JPH05206468A - 薄膜トランジスタおよびその製造方法 - Google Patents
薄膜トランジスタおよびその製造方法Info
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- JPH05206468A JPH05206468A JP25342492A JP25342492A JPH05206468A JP H05206468 A JPH05206468 A JP H05206468A JP 25342492 A JP25342492 A JP 25342492A JP 25342492 A JP25342492 A JP 25342492A JP H05206468 A JPH05206468 A JP H05206468A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 素子面積を小さくしても焼損が生じにくく、
その特性が均一化できる構造の薄膜トランジスタと、そ
の薄膜トランジスタを歩留まりを高く製造する製造方法
を提供する。 【構成】 薄膜トランジスタは、絶縁性基板(1)と、
前記絶縁性基板(1)上に形成された熱伝導率が前記絶
縁性基板よりも大きな熱導伝層(2)と、前記熱導伝層
(2)の上に形成された半導体活性領域の島状多結晶シ
リコン層(6)と、前記島状多結晶シリコン層の表面に
絶縁層を介して形成されたゲート電極(7)と、前記半
導体活性領域の島状多結晶シリコン層(6)に形成され
たソース電極およびドレイン電極とから構成される。島
状半導体活性領域から発生する熱、また、製造工程にお
いて加えられる熱は、絶縁性基板(1)上に形成された
熱導伝層(2)内を絶縁性基板(1)と平行な方向に伝
達されて放熱される。
その特性が均一化できる構造の薄膜トランジスタと、そ
の薄膜トランジスタを歩留まりを高く製造する製造方法
を提供する。 【構成】 薄膜トランジスタは、絶縁性基板(1)と、
前記絶縁性基板(1)上に形成された熱伝導率が前記絶
縁性基板よりも大きな熱導伝層(2)と、前記熱導伝層
(2)の上に形成された半導体活性領域の島状多結晶シ
リコン層(6)と、前記島状多結晶シリコン層の表面に
絶縁層を介して形成されたゲート電極(7)と、前記半
導体活性領域の島状多結晶シリコン層(6)に形成され
たソース電極およびドレイン電極とから構成される。島
状半導体活性領域から発生する熱、また、製造工程にお
いて加えられる熱は、絶縁性基板(1)上に形成された
熱導伝層(2)内を絶縁性基板(1)と平行な方向に伝
達されて放熱される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜トランジスタおよ
びその製造方法に関し、特に、液晶ディスプレイ等の製
造に応用される薄膜トランジスタであって、焼損が生じ
にくく、その特性が均一化できる構造の薄膜トランジス
タと、その薄膜トランジスタを歩留まりを高く製造する
ための製造方法に関するものである。
びその製造方法に関し、特に、液晶ディスプレイ等の製
造に応用される薄膜トランジスタであって、焼損が生じ
にくく、その特性が均一化できる構造の薄膜トランジス
タと、その薄膜トランジスタを歩留まりを高く製造する
ための製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶ディスプレイの大型化に伴
い、表示応答性のよい薄膜トランジスタを用いたアクテ
ィブマトリックス方式による駆動デバイスが開発されて
いる。アクティブマトリックス方式の液晶ディスプレイ
では、液晶ディスプレイの各画素毎に駆動用トランジス
タを形成する必要があるが、この駆動用トランジスタと
して高速で動作することのできる多結晶シリコンを用い
た薄膜トランジスタの使用が望まれる。また、薄膜トラ
ンジスタを形成する絶縁性基板材としては、コスト面か
らガラス基板の使用が望まれるので、ガラス基板の上に
歩留まり良く、薄膜トランジスタを作製する技術の確立
が望まれる。
い、表示応答性のよい薄膜トランジスタを用いたアクテ
ィブマトリックス方式による駆動デバイスが開発されて
いる。アクティブマトリックス方式の液晶ディスプレイ
では、液晶ディスプレイの各画素毎に駆動用トランジス
タを形成する必要があるが、この駆動用トランジスタと
して高速で動作することのできる多結晶シリコンを用い
た薄膜トランジスタの使用が望まれる。また、薄膜トラ
ンジスタを形成する絶縁性基板材としては、コスト面か
らガラス基板の使用が望まれるので、ガラス基板の上に
歩留まり良く、薄膜トランジスタを作製する技術の確立
が望まれる。
【0003】従来における薄膜トランジスタの構造を、
まず説明する。図4は従来における多結晶シリコンの薄
膜トランジスタの構造の一例を示す断面図である。図4
に示すように、薄膜トランジスタの基本構造は、一つの
絶縁基板11上に形成された多結晶シリコンの島状の半
導体活性領域16の表面にゲート絶縁膜15を介してク
ロスオーバー状にゲート電極17が形成された構造とな
っている。
まず説明する。図4は従来における多結晶シリコンの薄
膜トランジスタの構造の一例を示す断面図である。図4
に示すように、薄膜トランジスタの基本構造は、一つの
絶縁基板11上に形成された多結晶シリコンの島状の半
導体活性領域16の表面にゲート絶縁膜15を介してク
ロスオーバー状にゲート電極17が形成された構造とな
っている。
【0004】このような薄膜トランジスタの基本構造で
は、ガラスあるいは石英などの基板材からなる絶縁基板
11上に多結晶シリコンの島状の半導体活性領域(以
下、ポリ・シリコン・アイランドと称する)16が形成
され、このポリ・シリコン・アイランド16を基本セル
としてゲート電極,ソース電極およびドレイン電極が接
続されてトランジスタが構成される。
は、ガラスあるいは石英などの基板材からなる絶縁基板
11上に多結晶シリコンの島状の半導体活性領域(以
下、ポリ・シリコン・アイランドと称する)16が形成
され、このポリ・シリコン・アイランド16を基本セル
としてゲート電極,ソース電極およびドレイン電極が接
続されてトランジスタが構成される。
【0005】ポリ・シリコン・アイランド16の形成
は、周知のリソグラフィ技術により行われ、このポリ・
シリコン・アイランド16の上にゲート絶縁膜15が形
成される。ゲート絶縁膜15としては例えばシリコン酸
化膜が使用される。ゲート絶縁膜15の更に上にゲート
電極17として、前記ゲート絶縁膜15を介して前記ポ
リ・シリコン・アイランドをクロスオーバーするよう
に、例えば多結晶シリコンのゲート層を配置して、ゲー
ト電極17を形成する。
は、周知のリソグラフィ技術により行われ、このポリ・
シリコン・アイランド16の上にゲート絶縁膜15が形
成される。ゲート絶縁膜15としては例えばシリコン酸
化膜が使用される。ゲート絶縁膜15の更に上にゲート
電極17として、前記ゲート絶縁膜15を介して前記ポ
リ・シリコン・アイランドをクロスオーバーするよう
に、例えば多結晶シリコンのゲート層を配置して、ゲー
ト電極17を形成する。
【0006】次に、ポリ・シリコン・アイランドにおけ
るソース領域およびドレイン領域の形成のため、ゲート
電極17をマスクとして、イオン注入を行い、ソース領
域およびドレイン領域を、ポリ・シリコン・アイランド
幅にそれぞれ形成する。その後に、ポリ・シリコン・ア
イランド16,ゲート絶縁膜15,およびゲート電極
(ポリ・シリコン層)17を層間絶縁膜14によって全
て覆い、層間絶縁膜14に各電極の配線を行うためのコ
ンタクトホールを開け、当該コンタクトホールに例えば
アルミ・シリコン等からなる導電材により配線18を各
電極に接続する。なお、層間絶縁膜14には、ゲート絶
縁膜15と同様に、例えばシリコン酸化膜が使用され
る。各電極の配線を行うためのコンタクトホールの形成
は、前記同様に周知のリソグラフィ技術によって行われ
る。
るソース領域およびドレイン領域の形成のため、ゲート
電極17をマスクとして、イオン注入を行い、ソース領
域およびドレイン領域を、ポリ・シリコン・アイランド
幅にそれぞれ形成する。その後に、ポリ・シリコン・ア
イランド16,ゲート絶縁膜15,およびゲート電極
(ポリ・シリコン層)17を層間絶縁膜14によって全
て覆い、層間絶縁膜14に各電極の配線を行うためのコ
ンタクトホールを開け、当該コンタクトホールに例えば
アルミ・シリコン等からなる導電材により配線18を各
電極に接続する。なお、層間絶縁膜14には、ゲート絶
縁膜15と同様に、例えばシリコン酸化膜が使用され
る。各電極の配線を行うためのコンタクトホールの形成
は、前記同様に周知のリソグラフィ技術によって行われ
る。
【0007】近年、紫外光パルスレーザのエキシマレー
ザが利用できるようになったため、非晶質シリコン薄膜
が紫外光を良く吸収する特性を有することを利用して、
ガラス基板上に多結晶薄膜トランジスタを作製する研究
が盛んに行なわれている。これは、紫外光パルスレーザ
のエキシマレーザを用いて、非晶質シリコン薄膜にレー
ザアニールを行うことにより、非晶質シリコンを多結晶
化して、多結晶シリコン薄膜を容易に形成できるように
なったためである。
ザが利用できるようになったため、非晶質シリコン薄膜
が紫外光を良く吸収する特性を有することを利用して、
ガラス基板上に多結晶薄膜トランジスタを作製する研究
が盛んに行なわれている。これは、紫外光パルスレーザ
のエキシマレーザを用いて、非晶質シリコン薄膜にレー
ザアニールを行うことにより、非晶質シリコンを多結晶
化して、多結晶シリコン薄膜を容易に形成できるように
なったためである。
【0008】このようなレーザアニールを利用した薄膜
トランジスタの製造方法の概略を次に説明する。図5〜
図11は、従来におけるレーザアニールを利用した薄膜
トランジスタの製造方法を各工程毎に順に示す説明図で
ある。まず、図5に示すように、ガラス基板51上に非
晶質シリコン層52を堆積し、これにレーザビームを照
射してレーザアニールを行う。レーザビームを一定時間
照射すると、図6に示すように、非晶質シリコン層52
が多結晶シリコン層53に再結晶化し、ガラス基板上5
1に多結晶シリコン層53を形成できる。
トランジスタの製造方法の概略を次に説明する。図5〜
図11は、従来におけるレーザアニールを利用した薄膜
トランジスタの製造方法を各工程毎に順に示す説明図で
ある。まず、図5に示すように、ガラス基板51上に非
晶質シリコン層52を堆積し、これにレーザビームを照
射してレーザアニールを行う。レーザビームを一定時間
照射すると、図6に示すように、非晶質シリコン層52
が多結晶シリコン層53に再結晶化し、ガラス基板上5
1に多結晶シリコン層53を形成できる。
【0009】次に、多結晶シリコン層53を島状にパタ
ーニングしてから、図7に示すように、ゲート絶縁膜5
4とゲート材料55を堆積する。そして、次に、図8に
示すように、ゲート材料55をパターニングして、ゲー
ト電極56を形成する。多結晶シリコン層53を半導体
活性領域として、ソース領域およびドレイン領域を形成
するため、図9に示すように、ゲート電極56をマスク
として多結晶シリコン層53に不純物を導入して、ソー
ス・ドレイン領域を形成する。そして、図10に示すよ
うに、全体を覆うように、層間絶縁膜57を堆積してか
ら、各電極からの配線を行うため、開口部58を形成す
る。そして、形成した開口部58に対して、電極配線5
9を形成し、最終的に、図11に示すような薄膜トラン
ジスタを形成する。
ーニングしてから、図7に示すように、ゲート絶縁膜5
4とゲート材料55を堆積する。そして、次に、図8に
示すように、ゲート材料55をパターニングして、ゲー
ト電極56を形成する。多結晶シリコン層53を半導体
活性領域として、ソース領域およびドレイン領域を形成
するため、図9に示すように、ゲート電極56をマスク
として多結晶シリコン層53に不純物を導入して、ソー
ス・ドレイン領域を形成する。そして、図10に示すよ
うに、全体を覆うように、層間絶縁膜57を堆積してか
ら、各電極からの配線を行うため、開口部58を形成す
る。そして、形成した開口部58に対して、電極配線5
9を形成し、最終的に、図11に示すような薄膜トラン
ジスタを形成する。
【0010】ところで、図4および図11に示すような
薄膜トランジスタの構造において、ガラスあるいは石英
からなる絶縁性基板11上に設けられた薄膜トランジス
タの放熱性は非常に悪い。例えば、絶縁性基板11とし
てガラス板を用いる場合、その熱伝導率が0.014w
/cm・degであり、シリコン単結晶基板等と比べて2けた
も低い。そのため、薄膜トランジスタは、動作時に発生
する熱の放熱効率が悪く、薄膜トランジスタの素子温度
の上昇による特性劣化や素子自体の焼損を招く恐れがあ
るという問題を有している。
薄膜トランジスタの構造において、ガラスあるいは石英
からなる絶縁性基板11上に設けられた薄膜トランジス
タの放熱性は非常に悪い。例えば、絶縁性基板11とし
てガラス板を用いる場合、その熱伝導率が0.014w
/cm・degであり、シリコン単結晶基板等と比べて2けた
も低い。そのため、薄膜トランジスタは、動作時に発生
する熱の放熱効率が悪く、薄膜トランジスタの素子温度
の上昇による特性劣化や素子自体の焼損を招く恐れがあ
るという問題を有している。
【0011】具体例で説明すると、実際に、チャネル幅
が50μmで、チャネル長が10μmのn型の薄膜トラ
ンジスタを形成し、当該薄膜トランジスタを40mWで
9時間駆動させた場合に、チャネルの温度は約200°
Cの上昇を示し、閾値電圧が約3v劣化する特性変化が
見られた。
が50μmで、チャネル長が10μmのn型の薄膜トラ
ンジスタを形成し、当該薄膜トランジスタを40mWで
9時間駆動させた場合に、チャネルの温度は約200°
Cの上昇を示し、閾値電圧が約3v劣化する特性変化が
見られた。
【0012】また、熱の放熱効率は、アイソレーション
された素子部分の放熱面積が小さいほど悪く、例えば、
図4に示すような構造の場合、半導体活性領域16の活
性層から絶縁性基板11を通して放熱されることになる
が、この部分の面積、すなわち、半導体活性領域となっ
ている部分の面積が小さい薄膜トランジスタは、放熱エ
リアが小さく、放熱性が悪い。このため、小さな消費電
力で焼損が起きるという問題を有している。
された素子部分の放熱面積が小さいほど悪く、例えば、
図4に示すような構造の場合、半導体活性領域16の活
性層から絶縁性基板11を通して放熱されることになる
が、この部分の面積、すなわち、半導体活性領域となっ
ている部分の面積が小さい薄膜トランジスタは、放熱エ
リアが小さく、放熱性が悪い。このため、小さな消費電
力で焼損が起きるという問題を有している。
【0013】このような問題に対して、半導体集積回路
装置の設計においては、放熱効率を考慮した設計が行な
われる。例えば、半導体集積回路装置の放熱効率を向上
させる技術として、特開平2−244738号公報に記
載の技術が挙げられる。同公報には、単結晶珪素基板と
半導体活性層との間に結晶性絶縁膜を形成し、放熱効率
を向上させる技術が提案されている。ここで提案されて
いる技術は、シリコン単結晶基板上に酸化珪素膜(Si
O2膜)を介して半導体素子を形成した場合、基板とし
て熱伝導性のよいシリコン単結晶基板を用いているが、
ここでの酸化珪素膜が半導体素子で発生した熱を基板に
逃がすのを妨げるので、酸化珪素膜に替えて、基板の熱
伝導率に近い(基板の熱伝導率よりも小さい)熱伝導率
の結晶性絶縁膜を形成し、放熱効率を向上させている。
装置の設計においては、放熱効率を考慮した設計が行な
われる。例えば、半導体集積回路装置の放熱効率を向上
させる技術として、特開平2−244738号公報に記
載の技術が挙げられる。同公報には、単結晶珪素基板と
半導体活性層との間に結晶性絶縁膜を形成し、放熱効率
を向上させる技術が提案されている。ここで提案されて
いる技術は、シリコン単結晶基板上に酸化珪素膜(Si
O2膜)を介して半導体素子を形成した場合、基板とし
て熱伝導性のよいシリコン単結晶基板を用いているが、
ここでの酸化珪素膜が半導体素子で発生した熱を基板に
逃がすのを妨げるので、酸化珪素膜に替えて、基板の熱
伝導率に近い(基板の熱伝導率よりも小さい)熱伝導率
の結晶性絶縁膜を形成し、放熱効率を向上させている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、ガラス
あるいは石英からなる絶縁性基板上に設けられた薄膜ト
ランジスタの放熱性は非常に悪く、例えば、ガラス基板
の熱伝導率が0.014w/cm・degであり、シリコン基
板等と比べて熱伝導率が2桁も低い。そのため、ガラス
板上に形成された薄膜トランジスタは、動作時に発生す
る熱の放熱効率が悪く、薄膜トランジスタの素子温度の
上昇や素子自体の焼損を招く恐れがあるという問題を有
している。また、薄膜トランジスタを液晶ディスプレイ
の駆動デバイスとして応用する場合、ディスプレイの解
像度を向上させるため、薄膜トランジスタ自体を小さく
形成することが所望されるが、この場合、薄膜トランジ
スタの大きさを小さくするほど放熱効率が悪くなり、素
子自体の焼損を招く、このため、素子の微細化が十分に
行えず、液晶ディスプレイの解像度を向上させることが
できないという問題がある。
あるいは石英からなる絶縁性基板上に設けられた薄膜ト
ランジスタの放熱性は非常に悪く、例えば、ガラス基板
の熱伝導率が0.014w/cm・degであり、シリコン基
板等と比べて熱伝導率が2桁も低い。そのため、ガラス
板上に形成された薄膜トランジスタは、動作時に発生す
る熱の放熱効率が悪く、薄膜トランジスタの素子温度の
上昇や素子自体の焼損を招く恐れがあるという問題を有
している。また、薄膜トランジスタを液晶ディスプレイ
の駆動デバイスとして応用する場合、ディスプレイの解
像度を向上させるため、薄膜トランジスタ自体を小さく
形成することが所望されるが、この場合、薄膜トランジ
スタの大きさを小さくするほど放熱効率が悪くなり、素
子自体の焼損を招く、このため、素子の微細化が十分に
行えず、液晶ディスプレイの解像度を向上させることが
できないという問題がある。
【0015】また、従来の図5〜図11に示すような薄
膜トランジスタの製造方法においては、製造工程におけ
る熱ストレス,歪に対する配慮がなされておらず、次の
ような問題点も存在している。すなわち、熱伝導率が大
きくないガラス基板51上に直接に非晶質シリコン層5
2を堆積し、これにレーザビームで照射して多結晶化
し、多結晶シリコン層53を形成するが、この際、レー
ザビームのスポット面内での熱の分布がスポット中央部
および端部で高くなるため、溶融したシリコンの冷却温
度に不均一が生じ、その結果として、均質な多結晶シリ
コン層53を得ることができないという問題である。
膜トランジスタの製造方法においては、製造工程におけ
る熱ストレス,歪に対する配慮がなされておらず、次の
ような問題点も存在している。すなわち、熱伝導率が大
きくないガラス基板51上に直接に非晶質シリコン層5
2を堆積し、これにレーザビームで照射して多結晶化
し、多結晶シリコン層53を形成するが、この際、レー
ザビームのスポット面内での熱の分布がスポット中央部
および端部で高くなるため、溶融したシリコンの冷却温
度に不均一が生じ、その結果として、均質な多結晶シリ
コン層53を得ることができないという問題である。
【0016】また、非晶質シリコン層を島状にパターン
ニングした後、レーザアニールを行う場合には、島状の
非晶質シリコン層の周辺部はシリコン酸化膜などの熱伝
導率の低い絶縁層と接しているために、熱が逃げにく
く、熱分布の不均一の生じ、冷却速度の不均一が生じ
る。このため、均質な多結晶シリコンを作成できないと
いう問題点もある。
ニングした後、レーザアニールを行う場合には、島状の
非晶質シリコン層の周辺部はシリコン酸化膜などの熱伝
導率の低い絶縁層と接しているために、熱が逃げにく
く、熱分布の不均一の生じ、冷却速度の不均一が生じ
る。このため、均質な多結晶シリコンを作成できないと
いう問題点もある。
【0017】更に、また、ガラス基板51の温度上昇変
化による伸縮により、多結晶シリコン層53に熱ストレ
スがかかり、シリコン層の膜質を劣化させるという問題
点も存在している。特に、ソース・ドレイン領域に導入
された不純物の活性化のためにレーザアニールを用いる
場合にも、島状の多結晶シリコンの周辺部で熱が逃げに
くいことから熱の集中が起こり、均一なソース・ドレイ
ン領域を形成することができないという問題点がある。
化による伸縮により、多結晶シリコン層53に熱ストレ
スがかかり、シリコン層の膜質を劣化させるという問題
点も存在している。特に、ソース・ドレイン領域に導入
された不純物の活性化のためにレーザアニールを用いる
場合にも、島状の多結晶シリコンの周辺部で熱が逃げに
くいことから熱の集中が起こり、均一なソース・ドレイ
ン領域を形成することができないという問題点がある。
【0018】本発明は、上記のような問題を解決するた
めになされたものであり、本発明の第1の目的は、素子
面積を小さくしても焼損が生じにくく、その特性が均一
化できる構造の薄膜トランジスタを提供することにあ
る。また、本発明の第2の目的は、製造工程における熱
分布を均一化し、熱ストレス,歪の影響を受けることな
く、薄膜トランジスタを歩留まりを高く製造するための
製造方法を提供することにある。更に、本発明の第3の
目的は、液晶ディスプレイ等の製造に応用される微細な
構造の薄膜トランジスタの歩留まりを高く製造するため
改良技術を提供することにある。
めになされたものであり、本発明の第1の目的は、素子
面積を小さくしても焼損が生じにくく、その特性が均一
化できる構造の薄膜トランジスタを提供することにあ
る。また、本発明の第2の目的は、製造工程における熱
分布を均一化し、熱ストレス,歪の影響を受けることな
く、薄膜トランジスタを歩留まりを高く製造するための
製造方法を提供することにある。更に、本発明の第3の
目的は、液晶ディスプレイ等の製造に応用される微細な
構造の薄膜トランジスタの歩留まりを高く製造するため
改良技術を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記のような目的を達成
するため、本発明の第1の特徴による薄膜トランジスタ
は、絶縁性基板(1)と、前記絶縁性基板(1)上に形
成された熱伝導率が前記絶縁性基板よりも大きな熱導伝
層(2)と、前記熱導伝層(2)の上に形成された半導
体活性領域の島状多結晶シリコン層(6)と、前記島状
多結晶シリコン層の表面に絶縁層を介して形成されたゲ
ート電極(7)と、前記半導体活性領域の島状多結晶シ
リコン層(6)に形成されたソース電極およびドレイン
電極とから構成されていることを特徴とする。
するため、本発明の第1の特徴による薄膜トランジスタ
は、絶縁性基板(1)と、前記絶縁性基板(1)上に形
成された熱伝導率が前記絶縁性基板よりも大きな熱導伝
層(2)と、前記熱導伝層(2)の上に形成された半導
体活性領域の島状多結晶シリコン層(6)と、前記島状
多結晶シリコン層の表面に絶縁層を介して形成されたゲ
ート電極(7)と、前記半導体活性領域の島状多結晶シ
リコン層(6)に形成されたソース電極およびドレイン
電極とから構成されていることを特徴とする。
【0020】また、本発明の第2の特徴による薄膜トラ
ンジスタの構造では、前記熱伝導層と前記半導体活性領
域の島状多結晶シリコン層との間に1層以上の絶縁層を
存在させることを特徴とする。
ンジスタの構造では、前記熱伝導層と前記半導体活性領
域の島状多結晶シリコン層との間に1層以上の絶縁層を
存在させることを特徴とする。
【0021】本発明の第3の特徴による薄膜トランジス
タの製造方法では、絶縁性基板上に非晶質シリコン層を
堆積する工程と、前記非晶質シリコン層ヘレーザビーム
を照射して多結晶シリコン層に再結晶化する工程とを具
備する薄膜トランジスタの製造方法において、多結晶シ
リコン層に再結晶化する工程の前に、前記絶縁性基板よ
りも熱伝導率が大きい熱伝導層を、前記絶縁性基板と前
記非晶質シリコン層との間に形成する工程を具備するこ
とを特徴とする。
タの製造方法では、絶縁性基板上に非晶質シリコン層を
堆積する工程と、前記非晶質シリコン層ヘレーザビーム
を照射して多結晶シリコン層に再結晶化する工程とを具
備する薄膜トランジスタの製造方法において、多結晶シ
リコン層に再結晶化する工程の前に、前記絶縁性基板よ
りも熱伝導率が大きい熱伝導層を、前記絶縁性基板と前
記非晶質シリコン層との間に形成する工程を具備するこ
とを特徴とする。
【0022】更に、本発明の第4の特徴による薄膜トラ
ンジスタの製造方法では、絶縁性基板上に非晶質シリコ
ン層を堆積する工程と、前記非晶質シリコン層を加熱し
て多結晶シリコン層に再結晶化する工程と、前記多結晶
シリコン層に導入された不純物をドープし、ソース領域
およびドレイン領域を形成し、該ソース領域およびドレ
イン領域を島状多結晶シリコン層に導入された不純物の
レーザアニールにより活性化する工程とを具備する薄膜
トランジスタの製造方法において、レーザアニールによ
り活性化する工程の前に、前記絶縁性基板よりも熱伝導
率が大きい熱伝導層を、前記絶縁性基板と前記非晶質シ
リコン層との間に形成する工程を具備することを特徴と
する。
ンジスタの製造方法では、絶縁性基板上に非晶質シリコ
ン層を堆積する工程と、前記非晶質シリコン層を加熱し
て多結晶シリコン層に再結晶化する工程と、前記多結晶
シリコン層に導入された不純物をドープし、ソース領域
およびドレイン領域を形成し、該ソース領域およびドレ
イン領域を島状多結晶シリコン層に導入された不純物の
レーザアニールにより活性化する工程とを具備する薄膜
トランジスタの製造方法において、レーザアニールによ
り活性化する工程の前に、前記絶縁性基板よりも熱伝導
率が大きい熱伝導層を、前記絶縁性基板と前記非晶質シ
リコン層との間に形成する工程を具備することを特徴と
する。
【0023】
【作用】本発明の第1の特徴による薄膜トランジスタに
おいては、絶縁性基板(1)上に熱伝導率の大きな熱導
伝層(2)を形成して、当該熱導伝層の上に半導体活性
領域の島状多結晶シリコン層からなる薄膜トランジスタ
を形成する。このように形成された構造の薄膜トランジ
スタからの動作時における放熱は、半導体活性領域の島
状多結晶シリコン層の直下の部分からだけでなく、熱導
伝層(2)の膜の中を絶縁基板と平行に伝わって放熱す
る。このため、熱伝導率の高い熱伝導層(2)の膜を介
して伝達する分だけ、放熱面積が大きくなり、従来の薄
膜トランジスタに比較して放熱特性が向上する。また、
焼損が焼損が生じにくく、動作時に局部的に高温となる
ことがなく、特性が均一化する。
おいては、絶縁性基板(1)上に熱伝導率の大きな熱導
伝層(2)を形成して、当該熱導伝層の上に半導体活性
領域の島状多結晶シリコン層からなる薄膜トランジスタ
を形成する。このように形成された構造の薄膜トランジ
スタからの動作時における放熱は、半導体活性領域の島
状多結晶シリコン層の直下の部分からだけでなく、熱導
伝層(2)の膜の中を絶縁基板と平行に伝わって放熱す
る。このため、熱伝導率の高い熱伝導層(2)の膜を介
して伝達する分だけ、放熱面積が大きくなり、従来の薄
膜トランジスタに比較して放熱特性が向上する。また、
焼損が焼損が生じにくく、動作時に局部的に高温となる
ことがなく、特性が均一化する。
【0024】また、本発明の第2の特徴による薄膜トラ
ンジスタの構造においては、必要に応じて、前記熱伝導
層と前記半導体活性領域の島状多結晶シリコン層との間
に1層以上の絶縁層が存在する構造とする。この構造に
よれば、熱伝導層と多結晶シリコン層との間に絶縁層を
介した構造となるので、放熱に関しては絶縁層を介した
1層分だけ劣るものの、熱伝導層の材質によってはそれ
が不純物として多結晶シリコン層に拡散してくる可能性
があるので、この不純物の拡散を防止することができ、
熱伝導層として使用できる材料の選択範囲が広がる。ま
た、絶縁層を薄く形成すれば、熱抵抗はそれほど大きく
ならず、十分な放熱効果を確保できる。
ンジスタの構造においては、必要に応じて、前記熱伝導
層と前記半導体活性領域の島状多結晶シリコン層との間
に1層以上の絶縁層が存在する構造とする。この構造に
よれば、熱伝導層と多結晶シリコン層との間に絶縁層を
介した構造となるので、放熱に関しては絶縁層を介した
1層分だけ劣るものの、熱伝導層の材質によってはそれ
が不純物として多結晶シリコン層に拡散してくる可能性
があるので、この不純物の拡散を防止することができ、
熱伝導層として使用できる材料の選択範囲が広がる。ま
た、絶縁層を薄く形成すれば、熱抵抗はそれほど大きく
ならず、十分な放熱効果を確保できる。
【0025】本発明の第3の特徴による薄膜トランジス
タの製造方法では、絶縁性基板上に非晶質シリコン層を
堆積する工程と、前記非晶質シリコン層ヘレーザビーム
を照射して多結晶シリコン層に再結晶化する工程とを含
んで薄膜トランジスタを製造する場合、非晶質シリコン
層を多結晶シリコン層に再結晶化する工程の前に、絶縁
性基板よりも熱伝導率が大きい熱伝導層を前記絶縁性基
板と前記非晶質シリコン層との間に形成する工程を行
う。このように、ここでの製造方法においては、多結晶
シリコン層の再結晶化のため加熱する前の工程におい
て、熱伝導層を形成しておくので、この熱伝導層によ
り、熱分布が均一化し、冷却速度が均一化し、均質な多
結晶シリコンを作成できる。また、熱分布の不均一によ
る熱ストレス,歪み等を押えることができる。
タの製造方法では、絶縁性基板上に非晶質シリコン層を
堆積する工程と、前記非晶質シリコン層ヘレーザビーム
を照射して多結晶シリコン層に再結晶化する工程とを含
んで薄膜トランジスタを製造する場合、非晶質シリコン
層を多結晶シリコン層に再結晶化する工程の前に、絶縁
性基板よりも熱伝導率が大きい熱伝導層を前記絶縁性基
板と前記非晶質シリコン層との間に形成する工程を行
う。このように、ここでの製造方法においては、多結晶
シリコン層の再結晶化のため加熱する前の工程におい
て、熱伝導層を形成しておくので、この熱伝導層によ
り、熱分布が均一化し、冷却速度が均一化し、均質な多
結晶シリコンを作成できる。また、熱分布の不均一によ
る熱ストレス,歪み等を押えることができる。
【0026】また、ここでの膜膜トランジスタの製造方
法においては、絶縁性基板上に熱伝導率が前記絶縁性基
板よりも大きな熱伝導層を形成するので、後に続く薄膜
トランジスタを製造する各工程において、熱ストレスお
よび熱歪などが抑えられ、レーザアニールを行う場合に
も、熱伝導層の膜を介して放熱が行なわれるので、局部
的に熱がこもることがない。また、熱伝導層の膜を介し
てレーザビームのスポット内での温度差を緩和すること
ができ、均質な多結晶シリコン層を形成することができ
る。このため、作製した薄膜トランジスタの特性が向上
する。
法においては、絶縁性基板上に熱伝導率が前記絶縁性基
板よりも大きな熱伝導層を形成するので、後に続く薄膜
トランジスタを製造する各工程において、熱ストレスお
よび熱歪などが抑えられ、レーザアニールを行う場合に
も、熱伝導層の膜を介して放熱が行なわれるので、局部
的に熱がこもることがない。また、熱伝導層の膜を介し
てレーザビームのスポット内での温度差を緩和すること
ができ、均質な多結晶シリコン層を形成することができ
る。このため、作製した薄膜トランジスタの特性が向上
する。
【0027】本発明の第4の特徴による薄膜トランジス
タの製造方法では、絶縁性基板上に非晶質シリコン層を
堆積する工程と、前記非晶質シリコン層を加熱して多結
晶シリコン層に再結晶化する工程と、前記多結晶シリコ
ン層に導入された不純物をドープし、ソース領域および
ドレイン領域を形成し、該ソース領域およびドレイン領
域を島状多結晶シリコン層に導入された不純物のレーザ
アニールにより活性化する工程とを含んで薄膜トランジ
スタを製造する場合に、レーザアニールにより活性化す
る工程の前に、前記絶縁性基板よりも熱伝導率が大きい
熱伝導層を前記絶縁性基板と前記非晶質シリコン層との
間に形成する。
タの製造方法では、絶縁性基板上に非晶質シリコン層を
堆積する工程と、前記非晶質シリコン層を加熱して多結
晶シリコン層に再結晶化する工程と、前記多結晶シリコ
ン層に導入された不純物をドープし、ソース領域および
ドレイン領域を形成し、該ソース領域およびドレイン領
域を島状多結晶シリコン層に導入された不純物のレーザ
アニールにより活性化する工程とを含んで薄膜トランジ
スタを製造する場合に、レーザアニールにより活性化す
る工程の前に、前記絶縁性基板よりも熱伝導率が大きい
熱伝導層を前記絶縁性基板と前記非晶質シリコン層との
間に形成する。
【0028】このように、ソース領域およびドレイン領
域の活性化のためレーザアニールを行う前に、熱伝導層
を形成しておくので、レーザアニールでレーザを照射し
た際にも、熱伝導層によりレーザビームのスポット内で
の温度差を緩和することができ、例えば、島状多結晶シ
リコン層の端部での熱伝導率の違いによる熱の集中を避
けることができる。このため、均質なソース領域および
ドレイン領域を作成することができ、作成した薄膜トラ
ンジスタの特性が向上し、更には均一な画素特性を持っ
た液晶ディスプレイデバイスを製造することができる。
域の活性化のためレーザアニールを行う前に、熱伝導層
を形成しておくので、レーザアニールでレーザを照射し
た際にも、熱伝導層によりレーザビームのスポット内で
の温度差を緩和することができ、例えば、島状多結晶シ
リコン層の端部での熱伝導率の違いによる熱の集中を避
けることができる。このため、均質なソース領域および
ドレイン領域を作成することができ、作成した薄膜トラ
ンジスタの特性が向上し、更には均一な画素特性を持っ
た液晶ディスプレイデバイスを製造することができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて具体的
に説明する。図1は本発明の一実施例にかかる薄膜トラ
ンジスタの構造を説明する断面図である。図1(A)に
本発明の第1の特徴による薄膜トランジスタの構造の断
面図を示し、図1(B)に本発明の第2の特徴による薄
膜トランジスタの構造の断面図を示している。ここでの
薄膜トランジスタの構造では、基本的には、図1(A)
に示すように、ガラスあるいは石英等の絶縁性材料から
なる絶縁性基板1のすぐ上に熱伝導率の高い熱導伝層2
を設けて、薄膜トランジスタを構成している。この熱導
伝層2としては、例えば、熱伝導率が高く、十分に絶縁
耐力のあるダイアモンド膜(熱伝導率k=6.6w/cm・d
eg,体積抵抗率ρ=5×1014Ω・cm)が用いられる。
この熱導伝層2の上に、薄膜トランジスタの半導体活性
領域となる活性層6を、多結晶シリコンにより形成し
て、更にその上にゲート絶縁膜5およびゲート電極7を
形成する。更に、その上から薄膜トランジスタの全体を
覆うように層間絶縁膜4を形成する。薄膜トランジスタ
の電気的配線を行うため、層間絶縁膜4の所定部分にコ
ンタクトホールが設けられ、そこのアルニウムなどで配
線8を行い、薄膜トランジスタが完成される。
に説明する。図1は本発明の一実施例にかかる薄膜トラ
ンジスタの構造を説明する断面図である。図1(A)に
本発明の第1の特徴による薄膜トランジスタの構造の断
面図を示し、図1(B)に本発明の第2の特徴による薄
膜トランジスタの構造の断面図を示している。ここでの
薄膜トランジスタの構造では、基本的には、図1(A)
に示すように、ガラスあるいは石英等の絶縁性材料から
なる絶縁性基板1のすぐ上に熱伝導率の高い熱導伝層2
を設けて、薄膜トランジスタを構成している。この熱導
伝層2としては、例えば、熱伝導率が高く、十分に絶縁
耐力のあるダイアモンド膜(熱伝導率k=6.6w/cm・d
eg,体積抵抗率ρ=5×1014Ω・cm)が用いられる。
この熱導伝層2の上に、薄膜トランジスタの半導体活性
領域となる活性層6を、多結晶シリコンにより形成し
て、更にその上にゲート絶縁膜5およびゲート電極7を
形成する。更に、その上から薄膜トランジスタの全体を
覆うように層間絶縁膜4を形成する。薄膜トランジスタ
の電気的配線を行うため、層間絶縁膜4の所定部分にコ
ンタクトホールが設けられ、そこのアルニウムなどで配
線8を行い、薄膜トランジスタが完成される。
【0030】基板上に作成した半導体活性領域となる活
性層6の保護のため、全体を覆うように形成され層間絶
縁膜4の熱抵抗は比較的に高く、この薄膜トランジスタ
の動作時に、活性層6から発生した熱は、熱伝導率の高
い熱導伝層2を介して絶縁性基板1上に拡散されて放熱
される。この熱導伝層2は、絶縁基板1よりも熱伝導率
が高いため、主に絶縁性基板1と平行な方向へ熱が伝導
する。その後、熱は絶縁性基板1へ放出されるが、熱が
熱導伝層2の中を絶縁基板1と平行に伝達された分、放
出される部分の面積が広げられる。
性層6の保護のため、全体を覆うように形成され層間絶
縁膜4の熱抵抗は比較的に高く、この薄膜トランジスタ
の動作時に、活性層6から発生した熱は、熱伝導率の高
い熱導伝層2を介して絶縁性基板1上に拡散されて放熱
される。この熱導伝層2は、絶縁基板1よりも熱伝導率
が高いため、主に絶縁性基板1と平行な方向へ熱が伝導
する。その後、熱は絶縁性基板1へ放出されるが、熱が
熱導伝層2の中を絶縁基板1と平行に伝達された分、放
出される部分の面積が広げられる。
【0031】ところで、この薄膜トランジスタの構造で
は、ガラスあるいは石英等の絶縁性材料からなる絶縁性
基板1のすぐ上に熱伝導率の高い熱導伝層2を設けて、
薄膜トランジスタを構成するが、熱導伝層2としては、
熱伝導率が比較的に高く、しかも膜を形成し易い、アモ
ルファス・シリコンを用いる場合、アモルファス・シリ
コンの膜では、十分な絶縁抵抗率が得られないため、図
1(B)に示すような構造として、熱導伝層2の上に絶
縁抵抗率の高いシリコン酸化膜(SiOx)等の絶縁膜
3を形成する。絶縁膜3は、熱伝導率が低くても十分に
絶縁耐力を得て熱が十分に伝導する程度の厚さに形成す
る。そして、更に絶縁膜3上に薄膜トランジスタの半導
体活性領域となる活性層6を形成し、ゲート絶縁膜5お
よびゲート電極7を形成して薄膜トランジスタを形成す
る。
は、ガラスあるいは石英等の絶縁性材料からなる絶縁性
基板1のすぐ上に熱伝導率の高い熱導伝層2を設けて、
薄膜トランジスタを構成するが、熱導伝層2としては、
熱伝導率が比較的に高く、しかも膜を形成し易い、アモ
ルファス・シリコンを用いる場合、アモルファス・シリ
コンの膜では、十分な絶縁抵抗率が得られないため、図
1(B)に示すような構造として、熱導伝層2の上に絶
縁抵抗率の高いシリコン酸化膜(SiOx)等の絶縁膜
3を形成する。絶縁膜3は、熱伝導率が低くても十分に
絶縁耐力を得て熱が十分に伝導する程度の厚さに形成す
る。そして、更に絶縁膜3上に薄膜トランジスタの半導
体活性領域となる活性層6を形成し、ゲート絶縁膜5お
よびゲート電極7を形成して薄膜トランジスタを形成す
る。
【0032】この場合の薄膜トランジスタの構造では、
その動作時に、活性層6から発生した熱は、絶縁膜3を
通って熱伝導率の高い熱導伝層2のアモルファス・シリ
コン膜に達する。このアモルファス・シリコン膜は、絶
縁基板1よりも熱伝導率が高いため、主に絶縁性基板1
と平行な方向へ熱が伝導し、その後、熱は絶縁性基板1
へ放出される。熱が熱導伝層2のアモルファス・シリコ
ン膜内を絶縁基板1と平行に伝達された分、放熱される
部分の面積が広がる効果がある。図1(A)の構造の薄
膜トランジスタの構造と比ベて、図1(B)の構造の薄
膜トランジスタの構造では、熱伝導層2と半導体活性領
域となる活性層6との間に絶縁層を介した構造となるの
で、放熱に関しては絶縁層3を介した1層分だけ劣るも
のの、熱伝導層の材質によってはそれが不純物として多
結晶シリコン層に拡散してくる可能性があるが、この不
純物の拡散を防止することができる。このため、熱伝導
層として使用できる材料の選択範囲が広がる。この場
合、絶縁層3を薄く形成すれば、熱抵抗はそれほど大き
くならず、十分な放熱効果を確保できる。
その動作時に、活性層6から発生した熱は、絶縁膜3を
通って熱伝導率の高い熱導伝層2のアモルファス・シリ
コン膜に達する。このアモルファス・シリコン膜は、絶
縁基板1よりも熱伝導率が高いため、主に絶縁性基板1
と平行な方向へ熱が伝導し、その後、熱は絶縁性基板1
へ放出される。熱が熱導伝層2のアモルファス・シリコ
ン膜内を絶縁基板1と平行に伝達された分、放熱される
部分の面積が広がる効果がある。図1(A)の構造の薄
膜トランジスタの構造と比ベて、図1(B)の構造の薄
膜トランジスタの構造では、熱伝導層2と半導体活性領
域となる活性層6との間に絶縁層を介した構造となるの
で、放熱に関しては絶縁層3を介した1層分だけ劣るも
のの、熱伝導層の材質によってはそれが不純物として多
結晶シリコン層に拡散してくる可能性があるが、この不
純物の拡散を防止することができる。このため、熱伝導
層として使用できる材料の選択範囲が広がる。この場
合、絶縁層3を薄く形成すれば、熱抵抗はそれほど大き
くならず、十分な放熱効果を確保できる。
【0033】このようにため、図1(A)および図1
(B)に示すような薄膜トランジスタの構造では、活性
層6からの放熱エリアが、従来例と比べて大きくなり、
熱放出の効率が改善されることになる。また、熱導伝層
2の膜厚は、厚いほど熱放出の効率はよくなるが、絶縁
性基板1との熱膨張率の違いから来るストレスを考慮し
て、10μm以下の膜厚とするのが望ましい。また、熱
導伝層2として、絶縁性の優れた膜(ダイヤモンド膜な
ど)を使用すれば、図1(A)に示すような構造とな
り、絶縁膜3を設けなくても良いため、製造プロセスが
簡便となる。また、扱いが容易で、熱伝導率が比較的に
高い、アモルファス・シリコン膜を用いる場合には、図
1(B)に示すような構造となり、絶縁膜3を設ける構
造となるが、いずれの構造によっても、熱導伝層2が設
けられることにより、熱ストレスを減少できると共に、
熱導伝層2の膜厚分と熱導伝層2による熱活性の減少に
より絶縁性基板1に含まれている不純物が活性層6に侵
入するのを防止する。
(B)に示すような薄膜トランジスタの構造では、活性
層6からの放熱エリアが、従来例と比べて大きくなり、
熱放出の効率が改善されることになる。また、熱導伝層
2の膜厚は、厚いほど熱放出の効率はよくなるが、絶縁
性基板1との熱膨張率の違いから来るストレスを考慮し
て、10μm以下の膜厚とするのが望ましい。また、熱
導伝層2として、絶縁性の優れた膜(ダイヤモンド膜な
ど)を使用すれば、図1(A)に示すような構造とな
り、絶縁膜3を設けなくても良いため、製造プロセスが
簡便となる。また、扱いが容易で、熱伝導率が比較的に
高い、アモルファス・シリコン膜を用いる場合には、図
1(B)に示すような構造となり、絶縁膜3を設ける構
造となるが、いずれの構造によっても、熱導伝層2が設
けられることにより、熱ストレスを減少できると共に、
熱導伝層2の膜厚分と熱導伝層2による熱活性の減少に
より絶縁性基板1に含まれている不純物が活性層6に侵
入するのを防止する。
【0034】次に、このような薄膜トランジスタを製造
する製造方法を説明する。図2は本発明にかかる薄膜ト
ランジスタの製造方法の第1の実施例による製造工程を
各工程毎に説明する図である。ここでは、図1(B)に
示す構造の薄膜トランジスタを製造する場合を例として
説明する。なお、図1(A)に示す構造の薄膜トランジ
スタを製造する場合には絶縁層3を形成する工程を省い
た製造工程となる。
する製造方法を説明する。図2は本発明にかかる薄膜ト
ランジスタの製造方法の第1の実施例による製造工程を
各工程毎に説明する図である。ここでは、図1(B)に
示す構造の薄膜トランジスタを製造する場合を例として
説明する。なお、図1(A)に示す構造の薄膜トランジ
スタを製造する場合には絶縁層3を形成する工程を省い
た製造工程となる。
【0035】先ず、図2(A)に示すように、ガラスあ
るいは石英などの絶縁材料からなる絶縁性基板1上に熱
導伝層2として、CVD法により熱伝導率の高い材料の
例えばアモルファス・シリコン、またはポリ・シリコン
等の膜を約10μmの厚さで着膜する。ここでは、熱導
伝層2として、アモルファス・シリコンまたはポリ・シ
リコン等を用いるため、その絶縁耐力を十分として、し
かも絶縁性基板1と熱導伝層2からの不純物の拡散によ
る薄膜トランジスタの活性層6の性能劣化を防くため、
熱導伝層2のアモルファス・シリコン膜の上に、100
0〜4000Åのシリコン酸化膜(SiO2)からなる
絶縁膜3を形成する。次に、絶縁膜3の上に薄膜トラン
ジスタの活性層6として、例えば、アモルファス・シリ
コン膜を1000Åの厚さで形成する。その後、アモル
ファス・シリコン膜は、アニールを行いポリ・シリコン
とする。なお、ここでのソース領域およびドレイン領域
となる活性層6の形成は、例えば、エキシマレーザを用
いたレーザアニールにより行い、ポリ・シリコンとする
こともできる。
るいは石英などの絶縁材料からなる絶縁性基板1上に熱
導伝層2として、CVD法により熱伝導率の高い材料の
例えばアモルファス・シリコン、またはポリ・シリコン
等の膜を約10μmの厚さで着膜する。ここでは、熱導
伝層2として、アモルファス・シリコンまたはポリ・シ
リコン等を用いるため、その絶縁耐力を十分として、し
かも絶縁性基板1と熱導伝層2からの不純物の拡散によ
る薄膜トランジスタの活性層6の性能劣化を防くため、
熱導伝層2のアモルファス・シリコン膜の上に、100
0〜4000Åのシリコン酸化膜(SiO2)からなる
絶縁膜3を形成する。次に、絶縁膜3の上に薄膜トラン
ジスタの活性層6として、例えば、アモルファス・シリ
コン膜を1000Åの厚さで形成する。その後、アモル
ファス・シリコン膜は、アニールを行いポリ・シリコン
とする。なお、ここでのソース領域およびドレイン領域
となる活性層6の形成は、例えば、エキシマレーザを用
いたレーザアニールにより行い、ポリ・シリコンとする
こともできる。
【0036】活性層6は、リソグラフィ技術によってパ
ターンニングした後、図2(B)に示すように、更にそ
の上にゲート絶縁膜5を1000Åの厚さで形成する。
このゲート絶縁膜5の上には、更にゲート電極材料を3
000Åの厚さに形成する。次に、パターンニングして
ゲート電極7を形成した後、ゲート電極7をマスクとし
て、活性層6にB+ またはP+ をイオン注入し、ソース
領域およびドレイン領域を形成する。
ターンニングした後、図2(B)に示すように、更にそ
の上にゲート絶縁膜5を1000Åの厚さで形成する。
このゲート絶縁膜5の上には、更にゲート電極材料を3
000Åの厚さに形成する。次に、パターンニングして
ゲート電極7を形成した後、ゲート電極7をマスクとし
て、活性層6にB+ またはP+ をイオン注入し、ソース
領域およびドレイン領域を形成する。
【0037】そして、最後に、図2(C)に示すよう
に、層間絶縁膜4を8000Åの厚さに形成し、層間絶
縁膜4の所定位置にリソグラフィ技術により、コンタク
トホール(開口部)を形成し、このコンタクトホールに
導電材料を堆積してソース領域およびドレイン領域から
配線8によって電極を引き出す。
に、層間絶縁膜4を8000Åの厚さに形成し、層間絶
縁膜4の所定位置にリソグラフィ技術により、コンタク
トホール(開口部)を形成し、このコンタクトホールに
導電材料を堆積してソース領域およびドレイン領域から
配線8によって電極を引き出す。
【0038】図3は薄膜トランジスタが動作中のジュー
ル熱によって焼損する場合の消費電力と素子面積と関係
を本発明と従来例と比較のために示すグラフである。こ
のグラフは、薄膜トランジスタの素子面積と、薄膜トラ
ンジスタの焼損が発生する消費電力(mW)との関係を
示す実験データを基にして表している。図3から理解さ
れるように、本発明による構造を持つ薄膜トランジスタ
の放熱効率は、従来例より明らかに改善され、従来例に
示すものより十分に焼損に耐えられるように消費電力値
が向上している。
ル熱によって焼損する場合の消費電力と素子面積と関係
を本発明と従来例と比較のために示すグラフである。こ
のグラフは、薄膜トランジスタの素子面積と、薄膜トラ
ンジスタの焼損が発生する消費電力(mW)との関係を
示す実験データを基にして表している。図3から理解さ
れるように、本発明による構造を持つ薄膜トランジスタ
の放熱効率は、従来例より明らかに改善され、従来例に
示すものより十分に焼損に耐えられるように消費電力値
が向上している。
【0039】ここでの製造方法のプロセスの実施例で説
明したように、薄膜トランジスタの放熱効率を改善する
ため、熱伝導層2として熱伝導率の高いアモルファス・
シリコンまたはポリ・シリコン膜を用いる場合について
は、熱伝導層2が十分な絶縁性部材でないため、薄膜ト
ランジスタを形成する基部の絶縁性を確保する絶縁層を
設ける。このため、薄膜トランジスタは、図1(B)に
より説明したような構造をとり、アモルファス・シリコ
ンやポリ・シリコン膜の熱伝導層2の上に、更に、絶縁
膜3を形成することを必要とする。しかし、熱伝導層2
として、熱伝導率が高く、かつ絶縁性のある材料を用い
る場合には、図1(A)により説明したような構造をと
ることができ、製造プロセスは絶縁層3を形成しない分
だけ簡略化される。このような熱伝導率が高く、かつ絶
縁性である絶縁性材料としては、ダイアモンド膜(熱伝
導率k=6.6w/cm・deg,体積抵抗率ρ=5×1014Ω
・cm),酸化アルニウム膜(Al2O3膜:熱伝導率k=
0.26w/cm・deg,体積抵抗率ρ=1014〜1015Ω・c
m),または酸化チタン膜(TiO2膜:熱伝導率k=0.
12w/cm・deg,体積抵抗率ρ=1012〜1014Ω・cm)
等を用いることができる。
明したように、薄膜トランジスタの放熱効率を改善する
ため、熱伝導層2として熱伝導率の高いアモルファス・
シリコンまたはポリ・シリコン膜を用いる場合について
は、熱伝導層2が十分な絶縁性部材でないため、薄膜ト
ランジスタを形成する基部の絶縁性を確保する絶縁層を
設ける。このため、薄膜トランジスタは、図1(B)に
より説明したような構造をとり、アモルファス・シリコ
ンやポリ・シリコン膜の熱伝導層2の上に、更に、絶縁
膜3を形成することを必要とする。しかし、熱伝導層2
として、熱伝導率が高く、かつ絶縁性のある材料を用い
る場合には、図1(A)により説明したような構造をと
ることができ、製造プロセスは絶縁層3を形成しない分
だけ簡略化される。このような熱伝導率が高く、かつ絶
縁性である絶縁性材料としては、ダイアモンド膜(熱伝
導率k=6.6w/cm・deg,体積抵抗率ρ=5×1014Ω
・cm),酸化アルニウム膜(Al2O3膜:熱伝導率k=
0.26w/cm・deg,体積抵抗率ρ=1014〜1015Ω・c
m),または酸化チタン膜(TiO2膜:熱伝導率k=0.
12w/cm・deg,体積抵抗率ρ=1012〜1014Ω・cm)
等を用いることができる。
【0040】次に薄膜トランジスタの製造方法の第2の
実施例として、薄膜トランジスタの製造方法の第1の実
施例における薄膜トランジスタの熱伝導層2および絶縁
膜3に替えて、熱伝導率が高い絶縁層(例えば、ダイヤ
モンド薄膜等)を用いて薄膜トランジスタを製造する場
合の実施例を説明する。図12〜図18は、それぞれ本
発明の薄膜トランジスタの製造方法の第2の実施例によ
る各々の工程を順に説明する図である。
実施例として、薄膜トランジスタの製造方法の第1の実
施例における薄膜トランジスタの熱伝導層2および絶縁
膜3に替えて、熱伝導率が高い絶縁層(例えば、ダイヤ
モンド薄膜等)を用いて薄膜トランジスタを製造する場
合の実施例を説明する。図12〜図18は、それぞれ本
発明の薄膜トランジスタの製造方法の第2の実施例によ
る各々の工程を順に説明する図である。
【0041】まず、図12に示すように、絶縁性基板と
してのガラス基板61上に熱伝導率が大きな絶縁層のダ
イヤモンド薄膜62を、ECR・CVD装置により堆積
させた後に、その上に非晶質シリコン層63を堆積す
る。ここでのガラス基板61の熱伝導率は、k=0.0
14w/cm・degであり、ダイヤモンド薄膜62の熱伝導
率はk=6.6w/cm・degであり、ガラス基板61より
も十分に大きな熱伝導率を有している。また、体積抵抗
率もρ=5×1014Ω・cmと高く、十分な絶縁耐力を有
している。この実施例におけるダイヤモンド薄膜62を
堆積する場合の条件は、例えば、ECR・CVD装置に
より堆積を行う場合、雰囲気条件(CH4/H2=1%,
0.1Torr,500°C)の雰囲気にて堆積を行う。
してのガラス基板61上に熱伝導率が大きな絶縁層のダ
イヤモンド薄膜62を、ECR・CVD装置により堆積
させた後に、その上に非晶質シリコン層63を堆積す
る。ここでのガラス基板61の熱伝導率は、k=0.0
14w/cm・degであり、ダイヤモンド薄膜62の熱伝導
率はk=6.6w/cm・degであり、ガラス基板61より
も十分に大きな熱伝導率を有している。また、体積抵抗
率もρ=5×1014Ω・cmと高く、十分な絶縁耐力を有
している。この実施例におけるダイヤモンド薄膜62を
堆積する場合の条件は、例えば、ECR・CVD装置に
より堆積を行う場合、雰囲気条件(CH4/H2=1%,
0.1Torr,500°C)の雰囲気にて堆積を行う。
【0042】このような堆積を行うことにより、厚さ1
μmにダイヤモンド薄膜62を堆積できる。次に、ダイ
ヤモンド薄膜62の上に非晶質シリコン層63をLPC
VD装置により厚さ1000Åを堆積する。これによ
り、ガラス基板61上に熱伝導率が大きな絶縁層のダイ
ヤモンド薄膜62が堆積され、更にその上に、非晶質シ
リコン層63を堆積された状態となる。
μmにダイヤモンド薄膜62を堆積できる。次に、ダイ
ヤモンド薄膜62の上に非晶質シリコン層63をLPC
VD装置により厚さ1000Åを堆積する。これによ
り、ガラス基板61上に熱伝導率が大きな絶縁層のダイ
ヤモンド薄膜62が堆積され、更にその上に、非晶質シ
リコン層63を堆積された状態となる。
【0043】次に、非晶質シリコン層63に対して、K
rFエキシマレーザ(450mJ/cm2)によりアニー
ルして、図13に示すように、非晶質シリコン層63を
多結晶シリコン層64に再結晶化する。この工程におい
て、エキシマレーザにより溶融した非晶質シリコン層6
3が多結晶シリコン層64に再結晶化する際の熱の流れ
は、熱伝導率の低い非晶質シリコン層63ではなく、主
に熱伝導率の良いダイヤモンド薄膜62に向かう。ダイ
ヤモンド薄膜62は熱伝導性が良いことから、レーザス
ポット内の熱分布は均一化する。このため、ダイヤモン
ド薄膜62と溶融した非晶質シリコン層63との界面の
温度が均一化し、熱ストレスが生じることはない。ま
た、冷却過程においても、溶融した非晶質シリコン層6
3の冷却速度が均一化し、その結果として均一な多結晶
シリコン層64が形成される。
rFエキシマレーザ(450mJ/cm2)によりアニー
ルして、図13に示すように、非晶質シリコン層63を
多結晶シリコン層64に再結晶化する。この工程におい
て、エキシマレーザにより溶融した非晶質シリコン層6
3が多結晶シリコン層64に再結晶化する際の熱の流れ
は、熱伝導率の低い非晶質シリコン層63ではなく、主
に熱伝導率の良いダイヤモンド薄膜62に向かう。ダイ
ヤモンド薄膜62は熱伝導性が良いことから、レーザス
ポット内の熱分布は均一化する。このため、ダイヤモン
ド薄膜62と溶融した非晶質シリコン層63との界面の
温度が均一化し、熱ストレスが生じることはない。ま
た、冷却過程においても、溶融した非晶質シリコン層6
3の冷却速度が均一化し、その結果として均一な多結晶
シリコン層64が形成される。
【0044】次に、多結晶シリコン層64を薄膜トラン
ジスタの半導体活性領域とするため島状にパターニング
して、図14に示すように、ゲート絶縁膜65およびゲ
ート材料66を堆積する。この例では、ゲート絶縁膜6
5としてはECR・CVD装置により二酸化シリコンを
1000Å堆積し、ゲート材料66としてはLPCVD
装置により非晶質シリコンを3000Å堆積する。そし
て、前述の同様に堆積した非晶質シリコン層に対して、
KrFエキシマレーザによりアニールして、非晶質シリ
コン層を多結晶シリコン層に再結晶化して、ゲート材料
66とする。
ジスタの半導体活性領域とするため島状にパターニング
して、図14に示すように、ゲート絶縁膜65およびゲ
ート材料66を堆積する。この例では、ゲート絶縁膜6
5としてはECR・CVD装置により二酸化シリコンを
1000Å堆積し、ゲート材料66としてはLPCVD
装置により非晶質シリコンを3000Å堆積する。そし
て、前述の同様に堆積した非晶質シリコン層に対して、
KrFエキシマレーザによりアニールして、非晶質シリ
コン層を多結晶シリコン層に再結晶化して、ゲート材料
66とする。
【0045】次に、図15に示すように、ゲート材料6
6をパターニングして、ゲート電極67を形成し、ゲー
ト電極67が形成された部分以外の多結晶シリコン層6
4に対してソース・ドレイン領域となる多結晶シリコン
層64の領域に当該ゲート電極67をマスクとして不純
物を導入して、ソース・ドレイン領域を形成する。これ
により、図16に示すように、ガラス基板61の上に熱
伝導率の高い絶縁層のダイヤモンド薄膜62が形成さ
れ、更にその上に多結晶シリコン層64の半導体活性領
域を有する薄膜トランジスタが形成される。
6をパターニングして、ゲート電極67を形成し、ゲー
ト電極67が形成された部分以外の多結晶シリコン層6
4に対してソース・ドレイン領域となる多結晶シリコン
層64の領域に当該ゲート電極67をマスクとして不純
物を導入して、ソース・ドレイン領域を形成する。これ
により、図16に示すように、ガラス基板61の上に熱
伝導率の高い絶縁層のダイヤモンド薄膜62が形成さ
れ、更にその上に多結晶シリコン層64の半導体活性領
域を有する薄膜トランジスタが形成される。
【0046】次に、図17に示すように、ここで形成さ
れた薄膜トランジスタの上から全体を覆うように層間絶
縁層68を堆積して、コンタクトホール(開口部)を設
け、各々の電極の電気的接続配線を行う。ここでは、層
間絶縁層68としては、ECR・CVD装置により二酸
化シリコンを7000Å堆積して形成した後、ソース電
極,ドレイン電極,およびゲート電極から電気的接続配
線を引き出すため、フォトエッチング等により層間絶縁
層68およびゲート絶縁膜65に対して各電極の位置に
開口部69を形成する。そして、図18に示すように、
形成した開口部69に対して導電材料を堆積し、電気的
接続配線を引き出して、ソース・ドレイン電極配線7
0,およびゲート電極配線71を形成して、薄膜トラン
ジスタの全体を完成させる。
れた薄膜トランジスタの上から全体を覆うように層間絶
縁層68を堆積して、コンタクトホール(開口部)を設
け、各々の電極の電気的接続配線を行う。ここでは、層
間絶縁層68としては、ECR・CVD装置により二酸
化シリコンを7000Å堆積して形成した後、ソース電
極,ドレイン電極,およびゲート電極から電気的接続配
線を引き出すため、フォトエッチング等により層間絶縁
層68およびゲート絶縁膜65に対して各電極の位置に
開口部69を形成する。そして、図18に示すように、
形成した開口部69に対して導電材料を堆積し、電気的
接続配線を引き出して、ソース・ドレイン電極配線7
0,およびゲート電極配線71を形成して、薄膜トラン
ジスタの全体を完成させる。
【0047】図19〜図25は、本発明の薄膜トランジ
スタの製造方法の第3の実施例にかかる各々の工程を順
に説明する図である。前述の場合と同様に、図19〜図
25を参照して順に説明すると、図12〜図18で説明
した薄膜トランジスタの製造方法と同様に、まず、絶縁
性基板としてのガラス基板81上に熱伝導率が大きな絶
縁層のダイヤモンド薄膜82をECR・CVD装置によ
り堆積する。次に、非晶質シリコン層83をLPCVD
装置により、1000Åの厚さで堆積する。これによ
り、図19に示すように、ガラス基板81上に熱伝導率
が大きな絶縁層のダイヤモンド薄膜82が堆積され、更
にその上に、非晶質シリコン層83が堆積された状態と
なる。
スタの製造方法の第3の実施例にかかる各々の工程を順
に説明する図である。前述の場合と同様に、図19〜図
25を参照して順に説明すると、図12〜図18で説明
した薄膜トランジスタの製造方法と同様に、まず、絶縁
性基板としてのガラス基板81上に熱伝導率が大きな絶
縁層のダイヤモンド薄膜82をECR・CVD装置によ
り堆積する。次に、非晶質シリコン層83をLPCVD
装置により、1000Åの厚さで堆積する。これによ
り、図19に示すように、ガラス基板81上に熱伝導率
が大きな絶縁層のダイヤモンド薄膜82が堆積され、更
にその上に、非晶質シリコン層83が堆積された状態と
なる。
【0048】この薄膜トランジスタの製造方法の第3の
実施例にかかる工程では、この次の工程において、図2
0に示すように、非晶質シリコン層83をパターニング
によって、島状に残した後に、KrFエキシマレーザ
(450mJ/cm2)でアニールして、非晶質シリコン層
83を多結晶シリコン層84に再結晶化する。この工程
においても、前述の図13で説明した製造工程と同様
に、エキシマレーザにより溶融した非晶質シリコン層8
3から熱の流れは、熱伝導率の低い非晶質シリコン層8
3(多結晶シリコン層84:パターニングされた状態と
なっており、局部的に不均一な熱分布が生ずる層とな
る)ではなく、主に熱伝導率の良いダイヤモンド薄膜8
2に向かい、熱分布は均一化する。このため、ダイヤモ
ンド薄膜82と溶融した非晶質シリコン層83(多結晶
シリコン層84)との界面の温度が均一化し、熱ストレ
スが生じることはない。また、溶融した非晶質シリコン
層83(多結晶シリコン層84)の冷却速度も均一化す
るため、その結果として、均一な多結晶シリコン層84
が形成される。
実施例にかかる工程では、この次の工程において、図2
0に示すように、非晶質シリコン層83をパターニング
によって、島状に残した後に、KrFエキシマレーザ
(450mJ/cm2)でアニールして、非晶質シリコン層
83を多結晶シリコン層84に再結晶化する。この工程
においても、前述の図13で説明した製造工程と同様
に、エキシマレーザにより溶融した非晶質シリコン層8
3から熱の流れは、熱伝導率の低い非晶質シリコン層8
3(多結晶シリコン層84:パターニングされた状態と
なっており、局部的に不均一な熱分布が生ずる層とな
る)ではなく、主に熱伝導率の良いダイヤモンド薄膜8
2に向かい、熱分布は均一化する。このため、ダイヤモ
ンド薄膜82と溶融した非晶質シリコン層83(多結晶
シリコン層84)との界面の温度が均一化し、熱ストレ
スが生じることはない。また、溶融した非晶質シリコン
層83(多結晶シリコン層84)の冷却速度も均一化す
るため、その結果として、均一な多結晶シリコン層84
が形成される。
【0049】次に、図21に示すように、先に形成した
多結晶シリコン層84を半導体活性領域とし、その上に
ゲート複縁膜を介してゲート電極を形成するため、ゲー
ト絶縁膜85としてECR・CVD装置により二酸化シ
リコンを1000Å堆積し、更にゲート材料86として
LPCVD装置により非晶質シリコンを3000Å堆積
して、ゲート絶縁膜85およびゲート材料86を堆積す
る。
多結晶シリコン層84を半導体活性領域とし、その上に
ゲート複縁膜を介してゲート電極を形成するため、ゲー
ト絶縁膜85としてECR・CVD装置により二酸化シ
リコンを1000Å堆積し、更にゲート材料86として
LPCVD装置により非晶質シリコンを3000Å堆積
して、ゲート絶縁膜85およびゲート材料86を堆積す
る。
【0050】そして、次の工程では、図22に示すよう
に、ゲート材料86をパターニングしてゲート電極87
を形成した後、ゲート電極87に対応してゲート電極8
7が形成された部分以外をソース・ドレイン領域とする
ため、ゲート電極87をマスクとして、多結晶シリコン
層84に不純物を導入して半導体活性領域のソース・ド
レイン領域を形成する処理を行う。この結果、多結晶シ
リコン層84は、ソース・ドレイン領域に不純物を有す
る半導体活性領域の島状多結晶シリコンの活性層(ポリ
シリコンアイランド)88となる。
に、ゲート材料86をパターニングしてゲート電極87
を形成した後、ゲート電極87に対応してゲート電極8
7が形成された部分以外をソース・ドレイン領域とする
ため、ゲート電極87をマスクとして、多結晶シリコン
層84に不純物を導入して半導体活性領域のソース・ド
レイン領域を形成する処理を行う。この結果、多結晶シ
リコン層84は、ソース・ドレイン領域に不純物を有す
る半導体活性領域の島状多結晶シリコンの活性層(ポリ
シリコンアイランド)88となる。
【0051】次に、図23に示すように、薄膜トランジ
スタの特性を向上させる目的で、前の工程で形成された
ソース・ドレイン領域となる半導体活性領域を有する活
性層88に対して、レーザアニール処理を行い、活性層
88に導入された不純物のアニールによりソース・ドレ
イン領域を活性化する処理を行う。この場合、ここでの
レーザアニール処理を行う前に、熱伝導層82が既に形
成されているので、レーザアニール処理によるレーザを
照射した際にも、活性層88における温度分布は、熱伝
導層82によりレーザビームのスポット内での温度差を
緩和することができ、活性層(ポリシリコンアイラン
ド)88の端部での熱伝導率の違いによる熱の集中を避
けることができる。このため、不純物が十分に拡散され
た均質なソース領域およびドレイン領域を有する活性層
88となる。
スタの特性を向上させる目的で、前の工程で形成された
ソース・ドレイン領域となる半導体活性領域を有する活
性層88に対して、レーザアニール処理を行い、活性層
88に導入された不純物のアニールによりソース・ドレ
イン領域を活性化する処理を行う。この場合、ここでの
レーザアニール処理を行う前に、熱伝導層82が既に形
成されているので、レーザアニール処理によるレーザを
照射した際にも、活性層88における温度分布は、熱伝
導層82によりレーザビームのスポット内での温度差を
緩和することができ、活性層(ポリシリコンアイラン
ド)88の端部での熱伝導率の違いによる熱の集中を避
けることができる。このため、不純物が十分に拡散され
た均質なソース領域およびドレイン領域を有する活性層
88となる。
【0052】次に、図24に示すように、この上から全
体を覆うように、層間絶縁層89をECR・CVD装置
により二酸化シリコンを7000Å堆積して形成し、ゲ
ート電極,ソース電極およびドレイン電極から配線を行
うため、所定位置にコンタクトホール(開口部90)を
形成する。このようにして、層間絶縁層88に電極の配
線領域となる部分に開口部90を形成すると、次には、
図25に示すように、開口部90からソース・ドレイン
電極配線91およびゲート電極配線92を形成して、薄
膜トランジスタの全体を完成させる。
体を覆うように、層間絶縁層89をECR・CVD装置
により二酸化シリコンを7000Å堆積して形成し、ゲ
ート電極,ソース電極およびドレイン電極から配線を行
うため、所定位置にコンタクトホール(開口部90)を
形成する。このようにして、層間絶縁層88に電極の配
線領域となる部分に開口部90を形成すると、次には、
図25に示すように、開口部90からソース・ドレイン
電極配線91およびゲート電極配線92を形成して、薄
膜トランジスタの全体を完成させる。
【0053】上述の説明では、ガラス基板(61,8
1)上に設ける熱伝導率が大きな絶縁層としては、ダイ
ヤモンド薄膜(62,82)を用いているが、薄膜トラ
ンジスタの基台部分となる絶縁性基板よりも大きな熱伝
導率を有する絶縁膜であれば良いので、例えば、酸化ア
ルミニウム膜(Al2O3膜:熱伝導率k=0.26w/c
m・deg)を用いるようにしても良い。また、ここで形成
するダイヤモンド薄膜の膜厚も1μmに限らず、放熱効
果を高めるため適当な厚さに形成してもよい。また、薄
膜トランジスタ部分の材料についても、ゲート絶縁膜
(65,85),ゲート材料(67,87),層間絶縁
膜(68,89)などは、特に、上述したような種類に
限られない。また、再結晶化のためのレーザは、XeC
l,XeF,ArF,…等のエキシマレーザ、またはArレ
ーザ等のレーザアニールに使用されるものであれば、ど
のようなレーザでも使用可能である。また、絶縁性基板
もガラス基板に限定されるものでない。
1)上に設ける熱伝導率が大きな絶縁層としては、ダイ
ヤモンド薄膜(62,82)を用いているが、薄膜トラ
ンジスタの基台部分となる絶縁性基板よりも大きな熱伝
導率を有する絶縁膜であれば良いので、例えば、酸化ア
ルミニウム膜(Al2O3膜:熱伝導率k=0.26w/c
m・deg)を用いるようにしても良い。また、ここで形成
するダイヤモンド薄膜の膜厚も1μmに限らず、放熱効
果を高めるため適当な厚さに形成してもよい。また、薄
膜トランジスタ部分の材料についても、ゲート絶縁膜
(65,85),ゲート材料(67,87),層間絶縁
膜(68,89)などは、特に、上述したような種類に
限られない。また、再結晶化のためのレーザは、XeC
l,XeF,ArF,…等のエキシマレーザ、またはArレ
ーザ等のレーザアニールに使用されるものであれば、ど
のようなレーザでも使用可能である。また、絶縁性基板
もガラス基板に限定されるものでない。
【0054】また、薄膜トランジスタを形成する基台部
分の絶縁耐力を更に高めるため、ダイヤモンド薄膜(6
2,82)と多結晶シリコン層(64,88)の間に薄
い二酸化シリコン等の絶縁膜を堆積しても良く、この場
合も上述と同様な効果が得られることは明らかである。
また、多結晶シリコン層(64,88)は上述の実施例
に示したLPCVD法によるものに限られず、プラズマ
CVD法によるものでも良く、ECRプラズマCVD
法、スパッタ法、真空蒸着法によるものであっても良
く、この場合も同様の効果を奏する。
分の絶縁耐力を更に高めるため、ダイヤモンド薄膜(6
2,82)と多結晶シリコン層(64,88)の間に薄
い二酸化シリコン等の絶縁膜を堆積しても良く、この場
合も上述と同様な効果が得られることは明らかである。
また、多結晶シリコン層(64,88)は上述の実施例
に示したLPCVD法によるものに限られず、プラズマ
CVD法によるものでも良く、ECRプラズマCVD
法、スパッタ法、真空蒸着法によるものであっても良
く、この場合も同様の効果を奏する。
【0055】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の薄膜ト
ランジスタによれば、その基本構造として絶縁性基板上
に熱伝導率の高い膜が設けられており、その上に、薄膜
トランジスタを形成しているので、半導体活性領域を小
さくでき、その素子面積を小さくしても放熱効率がよ
く、焼損しない薄膜トランジスタが得られる。また、温
度上昇による特性の変動が少ない薄膜トランジスタが得
られる。
ランジスタによれば、その基本構造として絶縁性基板上
に熱伝導率の高い膜が設けられており、その上に、薄膜
トランジスタを形成しているので、半導体活性領域を小
さくでき、その素子面積を小さくしても放熱効率がよ
く、焼損しない薄膜トランジスタが得られる。また、温
度上昇による特性の変動が少ない薄膜トランジスタが得
られる。
【0056】また、本発明の薄膜トランジスタの製造方
法によれば、レーザアニールなどの局部的に加熱する工
程の前において、絶縁性基板上に熱伝導性の良い絶縁層
を設けているので、以降の薄膜トランジスタの製造工程
においても、余分な熱ストレスを受けることなく、熱放
熱が均一化され、均質な多結晶シリコン膜を得ることが
できる。均質な多結晶シリコン膜による薄膜トランジス
タが製造できるので、作成した薄膜トランジスタの特性
が向上する。このため、このような薄膜トランジスタを
用いることにより、更には均一な画素特性を持った液晶
ディスプレイデバイスを製造することができる。また、
大面積の液晶ディスプレイ等への応用する際、歩留まり
の向上が期待できる。
法によれば、レーザアニールなどの局部的に加熱する工
程の前において、絶縁性基板上に熱伝導性の良い絶縁層
を設けているので、以降の薄膜トランジスタの製造工程
においても、余分な熱ストレスを受けることなく、熱放
熱が均一化され、均質な多結晶シリコン膜を得ることが
できる。均質な多結晶シリコン膜による薄膜トランジス
タが製造できるので、作成した薄膜トランジスタの特性
が向上する。このため、このような薄膜トランジスタを
用いることにより、更には均一な画素特性を持った液晶
ディスプレイデバイスを製造することができる。また、
大面積の液晶ディスプレイ等への応用する際、歩留まり
の向上が期待できる。
【図1】 図1は本発明の一実施例にかかる薄膜トラン
ジスタの構造を説明する断面図であり、図1(A)に本
発明の第1の特徴による薄膜トランジスタの構造の断面
図を示し、図1(B)に本発明の第2の特徴による薄膜
トランジスタの構造の断面図を示している。
ジスタの構造を説明する断面図であり、図1(A)に本
発明の第1の特徴による薄膜トランジスタの構造の断面
図を示し、図1(B)に本発明の第2の特徴による薄膜
トランジスタの構造の断面図を示している。
【図2】 図2は本発明にかかる薄膜トランジスタの製
造方法の第1の実施例による製造工程を各工程毎に説明
する図、
造方法の第1の実施例による製造工程を各工程毎に説明
する図、
【図3】 図3は薄膜トランジスタが動作中のジュール
熱によって焼損する場合の消費電力と素子面積と関係を
本発明と従来例と比較のために示すグラフ、
熱によって焼損する場合の消費電力と素子面積と関係を
本発明と従来例と比較のために示すグラフ、
【図4】 図4は従来における多結晶シリコンの薄膜ト
ランジスタの構造の一例を示す断面図、
ランジスタの構造の一例を示す断面図、
【図5】 図5は従来におけるレーザアニールを利用し
た薄膜トランジスタの製造方法を各工程毎に順に示す第
1の説明図、
た薄膜トランジスタの製造方法を各工程毎に順に示す第
1の説明図、
【図6】 図6は従来におけるレーザアニールを利用し
た薄膜トランジスタの製造方法を各工程毎に順に示す第
2の説明図、
た薄膜トランジスタの製造方法を各工程毎に順に示す第
2の説明図、
【図7】 図7は従来におけるレーザアニールを利用し
た薄膜トランジスタの製造方法を各工程毎に順に示す第
3の説明図、
た薄膜トランジスタの製造方法を各工程毎に順に示す第
3の説明図、
【図8】 図8は従来におけるレーザアニールを利用し
た薄膜トランジスタの製造方法を各工程毎に順に示す第
4の説明図、
た薄膜トランジスタの製造方法を各工程毎に順に示す第
4の説明図、
【図9】 図9は従来におけるレーザアニールを利用し
た薄膜トランジスタの製造方法を各工程毎に順に示す第
5の説明図、
た薄膜トランジスタの製造方法を各工程毎に順に示す第
5の説明図、
【図10】 図10は従来におけるレーザアニールを利
用した薄膜トランジスタの製造方法を各工程毎に順に示
す第6の説明図、
用した薄膜トランジスタの製造方法を各工程毎に順に示
す第6の説明図、
【図11】 図11は従来におけるレーザアニールを利
用した薄膜トランジスタの製造方法を各工程毎に順に示
す第7の説明図である。
用した薄膜トランジスタの製造方法を各工程毎に順に示
す第7の説明図である。
【図12】 図12は本発明の薄膜トランジスタの製造
方法の第2の実施例による各々の工程を順に説明する第
1の説明図、
方法の第2の実施例による各々の工程を順に説明する第
1の説明図、
【図13】 図13は本発明の薄膜トランジスタの製造
方法の第2の実施例による各々の工程を順に説明する第
2の説明図、
方法の第2の実施例による各々の工程を順に説明する第
2の説明図、
【図14】 図14は本発明の薄膜トランジスタの製造
方法の第2の実施例による各々の工程を順に説明する第
3の説明図、
方法の第2の実施例による各々の工程を順に説明する第
3の説明図、
【図15】 図15は本発明の薄膜トランジスタの製造
方法の第2の実施例による各々の工程を順に説明する第
4の説明図、
方法の第2の実施例による各々の工程を順に説明する第
4の説明図、
【図16】 図16は本発明の薄膜トランジスタの製造
方法の第2の実施例による各々の工程を順に説明する第
5の説明図、
方法の第2の実施例による各々の工程を順に説明する第
5の説明図、
【図17】 図17は本発明の薄膜トランジスタの製造
方法の第2の実施例による各々の工程を順に説明する第
6の説明図、
方法の第2の実施例による各々の工程を順に説明する第
6の説明図、
【図18】 図18は本発明の薄膜トランジスタの製造
方法の第2の実施例による各々の工程を順に説明する第
7の説明図である。
方法の第2の実施例による各々の工程を順に説明する第
7の説明図である。
【図19】 図19は本発明の薄膜トランジスタの製造
方法の第3の実施例にかかる各々の工程を順に説明する
第1の説明図、
方法の第3の実施例にかかる各々の工程を順に説明する
第1の説明図、
【図20】 図20は本発明の薄膜トランジスタの製造
方法の第3の実施例にかかる各々の工程を順に説明する
第2の説明図、
方法の第3の実施例にかかる各々の工程を順に説明する
第2の説明図、
【図21】 図21は本発明の薄膜トランジスタの製造
方法の第3の実施例にかかる各々の工程を順に説明する
第3の説明図、
方法の第3の実施例にかかる各々の工程を順に説明する
第3の説明図、
【図22】 図22は本発明の薄膜トランジスタの製造
方法の第3の実施例にかかる各々の工程を順に説明する
第4の説明図、
方法の第3の実施例にかかる各々の工程を順に説明する
第4の説明図、
【図23】 図23は本発明の薄膜トランジスタの製造
方法の第3の実施例にかかる各々の工程を順に説明する
第5の説明図、
方法の第3の実施例にかかる各々の工程を順に説明する
第5の説明図、
【図24】 図24は本発明の薄膜トランジスタの製造
方法の第3の実施例にかかる各々の工程を順に説明する
第6の説明図、
方法の第3の実施例にかかる各々の工程を順に説明する
第6の説明図、
【図25】 図25は本発明の薄膜トランジスタの製造
方法の第3の実施例にかかる各々の工程を順に説明する
第7の説明図である。
方法の第3の実施例にかかる各々の工程を順に説明する
第7の説明図である。
1…絶縁性基板、2…熱導伝層、3…絶縁膜、4…層間
絶縁膜、5…ゲート絶縁膜、6…活性層、7…ゲート電
極、8…配線、11…絶縁基板、14…層間絶縁膜、1
5…ゲート絶縁膜、16…ポリ・シリコン・アイラン
ド、17…ゲート電極、18…配線、51…ガラス基
板、52…非晶質シリコン層、53…多結晶シリコン
層、54…ゲート絶縁膜、55…ゲート材料、56…ゲ
ート電極、57…層間絶縁膜、58…開口部、59…電
極配線、61…ガラス基板、62…ダイヤモンド薄膜、
63…非晶質シリコン層、64…多結晶シリコン層、6
5…ゲート絶縁膜、66…ゲート材料、67…ゲート電
極、68…層間絶縁膜、69…開口部、70…ソース・
ドレイン電極配線、71…ゲート電極配線、81…ガラ
ス基板、82…ダイヤモンド薄膜、83…非晶質シリコ
ン層、84…多結晶シリコン層、85…ゲート絶縁膜、
86…ゲート材料、87…ゲート電極、88…活性層
(ポリシリコンアイランド)、89…層間絶縁膜、90
…開口部、91…ソース・ドレイン電極配線、92…ゲ
ート電極配線。
絶縁膜、5…ゲート絶縁膜、6…活性層、7…ゲート電
極、8…配線、11…絶縁基板、14…層間絶縁膜、1
5…ゲート絶縁膜、16…ポリ・シリコン・アイラン
ド、17…ゲート電極、18…配線、51…ガラス基
板、52…非晶質シリコン層、53…多結晶シリコン
層、54…ゲート絶縁膜、55…ゲート材料、56…ゲ
ート電極、57…層間絶縁膜、58…開口部、59…電
極配線、61…ガラス基板、62…ダイヤモンド薄膜、
63…非晶質シリコン層、64…多結晶シリコン層、6
5…ゲート絶縁膜、66…ゲート材料、67…ゲート電
極、68…層間絶縁膜、69…開口部、70…ソース・
ドレイン電極配線、71…ゲート電極配線、81…ガラ
ス基板、82…ダイヤモンド薄膜、83…非晶質シリコ
ン層、84…多結晶シリコン層、85…ゲート絶縁膜、
86…ゲート材料、87…ゲート電極、88…活性層
(ポリシリコンアイランド)、89…層間絶縁膜、90
…開口部、91…ソース・ドレイン電極配線、92…ゲ
ート電極配線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 布施 マリオ 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内
Claims (4)
- 【請求項1】 絶縁性基板と、 前記絶縁性基板上に形成された熱伝導率が前記絶縁性基
板よりも大きな熱導伝層と、 前記熱導伝層の上に形成された半導体活性領域の島状多
結晶シリコン層と、 前記島状多結晶シリコン層の表面に絶縁層を介して形成
されたゲート電極と、 前記半導体活性領域の島状多結晶シリコン層に形成され
たソース領域およびドレイン領域とから構成されている
ことを特徴とする薄膜トランジスタ。 - 【請求項2】 前記熱伝導層と前記半導体活性領域の島
状多結晶シリコン層との間に1層以上の絶縁層が存在す
ることを特徴とする請求項1に記載の薄膜トランジス
タ。 - 【請求項3】 絶縁性基板上に非晶質シリコン層を堆積
する工程と、 前記非晶質シリコン層ヘレーザビームを照射して多結晶
シリコン層に再結晶化する工程とを具備する薄膜トラン
ジスタの製造方法において、 多結晶シリコン層に再結晶化する工程の前に、前記絶縁
性基板よりも熱伝導率が大きい熱伝導層を、前記絶縁性
基板と前記非晶質シリコン層との間に形成する工程を具
備することを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。 - 【請求項4】 絶縁性基板上に非晶質シリコン層を堆積
する工程と、 前記非晶質シリコン層を加熱して多結晶シリコン層に再
結晶化する工程と、 前記多結晶シリコン層に不純物をドープし、ソース領域
およびドレイン領域を形成し、該ソース領域およびドレ
イン領域を島状多結晶シリコン層に導入された不純物の
レーザアニールにより活性化する工程とを具備する薄膜
トランジスタの製造方法において、 レーザアニールにより活性化する工程の前に、前記絶縁
性基板よりも熱伝導率が大きい熱伝導層を、前記絶縁性
基板と前記非晶質シリコン層との間に形成する工程を具
備することを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25342492A JPH05206468A (ja) | 1991-09-02 | 1992-08-31 | 薄膜トランジスタおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3-246443 | 1991-09-02 | ||
JP24644391 | 1991-09-02 | ||
JP25342492A JPH05206468A (ja) | 1991-09-02 | 1992-08-31 | 薄膜トランジスタおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05206468A true JPH05206468A (ja) | 1993-08-13 |
Family
ID=26537733
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25342492A Pending JPH05206468A (ja) | 1991-09-02 | 1992-08-31 | 薄膜トランジスタおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05206468A (ja) |
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1992
- 1992-08-31 JP JP25342492A patent/JPH05206468A/ja active Pending
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