JPH05207696A - 電動機の軸受装置 - Google Patents

電動機の軸受装置

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Publication number
JPH05207696A
JPH05207696A JP4292735A JP29273592A JPH05207696A JP H05207696 A JPH05207696 A JP H05207696A JP 4292735 A JP4292735 A JP 4292735A JP 29273592 A JP29273592 A JP 29273592A JP H05207696 A JPH05207696 A JP H05207696A
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JP
Japan
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bearing
oil
support portion
electric motor
shaft
Prior art date
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Application number
JP4292735A
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English (en)
Inventor
Jisuke Hayakawa
治助 早川
Toshihiro Niwa
俊弘 丹羽
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 含油部材及び焼結合金よりなる軸受にて構成
される電動機の軸受装置において、電動機を縦型に使用
した場合、含油部材及び軸受よりの油が電動機外へ流出
することがなく、内部にて有効に使われる電動機の軸受
装置を得る。 【構成】 モータケース13に設けられた軸受支承部1
5に回転軸26を回転軸挿通穴21aに挿通した軸受2
1を装着する。この回転軸26に軸受21と対向する止
めリング29を装着し、この止めリング29と前記軸受
21との間に軸受21側の中心側を低、外周側を高とす
る傾斜からなる凹部33を設けたカラー30を装着す
る。そして、前記軸受21及びカラー30の周囲に含油
部材22を配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電動機の軸受装置に関
するものであり、特に、軸受部の油持ちがよい電動機の
軸受装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の電動機の軸受装置に関連
するものとして、図12に示す電動機の軸受装置があ
る。図12は従来の電動機の軸受装置を示す断面図であ
る。
【0003】従来、図のように、電動機1の外筐2に軸
受支承部3が一体に形成され、この軸受支承部3に軸受
4を配設し、軸受4の周囲に含油部材5を当接させ、メ
タル押えばね6及びメタルカバー7にて軸受部8を形成
した後、カラー9及びワッシャ10が挿通された回転軸
11が上記ワッシャ10を上記軸受4と当接させるよう
に軸受4に支承された電動機の軸受装置が知られている
(例えば、実開昭60−174453号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の電
動機の軸受装置では、例えば、電動機1を縦型に使用し
た場合、スラスト力からくる圧力が回転軸11に加わ
り、即ち、軸受4にもワッシャ10を介して伝わり、含
油部材5及び軸受4よりの油が圧力により回転軸11表
面に流入し、遠心力により外筐2外へ流出していた。
【0005】そこで、本発明は、電動機を縦型に使用し
た場合にも、含油部材及び軸受よりの油が外筐外へ流出
することなく、外筐内部にリターン、回収ができる電動
機の軸受装置の提供を課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
電動機の軸受装置は、板金よりなるモータケースと、前
記モータケースに軸挿孔を有して一体に形成された軸受
支承部と、前記軸受支承部の内壁に当接して回転軸を支
承するとともに、球状面を介して配設された軸受と、前
記軸受の周囲に配設された含油部材と、前記軸受に対向
して前記回転軸に嵌着された止めリングと、前記止めリ
ングと前記軸受との間に嵌着され、前記軸受に対向する
とともに軸中心側を低、外周側を高とする傾斜を有する
凹部が穿設されたカラーとを具備するものである。
【0007】請求項2の発明にかかる電動機の軸受装置
は、上記請求項1と同様のモータケース、軸受支承部、
軸受、含油部材、止めリングに加え、前記止めリングと
前記軸受との間に嵌着され、前記軸受に対向するととも
に軸中心側を低、外周側を高とする直線状、或いは曲線
状の傾斜を有する凹部が穿設されたカラーを具備するも
のである。
【0008】請求項3の発明にかかる電動機の軸受装置
は、軸孔を有するモータケースと、前記モータケースに
軸孔と連通する軸挿孔を有して突設される軸受支承部
と、前記軸受支承部内において回転軸を支承する軸受
と、前記軸受の周囲に配設された含油部材と、前記軸受
支承部の軸方向に対して垂直な内壁との間に所定の隙間
を設け、前記軸受支承部内に外径が嵌合し、内径によっ
て前記軸受を支持するとともに、複数の貫通孔を有する
軸受リングとを具備するものである。
【0009】請求項4の発明にかかる電動機の軸受装置
は、上記請求項3と同様のモータケース、軸受支承部、
軸受、含油部材に加え、前記軸受支承部の軸方向に対し
て垂直な内壁との間に所定の隙間を設け、前記軸受支承
部内に外径が嵌合し、内径によって前記軸受を支持する
とともに、複数の貫通孔及び前記軸受支承部の内壁に当
接する固定爪を有する軸受リングを具備するものであ
る。
【0010】
【作用】請求項1の発明の電動機の軸受装置において
は、軸受支承部の内壁に当接して回転軸を支承するとと
もに、球状面を介して配設された軸受の周囲に含油部材
が配設され、軸受に対向して回転軸に嵌着された止めリ
ングと前記軸受との間にカラーが嵌着され、このカラー
に軸受に対向するとともに軸中心側を低、外周側を高と
する傾斜を有する凹部が穿設されたものであるから、回
転軸の回転によって含油部材から軸受への潤滑油は回転
軸からその圧力で外方へ流出し、カラーの凹部に流込
み、この凹部端から含油部材へ戻される。
【0011】請求項2の発明の電動機の軸受装置におい
ては、軸受支承部の内壁に当接して回転軸を支承すると
ともに、球状面を介して配設された軸受の周囲に含油部
材が配設され、軸受に対向して回転軸に嵌着された止め
リングと前記軸受との間にカラーが嵌着され、このカラ
ーに軸受に対向するとともに軸中心側を低、外周側を高
とする直線状、或いは曲線状の傾斜を有する凹部が穿設
されたものであるから、回転軸の回転によって含油部材
から軸受への潤滑油は回転軸からその圧力で外方へ流出
し、カラーの凹部に流込み、この凹部の傾斜に沿って凹
部端から含油部材へ戻される。
【0012】請求項3の発明の電動機の軸受装置におい
ては、モータケースに突設される軸受支承部内において
回転軸を支承する軸受の周囲に含油部材が配設され、前
記軸受支承部の軸方向に対して垂直な内壁と軸受リング
との間に所定の隙間を設け、前記軸受支承部内に軸受リ
ングの外径が嵌合し、この軸受リングの内径によって前
記軸受を支持するとともに、軸受リングが複数の貫通孔
を有するものであるから、軸受リングと軸受支承部との
隙間に含油部材を配設でき、回転軸の回転によって含油
部材から軸受に伝わる潤滑油が軸受支承部の軸挿孔側へ
流出する場合にも、隙間の含油部材に吸収されて軸受リ
ングの貫通孔から再び軸受側へ戻される。
【0013】請求項4の発明の電動機の軸受装置におい
ては、モータケースに突設される軸受支承部内において
回転軸を支承する軸受の周囲に含油部材が配設され、前
記軸受支承部の軸方向に対して垂直な内壁と軸受リング
との間に所定の隙間を設け、前記軸受支承部内に軸受リ
ングの外径が嵌合し、この軸受リングの内径によって前
記軸受を支持するとともに、軸受リングが複数の貫通孔
及び軸受支承部の内壁に当接する固定爪を有するもので
あるから、軸受リングと軸受支承部との隙間に含油部材
を配設でき、回転軸の回転によって含油部材から軸受に
伝わる潤滑油が軸受支承部の軸挿孔側へ流出する場合に
も、隙間の含油部材に吸収されて軸受リングの貫通孔か
ら再び軸受側へ戻される。しかも、軸受リングが固定爪
によって軸受支承部内に固定される。
【0014】
【実施例】以下、本発明の各実施例について説明をす
る。
【0015】〈第一実施例〉図1は本発明の第一実施例
である電動機を示す断面図、図2は本発明の第一実施例
である電動機の軸受装置を示す断面図、図3の(a)は
本発明の第一実施例である電動機の軸受装置のカラーを
示す正面図、(b)は(a)のA−A断面を示す断面図
である。
【0016】図において、13は電動機14のモータケ
ースで、板金製よりなり二分割されている。15はこの
モータケース13に一体に設けられた軸受支承部で、中
央に軸挿孔16を有する。17はこの軸受支承部15の
前記軸挿孔16に周設された軸受当接部で、後述する軸
受21に当接され、軸受21の外形と同一形状部に形成
された絞り部18が一体に形成されている。19は前記
モータケース13に内設された固定子で、コイル20が
巻回してある。21は軸受で、外形が球面状からなる焼
結合金にて、中央に回転軸挿通穴21aが設けられてい
る。22は含油部材で、例えば、フェルトよりなり前記
軸受21外周に配設されている。23はこの含油部材2
2及び軸受21を押圧する押えばね、24はこれらの軸
受21、含油部材22及び押えばね23等からなる軸受
部25を覆うカバーで、両端が前記モータケース13に
係着されている。26は回転軸で、回転子27が嵌着さ
れ、後述するカラー30及び前記軸受21の端部と当接
されるワッシャ28を有し、前記軸受21の回転軸挿通
穴21aに支承される。29は前記回転軸26に嵌着さ
れた止めリング、30はこの止めリング29と前記軸受
21との間に嵌着されたカラーで、前記止めリング29
と当接する上面31を小径とする台形状よりなり下面3
2に両端に連通される凹部33が穿設され、この凹部3
3が前記軸受21と対向するよう回転軸26に装着され
る。なお、この凹部33は前記回転軸26、即ち、軸中
心側を低、外周側を高とする傾斜状に形成されている。
【0017】上記のように構成された電動機の軸受装置
において、その組立てはモータケース13の軸受支承部
15に軸受21及び含油部材22が配設され、これらを
押えばね23にて押圧した後、カバー24にて覆い軸受
部25を形成する。次に、このモータケース13の一方
に固定子19を嵌入し、回転子27、カラー30及びワ
ッシャ28が装着された回転軸26を軸受21に挿通し
支承させ、モータケース13の他方を一方に接合させ
る。そして、図示されない負荷を回転軸26先端に装着
し、回転軸26を縦方向とする縦型にて運転される。こ
の場合、回転軸26の回転により含油部材22から軸受
21への潤滑油は回転軸26からその圧力により外方へ
流出する段階において、カラー30の下面32に設けら
れた凹部33へ流れ、この凹部33の端部より図2に示
す矢印のように含油部材22へとリターンされる。そし
て、軸受21へと伝わり、この動作を繰返すことによっ
て、潤滑油はモータケース13外へ流出することはな
い。
【0018】このように、本実施例の電動機の軸受装置
は、板金よりなるモータケース13と、前記モータケー
ス13に軸挿孔16を有して一体に形成された軸受支承
部15と、前記軸受支承部15の内壁に当接して回転軸
26を支承するとともに、球状面を介して配設された軸
受21と、前記軸受21の周囲に配設された含油部材2
2と、前記軸受21に対向して前記回転軸26に嵌着さ
れた止めリング29と、前記止めリング29と前記軸受
21との間に嵌着され、前記軸受21に対向するととも
に軸中心側を低、外周側を高とする傾斜を有する凹部3
3が穿設されたカラー30とを備えている。
【0019】即ち、本実施例の電動機の軸受装置は、軸
受支承部15の内壁に当接して回転軸26を支承すると
ともに、球状面を介して配設された軸受21の周囲に含
油部材22が配設され、軸受21に対向して回転軸26
に嵌着された止めリング29と前記軸受21との間にカ
ラー30が嵌着され、このカラー30に軸受21に対向
するとともに軸中心側を低、外周側を高とする傾斜を有
する凹部33が穿設されたものであり、カラー30に潤
滑油返還機能を持たせたものである。
【0020】したがって、回転軸26の回転によって含
油部材22から軸受21への潤滑油は回転軸26からそ
の圧力で外方へ流出し、カラー30の凹部33に流込
み、この凹部33端から含油部材22へ戻される。この
ため、軸受部25からの潤滑油の流出を防止でき、油漏
れ、油切れ、焼付け等を防止でき、結果的に電動機の寿
命が長くなる。
【0021】〈第二実施例〉図4の(a)は本発明の第
二実施例である電動機の軸受装置のカラーを示す正面
図、(b)は(a)のB−B断面を示す断面図である。
図中、第一実施例と同一符号及び記号は第一実施例の構
成部分と同一または相当する構成部分を示す。なお、図
1及び図2は本実施例においても共通であり、本実施例
の電動機の軸受装置は、図3のカラー30を図4のカラ
ー30にしたものである。
【0022】つまり、上記第一実施例では、カラー30
の凹部33を直線からなる傾斜にて形成したが、図4に
示すように、本実施例のカラー30の凹部33は所定寸
法半径Rにて形成される円弧状にて形成したものであ
る。
【0023】このように、本実施例の電動機の軸受装置
は、上記第一実施例と同様のモータケース13、軸受支
承部15、軸受21、含油部材22、止めリング29に
加え、前記止めリング29と前記軸受21との間に嵌着
され、前記軸受21に対向するとともに軸中心側を低、
外周側を高とする所定寸法半径Rにて形成される円弧状
(曲線状)の傾斜を有する凹部33が穿設されたカラー
30を備えている。
【0024】即ち、本実施例の電動機の軸受装置は、止
めリング29と軸受21との間にカラー30が嵌着さ
れ、このカラー30に軸受21に対向するとともに軸中
心側を低、外周側を高とする所定の曲線状の傾斜を有す
る凹部33が穿設されたものであり、カラー30に潤滑
油返還機能を持たせたものである。
【0025】したがって、本実施例においても、上記第
一実施例と同様に、回転軸26の回転によって含油部材
22から軸受21への潤滑油は回転軸26からその圧力
で外方へ流出し、カラー30の凹部33に流込み、この
凹部33の傾斜に沿って凹部33端から含油部材22へ
戻される。このため、軸受部25からの潤滑油の流出を
防止でき、油漏れ、油切れ、焼付け等を防止でき、結果
的に電動機の寿命が長くなる。
【0026】〈第三実施例〉図5は本発明の第三実施例
である電動機を示す断面図、図6は本発明の第三実施例
である電動機の軸受装置を示す断面図、図7の(a)は
本発明の第三実施例である電動機の軸受装置の軸受リン
グを示す正面図、(b)は(a)のC−C断面を示す断
面図である。図中、上記第一実施例及び第二実施例と同
一符号及び記号は上記第一実施例及び第二実施例の構成
部分と同一または相当する構成部分を示す。
【0027】図において、41はモータケース13の側
壁中央に穿設された軸孔、42はモータケース13と一
体に形成された軸受支承部であり、この軸受支承部42
の一方には前記軸孔41と連通する軸挿孔43が穿設さ
れ、モータケース13側壁より突設された略円筒状にて
両側壁に設けられている。なお、他方の軸受支承部42
には軸挿孔43が穿設されていない。44は含油部材
で、例えば、フェルトよりなり前記軸受21を囲むよう
にして前記軸受支承部42内に配設されている。45は
軸受リングで、例えば、合成樹脂或いは金属よりなり、
内径46が前記軸受21に嵌合され、外径47が前記軸
受支承部42の円周状の内壁に嵌合される大きさであ
り、所定の段差部48を有している。49はこの軸受リ
ング45の外周に、例えば、4個所に均等に穿設された
貫通孔である。なお、前記軸受リング45は軸受支承部
42内に2個、それぞれ軸受支承部42の軸方向に対し
て垂直な内壁及び軸孔41と所定の隙間50を設けて複
数並設され、前記隙間50にも含油部材44が配設され
る構造となっている。51はこの軸受リング45を押圧
する押えばね、52は回転軸26に嵌着されたカラーで
あり、このカラー52はワッシャ53を介して軸受21
と対向する。54は油切りであり、前記軸受支承部42
内で前記軸挿孔43に対向し、前記隙間50が周囲に位
置するように回転軸26に嵌着されている。
【0028】上記のように構成された電動機の軸受装置
において、その組立てはモータケース13の軸受支承部
42内に軸受リング45の外径47を嵌合させるように
して2個配設し、この軸受リング45の内径46に軸受
21を嵌合させ、押えばね51にて軸受リング45を押
圧する。そして、前記軸受支承部42の各隙間50に含
油部材44を配設する。次に、このモータケース13の
一方に固定子19を嵌入し、回転子27、カラー52及
びワッシャ53が装着された回転軸26を軸受21に挿
通し支承させ、モータケース13の他方を一方に接合さ
せる。そして、図示されない負荷を回転軸26先端に装
着し、回転軸26を縦方向とする縦型にて運転される。
この場合、回転軸26の回転により含油部材44から軸
受21への潤滑油は回転軸26からその圧力により外方
へ流出する段階において、図5の矢印に示すように油切
り54を介して下方の軸受リング45と軸受支承部42
の軸方向に対して垂直な内壁との隙間50に配設された
含油部材44に吸収された後、含油部材44の貫通孔4
9を通り、軸受21周囲までリターンされる。そして、
軸受21へと伝わり、この動作を繰返すことによって、
潤滑油はモータケース13外へ流出することはない。ま
た、軸受リング45を2個用いたことにより、図5の逆
方向で回転軸26が回転した場合にも、上方の軸受リン
グ45によって潤滑油は軸受21に同様にリターンされ
る。
【0029】このように、本実施例の電動機の軸受装置
は、軸孔41を有するモータケース13と、前記モータ
ケース13に軸孔41と連通する軸挿孔43を有して突
設される軸受支承部42と、前記軸受支承部42内にお
いて回転軸26を支承する軸受21と、前記軸受21の
周囲に配設された含油部材44と、前記軸受支承部42
の軸方向に対して垂直な内壁との間に所定の隙間50を
設け、前記軸受支承部42内に外径が嵌合し、内径によ
って前記軸受21を支持するとともに、複数の貫通孔4
9を有する軸受リング45とを備えている。
【0030】即ち、本実施例の電動機の軸受装置は、モ
ータケース13に突設される軸受支承部42内において
回転軸26を支承する軸受21の周囲に含油部材44が
配設され、前記軸受支承部42の軸方向に対して垂直な
内壁と軸受リング45との間に所定の隙間50を設け、
前記軸受支承部42内に軸受リング45の外径が嵌合
し、この軸受リング45の内径によって前記軸受21を
支持するとともに、軸受リング45が複数の貫通孔49
を有するものであり、軸受支承部42内に潤滑油返還機
能を持たせたものである。
【0031】したがって、軸受リング45と軸受支承部
42との隙間50に含油部材44をを配設でき、回転軸
26の回転によって含油部材44から軸受21に伝わる
潤滑油が軸受支承部42の軸挿孔43側へ流出する場合
にも、隙間50の含油部材44に吸収されて軸受リング
45の貫通孔49から再び軸受21側へ戻される。この
ため、軸受支承部42からの潤滑油の流出を防止でき、
油漏れ、油切れ、焼付け等を防止でき、結果的に電動機
の寿命が長くなる。
【0032】〈第四実施例〉図8は本発明の第四実施例
である電動機の軸受装置を示す断面図、図9の(a)は
本発明の第四実施例である電動機の軸受装置の軸受リン
グを示す正面図、(b)は(a)のD−D断面を示す断
面図である。図中、第三実施例と同一符号及び記号は第
三実施例の構成部分と同一または相当する構成部分を示
す。なお、図5は本実施例においても略共通であり、本
実施例の電動機の軸受装置は、図7の軸受リング45を
図9の軸受リング45にしたものである。
【0033】つまり、上記第三実施例では、軸受リング
45の外径47の周端に貫通孔49を設けたが、図8及
び図9に示すように、本実施例の軸受リング45は内部
に貫通孔49を穿設したものである。
【0034】このように、本実施例の電動機の軸受装置
は、上記第三実施例と同様のモータケース13と、軸受
支承部42と、含油部材44と、軸受リング45とを備
えており、上記第三実施例と同様に軸受支承部42内に
潤滑油返還機能を持たせたものである。したがって、回
転軸26の回転によって含油部材44から軸受21に伝
わる潤滑油が軸受支承部42の軸挿孔43側へ流出する
場合にも、隙間50の含油部材44に吸収されて軸受リ
ング45の貫通孔49から再び軸受21側へ戻される。
このため、上記第三実施例と同様の効果を奏し、軸受支
承部42からの潤滑油の流出を防止でき、油漏れ、油切
れ、焼付け等を防止でき、電動機の寿命が長くなる。
【0035】〈第五実施例〉図10は本発明の第五実施
例である電動機の軸受装置を示す断面図、図11の
(a)は本発明の第五実施例である電動機の軸受装置の
軸受リングを示す正面図、(b)は(a)のE−E断面
を示す断面図である。図中、第三実施例及び第四実施例
と同一符号及び記号は第三実施例及び第四実施例の構成
部分と同一または相当する構成部分を示す。なお、図5
は本実施例においても略共通であり、本実施例の電動機
の軸受装置は、図7の軸受リング45を図11の軸受リ
ング45にしたものである。
【0036】図において、55は軸受リング45の外周
に相対向するように切欠によって突設された固定爪55
であり、この固定爪55が軸受支承部42の内壁に当接
することによって、軸受リング45が軸受支承部42内
に固定される。他は、上記第四実施例と同一の構成とな
っている。つまり、本実施例は、上記第四実施例の軸受
リング45の外周に固定爪55を設けたものである。
【0037】このように、本実施例の電動機の軸受装置
は、上記第三実施例及び第四実施例と同様のモータケー
ス13、軸受支承部42、軸受21、含油部材44に加
え、前記軸受支承部42の軸方向に対して垂直な内壁と
の間に所定の隙間50を設け、前記軸受支承部42内に
外径が嵌合し、内径によって前記軸受21を支持すると
ともに、複数の貫通孔49及び前記軸受支承部42の内
壁に当接する固定爪55を有する軸受リング45を備え
ている。
【0038】即ち、本実施例の電動機の軸受装置は、モ
ータケース13に突設される軸受支承部42内において
回転軸26を支承する軸受21の周囲に含油部材44が
配設され、前記軸受支承部42の軸方向に対して垂直な
内壁と軸受リング45との間に所定の隙間50を設け、
前記軸受支承部42内に軸受リング45の外径が嵌合
し、この軸受リング45の内径によって前記軸受21を
支持するとともに、軸受リング45が複数の貫通孔49
及び軸受支承部42の内壁に当接する固定爪55を有す
るものであり、上記第三実施例及び第四実施例と同様に
軸受支承部42内に潤滑油返還機能を持たせたものであ
る。
【0039】したがって、軸受リング45と軸受支承部
42との隙間50に含油部材44を配設でき、回転軸2
6の回転によって含油部材44から軸受21に伝わる潤
滑油が軸受支承部42の軸挿孔43側へ流出する場合に
も、隙間50の含油部材44に吸収されて軸受リング4
5の貫通孔49から再び軸受21側へ戻される。このた
め、軸受支承部42からの潤滑油の流出を防止でき、油
漏れ、油切れ、焼付け等を防止でき、結果的に電動機の
寿命が長くなる。しかも、軸受リング45が固定爪55
によって軸受支承部42内に確実に固定される。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明の
電動機の軸受装置は、モータケースと、軸受支承部と、
軸受と、含油部材と、止めリングと、カラーとを備え、
軸受支承部の内壁に当接して回転軸を支承するととも
に、球状面を介して配設された軸受の周囲に含油部材が
配設され、軸受に対向して回転軸に嵌着された止めリン
グと前記軸受との間にカラーが嵌着され、このカラーに
軸受に対向するとともに軸中心側を低、外周側を高とす
る傾斜を有する凹部が穿設されことにより、回転軸の回
転によって含油部材から軸受への潤滑油は回転軸からそ
の圧力で外方へ流出し、カラーの凹部に流込み、この凹
部端から含油部材へ戻されるので、潤滑油の流出を防止
でき、油漏れ、油切れ、焼付け等を防止でき、電動機の
寿命を長く保つことができる。
【0041】請求項2の発明の電動機の軸受装置は、モ
ータケースと、軸受支承部と、軸受と、含油部材と、止
めリングと、カラーとを備え、止めリングと軸受との間
にカラーが嵌着され、このカラーに軸受に対向するとと
もに軸中心側を低、外周側を高とする直線状、或いは曲
線状の傾斜を有する凹部が穿設されたことにより、回転
軸の回転によって含油部材から軸受への潤滑油は回転軸
からその圧力で外方へ流出し、カラーの凹部に流込み、
この凹部の傾斜に沿って凹部端から含油部材へ戻される
ので、潤滑油の流出を防止でき、油漏れ、油切れ、焼付
け等を防止でき、電動機の寿命を長く保つことができ
る。
【0042】請求項3の発明の電動機の軸受装置は、モ
ータケースと、軸受支承部と、軸受と、含油部材と、軸
受リングとを備え、モータケースに突設される軸受支承
部内において回転軸を支承する軸受の周囲に含油部材が
配設され、前記軸受支承部の軸方向に対して垂直な内壁
と軸受リングとの間に所定の隙間を設け、前記軸受支承
部内に軸受リングの外径が嵌合し、この軸受リングの内
径によって前記軸受を支持するとともに、軸受リングが
複数の貫通孔を有することにより、軸受リングと軸受支
承部との隙間に含油部材を配設でき、回転軸の回転によ
って含油部材から軸受に伝わる潤滑油が軸受支承部の軸
挿孔側へ流出する場合にも、隙間の含油部材に吸収され
て軸受リングの貫通孔から再び軸受側へ戻されるので、
潤滑油の流出を防止でき、油漏れ、油切れ、焼付け等を
防止でき、電動機の寿命を長く保つことができる。
【0043】請求項4の発明の電動機の軸受装置は、モ
ータケースと、軸受支承部と、軸受と、含油部材と、軸
受リングとを備え、モータケースに突設される軸受支承
部内において回転軸を支承する軸受の周囲に含油部材が
配設され、前記軸受支承部の軸方向に対して垂直な内壁
と軸受リングとの間に所定の隙間を設け、前記軸受支承
部内に軸受リングの外径が嵌合し、この軸受リングの内
径によって前記軸受を支持するとともに、軸受リングが
複数の貫通孔及び軸受支承部の内壁に当接する固定爪を
有することにより、軸受リングと軸受支承部との隙間に
含油部材を配設でき、回転軸の回転によって含油部材か
ら軸受に伝わる潤滑油が軸受支承部の軸挿孔側へ流出す
る場合にも、隙間の含油部材に吸収されて軸受リングの
貫通孔から再び軸受側へ戻されるので、潤滑油の流出を
防止でき、油漏れ、油切れ、焼付け等を防止でき、電動
機の寿命を長く保つことができる。しかも、軸受リング
が固定爪によって軸受支承部内に確実に固定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第一実施例である電動機を示す
断面図である。
【図2】図2は本発明の第一実施例である電動機の軸受
装置を示す断面図である。
【図3】図3の(a)は本発明の第一実施例である電動
機の軸受装置のカラーを示す正面図、(b)は(a)の
A−A断面を示す断面図である。
【図4】図4の(a)は本発明の第二実施例である電動
機の軸受装置のカラーを示す正面図、(b)は(a)の
B−B断面を示す断面図である。
【図5】図5は本発明の第三実施例である電動機を示す
断面図である。
【図6】図6は本発明の第三実施例である電動機の軸受
装置を示す断面図である。
【図7】図7の(a)は本発明の第三実施例である電動
機の軸受装置の軸受リングを示す正面図、(b)は
(a)のC−C断面を示す断面図である。
【図8】図8は本発明の第四実施例である電動機の軸受
装置を示す断面図である。
【図9】図9の(a)は本発明の第四実施例である電動
機の軸受装置の軸受リングを示す正面図、(b)は
(a)のD−D断面を示す断面図である。
【図10】図10は本発明の第五実施例である電動機の
軸受装置を示す断面図である。
【図11】図11の(a)は本発明の第五実施例である
電動機の軸受装置の軸受リングを示す正面図、(b)は
(a)のE−E断面を示す断面図である。
【図12】図12は従来の電動機の軸受装置を示す断面
図である。
【符号の説明】
13 モータケース 15 軸受支承部 16 軸挿孔 21 軸受 22 含油部材 26 回転軸 29 止めリング 30 カラー 33 凹部 41 軸孔 42 軸受支承部 43 軸挿孔 44 含油部材 45 軸受リング 49 貫通孔 50 隙間 55 固定爪

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板金よりなるモータケースと、 前記モータケースに軸挿孔を有して一体に形成された軸
    受支承部と、 前記軸受支承部の内壁に当接して回転軸を支承するとと
    もに、球状面を介して配設された軸受と、 前記軸受の周囲に配設された含油部材と、 前記軸受に対向して前記回転軸に嵌着された止めリング
    と、 前記止めリングと前記軸受との間に嵌着され、前記軸受
    に対向するとともに軸中心側を低、外周側を高とする傾
    斜を有する凹部が穿設されたカラーとを具備することを
    特徴とする電動機の軸受装置。
  2. 【請求項2】 板金よりなるモータケースと、 前記モータケースに軸挿孔を有して一体に形成された軸
    受支承部と、 前記軸受支承部の内壁に当接して回転軸を支承するとと
    もに、球状面を介して配設された軸受と、 前記軸受の周囲に配設された含油部材と、 前記軸受に対向して前記回転軸に嵌着された止めリング
    と、 前記止めリングと前記軸受との間に嵌着され、前記軸受
    に対向するとともに軸中心側を低、外周側を高とする直
    線状、或いは曲線状の傾斜を有する凹部が穿設されたカ
    ラーとを具備することを特徴とする電動機の軸受装置。
  3. 【請求項3】 軸孔を有するモータケースと、 前記モータケースに軸孔と連通する軸挿孔を有して突設
    される軸受支承部と、 前記軸受支承部内において回転軸を支承する軸受と、 前記軸受の周囲に配設された含油部材と、 前記軸受支承部の軸方向に対して垂直な内壁との間に所
    定の隙間を設け、前記軸受支承部内に外径が嵌合し、内
    径によって前記軸受を支持するとともに、複数の貫通孔
    を有する軸受リングとを具備することを特徴とする電動
    機の軸受装置。
  4. 【請求項4】 軸孔を有するモータケースと、 前記モータケースに軸孔と連通する軸挿孔を有して突設
    される軸受支承部と、 前記軸受支承部内において回転軸を支承する軸受と、 前記軸受の周囲に配設された含油部材と、 前記軸受支承部の軸方向に対して垂直な内壁との間に所
    定の隙間を設け、前記軸受支承部内に外径が嵌合し、内
    径によって前記軸受を支持するとともに、複数の貫通孔
    及び前記軸受支承部の内壁に当接する固定爪を有する軸
    受リングとを具備することを特徴とする電動機の軸受装
    置。
JP4292735A 1991-11-20 1992-10-30 電動機の軸受装置 Pending JPH05207696A (ja)

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JP30488191 1991-11-20
JP3-304881 1991-11-20
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5638547B2 (ja) * 1976-09-03 1981-09-07
JPS6412839A (en) * 1987-07-03 1989-01-17 Hitachi Ltd Bearing structure of motor for automobile

Patent Citations (2)

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