JPH05205712A - バッテリパック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 機器に対しバッテリパックを内蔵、外付けの
いずれの方法でも容易に取り付けることができるように
し、ショート事故の発生を防止し、小型化を可能とす
る。 【構成】 バッテリパック１の背壁部２に凹溝３とＲ状
の肩部４を形成して、表裏及び前後の逆方向の誤挿入を
防止する。また両側壁部５に凹溝状の外付用爪６を設
け、端面部１２に機器２１側の端子２４、２５が挿入さ
れる凹孔１３を設け、凹孔１３内に設けられたバネ１４
によって端子２４、２５を挾持する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、バッテリを収納して例
えばビデオカメラなどの機器に装着するバッテリパック
に係り、特に機器に対し内蔵、外付けいずれでも使用で
きるバッテリパックに関する。

【０００２】

【従来の技術】例えばビデオカメラのようなポータブル
機器では、バッテリが収納されたバッテリパックを機器
に取り付けて電源としている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のバ
ッテリパックは、機器内に内蔵させるか、機器の外側に
取り付けるかの、いずれか一方の取付けしかできなかっ
た。またバッテリパック側の端子がパックの外側に平面
状で露出して取り付けられているため、バッテリパック
内にバッテリを収納して、使用者が袋などの中に入れて
おく場合、袋内にある他のキーなどの金属と接触し、シ
ョートを起こして発熱する危険性があった。さらに外付
のバッテリパックの場合、機器側にバネの付いた端子が
設けられており、このバネがパックの取付方向に対し垂
直の方向に作用するようになっているため、取付けを円
滑に行なうことができず、端子の接触が安定しないとい
う問題があった。

【０００４】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
もので、機器に対し内蔵、外付けのいずれの方法でも容
易に取り付けることができ、ショート事故の発生を防止
することのできる簡単で小型の構造のバッテリパックを
提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載のバッテ
リパックは、バッテリを収納して機器に装着するバッテ
リパックにおいて、幅方向の中心において長手方向に平
行に形成され、一端が一方の端面に開口した凹溝３を有
し、幅方向の両側の肩部４の断面が円弧状に形成された
背壁部２と、長手方向に平行に凹溝状に形成され、機器
２１側に設けられた係止ピン２５と係合する外付用爪６
を有する側壁部５と、機器２１側に突出して設けられた
端子２４が挿入され、内部に端子２４を挾持するバネ１
４が設けられた凹孔１３を有する端面部１２と、バッテ
リパック１を機器側にロックするロック孔１０と、バッ
テリパック１内に収納されたバッテリを確認する検出孔
９とを有する底壁部７とを備えることを特徴とする。

【０００６】請求項２に記載のバッテリパックは、異な
る大きさの２種類のバッテリ３１、３２をそれぞれほぼ
間隙なく収納可能としたことを特徴とする。

【０００７】

【作用】請求項１に記載のバッテリパックにおいては、
背壁部２の肩部４に形成された円弧状の断面により、機
器２１に内蔵されたときの収納容積が小さくなり、しか
も表裏逆挿入を防止することができる。また背壁部２の
中心に形成され一方の端面に開口した凹溝３は、機器側
の装着孔２２の内周に突出して設けられたリブ２３に係
合し、前後逆挿入を防止することができる。さらにバッ
テリパック１を機器２１内に挿入すると、端面部１２に
設けられ凹孔１３に機器２１側内部に設けられた端子２
４が挿入され、バネ１４によって挾持される。このとき
バッテリパック１側の端子としてのバネ１４が凹孔１３
内に設けられているので、金属などが接触してショート
することはない。

【０００８】一方、バッテリパック１を機器の外側に外
付けするときは、側壁部５に設けられた取付用爪６が機
器側に設けられたピン２５に係合して取り付けられる。
端子の接続は内蔵の場合と同様である。内蔵及び外付け
のいずれの場合も、ロック孔１０を介してバッテリパッ
ク１を機器２１に対してロックすることができ、検出孔
９を介してバッテリパック１内に収納されたバッテリを
確認することができる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明のバッテリパックの一実施例を
図面を参照して説明する。

【００１０】図１乃至図７に本発明の一実施例の構成を
示す。バッテリパック１は外形が縦長の直方体状の凾形
に形成されており、図１に示す背壁部２には幅方向の中
心において長手方向に平行に凹溝３が設けられている。
凹溝３の矢印Ａで示す取付方向側の一端は端面に開口し
ており、他端は閉塞されている。また背壁部２の幅方向
の両側の肩部４は断面が円弧状に形成されている。

【００１１】図２及び図３に示す長手方向に平行な両側
壁部５には、図示しない機器側の側面に設けられた係止
ピンに係合する外付用爪６が、それぞれ２個ずつ長手方
向に平行に凹溝状に設けられている。そして爪６の先端
における側壁部５には、底壁部７に対して開口する導入
部８が形成されていて、係止ピンは導入部８を通って爪
６の内側に係合するようになっている。

【００１２】背壁部２に対向して平行に設けられた底壁
部７には、図４に示すように長手方向の対向２辺に前述
した４個の導入部８の入口と１対の検出孔９が設けられ
ている。また幅方向の中心線上には別の２個の検出孔９
とロック孔１０とが設けられている。そして検出孔９を
介してバッテリパック１内に収納された図示しないバッ
テリを確認し、ロック孔１０に機器側の図示しないロッ
ク爪が係合するようになっている。なお中心線上の２個
の検出孔９のうちの一方は端面に開口しており、バッテ
リパック１を機器側のパック装着孔内に装着したときに
機器側のリブと係合して位置決めされ、後述する端子挿
入時のガイドの機能も有している。

【００１３】バッテリパック１の長手方向の両端には図
５、６に示すように、それぞれ端面部１１、１２が設け
られており、矢印Ａで示す取付方向側の端面部１２に
は、底壁部７側に左右１対の凹孔１３が設けられてい
る。また凹孔１３内には図７に示すように１対のバネ１
４が対向して軸方向に設けられており、機器側の端子が
凹孔１３内に挿入されたときに、バネ１４でこの端子を
挾持圧着するようになっている。なお端面部１２の幅方
向の中心には背壁部２の凹溝３及び底壁部７の検出孔９
に連通する凹部が形成されている。

【００１４】次に本実施例の作用を説明する。まずバッ
テリパック１を図８に示すように機器２１の設けられた
パック装着孔２２内に内蔵させる場合は、図９に示すよ
うにパック装着孔２２の断面形状をバッテリパック１の
断面形状と等しくしておくことにより、バッテリパック
１の肩部４とパック装着孔２２の内周のＲ部とが櫂接す
るので、表裏逆挿入を防止することができる。このとき
肩部４及びパック装着孔２２のそれぞれの曲率半径Ｒを
大きくしておくことにより、パック装着孔２２の内容積
を最小とすることができる。またバッテリパック１の背
壁部２に形成された凹溝３に、パック装着孔２２の内周
上部の奥側に設けられたリブ２３が係合することによ
り、前後逆挿入を防止することができる。ここで外付け
用の爪６はバッテリパック１の外周から突出していない
ので、内蔵時の邪魔にならない。またバッテリパック１
をパック装着孔２２に挿入することにより、図１０に示
すようにパック装着孔２２の奥に挿入方向と平行に突出
して設けられた端子２４が、端面部１２に設けられた凹
孔１３内に挿入され、図７に示すバネ１４で挾持されて
電気的に接続される。

【００１５】バッテリパック１を図１１に示すように機
器２１の外側に外付けする場合には、機器２１の側面に
設けられた係止ピン２５が爪６に係合して取り付けられ
る。このとき導入部８の長手方向の長さを長くするとピ
ン２５を挿入しやすい。また爪６の長手方向の長さであ
る取付ストロークを後述する端子部のストロークより長
くすることにより、端子部の挿入を安定させることがで
きる。またバッテリパック１は長手方向を垂直にして支
持されるので、機器２１に安定して支持される。

【００１６】機器２１の側面下部には図１２に示すよう
に１対の端子２６が垂直に設けられており、バッテリパ
ック１の一方の端面部１２に設けられた１対の凹孔１３
にそれぞれ端子２６を挿入することにより電気的に接続
される。このとき内蔵型の場合と同様に図１３、１４に
示すように、端子２６は凹孔１３内に設けられた１対の
バネ１４により挾持される。この１対のバネ１４のバネ
定数を異なるものとすれば、接触の安定性をより確実に
することができる。また端子２６は着脱時にセルフクリ
ーニングされる効果もある。

【００１７】本実施例によれば、１個のバッテリパック
１を機器２１に対し内蔵方式と外付け方式の両方の場合
に兼用することができる。またバッテリパック１側の端
子であるバネ１４が凹孔１３内に収納されているので、
バッテリパック１内にバッテリを収納した状態で単体で
持ち運ぶときに、端子間のショート事故が発生すること
を防止できる。さらに外付け時に検出孔９やロック孔１
０が機器２１側の面に対向するので、見苦しい凹凸が外
観側に出ることはない。しかも外形形状が小型化され機
器に対する省スペース化を図ることができる。

【００１８】なおバッテリパック１は通常１種類のバッ
テリを収納するものであるが、内容積の寸法を適正に設
定することにより、図１５、１６に示すように高電圧セ
ル３１を平行に２本収納する場合と、図１７乃至図１９
に示すように低電圧セル３２を５本収納する場合との両
方に、外形寸法を最小に抑えて兼用することもできる。

【００１９】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１に記載の
バッテリパックによれば、外周に凹溝、外付用爪、端子
用凹孔を設けたので、機器に対して内蔵方式と外付け方
式の両方の場合に兼用することができる。また単体で持
ち運ぶときの端子間のショートの発生を防止することが
できる。しかも外観を向上し外形を小型化することがで
きる。

【００２０】また請求項２に記載のバッテリパックによ
れば、同一パック内にそれぞれ異なる種類のバッテリを
最小限の外形寸法で収納することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のバッテリパックの一実施例の構成を示
す背面図である。

【図２】図１の左側面図である。

【図３】図１の右側面図である。

【図４】図１の裏面図である。

【図５】図１の反取付方向側の端面図である。

【図６】図１の取付方向側の端面図である。

【図７】図６の凹孔の断面図である。

【図８】本実施例によるバッテリパックを機器に内蔵さ
せる場合の取付方向を示す説明図である。

【図９】図８の取付構造を示す説明図である。

【図１０】図８の端子接続構造を示す説明図である。

【図１１】本実施例によるバッテリパックを機器に外付
けする場合の取付方向を示す説明図である。

【図１２】図１１の端子接続構造を示す説明図である。

【図１３】図１２の端子接続前の端子と凹孔の状態を示
す断面図である。

【図１４】図１３の端子接続後の状態を示す断面図であ
る。

【図１５】本実施例によるバッテリパックに２本の高電
圧セルを収納した状態を示す説明平面図である。

【図１６】図１５の説明端面図である。

【図１７】本実施例によるバッテリパックに５本の低電
圧セルを収納した状態を示す説明平面図である。

【図１８】図１７の説明側面図である。

【図１９】図１７の説明端面図である。

【符号の説明】

１ バッテリパック ２ 背壁部 ３ 凹溝 ４ 肩部 ５ 側壁部 ６ 外付用爪 ７ 底壁部 ９ 検出孔 １０ ロック孔 １１、１２ 端面部 １３ 凹孔 １４ バネ ２１ 機器 ２４ 端子 ２５ 係止ピン ３１、３２ バッテリ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 バッテリを収納して機器に装着するバッ
   テリパックにおいて、 幅方向の中心において長手方向に平行に形成され、一端
   が一方の端面に開口した凹溝を有し、幅方向の両側の肩
   部の断面が円弧状に形成された背壁部と、 長手方向に平行に凹溝状に形成され、前記機器側に設け
   られた係止ピンと係合する外付用爪を有する側壁部と、 前記機器側に突出して設けられた端子が挿入され、内部
   に前記端子を挾持するバネが設けられた凹孔を有する端
   面部と、 前記バッテリパックを前記機器側にロックするロック孔
   と、前記バッテリパック内に収納された前記バッテリパ
   ックを確認する検出孔とを有する底壁部とを備えること
   を特徴とするバッテリパック。
2. 【請求項２】 異なる大きさの２種類のバッテリをそれ
   ぞれほぼ間隙なく収納可能としたことを特徴とする請求
   項１記載のバッテリパック。