JPH052017U - 圧電振動ジヤイロ - Google Patents

圧電振動ジヤイロ

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JPH052017U
JPH052017U JP055223U JP5522391U JPH052017U JP H052017 U JPH052017 U JP H052017U JP 055223 U JP055223 U JP 055223U JP 5522391 U JP5522391 U JP 5522391U JP H052017 U JPH052017 U JP H052017U
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JP2524887Y2 (ja
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哲男 吉田
力 増子
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の圧電振動ジャイロの支持法における欠
点を除去し、直角な方向の屈曲振動に与える影響を少な
くし、しかも、影響の与え方が各々の振動方向に対して
対称的で、圧電振動ジャイロの特性に与える影響の少な
い圧電ジャイロを提供すること。 【構成】 柱状圧電セラミックス20の外周面に長さ方
向と平行な帯状電極21を形成し、該帯状電極を用いて
分極処理を施し、前記柱状圧電セラミックスの圧電効果
による屈曲振動モードを利用して駆動および検出を行な
う圧電振動ジャイロにおいて、前記屈曲振動モードの1
波長共振における振動の節点に対応する2ヶ所に微小突
起部22を一体に形成したシリコンゴムなどの軟弾性体
からなる円筒状の支持具30に前記柱状圧電セラミック
ス20を挿入した後、微小突起部22と前記圧電セラミ
ックス20とを所定の接着剤によって、その屈曲振動の
節点の位置で支持固定する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は圧電振動ジャイロに関するものであり、さらに詳しくは船舶や自動車 などに搭載されてその姿勢や航路制御を行なうジャイロスコープのうち特に圧電 振動子の超音波振動を利用した圧電振動ジャイロにおける圧電振動子の支持構造 の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
圧電振動ジャイロは、振動している物体に回転角速度が加わるとその振動方向 と直交する方向にコリオリ力を生じるという力学現象を利用した、ジャイロスコ ープの一種である。圧電振動を回転させると、このコリオリ力の作用によりこの 振動と直交する方向に力が働き、他方の振動が励振される。この振動の大きさは 入力側の振動の大きさおよび回転角速度に比例する。したがって入力電圧を一定 にした状態では、出力電圧の大きさから回転角速度の大きさを求めることができ る。
【0003】 図4に示すのは従来のこのような圧電振動ジャイロの構造概略の一例である。 正方形断面の金属製角柱7の隣り合う面に、両面に電極が形成され、厚さ方向に 分極された圧電セラミックス薄板8、9が接合されている。この金属角柱7は互 いに直交する2つの方向にほぼ同じ共振周波数で屈曲振動することが可能であり 、圧電セラミックス薄板8にこの共振周波数に等しい周波数の電圧を印加すると 、圧電セラミックス薄板8を接合した面が凹凸となる方向に屈曲振動する。この 状態で金属角柱7の圧電セラミックス薄板9には電圧は発生しないが、金属角柱 7を長さ方向を軸として回転させると、コリオリ力の作用により金属角柱7は圧 電セラミックス9を接合した面が凹凸になる方向に屈曲振動し、圧電セラミック ス9に回転角速度に比例した電圧が発生する。
【0004】 ところで、上記したような構造、性質の圧電振動子である金属角柱7の長さ方 向の一方の端面から全長のほぼ22.4%の位置に対向する金属面の中央部に垂 直にそれぞれ細い金属線からなる支持線10、10’が熔接されている。さらに 他方の端面から全長のほぼ22.4%の位置に対向する金属面の中央部に垂直に それぞれ細い金属線からなる支持線11、11’が熔接されている。これら金属 線10、10、11および11’が熔接されている部分は、角柱7の屈曲共振振 動モードに対する振動の節点となっており、互いに直交する屈曲振動でそれぞれ に対する影響を極力少なくするように、支持には細い金属線を用いているのであ る。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、図4に示すような従来の支持方法によると、図5に示すように支持線 10、10’は矢印の方向の屈曲振動に対してはほぼ理想的に振動の接点を支持 していることになる。しかしこのとき支持線11、11’には屈曲の歪みが発生 し、矢印の方向の屈曲振動に悪い影響を与えることになる。一方図中の矢印と直 交する方向の屈曲振動に対しては、支持線10、10’が同様に影響を与える。 屈曲振動に与える影響をすくなくするためには支持線の直径をできるだけ 小さ くすればよいが、支持線をあまり細くすると、圧電振動子自身の耐振動特性や耐 衝撃特性を劣化させる危険がある。
【0006】 さらに、この圧電振動ジャイロにおいては、振動子は圧電セラミックス単体か ら構成されており、その外周面上にに形成された帯状電極はスクリーン印刷また は蒸着などにより形成されている。従ってあまり細い金属線からなる支持線を熔 接またはハンダ付けして支持することは、耐振動特性や耐久衝撃特性の面から見 てさらに一段と危険があることになる。
【0007】 本考案の目的は上記従来技術の課題に鑑みて提案されたもので、従来の圧電振 動ジャイロの支持法における欠点を除去し、直角な方向の屈曲振動に与える影響 を少なくし、しかも、影響の与え方が各々の振動方向に対して対称的で、圧電振 動ジャイロの特性に与える影響の少ない圧電ジャイロを提供することにある。
【0008】 また、本考案の他の目的は、圧電セラミックス単体からなる柱状振動子の外周 に帯状電極を形成した圧電振動子を用いて安定に支持可能な圧電振動ジャイロを 提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このため、本考案の圧電振動ジャイロは、柱状圧電セラミックスの外周面に長 さ方向と平行な帯状電極を形成し、該帯状電極を用いて分極処理を施し、前記柱 状圧電セラミックスの圧電効果による屈曲振動モードを利用して駆動および検出 を行なう圧電振動ジャイロにおいて、前記屈曲振動モードの1波長共振における 振動の節点に対応する2ヶ所に微小突起部を一体に形成したシリコンゴムなどの 軟弾性体からなる円筒状の支持具に前記柱状圧電セラミックスを挿入した後、微 小突起と前記圧電セラミックスとを特に柔らかいシリコン接着剤を用い、その屈 曲振動の節点の位置で支持固定することを基本的構成とするものである。
【0010】
【実施例】
図1は本考案の圧電振動ジャイロに用いられる柱状圧電セラミックスの構造例 を示す斜視図であり、圧電セラミックス円柱20の外周面上の円周を等分する位 置に長さ方向と平行に複数個の帯状電極21が形成されている。これらの帯状電 極21は入出力端子を構成するものであって、曲面スクリーン印刷により直接形 成されるか、またはメッキなどで全面に形成された電極の不要部分をフォトエッ チングにより除去することにより容易に得られるものである。
【0011】 この圧電セラミックス円柱20は前記帯状電極を用いて分極処理を行なった後 、これらの帯状電極の一部にこの圧電セラミックス円柱20の屈曲振動の共振周 波数にほぼ等しい交流電圧を印加して屈曲振動を起こした状態で、圧電セラミッ クス円柱20を長さ軸を中心に回転させると、振動方向と直交する方向にコリオ リ力が発生し、前記帯状電極の一部に加えられた回転角速度に比例した電圧が発 生する。
【0012】 図2に示すのは本考案の圧電ジャイロに使用される支持具30である。この支 持具30は屈曲振動モードの1波長共振における振動の節点に対応する2ヶ所に 微小突起22を一体に形成したシリコンなどの軟弾性体からなる円筒状の構造を 有している。
【0013】 図3は本考案の圧電振動ジャイロの組立状態であり、図2に示すような支持具 30には、図1の圧電セラミックス20が収容されており、この支持具30がさ らに金属またはプラスチック からなる円筒状の外ケース31に装着されている 。即ち、微小突起22と前記圧電セラミックス20とを特に柔らかいシリコン接 着剤などを用い、その屈曲振動の節点の位置で支持固定され、外ケース31に収 容装着されている。
【0014】 一般に共振している振動子をなるべく振動に影響を与えないで支持するために は、振動の節の点(あるいは線)を柔らかい材料で支持する必要がある。しかし 、外部からの振動や衝撃に対して安定的に支持するためには、支持部で振動子が ずれたりしないようように固定する必要がある。本考案の支持具30は前述した ように柔らかいシリコンゴムから構成されており、圧電セラミックス20との固 定も柔らかいシリコン接着剤で行なっているため、外部から振動や衝撃が加えら れても振動子がずれないように安定的に支持することができる。
【0015】 また、本考案の圧電振動ジャイロにおいては、支持具30の微小突起22の形 状がリング状であるため励振振動方向とコリオリ力による振動の両方向の振動に 対して対称的に支持されるため、圧電振動ジャイロとしての特性に与える支持の 影響が少なくなる。
【0016】 以上の説明では、柱状圧電セラミックスの形状として円柱状の場合について行 なったが、柱状圧電セラミックスの形状として正方形軸断面形状の角柱やその他 の正多角形軸断面形状の角柱出会っても同様に構成できるものである。
【0017】
【考案の効果】
本考案によれば、支持による振動特性の劣化が少なく、互いに直角な2つの方 向の屈曲振動に与える影響が少なく、しかも影響の与え方が各々の振動方向に対 して対称的であり、更に本考案の支持具の微小突起は1波長共振における振動の 節点に対応して一体に成形されているため、一方の微小突起を一方の節点の位置 にあわせることにより他方の位置は自動的に他の節点の位置になる圧電振動ジャ イロの特性に与える影響の少ない信頼性の大幅な向上が図れる圧電ジャイロが得 られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の圧電振動ジャイロに用いられる圧電セ
ラミックス円柱の構造を示す斜視図。
【図2】本考案に用いられる支持具を示す軸方向断面
図。
【図3】本考案の圧電振動ジャイロの構造を示す斜視
図。
【図4】従来の圧電振動ジャイロの一例の構造概略図。
【図5】従来の圧電振動ジャイロ支持方法を示した説明
図。
【符号の説明】
1、1’、2、2’ 金属音片振動子 3、4、5、6 圧電セラミックス薄板 7 金属角柱 8、9 圧電セラミックス薄板 10、10’、11、11’ 金属支持線 20 圧電セラミックス円柱 21 帯状電極 22 微小突起 30 支持具 31 外ケース

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 柱状圧電セラミックスの外周面に長さ方
    向と平行な帯状電極を形成し、該帯状電極を用いて分極
    処理を施し、前記柱状圧電セラミックスの圧電効果によ
    る屈曲振動モードを利用して駆動および検出を行なう圧
    電振動ジャイロにおいて、前記屈曲振動モードの1波長
    共振における振動の節点に対応する2ヶ所に微小突起部
    を一体に形成したシリコンゴムなどの軟弾性体からなる
    円筒状の支持具に前記柱状圧電セラミックスを挿入した
    後、微小突起と前記圧電セラミックスとを所定の接着剤
    によって、その屈曲振動の節点の位置で支持固定したこ
    とを特徴とする圧電振動ジャイロ。
JP1991055223U 1991-06-21 1991-06-21 圧電振動ジャイロ Expired - Lifetime JP2524887Y2 (ja)

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