JPH05209641A - ディスクブレーキパッド装置 - Google Patents

ディスクブレーキパッド装置

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JPH05209641A
JPH05209641A JP4193258A JP19325892A JPH05209641A JP H05209641 A JPH05209641 A JP H05209641A JP 4193258 A JP4193258 A JP 4193258A JP 19325892 A JP19325892 A JP 19325892A JP H05209641 A JPH05209641 A JP H05209641A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】摩擦ライニングパッド装置のキャリパへの固定
を確実になし,又キャリパに対する断熱を保証する。 【構成】キャリパ保持摩擦パッド式ディスクブレーキ装
置は,少くとも1つのパッド駆動ピストン機構を具える
キャリパと,パッド位置決め手段及びパッド結合機構を
具えるキャリパに装着されるパッド装置を備える。この
パッド装置は,パッド位置決め面に対して配置される,
断熱材料製鋼板から成る第1の要素1,すなわちスクリ
ーン要素と,十分な厚さを有し,正面接触が低減されか
つ第1の要素1に対して配置される,断熱材料製の少く
とも1つの第の要素2,すなわちスペーサ要素と,高温
に加熱されると摩擦性を発揮する材料,特に炭素−炭素
からなり,かつ第2の要素2に対して配置されるライニ
ング3とを含み,第1の要素1及び/又は第2の要素2
が,ライニング3の保持手段と,キャリパへの結合機構
と協働する固定手段とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくとも1つのパッ
ド駆動ピストンとキャリパへのパッド結合機構とが現れ
ている少なくとも1つのパッド位置決め面を含んでいる
任意のキャリパ上に装着されるべきディスクブレーキ用
ライニングパッド装置であって、高温に加熱されると構
造的に摩擦する材料からなるライニング、特に炭素−炭
素ライニングを備えたパッド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特に車輪自動車では、有機材料製(or
ganique)ライニングのパッドを備えた従来の鋳
鉄ディスクブレーキを炭素−炭素ライニングを備えた同
等のブレーキに交換することがキャリパの点で非常に困
難である。実際に以下の2つの問題が提起されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】第1の問題は、キャリ
パへのパッドの固定に関する。有機材料製ライニングパ
ッドの製造手段は、炭素−炭素ライニングパッドの製造
手段とは非常に異なり、有機材料製ライニングパッドと
同一構造の炭素−炭素ライニングパッドを製造すること
は不可能である。一般に、有機材料製ライニングは、パ
ッドの固定手段を含む鋼板(バックプレートと称する)
上に装着されている。バックプレートのない特に炭素−
炭素製の同一構造パッドは特別な加工を必要とする。
【0004】第2の問題はキャリパの断熱に関する。実
際同一の用途では、炭素−炭素パッドは同等の有機材料
製パッドよりも加熱温度が遥かに高い。従って、特にキ
ャリパの制御流体に“ベーパロック”現象を引き起こし
得る過剰温度からキャリパを保護するために断熱が必要
である。
【0005】このために現在特にレーシングカーでは、
通常のキャリパが、炭素−炭素ライニングパッド及びデ
ィスク用に特別設計されたキャリパに交換されている。
【0006】このような公知のキャリパは断熱を実現す
るために、ピストン(更には完全にチタンで製造された
ピストン)の縁部にスリーブ継ぎされたチタン又はアス
ベスト製断熱リングと、ライニングの側方保持のために
キャリパ上に装着された同様にチタン製の支持脚部とを
含んでいる。
【0007】元のキャリパをこの型のキャリパに適合さ
れたモデルの物に交換すると、従来型ブレーキよりも効
果的なこれらのブレーキの取り付けに費用がかかる。
【0008】
【課題を解決するための手段】この問題を解決するため
に、本発明のパッド装置は、位置決め面に対して配置さ
れるべき断熱材料鋼板からなる第1の要素、即ちスクリ
ーン要素と、十分な厚さを有し、正面接触が低減され且
つ第1の要素に対して配置される断熱材料製の少なくと
も1つの第2の要素、即ちスペーサ要素と、高温に加熱
されると構造的に摩擦する材料、特に炭素−炭素からな
り且つこの第2の要素に対して配置されるライニングと
を含んでいる。第1の要素及び/又は第2の要素は、ラ
イニングの保持手段と、キャリパの結合機構と協働する
固定手段とを含んでいる。
【0009】この装置は多くの利点を示している。
【0010】ライニングは特に単純な形状であり得る。
【0011】後述する如く、このライニングに結合され
る要素の製造は簡単である。これらの要素はスタンピン
グ及び折り曲げ加工により製造され得る。
【0012】このために、原価が最低限に抑えられ、キ
ャリパを何等改造する必要がない。ライニングの任意の
機械加工は特に簡略化されている。
【0013】更には、ライニングに結合される要素はこ
のライニングの装着には不可欠なので、必要な断熱上の
注意を払わなくとも炭素−炭素パッドの不適切な取り付
けは避けられる。
【0014】従って、本発明の装置は、ライニングの固
定と同時に、加熱温度の高い炭素−炭素型ライニングに
必要な断熱を実現し得る。
【0015】中間に置かれた2つの要素がこのように配
置されているために、接触面が比較的多くなり、かくし
て接触熱抵抗による断熱が改善される。更には、これら
の接触面の表面積は熱交換を低減するためにできるだけ
小さくされている。
【0016】好ましい実施例では、スクリーン要素は直
角に折り曲げられた側方縁部を有する鋼板である。
【0017】このようにして、スクリーン要素は,位置
決め面への熱輻射の遮断機能の他に、接触抵抗によりキ
ャリパとライニングの側方支持部との断熱を行う。接触
抵抗を増すために、キャリパとライニングの支持部との
間に複数の厚さの鋼板を使用することが可能である。
【0018】好ましくはスペーサ要素は、その主要部分
が1つ以上のピストンに対向してスクリーン要素とライ
ニングとの間に挿入されるように成形された棒状部から
なっている。
【0019】一方ではライニングとスペーサ要素との間
で、他方ではスクリーン要素とスペーサ要素との間で、
表面積の低減された接触がこのように行われる。更に
は、これらの棒状部は、制御流体の圧力に起因する応力
を考慮して、ピストンの良好な安定性を確保するように
成形されている。更には、スペーサ要素はライニングの
後方面の対流式冷却を実施するのに十分な厚さを有す
る。
【0020】当該装置は更に、以下の特徴の少なくとも
1つを有し得る。
【0021】スクリーン要素とスペーサ要素とは固定さ
れている。
【0022】キャリパ上への固定手段はスペーサ要素に
より担持されている。
【0023】キャリパ上への固定手段はスクリーン要素
により担持されている。
【0024】ライニングの保持手段はスクリーン要素に
固定された湾曲舌部からなっている。
【0025】ライニングの保持手段はスペーサ要素に固
定されたリブからなっている。
【0026】
【実施例】これから、実施例を図示しているにすぎない
図面を参照して本発明を更に詳細に説明する。
【0027】本発明の好ましい第1の実施例では、装置
は図1に示す如く、スクリーン要素1と、スペーサ要素
2と、ライニング3とを含んでいる。
【0028】スクリーン要素1は、パッドの位置決め面
を覆うような形状及び寸法の鋼板10からなっている。
【0029】この鋼板10は、直角に折り曲げられた側
方縁部11を両側に含んでいる。舌部12は鋼板10に
固定されている。舌部12は例えば溶接により固定され
るか又は折り曲げ加工により製造され得る。
【0030】スペーサ要素2は、その主要部分がキャリ
パの2つのピストンに対向してスクリーン要素1とライ
ニング3との間に挿入されるように成形された複数の棒
状部20からなっている。スペーサ要素は更に、キャリ
パの結合機構と協働する固定手段21,22を含んでい
る。この実施例では、キャリパは脚部21が当接するシ
ョルダと、オリフィス22内に挿入されるピンとを備え
ている。
【0031】スクリーン要素1とスペーサ要素2とはオ
リフィス13,14,23,24内へのリベット締めに
より互いに固定されている。リベットがスペーサ要素2
の面から突出せず且つライニング3とのあらゆる干渉が
避けられるように、スペーサ要素2のオリフィス23,
24の近傍に平坦部が設けられている。鋼板10の後方
では、リベットが突出し得、且つピストンの凹状空間内
に位置している。
【0032】特に単純な形状のライニング3は、スクリ
ーン要素1の舌部12間に位置し、且つこれらの舌部に
より保持されている。
【0033】図2及び図3はキャリパ4内に配置された
前記装置を示している。頭部が凹状の2つのピストン4
0が位置決め面42に現れている。リベットにより固定
されたスクリーン要素1とスペーサ要素2とからなるラ
イニングの固定・断熱アセンブリが、この位置決め面上
に配置されている。このアセンブリは、スペーサ要素2
の脚部21をキャリパ4のショルダ41に当接させ且つ
スペーサ要素2のオリフィス22及びキャリパの対応す
るオリフィス内にピンを挿入することにより保持されて
いる。ライニング3は、このアセンブリに対して配置さ
れ且つスクリーン要素1の舌部12により固定されてい
る。
【0034】スクリーン要素1もスペーサ要素2も断熱
材料製である。これらの要素は例えば、耐熱ステンレ
ス、チタン、セラミック又はセラミックコーティングさ
れた金属製であり得る。
【0035】これら2つの要素は更に、単一の加工部品
から製造され得る。
【0036】スクリーン要素1は熱輻射に対し遮断機能
を果たし、この要素の折り曲げられた縁部11はキャリ
パ4内のシートの側部を断熱している。
【0037】スペーサ要素2により補足的な接触が行わ
れて、断熱性が増す。しかしながら、これらの接触の行
われる表面積はその切断された形状によりできるだけ小
さくされている。更には、このスペーサ要素には、接触
面がピストン4上にのみ存在するように厚さの小さい平
坦部が加工され得る。
【0038】スペーサ要素にある程度の平面変形性を与
え且つ偶然の平面性の欠如により引き起こされるアセン
ブリのあらゆる遊びを避けるために、のこぎり線型の弱
化(affaiblissement)区域が更にこの
スペーサ要素2上に設けられ得る。
【0039】最後に、アーム20は十分な厚さを有する
ので、空気がこれらのアーム間を循環し得、それにより
冷却が容易になる。この第1の実施例では、冷却用空気
がスクリーン要素1とライニング3との間を下から上に
又は上から下に循環し得、このようにしてライニングの
対流式冷却が実施されることは注目すべきである。
【0040】図4は同一型のキャリパ向けの装置の他の
実施例を示している。
【0041】スクリーン要素1は、両縁部11が折り曲
げられた鋼板10からなっている。このスクリーン要素
は更に、キャリパの結合機構と協働する固定手段を構成
するオリフィス15を含んでいる。
【0042】スペーサ要素2は図1に示すスペーサ要素
と同様の全体形状を有し、且つ棒状部20を備えてい
る。スペーサ要素2は更に、キャリパの結合機構と協働
する固定手段を構成する脚部21とオリフィス22とを
含んでいる。
【0043】ライニング3の保持手段はここでは、スペ
ーサ要素2により担持されている。これらの保持手段
は、例えば溶接又は機械加工により製造されるリブ25
からなっている。
【0044】アセンブリは、脚部21をキャリパのショ
ルダに当接させ且つオリフィス15,22内にピンを挿
入することによりキャリパ上に保持されている。本実施
例の場合、スクリーン要素1とスペーサ要素2とは互い
に直接固定されてはいない。
【0045】図5及び図6は、1つのパッドピストン
と、スペーサ要素2のオリフィス27内に挿入されるピ
ンからなる結合機構とを備えたキャリパに装着させるた
めの本発明装置を図示している。ライニング3は図5に
は示されていない。
【0046】この装置のスペーサ要素2は、鋼板10及
びスペーサ要素2内に設けられたオリフィス13,23
により鋼板10にリベット締めされたU字形の棒状部か
らなっている。
【0047】図7及び図8は、2つのパッドピストン
と、該ピストンの凹状頭部内へのスナップ嵌合による補
足的固定機構5とを備えたキャリパ用の本発明装置を図
示している。
【0048】この装置の場合でも、キャリパへの固定
は、スクリーン要素1内に設けられた脚部16を当接さ
せ且つピンをこの要素1のオリフィス15内に挿入する
ことにより行われる。
【0049】スペーサ要素2はその数が2つであり、且
つそれぞれが半円形状の棒状部を含んでいる。これらの
スペーサ要素は、ピストンに対向して配置され且つ鋼板
10上にリベット締めされている。リベットは更に固定
機構5をも結合している。
【0050】図9及び図10は、2つのパッドピストン
と、ピストンの凹状頭部内へのスナップ嵌合による補足
的固定機構5とを備えたキャリパ用の本発明装置を図示
している。このようなキャリパは例えば量産の自家用車
に装着されている。
【0051】この装置の場合も、キャリパへの固定は側
方ピンにより行われており、このためにスペーサ要素2
は各々が1つのオリフィスを備えた2つの側方脚部26
を備えている。このスペーサ要素2は、ピストン上に来
る水平棒状部及び半円形棒状部からなっている。中央棒
は、この中央棒とライニング3との間に空間を設けるよ
うに平坦に加工されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の第1の実施例の斜視図である。
【図2】ディスクブレーキキャリパ内に配置された装置
の正面図である。
【図3】ディスクブレーキキャリパ内に配置された装置
の平面図である。
【図4】同一のキャリパ内に装着され得る装置の第2の
実施例の斜視図である。
【図5】種々の型のキャリパに対応する本発明装置の変
形例の正面図である。
【図6】種々の型のキャリパに対応する本発明装置の変
形例の平面図である。
【図7】種々の型のキャリパに対応する本発明装置の変
形例の正面図である。
【図8】種々の型のキャリパに対応する本発明装置の変
形例の平面図である。
【図9】種々の型のキャリパに対応する本発明装置の変
形例の正面図である。
【図10】種々の型のキャリパに対応する本発明装置の
変形例の平面図である。
【符号の説明】
1 スクリーン要素 2 スペーサ要素 3 ライニング 4 キャリパ 10 鋼板

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 任意のキャリパ上に装着されるべきディ
    スクブレーキ用パッド装置であって、該キャリパが、少
    なくとも1つのパッド駆動ピストンとキャリパへのパッ
    ド結合機構とが現れている少なくとも1つのパッド位置
    決め面を含んでおり、該パッド装置が、位置決め面に対
    して配置されるべき断熱材料鋼板からなる第1の要素、
    即ちスクリーン要素と、十分な厚さを有し、正面接触が
    低減され且つ該第1の要素に対して配置される断熱材料
    製の少なくとも1つの第2の要素、即ちスペーサ要素
    と、高温に加熱されると構造的に摩擦する材料、特に炭
    素−炭素からなり且つ該第2の要素に対して配置される
    ライニングとを含み、前記第1の要素及び/又は前記第
    2の要素が、ライニングの保持手段と、キャリパの結合
    機構と協働する固定手段とを含んでいることを特徴とす
    る装置。
  2. 【請求項2】 スクリーン要素が、直角に折り曲げられ
    た側方縁部を有する鋼板であることを特徴とする請求項
    1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 スペーサ要素が、その主要部分が1つ以
    上のピストンに対向してスクリーン要素とライニングと
    の間に挿入されるように成形された棒状部からなってい
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
  4. 【請求項4】 スクリーン要素と1つ以上のスペーサ要
    素とが固定されていることを特徴とする請求項1から3
    のいずれか一項に記載の装置。
  5. 【請求項5】 キャリパ上への固定手段がスペーサ要素
    により担持されていることを特徴とする請求項1から4
    のいずれか一項に記載の装置。
  6. 【請求項6】 キャリパ上への固定手段がスクリーン要
    素により担持されていることを特徴とする請求項1から
    5のいずれか一項に記載の装置。
  7. 【請求項7】 ライニングの保持手段がスクリーン要素
    に固定された湾曲舌部からなっていることを特徴とする
    請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。
  8. 【請求項8】 ライニングの保持手段がスペーサ要素に
    固定されたリブからなっていることを特徴とする請求項
    1から6のいずれか一項に記載の装置。
JP4193258A 1991-06-28 1992-06-26 ディスクブレーキパッド装置 Expired - Lifetime JPH0794851B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR9108079A FR2678334B1 (fr) 1991-06-28 1991-06-28 Dispositif de plaquette de frein a disque en particulier a garniture en carbone-carbone.
FR9108079 1991-06-28

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05209641A true JPH05209641A (ja) 1993-08-20
JPH0794851B2 JPH0794851B2 (ja) 1995-10-11

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JP4193258A Expired - Lifetime JPH0794851B2 (ja) 1991-06-28 1992-06-26 ディスクブレーキパッド装置

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US (1) US5332067A (ja)
EP (1) EP0520373B1 (ja)
JP (1) JPH0794851B2 (ja)
AT (1) ATE132235T1 (ja)
AU (1) AU1851292A (ja)
CA (1) CA2072439C (ja)
DE (1) DE69207081T2 (ja)
ES (1) ES2081524T3 (ja)
FR (1) FR2678334B1 (ja)

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