JPH099560A - レーザビームスキャナモータ - Google Patents

レーザビームスキャナモータ

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JPH099560A
JPH099560A JP8129849A JP12984996A JPH099560A JP H099560 A JPH099560 A JP H099560A JP 8129849 A JP8129849 A JP 8129849A JP 12984996 A JP12984996 A JP 12984996A JP H099560 A JPH099560 A JP H099560A
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radial sliding
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勝敏 新居
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和彦 川池
Hiroo Hiroyama
弘夫 広山
Yoshio Furukawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】レーザビームスキャナモータにおいて、高速回
転及び高精度回転の性能がよく、寿命の長い軸受装置を
持ったものとする。 【解決手段】回転軸21にポリゴンミラーが装置される
回転子20を嵌合し、ハウジング23の隆起する軸受支
持部23b内の相対する端部に同軸的に配置されたラジ
アル摺動軸受26及びスラスト摺動軸受27とを備え磁
性流体軸受装置22により回転軸21を支持し、固定子
側モータ部25及び回転子側モータ部24を軸受支持部
23bの外周より外側に配置する。ハウジング23は非
磁性の材料で、回転軸21は透磁性の材料で作り、ラジ
アル摺動軸受26はリング状の永久磁石29で構成し、
磁性流体封止手段も兼ねている。スラスト摺動軸受27
はラジアル摺動軸受機能も有し、磁性流体の含浸性を有
する焼結合金で形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザビームスキャ
ナーに関するもので、特にレーザビームプリンタに用い
るレーザビームスキャナーの軸受装置の改良に係わるも
のである。
【0002】
【従来の技術】レーザビームプリンタに用いるスキャナ
モータは、高速回転及び高精度回転の性能が要求され
る。それは、レーザビームの速い走査とブレのない走査
が必要であるからである。このレーザビームスキャナモ
ータの軸受装置として、従来ボールベアリングや空気軸
受を用いたものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】レーザビームプリンタ
のスキャナモータは7000〜20000rpmの高速
回転で使用され、更に回転速度を上げる傾向にある。
【0004】ボールベアリングの軸受装置は、高速回転
及び高精度回転の性能が劣るので、レーザビームプリン
タのスキャナモータ用として不向きである。
【0005】空気軸受の軸受装置は、高速回転及び高精
度回転の性能が優れているが、軸受と回転軸の摺動面が
摩耗し易く、軸受装置の寿命が短い不具合がある。
【0006】本発明は上記の欠点及び不具合に対処し、
その目的とするところは高速回転及び高精度回転の性能
がよく、寿命の長い軸受装置を持ったレーザビームスキ
ャナモータを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次の構成を採用する。すなわち、モータの
ハウジングと、このハウジングに設けられる固定子と、
前記ハウジングの中央に隆起するように設けられる軸受
支持部と、この軸受支持部の内側に設けられるラジアル
摺動軸受を含む軸受装置と、このラジアル摺動軸受に回
転自在に支持されかつ前記軸受装置より外部側に突出し
た軸部分を有する回転軸と、前記ラジアル摺動軸受の摺
動面を潤すように軸受装置に施される潤滑油に磁性粉末
を混入してなる磁性流体と、前記回転軸の前記軸受装置
より外部側に突出した軸部分に固定支持される回転子
と、この回転子ないし回転軸に設けられるポリゴンミラ
ーと、前記固定子に設けられる固定子側モータ部と、こ
の固定子側モータ部に対向するように配置され、かつ前
記回転子に設けられる回転子側モータ部と、前記軸受装
置に施される磁性流体を封止する磁性の磁性流体封止手
段とを備え、前記固定子側モータ部及び回転子側モータ
部を前記軸受支持部の外周より外側に配置し、前記ハウ
ジング及び軸受支持部を非磁性の材料で形成し、前記回
転軸を透磁性の材料で形成し、前記ラジアル摺動軸受を
磁性流体の含浸性を有する焼結合金で形成し、前記磁性
流体封止手段を永久磁石で形成するとともに回転軸の外
周を囲うリング形状に形成し、この磁性流体封止手段を
前記ラジアル摺動軸受の外部側に配置する。
【0008】以上のように構成した本発明においては、
レーザビームスキャナモータの軸受装置に摺動軸受の摺
動面を潤す潤滑油の磁性流体を充填することにより、回
転子が磁性流体により支持され、回転子の高速回転及び
高精度回転が可能となる。また、磁性流体は潤滑油とし
ての役割も果たすので、摺動面の摩耗が低減し軸受装置
の長寿命化が可能となる。また、軸受装置に施される磁
性流体を封止する磁性の磁性流体封止手段を設けること
により、磁性流体の潤滑油が流出しないように抑えら
れ、ポリゴンミラーの潤滑油による油汚れが生じなくな
る。しかも、固定子側モータ部及び回転子側モータ部を
ハウジングの中央に隆起するよう設けられる軸受支持部
の外周より外側に配置することにより、固定子側モータ
部及び回転子側モータ部がハウジングの軸受支持部によ
り磁性流体封止手段から遠ざけられるため、磁性流体封
止手段に吸着している磁性流体を固定子側モータ部及び
回転子側モータ部の磁力により吸引することがなくな
り、磁性流体が磁性流体封止手段より流出することがな
くなる。
【0009】また、磁性流体の含浸性を有する焼結合金
で形成されるラジアル摺動軸受は、回転軸との摺動面が
含浸している磁性流体の潤滑油で常に潤うので、回転軸
の回転が停止している際にもラジアル摺動軸受の摺動面
の油膜切れがなく、回転軸の回転開始時におけるラジア
ル摺動軸受の摺動面が摩耗することがなく、寿命の長い
軸受装置になる。また、長期にわたり高速回転および高
精度回転を維持できる。
【0010】更に、ラジアル摺動軸受を磁性流体の含浸
性を有する焼結合金で形成したので、非焼結合金の摺動
軸受に比べ生産性に優れ、かつ摺動面の寸法精度が向上
し、ラジアル摺動軸受の摺動面と回転軸との微小な摺動
ギャップは全周にわたって寸法精度が良く均一に形成さ
れるので、高速回転および高精度回転に適するものとな
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を第1図乃至
第8図を参照して説明する。
【0012】第1図は本発明の一実施例による磁性流体
軸受装置を備えたレーザビームスキャナモータを示す。
【0013】レーザビームスキャナモータはシリンダ2
0と、シリンダ20に嵌合された回転軸21と、回転軸
21を回転自在に支持する磁性流体軸受装置22を有し
ている。また、レーザビームスキャナモータはハウジン
グ23を有し、ハウジング23にはモータの固定子23
aが設けられ、この固定子23aに固定子側モータ部2
5が設けられるとともに、ハウジング23の中央には隆
起する軸受支持部23bが設けられ、軸受装置22は軸
受支持部23bの内側に配置されている。シリンダ20
はモータの回転子を兼ねており、この回転子20には固
定子側モータ部25に対向するよう回転子側モータ部2
4が設けられている。固定子側モータ部25及び回転子
側モータ部24は軸受支持部23bの外周より外側に配
置されている。シリンダ(回転子)20又は回転軸21
に図示しないポリゴンミラーが装置される。
【0014】軸受装置22は、ハウジング23の軸受支
持部23b内の相対する端部に同軸的に配置されたラジ
アル摺動軸受26及びスラスト摺動軸受27とを備え、
ラジアル摺動軸受26を貫通して上記回転軸21が延在
し、ラジアル摺動軸受26とスラスト摺動軸受27とで
回転自在に支持されている。ハウジング23は非磁性の
材料で作られ、回転軸21は透磁性の材料で作られる。
【0015】スラスト摺動軸受27は押え部材28によ
りハウジング23内に支持固定されている。また、ハウ
ジング23のスラスト摺動軸受27が位置する端部はこ
の押え部材28によりを閉じられている。ハウジング2
3のラジアル摺動軸受26が位置する端部は開放されて
いる。
【0016】ラジアル摺動軸受26は、第2図に示すよ
うに、回転軸21と微少の軸受隙間gをもってハウジン
グ23に装着された円筒状の永久磁石29からなり、こ
の永久磁石29は回転軸21の軸線方向に着磁されてい
る。スラスト摺動軸受27は、焼結合金製の球面ピボッ
ト軸受で構成されている。
【0017】ハウジング23内のラジアル摺動軸受26
の上記微少の軸受隙間gと回転軸21及びスラスト摺動
軸受27で構成される空間30には潤滑油に磁性粉末を
混入してなる磁性流体31が封入されている。この磁性
流体31は、ハウジング23に形成された通路32から
供給され、この通路32は栓33によって閉じられてい
る。
【0018】このように構成された磁性流体軸受装置2
2においては、ラジアル摺動軸受26において、ハウジ
ング23が非磁性の材料で作られ、回転軸21が透磁性
の材料で作られ、永久磁石29が軸線方向に着磁されて
いるので、永久磁石29と回転軸21との間には、第2
図に点線34で示す磁気回路が形成され、軸受隙間gに
封入された磁性流体31は永久磁石29と回転軸21の
着磁された軸受摺動面に保持される。この磁性流体31
の保持は、軸受隙間gが微少であるが故に強固に行われ
る。これによりラジアル摺動軸受26は、軸受装置22
に施された磁性流体31を封止する磁性流体封止手段と
しての機能を兼ね備える磁性流体軸受を構成する。磁性
流体31はこのとき潤滑油の役割をもする。
【0019】このようにラジアル摺動軸受26を磁性流
体軸受とすることにより、7000〜20000rpm
又はそれ以上の高速回転及び高精度回転が可能となり、
レーザビームの速い走査とブレのない走査によりレーザ
ビームプリンタの印刷動作速度及び印刷精度が向上す
る。また、磁性流体の潤滑油によりラジアル摺動軸受2
6の摺動面は摩耗が低減するので、軸受装置の長寿命化
が可能となる。
【0020】更に、磁性流体の潤滑油を用いるラジアル
摺動軸受26は、空気軸受に比べて軸受剛性に優れ、空
気軸受に比べ外径の小さな軸受装置になるので、小型軽
量のスキャナモータになるとともに、磁性流体の潤滑油
を用いるラジアル摺動軸受26は、空気軸受に比べて摺
動軸受の摺動面と回転軸とのギャップは大きいので、回
転軸21を摺動軸受に挿入するスキャナモータの組立性
が良くなるという効果も得られる。
【0021】また、このラジアル摺動軸受26において
は、永久磁石29が磁性流体31を強固に保持し磁性流
体封止手段としても機能することにより、気密性に優れ
たシール機能が得られる。具体的には、レーザビームス
キャナモータの場合、軸受隙間gは10μm前後かそれ
以下といった極めて狭い隙間となる。このため一般の磁
性流体シールに比較し数倍ないしは10倍程度のシール
耐圧を示すことが実験により検証されている。
【0022】このようにラジアル摺動軸受26は、気密
性に優れたシール機能を合せ持つシール一体型の軸受を
提供することとなり、その結果、軸受装置に充填された
磁性流体の潤滑油は流出しないように抑えられるので、
ポリゴンミラーの潤滑油による油汚れが生じなくなる。
【0023】また、固定子側モータ部25及び回転子側
モータ部24をハウジング23の中央部の隆起する軸受
支持部23bの外周より外側に配置したので、固定子側
モータ部25及び回転子側モータ部24が軸受支持部2
3bにより磁性流体封止手段(永久磁石29)から遠ざ
けられ、このため磁性流体封止手段に吸着している磁性
流体を固定子側モータ部25及び回転子側モータ部24
の磁力により吸引することがなくなり、磁性流体が磁性
流体封止手段より流出することがなくなる。
【0024】このようにラジアル摺動軸受26は、気密
性に優れたシール機能を合せ持つシール一体型の軸受を
提供する。
【0025】また、このラジアル摺動軸受26において
は、磁性流体31の強固な保持により軸受摺動面に磁性
流体が強固に密着しているので、シリンダ20の振動に
対して油膜切れの問題が発生せず、油膜形成に有効に働
き、さらに軸受端部ではシール性に優れているので軸振
動に対しては軸受摺動面でのスクイズ作用も効果的に働
くので、制振作用も期待できる。
【0026】このようにラジアル摺動軸受26は、高い
軸受剛性を備えている。
【0027】さらに、ラジアル摺動軸受26は、上述し
たようにシール機能を合せ持つので、この軸受26の外
側にさらにシール部材を配置する必要はなく、軸受26
が位置するハウジング23の端部は開放端部となってい
る。これにより、第1図から明らかなように、ラジアル
摺動軸受26とシリンダ20との間の回転軸21の長
さ、即ちモータのオーバハング寸法は短くなる。
【0028】レーザビームスキャナモータのように、ポ
リゴンミラーであるシリンダ20がオーバハング支持さ
れている回転体においては、オーバハング支持側の軸
受、即ちラジアル摺動軸受26の軸受剛性を高め、さら
にオーバハング寸法を短くすることが、高精度回転を行
う上では極めて重要である。しかして本実施例の軸受装
置は、上述したようにこのような要求に合致しており、
シリンダモータの一層の高精度回転を可能とする。
【0029】一方、ラジアル摺動軸受26の反対側に位
置するスラスト摺動軸受27においては、球面ピボット
軸受の焼結合金に予め含浸させた潤滑油(磁性流体を含
む;すなわち、この焼結合金は磁性流体の含浸性を有し
ている)によりまたは空間30に封入された磁性流体3
1が潤滑油の役割を果たすことにより、回転軸21を支
持する。このとき、球面ピボット軸受27は、スラスト
荷重だけでなくラジアル荷重をも同時に支持する。これ
は、1つの軸受で2方向の荷重が支持できるので、構造
が簡単になるという利点がある。また、球面ピボット軸
受27は焼結合金製であるので、高精度の寸法で製作す
ることができ、回転軸21との微小な摺動ギャップは全
周にわたって寸法精度が良く均一に形成され、高速回転
および高精度回転に適するものとなると共に、量産性に
優れている。
【0030】また、この球面ピボット軸受27において
は、軸受の形状効果、即ち球面底部では回転軸21がセ
ンタリングされ、球面側面ではその軸受半径隙間を数μ
m程度に設定することにより確実な位置決めが行えるこ
とにより、スラスト摺動軸受の側でも高精度回転に寄与
する。その上この軸受は、スラスト荷重をピボット支持
しているので、起動トルクが極めて小さく、また焼結合
金に予め潤滑油(磁性流体を含む)を含浸させておくこ
とにより、油切れによる摩耗もほとんど生じなくさせる
ことができるという利点もある。
【0031】また、磁性流体の含浸性を有する焼結合金
で形成される球面ピボット軸受27は、回転軸21との
摺動面が含浸している磁性流体の潤滑油で常に潤うの
で、回転軸21の回転が停止している際にも球面ピボッ
ト軸受27の摺動面の油膜切れがなく、回転軸21の回
転開始時における球面ピボット軸受27の摺動面が摩耗
することがなく、寿命の長い軸受装置になる。また、長
期にわたり高速回転および高精度回転を維持できる。
【0032】第3図及び第4図は本発明の他の実施例を
示すものであり、図中第1図に示すものと同等の部材に
は同じ符号を付してある。
【0033】この実施例において、レーザビームスキャ
ナモータの構成は第1図に示すものと基本的には同じで
あるが、磁性流体軸受装置40において、スラスト摺動
軸受側の構成が異なる。即ち第1図の実施例では、スラ
スト摺動軸受27にスラスト荷重とラジアル荷重を支持
させる構造を採用したが、この実施例では、スラスト摺
動軸受側をスラスト荷重のみを受け持つスラスト摺動軸
受と、ラジアル荷重を受け持つラジアル摺動軸受とに分
け、軸受押え41をスラスト摺動軸受として構成し、ラ
ジアル摺動軸受26とは別に、ラジアル摺動軸受26と
間隔をおいてスラスト摺動軸受41に隣接して第2のラ
ジアル摺動軸受42を配置している。この第2のラジア
ル摺動軸受42は、第4図に示すように、回転軸21と
の間に適当な軸受隙間43をもって配置された焼結合金
製の円筒軸受であり、その外周部とハウジング内周面と
の間には、磁性流体30の通路44が形成されている。
軸受隙間43は10μm以下といった狭い隙間であるた
め、この隙間だけで磁性流体31を空間30の全て及び
ラジアル摺動軸受26の軸受隙間gに供給するには時間
がかかるので、磁性流体の供給を円滑にするために通路
44を設けるのもである。
【0034】なお、第2のラジアル摺動軸受42は、上
記実施例に限らず他の構造の軸受とすることができる。
例えば、ラジアル摺動軸受26と同様、回転軸21との
間に微少の軸受隙間をもってハウジングに円筒状の永久
磁石を取り付け、その軸受隙間には磁性流体31を封入
した磁性流体軸受で構成することもできる。
【0035】また、第5図に示すように、ハウジング2
3の一部に第2のラジアル摺動軸受として円筒軸受45
を構成することもでき、この場合、磁性流体31の供給
通路としてハウジング23には孔45が開けられる。
【0036】第6図及び第7図は本発明のさらに他の実
施例を示し、図中第1図及び第3図に示すものと同等の
部材には同じ符号を付してある。
【0037】この実施例の磁性流体軸受装置50におい
ては、ラジアル摺動軸受51の構成が上記実施例のラジ
アル摺動軸受26とは異なる。即ちラジアル摺動軸受5
1は、円筒状の永久磁石52と、この永久磁石52のハ
ウジング開放端部から反対側にその永久磁石52に密着
して配置された焼結合金製の円筒軸受53とで構成され
ている。永久磁石52の軸受隙間gと円筒軸受53の軸
受隙間Gとの関係は、軸受隙間gが軸受隙間Gよりもわ
ずかに大きな寸法になるように設定されている。
【0038】このラジアル摺動軸受51の構造は、永久
磁石52をプラスチックで構成した場合に特に意味があ
る。即ち、プラスチックは熱膨張係数が金属に比較して
大きいため、永久磁石52をこのプラスチックで構成し
た場合には、温度変化により軸受隙間gが変化する。こ
のような軸受隙間の変化が生じると高精度回転が損なわ
れる。そこで、使用温度の変化があっても高精度回転が
損なわれないようにするために、焼結合金製の円筒軸受
53を複合的に配置して、機能の低下を防止を防止しよ
うとするものである。即ち、運転中使用温度の変化によ
り、永久磁石52の軸受隙間gと円筒軸受53の軸受隙
間Gの寸法が変わっても、g≧Gなる関係が保たれるよ
うにgの寸法を予めGの寸法よりわずかに大きく設定し
ておくことにより、磁性流体軸受52の機能低下が円筒
軸受53で補われ、ラジアル摺動軸受51全体として良
好な軸受機能とシール機能を維持することができる。
【0039】なお、以上の実施例においては、磁性流体
の供給通路としてハウジング23に孔32を開けたが、
この供給通路は、第8図に示すように、回転軸60に孔
61を開けることもでき、この場合もこの孔61より磁
性流体31を適量封入した後栓62をして機密を維持す
る。
【0040】また、上記実施例では、潤滑剤として磁性
流体を単独で使用したが、磁性流体ラジアル摺動軸受2
6のみ磁性流体31を供給し、磁気作用で摺動面に磁性
流体を捕捉させておき、残りの空間30には一般の潤滑
油を封入してもよい。これは潤滑油の粘度を使用条件に
よって選ぶことができるという利点がある。
【0041】また、軸受の材質、寸法等は、製作コス
ト、使用条件等に応じて本発明の精神の範囲内で適宜選
択すればよい。
【0042】
【発明の効果】
1.レーザビームスキャナモータの軸受装置に備わるラ
ジアル摺動軸受に磁性流体を充填したので、7000〜
2000rpmまたはそれ以上の高速回転および高精度
回転が可能となり、レーザビームの速い走査とブレのな
い走査によりレーザビームプリンタの印刷動作速度およ
び印刷精度が向上する。
【0043】2.磁性流体の潤滑油によりラジアル摺動
軸受の摺動面は摩耗が低減するので、空気軸受よりも寿
命の長い軸受装置になり、レーザビームスキャナモータ
の長寿命化が可能になる。
【0044】3.空気に比べ粘性が格段に高く、軸受と
して軸受剛性に優れる磁性流体の潤滑油を用いるラジア
ル摺動軸受は、空気軸受よりも外径の小さな軸受装置に
なるので、小型軽量のスキャナモータになる。
【0045】4.磁性流体の潤滑油を用いるラジアル摺
動軸受は、空気軸受に比べラジアル摺動軸受の摺動面と
回転軸とのギャップは大きいので、回転軸受をラジアル
摺動軸受に挿入するスキャナモータの組立性が良くな
る。
【0046】5.軸受装置に充填される磁性流体の潤滑
油は、磁性の磁性流体封止手段により流出しないように
抑えられるので、ポリゴンミラーの潤滑油による油汚れ
が生じない。
【0047】6.磁性流体の含浸性を有する焼結合金で
形成されるラジアル摺動軸受は、回転軸との摺動面が含
浸している磁性流体の潤滑油で常に潤うので、回転軸の
回転が停止している際にもラジアル摺動軸受の摺動面の
油膜切れがなく、回転軸の回転開始時におけるラジアル
摺動軸受の摺動面が摩耗することがなく、寿命の長い軸
受装置になる。また、長期にわたり高速回転および高精
度回転を維持できる。
【0048】7.ラジアル摺動軸受を磁性流体の含浸性
を有する焼結合金で形成したので、非焼結合金の摺動軸
受に比べ生産性に優れ、かつ摺動面の寸法精度が向上
し、ラジアル摺動軸受の摺動面と回転軸との微小な摺動
ギャップは全周にわたって寸法精度が良く均一に形成さ
れるので、高速回転および高精度回転に適するものとな
る。
【0049】8.ハウジングの中央に隆起する軸受支持
部を設け、軸受支持部の内側に軸受装置を配置し、軸受
装置に充填される磁性流体を封止する磁性の磁性流体封
止手段を設け、固定子側モータ部及び回転子側モータ部
を軸受支持部の外周より外側に配置したので、固定子側
モータ部及び回転子側モータ部がハウジングの軸受支持
部により磁性流体封止手段から遠ざけられるため、磁性
流体封止手段に吸着している磁性流体を固定子側モータ
部及び回転子側モータ部の磁力により吸引することがな
く、磁性流体が磁性流体封止手段より流出することがな
くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による磁性流体軸受装置の縦
断面図である。
【図2】図1に示す軸受装置のラジアル摺動軸受部分の
拡大図である。
【図3】本発明の他の実施例による磁性流体軸受装置の
縦断面図である。
【図4】図3のIV−IV線に沿った断面図である。
【図5】本発明のさらに他の実施例による磁性流体軸受
装置の縦断面図である。
【図6】本発明のまたさらに他の実施例による磁性流体
軸受装置の縦断面図である。
【図7】図6に示す磁性流体軸受装置のラジアル摺動軸
受部分の拡大図である。
【図8】本発明のさらに他の実施例による磁性流体軸受
装置の縦断面図である。
【符号の説明】 20…シリンダ(回転子) 21…回転軸 22…磁性流体軸受装置 23…ハウジング 23a…固定子 23b…軸受支持部 24…回転子側モータ部 25…固定子側モータ部 26…ラジアル摺動軸受(磁性流体封止手段) 27…スラスト摺動軸受(ラジアル摺動軸受) 29…永久磁石 31…磁性流体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古川 義夫 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータのハウジングと、このハウジングに
    設けられる固定子と、前記ハウジングの中央に隆起する
    ように設けられる軸受支持部と、この軸受支持部の内側
    に設けられるラジアル摺動軸受を含む軸受装置と、この
    ラジアル摺動軸受に回転自在に支持されかつ前記軸受装
    置より外部側に突出した軸部分を有する回転軸と、前記
    ラジアル摺動軸受の摺動面を潤すように軸受装置に施さ
    れる潤滑油に磁性粉末を混入してなる磁性流体と、前記
    回転軸の前記軸受装置より外部側に突出した軸部分に固
    定支持される回転子と、この回転子ないし回転軸に設け
    られるポリゴンミラーと、前記固定子に設けられる固定
    子側モータ部と、この固定子側モータ部に対向するよう
    に配置され、かつ前記回転子に設けられる回転子側モー
    タ部と、前記軸受装置に施される磁性流体を封止する磁
    性の磁性流体封止手段とを備え、前記固定子側モータ部
    及び回転子側モータ部を前記軸受支持部の外周より外側
    に配置し、前記ハウジング及び軸受支持部を非磁性の材
    料で形成し、前記回転軸を透磁性の材料で形成し、前記
    ラジアル摺動軸受を磁性流体の含浸性を有する焼結合金
    で形成し、前記磁性流体封止手段を永久磁石で形成する
    とともに回転軸の外周を囲うリング形状に形成し、この
    磁性流体封止手段を前記ラジアル摺動軸受の外部側に配
    置したことを特徴とするレーザビームスキャナモータ。
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