JPH05206337A - 放射熱伝達装置 - Google Patents

放射熱伝達装置

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Publication number
JPH05206337A
JPH05206337A JP3392992A JP3392992A JPH05206337A JP H05206337 A JPH05206337 A JP H05206337A JP 3392992 A JP3392992 A JP 3392992A JP 3392992 A JP3392992 A JP 3392992A JP H05206337 A JPH05206337 A JP H05206337A
Authority
JP
Japan
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heat transfer
heating element
container
emissivity
transfer member
Prior art date
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Pending
Application number
JP3392992A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiko Nakajima
克彦 中島
Hiroaki Tsunoda
博明 角田
Akihiro Miyasaka
明宏 宮坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 収納容器内の発熱体の熱放散効率を向上す
る。 【構成】 基板4に搭載された発熱体1を包むように所
定の面積の開口3aを有する放射熱伝達部材3を基板4
上に装着して収納容器2内へ収納して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、容器内に収納される発
熱体からの放熱を促進するための装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図3は、発熱体と該発熱体の収納容器か
ら成る従来の装置の基本的構造を示す断面図であり、発
熱体で発生した熱の殆どをその表面から放射だけで収納
容器に伝達して外部へ放出することにより、該発熱体の
温度を許容温度以下に維持する形式の装置を示してい
る。
【0003】この装置は、熱伝導率の低い基板4上に取
り付けられた発熱体1と、これらを収納する内面が低放
射率の収納容器2より構成されており、類似構成の装置
としては例えば、発熱体であるLSIチップを金メッキ
されたケースに収納したものを想定することができる。
そのような構造の装置における放熱の基本は、基板4を
経由して熱伝導により収納容器2に伝達される熱量は僅
かであるため、発熱体1で発生した熱を発熱体表面と収
納容器2の内面との間の放射熱伝達により収納容器2に
伝達した後、収納容器2の外面から対流および放射等に
より周囲の環境へ放熱する構造である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】対象となる発熱体に対
する性能要求や、使用可能な材料あるいは加工に関する
制約から、前記のLSIチップの例からも想定されるよ
うに、発熱体を熱伝導率の低い基板上、例えば、半導体
基板上に取り付け、しかも内面が低放射率の収納容器、
例えば、内面に金メッキを施した収納容器内に収納せざ
るを得ない場合がある。そのような構造の装置では、基
板の熱伝導を利用して発熱体から収納容器へ伝達できる
熱量は極めて少ないため、発熱体が発生した熱を収納容
器まで伝達するには、発熱体表面と収納容器内面との間
の放射熱伝達を主としなければならない。
【0005】しかしながら、収納容器内面の放射率も低
いため、放射により伝達できる熱量も少なく、発熱体の
発熱量自体を制限せざる得ないという問題があった。
【0006】このような放熱上の制約は発熱体である機
器の高出力化を制約する大きな要因となっており、発熱
体が電子回路のような場合においても高出力化を妨げる
主たる要因となっている。
【0007】一方、発熱体そのものに関しては、電子回
路の例にもみられるように近年ますます性能向上による
高出力化が図られており、放熱能力の向上に対する必要
性は一層強くなっているが、上記に説明したように従来
の技術では放射熱伝達による放熱能力の向上は困難とな
っている。
【0008】本発明の目的は、以上に述べた従来の発熱
体と発熱体収納容器との間の放射熱伝達の欠点を除去
し、放熱能力の高い放射熱伝達装置を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の放射熱伝達装置では、収納容器内に、所
定の面積を有する複数の開口を全面に、均等に穿設し、
内面を黒色に形成した放射熱伝達部材により、発熱体を
包囲するように、該部材を基板上の所定の位置に装着し
て構成する。
【0010】このような構成とすることにより、収納容
器(以下、容器という)内面は、前記放射熱伝達部材
(以下、熱伝達部材という)の開口を通して、該熱伝達
部材の内面を見ることになる。該内面は黒色に形成され
ており、放射率が高く発熱体から放射される熱を受熱し
やすく、しかも低放射率の容器内面同志が向き合う割合
を減らすことができる。また同時に、熱伝達部材の発熱
体側の放射率は容器内面の放射率より高いから、熱伝達
部材は容器内面よりも効率的に発熱体からの放射熱を吸
収することができ、吸収した熱を再び熱伝達部材内面か
らその開口を通して対向する容器内面へ、ならびに、該
部材の外表面から対向する容器内面へ、放射により熱を
伝達することができる。ただし、熱伝達部材の単位面積
に占める該部材自身の実質的な面積を有効面積比と呼ぶ
ことにすると、有効面積比は発熱体表面や収納容器内面
および使用する熱伝達部材の両面の放射率、ならびに発
熱体と収納容器の大きさを考慮した適切な値とする必要
がある。
【0011】そこで、本発明による放射熱伝達の増大効
果を計算モデルを用いて定量的に説明する。図4(a)
は本発明の効果を定量的に説明するためのモデルを示す
断面図であって、熱伝達に対する寄与が極めて小さい発
熱体の取り付け基板は省略してモデル化されている。同
図において、発熱体1と収納容器2および熱伝達部材3
は同心球となっており、発熱体1の半径はr1、容器2
の半径はr4、熱伝達部材3の半径はr2である。それ
ぞれの構造体表面の放射率は、発熱体1の表面の放射率
をε1=0.4、容器2の内面の放射率をε4=0.0
3、熱伝達部材3の容器2側表面の放射率をε3=0.
03とし、熱伝達部材3の発熱体側内面の放射率ε2を
変化可能な変数とする。また、このモデルで熱伝達部材
3の有効面積比をPとし、Pも変数として扱うことにす
る。最初に、熱伝達部材3が存在しない場合の発熱体1
と容器2との間の放射熱伝達の度合いを示す放射係数を
fとすると、放射係数fは次式で表すことができる。
【0012】
【数1】
【0013】上式の出典 (Siegel, R.,and Howell, J.R.,“Thermal Radiation
Heat Transfer ”,2nd ed.,(1981) Hemisphere, New Yo
rk,(米)P.286 ) また、熱伝達部材3を設けた場合の放射係数fm は以下
により導かれる。ただし、以下の式で用いるFij(i,
j=1,2,3,4は図4(a)に示した表面について
の値である。)は放射熱伝達において一般的に使用され
る形態係数であり、次のようになる。
【0014】 F12=P F14=1−P F21=1 F34=1 F41=1−P F43=P また、Rij,Bijを次式のように定義する。
【0015】
【数2】
【0016】これらを用いると発熱体と容器4との間の
定常状態における放射係数fm
【0017】
【数3】
【0018】となる。ただし、
【0019】
【数4】
【0020】そこで、熱伝達部材3を設けた場合の発熱
体と容器2との間の放射係数fm と、それが存在しない
場合の上記の放射係数fとの比をEεとすると、Eεは
次式で表わされる。
【0021】
【数5】
【0022】よって、Eεが1.0より大きくなる範囲
で熱伝達部材3を設けたことによる放射熱伝達の増大効
果が得られる。
【0023】熱伝達部材3の発熱体側内面の放射率とε
2と有効面積比Pを変化させたときの上記放射係数のE
εの計算結果が図4(b)である。この計算例の結果よ
り、有効面積比P=0.225の熱伝達部材3を、発熱
体側内面の放射率ε2を0.9(黒色塗装に相当す
る。)として、r1/r2=0.52,r2/r4=
0.96、の位置に装着することにより発熱体と収納容
器との間の放射熱伝達は17%増加できることがわか
る。このことは、計算例において熱伝達部材3が存在し
ない場合の発熱体の温度を仮に150℃、容器の温度を
外部の周囲環境と同じ27℃とすると、本発明による放
射熱伝達の増大効果により発熱体の温度を138℃に低
下させることが可能になることを示している。したがっ
て、発熱体の許容温度が150℃であれば、さらに発熱
体の発熱量を増加することができることになる。
【0024】なお、図4(b)において放射係数の比E
εが1.0以下となる範囲では、熱伝達部材3が放射伝
熱に対する遮蔽材として作用するため放射熱伝達の増大
効果は得られず、P=1.0のときの放射係数の比Eε
は発熱体と容器の間に隙間のない板状の構造体を設けた
ときの断熱効果に相当するものとなる。これは放射熱伝
達理論より知られる一般的事実と一致するものである。
【0025】
【作用】本発明は前記のように構成することにより、収
納容器に収納された発熱体が発生する熱を放射熱伝達部
材を介して、3つの経路によって収納容器へ伝達し、発
熱体の温度を下げることができるのである。
【0026】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面により説
明する。図1は本発明の一実施例の基本的構造を示す図
で、(a)は収納容器2の一部を破断した平面図、
(b)は図1の(a)のA−A断面図である。
【0027】図1において、1は発熱体、4は発熱体1
を搭載する基板、3は放射熱伝達部材、3aは該部材3
に形成された開口、2は基板4に搭載された発熱体1を
収納する収納容器である。
【0028】本実施例は、内面が低放射率の箱状の収納
容器2の内部に平板状の発熱体1が低熱伝導率の取り付
け基板に搭載されて入れられ、収納容器2の空間内にケ
ージ型の格子状またはメッシュ状の放射熱伝達部材3が
発熱体側内面が高放射率で収納容器側表面が低放射率と
なるようにして設けられている。
【0029】本実施例において、放射熱伝達部材3を装
着することにより、低放射率の収納容器内面同志が向き
合う割合、すなわち発熱体1と収納容器2との間の放射
熱伝達に寄与しない割合を減少している。
【0030】図2は、放射熱伝達経路の説明図である。
図2に示すように、発熱体1で発生した熱の放射熱伝達
は、放射熱伝達部材3の開口3aを通って直接、収納容
器2に達する経路Aと、放射熱伝達部材3に一旦吸収さ
れた後に該部材の内面から放射され、該部材の対向する
面にある開口3aを通って、収納容器2に達する経路B
と、放射熱伝達部材3に一旦吸収された後に、放射熱伝
達部材3の外面から収納容器2に達する経路Cの3経路
で行われる。したがって、収納容器内面が低放射率であ
っても、放射熱伝達部材3の内面の放射率を高くして有
効面積比すなわち、開口3aの面積の割合を適切に選択
することにより、発熱体と収納容器の間の放射熱伝達量
を増加させることができる。
【0031】なお、上記の実施例では発熱体1を平板
状、収納容器2を箱状、放射熱伝達部材3をケージ型と
したが、他の形状であっても収納容器2により閉空間が
形成されていれば、同様の効果が得られることは放射熱
伝達の理論より容易に推察できるので説明を省略する。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、発熱体の
収納容器内に、放射熱伝達部材を設け、その内面すなわ
ち発熱体側の面を収納容器内面の放射率より高い放射率
に形成することにより、発熱体と低放射率の収納容器と
の間の放射熱伝達を増加させることができるので、収納
容器外面からの熱放出の高効率化が可能であり、内面が
低放射率の収納容器内に取り付けられた発熱体の温度を
低下することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の基本的構造を示す図であ
る。
【図2】放射熱伝達経路の説明図である。
【図3】従来の装置の基本的構造を示す断面図である。
【図4】(a)は本発明の効果を定量的に説明するため
のモデルを示す断面図である。(b)は放射熱伝達部材
の内面の放射率ε2と有効面積比Pを変えたときの放射
係数の比Eεの計算結果を示す図である。
【符号の説明】
1 発熱体 2 収納容器 3 放射熱伝達部材 3a 開口 4 発熱体搭載基板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に搭載された発熱体を収納容器に
    収納し、該発熱体が放出する熱を放射により前記収納容
    器へ伝達する放射熱伝達装置において、 前記収納容器と前記発熱体の間に、所定の面積を有する
    複数の開口を全面に穿設し、内面を黒色に形成した放射
    熱伝達部材を前記基板上の所定の位置に装着してなるこ
    とを特徴とする放射熱伝達装置。
JP3392992A 1992-01-27 1992-01-27 放射熱伝達装置 Pending JPH05206337A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3392992A JPH05206337A (ja) 1992-01-27 1992-01-27 放射熱伝達装置

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JP3392992A JPH05206337A (ja) 1992-01-27 1992-01-27 放射熱伝達装置

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Publication Number Publication Date
JPH05206337A true JPH05206337A (ja) 1993-08-13

Family

ID=12400210

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3392992A Pending JPH05206337A (ja) 1992-01-27 1992-01-27 放射熱伝達装置

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JP (1) JPH05206337A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5629561A (en) * 1994-12-16 1997-05-13 Anam Industrial Co., Ltd. Semiconductor package with integral heat dissipator

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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