JPH05193908A - 金属酸化物粉末の製造方法 - Google Patents

金属酸化物粉末の製造方法

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JPH05193908A
JPH05193908A JP4007903A JP790392A JPH05193908A JP H05193908 A JPH05193908 A JP H05193908A JP 4007903 A JP4007903 A JP 4007903A JP 790392 A JP790392 A JP 790392A JP H05193908 A JPH05193908 A JP H05193908A
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JP
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combustion
powder
flame
metal oxide
supporting gas
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JP4007903A
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Inventor
Sumio Kamiya
純生 神谷
Hideji Tanaka
秀二 田中
San Abe
賛 安部
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B13/00Oxygen; Ozone; Oxides or hydroxides in general
    • C01B13/14Methods for preparing oxides or hydroxides in general
    • C01B13/32Methods for preparing oxides or hydroxides in general by oxidation or hydrolysis of elements or compounds in the liquid or solid state or in non-aqueous solution, e.g. sol-gel process

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  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】製造される金属酸化物粉末の粒径を広い範囲に
わたって、単独で制御することができる金属酸化物粉末
の製造方法を提供する。 【構成】酸素含有雰囲気中で金属粉末に着火し、燃焼火
炎C/Fを形成し、金属粉末を連続的に酸化燃焼させる
金属酸化物粉末の製造方法において、金属粉末をキャリ
アーガス中に分散させる工程と、金属粉末燃焼用バーナ
5によって、可燃性ガスと初期支燃性ガスから着火用火
炎を形成する工程と、着火用火炎中に金属粉末を分散さ
せたキャリアーガスを導入し、金属粉末燃焼用バーナ5
付近で初期火炎I/Fを形成する工程と、初期火炎I/
Fが延長する方向に、逐次的かつ多段階的燃焼火炎C/
Fを形成する工程とを行い、支燃性ガスの供給を制御す
ることによって燃焼火炎C/Fを拡大または縮小し、製
造される金属酸化物粉末の粒径を制御することを特徴と
する金属酸化物粉末の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属酸化物粉末の製造
方法に関する。詳しくは、製造される金属酸化物粉末の
粒径を広い範囲にわたって制御することを可能にする金
属酸化物粉末の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属酸化物粉末の製造方法として、従来
から、連続粉塵爆発の原理を応用した金属酸化物粉末の
製造方法が知られている。この製造方法によって製造さ
れた金属酸化物粉末は、ゾル・ゲル法、水ガラス法、火
炎加水分解法などによって製造された金属酸化物粉末と
は異なり、比較的広範囲な粒度分布をもつ一次真球状微
粒子で充填率が高くできるため、半導体封止材の原料、
セラミックスの原料、化粧品の原料などの広い分野で利
用されている。
【0003】たとえば、特開昭60−255602号公
報に開示されているように、この金属酸化物粉末の製造
方法は、酸素含有雰囲気中で金属粉末に着火し、燃焼火
炎を形成し、金属粉末を連続的に酸化燃焼させるもので
ある。すなわち、まず金属粉末をキャリアーガス中に分
散させ、金属粉末を分散させたキャリアーガスを燃焼炉
へ供給する。そして、酸素含有雰囲気中で金属粉末に着
火し、燃焼火炎を形成し、金属粉末を連続的に酸化燃焼
させる。すると、金属粉末の一部は、燃焼火炎中でプラ
ズマ化する。プラズマ化した金属粉末は、冷却されると
直ちに金属酸化物粉末となる。最後に、このようにして
得られた金属酸化物粉末を含む排気ガスから、濾布集塵
装置などを用いて金属酸化物粉末を分離、回収する。
【0004】このような金属酸化物粉末の製造方法によ
って製造されている金属酸化物粉末に、シリカガラス粉
末がある。このシリカガラス粉末の用途の一つとして、
半導体封止材の原料に応用することが考えられる。しか
し、半導体封止材の原料としてシリカガラス粉末を利用
するためには、シリカガラス粉末は高い純度と広い範囲
にわたる粒径をもつものでなければならない。この要求
を満たすため、以下のような提案がこれまでになされて
いる。
【0005】前記した特開昭60−255602号公報
には、燃焼炉を延長して粒成長時間を長くし、かつ、金
属が燃焼火炎中で液体状態を保つように外部から燃焼炉
を加熱して、金属酸化物粉末の粒径を拡大する方法が記
載されている。また、特開昭64−24004号公報に
記載の方法は、まず、金属粉末と金属酸化物粉末の混合
物をキャリアーガスとともに燃焼火炎中に供給し、燃焼
させて、金属酸化物粉末を得る。この後、得られた金属
酸化物粉末を循環させて、再度、金属粉末と混合し、混
合物をキャリアーガスとともに燃焼火炎中に供給し、燃
焼させて、粒成長させる。そして、このような操作を所
定の粒径の金属酸化物粉末が得られるまで繰り返して、
金属酸化物粉末の粒径を拡大するものである。なお、特
開昭64−79001号公報には、金属粉末の混合物を
キャリアーガスとともに燃焼火炎中に供給し、燃焼させ
て、複合金属酸化物粉末を得るという、特開昭64−2
4004号公報に記載の方法と類似の方法が記載されて
いる。
【0006】さらに、特開昭63−252910号公
報、特開昭64−79004号公報や特開昭64−79
005号公報には、製造される金属酸化物粉末の粒径を
縮小する方法または装置が開示されている。特開昭63
−252910号公報に記載の方法においては、金属粉
末がキャリアーガスとともに導入された燃焼火炎の外周
に冷却ガスを供給している。この冷却ガスの供給によっ
て、金属酸化物粉末の粒成長を阻止し、製造される金属
酸化物粉末の粒径を縮小している。
【0007】同様に、特開昭64−79004号公報に
記載の装置においては、金属粉末をキャリアーガスとと
もに導入し燃焼火炎を形成する燃焼炉内に、冷却水を噴
出している。この冷却水の噴出によって、金属酸化物粉
末の粒成長を阻止し、製造される金属酸化物粉末の粒径
を縮小している。また、特開昭64−79005号公報
に記載の方法においては、金属粉末に加えて微細化助材
をキャリアーガスとともに、燃焼火炎に導入している。
この微細化助材は、燃焼火炎中で吸熱反応するもの、ま
たは、分解反応によって気体を発生するものである。こ
の微細化助材は、燃焼火炎の温度を低下、または、金属
酸化物の濃度を低下させる。微細化助材のかかる作用に
よって、金属酸化物粉末の粒成長を阻止し、製造される
金属酸化物粉末の粒径を縮小している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】特開昭60−2556
02号公報や特開昭64−24004号公報に記載の方
法によって、金属酸化物粉末の粒径を拡大する場合、燃
焼炉の構造を大幅に改造しなければならない、また、こ
れに伴って燃焼炉に付帯する設備も改造、増加しなけれ
ばならない。このため、金属酸化物の製造工程が複雑と
なり、生産性が低下してしまうという問題がある。
【0009】特開昭63−252910号公報に記載の
方法や特開昭64−79004号公報に記載の装置によ
って、製造される金属酸化物粉末の粒径を縮小する場
合、製造された金属酸化物粉末に炭素繊維などの異物が
混入し易い。このため、金属酸化物粉末の品質が劣化し
てしまうという問題がある。また、特開昭64−790
05号公報に記載の方法によって、製造される金属酸化
物粉末の粒径を縮小する場合、燃焼炉の構造を大幅に改
造しなければならない、また、これに伴って燃焼炉に付
帯する設備も改造、増加しなければならない。このた
め、金属酸化物の製造工程が複雑となり、生産性が低下
してしまうという問題がある。
【0010】なお、従来の技術に関する以上の説明から
明らかなように、従来の技術は、製造される金属酸化物
粉末の粒径の拡大または縮小のいずれかを単独で実施す
るものである。すなわち、製造される金属酸化物粉末の
粒径の拡大および縮小の双方を、単独の方法または装置
で実施することを可能とする技術は、これまで提案され
たことはなかった。
【0011】本発明は、前記した従来の技術の問題点を
解決するものであり、製造される金属酸化物粉末の粒径
を広い範囲にわたって、単独で制御することができる金
属酸化物粉末の製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、酸素含有雰囲
気中で金属粉末に着火し、燃焼火炎を形成し、該金属粉
末を連続的に酸化燃焼させる金属酸化物粉末の製造方法
において、前記金属粉末をキャリアーガス中に分散させ
る工程と、金属粉末燃焼用バーナによって、可燃性ガス
と初期支燃性ガスから着火用火炎を形成する工程と、前
記金属粉末を分散させた前記キャリアーガスを、前記着
火用火炎中に導入し、前記金属粉末燃焼用バーナ付近で
初期火炎を形成する工程と、前記初期火炎が延長する方
向に支燃性ガスを逐次的かつ多段階的に供給して前記燃
焼火炎を形成する工程とを行い、前記支燃性ガスの供給
を制御することによって前記燃焼火炎を拡大または縮小
し、製造される金属酸化物粉末の粒径を制御することを
特徴とする。
【0013】本発明において使用する金属粉末は、珪
素、アルミニウム、マグネシウム、チタン、ジルコニウ
ムなどの金属粉末である。また、複合酸化物を構成する
ような金属粉末の混合物、たとえば、ムライトを構成す
るような組成の珪素粉末とアルミニウム粉末の混合物な
ども使用することができる。なお、高純度の金属酸化物
粉末を得るためには、前記したような各金属粉末の純度
は、99.9%以上であるのが好ましい。さらに、金属
粉末の粒径は、爆燃を形成できる範囲の粒径分布にあれ
ばどのような粒径であってもよい。しかし、金属粉末の
粒径は、400μm以下であることが好ましい。これ以
上の粒径の粒子が金属粉末中に含まれると、かかる粒子
を完全に酸化することができず、不完全に酸化された粒
子が分離、回収された金属酸化物粉末中に含まれること
になり、品質上好ましくない。なお、金属粉末の平均粒
径は、数μmから数10μmの範囲にあるのがより好ま
しい。
【0014】かかる金属粉末を分散させ、金属粉末燃焼
用バーナへと導入するためのキャリアーガスとして、空
気、窒素、酸素、ヘリウム、アルゴンなどを使用するこ
とができ、これらのキャリアーガスのうちから、金属粉
末の物性、使用する金属粉末燃焼用バーナの構造などに
よって適宜選択される。本発明においては、金属粉末燃
焼用バーナによって可燃性ガスと初期支燃性ガスを爆発
燃焼させて、着火用火炎を形成している。これらのガス
のうち可燃性ガスが、金属粉末の粉塵爆発を安定して発
生させるための着火源となる。可燃性ガスとして、化学
式Cn 2n+2で表すことができるメタン、エタン、プロ
パンなどの炭化水素ガス、または、水素ガスを使用する
ことができる。また、可燃性ガスは、金属粉末の初期粉
塵爆発を発生させるのに必要な最小着火エネルギーを供
給できればよいので、以下に述べる燃焼火炎中で金属粉
末が連続的に酸化燃焼中に、常時、可燃性ガスを供給し
てもよいし、燃焼火炎が安定した後は可燃性ガスの供給
を停止してもよい。なお、可燃性ガスの供給量は、製造
される金属酸化物粉末の粒径に若干影響するので、その
供給量は、製造される金属酸化物粉末に所望の粒径に応
じて適宜設定する必要がある。
【0015】着火用火炎中に金属粉末を分散させたキャ
リアーガスが導入されると、初期支燃性ガスの作用によ
って、金属粉末燃焼用バーナ付近で初期火炎が形成され
る。この初期支燃性ガスとして、酸素、空気、および、
これらの混合物を使用することができ、これらの初期支
燃性ガスのうちから、金属粉末の物性、使用する金属粉
末燃焼用バーナの構造、使用する燃焼炉の構造などによ
って適宜選択される。
【0016】このように形成された初期火炎が延長する
方向に支燃性ガスを逐次的かつ多段階的に供給して、燃
焼火炎を形成する。逐次的かつ多段階的に供給される支
燃性ガスは、形成される燃焼火炎の温度を上昇ないし低
下させる、または、形成される燃焼火炎の長さを延長な
いし短縮させる。かかる作用をする支燃性ガスの供給を
制御することによって、燃焼火炎を拡大または縮小し、
製造される金属酸化物粉末の粒径を制御する。この支燃
性ガスとして、前記した初期支燃性ガスと同様に、酸
素、空気、および、これらの混合物を使用することがで
き、これらの支燃性ガスのうちから、金属粉末の物性、
使用する金属粉末燃焼用バーナの構造、使用する燃焼炉
の構造などによって適宜選択される。
【0017】本発明においては、金属粉末、キャリアー
ガス、可燃性ガス、初期支燃性ガスおよび支燃性ガス
は、通常室温で燃焼炉に供給される。しかし、燃焼火炎
が1000℃以上の高温となることから、燃焼炉は、ア
ルミナなどの耐熱性材料で内張りされているのが好まし
い。さらに、燃焼炉の排出側に、金属酸化物粉末回収装
置や排気ガス処理装置などを介して、排風機を設け、こ
の排風機によって排気ガスを吸引し、製造された金属酸
化物粉末を金属酸化物粉末回収装置に分離、回収する。
この吸引の際の圧力は、−200から−10mmAqの
負圧とするのが好ましい。
【0018】
【発明の作用】従来から、連続粉塵爆発の原理を応用し
た金属酸化物粉末の製造方法で製造される金属酸化物粉
末の粒径は、金属およびその酸化物の融点、これらの溶
融物の沸点や表面張力によって変化することが知られて
いる。また、本発明者らの鋭意研究の結果によれば、製
造される金属酸化物粉末の粒径は、初期火炎中の金属
粉末の濃度と不完全燃焼状態にある金属酸化物粉末の濃
度、形成された燃焼火炎の長さ、および、燃焼火炎
の温度などに、主として依存しているものと考えられ
る。
【0019】すなわち、初期火炎中の金属粉末の濃度と
不完全燃焼状態にある金属酸化物粉末の濃度が高ければ
高いほど、製造される金属酸化物粉末の粒径は拡大す
る。また、形成された燃焼火炎の長さが長ければ長いほ
ど、製造される金属酸化物粉末の粒径は拡大する。ま
た、燃焼火炎の温度が高ければ高いほど、製造される金
属酸化物粉末の粒径は拡大する。なぜならば、以上の条
件下においては、金属粉末同士、金属酸化物粉末同士ま
たは金属粉末と金属酸化物粉末の衝突頻度が増加し、燃
焼火炎中での金属粉末や金属酸化物粉末の滞留時間が増
加し、かつ、金属粉末と金属酸化物粉末の気化が抑制さ
れるとともにそれらの合体が促進されるからである。以
上の条件とは逆の場合、製造される金属酸化物粉末の粒
径は当然に縮小する。
【0020】さらに、本発明者らの鋭意研究の結果によ
れば、製造される金属酸化物粉末の粒径は、金属粉末の
供給量、可燃性ガスの供給量および支燃性ガスの供給量
にも依存する。製造される金属酸化物粉末の粒径と、金
属粉末の供給量、可燃性ガスの供給量および支燃性ガス
の供給量との関係を下記の表1にまとめた。なお、金属
粉末の供給量が化学量論量に近く、かつ、その供給量が
多いほど、製造される金属酸化物粉末の粒径は拡大す
る。この逆の場合、製造される金属酸化物粉末の粒径は
縮小する。しかし、従来の金属酸化物粉末の製造方法に
おいては、使用する装置の構造などによる制約のため、
金属粉末の供給量、可燃性ガスの供給量および支燃性ガ
スの供給量も制限されてしまう。このため、たとえば、
製造されるシリカガラス粉末の粒径は、0.2から1.
5μmという狭い範囲でしか制御することはできなかっ
た。また、たとえば、製造されるアルミナ粉末の粒径
は、5から10μmという比較的狭い範囲でしか制御す
ることはできなかった。
【0021】
【表1】 しかし、本発明においては、金属粉末燃焼用バーナによ
って、可燃性ガスと初期支燃性ガスから着火用火炎を形
成した後、金属粉末を分散させたキャリアーガスを着火
用火炎中に導入し、金属粉末燃焼用バーナ付近で初期火
炎を形成する。この後、本発明においては、初期火炎が
延長する方向に支燃性ガスを逐次的かつ多段階的に供給
して燃焼火炎を形成し、この支燃性ガスの供給を制御す
ることによって、燃焼火炎を拡大または縮小し、製造さ
れる金属酸化物粉末の粒径を広い範囲にわたって、制御
することを可能としている。
【0022】すなわち、本発明においては、初期火炎は
燃料過剰状態なので、その中には液体状態であってかつ
不完全燃焼状態の金属酸化物粉末が、高濃度で存在す
る。そして、かかる初期火炎が延長する方向に支燃性ガ
スを逐次的かつ多段階的に供給すれば、燃焼火炎が拡大
する。この結果、液体状態であってかつ不完全燃焼状態
の金属酸化物粉末同士や金属粉末同士などの衝突頻度が
増加し、燃焼火炎中でのかかる金属酸化物粉末や金属粉
末の滞留時間が増加し、かつ、かかる金属酸化物粉末や
金属粉末の気化が抑制されるとともにその合体が促進さ
れる。この結果、製造される金属粉末の粒径が拡大す
る。また、かかる初期火炎が延長しない方向に支燃性ガ
スを逐次的かつ多段階的に供給すれば、燃焼火炎が縮小
する。この結果、液体状態であってかつ不完全燃焼状態
の金属酸化物粉末同士や金属粉末同士などの衝突頻度が
減少し、燃焼火炎中でのかかる金属酸化物粉末や金属粉
末の滞留時間が減少し、かつ、かかる金属酸化物粉末や
金属粉末の気化が促進されるとともにその合体が抑制さ
れる。この結果、製造される金属粉末の粒径が縮小す
る。
【0023】なお、初期火炎が延長する方向に支燃性ガ
スを供給するには、支燃性ガスを燃焼火炎との干渉をで
きるだけ避けるようにすればよい。たとえば、支燃性ガ
スを燃焼火炎と平行に逐次的かつ多段階的に供給する。
このようにすれば、金属粉末が徐々に燃焼するので燃焼
火炎を延長でき、燃焼火炎の温度も低下する。この結
果、製造される金属粉末の粒径が拡大する。また、初期
火炎が延長しない方向に支燃性ガスを供給するには、支
燃性ガスを燃焼火炎との干渉をできるだけ助長するよう
にすればよい。たとえば、支燃性ガスを燃焼火炎と垂直
に逐次的かつ多段階的に供給する。このようにすれば、
金属粉末が速やかに燃焼するので燃焼火炎を短縮でき、
燃焼火炎の温度も上昇する。この結果、製造される金属
粉末の粒径が縮小する。さらに、前記したような燃焼火
炎との干渉をできるだけ避けるような支燃性ガスの供給
方法と、燃焼火炎との干渉をできるだけ助長するような
支燃性ガスの供給方法との、中間的な方法で、支燃性ガ
スを逐次的かつ多段階的に供給すれば、製造される金属
粉末の粒径が、前記した二つの支燃性ガス供給方法で得
られる二つの粒径の間の中間的な粒径とすることができ
る。
【0024】
【実施例】本発明の実施例を、以下、図面を参照しなが
ら説明する。まず、本発明の実施例で使用した金属酸化
物粉末の製造装置につき説明する。図1に示すように、
この製造装置は、金属粉末M/Pを供給するためのホッ
パ1と、ホッパ1の下部に接続された、金属粉末M/P
を分散させたキャリアーガスを着火用火炎(図示せ
ず。)中に導入するための導入管2と、可燃性ガスを供
給するための供給管3と、初期支燃性ガスを供給するた
めの供給管4と、導入管2の排気端、供給管3の排気端
および供給管4の排気端が接続された金属粉末燃焼用バ
ーナ5と、金属粉末燃焼用バーナ5の下部に配設された
燃焼炉6と、その吸気端が燃焼炉6の下部に接続された
排気管7と、排気管7を介して燃焼炉6に接続された金
属酸化物粉末回収装置8と、接続管9を介して金属酸化
物粉末回収装置8と接続された排気ガス処理装置10
と、接続管11を介して排気ガス処理装置10と接続さ
れた排風機12と、からなる。
【0025】燃焼炉6につき、図2を参照しながらさら
に詳しく説明する。燃焼炉6は、円筒状をなしている。
その周壁部には、上から、第1次支燃性ガス供給装置6
1、第2次支燃性ガス供給装置62、第3次支燃性ガス
供給装置63、第4次支燃性ガス供給装置64および第
5次支燃性ガス供給装置65が、金属酸化物粉末の製造
時に形成される初期火炎I/Fと燃焼火炎C/Fの周囲
を取り囲むように配設されている。このように、以下で
説明する実施例においては、支燃性ガス供給装置を五段
階に配設したが、支燃性ガス供給装置はこれ以上、また
は、これ以下の多段階に配設してもよい。第1次支燃性
ガス供給装置61、第2次支燃性ガス供給装置62、第
3次支燃性ガス供給装置63、第4次支燃性ガス供給装
置64および第5次支燃性ガス供給装置65は、それぞ
れ、第1次支燃性ガス供給管61a、第2次支燃性ガス
供給管62a、第3次支燃性ガス供給管63a、第4次
支燃性ガス供給管64aおよび第5次支燃性ガス供給管
65aを介して、図示しない支燃性ガス供給源と接続し
ている。なお、燃焼炉6の周壁部の内周面には、100
0℃以上の高温に耐えるアルミナ煉瓦からなる内張り6
6を施してある。 (第1実施例)このように構成した金属酸化物粉末の製
造装置を用いて、シリカガラス粉末を以下のように製造
した。まず、可燃性ガス供給管3と初期支燃性ガス供給
管4を開き、可燃性ガスとして液化石油ガス(以下、L
PGという。)を、初期支燃性ガスとして酸素を、それ
ぞれ、3.0Nm3 /hr、10.0Nm3 /hrなる
流量で、金属粉末燃焼用バーナ5に供給し、金属粉末燃
焼用バーナ5によって図示しない着火用火炎を形成し
た。つぎに、ホッパ1を開き、30.0kg/hrなる
割合で平均粒径20.0μmの金属珪素粉末M/Pを、
空気からなるキャリアーガス中に分散させた。なお、キ
ャリアーガスは、6.0Nm3 /hrなる流量で供給し
た。そして、かかる金属珪素粉末M/Pを分散させたキ
ャリアーガスを、導入管2を介して、金属粉末燃焼用バ
ーナ5に導入し、金属粉末燃焼用バーナ5によって初期
火炎I/Fを形成した。
【0026】初期火炎I/Fを形成したのち、図2に示
すように、第1次支燃性ガス供給管61a、第2次支燃
性ガス供給管62aおよび第3次支燃性ガス供給管63
aを開き、第1次支燃性ガス供給装置61、第2次支燃
性ガス供給装置62および第3次支燃性ガス供給装置6
3に、第1次支燃性ガス、第2次支燃性ガスおよび第3
次支燃性ガスを導入した後、第1次支燃性ガス供給装置
61、第2次支燃性ガス供給装置62および第3次支燃
性ガス供給装置63を起動し、所定の第1次支燃性ガ
ス、第2次支燃性ガスおよび第3次支燃性ガスを所定流
量で燃焼炉6内に供給し、燃焼火炎C/Fを形成した。
【0027】以上の操作において、第1次支燃性ガス、
第2次支燃性ガスおよび第3次支燃性ガスは、それぞ
れ、酸素、酸素および空気からなり、それぞれ、40.
0Nm 3 /hr、60.0Nm3 /hr、80.0Nm
3 /hrなる流量で燃焼炉6内に供給した。なお、第1
次支燃性ガス供給装置61、第2次支燃性ガス供給装置
62および第3次支燃性ガス供給装置63は、第1次支
燃性ガス、第2次支燃性ガスおよび第3次支燃性ガス
を、それぞれ、形成しようとする燃焼火炎C/Fの縦軸
または燃焼炉6の中心軸に対して、俯角45度、垂直お
よび俯角45度で供給するように調整しておいた。表2
に、燃焼火炎C/Fの形成時における第1次支燃性ガス
供給装置61、第2次支燃性ガス供給装置62および第
3次支燃性ガス供給装置63の運転条件をまとめた。
【0028】
【表2】 以上のように形成した燃焼火炎C/Fによって金属珪素
粉末M/Pを連続的に酸化燃焼させた結果、含塵排気ガ
スが発生した。排風機12を起動して、燃焼炉6から図
1に示す製造装置の外部へ、排気管7、金属酸化物粉末
回収装置8、接続管9、排気ガス処理装置10と接続管
11を介して、発生した排気ガスを排出した。1時間
後、金属珪素粉末M/Pの供給を停止し、金属酸化物粉
末回収装置8のバッグフィルタ上に分離されたシリカガ
ラス粉末を54.5kg回収した。以上の工程を経て製
造されたシリカガラス粉末の平均粒径は、0.04μm
であった。なお、このシリカガラス粉末は未燃焼物を含
まず、その粒径分布はシャープであった。また、透過電
子顕微鏡(以下、TEMという。)による観察によっ
て、このシリカガラス粉末の形状は、真球状であること
を確認した。 (比較例1)第1実施例で用いた金属酸化物粉末の製造
装置と同一の製造装置を用いて、シリカガラス粉末を第
1実施例とほぼ同様に製造した。ただし、可燃性ガス
としてLPGを、初期支燃性ガスとして酸素を、それぞ
れ、3.0Nm3 /hr、90.0Nm3 /hrなる流
量で、金属粉末燃焼用バーナ5に供給したこと、空気
からなるキャリアーガスを、6.5Nm3 /hrなる流
量で供給したこと、および、全ての支燃性ガス供給装
置、すなわち、第1次支燃性ガス供給装置61、第2次
支燃性ガス供給装置62、第3次支燃性ガス供給装置6
3、第4次支燃性ガス供給装置64および第5次支燃性
ガス供給装置65を、全く運転しなかったこと、以上三
つの条件を第1実施例のそれとは異なる条件として、シ
リカガラス粉末を製造した。
【0029】以上のような製造条件下で、金属珪素粉末
M/Pを連続的に酸化燃焼させた結果、シリカガラス粉
末を53.7kg回収した。以上の工程を経て製造され
たシリカガラス粉末の平均粒径は、0.20μmであっ
た。これは、第1実施例によって製造されたシリカガラ
ス粉末の平均粒径の5倍に拡大したものであった。この
ように平均粒径が拡大したのは、第1次支燃性ガス供給
装置61、第2次支燃性ガス供給装置62および第3次
支燃性ガス供給装置63を、第1実施例におけるそれの
ように、運転しなかったことに起因するものであること
は明らかである。 なお、このシリカガラス粉末の粒径
分布は、シャープであること、かつ、TEMによる観察
によって、このシリカガラス粉末の形状は、真球状であ
ることを確認した。しかし、このシリカガラス粉末は未
燃焼物を多量に含み、半導体封止材などの原料として好
ましいものではなかった。 (第2実施例)第1実施例で用いた金属酸化物粉末の製
造装置と同一の製造装置を用いて、シリカガラス粉末を
第1実施例とほぼ同様に製造した。ただし、可燃性ガ
スとしてLPGを、初期支燃性ガスとして酸素を、それ
ぞれ、0.2Nm3 /hr、10.0Nm3 /hrなる
流量で、金属粉末燃焼用バーナ5に供給したこと、5
0.0kg/hrなる割合で平均粒径20.0μmの金
属珪素粉末M/Pを、空気からなるキャリアーガス中に
分散させたこと、空気からなるキャリアーガスを、
7.0Nm3 /hrなる流量で供給したこと、および、
全ての支燃性ガス供給装置、すなわち、第1次支燃性
ガス供給装置61、第2次支燃性ガス供給装置62、第
3次支燃性ガス供給装置63、第4次支燃性ガス供給装
置64および第5次支燃性ガス供給装置65を、表3に
まとめるように運転したこと、以上四つの条件を第1実
施例のそれとは異なる条件として、シリカガラス粉末を
製造した。
【0030】
【表3】 以上のような製造条件下で、金属珪素粉末M/Pを連続
的に酸化燃焼させた結果、シリカガラス粉末を57.8
kg回収した。以上の工程を経て製造されたシリカガラ
ス粉末の平均粒径は、4.50μmであった。なお、こ
のシリカガラス粉末は未燃焼物を含まず、その粒径分布
は、1μmと5μmに二つのピークをもつものであっ
た。また、TEMによる観察によって、このシリカガラ
ス粉末の形状は、真球状であることを確認した。 (比較例2)第1実施例で用いた金属酸化物粉末の製造
装置と同一の製造装置を用いて、シリカガラス粉末を第
1実施例とほぼ同様に製造した。ただし、可燃性ガス
としてLPGを、初期支燃性ガスとして酸素を、それぞ
れ、0.2Nm3 /hr、50.0Nm3 /hrなる流
量で、金属粉末燃焼用バーナ5に供給したこと、5
0.0kg/hrなる割合で平均粒径20.0μmの金
属珪素粉末M/Pを、空気からなるキャリアーガス中に
分散させたこと、空気からなるキャリアーガスを、
7.0Nm3 /hrなる流量で供給したこと、および、
全ての支燃性ガス供給装置、すなわち、第1次支燃性
ガス供給装置61、第2次支燃性ガス供給装置62、第
3次支燃性ガス供給装置63、第4次支燃性ガス供給装
置64および第5次支燃性ガス供給装置65を、全く運
転しなかったこと、以上四つの条件を第1実施例のそれ
とは異なる条件として、シリカガラス粉末を製造した。
【0031】以上のような製造条件下で、金属珪素粉末
M/Pを連続的に酸化燃焼させた結果、シリカガラス粉
末を57.0kg回収した。以上の工程を経て製造され
たシリカガラス粉末の平均粒径は、2.0μmであっ
た。これは、第2実施例によって製造されたシリカガラ
ス粉末の平均粒径の4/9に縮小したものであった。こ
のように平均粒径が縮小したのは、第1次支燃性ガス供
給装置61、第2次支燃性ガス供給装置62、第3次支
燃性ガス供給装置63、第4次支燃性ガス供給装置64
および第5次支燃性ガス供給装置65を、第2実施例に
おけるそれのように、運転しなかったことに起因するも
のであることは明らかである。
【0032】なお、このシリカガラス粉末は未燃焼物を
多量に含み、半導体封止材などの原料として好ましいも
のではなかった。 (第3実施例)第1実施例で用いた金属酸化物粉末の製
造装置と同一の製造装置を用いて、アルミナ粉末を第1
実施例とほぼ同様に製造した。ただし、可燃性ガスと
してLPGを、初期支燃性ガスとして酸素を、それぞ
れ、2.0Nm3 /hr、40.0Nm3 /hrなる流
量で、金属粉末燃焼用バーナ5に供給したこと、2
0.0kg/hrなる割合で平均粒径20.0μmの金
属アルミニウム粉末M/Pを、窒素からなるキャリアー
ガス中に分散させたこと、および、窒素からなるキャ
リアーガスを、6.0Nm3 /hrなる流量で供給した
こと、以上三つの条件を第1実施例のそれとは異なる条
件として、アルミナ粉末を製造した。なお、第1次支燃
性ガス供給装置61、第2次支燃性ガス供給装置62お
よび第3次支燃性ガス供給装置63を、表4にまとめる
ように、第1実施例のそれらの運転条件と同一の条件下
で運転した。
【0033】
【表4】 以上のような製造条件下で、金属アルミニウム粉末M/
Pを連続的に酸化燃焼させた結果、アルミナ粉末を3
4.0kg回収した。以上の工程を経て製造されたアル
ミナ粉末の平均粒径は、0.20μmであった。なお、
このアルミナ粉末は未燃焼物を含まず、その粒径分布は
シャープであった。また、TEMによる観察によって、
このアルミナ粉末の形状は、真球状であることを確認し
た。 (第4実施例)第1実施例で用いた金属酸化物粉末の製
造装置と同一の製造装置を用いて、アルミナ粉末を第1
実施例とほぼ同様に製造した。ただし、可燃性ガスと
してLPGを、初期支燃性ガスとして酸素を、それぞ
れ、0.4Nm3 /hr、15.0Nm3 /hrなる流
量で、金属粉末燃焼用バーナ5に供給したこと、2
0.0kg/hrなる割合で平均粒径40.0μmの金
属アルミニウム粉末M/Pを、窒素からなるキャリアー
ガス中に分散させたこと、窒素からなるキャリアーガ
スを、6.0Nm3 /hrなる流量で供給したこと、お
よび、全ての支燃性ガス供給装置、すなわち、第1次
支燃性ガス供給装置61、第2次支燃性ガス供給装置6
2、第3次支燃性ガス供給装置63、第4次支燃性ガス
供給装置64および第5次支燃性ガス供給装置65を、
表5にまとめるように運転したこと、以上四つの条件を
第1実施例のそれとは異なる条件として、アルミナ粉末
を製造した。
【0034】
【表5】 以上のような製造条件下で、金属アルミニウム粉末M/
Pを連続的に酸化燃焼させた結果、アルミナ粉末を3
2.5kg回収した。以上の工程を経て製造されたアル
ミナ粉末の平均粒径は、18.5μmであった。なお、
このアルミナ粉末は未燃焼物を含まず、その粒径分布
は、0.8μmと15μmに二つのピークをもつもので
あった。また、TEMによる観察によって、このアルミ
ナ粉末の形状は、真球状であることを確認した。
【0035】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明において
は、金属粉末燃焼用バーナによって、可燃性ガスと初期
支燃性ガスから着火用火炎を形成した後、金属粉末を分
散させたキャリアーガスを着火用火炎中に導入し、金属
粉末燃焼用バーナ付近で初期火炎を形成する。この後、
本発明においては、初期火炎が延長する方向に支燃性ガ
スを逐次的かつ多段階的に供給して燃焼火炎を形成し、
この支燃性ガスの供給を制御することによって、燃焼火
炎を拡大または縮小し、製造される金属酸化物粉末の粒
径を広い範囲にわたって、制御することを可能としてい
る。
【0036】したがって、本発明によれば、金属粉末の
供給量、可燃性ガスの供給量および支燃性ガスの供給量
などの制御、金属粉末燃焼用バーナの構造を大幅に改造
することなく、さらに、炭素繊維などの異物を混入させ
易い冷却水などの供給を行うことなく、製造される金属
酸化物粉末の粒径を広い範囲にわたって、単一の方法ま
たは装置で、拡大および縮小することができる。すなわ
ち、本発明は、従来の設備空間、生産時間および生産性
に、影響を与えることなく、製造される金属酸化物粉末
の粒径を広い範囲にわたって制御することができるの
で、非常に有利である。
【0037】また、本発明は、従来の技術と同様に、連
続粉塵爆発の原理を応用した金属酸化物の製造方法であ
り、大気圧下で実施することができるので、単純な製造
工程で短時間に大量の金属酸化物粉末を製造することが
でき、装置を簡素化でき、かつ、初期費用および運転費
用を節約することができる。さらに、本発明によるシリ
カガラス粉末の製造においては、製造されるシリカガラ
ス粉末の粒径を、0.02から5.0μmという広い範
囲にわたって制御することができる。また、本発明によ
るアルミナ粉末の製造においては、製造されるアルミナ
粉末の粒径を、0.2から20.0μmという広い範囲
にわたって制御することができる。したがって、本発明
によって製造された金属酸化物粉末は、高純度および低
原価が要求される、半導体封止材の原料、セラミックス
の原料、化粧品の原料などの広い分野において、非常に
有用である。なお、本発明によって製造された金属酸化
物粉末は、その形状が真球であるうえ、その粒径を広い
範囲にわたって制御可能であるので、特に、半導体封止
材の原料、各種充填材の原料などの流動性の向上などに
大きな寄与をすることが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属酸化物粉末の製造方法の実施例で
使用した金属酸化物粉末の製造装置のブロック図であ
る。
【図2】本発明の金属酸化物粉末の製造方法の実施例で
使用した金属酸化物粉末の製造装置の燃焼炉の模式的な
断面図である。
【符号の説明】
1:ホッパ1、2:導入管、3:可燃性ガス供給管、
4:初期支燃性ガス供給管、5:金属粉末燃焼用バー
ナ、6:燃焼炉、61:第1次支燃性ガス供給装置、6
2:第2次支燃性ガス供給装置、63:第3次支燃性ガ
ス供給装置、64:第4次支燃性ガス供給装置、65:
第5次支燃性ガス供給装置61a:第1次支燃性ガス供
給管、62a:第2次支燃性ガス供給管、63a:第3
次支燃性ガス供給管、64a:第4次支燃性ガス供給
管、65a:第5次支燃性ガス供給管、66:内張り、
7:排気管、8:金属酸化物粉末回収装置、9:接続
管、10:排気ガス処理装置、11:接続管、12:排
風機、M/P:金属粉末、I/F:初期火炎、C/F:
燃焼火炎
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安部 賛 東京都新宿区西新宿1丁目22番地2号 株 式会社アドマテックス内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸素含有雰囲気中で金属粉末に着火し、燃
    焼火炎を形成し、該金属粉末を連続的に酸化燃焼させる
    金属酸化物粉末の製造方法において、 前記金属粉末をキャリアーガス中に分散させる工程と、 金属粉末燃焼用バーナによって、可燃性ガスと初期支燃
    性ガスから着火用火炎を形成する工程と、 前記金属粉末を分散させた前記キャリアーガスを、前記
    着火用火炎中に導入し、前記金属粉末燃焼用バーナ付近
    で初期火炎を形成する工程と、 前記初期火炎が延長する方向に支燃性ガスを逐次的かつ
    多段階的に供給して前記燃焼火炎を形成する工程とを行
    い、 前記支燃性ガスの供給を制御することによって前記燃焼
    火炎を拡大または縮小し、製造される金属酸化物粉末の
    粒径を制御することを特徴とする金属酸化物粉末の製造
    方法。
JP4007903A 1992-01-20 1992-01-20 金属酸化物粉末の製造方法 Pending JPH05193908A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007008730A (ja) * 2005-06-28 2007-01-18 Denki Kagaku Kogyo Kk 球状アルミナ粉末、その製造方法および用途
JP2009161431A (ja) * 2000-05-01 2009-07-23 Denki Kagaku Kogyo Kk 微細シリカ粉末の製造方法
US7789330B2 (en) 2004-03-15 2010-09-07 Showa Denko K.K. Roundish fused alumina particles, production process thereof, and resin composition containing the particles

Cited By (4)

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JP2007008730A (ja) * 2005-06-28 2007-01-18 Denki Kagaku Kogyo Kk 球状アルミナ粉末、その製造方法および用途
JP4601497B2 (ja) * 2005-06-28 2010-12-22 電気化学工業株式会社 球状アルミナ粉末、その製造方法および用途

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