き、赤外線検出器の製造方法を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る赤外線検出器の構造を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る赤外線検出器の製造方法を示す断面図である。 図5Aに引き続き、赤外線検出器の製造方法を示す断面図である。 図5Bに引き続き、赤外線検出器の製造方法を示す断面図である。 図5Cに引き続き、赤外線検出器の製造方法を示す断面図である。 図5Dに引き続き、赤外線検出器の製造方法を示す断面図である。 図5Eに引き続き、赤外線検出器の製造方法を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る赤外線検出器の構造を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る赤外線検出器の製造方法を示す断面図である。 図7Aに引き続き、赤外線検出器の製造方法を示す断面図である。 図7Bに引き続き、赤外線検出器の製造方法を示す断面図である。 図7Cに引き続き、赤外線検出器の製造方法を示す断面図である。 従来のQDIPのエネルギー構造を示すバンド図である。 キャップ層を含む従来のQDIPのエネルギー構造を示すバンド図である。 従来のQDIPを示す断面図である。
符号の説明
1:半導体基板
2:バッファ層
3:コンタクト層
4:障壁層
5:量子細線
6:量子ドット
7:コンタクト層

Claims (6)

  1. 基板と、
    前記基板の上方に形成された第1及び第2の障壁層と、
    前記第1及び第2の障壁層の間に形成された量子ドットと、
    前記第1及び第2の障壁層の間に形成され、前記量子ドットとの間で量子準位がカップリングする量子細線と、
    を有することを特徴とする赤外線検出器。
  2. 前記第1の障壁層の表面にステップが存在し、
    前記量子細線は、前記ステップの側面に沿って延びていることを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出器。
  3. 前記基板は、傾斜基板であり、
    前記ステップは、前記傾斜基板の表面に存在するステップを反映したものであることを特徴とする請求項2に記載の赤外線検出器。
  4. 基板の上方に第1の障壁層を形成する工程と、
    前記第1の障壁層上に、量子ドット及びこの量子ドットとの間で量子準位がカップリングする量子細線を形成する工程と、
    前記量子ドット及び量子細線を覆う第2の障壁層を形成する工程と、
    を有することを特徴とする赤外線検出器の製造方法。
  5. 前記第1の障壁層として、その表面にステップが存在するものを形成し、
    前記量子細線を形成する工程において、ステップフローモードにより前記量子細線を前記ステップの側面に沿って成長させることを特徴とする請求項4に記載の赤外線検出器の製造方法。
  6. 前記基板として、傾斜基板を使用し、
    前記ステップとして、前記傾斜基板の表面に存在するステップを反映したものを形成することを特徴とする請求項5に記載の赤外線検出器の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8367452B2 (en) 2009-10-02 2013-02-05 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Infrared detector, infrared detecting apparatus, and method of manufacturing infrared detector
KR101438695B1 (ko) 2013-10-30 2014-09-16 광운대학교 산학협력단 양자링 구조를 가진 태양전지 및 이의 제조방법
CN111916511A (zh) * 2020-08-14 2020-11-10 湖南科莱特光电有限公司 嵌入量子线的超晶格材料及其制备方法、红外波段发光材料和探测器

Cited By (3)

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