JP2002195260A - 磁性流体モータ - Google Patents

磁性流体モータ

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JP2002195260A
JP2002195260A JP2000394370A JP2000394370A JP2002195260A JP 2002195260 A JP2002195260 A JP 2002195260A JP 2000394370 A JP2000394370 A JP 2000394370A JP 2000394370 A JP2000394370 A JP 2000394370A JP 2002195260 A JP2002195260 A JP 2002195260A
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magnetic fluid
oil
sleeve
magnetic
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Yoshikazu Ichiyama
義和 市山
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    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
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    • H02K5/167Means for supporting bearings, e.g. insulating supports or means for fitting bearings in the bearing-shields using sliding-contact or spherical cap bearings
    • H02K5/1675Means for supporting bearings, e.g. insulating supports or means for fitting bearings in the bearing-shields using sliding-contact or spherical cap bearings radially supporting the rotary shaft at only one end of the rotor
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K7/00Arrangements for handling mechanical energy structurally associated with dynamo-electric machines, e.g. structural association with mechanical driving motors or auxiliary dynamo-electric machines
    • H02K7/08Structural association with bearings
    • H02K7/09Structural association with bearings with magnetic bearings

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】簡易な構造で多孔質材スリーブ内のオイルをベ
アリング部に輸送する力の場を創造し,長寿命化と低コ
スト化とを実現できる磁性流体モータを実現提供する。 【解決手段】磁性流体モータに於いて,一部或いは全部
を硬磁性体で形成したシャフト11と微小間隙で対向す
る環状体スリーブと,磁性流体オイル14等とで滑り軸
受けを構成する。シャフトは大きな残留磁化を保持でき
る硬磁性体で構成し,前記微小間隙要部に対応する位置
に極大磁束密度となる磁束密度勾配を形成するよう硬磁
性体部分を磁化する。環状体スリーブは磁性流体オイル
を含む多孔質材料で構成し,オイル収容量を大にするた
めに実質的に一体としてシャフトを囲形するよう構成す
る。また,シャフト或いはスリーブ何れかの対向面に動
圧発生用溝を有する場合は,動圧発生用溝部に極大磁束
密度が配置されるようシャフトの硬磁性体部分を磁化し
て構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,磁性流体オイルを採用
したモータに拘わり,特に長寿命化と低コスト化に適し
た簡易な構造の磁性流体モータに拘わる。
【0002】
【従来の技術】回転形の記録装置,冷却用のファン等の
軸受けにおいて,多孔質材より成る軸受けは成形性に優
れ低コスト化が容易等の事情から普及が進んでいる。ま
た更に動圧発生用溝を成形により作り,ベアリング部表
面の空孔率を小さく制御する技術も開発されて動圧軸受
けにも採用が始まっている。
【0003】しかしながら多孔質材スリーブより成る滑
り軸受けは,スリーブ内に多量のオイルを含んでいる
が,そのオイルを有効に使いきるメカニズムは出来てい
ない。蒸発,マイグレーション等によりベアリング部の
オイルが失われた場合,表面張力或いは拡散過程等によ
るオイル輸送メカニズムではオイルは気泡により薄めら
れるのみで比較的早い段階で潤滑作用或いは動圧発生機
能等に支障を来す懸念がある。
【0004】磁性流体オイルを潤滑流体とし,磁石等で
磁束密度勾配を形成してベアリング部にオイルを確保し
ようとの試みは過去に存在したが,十分には成功しなか
った。例えば,実開平3−49416は,多孔質スリー
ブを硬磁性体で形成し,スリーブを磁化して磁性流体オ
イルを保持する提案を行っているが,スリーブ内にオイ
ルを保持できてもベアリング部にオイルを集中できるか
は疑問であり,スリーブへの着磁も容易では無い。ま
た,特開平6−341434のようにベアリング部を磁
気回路の一部として磁性流体オイルをベアリング部に保
持しようとする提案は他にも数例存在するが,ベアリン
グ部が最大磁束密度とはならないので磁性流体オイルを
使い切るまでには至らず,更にシャフトとスリーブとが
磁気的に吸引し合う構造は軸倒れを加速する方向で特性
面からも容認は出来ない。また磁石等関連部品も多く低
コスト製品には馴染まない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は,簡易な構造で多孔質材スリーブのオイルをベアリン
グ部に集め,長寿命化と低コスト化とを実現できるよう
な磁性流体モータを実現提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による磁性流体モ
ータに於いて,一部或いは全部を硬磁性体で形成したシ
ャフトと,シャフトと微小間隙で対向する環状体スリー
ブと,磁性流体オイル等とで滑り軸受けを構成する。シ
ャフトは基材を鉄等の大きな残留磁化を保持できる硬磁
性体で構成し,前記微小間隙要部に対応する位置が極大
磁束密度となる磁束密度勾配を形成するよう硬磁性体部
分を磁化する。環状体スリーブは磁性流体オイルを含む
多孔質材料で構成し,オイル収容量を大にするために実
質的に一体としてシャフトを囲形するよう構成する。
【0007】また,シャフト或いはスリーブ何れかの対
向面に動圧発生用溝を有する場合は,動圧発生用溝部近
傍が極大磁束密度となるようシャフトの硬磁性体部分を
磁化して構成する。
【作用】本発明の磁性流体モータの構成において,シャ
フトの残留磁化から漏れ出る磁束は拡散するので前記微
小間隙要部のシャフト表面から離れるにつれて減少する
磁束密度勾配が形成され,一般に磁性体は磁束密度の大
なる方向に吸引駆動されるのでシャフトの残留磁化を利
用して磁性流体オイルを吸引駆動する力の場が形成され
たことになる。
【0008】したがって前記微小間隙要部を滑り軸受け
の摺動部とし,或いは動圧発生用溝部として磁性流体オ
イルを吸引できるので軸受けの長寿命化を図ることが出
来る。さらに環状体スリーブを多孔質材で構成して磁性
流体オイルを含浸すれば,磁性流体オイルが蒸発,マイ
グレーション等で逸失減少するにしたがい環状体スリー
ブのベアリング近傍には磁性流体オイルが集まり,その
外周部には気泡が滞留するよう分離が可能であってベア
リング部には磁性流体オイルを気泡で薄めること無く確
保できる。
【0009】多孔質材スリーブには多量のオイルを貯留
できるが,ベアリング部のオイルが減少した場合にオイ
ルをベアリング部に輸送する力の源泉は,表面張力或い
は拡散過程であり,阻害要因は回転に伴う遠心力,重力
等である。しかし表面張力はシャフトとベアリング間の
微小間隙より大なる空孔に存するオイル輸送に留まり,
拡散過程は際限なくオイルを気泡で希釈し続けるのみで
ある。このようなメカニズムで若干量のオイルはベアリ
ング部に供給されるとしても潤滑には不十分であり,特
に動圧軸受けにおいて気泡で希釈されたオイルが供給さ
れても十分な動圧を発生させ得ないことも明らかであ
る。
【0010】多孔質材スリーブ中のオイルを余す処無く
使い切るには,ベアリング部のオイル逸失に際して多孔
質材スリーブ中のオイルをベアリング部に供給し,オイ
ルが移動した空隙には気泡を滞留させる事が必要であ
る。これは多孔質材スリーブ中でオイルと気泡とを分離
或いは粗密を作ることであるが,参照した先行技術例の
実開平3−49416,特開平6−341434ではそ
こまでの認識は無く,オイルの逸失阻止に力点があって
多孔質スリーブ内のオイルを余す処無く使い切るという
観点からは不十分な提案であった。
【0011】本発明では上記に説明したようにシャフト
を局所的に磁化して磁束密度勾配を形成し,シャフト及
びスリーブ間隙中の磁性流体オイル,或いは多孔質材ス
リーブ中の磁性流体オイルを移動せしめる力の場を形成
することで微小間隙及び多孔質材スリーブ中のオイルを
余すところ無く使い長寿命化を実現できる。また本発明
による磁性流体モータは部材数を増やす事が無く構造は
簡素で低コスト化方向とは矛盾しない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明による磁性流体モー
タについて,その実施例及び原理作用等を図面を参照し
ながら説明する。
【0013】図1は,本発明の第一の実施例である磁性
流体モータ10の概略断面図を示す。同図に於いて,シ
ャフト11,径方向に2ミクロンメートル程度の間隙を
もってシャフト11と対向するスリーブ12,磁性流体
オイル14等とでラジアル方向の滑り軸受けを構成し,
シャフト11の端は中央が凸にしてスラスト方向のピボ
ット軸受けを構成する。シャフト11は鉄を基材として
表面に5ミクロンメートル程度のニッケル層をメッキで
形成して錆止め対策と共に摩耗対策を施し,スリーブ1
2は多孔質の焼結合金で磁性流体オイルを内部に有し,
アルミニウムのケース13内に納めてある。シャフト1
1端と接触摺動するケース13の表面にはセラミックを
塗布して摩耗を軽減させる手段とする。シャフト11と
結合しているハブ16にはローターマグネット17がス
テーターコア18より軸線上やや上に偏位して固定さ
れ,ハブ16,シャフト11等の回転部に下向きの力を
発生させる。番号19はコイルを,番号15は搭載する
磁気ディスクの固定用ネジ孔である。
【0014】図2は,図1に示した磁性流体モータ10
の軸受け要部,シャフト11,スリーブ12,ケース1
3,磁性流体オイル14等を拡大してそれらの断面の半
分を示して本発明の原理作用を説明するための図であ
る。同図(a)に示すようにシャフト11には矢印で示
す磁化21が残され,その磁化21に起因して発生する
磁束の流れを点線22で示す。磁化21からの磁束はシ
ャフト11の表面を極大磁束密度として図のように拡散
減少して磁束密度勾配が形成される。磁性流体オイルは
磁束密度の大なる方向に吸引されるのでここに磁性流体
オイルを磁化21の両端近傍に引きつける力の場が形成
される。同図(b)は,横軸27にシャフト11の長さ
方向xを,縦軸26に磁化の強さMを示し,シャフト1
1の磁化分布を番号24,23,25で示している。
【0015】図2(a)に示した軸受けは所謂滑り軸受
けであり,シャフト11はスリーブ12の内周面に沿っ
て摺動しながら回転し,磁性流体オイル14はそれらの
間に介在して摩耗焼き付き等を減殺する。シャフト11
の姿勢保持に関しては主として滑り軸受けの両端が主要
な役割を果たして摺動ストレスも大であるので図2の例
では磁化21の両端が滑り軸受けの両端近傍となるよう
に配置してある。その他のシャフト11の部分は磁化が
中性であるとして図2(b)で番号24,25の示す磁
化はゼロであるが,磁束22はほぼ磁化が変化する箇所
から発生するので磁化21の変化領域がちょうど滑り軸
受けの摺動ストレス大の領域に合致するようシャフトの
磁化21の領域を制御する。更にシャフト11端から漏
れる磁束はシャフト11端にも磁性流体オイル14を集
め,潤滑に寄与する。
【0016】図3は,本発明の第二の実施例を説明する
図である。第一の実施例の滑り軸受けに代えてラジアル
ベアリングを動圧ベアリングとし,多孔質材よりなるス
リーブ31内周面には動圧発生用溝32,33を有す
る。その他の構成要素及び断面構造等は第一の実施例と
同様であるので同図(a)には異なる部分のみを変えて
示した。シャフト11上の磁化21の磁化変化部は動圧
発生用溝32,33に合致させるよう形成してある。図
3(b)は磁化21の分布を示し,これも図2(b)と
同じであるので説明は省略する。
【0017】図3(a)に於いて,動圧発生用溝32,
33は5ミクロン程度の深さの凹部であり,シャフト1
1の回転に伴って流動する磁性流体オイル14をそれぞ
れの両翼から集め中心部での圧力を高めてシャフト1
1,スリーブ12を支承する。多孔質材よりなるスリー
ブ12では動圧発生用溝32,33を型で形成すると共
に表面を押し固めて動圧発生部近傍の空孔率を低く設定
して圧力を上げやすいよう工夫が凝らされている。した
がって,動圧発生用溝32,33の中央に集められたオ
イルは圧力を高めると共にスリーブ12の表面から浸透
する流れを形作る。この点に関しては更に動圧発生用溝
32周辺を拡大した図4により説明する。
【0018】図4(a)は動圧発生用溝32周辺での磁
性流体オイル14の流れを説明するための拡大図であ
り,図4(b)は対応する磁化分布を示す。同図に示す
よう残留磁化21の変化部分45が動圧溝32に対応す
るようシャフト11は磁化されているとする。シャフト
11の回転に伴って動圧溝32はその両側から磁性流体
オイル14を中心に向かって駆動し,磁性流体オイル1
4には点線41,42で示すような流れを生ぜしめる。
点線41,42で示す磁性流体オイル14は動圧溝32
のほぼ中央部に押し込まれ圧力を発生するが,同時に多
孔質材スリーブ12表面に残された空孔から磁性流体オ
イル14はスリーブ12内に浸透するので動圧発生用溝
32周辺には点線41から43,及び点線42から44
に示すような磁性流体オイル14の循環流が生じてい
る。
【0019】シャフト11内の残留磁化21の変化部分
45に起因する磁束密度勾配は,動圧発生用溝32近傍
を極大とするので番号43,44等に示される磁性流体
オイル14の流れを動圧発生用溝32近傍に留め,動圧
発生に必要なオイルを常に供給することが出来る。特に
動圧発生にはオイルの粘度が主要な役割を果たし気泡混
じりで薄められたオイルでは十分な動圧を発生できない
が,本発明では磁束密度勾配を形成して動圧発生用溝3
2近傍を密,その外周部を粗とする磁性流体オイル14
の粗密を形成出来るのでたとえ磁性流体オイル14が何
らかの原因で失われても動圧発生用溝32近傍には粘度
の高い磁性流体オイル14を保持できて動圧発生に支障
を来すことは無い。
【0020】図5は,本発明の第三の実施例を説明する
図である。第二の動圧滑り軸受けと構造は同じである
が,シャフト11の残留磁化パターンを変えてある。図
4を用いた説明において,磁性流体オイル14は点線4
1から43,点線42から44への流れを生じることを
示したが,これは表現を変えれば動圧溝32近傍のベア
リング部では動圧溝32の両端部が磁性流体オイル14
の流入端であり,中央部は流出端であると言うことが出
来る。したがって,磁束密度勾配により磁性流体オイル
14をベアリング部に集めるに際して正確には動圧発生
用溝32の両端部,つまり磁性流体オイル14の流入端
に集めれば良いことが判る。第三の実施例はこのような
考えに基づいた実施例である。
【0021】図5(a)に於いて,図3(a)と同一の
動圧発生用溝32,33を有するスリーブ12に対向す
るシャフト11には,動圧発生用溝32,33の両端部
に磁化変化部を有する残留磁化51,53が配置される
よう磁化が施される。ただ,残留磁化51,53は長さ
が短くスリーブ12全体に磁束密度勾配を形成出来難い
のでそれらの間に残留磁化52を形成している。この残
留磁化52は隣接する残留磁化51,53とは逆方向で
境界での磁化変化を大に出来るので磁束密度勾配を大に
出来るとの利点も存在する。番号54,55,56はそ
れぞれ残留磁化51,52,53に起因する磁束の流れ
を示す。図5(b)は図2(b),図3(b)等と同様
に残留磁化の分布を示す。番号57,58,59がそれ
ぞれ残留磁化51,52,53の磁化分布を示す。
【0022】図5(a)に示す第三の実施例では動圧発
生用溝32,33の両端にシャフト11上の残留磁化変
化部が対応するので動圧発生用溝32,33の両端部,
磁性流体オイル14の流入端にスリーブ12内の磁性流
体オイル14が集められ,点線43,44で示す磁性流
体オイル14の環流をも促進出来,本発明をさらに効果
的に実現できる。
【0023】図6は本発明の第四の実施例を示す図であ
り,図6(a)は全体の概略断面図を,図6(b)は軸
受け部を拡大して示す。同図に於いて,磁性流体モータ
60は,断面がT字型をしたシャフト61,ラジアル方
向に約2ミクロンメートル,スラスト方向に約6ミクロ
ンメートル程度の間隙をもって回転対向するスリーブ6
2,ケース63,抜け留め64と番号では示していない
磁性流体オイル等で動圧滑り軸受けを構成する。シャフ
ト61と結合するハブ66はローターマグネット67を
有してローターマグネット67はステーターコア68よ
り軸線上上に偏位してシャフト61,ハブ66等の回転
部に下向きの力を発生せしめる。番号69はコイルであ
る。
【0024】スリーブ62は多孔質材で構成し,シャフ
ト61との対向面には番号6a,6b,6cで示すよう
な深さ5ミクロンメートル程度の動圧発生用溝が形成さ
れ,磁性流体オイルを含浸させてある。動圧発生用溝6
aはほぼ対称のヘリングボーン形状の溝でラジアルベア
リングの一方を形成する。動圧発生用溝6bはやや非対
称のヘリングボーン形状で上側,つまりスラストベアリ
ング方向にポンピング力を有し,動圧発生用溝6cはポ
ンプインのスパイラル形状に構成する。動圧発生用溝6
b,6cはそれぞれが磁性流体オイルを他に向けて押し
合う構造でスラストベアリング用の動圧を発生せしめ
る。
【0025】シャフト61には,動圧発生用溝6aの両
端に磁化変化部が相当するよう残留磁化6dを形成し,
動圧発生用溝6b,6cの両端には残留磁化6fの磁化
変化部が対応するよう磁化を施してある。残留磁化6e
はそれぞれ隣接する残留磁化6a,6cとの磁化変化量
を大にするために設けた。また,二つの動圧発生用溝6
b,6cに対応しては残留磁化6fを対応させたが,こ
れは動圧発生用溝6b,6cがラジアル及びスラストベ
アリングに分かれてはいるが,実質は連続する動圧発生
用溝であるのでそれらの磁性流体オイル流入端に相当す
る部分に磁化変化部分が対応するよう連続する磁化とし
た。残留磁化6fは断面がL字状ではあるが,着磁用の
コイル断面をL字状としてシャフト61を近接させれば
容易に形成出来る。
【0026】図7は,第五の実施例を示す図であり,第
3図に示す第二の実施例において,シャフトの一部を磁
化する代わりにシャフト内に磁石を内蔵して同様の効果
をもたらすものである。したがって,スリーブ側の構造
は変わらないので同一の番号を付してある。同図に於い
て,シャフト71は非磁性のステンレス材で構成し,中
央に小孔72を有してその中に棒状の磁石73を収納固
定する。番号74は磁石の磁化を示し,番号75は磁石
73からの漏洩磁束を代表して示す。
【0027】磁石73には様々な材料が可能であるが,
樹脂で固められた希土類磁石は磁化も強くこの目的には
最適であろう。また磁石73をいくつかに分断し磁化の
方向を考慮して小孔72内に配置固定して第三の実施例
と同じような効果を得ることも容易に出来る。
【0028】以上,本発明の磁性流体モータについて実
施例を挙げて構造,動作原理等を説明したが,本発明の
趣旨に沿って種々の変形応用が可能である。
【0029】例えば実施例に於いて,シャフトは十分な
大きさの残留磁化が残る硬磁性材料で構成,或いは非磁
性材料と磁石とを組み合わせたが,樹脂等の非磁性材料
表面をニッケル−コバルト,ニッケル−コバルト−燐等
の硬磁性ニッケル合金を化学メッキ等により被覆形成し
ても良い。耐摩耗性にも優れ安価なシャフトが形成出来
る。また,スリーブの材料に関して特に説明はしなかっ
たが,磁性及び非磁性の何れの材料でも使用可能であ
る。磁性材料とすれば,シャフト−スリーブ間での磁束
密度を更に大に出来るが,その反面でスリーブの摩耗粉
の及ぼす害を懸念しなければならない。
【0030】更にシャフト−スリーブ間間隙の開放端に
於ける磁性流体のオイル漏洩阻止に関しては既に数多の
技術が知られているので特に説明はしなかった。シャフ
ト−スリーブ間間隙の開放端に磁性体で構成するワッシ
ャを配置してシャフトの磁化による磁束が外部に漏れな
いよう配慮する,或いは撥油剤を塗布する等の対策は当
然に望ましい。ケースを磁性体として前記ワッシャと一
体化させる事も効果がある。
【0031】シャフトの磁化はどの程度の大きさが十分
かという点に関しては目標により考えが異なる。単に多
孔質スリーブ中の流動しやすいオイル分のみを対象とし
て利用を考えるので有れば,大きすぎる磁化は必要無い
であろう。多孔質スリーブ中でも空隙は大小様々であ
り,その中でも微小空隙中のオイルは表面張力で保持さ
れて移動させ難いが,それらのオイル分まで余す処無く
利用しようとするなら十分に大きな磁化を必要とするだ
ろう。本発明の実施例で説明したシャフト構造からそれ
ら目的に応じて材料を変え,構造を選んで実施出来る。
【0032】また本発明による磁性流体モータ構造は,
磁性流体オイルのシール構造にも当然適用できる。従来
のシール構造はシャフトを磁性体とし,間隙を介した外
周部に磁石を配して磁性流体を保持したが,磁束密度は
常に磁石側で大であり,高速回転に際しては遠心力によ
りシャフト表面から磁性流体が解離しがちであった。本
発明のようにシャフト側に磁化を配し,外周側に磁性体
或いは逆極性の磁石等を配すれば更に効果的な磁性流体
シールも実現できる。
【0033】
【発明の効果】以上,実施例を用いて説明したように本
発明の磁性流体モータに依れば,シャフト−スリーブ間
の微小間隙要部にオイルを吸引する力の場を形成してベ
アリングの長寿命化を実現できる。特にその力の場によ
り気泡混じりのオイルに粗密を形成してベアリング部の
オイル粘度を長期に維持可能であるので動圧滑り軸受け
に最適の構造を実現する。また構造は簡素であるので低
コスト化には適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施例である磁性流体モータ
の断面図を示す。
【図2】 本発明の第一の実施例である滑り軸受けを説
明するための図で,(a)図はシャフト及びスリーブの
断面図を,(b)図はシャフトの磁化分布をそれぞれ示
す。
【図3】 本発明の第二の実施例である動圧滑り軸受け
を説明するための図で,(a)図はシャフト及びスリー
ブの断面図を,(b)図はシャフトの磁化分布をそれぞ
れ示す。
【図4】 図3に示す動圧発生用溝部近傍の磁性流体オ
イルの流れを示す。
【図5】 本発明の第三の実施例である動圧滑り軸受け
を説明するための図で,(a)図はシャフト及びスリー
ブの断面図を,(b)図はシャフトの磁化分布をそれぞ
れ示す。
【図6】 本発明の第四の実施例である動圧滑り軸受け
を説明するための図で,(a)図はモータ全体の断面図
を,(b)図は軸受け部分の断面図をそれぞれ示す。
【図7】 本発明の第五の実施例である滑り軸受け断面
を示す。
【符号の説明】
10・・・磁性流体モータ, 11・・
・シャフト,12・・・スリーブ,
13・・・ケース,14・・・磁性流体オイル,
15・・・磁気ディスク搭載用ネジ孔,
16・・・ハブ, 17・・
・ローターマグネット,18・・・ステーターコア,
19・・・コイル,21・・・磁化,
22・・・磁束の流れ,2
3,24,25・・磁化分布, 26・・・
磁化の強さ,27・・・軸方向の座標 31・・・スリーブ, 32,3
3・・動圧発生用溝 41,42・・動圧溝による磁性流体オイルの流れ,4
3,44・・磁性流体オイルの環流, 45・・・
残留磁化の変化部 51,52,53・・シャフト内の残留磁化,54,5
5,56・・磁束の流れ, 57,58,59
・・残留磁化分布 60・・・磁性流体モータ, 61・・
・シャフト,62・・・スリーブ,
63・・・ケース,64・・・抜け留め,
65・・・ネジ孔,66・・・ハブ,
67・・・ローターマグネッ
ト,68・・・ステーターコア, 69
・・・コイル,6a,6b,6c・・動圧発生用溝,
6d,6e,6f・・磁化 71・・・シャフト, 72・・
・小孔,73・・・磁石,
74・・・磁化,75・・・漏洩磁束
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 7/08 H02K 7/08 A

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一部或いは全部を硬磁性体で形成したシ
    ャフトと,シャフトと微小間隙を隔てて対向する環状体
    と,前記間隙内の磁性流体オイルとより成り,前記微小
    間隙の要部を極大として離れるに従って減少する磁束密
    度勾配を発生せしめるようシャフト内の硬磁性体を局所
    的に磁化した事を特徴とする磁性流体モータ
  2. 【請求項2】 請求項1記載の磁性流体モータに於い
    て,シャフトと対向する環状体は内部に磁性流体オイル
    を含む実質的に一体の多孔質材スリーブとして滑り軸受
    けを構成した事を特徴とする磁性流体モータ
  3. 【請求項3】 ラジアルベアリング部を一様な滑り軸受
    けとする請求項2記載の磁性流体モータにおいて,実質
    的に回転部の姿勢を規制する滑り軸受け両端近傍に磁化
    変化部が配置されるようシャフトの磁化パターンを制御
    した事を特徴とする磁性流体モータ
  4. 【請求項4】 請求項2記載の磁性流体モータにおい
    て,ベアリング部にはシャフト或いはスリーブ表面に動
    圧発生用溝を有し,動圧発生用溝部に対応した位置のシ
    ャフトに磁化変化部を配置した事を特徴とする磁性流体
    モータ
  5. 【請求項5】 請求項2記載の磁性流体モータにおい
    て,ベアリング部にはシャフト或いはスリーブ表面に動
    圧発生用溝を有し,少なくとも動圧発生用溝の磁性流体
    オイル流入端近傍には磁化変化部が配置されるようシャ
    フトの磁化パターンを制御した事を特徴とする磁性流体
    モータ
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