JPH0520850B2

JPH0520850B2 -

Info

Publication number: JPH0520850B2
Application number: JP60294375A
Authority: JP
Inventors: Fujio Tominaga; Akihiro Hayashi; Taisuke Genmoto
Original assignee: Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1985-12-26
Filing date: 1985-12-26
Publication date: 1993-03-22
Also published as: US4731040A; KR870006612A; DE3679302D1; EP0229348B1; EP0229348A2; JPS62154432A; EP0229348A3; KR900002593B1

Description

【発明の詳細な説明】〔発明の目的〕（産業上の利用分野）本発明は、陰極線管用バルブのネツク部とこの
ネツク部内に挿入されたステム部とを溶着するた
めの陰極線管の製造方法に関する。

（従来の技術）陰極線管の製造工程において、バルブを封止す
る工程があるが、この封止する工程は、バルブの
ネツク部内の所定位置に、高精度の位置出しによ
り電子銃を挿入し、この電子銃のステム部と、ネ
ツク部との間を、外部からバーナにより加熱し、
一体に溶着することにより行なわれる。

この溶着方法としては、第６図で示すように、
陰極線管用のガラスバルブ１１のネツク部１１ａ
内に電子銃１２を挿入し、これをネツク部１１ａ
の外周方向に回転させ、かつ、ネツク部１１ａの
両側に設けたバーナ１３から炎を当てて、電子銃
１２のステム部とネツク部１１ａとを溶着する方
法がある。

そして、バルブ１１は、受台１５にのせられて
おり、押え１６によりバルブストツパー１７に押
し付けられて固定されている。また、そのネツク
部１１ａはネツクチヤツク１８により予め定めた
位置関係にて保持固定されている。さらに、電子
銃１２は、マウントホルダー１９にセツテイング
されており、上昇によりネツク部１１ａ内に高精
度の位置出しにて挿入される。これらのバルブ１
１および電子銃１２は、ヘツド２０により回転駆
動される。そして、ネツク部１１ａの両側に位置
するバーナ１３からの炎がネツク部１１ａの外周
に当てられ、前述した電子銃１２のステム部との
間が溶着される。

また、他の方法として第７図で示す如く、ネツ
ク部１１ａ内に電子銃１２を挿入したバルブ１１
は固定し、このネツク部１１ａの両側に設けたバ
ーナ１３を、ネツク部１１ａの外周に沿つて回転
させ、バーナ１３の炎をネツク部１１ａの外周に
当てて溶着する方法もある。

この場合、バルブ１１は、第６図の場合と同様
に、受台１５に固定されているが、この受台１５
は支え２２を介して固定テーブル２３に固定され
ている。そして、電子銃１２は、マウントホルダ
ー１９によつて支持されており、ネツク部１１ａ
内に挿入されるが、このマウントホルダー１９も
外周方向に対しては固定構造のものである。これ
に対し、ネツク部１１ａの両側に設けられたバー
ナ１３は、支柱２４を介して回転テーブル２５に
固定されており、この回転テーブル２５の動作に
より、バーナ１３はネツク部１１ａの外周方向に
回転し、電子銃１２のステム部との間を溶着す
る。

（発明が解決しようとする課題）しかし、第６図の装置では、バルブ１１を固定
しているヘツド２０の回転により、また、第７図
の装置では、バーナ１３を支持している回転テー
ブル２５の回転により、それぞれ振動が発生し、
この振動がバルブ１１に伝わる。そして、この振
動によりネツク部１１ａに振動が生じたり、マウ
ントホルダー１９に芯触れが生じたりする。この
ため、電子銃１２のオフセンター状態が生じた
り、蛍光面との回転ずれを生じたり、封止精度を
低下させる原因となつていた。

本発明の目的は、バルブの振動による電子銃の
オフセンターや蛍光面との回転ずれを生じること
なく、高い封止精度を保つてバルブのネツク部と
電子銃のステム部とを溶着することができる陰極
線管の製造方法を提供することにある。

〔発明の構成〕

（課題を解決するための手段）本発明の陰極線管の製造方法は、陰極線管用バ
ルブのネツク部とこのネツク部内に挿入された電
子銃のステム部を溶着するに当り、環状を成しそ
の内周部に内方に向う複数のバーナ孔を設け径方
向に対して複数分割開閉可能な環状バーナを、開
いて分割した状態で内周の間に前記ネツク部を位
置させ、前記環状バーナを閉じて環状にしこの環
状バーナの内周が前記ネツク部の溶着部外周と対
向するように配置し、前記各バーナ孔に点火し、
この環状バーナを予定の回動角の範囲でその周方
向に沿つて往復動させると共に、この環状バーナ
をネツク部の長さ方向にそつて予定範囲往復動さ
せて溶着を行なうものである。

（作用）本発明は、複数分割開閉可能な環状バーナを、
開いて分割した状態で内周の間にネツク部を位置
させ、閉じて環状にしてこの環状バーナの内周が
ネツク部の溶着部外周と対向するように配置し、
バーナ孔に点火し、この環状バーナを予定の回動
角の範囲で周方向に沿つて往復動させると共に、
この環状バーナをネツク部の長さ方向にそつて予
定範囲往復動させて溶着を行なうことにより、ネ
ツク部を移動させることなく環状バーナの内周の
バーナ孔に対向させることができるとともに、回
転に起因するバルブの振動がなくなり、封止精度
の低下を防止することができるとともに、環状バ
ーナをこの環状バーナの周方向およびネツク部の
長さ方向に往復動させるため、均一な熱量による
良好な溶着を行なえる。

（実施例）以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明
する。

第１図において、２７は環状バーナで、この環
状バーナ２７は、環状の本体部内周に、内方に向
う複数のバーナ孔２８を設けており、本体部内周
が、バルブ１１のネツク部１１ａの溶着部、すな
わち、内部に挿入された電子銃１２のステム部１
２ａとの接合部と対向するように配置される。そ
して、溶着に当つては、各バーナ孔２８に点火し
後、この環状バーナ２７を予定の回動角、例えば
±20゜の範囲内にて、その周方向に沿つて往復動
させる。また、これと共に、環状バーナ２７をネ
ツク部１１ａの長さ方向に沿つて予定範囲、例え
ば上下方向に±10mm往復動させる。

このように、環状バーナ２７を用い、360゜の方
向からネツク部１１ａを加熱することにより、従
来のように、バルブ１１を回転させたり、バーナ
１３側を回転させたりすることなく、電子銃１２
のステム部１２ａとの間を溶着することができ
る。したがつて、回転動作による振動がバルブ１
１に伝わつて生じる電子銃１２のオフセンター蛍
光面との回転ずれ等を防止でき、封止精度を向上
させることができる。また、環状バーナ２７を予
定の回動角の範囲内で、周方向に往復動させた
り、ネツク部１１ａの長さ方向に予定範囲で往復
動させたりすることにより、隣合うバーナ孔２８
間部分の僅かな温度低下や、目づまり等による温
度の不均一を生じることなく、良好な溶着状態を
得ることができる。

次に、具体的な実施例を第２図および第３図を
参照して説明する。

第２図および第３図において、環状バーナ２７
は、ネツク部１１ａの溶着部外周に装着するた
め、左右の部分２７ａ，２７ｂに２分割されてい
る。この環状バーナ２７を、ネツク部１１ａの溶
着部外周に装着するための機構としては、環状バ
ーナ２７をネツク部１１ａに向けて進退させる進
退機構３０と、環状バーナ２７の左右の部分２７
ａ，２７ｂを開閉動作させる開閉機構３１とがあ
る。

まず、開閉機構３１について説明する。環状バ
ーナ２７の左右の部分２７ａ，２７ｂはそれぞれ
アーム３２ａ，３２ｂを介して移動台３３ａ，３
３ｂの対応するものに結合されている。そして、
移動台３３ａ，３３ｂは、第４図で示すように、
案内台３４上に設けられており、ガイド３５より
図示上下方向に沿つてスライド可能である。ま
た、３６ａ，３６ｂはラツクギヤで、これらラツ
クギヤ３６ａ，３６ｂは、移動台３３ａ，３３ｂ
の移動方向に沿つて配設され、かつ、それらラツ
クギヤ３６ａ，３６ｂの一端は対応する移動台３
３ａ，３３ｂ上に固定されている。

さらに、これらラツクギヤ３６ａ，３６ｂは、
案内台３４の中央部に回転自在に設けられたピニ
オンギヤ３４と噛合つている。このため移動台３
３ａ，３３ｂは、互いに連動して左右対称にスラ
イドし、環状バーナ２７の左右の部分２７ａ，２
７ｂを開閉動作させる。

また、３８は開閉駆動用のシリンダで、このシ
リンダ３８は一方の移動台３３ａと連結体３９に
より一体に連結しており、移動台３３ａに対し図
示上下方向の移動力を与える。

次に、進退機構３０について説明する。まず、
４１はスライドベースで、このスライドベース４
１の上面には開閉機構３１を構成する案内台３４
およびシリンダ３８等が取付けられている。ま
た、このスライドベース４１は、案内台４２上に
設けられており、ガイド４３により図示左右方向
に案内され、スライドする。さらに、４４は進退
駆動用のシリンダで、このシリンダ４４の作動ロ
ツド４４ａはスライドベース４１と連結してお
り、スライドベース４１を図示左右方向に駆動す
る。

次に、環状バーナ２７を予定の回動角範囲で周
方向に往復動させる周方向往復機構４６を説明す
る。

まず、４７は駆動円板で、この駆動円板４７の
外周近くの上面には連結棒４８の一端が回転自在
に連結されており、モータ４９により回転駆動さ
れる。また、５０は駆動アームで、この駆動アー
ム５０は、長さ方向中間部が後述する上下動フレ
ーム５１により支軸５２を介して回動可能に支持
されており、その図示左端には連結棒４８の他端
が回転自在に連結している。したがつて、駆動ア
ーム５０は、モータ４９による駆動円板４７の回
転により連結棒４８を介して駆動され、中間部の
支軸５２を中心に第２図の上面からみてシーソ状
に揺動する。この駆動アーム５０の他端は、第５
図で示すように、連結棒５３を介してプレート５
４の前方（図示右方）下面に回転自在に連結され
る。そして、プレート５４は、第３図で示すよう
に前述した進退機構３０および開閉機構３１を上
面に一括支持するものである。また、このプレー
ト５４の下面には４個のガイドローラ５５が設け
られており、これらガイドローラ５５は、上下動
フレーム５１側に固定された円弧状のガイドレー
ル５６と係合し、駆動アーム５０のシーソの揺動
に伴い、プレート５４をガイドレール５６に沿つ
て円弧状に往復動させる。

ここで、ガイドレール５６の円弧の中心は、環
状バーナ２７の中心と等しく設定する。したがつ
て、プレート５４が、このガイドレール５６に沿
つて円弧状に往復動すると、このプレート５４上
に開閉機構３１を介して取付けられた環状バーナ
２７は、プレート５４の往復動範囲に対応する回
動角にて、周方向に往復動する。

次に、上下動機構５８を説明する。

上下動フレーム５１は、第３図で示す如く、支
柱５９によりスライド機構を介して上下動可能に
支持されている。また、この上下動フレーム５１
は、フローテイングジヨイント６０を介して、縦
方向に設置されたオートスイツチ付のシリンダ６
１と連結しており、このシリンダ６１によつて上
下方向に往復動する。この上下動フレーム５１の
上下方向の往復動により、ガイドレール５６やプ
レート５４、さらには開閉機構３１を介して連結
している環状バーナ２７も、同方向に往復動す
る。

上記構成において、第１図で示すように、電子
銃１２が所定位置に高精度の位置出しにて挿入さ
れたバルブ１１のネツク部１１ａ対し、環状バー
ナ２７を装着する場合、まず、開閉機構３１によ
り環状バーナ２７の左右の部分２７ａ，２７ｂを
開動作させる。次に、進退機構３０により開状態
の環状バーナ２７をネツク部１１ａに向つて移動
させ、左右の部分２７ａ，２７ｂをネツク部１１
ａに向つて移動させる。この状態にて開閉機構３
１により左右の部分２７ａ，２７ｂを閉じ、第１
図で示すように環状にし、内周に設けた複数のバ
ーナ孔２８をネツク部１１ａの溶着部外周に360゜
の角度から向ける。そして、各バーナ孔２８から
吹き出るガスと空気または酸素の混合気に点火し
た後、周方向往復機構４６を動作させ、環状バー
ナ２７を予定の回動角度範囲内て周方向に往復動
させると共に、上下動機構５８を動作させ、環状
バーナ２７を上下保持に予定範囲で往復動させ
る。

このように、ネツク部１１ａの溶着部外周に、
複数のバーナ孔３８を360゜の角度が向けているの
で、従来のようにバルブ１１自体を回転させた
り、反対に、バーナ側を回転させたりする必要が
なく、これらの回転により振動がバルブ１１に伝
わつて封止精度を低下させることがない。また、
各バーナ孔２８間および分割した環状バーナ２７
の接合部に生じる温度低下や、バーナ孔２８の目
づまりによる温度の不均一については、環状バー
ナ２７を周方向および上下方向に往復動させるこ
とにより、温度の不均一による影響を防ぐことが
でき、均一な温度分布により良好な溶着状態が得
られる。

なお、環状バーナ２７としては、前述のように
ガスと酸素とを使用するものと、ガスと空気とを
使用するものとがある。これらのうちガス・酸素
用は高温になるので、水冷パイプを設け、環状バ
ーナ２７の本体内を冷却する方がよい。また、複
数のバーナ孔２８は水平に設けられているが、水
平の場合、炎がネツク部１１ａにぶつかつて上昇
し、バルブ１１を破壊することが考えられるの
で、バーナ孔２８を下向きに角度をつけて設けて
もよい。さらに環状バーナ２７は２分割したもの
を示したが、これに限らず、多分割にしてもよ
い。

さらに、上下動機構５８としては、シリンダ６
１により上下動フレーム５１を上下方向に往復動
させるものを示したが、モータによつて回転する
駆動円板をたて向きに設け、その外周近くに上下
動フレーム５１側のリンク棒を連結し、駆動円板
の回転により上下動フレーム５１を上下方向に往
復動させてもよい。

その他、シリンダによる駆動部をモータやその
他の駆動機構に置き換えてももちろん構わない。

〔発明の効果〕

本発明の陰極線管の製造方法によれば、複数に
分割開閉可能な環状バーナにより、溶着部外周と
対向するように配置し、環状バーナを予定の回動
角の範囲で周方向に沿つて往復動させると共に、
この環状バーナをネツク部の長さ方向にそつて予
定範囲往復動させて溶着を行なうことにより、ネ
ツク部を移動させることなく環状バーナの内周の
バーナ孔に対向させることができるとともに、従
来のような回転動作を要しないため、回転に伴う
バルブの振動により封止精度が低下するのを防止
できるとともに、環状バーナをこの環状バーナの
周方向およびネツク部の長さ方向に往復動させる
ため、均一な熱量による良好な溶着を行なうこと
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の陰極線管の製造方法の一実施
例を説明するための斜視図、第２図および第３図
は同上実施するための装置の構成例を示す平面図
および正面図、第４図は第２図で示した開閉機構
の平面図、第５図は第２図で示した周方向往復機
構の平面図、第６図および第７図はそれぞれ従来
のバルブ封止装置を示す斜視図および正面図であ
る。１１……バルブ、１１ａ……ネツク部、１２…
…電子銃、１２ａ……ステム部、２７……環状バ
ーナ、２８……バーナ孔、４６……周方向往復機
構、５８……上下動機構。

Claims

【特許請求の範囲】１陰極線管用バルブのネツク部とこのネツク部
内に挿入された電子銃のステム部を溶着するに当
り、環状を成しその内周部に内方に向う複数のバー
ナ孔を設け径方向に対して複数分割開閉可能な環
状バーナを、開いて分割した状態で内周の間に前
記ネツク部を位置させ、前記環状バーナを閉じて
環状にしこの環状バーナの内周が前記ネツク部の
溶着部外周と対向するように配置し、前記各バー
ナ孔に点火し、この環状バーナを予定の回動角の
範囲でその周方向に沿つて往復動させると共に、
この環状バーナをネツク部の長さ方向にそつて予
定範囲往復動させて溶着を行なうことを特徴とする陰極線管の製造方法。