JPH05195737A - 4サイクルエンジンの可変バルブタイミングリフト装置 - Google Patents

4サイクルエンジンの可変バルブタイミングリフト装置

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Publication number
JPH05195737A
JPH05195737A JP4005794A JP579492A JPH05195737A JP H05195737 A JPH05195737 A JP H05195737A JP 4005794 A JP4005794 A JP 4005794A JP 579492 A JP579492 A JP 579492A JP H05195737 A JPH05195737 A JP H05195737A
Authority
JP
Japan
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low speed
cam
rocker
rocker shaft
medium
Prior art date
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Pending
Application number
JP4005794A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinobu Tsutsumigoshi
忍 堤腰
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Corp filed Critical Suzuki Motor Corp
Priority to JP4005794A priority Critical patent/JPH05195737A/ja
Publication of JPH05195737A publication Critical patent/JPH05195737A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L1/00Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
    • F01L1/34Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift
    • F01L1/344Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear
    • F01L1/3442Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear using hydraulic chambers with variable volume to transmit the rotating force

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、ロッカシャフト駆動系の部品点数
を低減すると共に、高精度を必要とする部品を無くし
て、コストを低減できるようにしている。 【構成】低速用カム27および中高速用カム28,29
が隣接して設置されたカムシャフトと、ロッカシャフト
31に直接嵌装されて上記低速用カムにより作動される
低速用ロッカアーム32と、上記ロッカシャフトに偏心
ブッシュ38,39を介して嵌装されて上記中高速用カ
ムにより作動される中高速用ロッカアーム33,34と
を有し、上記低速用カムによる上記低速用ロッカアーム
の作動と上記中高速用カムによる上記中高速用ロッカア
ームの作動とが、上記ロッカシャフトを回動させて上記
中高速用ロッカアームの姿勢を変化させることにより択
一に切り換わるよう構成されたものにおいて、上記ロッ
カシャフトは、回動力を発生するロッカシャフト回動用
アクチュエータ35に連結されて回動駆動されるよう構
成されたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ロッカシャフトを回
動させて低速用カムと中高速用カムとの作動を切り換え
る4サイクルエンジンの可変バルブタイミングリフト装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】4サイクルエンジンの動弁装置には、エ
ンジン回転数に応じてバルブリフト量およびバルブタイ
ミングを変化させ、エンジン全回転数域に亘り高い出力
特性が得られるようにしたものがある。このような動弁
装置の1つとして、図11に示す可変バルブタイミング
リフト装置100がある。
【0003】この可変バルブタイミングリフト装置10
0は、カムシャフト(図示せず)に低速用カム101お
よび中高速用カム102が隣接して設置され、ロッカシ
ャフト103がシリンダヘッド(図示せず)に回動可能
に設けられると共に、このロッカシャフト103に低速
用ロッカアーム104が嵌装され、この低速用ロッカア
ーム104の両側に中高速用ロッカアーム105が、偏
心ブッシュ106を介して嵌装され、低速用ロッカアー
ム104の分岐先端部104b上に中高速用ロッカアー
ム105の先端部105bが載置され、分岐先端部10
4bの下に吸・排気バルブ107のバルブステム頭部が
配置されたものである。そして、ロッカシャフト103
を回動させて偏心ブッシュ106を回動させることによ
り、中高速用ロッカアーム105の姿勢を変化させ、低
速用カム101と低速用ロッカアーム104とを当接さ
せてこの低速用カム101により吸・排気バルブ107
を駆動させ、あるいは中高速用カム102と中高速用ロ
ッカアーム105とを当接させてこの中高速用カム10
2により吸・排気バルブ107を駆動させている。
【0004】上記ロッカシャフト103は、ロッカシャ
フト回動用アクチュエータとしての油圧シリンダ108
に、ラック109およびピニオン110を介して連結さ
れて回動駆動される。この油圧シリンダ108は、図1
2に示すように、シリンダボディ111内に、ロッカシ
ャフト103と同数のピストン112を備え、このピス
トン112の先端部にラック109が形成されたもので
ある。さらに、シリンダボディ111には、低速用油圧
ポート113および中高速用油圧ポート114が形成さ
れ、これらの油圧ポート113または114へ択一にエ
ンジン油圧が供給されることにより、ピストン112が
m方向あるいはn方向にそれぞれ往復動される。
【0005】エンジン低回転時に、油圧シリンダ108
の低速用油圧ポート113へエンジン油圧が供給される
ことにより、ピストン112がm方向へ移動し、ロッカ
シャフト103がo方向へ回動して、低速用ロッカシャ
フト104を介し吸・排気バルブ107が低速用カム1
01により駆動される。また、エンジン中高回転時に
は、油圧シリンダ108の中高速用油圧ポート114へ
エンジン油圧が供給されることにより、ピストン112
がn方向へ移動し、ロッカシャフト103がp方向へ回
動して、中高速用ロッカアーム105を介し吸・排気バ
ルブ107が中高速用カム102により駆動される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のよう
にロッカシャフト回動用アクチュエータとして油圧シリ
ンダ108を用いた場合には、ラック109およびピニ
オン110が必要となって部品点数が増大してしまう。
しかも、これらのラック109およびピニオン110
間、並びに油圧シリンダ108およびピストン112間
はともに高精度が要求される。これらの点(部品点数の
増大および高精度の要求)から、油圧シリンダ108を
採用した場合には組立および加工コストが上昇するおそ
れがある。
【0007】この発明は、上述の事情を考慮してなされ
たものであり、ロッカシャフト駆動系の部品点数を低減
すると共に高精度を必要とする部品をなくしてコストを
低減できる4サイクルエンジンの可変バルブタイミング
リフト装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、低速用カム
および中高速用カムが隣接して設置されたカムシャフト
と、ロッカシャフトに直接嵌装されて上記低速用カムに
より作動される低速用ロッカアームと、上記ロッカシャ
フトに偏心ブッシュを介して嵌装されて上記中高速用カ
ムにより作動される中高速用ロッカアームとを有し、上
記低速用カムによる上記低速用ロッカアームの作動と上
記中高速用カムによる上記中高速用ロッカアームの作動
とが、上記ロッカシャフトを回動させて上記中高速用ロ
ッカアームの姿勢を変化させることにより択一に切り換
わるよう構成されたものにおいて、上記ロッカシャフト
は、回動力を発生するロッカシャフト回動用アクチュエ
ータに連結されて回動駆動されたことを特徴とするもの
である。
【0009】
【作用】したがって、この発明に係る4サイクルエンジ
ンの可変バルブタイミングリフト装置によれば、ロッカ
シャフトが、ロッカシャフト回動用アクチュエータが発
生する回動力により回動駆動されたので、ロッカシャフ
ト回動用アクチュエータからロッカシャフトへ至るロッ
カシャフト駆動系の部品点数を低減できる。例えばロッ
カシャフト回動用アクチュエータが、直線運動するピス
トンを備えた油圧シリンダである場合には、この油圧シ
リンダがラックアンドピニオン機構を介してロッカシャ
フトに連結されるので部品点数が多いが、この発明では
上記ラックアンドピニオン機構が不要となるので、部品
点数を低減できる。しかも、この発明のロッカシャフト
駆動系では、高精度を要求されるロッカシャフト回動用
アクチュエータ内のピストンや、ラックアンドピニオン
機構が存在しない。このように、ロッカシャフト駆動系
の部品点数が低減し、かつ高精度を要求される部品も存
在しないので、組立および加工コストを低減できる。
【0010】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。
【0011】図1は、この発明に係る4サイクルエンジ
ンの可変バルブタイミングリフト装置の一実施例を示す
斜視図であり、図2は、図1の一実施例が適用されたエ
ンジンの全体側面図である。
【0012】図2に示すように、エンジンユニット1
は、クランクケース2と、このクランクケース2の上部
に直立し車両幅方向に延びるシリンダ3と、を有して構
成される。このシリンダ3は、下方からシリンダブロッ
ク4、シリンダヘッド5およびヘッドカバー6が順次組
み合されて構成されたものであり、シリンダブロック4
に1または複数の図示しない気筒が形成される。この実
施例では、シリンダブロック4に直列4気筒が形成され
ている。
【0013】シリンダヘッド5には、各気筒毎に燃焼室
7(図3、図4)が形成され、さらに各燃焼室7に吸気
ポート8および排気ポート9がそれぞれ2個ずつ開口さ
れる。また、このシリンダヘッド5には、吸気ポート
8、排気ポート9にそれぞれ連なる吸気通路10、排気
通路11が、各燃焼室7毎にそれぞれ形成される。これ
らの吸気通路10、排気通路11には、吸気ポート8、
排気ポート9の付近において仕切壁12,13がそれぞ
れ形成されている。
【0014】シリンダヘッド5に形成された4つの吸気
通路10の上流端には、図2に示す吸気管14を経て、
キャブレタ15およびエアクリーナ16が順次接続さ
れ、これら15および16が吸気通路10を経て燃焼室
7内へ混合気を導入する。
【0015】また、シリンダヘッド5に形成された4つ
の排気通路の下流端には、図2に示す排気管17がそれ
ぞれ接続される。各排気管17は、エンジンユニット1
の前方から下降して後方へ湾曲し、エンジンユニット1
の下方で集合管18に接続された後、左右のマフラ19
に分かれて後方へ開放する。
【0016】ところで、図3および図4に示すように、
前記吸気ボート8、排気ポート9は、それぞれ吸気バル
ブ21、排気バルブ22により開閉される。これらの吸
気バルブ21および排気バルブ22は、図5にも示すよ
うに、シリンダヘッド5に設置されたバルブガイド23
に摺動自在に挿通されるとともに、バルブスプリング2
4によって常時上方へ付勢されている。これらの吸気バ
ルブ21および排気バルブ22の開閉を制御するのが、
図1にも示す可変バルブタイミングリフト装置20であ
る。
【0017】この可変バルブタイミングリフト装置20
は、シリンダヘッド5のカムシャフトジャーナル部25
およびカムシャフトジャーナルハウジング(図示せず)
間に回動可能に支持されて、低速用カム27並びに中高
速用カム28および29を隣接して備えたカムシャフト
30と、シリンダヘッド5のカムシャフトジャーナル部
25下部に回動可能に嵌挿されて、エキセントリック大
径部が形成されたロッカシャフト31と、このロッカシ
ャフト31に直接嵌挿された低速用ロッカアーム32
と、ロッカシャフト31において低速用ロッカアーム3
2の両側で、かつエキセントリック大径部に嵌挿された
中高速用ロッカアーム33および34と、上記ロッカシ
ャフト31を回動させるロッカシャフト回動用アクチュ
エータとしての油圧ベーン式アクチュエータ35と、を
有して構成される。
【0018】カムシャフト30は、図3および図4に示
すように、シリンダヘッド5の車両前後に1本ずつ計2
本が、車両幅方向に延びて配置され、前方のカムシャフ
ト30が排気バルブ22の駆動用、後方のカムシャフト
30が吸気バルブ21の駆動用である。各カムシャフト
30には、低速用カム27を挟んでその両側に中高速用
カム28および29が配置された1組のカムユニットが
気筒の数(すなわち燃焼室7の数)だけ形成されてお
り、この実施例では4組形成されている。各カムシャフ
ト30は、エンジンユニット1のクランクケース2内に
収容されたクランクシャフト(図示せず)により、図示
しないカムチェーンを介して回転される。
【0019】中高速用カム28および29は同一のカム
プロフィールに形成される。また低速用カム27は、中
高速用カム28および29のカムプロフィールと異なっ
たカムプロフィールに形成される。つまり、低速用カム
27は、エンジンが低回転数域で運転されているときに
適したバルブリフト量およびバルブリフトタイミングが
得られるように、そのカムプロフィールが形成される。
また、中高速用カム28および29は、エンジンが中・
高回転数域で運転されているときに適したバルブリフト
量およびバルブリフトタイミングが得られるようにその
カムプロフィールが形成される。
【0020】また、ロッカシャフト31は、図3、図4
および図5に示すように、シリンダヘッド5の車両前後
のそれぞれに車両幅方向左右に1本ずつ計4本が配置さ
れ、カムシャフト30の直下で、このカムシャフト30
と同方向に延在して設けられる。低速用ロッカアーム3
2並びに中高速用ロッカアーム33および34は、1本
のロッカシャフト31に2組設置される。各組の低速用
ロッカアーム32並びに中高速用ロッカアーム33およ
び34は、ロッカシャフト31に介在された位置決めス
プリング36によって、ロッカシャフト31と共にその
位置が規制される。
【0021】図1および図6に示すように、低速用ロッ
カアーム32の先端は2つに分岐し、これら両分岐先端
部32bは、吸気バルブ21または排気バルブ22にシ
ム37を介してして当接される。また、低速用ロッカア
ーム32の支持部32aはロッカシャフト31に直接嵌
挿されると共に、低速用ロッカアーム32には、分岐先
端部32bと支持部32aとの間にカムフロア面32c
が形成される。
【0022】中高速用ロッカアーム33の支持部33a
は、ロッカシャフト31よりも大径の偏心ブッシュ38
を介して、ロッカシャフト31に対し回転可能に嵌挿さ
れる。この偏心ブッシュ38は、図3および図4に示す
ように、外周面の軸心がロッカシャフト31の中心から
偏心しており、位置決め固定ピン40によってロッカシ
ャフト31に着脱自在に固定される。したがって、偏心
ブッシュ38は、ロッカシャフト31におけるエキセン
トリック大径部として機能する。
【0023】図6に示すように、中高速用ロッカアーム
34の支持部34aも、上記偏心ブッシュ38と同一の
形状を有し、かつ同一方向に偏心する偏心ブッシュ39
を介して、ロッカシャフト31に対し回転可能に嵌挿さ
れる。この偏心ブッシュ39も、位置決め固定ピン40
(図3、図4)によりロッカシャフト31に着脱自在に
固定されて、エキセントリック大径部として機能する。
【0024】また、中高速用ロッカアーム33,34の
各先端部33b,34bの下面は、低速用ロッカアーム
32の分岐先端部32bにおける一方あるいは他方に、
シム41を介してそれぞれ当接される。中高速用カム3
3,34のそれぞれには、先端部33b,34bと支持
部33a,34aとの間にカムフロア面33c,34c
が形成される。上記低速用ロッカアーム32の分岐先端
部32bと、中高速用ロッカアーム33および34の先
端部33bおよび34bとの接触点は、吸気バルブ21
または排気バルブ22の略軸線上に設定される。
【0025】したがって、図3に示すように、低速用カ
ム27が低速用ロッカアーム32のカムフロア面32c
を押し下げて、その各分岐先端部32bを下降させた低
速用カム27の作動時には、ロッカアーム33および3
4の各先端部33bおよび34bは、重力によりこの分
岐先端部32bに追従して下降する。一方、図4に示す
ように、中高速用カム28および29が中高速用ロッカ
アーム33および34のカムフロア面33cおよび34
cをそれぞれ押し下げた中高速用カム28および29の
作動時には、これらの中高速用ロッカアーム33および
34の先端部33bおよび34bが低速用ロッカアーム
32の各分岐先端部32bを押し下げることから、この
分岐先端部32bが強制的に下降される。
【0026】図1に示す前記油圧ベーン式アクチュエー
タ35は、4本のロッカシャフト31のそれぞれの端部
に連結され、したがって、この油圧ベーン式アクチュエ
ータ35は図5に示すように、各ロッカシャフト31に
対応してシリンダヘッド5の左右方向両端面に各2個ず
つ、計4個設置される。
【0027】この油圧ベーン式アクチュエータ35は、
図7〜図10に示すように、リング形状のアクチュエー
タボディ42内にロータ43およびストッパガイド44
を配置し、アクチュエータ42の上面をトップカバー4
5で覆って構成される。取付ボルト46は、トップカバ
ー45およびアクチュエータボディ42を貫通してシリ
ンダヘッド5に螺合され、トップカバー45をアクチュ
エータボディ42に一体化させると共に、油圧ベーン式
アクチュエータ35をシリンダヘッド5に固定する。こ
の状態では、ロータ43およびストッパガイド44の上
面はトップカバー45に接し、ロータ43およびストッ
パガイド44の下面はシリンダヘッド5に接する。
【0028】ロータ43は、アクチュエータボディ42
の内部中央に配置され、外周に1つのベーン47が一体
に突設される。このロータ43は、焼結成形あるいはダ
イカスト成形によって形成される。さらに、ロータ43
の内周にはスプライン歯48が形成される。このスプラ
イン歯48は、ロッカシャフト31の一端部に形成され
たスプライン歯49に噛み合されて、ロータ43および
ロッカシャフト31がスプライン結合される。また、上
記ベーン47の先端部は、アクチュエータボディ42の
内面42Aを摺接可能に設けられる。
【0029】ストッパガイド44は、焼結成形あるいは
ダイカスト成形にて略U字形状に形成され、取付ボルト
50によりシリンダヘッド5に固定される。したがっ
て、このストッパガイド44により、トップカバー45
およびシリンダヘッド5に囲まれたアクチュエータボデ
ィ42内に油室51が構成される。ストッパガイド44
の両先端部の外側にはストッパ52が一体に突設され、
このストッパ52にロータ43のベーン47が当接可能
に設けられる。ストッパガイド44の両先端部における
ストッパ52の内側に低速用油圧供給部53、中高速用
油圧供給部54がそれぞれ形成される。これらの低速用
油圧供給部53、中高速用油圧供給部54は、シリンダ
ヘッド5に穿設して形成された低速用油路55、中高速
用油路56にそれぞれ対応して設けられる。
【0030】低速用油路55は低速用油圧ホース57
(図1)を介して、中高速用油路56は中高速用油圧ホ
ース58を介して、共に油圧切換ソレノイドバルブ59
に連結される。この油圧切換ソレノイドバルブ59の作
動により、低速用油路55あるいは中高速用油路56へ
エンジン油圧が択一に供給されて、ベーン47(図7)
が押圧され、ロータ43が図7に示すM方向あるいはN
方向へそれぞれ回動される。
【0031】油圧切換ソレノイドバルブ59の作動はコ
ントローラ60によって制御される。このコントローラ
60は、エンジン低回転域でエンジン油圧を低速用油路
55へ供給し、エンジン中高回転域でエンジン油圧を中
高速用油路56へ供給するよう油圧切換ソレノイドバル
ブ59の作動を制御する。
【0032】次に、作用効果を説明する。
【0033】エンジン回転数が低回転数域にあるときに
は、図1に示すコントローラ60の制御によって、エン
ジン油圧は低速用油圧ホース57および低速用油路55
を経て、油圧ベーン式アクチュエータ35の低速用油圧
供給部53(図7)へ供給される。これによりベーン4
7が押圧されて、ロータ43はM方向(図7)へ回動
し、ロッカシャフト31は、矢印O方向(図1)へ回動
されて、偏心ブッシュ38および39は図3に示すよう
に、その厚肉頂部38aおよび39aがエンジンの前後
方向中央へ位置するよう回動する。これにより、中高速
用ロッカアーム33および34のカムフロア面33cお
よび34cが低速用ロッカアーム33のカムフロア面3
3cに対し相対的に下方へ移動し、中高速用カム28お
よび29の周面と中高速用ロッカアーム33および34
のカムフロア面33cおよび34cとの間に隙間が形成
される。この結果、中高速用カム4および5が空転し、
低速用カム27のみが低速用ロッカアーム32のカムフ
ロア面32cに当接して回転する。このため、吸気バル
ブ21、排気バルブ22は、この低速用カム27および
低速用ロッカアーム32の作動によって、エンジン低回
転数域に適したバルブリフトタイミングおよびバルブリ
フト量で吸気ポート8、排気ポート9のそれぞれを開閉
する。
【0034】エンジン回転数が中高回転域にあるときに
は、図1に示すコントローラ60の制御によって、エン
ジン油圧は、中高速用油圧ホース58および中高速用油
路56を経て、油圧ベーン式アクチュエータ35の中高
速用油圧供給部54(図7)へ供給される。これにより
ベーン47が押圧されて、ロータ43はN方向(図7)
へ回動し、ロッカシャフト31は矢印P方向(図1)へ
回動されて、偏心ブッシュ38および39は図4に示す
ように、その厚肉頂部38aおよび39aがエンジンの
前後方向外方へ位置するよう回動する。これにより、中
高速用ロッカアーム33および34のカムフロア面33
cおよび34cが低速用ロッカアーム32のカムフロア
面32cに対し相対的に略上方または同一位置まで移動
し、このカムフロア面33cおよび34cがそれぞれ中
高速用カム28および29の周面に当接する。ここで、
中高速用カム28および29は低速用カム27よりもカ
ムリフト量が大きく形成されているので、上記状態では
低速用カム27が空転し、一方、中高速用カム28およ
び29が中高速用ロッカアーム33および34のカムフ
ロア面33cおよび34cにそれぞれ当接して回転す
る。この結果、吸気バルブ21、排気バルブ22は、上
記中高速用カム28,29および中高速用ロッカアーム
33,34の作動により、エンジンの中高回転数域に適
したバルブリフトタイミングおよびバルブリフト量で吸
気ポート8、排気ポート9をそれぞれ開閉する。
【0035】上記実施例によれば、ロッカシャフト31
が油圧ベーン式アクチュエータ35に直接連結されて、
この油圧ベーン式アクチュエータ35がエンジン油圧に
よって発生する回動力により回動駆動されたので、油圧
ベーン式アクチュエータ35からロッカシャフト31へ
至るロッカシャフト駆動系の部品点数を低減できる。つ
まり、図12に示す従来例のように、ロッカシャフト回
動用アクチュエータがピストン112を備えた油圧シリ
ンダ108である場合には、この油圧シリンダ108が
ラック109およびピニオン110を介してロッカシャ
フト103に連結されるので部品点数が多いが、上記実
施例ではラック109やピニオン110等が不要となり
部品点数を低減できる。また、従来例のラック109お
よびピニオン110間やシリンダボディ111およびピ
ストン112間はともに高精度が要求されるが、この一
実施例ではピストン112、ラック109およびピニオ
ン110が存在しないので、高精度を要求される部品が
ない。さらに、油圧ベーン式アクチュエータ35のロー
タ43およびストッパガイド44は高精度が必要とされ
ないので、安価な焼結成形あるいはダイカスト成形にて
形成できる。このように、部品点数が削減されると共
に、高精度が必要とされる部品が存在しないことから、
組立および加工コストを低減できる。
【0036】また、ロッカシャフト31を回動させる回
動力(トルク)は、従来の油圧シリンダ108ではピス
トン112の径に制約されるので大きくすることが困難
である。しかし、この一実施例では、ロータ43のベー
ン47の幅t(図8)を大きくするだけで対応できるの
で、油圧ベーン式アクチュエータ35にて発生する回動
力を容易に増大させることができ、したがって可変バル
ブタイミングリフト装置20の大型化に容易に対応でき
る。
【0037】さらに、従来の油圧シリンダ108では、
ピストン112、ラック109およびピニオン110等
のような摩耗部品が多いが、この実施例の油圧ベーン式
アクチュエータ35には上述のような摩耗部品が無いの
で、油圧ベーン式アクチュエータ35は耐久性に富み、
信頼性が高い。
【0038】また、ロッカシャフト31の回動停止位置
の位置決めは、油圧ベーン式アクチュエータ35におい
て、ストッパガイド44のストッパ52の突出量を調整
するだけで足りるので、ロッカシャフト31の位置決め
精度を大幅に向上させることができる。
【0039】なお、図7の一点鎖線に示すように、スト
ッパガイド44の中央位置にメカニカルシール61を弾
装して、ロータ43の回動を適切に実施させるようにし
てもよい。
【0040】
【発明の効果】以上のように、この発明に係る4サイク
ルエンジンの可変バルブタイミングリフト装置によれ
ば、低速用カムによる低速用ロッカアームの作動と中高
速用カムによる中高速用ロッカアームの作動とが、ロッ
カシャフトを回動させて上記中高速用ロッカアームの姿
勢を変化させることにより択一に切り換わるよう構成さ
れ、上記ロッカシャフトが、回動力を発生するロッカシ
ャフト回動用アクチュエータに連結されて回動駆動され
たことから、ロッカシャフト回動用アクチュエータから
ロッカシャフトへ至るロッカシャフト駆動系の部品点数
が低減し、しかも高精度を必要とする部品も存在しない
ので、コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る4サイクルエンジンの可変バル
ブタイミングリフト装置の一実施例を示す斜視図。
【図2】図1の一実施例が適用されたエンジンの全体側
面図。
【図3】図2のシリンダヘッドの断面図であり、可変バ
ルブタイミングリフト装置のエンジン低回転時における
エンジン作動状態を示す図。
【図4】図2のシリンダヘッドの断面図であり、可変バ
ルブタイミングリフト装置のエンジン中高回転時におけ
る作動状態を示す図。
【図5】図2のシリンダヘッドの一部を示す平面図。
【図6】図1の可変バルブタイミングリフト装置を一部
を切り欠いて示す平面図。
【図7】図1の油圧ベーン式アクチュエータの一部を切
り欠いて示す正面図。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿う断面図。
【図9】図7のIX−IX線に沿う断面図。
【図10】図7の油圧ベーン式アクチュエータの組立斜
視図。
【図11】従来の可変バルブタイミングリフト装置を示
す斜視図。
【図12】図11の油圧シリンダを示す断面図。
【符号の説明】
5 シリンダヘッド 20 可変バルブタイミングリフト装置 21 吸気バルブ 22 排気バルブ 27 低速用カム 28,29 中高速用カム 30 カムシャフト 31 ロッカシャフト 32 低速用ロッカアーム 33,34 中高速用ロッカアーム 35 油圧ベーン式アクチュエータ 38,39 偏心ブッシュ 42 アクチュエータボディ 43 ロータ 44 ストッパガイド 47 ベーン 48,49 スプライン歯 51 油室 52 ストッパ 53 低速用油圧供給部 54 中高速用油圧供給部 59 油圧切換ソレノイドバルブ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低速用カムおよび中高速用カムが隣接し
    て設置されたカムシャフトと、ロッカシャフトに直接嵌
    装されて上記低速用カムにより作動される低速用ロッカ
    アームと、上記ロッカシャフトに偏心ブッシュを介して
    嵌装されて上記中高速用カムにより作動される中高速用
    ロッカアームとを有し、上記低速用カムによる上記低速
    用ロッカアームの作動と上記中高速用カムによる上記中
    高速用ロッカアームの作動とが、上記ロッカシャフトを
    回動させて上記中高速用ロッカアームの姿勢を変化させ
    ることにより択一に切り換わるよう構成されたものにお
    いて、上記ロッカシャフトは、回動力を発生するロッカ
    シャフト回動用アクチュエータに連結されて回動駆動さ
    れたことを特徴とする4サイクルエンジンの可変バルブ
    タイミングリフト装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1375832A2 (de) * 2002-06-28 2004-01-02 Robert Bosch Gmbh Verfahren zum Verstellen von dem Ventiltrieb einer Brennkraftmaschine zugeordneten Stellern
KR100476249B1 (ko) * 2001-12-19 2005-03-16 현대자동차주식회사 엔진의 가변식 밸브 개폐장치

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EP1375832A2 (de) * 2002-06-28 2004-01-02 Robert Bosch Gmbh Verfahren zum Verstellen von dem Ventiltrieb einer Brennkraftmaschine zugeordneten Stellern
EP1375832A3 (de) * 2002-06-28 2007-10-17 Robert Bosch Gmbh Verfahren zum Verstellen von dem Ventiltrieb einer Brennkraftmaschine zugeordneten Stellern

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