JPH05198755A - 半導体論理回路 - Google Patents

半導体論理回路

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JPH05198755A
JPH05198755A JP4192179A JP19217992A JPH05198755A JP H05198755 A JPH05198755 A JP H05198755A JP 4192179 A JP4192179 A JP 4192179A JP 19217992 A JP19217992 A JP 19217992A JP H05198755 A JPH05198755 A JP H05198755A
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potential
circuit
output
transistor
channel mos
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Yasunobu Nakase
泰伸 中瀬
Hiroyuki Makino
博之 牧野
Kimihiro Ueda
公大 上田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 半導体論理回路の入力段10を構成するCM
OSゲート回路は、第1の電源電位Vddから電流を供
給されて出力信号線12を高電位に充電するpチャネル
MOSトランジスタ1と、MOSトランジスタ1と出力
信号線12の間のダイオード13と、入力信号転位Vi
nに応答して第2の電源電位Vssから電流を供給さ
れ、出力信号線12の電位を放電するnチャネルMOS
トランジスタ2と、MOSトランジスタ2と出力信号線
12との間のダイオード14を含む。この入力段10へ
与えられる入力信号電位Vinは論理振幅がVdd−V
fないしVfに設定される。ここでVfはダイオード1
3および14の順方向電圧であり、また第2の電源電位
Vssは接地電位GNDとする。定常状態においてもダ
イオード13および14に電流が流れ、出力信号線12
の信号電位Voutの論理振幅は安定にVdd−Vfな
いしVfとなる。 【効果】 論理振幅が安定に縮小される半導体論理回路
が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は半導体論理回路に関
し、特にバイポーラトランジスタと相補型電界効果トラ
ンジスタとを備える半導体論理回路に関する。より特定
的には、この発明は出力信号の論理振幅を安定に縮小す
ることのできる半導体論理回路に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体論理回路を構成するにあたって、
従来は、相補型電界効果トランジスタ(以下、単にCM
OSトランジスタと称す)のみを用いて論理回路を構成
することが多い。CMOSトランジスタにおいては動作
時以外には定常電流が流れず、バイポーラトランジスタ
を構成要素とする半導体論理回路と比べて消費電流が少
なくなるためである。加えて、バイポーラトランジスタ
に比べてMOSトランジスタ(絶縁ゲート型電界効果ト
ランジスタ)はその面積が小さくてすむこともあり、半
導体論理回路は年々高集積化されてきている。
【0003】しかしながら、高集積化に伴って、特定の
論理回路においては、それが駆動する必要がある負荷が
増大する。たとえばクロックドライバのように多数の論
理回路にクロック信号を供給する必要のある回路におい
ては、負荷が大きくなりすぎると出力波形がなまるた
め、結果として信号伝達時間が増大するという問題が発
生する。この大きな出力負荷を高速で駆動することによ
り信号伝達時間を低減するために、負荷(出力負荷)の
大きな論理回路の出力段には、電流駆動能力の高いバイ
ポーラトランジスタを設ける複合回路が近年になって用
いられるようになってきた。以下、このような複合回路
の構成について順に説明する。
【0004】図18は、従来の半導体論理回路の一例を
示す図であり、入力信号を反転するインバータゲートを
示す。図18において、インバータゲートは、第1の電
源電位Vddと第2の電源電位Vssとの間に相補的に
接続されたpチャネルMOSトランジスタ1およびnチ
ャネルMOSトランジスタ2を含む。MOSトランジス
タ1および2のゲートは、入力信号線11に接続され
る。MOSトランジスタ1および2のドレインは出力信
号線12に接続される。この図18に示すインバータゲ
ートはCMOSインバータ回路であり、バイポーラトラ
ンジスタを含んではいないものの、他の複合回路との比
較のために示される。次に動作について簡単に説明す
る。
【0005】入力信号線11上に与えられる入力電位V
inが低電位のとき(通常は、低い電源電位Vssのレ
ベルであり、接地電位GNDのレベルにとられることが
多い)、pチャネルMOSトランジスタ1が導通状態と
なり、nチャネルMOSトランジスタ2が非導通状態と
なる。出力信号線12がpチャネルMOSトランジスタ
1を介して第1の電源電位Vddから充電され、出力信
号線12の出力電位Voutが上昇して高電位になる。
この出力電位Voutの電位は通常、第1の電源電位V
ddのレベルになる。
【0006】入力電位Vinが高電位の場合には、pチ
ャネルMOSトランジスタが非導通状態、nチャネルM
OSトランジスタ2が導通状態となり、出力信号線12
は、導通状態のnチャネルMOSトランジスタを介して
第2の電源電位Vssへと放電される。これにより、出
力電位Voutが低下し、低電位(電位Vssレベル)
となる。すなわち、出力電位Voutは、入力電位Vi
nと論理を反転した電位となる。
【0007】図19はBiNMOSゲートと呼ばれる従
来の半導体論理回路の構成を示す図である。図19にお
いて、BiNMOSゲートは、第1の電源電位Vddと
第2の電源電位Vssとの間に相補的に接続されるpチ
ャネルMOSトランジスタ1およびnチャネルMOSト
ランジスタ2と、pチャネルMOSトランジスタ1の一
方導通端子(ドレイン)と出力信号線12との間に接続
される抵抗4と、そのコレクタが第1の電源電位Vdd
に接続され、そのエミッタが出力信号線12に接続さ
れ、そのベースがpチャネルMOSトランジスタ1の一
方導通端子(ドレイン)に接続されるnpnバイポーラ
トランジスタ3を含む。このBiNMOSゲートは、出
力信号線12の充電をバイポーラトランジスタ3により
行ない、出力信号線12の放電をnチャネルMOSトラ
ンジスタ2で行なう。次に動作について説明する。
【0008】入力信号線11上の入力電位Vinが低電
位の場合、pチャネルMOSトランジスタ1が導通状
態、かつnチャネルMOSトランジスタ2が非導通状態
となる。npnバイポーラトランジスタ3のベースへは
導通状態のpチャネルMOSトランジスタ1を介してベ
ース電流が供給される。このときまたpチャネルMOS
トランジスタ1を介して抵抗4に電流が流れ、この抵抗
4による電位差がnpnバイポーラトランジスタ3が導
通するために必要なベース−エミッタ間電圧(約0.8
V)を与える。この抵抗4における電位差によりバイポ
ーラトランジスタ3のベース−エミッタ間が順方向にバ
イアスされると、バイポーラトランジスタ3が導通状態
となる。npnバイポーラトランジスタ3は、そのベー
ス電流の電流増幅率(通常100程度)倍のエミッタ電
流を出力信号線12へ供給する。これにより、図18に
示すCMOSインバータゲートの構成に比べて高速で出
力電位Voutが立上がる。
【0009】出力電位Voutの高電位は、最終的に、
pチャネルMOSトランジスタ1および抵抗4を介して
電源電位Vddのレベルにまで充電される。
【0010】入力電位Vinが高電位の場合には、pチ
ャネルMOSトランジスタ1が非導通状態となり、バイ
ポーラトランジスタ3も非導通状態となり、一方nチャ
ネルMOSトランジスタ2が導通状態となる。出力信号
線12は、図11に示すCMOSインバータゲートの場
合と同様、nチャネルMOSトランジスタ2により第2
の電源電位Vssレベルにまで放電される。
【0011】図20は、従来の半導体論理回路のさらに
他の構成を示す図である。図20に示す半導体論理回路
は、図19に示す構成に加えて、npnバイポーラトラ
ンジスタ3のベースと第2の電源電位Vssとの間に接
続されるnチャネルMOSトランジスタ5と、nチャネ
ルMOSトランジスタ2と第2の電源電位Vssとの間
に接続される抵抗6と、出力信号線12と第2の電源電
位Vssとの間に接続されるnpnバイポーラトランジ
スタ7を含む。nチャネルMOSトランジスタ5のゲー
トへは入力電位Vinが与えられる。npnバイポーラ
トランジスタ7は、そのコレクタが出力信号線12に接
続され、そのエミッタが第2の電源電位Vssに接続さ
れ、そのベースがMOSトランジスタ2と抵抗6との接
続ノードに接続される。抵抗6は、npnバイポーラト
ランジスタ7のベース−エミッタ間電圧を与えるために
設けられる。
【0012】この図20に示す半導体論理回路は、出力
信号線12の充放電をnpnバイポーラトランジスタ3
および7で行なうものであり、一般に、BiCMOSゲ
ートと呼ばれる。次に動作について説明する。
【0013】入力電位Vinが低電位の場合には、pチ
ャネルMOSトランジスタ1が導通状態、nチャネルM
OSトランジスタ2および5が非導通状態となる。この
場合、図19に示すBiNMOSゲートの場合と同様、
npnバイポーラトランジスタ3のベースへMOSトラ
ンジスタ1を介してベース電流が供給されるとともに、
抵抗4により、バイポーラトランジスタ3がベース−エ
ミッタ間を順方向にバイアスされ、導通状態となる。こ
れにより、出力信号線12がバイポーラトランジスタ3
を介して高速で充電される。
【0014】入力電位Vinが高電位の場合、nチャネ
ルMOSトランジスタ2および5が導通状態、pチャネ
ルMOSトランジスタ1が非導通状態となる。この場
合、npnバイポーラトランジスタ7のベースへは出力
信号線12を介してベース電流が供給され、バイポーラ
トランジスタ7が抵抗6によりそのベース−エミッタ間
が順方向にバイアスされ、導通状態となる。これによ
り、出力信号線12はバイポーラトランジスタ7のコレ
クタ電流により高速で放電される。したがってこの図2
0に示すBiCMOSゲートの場合、図19に示すBi
NMOSゲートに比べて出力電位Voutが高速で立下
がる。
【0015】出力電位Voutを立下げる場合、npn
バイポーラトランジスタ3を高速で非導通状態にする必
要がある。npnバイポーラトランジスタ3による出力
信号線12の充電を遮断するためである。このため、n
チャネルMOSトランジスタ5が設けられる。すなわ
ち、nチャネルMOSトランジスタ5は、入力電位Vi
nが低電位から高電位に変化するときに導通状態とな
り、npnバイポーラトランジスタ3のベース電荷を引
抜き、npnバイポーラトランジスタ3を高速で非導通
状態とする。
【0016】図21は従来の半導体論理回路のさらに他
の構成を示す図である。図21において、従来の半導体
論理回路は、第1の電源電位Vddと第2の電源電位V
ssとの間に相補的に接続されるpチャネルMOSトラ
ンジスタ1およびnチャネルMOSトランジスタ2と、
pチャネルMOSトランジスタ1と出力信号線12との
間に設けられる抵抗4と、出力信号線12とnチャネル
MOSトランジスタ2との間に接続される抵抗8と、第
1の電源電位Vddと出力信号線12との間に設けられ
るnpnバイポーラトランジスタ3と、出力信号線12
と第2の電源電位Vssとの間に接続されるpnpバイ
ポーラトランジスタ9を含む。
【0017】pチャネルMOSトランジスタ1およびn
チャネルMOSトランジスタ2のゲートへは入力電位V
inが与えられる。npnバイポーラトランジスタ3
は、そのコレクタが第1の電源電位Vddに接続され、
そのエミッタが出力信号線12に接続され、そのベース
がトランジスタ1と抵抗4の共通接続ノードに接続され
る。pnpバイポーラトランジスタ9は、そのエミッタ
が出力信号線12に接続され、そのコレクタが第2の電
源電位Vssに接続され、そのベースが抵抗8とトラン
ジスタ2の共通接続ノードに接続される。
【0018】この図21に示す半導体論理回路は、出力
信号線12の充電をnpnバイポーラトランジスタ3で
行ないかつ出力信号線12の放電をpnpバイポーラト
ランジスタ9で行なう形式を備え、一般にCBiCMO
Sゲートと呼ばれる。次に動作について説明する。
【0019】入力電位Vinが高電位から低電位へ立下
がると、pチャネルMOSトランジスタ1が導通状態、
nチャネルMOSトランジスタ2が非導通状態となる。
これにより、npnバイポーラトランジスタ3へpチャ
ネルMOSトランジスタ1を介してベース電流が供給さ
れ、出力信号線12はこのnpnバイポーラトランジス
タのエミッタ電流により高速で充電され、出力電位Vo
utが高速で立上がる。
【0020】入力電位Vinが低電位から高電位へ立上
がると、pチャネルMOSトランジスタ1が非導通状
態、nチャネルMOSトランジスタ2が導通状態とな
る。これによりpnpバイポーラトランジスタ9へは、
抵抗8により、そのベース−エミッタ間が順方向にバイ
アスされるとともに、そのベース電流がnチャネルMO
Sトランジスタ2を介して高速で引抜かれる。これによ
り、pnpバイポーラトランジスタ9が高速で導通状態
となり、そのエミッタ電流により出力信号線12の電位
Voutを高速で立下げる。
【0021】この図21に示すCBiCMOSゲートの
構成は、図20に示すBiCMOSゲートの構成と比べ
て、nチャネルMOSトランジスタ5が不要となり、構
成素子の削減が可能となる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】上述のように出力信号
線12を電流駆動力の大きなバイポーラトランジスタを
用いて充電または充放電を行なうことにより、大きな負
荷であっても高速で駆動することができる。しかしなが
ら、上述の図19ないし図21に示す複合回路(バイポ
ーラトランジスタとMOSトランジスタとを備える回
路)の構成を用いて出力信号線を充電または放電しよう
とするとき次のような問題が生じる。
【0023】バイポーラトランジスタにより出力信号線
12を充電しようとするとき、第1の電源電位Vddと
出力電位Voutとの差が、このバイポーラトランジス
タ3の導通に必要とされるベース−エミッタ間電圧(V
be:通常約0.8V)よりも小さくなるとバイポーラ
トランジスタは非導通状態となる。したがって、出力電
位Voutが、Vdd−Vbeよりも高くなると、出力
信号線充電用のバイポーラトランジスタ3は非導通状態
となり、出力信号線12は抵抗(図19ないし図21に
おいて抵抗4)を介してpチャネルMOSトランジスタ
1により充電される。pチャネルMOSトランジスタ1
の電流駆動能力はバイポーラトランジスタ3のそれに比
べて小さい。このため、出力電位Voutの立上がりが
急激に遅くなる。
【0024】特に、図20および図21に示す半導体論
理回路において、出力信号線12の振幅のうち、上側V
beの領域(第1の電源電位VddからVdd−Vbe
までの領域)と下側Vbe(第2の電源電位Vssから
Vss+Vbeまでの領域)においては、バイポーラト
ランジスタが導通しない。この状態を図22に示す。
【0025】図22において横軸に時間を示し、縦軸に
電位を示す。図22において、領域Iは、上側Vbeの
領域を示し、出力信号線12を充電するためのバイポー
ラトランジスタが非導通状態となる領域を示す。領域I
Iは、下側Vbeの領域を示し、出力信号線12の放電
するためのバイポーラトランジスタが非導通状態となる
領域を示す。この図15に示すように、上側および下側
それぞれに範囲Vbeの、バイポーラトランジスタが非
導通状態となる領域が存在することは、電源電圧Vdd
が小さくなるにつれて深刻な問題となる。
【0026】MOSトランジスタは、その微細化に従っ
て、その耐圧が低下するため、ソース/ドレイン間に印
加される電圧を小さくする必要がある。このため、電源
電圧Vddを小さくする必要が出てくる。この場合、バ
イポーラトランジスタのベース−エミッタ間電圧Vbe
は、スケーリングされない一定値であるため、電源電圧
に対する上述の2・Vbe(上側Vbeと下側Vbeの
和)の大きさが相対的に大きくなる。この領域ではバイ
ポーラトランジスタが非導通状態となるため、CMOS
ゲートに対するBiCMOSゲートまたはCBiCMO
Sゲートの優位性(高速動作性能)が失われる。すなわ
ち、BiCMOS回路またはCBiCMOS回路は、低
電圧電源においては、速度性能が著しく劣化することが
大きな問題となる。
【0027】このような低電源電圧下における速度性能
の劣化という問題に関し、以下に示す2種類の解決法が
提案されている。
【0028】図23には、C・L・チェン(C・L・C
hen)により、1990年ISSCC(Intern
ational Solid−State Circu
its Conference)学会において発表され
た回路構成を示す(テクニカルダイジェスト・オブ・1
990ISSCC、第236頁ないし第237頁参
照)。
【0029】この図23に示す回路は、入力信号Vin
を受け、その論理振幅を制限して出力する入力段20
と、入力段20からの信号に対し所定の論理演算処理を
実行するBiCMOSドライバ21と、BiCMOSド
ライバ21からの出力を受け、所定の論理処理を施して
出力電位Voutを出力する出力段22を含む。
【0030】入力段20は、入力電位Vinをそのゲー
トに受ける、相補接続されたpチャネルMOSトランジ
スタ22およびnチャネルMOSトランジスタ23と、
pチャネルMOSトランジスタ22と第1の電源電位V
ddとの間に接続されるダイオード21と、nチャネル
MOSトランジスタ23と第2の電源電位Vssとの間
に接続されるダイオード24を含む。ダイオード21
は、第1の電源電位VddとpチャネルMOSトランジ
スタ22との間に順方向に接続される。ダイオード24
は、nチャネルMOSトランジスタ23と、第2の電源
電位Vssとの間に順方向に接続される。
【0031】pチャネルMOSトランジスタ22の基板
は第1の電源電位Vddに接続され、nチャネルMOS
トランジスタ23の基板は第2の電源電位Vssに接続
される。この入力段20はCMOSインバータゲートで
あり、ノードN1へは、入力電位Vinの論理反転信号
が出力される。ノードN1に現われる高電位VhはVd
d−Vfで与えられ、ノードN1の低電位Vlは、Vs
s+Vfで与えられる。ただし、Vfはダイオード21
および24の順方向電圧であり、これは、ダイオード2
1および24としてPNダイオードを使用する場合、バ
イポーラトランジスタのベース−エミッタ間電圧Vbe
に等しい。
【0032】中間段のドライバ21は、その動作電源電
位は第1の電源電位VddおよびVssで与えられ、入
力段20のノードN1からの出力信号を処理し、出力段
22のノードN2へ与える。BiCMOSドライバ21
は、バイポーラトランジスタとCMOSトランジスタと
を含んでおり、その入力信号の論理振幅はVdd−Vf
−Vf=Vdd−2・Vfである。この場合、BiCM
OSドライバ21においては、その入力信号が高電位V
dd−Vbe、低電位がVbe(第2の電源電位Vss
を接地電位GNDとする)で与えられるため、その出力
電位も高電位がVdd−Vbe、低電位がVbeとな
る。この場合、図22に示す、領域IおよびIIが論理
振幅から省かれるため、BiCMOSドライバ21の出
力部に設けられているバイポーラトランジスタは論理振
幅全領域で導通状態となり、その出力が高速で充放電さ
れる。
【0033】出力段22は、入力段20と同様の構成を
有しており、ダイオード31、pチャネルMOSトラン
ジスタ32、nチャネルMOSトランジスタ33および
ダイオード34を含む。この出力段22の構成では、ダ
イオード31および34により、論理振幅が電源電圧V
ddよりも2・Vfだけ小さくされる。
【0034】すなわちこの図23に示す構成によれば、
BiCMOS回路の出力信号の論理振幅は、出力段22
のCMOS電源電圧レベルに整合がとられることにな
る。この図23に示す回路構成においてはBiCMOS
ドライバ21の入力部および出力部にレベルシフト用回
路を設け、その論理振幅を低減して、バイポーラトラン
ジスタを常時駆動することにより、その高速動作を実現
している。
【0035】しかしながら、この図23に示すレベルシ
フトの回路構成においては、入力段20および出力段2
2のCMOSゲートにおいて各MOSトランジスタのソ
ースにダイオードが接続されているため、バックゲート
効果が作用する。たとえばpチャネルMOSトランジス
タ22および32においては、そのソース電位はダイオ
ード21および31を介してそれぞれVdd−Vfとな
り、一方その基板電位はVddとなる。したがって、p
チャネルMOSトランジスタ22および32の基板電位
はソースに対してVfだけ相対的にバイアスされたこと
になり、しきい値電圧が低下する。同様にnチャネルM
OSトランジスタ24および34においても、そのシス
テム電位と基板電位との差がダイオード24および34
の順方向電圧Vfだけ異なり同様にしきい値電圧が上昇
する。このためMOSトランジスタを流れる電流が減少
し、ノードN1およびN3の充放電に長時間を要するた
め、信号遅延時間が大幅に増大する。
【0036】また、CMOSゲート(出力段22および
入力段20)においては、定常状態においてはpチャネ
ルMOSトランジスタ(22または32)とnチャネル
MOSトランジスタ(23または33)のいずれかが非
導通状態となるため、第1の電源電位Vddから第2の
電源電位Vssへ電流が流れる経路は存在しない。その
ため、ダイオード21、24またはダイオード31およ
び34では定常状態においては電流が流れなくなるた
め、その順方向電圧Vfの電圧シフトを確実に与えるこ
とができなくなる。
【0037】特に、出力段22においては、定常状態に
おいては、pチャネルMOSトランジスタ32またはn
チャネルMOSトランジスタ33のゲート−ソース間電
圧は0Vとなり、ダイオード31および34へは電流は
流れない。このため、ダイオードの順方向電圧降下機能
を十分に生かすことができず、その論理振幅を安定して
Vdd−2・Vfとするのは困難である。
【0038】図24は図23に示す回路構成と同時に提
案されたBiCMOS回路の構成を示す図である。ただ
し、上述の文献においては、2入力NANDゲートの構
成が一例として示されているが、ここでは単純化のため
にインバータゲートの構成を示す。
【0039】BiCMOSゲートはさらに、その一方導
通端子(ドレイン)が出力信号線12に接続され、その
ゲートが入力信号線11に接続され、そのソースがnp
nバイポーラトランジスタ49のベースに接続されるn
チャネルMOSトランジスタ47と、その一方導通端子
(ドレイン)がnチャネルMOSトランジスタ47の他
方導通端子(ソース)およびnpnバイポーラトランジ
スタ49のベースに接続され、その他方導通端子(ソー
ス)がノードN11に接続され、そのゲートがpチャネ
ルMOSトランジスタ41の一方導通端子(ドレイン)
に接続されるnチャネルMOSトランジスタ48と、そ
のコレクタが出力信号線12に接続され、そのエミッタ
が第2の電源電位Vssに接続され、そのベースがnチ
ャネルMOSトランジスタ47の他方導通端子(ソー
ス)に接続されるnpnバイポーラトランジスタ49
と、そのコレクタがノードN10に接続され、そのエミ
ッタが出力信号線12に接続され、そのベースがpチャ
ネルMOSトランジスタ41の一方導通端子(ドレイ
ン)およびnチャネルMOSトランジスタ48のゲート
に接続されるnpnバイポーラトランジスタ43と、そ
の一方導通端子がノードN10に接続され、そのゲート
が入力信号線11に接続され、その他方導通端子が出力
信号線12に接続されるpチャネルMOSトランジスタ
44を含む。
【0040】次にこの図24に示すBiCMOSゲート
の動作について説明する。入力電位Vinが高電位の場
合、pチャネルMOSトランジスタ41,44が非導通
状態、nチャネルMOSトランジスタ42および47が
導通状態となる。バイポーラトランジスタ43は、その
ベース電流がトランジスタ42を介して引抜かれ、高速
でオフ状態となる。一方、バイポーラトランジスタ49
は、MOSトランジスタ47が導通状態となり、信号線
12からベース電流を供給され、かつそのベース−エミ
ッタ間がダイオード46によりバイアスされ、高速でオ
ン状態となり、出力信号線12の出力電位Voutを高
速で低下させる。
【0041】入力電位Vinが低電位の場合MOSトラ
ンジスタ42および47が非導通状態、pチャネルMO
Sトランジスタ41および44が導通状態となる。これ
により、バイポーラトランジスタ43のベースへベース
電流が供給され、バイポーラトランジスタ43がオン状
態となり、信号線12を高速で充電する。
【0042】このときまたMOSトランジスタ48が導
通状態となり、バイポーラトランジスタ49のベース電
荷を高速で引抜き、バイポーラトランジスタ49は非導
通状態となる。これにより、出力信号線12の出力電位
Voutは高速で充電される。バイポーラトランジスタ
43のベース電位は最大Vdd−Vfまでしか上昇しな
いので、そのエミッタフォロア動作のため、バイポーラ
トランジスタ43のみでは出力信号線12上の出力電位
VoutはVdd−Vf−Vbe=Vdd−2・Vf=
Vdd−2・Vbeとなる。
【0043】このため、pチャネルMOSトランジスタ
44が設けられ、出力信号線12上の出力電位Vout
をノードN10の電位Vdd−Vf(=Vdd−Vb
e)まで駆動する。
【0044】この図24に示す構成の場合、バイポーラ
トランジスタ43は、出力信号線12上の電位がVdd
−2・Vbeとなるとそれ以上は出力信号線12の電位
を上昇させないため、この電位Vdd−2・Vbeから
Vdd−Vbeまで出力電位Voutを駆動するために
pチャネルMOSトランジスタ44を用いている。した
がって、この場合、バイポーラトランジスタが動作しな
い領域が存在することになり、高速動作性が失われるこ
とになる。
【0045】図25は、図22および図23に示す文献
に同時に発表されたCBiCMOSゲートの構成を示
す。この上述の文献においても2入力ゲート回路の構成
が示されているが、図25においては簡単化のために、
インバータゲートの構成を示す。図25において、CB
iCMOSゲート回路は、ノードN21とノードN22
との間に相補的に接続されるpチャネルMOSトランジ
スタ51およびnチャネルMOSトランジスタ52と、
ノードN23とノードN21との間に設けられるpチャ
ネルMOSトランジスタ53と、第1の電源電位Vdd
とノードN23との間に設けられるダイオード55と、
ノードN22とノードN24との間に設けられるnチャ
ネルMOSトランジスタ54と、ノードN24と第2の
電源電位Vssとの間に設けられるダイオード56を含
む。
【0046】pチャネルMOSトランジスタ51および
nチャネルMOSトランジスタ52のゲートへは入力電
位Vinが与えられる。pチャネルMOSトランジスタ
53およびnチャネルMOSトランジスタ54はそのゲ
ートが出力信号線12に接続される。ダイオード55は
ノードN23へ電位Vdd−Vfを与える。ダイオード
56はノードN24へ電位Vss+Vf(=Vf)を与
える。
【0047】CBiCMOSゲート回路はさらに、その
エミッタが第1の電源電位Vddに接続され、そのコレ
クタが出力信号線12に接続され、そのベースがノード
N21に接続されるpnpバイポーラトランジスタ57
と、そのコレクタが出力信号線12に接続され、そのエ
ミッタが第1の電源電位Vssに接続され、そのベース
がノードN22に接続されるnpnバイポーラトランジ
スタ58を含む。次に動作について簡単に説明する。
【0048】入力電位Vinが低電位の場合、pチャネ
ルMOSトランジスタ51が導通状態となり、nチャネ
ルMOSトランジスタ52が非導通状態となる。これに
より、pnpバイポーラトランジスタ52のベースから
ベース電荷が引抜かれ、出力信号線12がpnpバイポ
ーラトランジスタ52を介して高速で充電され、出力電
位Voutが上昇する。この上昇電位は、nチャネルM
OSトランジスタ54およびpチャネルMOSトランジ
スタ53のゲートへ与えられ、pチャネルMOSトラン
ジスタ53が非導通状態、nチャネルMOSトランジス
タ54が導通状態となる。これにより、バイポーラトラ
ンジスタ58はそのベース電荷がトランジスタ54を介
して引抜かれ、高速でオフ状態と非導通状態となり、出
力信号線12がバイポーラトランジスタ57を介して充
電される。
【0049】入力電位Vinが高電位の場合、pチャネ
ルMOSトランジスタ51が非導通状態、nチャネルM
OSトランジスタ52が導通状態となる。これにより、
バイポーラトランジスタ58のベースへベース電流が供
給され、バイポーラトランジスタ58が導通となり、出
力信号線12から高速で電荷を引抜き、出力電位Vou
tを低下させる。この出力信号線12の電位Voutの
低下に伴って、pチャネルMOSトランジスタ53が導
通状態となり、バイポーラトランジスタ57へベース電
流が供給され、バイポーラトランジスタ57は高速で非
導通状態となる。これにより、バイポーラトランジスタ
58を介して出力信号線12が高速で放電され、その出
力電位Voutが低下する。
【0050】この図25に示すCBiCMOSゲート回
路の構成においては、pnpバイポーラトランジスタ5
7のエミッタ電位はVbe+ノードN23の電位だけオ
フセットされており、またnpnバイポーラトランジス
タ58のエミッタ電位は、VbeとノードN24の電位
の和だけオフセットされている。この図25に示す回路
構成においては、バイポーラトランジスタ57および5
8による電位Vbeの降下により、出力電位Voutの
電位がノードN23またはノードN24の電位に設定さ
れる。
【0051】しかしながら、この図25に示すCBiC
MOSゲート回路の構成の場合、出力用バイポーラトラ
ンジスタ57および58はエミッタ接地で使用されてい
る。バイポーラトランジスタのコレクタ−ベース間には
ベース−エミッタ間と異なり、電位クランプ能力はな
い。このため、定常状態(出力電位Voutが安定した
状態)において出力電位Voutが電源電位Vddおよ
びVssからそれぞれベース−エミッタ間電圧Vbeだ
けオフセットされた値に設定されるとは限らない。
【0052】また図24および25に示す回路構成にお
いては、図23に示す回路構成と同様MOSトランジス
タのソースにダイオードが接続され、このダイオードが
電源電位VddまたはVssに接続されているため、バ
ックゲート効果が作用し、MOSトランジスタを流れる
電流量が減少し、信号遅延時間が大幅に増大する。
【0053】また、定常状態においては、pチャネルM
OSトランジスタ53またはnチャネルMOSトランジ
スタ54のゲート−ソース間に印加される電圧は0Vと
なるため、ダイオード55またはダイオード56に電圧
が流れないため、その出力信号の論理振幅を安定してV
dd−2・Vbeに設定するのは困難である。
【0054】図26は、従来のBiCMOSゲート回路
の低電圧速度性能を改善するための回路構成を示す図で
ある。この図26に示す回路構成は、1990年電子情
報通信学会春期全国大会予稿集第5−189頁において
平木等により示されている。この図26に示すBiCM
OSゲート回路は、その一方導通端子(ソース)が第1
の電源電位Vddに接続され、そのゲートが入力信号線
11に接続され、その他方導通端子(ドレイン)がノー
ドN31に接続されるpチャネルMOSトランジスタ
と、ノードN31とノードN33との間に順方向に接続
されるダイオード63と、その一方導通端子(ドレイ
ン)がノードN33に接続され、その他方導通端子(ソ
ース)が基準電位Vrに接続され、そのゲートが入力信
号線11に接続されるnチャネルMOSトランジスタ6
2と、ノードN33と出力信号線12との間に接続され
る抵抗64と、そのコレクタが第1の電源電位Vddに
接続され、そのエミッタが出力信号線12に接続され、
そのベースがノードN31に接続されるnpnバイポー
ラトランジスタ65を含む。ダイオード63の順方向電
圧Vfはバイポーラトランジスタ65のベース−エミッ
タ間電圧Vbeよりも小さな値(0.5V程度)に設定
される。また、基準電圧Vrは、入力信号電位Vinの
論理振幅をVhとしたとき、Vr≒VfかつVdd=V
h+2・Vrの関係を満足する値に設定される。
【0055】図26に示すBiCMOSゲート回路はさ
らに、その一方導通端子(ドレイン)が出力信号線12
に接続され、そのゲートが入力信号線11に接続され、
その他方導通端子(ソース)が抵抗67を介して基準電
位Vrに接続されるnチャネルMOSトランジスタ66
と、そのコレクタが出力信号線12に接続され、そのベ
ースがノードN32に接続され、そのエミッタが第2の
電源電位Vssに接続されるnpnバイポーラトランジ
スタ68を含む。ここで、第2の電源電位Vssは通常
接地電位VGNDに設定される。次に動作について簡単
に説明する。
【0056】入力信号電位Vinが高電位の場合、nチ
ャネルMOSトランジスタ62および66が導通状態と
なり、バイポーラトランジスタ65のベース電荷が引抜
かれ、バイポーラトランジスタ65は非導通状態とな
る。一方、バイポーラトランジスタ68はMOSトラン
ジスタ66を介して信号線12からベース電流を供給さ
れ、導通状態となり、出力信号線12の電位を高速で低
下させる。このバイポーラトランジスタ68のベース電
位は基準電位Vrによりバイアスがかけられている。こ
のため、最終的に出力信号線12の電位はVss+Vb
eのレベルにまで低下する。
【0057】入力信号電位Vinが低電位の場合、pチ
ャネルMOSトランジスタ61が導通状態、nチャネル
MOSトランジスタ62および66が非導通状態とな
る。この場合、npnバイポーラトランジスタ65が導
通状態となり、バイポーラトランジスタ68が非導通状
態となり、出力信号線12はこのnpnバイポーラトラ
ンジスタ65を介して充電される。この出力信号線12
の充電電位は最終的にVdd−Vbeにまで到達する。
【0058】この図26に示す回路構成の場合、電源電
圧VddおよびVssに加えて、ある一定の基準電位V
rをこの回路の外部から供給する必要がある。この場
合、ダイオード接続されたMOSトランジスタを用いて
基準電位Vrを供給することも可能であるが、回路構成
素子数が増大するという問題が生じる。
【0059】また、BiCMOS論理回路は、CMOS
トランジスタ回路のみで構成される論理回路とともに使
用されるのが通常である。この場合、CMOSトランジ
スタのみからなる論理回路はこのBiCMOS論理回路
の次段に設けられる。しかしながら、この図26に示す
回路構成においては次段に設けられるCMOS論理回路
における論理振幅を縮小する方法は何ら考慮していな
い。すなわちこの先行技術においては、単に入力信号V
inおよび出力信号電位Voutの論理振幅がともにV
cc(論理回路の動作電源電位)の場合に、このBiC
MOSゲート回路の第1の電源電位VddをVcc+2
・Vfにまで上昇させ、基準電位Vrをその場合ほぼダ
イオードの順方向電圧Vfに設定することが述べられて
いるだけである。この場合基準電位Vrに加えてさらに
このBiCMOSゲート回路の動作電源電位として別の
電源電位を用いる必要が生じてくる。
【0060】それゆえ、この発明の目的は上述の従来の
半導体論理回路の有する欠点を除去し、低電源電圧駆動
時においても速度性能が低下することのない半導体論理
回路を提供することである。
【0061】この発明の他の目的は、CMOSトランジ
スタのみで構成される半導体論理回路における信号遅延
時間の増大を伴うことなく縮小した論理振幅で高速に動
作させることのできる半導体論理回路を提供することで
ある。
【0062】この発明のさらに他の目的は、出力段にバ
イポーラトランジスタを含む複合論理回路が電源電位以
外の電位を必要とすることなく高速で動作することので
きる半導体論理回路を提供することである。
【0063】この発明のさらに他の目的は論理振幅のす
べての領域を出力段に含まれるバイポーラトランジスタ
で駆動することができ、かつまたその出力論理振幅を一
定に確実に設定することのできる半導体論理回路を提供
することである。
【0064】この発明のさらに他の目的は、CMOS、
BiNMOS、BiCMOSおよびCBiCMOS構成
の論理回路のいずれに対してもその出力振幅を等しくす
ることのできる半導体論理回路を提供することである。
【0065】
【課題を解決するための手段】この発明に係る半導体論
理回路は、出力ノードに対し、出力ノードを充電するた
めの第1のダイオードと、出力ノードを放電するための
ダイオードとを直列に接続し、このダイオードに定常状
態においても微小電流を流すことによりその入力信号お
よび出力信号の論理振幅をVdd−2・Vfとするよう
にしたものである。
【0066】すなわち、この請求項1に係る半導体論理
回路は、振幅制限された論理信号を入力し、該入力され
た論理信号に予め定められた論理演算処理を施して所定
のノードに出力する入力段を含む。
【0067】この入力段は、第1の電源電位から電流を
供給され、上記入力信号に応答して上記所定のノードを
第1の電位に充電するための第1導電型の電界効果トラ
ンジスタと、上記第1導電型の電界効果トランジスタと
上記所定のノードとの間に接続される第1のダイオード
素子とを含む。この第1のダイオード素子は第1の順方
向電圧を有しており、所定のノードの第1の電位を第1
の電源電位よりもその第1の順方向電圧だけ低下させ
る。
【0068】この入力段はさらに、第2の電源電位から
電流を供給され、上記入力信号に応答して上記所定のノ
ードを第2の電位へ放電するための第2導電型の電界効
果トランジスタと、上記所定のノードと上記第2導電型
の電界効果トランジスタとの間に接続される第2のダイ
オード素子を含む。この第2のダイオード素子は第2の
順方向電圧を有しており、上記第2の電位を第2の電源
電位よりも上記第2の順方向電圧だけ高い値に設定す
る。
【0069】請求項2に係る半導体論理回路は、相補型
電界効果トランジスタにより構成される入力段と、バイ
ポーラトランジスタを含む出力段を含む。この入力段
は、第1の電源電位から電流を供給され、入力信号に応
答して第1のノードを第1の電位に充電するための第1
導電型の電界効果トランジスタと、この第1導電型の電
界効果トランジスタと第1のノードとの間に接続される
第1のダイオード素子と、第2の電源電位から電流を供
給され、上記入力信号に応答して上記第1のノードを第
2の電位に放電するための第2導電型の電界効果トラン
ジスタと、上記第1のノードと上記第2導電型の電界効
果トランジスタとの間に接続される第2のダイオード素
子を含む。
【0070】第1および第2のダイオード素子は、それ
ぞれ、第1および第2の順方向電圧を有する。第1導電
型の電界効果トランジスタおよび第2導電型の電界効果
トランジスタへ与えられる入力信号は、定常状態におい
ても第1および第2の電界効果トランジスタに電流が流
れるようにその論理振幅が第1の電源電位と第2の電源
電位との差よりも小さくされている。
【0071】出力段は、この入力段の出力信号により駆
動され、出力ノードを充放電する。この出力段は、上記
第1の電源電位と上記出力ノードとの間に設けられ、上
記第1の電界効果トランジスタの出力信号に応答してこ
の出力ノードを充電するバイポーラトランジスタを含
む。
【0072】
【作用】請求項1の発明では、第1および第2の電界効
果トランジスタのソース−ゲート間電圧は従来回路のそ
れよりも高くなり、ドレイン電流をより多く供給するこ
とができ、高速動作が可能となる。このとき、また、第
1および第2の電界効果トランジスタは定常状態におい
ても微小電流を供給するため、第1および第2のダイオ
ード素子により、安定して出力信号の論理振幅が低減さ
れる。
【0073】請求項2の発明では、入力段からは安定か
つ確実に論理振幅が低減された信号が出力されるため、
出力段のバイポーラトランジスタが信号振幅領域のすべ
てにわたって動作可能となり、出力信号の高速駆動が可
能となる。
【0074】
【実施例】図1はこの発明の一実施例である半導体論理
回路の構成を示す図である。この図1に示す半導体論理
回路は、CMOSインバータゲートを備える。この半導
体論理回路10の入力信号線11上へ与えられる入力信
号Vinの振幅は制限される。この入力信号Vinはた
とえばECLレベルの信号であり、この半導体論理回路
10によりCMOSレベルへ変換される構成が用いられ
てもよい。
【0075】また、図1に示すように入力信号VIが振
幅制限回路100により振幅制限されて入力信号Vin
が導出される構成が用いられてもよい。この振幅制限回
路100の構成の一例としては、たとえばその論理振幅
低減が少し不安定になるという欠点が生じるものの図2
4および図25に示す回路構成が用いられてもよい。他
のクリッパ回路が用いられてもよい。
【0076】図1を参照して、半導体論理回路10は、
入力信号線11上に与えられた入力信号電位Vinに応
答して出力信号線12を高電位に充電するためのpチャ
ネルMOSトランジスタ1と、このpチャネルMOSト
ランジスタ1と出力信号線12との間に順方向に設けら
れるダイオード13と、入力信号線11上の入力信号電
位Vinに応答して出力信号線12を放電するためのn
チャネルMOSトランジスタ2と、出力信号線12とn
チャネルMOSトランジスタ2との間に順方向に接続さ
れるダイオード14とを含む。
【0077】pチャネルMOSトランジスタ1は第1の
電源電位Vddから電流を供給され、入力信号電位Vi
nが低電位のときに出力信号線12を高電位へ充電す
る。nチャネルMOSトランジスタ2は、第2の電源電
位Vss(通常接地電位GNDであり、以下の説明にお
いては単に0Vとして説明する)から電流を供給され、
入力信号電位Vinが高電位のときに出力信号線12を
放電する。
【0078】入力信号電位Vinはその高電位側がVd
d−Vf、低電位側がVfに振幅制限される。ここでV
fはダイオード13および14の順方向電圧である。順
方向電圧Vfは、ダイオード3および4がpnダイオー
ドの場合、バイポーラトランジスタのベース−エミッタ
間電圧Vbeに等しく約0.8Vである。次に動作につ
いて説明する。
【0079】入力信号電位Vinが低電位から高電位に
なると、nチャネルMOSトランジスタ2が従来のCM
OSゲートと同様にして導通する。出力信号線12はこ
のnチャネルMOSトランジスタ2のドレイン電流によ
り放電されその電位が低下する。ここで、以下の説明に
おいては、MOSトランジスタのソース端子は電源電位
VddまたはVssに接続されている導通端子として説
明する。
【0080】pチャネルMOSトランジスタ1のゲート
へは電位Vdd−Vfの入力信号電位Vinが与えられ
ており、そのソースへは第1の電源電位Vddが与えら
れている。したがって、このpチャネルMOSトランジ
スタ1のソース−ゲート間には電圧Vfが印加される。
MOSトランジスタは周知のように、そのゲート−ソー
ス間に電圧(この電圧をVgsとして示す)が印加され
るとドレイン電流が流れる。MOSトランジスタのしき
い値電圧(MOSトランジスタのチャネル領域に反転層
が形成される電圧)をVthとすると、|Vgs|>|
Vth|の場合には、(Vgs−Vth)Vdsに比例
した線形領域(三極管領域)電流が流れる。
【0081】0<|Vgs|<|Vth|の場合にはサ
ブスレッショルド電流が流れる。ここで、VdsはMO
Sトランジスタのソース−ドレイン間に印加される電圧
である。
【0082】サブスレッショルド電流は線形領域(三極
管領域)電流に比べて小さい。電圧Vgsとしきい値電
圧Vthの大小関係にかかわりなく、pチャネルMOS
トランジスタ1には電流が流れる。
【0083】このpチャネルMOSトランジスタ1を流
れる電流は直列に接続されたダイオード13および14
を介してnチャネルMOSトランジスタ2へ流れ込む。
したがって、ダイオード13および14には常に電流が
流れるため、出力信号線12にはnチャネルMOSトラ
ンジスタ2のドレイン電位よりもダイオード4の順方向
電圧Vfだけ高い電位が安定に出力される。
【0084】nチャネルMOSトランジスタ2のドレイ
ン電位は最終的には、第2の電源電位Vssすなわち接
地電位まで低下するため、出力信号線12の最低電位は
安定して0.8V(=Vf)となる。
【0085】入力信号電位Vinが高電位から低電位に
なる場合にはpチャネルMOSトランジスタが導通状態
となり、出力信号線12はこのpチャネルMOSトラン
ジスタ1のドレイン電流により充電され、その電位が上
昇する。入力信号電位Vinの低電位はVfである。n
チャネルMOSトランジスタ2のゲート−ソース間には
最低でもVfの電位が印加されるため、nチャネルMO
Sトランジスタ2は非導通状態とならず電流を流す。こ
のため、2個の直列接続されたダイオード13および1
4に電流が流れる。出力信号線12の出力信号電位Vo
utはpチャネルMOSトランジスタ1のドレイン電位
からダイオード13の順方向電圧Vfだけ低下した値に
なる。したがって、出力信号電位Voutは最終的に第
1の電源電位Vddからダイオード13の順方向電圧V
f(約0.8V)低いところまでしか上昇しない。
【0086】上述のようにこのダイオード13および1
4に定常的に電流を流す構成とすることにより、図2に
示すように、出力信号電位Voutの高電位がVdd−
Vf(Vdd−0.8V)、また低電位がVf(0.8
V)となる。
【0087】ここで図2は図1に示す半導体論理回路1
0の入力信号電位Vinと出力信号電位Voutの関係
を示す図であり、その横軸は時間を示し、縦軸は電位を
示す。この図1に示す構成を用いれば、pチャネルMO
Sトランジスタ1およびnチャネルMOSトランジスタ
2のソース−ドレイン間に印加される電圧は最大でVd
d−2・Vfとなる。なぜならば、MOSトランジスタ
1および2のドレイン電位はそれぞれ出力信号電位Vo
utよりもダイオード13および14の順方向電圧Vf
だけシフトされているためである。したがって、1世代
先の微細化されたMOSトランジスタを高信頼度で使用
することができる。またこのとき、ダイオードを用いず
に電源電圧自体をVdd−2・Vfに低下させる構成と
比べて以下の利点が得られる。
【0088】すなわち、電源電圧自体を低減する構成の
場合、入力信号電位Vinの論理振幅はこの電源電圧V
dd−2・Vfで与えられるため、MOSトランジスタ
のゲート−ソース間に印加される最大電圧はVdd−2
・Vfで与えられる。一方、この図1に示す半導体論理
回路10の構成においてはMOSトランジスタ1および
2のゲート−ソース間に印加される最大電圧はVdd−
Vfとなる。したがってこの本発明の構成に従えばMO
Sトランジスタを流れるドレイン電流を大きくすること
ができ、出力信号線12を高速で充放電することがで
き、より高速な動作が可能となる。
【0089】図3はこの発明の他の実施例である半導体
論理回路の構成を示す図である。図3に示す構成は、B
iNMOSインバータゲート回路を与える。図3を参照
して、半導体論理回路は、その入力段に図1に示す半導
体論理回路(CMOSインバータゲート回路)10を備
え、その出力段にnpnバイポーラトランジスタ16を
含む。この出力段は、出力信号線12と第2の電源電位
(接地電位)Vssとの間に接続されるダイオード15
およびnチャネルMOSトランジスタ17を含む。
【0090】バイポーラトランジスタ16はそのコレク
タが第1の電源電位Vddに接続され、そのエミッタが
出力信号線12に接続され、そのベースがnチャネルM
OSトランジスタ1のドレインに接続される。nチャネ
ルMOSトランジスタ17は、そのゲートへ入力信号電
位Vinが与えられ、そのソースが第2の電源電位Vs
sに接続される。ダイオード15は出力信号線12とn
チャネルMOSトランジスタ17との間に順方向に設け
られる。
【0091】この図3に示す半導体論理回路はさらに、
バイポーラトランジスタ16のエミッタおよびダイオー
ド15のアノード(出力ノード)とダイオード13およ
び14の共通接続ノード(第1のノード)との間に設け
られる抵抗18を含む。次に動作について説明する。
【0092】入力段を構成する半導体論理回路10の動
作は図1に示すものと同様であり、その説明は省略す
る。ダイオード13および14には定常的に電流が流れ
ており、バイポーラトランジスタ16のベース−エミッ
タ間電圧Vbeを供給する。したがって、バイポーラト
ランジスタ16にも定常的に電流が流れるため、出力信
号線12の出力信号電位Voutは最高でもVdd−V
fにまでしか上昇しない。ここでVf=Vbeである。
【0093】出力信号線12上の出力信号電位Vout
が低下する場合には、nチャネルMOSトランジスタ1
7を介して出力信号線12の放電が行なわれる。この場
合、バイポーラトランジスタ16からダイオード15へ
電流が流れるため、出力信号線12の出力電位Vout
の最低電位はVfに設定される。
【0094】抵抗18は出力信号線12の充電を行なう
場合、バイポーラトランジスタ16のみならずpチャネ
ルMOSトランジスタ1を介して行ないかつ出力信号線
12の放電時においてはnチャネルMOトランジスタ2
および17を介して行なうことにより、出力信号線12
の充放電時間を短縮するために設けられている。この抵
抗18は設けられていなくても基本動作に変わりはな
い。また、ダイオード14およびnチャネルMOSトラ
ンジスタ2を削除しても所望の動作特性を備える半導体
論理回路が得られる。
【0095】図4はこの発明のさらに他の実施例である
半導体論理回路の構成を示す図である。図4に示す半導
体論理回路は、BiCMOSインバータゲート回路を与
える。図4を参照して、半導体論理回路はその入力段に
図1および図2に示す半導体論理回路(CMOSインバ
ータゲート回路)10の構成を備える。図4に示す半導
体論理回路はさらに、その出力段に、第1の電源電位V
ddから電流を供給され、出力信号線12を充電するた
めのnpnバイポーラトランジスタ16と、第1の電源
電位Vssから電流を供給され、出力信号線12を放電
するためのnpnバイポーラトランジスタ77を含む。
npnバイポーラトランジスタ16はそのコレクタが第
1の電源電位Vddに接続され、そのエミッタが出力信
号線12に接続され、そのベースがpチャネルMOSト
ランジスタ1のドレインに接続される。npnバイポー
ラトランジスタ77は、そのコレクタが出力信号線12
に接続され、そのエミッタが第2の電源電位Vssに接
続され、そのベースがnチャネルMOSトランジスタ7
3の一方導通端子(ソース)に接続される。nチャネル
MOSトランジスタ73はその他方導通端子が出力信号
線12に接続され、そのゲートが入力信号線11に接続
される。
【0096】この図4に示す半導体論理回路はさらに、
nチャネルMOSトランジスタ73と第2の電源電位V
ssとの間に設けられるダイオード75およびnチャネ
ルMOSトランジスタ79を含む。nチャネルMOSト
ランジスタ79はそのゲートがnpnバイポーラトラン
ジスタ16のベースに接続され、その一方導通端子(ソ
ース)が第2の電源電位Vssに接続され、その他方導
通端子(ドレイン)がダイオード75のカソードに接続
される。ダイオード75はそのアノードがMOSトラン
ジスタ73の一方導通端子およびnpnバイポーラトラ
ンジスタ77のベースに接続される。このダイオード7
5は出力信号線12に現われる出力信号電位Voutの
低電位をVbe(=Vf)に設定するために設けられ
る。また抵抗18が出力信号線12の充放電を高速で行
なうために入力段を構成する半導体論理回路10の出力
ノード(ダイオード13および14の共通接続ノード)
と出力信号線12との間に設けられる。この抵抗18は
特に設けられなくてもよい。次に動作について説明す
る。
【0097】入力段を構成する半導体論理回路10の動
作は先に図1および図3を参照して説明したものと同一
でありその説明を省略する。出力信号電位Voutが高
電位になる場合には、バイポーラトランジスタ16を介
して出力信号線12が充電される。この場合、図3に示
す場合と同様、出力電位Voutの最高電位はVdd−
Vbeとなる。出力信号電位Voutが低電位に立下が
る場合について次に説明する。
【0098】入力信号電位Vinが高電位となると、n
チャネルMOSトランジスタ73が導通する。npnバ
イポーラトランジスタ77のベースへは出力信号線12
および抵抗18を介してMOSトランジスタ73からベ
ース電流が供給される。ダイオード75はnpnバイポ
ーラトランジスタ77のベース−エミッタ間電圧を与え
るために設けられている。nチャネルMOSトランジス
タ79は、出力信号電位Voutが高電位のときそのオ
ン抵抗によりバイポーラトランジスタ77のベース−エ
ミッタ間電圧をダイオード75の与える順方向電圧Vf
よりも大きくすることで、npnバイポーラトランジス
タ77をより深いオン状態とし、より高速で出力信号電
位Voutの立下げを行なうために設けられる。
【0099】このnチャネルMOSトランジスタ79の
ゲート電位は、入力部の半導体論理回路10の出力信号
すなわちpチャネルMOSトランジスタ1の出力信号
(ドレイン電位)により与えられる。この場合において
も、nチャネルMOSトランジスタ79のゲート電位は
ダイオード13により最低到達電位は2・Vfとなり、
nチャネルMOSトランジスタ79は定常状態でもダイ
オード75へ電流を供給する。
【0100】したがってこの構成の場合、出力信号電位
Voutの最低電位はダイオード75のアノード電位に
より決定され、Vfとなる。このとき、ダイオード75
へは定常的に電流が流れているため、出力信号電位Vo
utの最低電位を安定かつ確実にVfに設定することが
できる。バイポーラトランジスタ77はそのベース電位
がVf(=Vbe)となり、定常状態でも微小電流を供
給する。
【0101】また、nチャネルMOSトランジスタ79
を設けることにより、npnバイポーラトランジスタ7
7へベース電流をより多く供給することができ高速でバ
イポーラトランジスタ77を介して出力信号線12の放
電を行なうことができる。
【0102】図5は、この発明のさらに他の実施例であ
る半導体論理回路の構成を示す図である。図5に示す半
導体論理回路はCBiCMOSインバータゲート回路を
与える。この回路構成自体は、1990年シンポジウム
・オン・VLSIサーキッツ学会、テクニカル・ダイジ
ェスト・オブ・シンポジウム・オン・VLSIサーキッ
ツの第91頁ないし第92頁において藤島等により開示
されている。
【0103】図5を参照して、半導体論理回路は、入力
段に図1に示す半導体論理回路と同様の構成のCMOS
インバータゲート回路10を備える。図5の半導体論理
回路はさらに、出力段に、出力信号線12を入力段の半
導体論理回路10の出力信号に応答して充電するための
npnバイポーラトランジスタ16と、この入力段の半
導体論理回路10の出力信号に応答して出力信号線12
を放電するためのpnpバイポーラトランジスタ78を
含む。npnバイポーラトランジスタ16は、そのコレ
クタが第1の電源電位Vddに接続され、そのベースが
pチャネルMOSトランジスタ1のドレインに接続さ
れ、そのエミッタが出力信号線10に接続される。pn
pバイポーラトランジスタ77は、そのエミッタが出力
信号線12に接続され、そのベースがnチャネルMOS
トランジスタ2のドレインに接続され、そのコレクタが
第2の電源電位Vssに接続される。
【0104】入力段の半導体論理回路10のノードN3
0と出力信号線12との間には、出力信号線12の充放
電を高速で行なうための抵抗18が設けられる。この抵
抗18は削除してノードN30と出力信号線12とを切
離しても所望の動作が得られる。
【0105】この図5に示す構成においては、藤島等
は、電源をCMOSトランジスタとバイポーラトランジ
スタとで共有する構成の場合、出力ノード(出力信号線
12)をVdd−VbeからVddまで充電するときお
よびVbeから0V(Vss)へ放電する場合にはフル
スィング動作時においてバイポーラトランジスタが不活
性状態となることを述べるとともに、低電源電圧駆動の
構成の場合には、CMOS部分とバイポーラ部分と別々
の電源構成とする必要があることを述べている。
【0106】この入力信号をフルスィング(論理振幅が
電源電圧に等しい:ただしVss=0Vの場合)させた
場合には、バイポーラトランジスタ16および77のベ
ース−エミッタ間電圧のシフトが生じるため(ダイオー
ド13および14のクランプ動作もまた機能してい
る)、出力信号線12の出力信号電位Voutの論理振
幅は、Vdd−VbeからVbeの範囲となる。そのた
め従来においては次段に設けられたフルスィングCMO
S論理回路との相性が悪く、これまでは積極的には使用
されていない。
【0107】しかしながら、図5に示す回路構成を、図
1、図3、および図4に示す回路構成と組合わせて用い
ることにより、効果的に利用することができる。すなわ
ち、この図5に示す回路構成においては、入力信号電位
Vinの論理振幅は電源電圧Vddよりも小さい状態で
用いる。pチャネルMOSトランジスタ1、ダイオード
13および14ならびにnチャネルMOSトランジスタ
2に定常的に微小電流を流すことができる。このダイオ
ード13および14に定常的に微小電流を流す構成が従
来の構成と異なっている。この定常的に微小電流を流す
ことにより、ダイオード13および14の電圧シフト機
能が十分に機能し、この出力信号線12に現われる出力
信号電位Voutの論理振幅を安定してVdd−2・V
fとすることができる。
【0108】なお上述の図1、図3ないし図5に示す回
路構成において各回路は、ECLレベルの信号をCMO
Sレベルの信号に変換する回路またはレベル制限回路1
00を介してレベル制限された信号を受ける回路である
ように説明している。しかしながら、これらの回路は、
パーシャルスィング(論理振幅が電源電圧よりも小さく
Vdd−Vbe〜Vbe)の信号を受ける回路部分であ
れば任意の部分に適用することができる。
【0109】上述のように、図1、図3ないし図5に示
す回路構成はその入力段に設けられたCMOS回路の構
成を共通とすることにより、各論理回路の出力の論理振
幅をすべて安定かつ確実に等しくすることができる。
【0110】また、上述の説明においてはダイオード1
3、14、15および75はPNダイオードであるとし
ている。しかしながら、これらのダイオードとしてはシ
ョットキダイオードを用いてもよい。ショットキダイオ
ードは、PNダイオードに比べてその順方向電圧Vfが
小さいため、各インバータ回路に流れる定常電流を減少
させることができる。入力部の半導体論理回路10のM
OSトランジスタ1および2のゲート−ソース間に印加
される電圧がより小さくなるためである。
【0111】さらに、入力段の半導体論理回路のインバ
ータゲート回路に流れる定常電流を低減する他の方法と
して、MOSトランジスタのしきい値電圧|Vth|を
大きくする方法を用いることもできる。前述のように、
MOSトランジスタのゲート−ソース間に印加される電
圧|Vgs|がこのMOSトランジスタのしきい値電圧
|Vth|よりも小さくなるほどそのドレイン電流が小
さくなるからである。MOSトランジスタのしきい値電
圧Vthとダイオードの順方向電圧Vfとの関係を|V
th|>Vfと設定することにより、定常状態時に流れ
るドレイン電流をサブスレッショルド電流とすることが
できる。サブスレッショルド電流は、ゲート−ソース間
電圧Vgsに対し指数関数的に変化するドレイン電流で
ある。このサブスレッショルド電流は、MOSトランジ
スタの弱反転領域を流れる。
【0112】上述の実施例においては、インバータゲー
ト回路が説明されている。しかしながら、本発明の半導
体論理回路はインバータゲート回路に限定されるもので
はなく、2入力論理回路、3入力論理回路等の多入力論
理回路へも適用することができる。
【0113】図6はこの発明のさらに他の実施例である
半導体論理回路の構成を示す図である。この図6に示す
回路はCMOS2入力NANDゲート回路である。図6
において、ダイオード13と第1の電源電位Vddとの
間に並列にpチャネルMOSトランジスタ81aおよび
81bが接続され、ダイオード14と第2の電源電位V
ssの間にnチャネルMOSトランジスタ82aおよび
82bが直列に接続される。MOSトランジスタ81a
および82aのゲートは入力信号線11Aに接続され、
MOSトランジスタ81bおよび82bのゲートは入力
信号線11Bに接続される。次に動作について簡単に説
明する。
【0114】入力信号VAおよびVBの少なくとも一方
が低電位の場合、pチャネルMOSトランジスタ81a
および81bの少なくとも一方が導通状態となる。この
出力信号線12の出力信号Vcが高電位へ充電される。
この場合においても、入力信号VAおよびVBの論理振
幅がVdd−VfないしVfと設定されていれば、この
出力信号Vcの高電位はVdd−Vfとなる。
【0115】入力信号VAおよびVBがともに高電位の
場合MOSトランジスタ82aおよび82bがともに導
通状態となり、出力信号線12の電位を低下させる。こ
のとき、前述の場合と同様ダイオード13および14に
は定常的に電流が流れるため、この出力信号線12上の
出力信号Vcの低電位はVfとなる。
【0116】図7は、この発明のさらに他の実施例であ
る半導体論理回路の構成を示す図である。この図7に示
す半導体論理回路はBiNMOS2入力NANDゲート
回路を与える。この図7に示す半導体論理回路は、入力
段に図6に示す半導体論理回路200を備える。この半
導体論理回路はさらに出力段として、入力段200の出
力信号に応答して出力信号線12を高電位に充電するた
めのnpnバイポーラトランジスタ16と、出力信号線
12の低電位をその順方向電圧だけシフトさせるための
ダイオード84と、ダイオード84と第2の電源電位V
ssとの間に直列に接続されるnチャネルMOSトラン
ジスタ83aおよび83bを含む。
【0117】nチャネルMOSトランジスタ83aおよ
び83bのゲートはそれぞれ入力信号線11Aおよび1
1Bに接続される。入力段200の出力ノード(ダイオ
ード13および14の接続ノード)と出力信号線12と
の間に抵抗18が設けられる。この図7に示す回路の動
作は先に図3において示したBiMOSインバータゲー
ト回路のそれと同様であり、pチャネルMOSトランジ
スタ81aおよび81bの少なくとも一方が導通状態と
なったとき、出力信号線12はバイポーラトランジスタ
16によりVdd−Vfにまで充電される。
【0118】nチャネルMOSトランジスタ83aおよ
び83bがともに導通状態となった場合には、出力信号
線12の電位はダイオード84により、Vfにクランプ
される。
【0119】この回路構成において、ダイオード14、
nチャネルMOSトランジスタ82aおよび82b、ま
たは抵抗18は削除されても同様の動作特性が実現され
る。
【0120】図8はこの発明のさらに他の実施例である
半導体論理回路の構成を示す図である。この図8に示す
半導体論理回路はBiCMOS2入力NANDゲート回
路を与える。図8を参照して、半導体論理回路は、その
入力段200に、図6に示すCMOS2入力NANDゲ
ート回路を備える。この半導体論理回路はさらに、出力
信号線12を高電位に充電するためのnpnバイポーラ
トランジスタ16と、出力信号線12を低電位へ放電す
るためのnpnバイポーラトランジスタ86と、入力信
号線11Aおよび11B上の信号電位に応答してnpn
バイポーラトランジスタ86の導通を制御するためのn
チャネルMOSトランジスタ87aおよび87bと、n
pnバイポーラトランジスタ86のベース−エミッタ間
電圧を与えるためのダイオード88と、このバイポーラ
トランジスタ86を高速動作させるためのnチャネルM
OSトランジスタ89を含む。この出力段の構成は図4
に示すインバータゲート回路と同様であり、ただnチャ
ネルMOSトランジスタ87aおよび87bが出力信号
線12とダイオード88との間に直列に設けられている
点が異なっているだけである。このためその動作説明は
繰り返さない。この図8に示す構成においても出力信号
線12上の出力信号電位は、その高電位がVdd−V
f、その低電位がVfとなり、入力信号線11Aおよび
11Bに与えられる入力信号と同じ論理振幅を持つ出力
信号が得られる。
【0121】図9はこの発明のさらに他の実施例である
半導体論理回路の構成を示す図である。この図9に示す
半導体論理回路はCBiCMOS2入力NANDゲート
回路を与える。この図9に示す半導体論理回路の入力段
200は、図6に示すCMOS2入力NANDゲート回
路と同様の構成を備える。出力段には、出力信号線12
を充電するためのnpnバイポーラトランジスタ16
と、出力信号線12を放電するためのpnpバイポーラ
トランジスタ78が設けられる。この図9に示す回路の
入力段200の動作は図6に示すものと同様であり、そ
の出力段の動作は図5に示すCBiCMOSインバータ
ゲート回路のそれと同様であり、その動作説明は繰り返
さない。抵抗18は、また、削除されてもよい。
【0122】この発明の半導体論理回路は、さらに2入
力NORゲート回路にも適用することができる。図10
はこの発明のさらに他の実施例である半導体論理回路の
構成を示す図である。この図10に示す半導体論理回路
はCMOS2入力NORゲートを与える。図10を参照
して、半導体論理回路は、第1の電源電位Vddとダイ
オード13との間に直列に接続されるpチャネルMOS
トランジスタ91aおよび91bと、ダイオード14と
第2の電源電位Vssとの間に並列に接続されるnチャ
ネルMOSトランジスタ92aおよび92bを含む。M
OSトランジスタ91aおよび92aのゲートは入力信
号線11Aに接続される。MOSトランジスタ91bお
よび92bのゲートは入力信号線11Bに接続される。
この図10においても入力信号線11Aおよび11Bに
与えられる入力信号の論理振幅はVdd−2Vfに縮小
される。次に動作について簡単に説明する。
【0123】入力信号線11Aおよび11Bに与えられ
る入力信号の少なくとも一方が高電位の場合、nチャネ
ルMOSトランジスタ92aおよび92bの少なくとも
一方が導通状態となる。これにより出力信号線12の出
力電位が放電され、この出力信号線12の出力信号電位
はVfの低電位となる。
【0124】入力信号線11Aおよび11Bに与えられ
る入力信号の電位がともに低電位の場合、pチャネルM
OSトランジスタ91aおよび91bが導通状態とな
る。これにより、出力信号線12の出力信号電位はVd
d−Vfにまで上昇する。この図10に示すORゲート
回路を入力段として、図7ないし図9に示す回路の出力
部の構成を追加することにより、各種のBiNMOS2
入力NORゲート回路、BiCMOS2入力NORゲー
ト、およびCBiCMOS2入力NORゲート回路の構
成を得ることができる。
【0125】上述のように、入力段のCMOSゲート回
路の構成を共通に各半導体論理回路に利用することが可
能となるため、たとえばセルベース設計に対してもこの
入力段のゲート回路の構成を基本セルとして容易に所望
の半導体論理回路を設計することができる。
【0126】先に、従来の振幅制限回路を振幅制限回路
100として利用してもよいと説明した。この場合動作
性能に対し或るペナルティを支払う必要がある。そこ
で、次に本発明による改良された振幅制限回路の構成に
ついて説明する。
【0127】図11はこの発明において利用される振幅
制限回路100の具体的構成を示す図である。図11に
おいて、振幅制限回路100は、相補接続されたpチャ
ネルMOSトランジスタ101とnチャネルMOSトラ
ンジスタ102を含む。このトランジスタ101および
102のゲートは信号入力線111に接続される。振幅
制限回路100はさらに、電源電位VddとMOSトラ
ンジスタ101との間に電源電位Vddから順方向に接
続されるダイオード103と、MOSトランジスタ10
2と接地電位Vssとの間にMOSトランジスタ102
から順方向に接続されるダイオード104を含む。MO
Sトランジスタ101および102はそのドレインが共
通に信号出力線112に接続される。
【0128】振幅制限回路100はさらに、そのゲート
が接地電位Vssに接続され、ダイオード104へ常時
電流を供給するpチャネルMOSトランジスタ105
と、そのゲートが電源電位Vccに接続され、常時ダイ
オード103から電流を引き抜くためのnチャネルMO
Sトランジスタ104を含む。MOSトランジスタ10
5および106は抵抗として機能する。次に、この振幅
制限回路100の動作について説明する。
【0129】信号入力線111上の信号INが接地電位
Vssレベルの低レベルから電源電位Vccレベルの高
レベルへ立上がると、トランジスタ101がオフ状態と
なり、トランジスタ102がオン状態となる。出力信号
線112はトランジスタ102およびダイオード104
を介して放電される。ダイオード104は、信号出力線
112の信号OUTを電位Vfの電位にクランプする。
ここでVfはダイオード104の順方向降下電圧であ
る。
【0130】たとえ信号OUTが電位Vfであってもダ
イオード104はトランジスタ105を介して電流の供
給を受け(トランジスタ105は大きなオン抵抗を有し
ている)、ダイオード104は正確にこの信号OUTの
電位を電位Vfにクランプする。
【0131】入力信号INが電源電位Vccの高レベル
から接地電位Vssレベルの低レベルへ立下がると、ト
ランジスタ101がオン状態となり、トランジスタ10
2がオフ状態となる。信号出力線112はトランジスタ
101およびダイオード103を介して電源電位Vdd
から充電され、出力信号OUTは(Vcc−Vf)レベ
ルの高レベルとなる。ここでVfはまたダイオード10
3の順方向降下電圧である。この状態においては、ダイ
オード103は大きなオン抵抗を有するトランジスタ1
06により電流を引き抜かれておりダイオード103を
確実にこの信号OUTの電位(Vcc−Vf)のレベル
にクランプする。
【0132】図11に示す構成においては、ダイオード
103および104がトランジスタ101および102
とそれぞれ直列に接続されている。したがって図23に
示す構成と異なりトランジスタ101および102にお
ける接合容量の問題は生じず、高速動作性能は損なわれ
ることはない。
【0133】前述の実施例においては出力の論理振幅の
制限はダイオードのクランプ機能を利用することにより
実現されている。BiNMOS回路、BiCMOS回路
およびCBiCMOS回路においては、バイポーラトラ
ンジスタのベース−エミッタ間電圧とダイオードの順方
向降下電圧Vfを等しくするのが好ましい。したがっ
て、ダイオードはこのような回路に対してはバイポーラ
トランジスタを用いて形成される。
【0134】図12(A)はバイポーラトランジスタを
用いて形成されるダイオードの概略断面構造を示す図で
ある。図12(A)においてバイポーラトランジスタ
は、高不純物濃度のP型トレンチ分離領域122aおよ
び122bにより他の素子と分離された素子形成領域1
26内に形成される。素子形成領域126はn型半導体
領域であり、通常素子分離領域122aおよび122b
はこの素子形成領域126と逆バイアス状態とされる。
半導体基板120はp型半導体基板である。
【0135】このバイポーラトランジスタは、素子形成
領域126の底部に形成される高不純物濃度のn型埋込
み層124と、この素子形成領域であるn型領域126
の表面に形成される高不純物濃度n型ベース電極層13
2と、n型領域126の表面に同時に互いに分離して形
成される高不純物濃度のp型領域128および130を
含む。
【0136】図12(A)に示す構成においては、p型
領域128はコレクタ電極Cに接続されてコレクタとし
て機能し、p型領域130はエミッタ電極Eに接続され
エミッタとして機能し、n型領域132はベース電極B
に接続される。この場合素子形成領域126(n型領域
126)はベースとして機能する。埋込み層124はこ
のベース層の抵抗を低減する機能を備える。
【0137】この図12(A)に示すバイポーラトラン
ジスタの等価回路は図12(B)に示されるようにpn
pバイポーラトランジスタの構造を備える。コレクタ電
極Cとベース電極Bとを短絡することによりpnダイオ
ードが実現される。この図12(A)に示すPNPバイ
ポーラトランジスタはラテラル構造を備え、p型領域1
28および130は、図示しないNPNバイポーラトラ
ンジスタのベース領域形成と同一プロセスで形成され
る。
【0138】この図12(A)および図12(B)に示
すpnダイオードは、pnpトランジスタがCBiCM
OS回路において利用されており、したがってCBiC
MOS回路に対して利用することができる。ラテラルp
npトランジスタ構造と異なり別の構造のpnpトラン
ジスタが用いられてもよい。
【0139】図13(A)は縦型(プラナー型)npn
バイポーラトランジスタの概略断面構造を示す図であ
る。図13(A)において、バイポーラトランジスタ
は、p型半導体基板140上に形成され、高不純物濃度
n型埋込み層142と、高不純物濃度のp型素子分離領
域144aおよび144bに囲まれたn型層146と、
n型層146の表面に形成されるp型層150と、p型
層150の表面に形成されるn型層152と、p型層1
50と別の領域のn型層146の表面に形成される高不
純物濃度n型層148を含む。n型層152はエミッタ
電極Eに接続され、p型層150がベース電極Bに接続
され、n型層148がコレクタ電極Cに接続される。n
型層146はコレクタとして機能し、n型埋込み層14
2はこのコレクタ抵抗を低減する機能を備える。図13
(A)に示す構成においては、p型層150が高不純物
濃度領域を有するように示される。通常、ベース領域は
比較的不純物濃度の低い活性ベース領域と高不純物濃度
のベース電極取出領域を含む。図においては図面を簡単
化するためにp型層150は高不純物濃度領域のみを含
むように示される。
【0140】この図13(A)に示すバイポーラトラン
ジスタは、npnバイポーラトランジスタである。した
がって、コレクタ電極Cとベース電極Bを接続すると、
図13(B)に示す等価回路図に示す、pnダイオード
が得られる。npnバイポーラトランジスタはBiNM
OS回路、BiCMOS回路およびCBiCMOS回路
に用いられている。したがって、図13(A)および図
13(B)に示すpnダイオードはCMOS回路以外の
任意の回路において利用することができる。
【0141】図12(A)ないし図13(B)に示すよ
うに、バイポーラトランジスタのコレクタとベースとを
相互接続することによりダイオードを形成しており、こ
の構成の場合、ダイオードの順方向降下電圧Vfをバイ
ポーラトランジスタのベース−エミッタ間バイアス電圧
と等しくすることができる。したがって、すべての論理
振幅領域において回路の高速動作性能が保証される。
【0142】様々なトランジスタ回路の構成について議
論してきたが、一般に各回路はその動作性能は出力負荷
に依存して変化する。
【0143】図14は、ゲート遅延時間と出力負荷との
関係をシミュレーションにより求めた結果を示す図であ
る。図14において、横軸は出力負荷(単位fF(フェ
ムトファラッド))を示し、縦軸はピコ秒単位でのゲー
ト遅延時間を示す。図14から明らかなように、ゲート
遅延時間tpdは、出力負荷CLが増加するに従って増
加する。CMOS回路は出力負荷CLが100fFより
も小さい領域においては最少のゲート遅延時間を与え
る。出力負荷CLが400fF以上の場合には、CMO
S回路のゲート遅延時間tpdが最も大きくなる。CB
iCMOS回路は、出力負荷CLが100fF以上とな
ると最少のゲート遅延時間を与える。
【0144】したがって、高速の回路を実現するために
は、その駆動されるべき出力負荷に従って適切な回路構
造を選択すべきである。次に本発明の具体的な用途につ
いて説明する。
【0145】図15は一般的なスタティック・ランダム
・アクセス・メモリの全体の構成を概略的に示す図であ
る。図15において、スタティック・ランダム・アクセ
ス・メモリ(SRAM)200は、行および列のマトリ
ックス状に配列された複数のスタティック型メモリセル
を有するメモリセルアレイ202と、外部からの行アド
レスビットRA0ないしRA9を受けて内部行アドレス
信号を発生する行アドレスバッファ204と、この内部
行アドレス信号をデコードし、行選択信号を発生するロ
ウデコーダ206と、行選択信号に応答して、メモリセ
ルアレイ202内の対応の行(ワード線)を選択状態へ
駆動するワード線ドライバ208を含む。
【0146】SRAM200はさらに、外部からのコラ
ムアドレスビットCA0ないしCA9を受け内部列アド
レス信号を発生するコラム列アドレスバッファ210
と、内部列アドレス信号をデコードし、メモリセル20
2内の列(1対のビット線)を選択するための列選択信
号を発生するコラムデコーダ212を含む。図15にお
いては、メモリセルアレイ202は、実際には、メモリ
セルアレイ202の各列に対応して設けられるとともに
この列選択信号に応答して導通状態となる列選択ゲート
を含む。しかしながらこの列選択ゲートは図面を簡略化
するために示していない。
【0147】SRAM200はさらに、データ読出時に
おいて、ロウデコーダ206およびコラムデコーダ21
2により指定されたメモリセルの保持データを検知増幅
するためのセンスアンプ214と、センスアンプ214
の出力を増幅しかつ波形整形して読出データを生成する
出力バッファ216と、データ書込時に書込データを受
けて内部書込データを発生しこの内部書込データを選択
されたメモリセルへ伝達するデータ入力バッファ218
を含む。このデータ入力バッファ218は、通常外部書
込データから内部書込データを生成するバッファ回路
と、このバッファ回路の出力に従って実際に選択された
メモリセルへデータを書込む書込バッファを備える。図
においては両者を1つにしてデータ入力バッファとして
示す。
【0148】図15において、読出データと書込データ
は共通のデータピンDQ0ないしDQ7を介して入出力
される。すなわちこのSRAM200は8ビット単位で
データの入出力を行なう。
【0149】SRAM200はさらに、書込イネーブル
信号/WE、チップセレクト信号/CSおよび出力イネ
ーブル信号/OEに応答して内部制御信号を発生するコ
ントローラ220と、この内部クロック信号と内部行お
よび列アドレス信号とに応答して内部クロック信号を発
生するクロック発生器222を含む。クロック発生器2
22はロウデコーダ206のデコードタイミングを決定
する。
【0150】コントローラ220は、チップセレクト信
号/CSを反転するインバータ回路225と、書込イネ
ーブル信号/WEを偽入力に受けかつ真入力にインバー
タ回路225の出力を受けるゲート回路226と、出力
イネーブル信号/OEを偽入力に受けかつ書込イネーブ
ル信号/WEおよびインバータ回路225の出力を真入
力に受けるゲート回路227を含む。インバータ回路2
25およびゲート回路226の出力は、データ入力バッ
ファ218の活性化を制御するためにデータ入出力バッ
ファ218へ与えられる。ゲート回路227の出力は出
力バッファ216へ与えられる。
【0151】データ入力バッファ218は、チップセレ
クト信号/CSに応答して活性化され、かつ書込イネー
ブル信号/WEに応答して内部書込データ選択メモリセ
ルへ伝達する。出力バッファ216は出力イネーブル信
号/OEに応答して活性化されて外部読出データを生成
する。
【0152】クロック発生器222は、内部行および列
アドレス信号を受け、アドレス変化時点を検出し、アド
レス変化検出信号ATDを発生し、ロウデコーダ206
を活性化する。クロック発生器222は、また、インバ
ータ回路225およびゲート回路226の出力に応答し
て、または書込イネーブル信号/WEおよびチップセレ
クト信号/CSに応答してセンスアンプ214の活性化
を制御する。
【0153】SRAM200は内部同期型メモリであ
り、内部動作タイミングはアドレス変化検出信号ATD
により決定されており、このような内部同期型SRAM
の動作は一般に知られている。
【0154】最近の傾向として、SRAMはその記憶容
量を増大させるとともにできるだけ高速で動作すること
が要求されている。本発明によれば、CMOS回路は比
較的小さな出力負荷を駆動するために利用され、一方B
iNMOS回路、BiCMOSおよびCBiCMOS回
路は比較的大きな出力負荷を駆動するために用いられ
る。駆動すべき出力負荷に従って回路構成を変更するこ
とにより高速動作性を確保するためである。
【0155】図16はこの発明によるSRAMの要部の
構成を示す図である。図16において、メモリセルアレ
イ202は、1行のスタティック型メモリセル303、
…、303が接続されるワード線WLと2対のビット線
BL,/BLを含むように示される。1対のビット線B
L,/BLにはメモリセルアレイ202の1列のメモリ
セルが接続される。このメモリセルアレイ202は、ま
た、コラムデコーダ212からの列選択信号に応答して
対応の列(ビット線対)をI/Oバス306へ接続する
列選択ゲート305を含むように示される。
【0156】ロウデコーダ206は、NAND型デコー
ド回路301を含む。このNAND型デコード回路30
1は各ワード線に対応して設けられる。NAND型デコ
ード回路301は所定の組の内部アドレス信号ビットを
受け、選択時に低レベルの信号を発生する。
【0157】ワード線ドライバ208は、各NAND型
デコード回路301と対応のワード線WLとの間に設け
られるドライブ回路302を含む。ドライブ回路302
は対応のNAND型デコード回路301の出力に応答し
て対応のワード線を高電位レベルへ駆動する。このドラ
イブ回路302は、インバータ回路の構成を備える。
【0158】SRAMの記憶容量が増大すると、1本の
ワード線に接続されるメモリセルの数も増大する。すな
わちワード線に付随する負荷CLは大きくなる。一方、
NAND型デコード回路301は単に関連のワード線ド
ライブ回路302を駆動することが要求されるだけであ
り、この構成は一般にSRAMの記憶容量が増大しても
変わらない。
【0159】したがって、本発明においては、ワード線
ドライブ回路302をBiNMOS回路、BiCMOS
回路およびCBiCMOS回路のようなバイポーラトラ
ンジスタとMOSトランジスタの複合回路で構成し、メ
モリセルゲート容量およびワード線の寄生容量などに起
因する大きな負荷CLを有するワード線を高速で駆動す
る。
【0160】ワード線ドライブ回路302は、図3ない
し図5に示す回路のいずれの構成を有していてもよく、
振幅制限されたワード線駆動信号を発生し、高速で選択
ワード線電位を立上げる。
【0161】デコード回路301は、ドライブ回路30
2の入力インピーダンスによる比較的小さな負荷を駆動
することが必要とされるだけであり、本発明においては
CMOS回路を用いて構成される。このようなCMOS
デコード回路としては、図10に示すような回路構成を
用いることができる。振幅制限はこのロウデコーダの前
段において行なわれてもよく、またロウデコーダとワー
ド線ドライブとの間に行なわれてもよい。ワード線電位
の正確なクランプが必要とされない場合には、このよう
な振幅制限器は特に設ける必要はない。各々その構成要
素であるダイオードに定常的電流が流れておればよい。
【0162】上述の構成においては、メモリセルの具体
的構成については述べていない。このようなスタティッ
ク型メモリセルは一般によく知られており、交差結合さ
れたインバータを有しており、その構成要素としてバイ
ポーラトランジスタが用いられてもよく、またMOSト
ランジスタが用いられてもよい。
【0163】集積回路にはデータに対し論理処理を行な
う論理LSI(大規模集積回路)がある。論理LSIは
その処理用途に応じて内部構成は異なる。
【0164】図17は一般的な論理LSIの全体の構成
を概略的に示すブロック図である。図17を参照して、
論理LSI400は、プロセサ機能を有しており、与え
られたデータDINに対しコントローラ354の制御の
下に論理処理を実行する論理処理ユニット353と、コ
ントローラ354の制御の下に与えられたデータに対し
所望の処理を実行するランダム論理ユニット355と、
処理中のデータを格納するための作業領域を与えるメモ
リ357を含む。論理処理ユニット353は、ゲートア
レイで構成されてもよく、またプログラム可能な論理ゲ
ート(PLD)で構成されてもよい。ランダム論理ユニ
ット355は、フリップフロップなどを含み、できるだ
け構成素子数を低減するように処理内容に応じて最適化
された構成を備える。
【0165】論理処理ユニット353は、与えられたデ
ータに対し、遅延、加算/減算および乗算のような比較
的簡単な処理を実行する。ランダム論理ユニット355
は比較的複雑な処理を実行する。
【0166】コントローラ354はこのユニット353
および354の動作タイミングおよび動作内容を制御す
る。このコントローラ354はまたメモリ357のデー
タの書込および読出をも制御する。このコントローラ3
54はCPUコアのような回路であってもよい。
【0167】論理LSI400はまた、外部からのクロ
ック信号CLKに応答してクロック線352上へ内部ク
ロック信号を発生するクロックバッファ350を含む。
クロック線352上の内部クロック信号はユニット35
3、354および355それぞれの動作タイミングを決
定する。論理LSI400はさらに、論理処理ユニット
353の出力に応答して内部データバス366を高速で
駆動するバスドライバ364と、ランダム論理ユニット
355と内部データバス366との間でのデータの入出
力を行なうための相補バッファ356と、ランダム論理
ユニット355の出力に応答して外部出力データDOU
Tを発生する出力バッファ358を含む。
【0168】論理LSIは本質的には低消費電力性およ
び高集積化のためにCMOS回路で構成される。すなわ
ち、論理処理ユニット353およびランダム論理ユニッ
ト355、コントローラ354およびメモリ357はp
チャネルMOSトランジスタおよびnチャネルMOSト
ランジスタを利用するCMOS構成を備える。
【0169】クロックバッファ350は、クロック線3
52を介して、波形整形された内部クロック信号をユニ
ット353、354および355へ高速で与え、各ユニ
ットを駆動する必要がある。クロック線352には数多
くのユニットが接続される。したがって、クロックバッ
ファ350は、このクロック線352に付随する大きな
負荷を高速で駆動するために本発明によるバイポーラト
ランジスタとMOSトランジスタを共に含む複合回路構
成を備える。この複合回路の構成としては図3、4およ
び5に示すような回路構成が用いられ、これにより大き
な駆動能力によりクロック線352を高速で駆動する。
【0170】また内部データバス366も同様に数多く
のユニットが接続されるため、それに付随する負荷も大
きくなる。内部データバス366においては、データは
歪みなく高速で伝達されることが必要とされる。したが
って、この内部データバス366を駆動するバスドライ
バ364および双方向バッファ356(バッファ360
および362を含む)は同様、本発明によるバイポーラ
トランジスタとMOSトランジスタを含む複合回路構成
で作成される。
【0171】また出力バッファ358が生成する読出デ
ータDOUTは高速で次段回路へ伝達する必要がある。
一般に、論理LSIのチップ外部の出力信号線には大き
な負荷が付随し、大きな駆動能力を有することが要求さ
れる。このため出力バッファ358も同様に本発明によ
るバイポーラトランジスタとMOSトランジスタを構成
要素とする複合回路で構成される。
【0172】図17に示す論理LSIはプロセサに類似
する機能を実現する。しかしながら論理LSIとしては
専用の用途にのみ用いられるものであってもよく、また
パイプライン構造を備えるものであってもよい。重要な
点は、大きな負荷はバイポーラトランジスタとMOSト
ランジスタ両者を含む複合回路で駆動し、比較的小さな
負荷はpチャネルMOSトランジスタおよびnチャネル
MOSトランジスタを含むCMOS回路で駆動するとい
うことである。論理LSIにおける振幅制限器として
は、このような振幅制限器をLSIのデータ入力段に設
けられていてもよく、また論理処理ユニット353の前
段に設けられていてもよい。またこれに加えて各ユニッ
ト353、354および355がその入力段に振幅制限
器を備えていてもよい。また、本発明による回路は、本
質的に振幅制限機能を有しているため、その用途によっ
ては振幅制限器を特に設けなくてもよい。
【0173】
【発明の効果】請求項1における半導体論理回路におい
ては、2個のダイオードがMOSトランジスタと信号出
力ノードとの間に設けられるため、MOSトランジスタ
のソース−ゲート間電圧をVdd−Vfに設定すること
ができ、そこを流れるドレイン電流を従来回路の構成に
比べて大きくすることができ、高速で信号出力ノード
(第1のノード)の充放電を行なうことができ、高速動
作する半導体論理回路を得ることができる。
【0174】また入力段の回路において、MOSトラン
ジスタのソース−ドレイン間に印加される電圧の最大値
はVdd−2・Vfとなるため、電源電圧を低減するこ
となくさらに微細化されたMOSトランジスタを高信頼
度で使用することが可能となる。このとき、MOSトラ
ンジスタのゲート−ソース間に印加される最大電圧を、
そのソース−ドレイン間に印加される最大電圧よりも大
きくすることが可能となるので、ドレイン電流を大きく
することが可能となり、高速動作をする半導体論理回路
を得ることができる。
【0175】また請求項2の発明に従えば、出力段にバ
イポーラトランジスタを含む半導体論理回路において、
出力論理振幅のすべての領域をバイポーラトランジスタ
で駆動するために必要とされる出力論理振幅の縮小を、
第1および第2の電源電位以外の外部からの電位の供給
を行なうことなく安定して実現することができる。
【0176】請求項1および請求項2の発明において、
入力信号の論理振幅と出力信号の論理振幅とを安定かつ
確実に余分の外部電源電位を用いることなく実現するこ
とが可能となり、この半導体論理回路を複数個組合わせ
て用いることにより高速で安定に動作する大規模な半導
体論理回路を実現することができる。
【0177】また請求項2の発明において、バイポーラ
トランジスタとCMOSトランジスタとを含む複合論理
回路の入力段を構成するCMOS回路の構成をすべての
複合論理回路に対し共通とすることにより、これらの複
合論理回路の出力の論理振幅をCMOS回路のみを備え
る論理回路のそれと等しくすることが可能となり、CM
OS回路とBiCMOS回路との整合を容易にとること
のできる半導体論理回路を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である半導体論理回路の構
成を示す図である。
【図2】この発明による半導体論理回路の入出力信号の
論理振幅を示す図である。
【図3】この発明の他の実施例である半導体論理回路の
構成を示す図である。
【図4】この発明の他の実施例である半導体論理回路の
構成を示す図である。
【図5】この発明のさらに他の実施例である半導体論理
回路の構成を示す図である。
【図6】この発明のさらに他の実施例である半導体論理
回路の構成を示す図である。
【図7】この発明のさらに他の実施例である半導体論理
回路の構成を示す図である。
【図8】この発明のさらに他の実施例である半導体論理
回路の構成を示す図である。
【図9】この発明のさらに他の実施例である半導体論理
回路の構成を示す図である。
【図10】この発明のさらに他の実施例である半導体論
理回路の構成を示す図である。
【図11】この発明において用いられる振幅制限回路の
改良例の構成を示す図である。
【図12】この発明における論理回路において用いられ
るpnダイオードの断面構造および等価回路を示す図で
ある。
【図13】この発明における論理回路において用いられ
るpnダイオードの他の断面構造および等価回路を示す
図である。
【図14】論理回路の出力負荷とゲート遅延時間との関
係を示す図である。
【図15】一般的なスタティック・ランダム・アクセス
・メモリの全体の構成を示す図である。
【図16】この発明に従うスタティック・ランダム・ア
クセス・メモリの要部の構成を示す図である。
【図17】一般的な論理LSIの構成およびこの発明に
従って作成されるユニットの構成要素を示す図である。
【図18】従来の半導体論理回路の構成を示す図であ
る。
【図19】従来の半導体論理回路の他の構成を示す図で
ある。
【図20】従来の半導体論理回路のさらに他の構成を示
す図である。
【図21】従来の半導体論理回路のさらに他の構成を示
す図である。
【図22】従来の半導体論理回路における入出力信号の
論理振幅を示す図である。
【図23】従来の論理振幅を低減する半導体論理回路の
構成を示す図である。
【図24】従来の論理振幅を低減する半導体論理回路の
他の構成を示す図である。
【図25】従来の論理振幅を低減する半導体論理回路の
さらに他の構成を示す図である。
【図26】従来の論理振幅を低減する半導体論理回路の
さらに他の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 pチャネルMOSトランジスタ 2 nチャネルMOSトランジスタ 10 複合論理回路の入力段 11 入力信号線 12 出力信号線 13 ダイオード 14 ダイオード 16 npnバイポーラトランジスタ 17 nチャネルMOSトランジスタ 73 nチャネルMOSトランジスタ 75 ダイオード 77 npnバイポーラトランジスタ 78 pnpバイポーラトランジスタ 81a pチャネルMOSトランジスタ 81b pチャネルMOSトランジスタ 82a nチャネルMOSトランジスタ 82b nチャネルMOSトランジスタ 86 npnバイポーラトランジスタ 87a nチャネルMOSトランジスタ 87b nチャネルMOSトランジスタ 88 ダイオード 89 nチャネルMOSトランジスタ 91a pチャネルMOSトランジスタ 91b pチャネルMOSトランジスタ 92a nチャネルMOSトランジスタ 92b nチャネルMOSトランジスタ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振幅制限された論理信号を入力し、該入
    力された論理信号に予め定められた論理演算処理を施
    し、該処理結果を示す論理信号を所定のノードに出力す
    る入力段を含み、 前記入力段は、 第1の電源電位から電流を供給され、前記入力された論
    理信号に応答して前記所定のノードを第1の電位に充電
    するための第1導電型の電界効果トランジスタ、 前記第1導電型の電界効果トランジスタと前記所定のノ
    ードとの間に接続される第1のダイオード素子、前記第
    1のダイオード素子は第1の順方向電圧を有し、前記第
    1の電位は前記第1の電源電位よりも前記第1の順方向
    電圧だけ低下され、 前記第1の電源電位と異なる第2の電源電位から電流を
    供給され、前記入力された論理信号に応答して前記所定
    のノードを第2の電位へ放電するための第2導電型の電
    界効果トランジスタ、 前記所定のノードと前記第2導電型の電界効果トランジ
    スタとの間に接続される第2のダイオード素子、前記第
    2のダイオード素子は第2の順方向電圧を有し、かつ前
    記第2の電位は前記第2の電源電位よりも前記第2の順
    方向電圧だけ高い値に設定される、半導体論理回路。
  2. 【請求項2】 振幅制限された論理信号を入力し、該入
    力された論理信号に予め定められた論理演算処理を施
    し、該処理結果を示す論理信号を第1のノードに出力す
    る入力段を含み、 前記入力段は、(a)第1の電源電位から電流を供給さ
    れ前記入力された論理信号に応答して前記所定のノード
    を第1の電位に充電するための第1導電型の電界効果ト
    ランジスタ、(b)前記第1導電型の電界効果トランジ
    スタと前記第1のノードとの間に順方向に接続される第
    1のダイオード素子、(C)前記第1の電源電位と異な
    る第2の電源電位から電流を供給され、前記入力された
    論理信号に応答して前記第1のノードを第2の電位へ放
    電するための第2導電型の電界効果トランジスタおよび
    (d)前記第1のノードと前記第2の導電型の電界効果
    トランジスタとの間に順方向に接続される第2のダイオ
    ード素子を備え、 前記振幅制限された論理信号は前記第1および第2のダ
    イオード素子に定常電流を流す論理振幅を有するように
    振幅制限され、 出力ノード、 前記入力段の電界効果トランジスタの出力により駆動さ
    れ、前記出力ノードを充放電するための出力段、前記出
    力段は前記第1の電源電位と前記出力ノードとの間に結
    合され、前記第1の電界効果トランジスタの出力により
    駆動されるバイポーラトランジスタを含む、半導体論理
    回路。
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Cited By (2)

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