JPH05188642A - 重合トナーの製造方法 - Google Patents

重合トナーの製造方法

Info

Publication number
JPH05188642A
JPH05188642A JP4002025A JP202592A JPH05188642A JP H05188642 A JPH05188642 A JP H05188642A JP 4002025 A JP4002025 A JP 4002025A JP 202592 A JP202592 A JP 202592A JP H05188642 A JPH05188642 A JP H05188642A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
particles
particle size
polymerization
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4002025A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahisa Ochiai
正久 落合
Hisayo Nakahara
久与 中原
Masateru Hirayama
正輝 平山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=11517795&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH05188642(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Priority to JP4002025A priority Critical patent/JPH05188642A/ja
Publication of JPH05188642A publication Critical patent/JPH05188642A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、懸濁重合による、良好な画像特性
とクリーニング性を併せ持つ小粒径トナーの製造方法を
提供することを目的とする。 【構成】 少なくとも着色剤を含むモノマー混合液を、
懸濁重合することにより、トナー粒子を製造する方法に
おいて、重合後の粒子を重合体のガラス転移温度以上で
処理することにより、重合体粒子同士を凝集させ、凝集
体の解砕能力を有する気流中で乾燥すると同時に体積平
均粒径7.0μm以下に解砕することにより、高精細画
像を与えると共に、ブレードクリーニング性の良好なト
ナーが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電荷潜像を現像する
ためのトナーに関する。特に単量体組成物を分散媒中で
重合することにより、直接トナーが得られる重合法トナ
ーにおいて、高精細な画像の得られるトナーの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】電気的または磁気的潜像を現像して画像
を形成し、記録する種々のプロセスの一つとして電子写
真法が知られている。この電子写真法では、一般に光導
電性物質を利用し、種々の手段で感光体上に電気的潜像
を形成し、次いでこの潜像をトナーを用いて現像し、ト
ナー画像を形成する。得られたトナー画像はそのまま定
着するか、あるいは紙などに転写した後加熱、加圧等の
手段により定着され、複写物となる。トナーを用いて現
像する方法としては、パウダークラウド法やタッチダウ
ン法または磁気ブラシ現像法など種々の方法が提案さ
れ、それぞれの画像形成プロセスに適した方法が採用さ
れている。
【0003】従来、これらの目的に用いるトナーは、一
般に熱可塑性樹脂中に磁性体あるいは染料・顔料からな
る着色剤を溶融混練し、着色剤を樹脂中に均一に分散さ
せた後、粉砕、分級することにより、所定の粒径分布を
持つトナーとして製造されてきた。
【0004】この混練−粉砕によるトナーの製造方法
は、優れた特性のトナーを製造できるが、ある種の制限
があった。すなわち、粉砕されやすい、換言すると脆性
の高い樹脂を使用する必要があった。脆性の高い樹脂を
用いたトナーを実際の現像に供すると、現像のストレス
によりさらに微粉化され、選択現像やトナースペントと
呼ばれる劣化を生じやすくなる。
【0005】また、この混練−粉砕法においては、着色
剤等の固体微粒子を樹脂中に完全に均一に分散させるこ
とは困難であり、分散の度合いによってはトナーの組成
に分布が生じ、トナー現像特性の変動をきたす場合もあ
る。さらに、一般にトナーにより形成した画像の解像
度、ベタ部の稠密性、階調再現性はトナ−の特性、特に
その粒子径に依存する割合が大きく、粒子径が小さいほ
ど高品質の画像が得られることが知られている。そのた
め最近の高画質複写機、プリンタは小粒径トナー使用し
ている例が多い。しかしながら、混練−粉砕法によって
小粒径トナーを製造することは、粉砕機の能力により体
積平均粒径で7.0μm程度がその限界であった。そこ
で、これらの混練−粉砕法の問題点を解決するため、重
合法によるトナーが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】重合によりトナーを製
造する方法の一つに懸濁重合法が知られている。懸濁重
合法においては、重合性単量体および着色剤、必要に応
じて重合開始剤、帯電制御剤、その他の添加剤を溶解ま
たは分散させた単量体組成物を、懸濁安定剤を含む水相
中に、攪拌下に加えて造粒し、重合反応後、粒子を濾
過、乾燥させてトナー粒子を製造している。この懸濁重
合法は、粉砕工程を全く含まないため、比較的容易に小
粒子径トナーを製造できる方法である。
【0007】しかしながら、懸濁重合により製造した粒
子は、分散工程で生ずる液滴の界面張力により必然的に
球形となる傾向があった。球形トナーは小粒子径であっ
ても流動性が良く、ホッパーの設計や現像ロールを回転
させるためのトルクが小さくなる等現像機の設計に有利
であるが、一部のクリーニング方式ではクリーニングさ
れにくいという問題があった。クリーニング方式では、
ブレード、ファーブラシ、磁気ブラシを用いたものが一
般的であるが、ブレードクリーニング方式ではブレード
と感光体の間で球形トナーが回転し、その隙間に入り込
むため、クリーニングされにくい状態となる。
【0008】このような、重合法により得られたトナー
をブレードクリーニング方式に適応させるため、これま
でいくつかの方法が知られている。例えば、特開昭62
−266550号公報に記載のあるごとく、重合終了前
に高速攪拌を行ない、粒子に機械的な力を加え、重合体
粒子を不定形とする方法がある。この方法では、安定な
分散状態が破られるため、粒子同士の合一が進み、つい
には塊状の重合体となる恐れがあり、攪拌の調節が難し
く実用的でない。また、特開平2−51164号公報で
は、特定のケン化度を有するポリビニルアルコールを分
散剤として用いることにより、粒子を凝集させ、5〜2
5μmの会合体粒子とすることにより、クリーニング性
の向上を図っている。しかし、この方法では会合体粒子
の粒径が大きくなり易いため、小粒径トナーの製造には
不向きである。
【0009】不定形トナーを製造する方法としては、上
記の他に、特開平2−167564号公報に、懸濁重合
法による粒子を乾燥時に加熱処理してブロック状とした
後、機械的に粉砕して不定形トナーとする方法が知られ
ている。この方法では、小粒径の不定形トナーも製造で
きるが、ブロック状の融着物を微粒子状に解砕すること
は工程が複雑なだけでなく、エネルギ−的にもロスが大
きくなるという不都合がある。さらに、特開昭61−1
67956号公報では乳化重合粒子をそのガラス転移温
度以上の温度で凝集処理する方法が述べられている。乳
化重合粒子は一次粒径が1μm以下と小さいため、凝集
処理で5〜7μm程度の小粒径不定形トナーを作成する
ことも可能であるが、残留した乳化剤の吸湿性のため、
トナーとして十分な帯電性を有しないという問題があっ
た。
【0010】本発明の目的は、懸濁重合により作成した
トナー粒子が不定形状を有し、小粒子径で、かつクリー
ニング性の優れたトナーを簡略化されたプロセスにより
製造できる重合トナーの製造方法を提供することにあ
る。
【0011】
【問題点を解決するための手段】本発明は、上記問題点
を解決するために為されたもので、少なくとも着色剤を
含むモノマー混合液を、懸濁重合することにより、トナ
ー粒子を製造する方法において、重合後の粒子を重合体
のガラス転移温度以上で処理することにより、重合体粒
子同士を凝集させ、凝集体の解砕能力を有する気流中で
乾燥と同時に解砕することを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明では、懸濁重合における粒子を、重合後
分散媒中でその重合体のガラス転移温度以上に加熱する
ことにより、凝集させ不定形状の小粒径トナーを製造す
る。特に分散媒から分離後の凝集粒子を加温されたジェ
ット気流中に導入し、凝集粒子を解砕すると同時に乾燥
することにより、簡略化されたプロセスにより不定形状
の小粒径トナーを効率良く製造できる。重合体のガラス
転移温度以上の温度で、分散安定剤を除去すると凝集粒
子となる。この凝集粒子を解砕した粒子は不定形状とな
り、小粒径でかつブレードクリーニング性に優れた特性
を示す。分散安定剤除去の温度条件としては、生成重合
体のガラス転移温度以上、軟化温度以下で行うことが望
ましい。また、生成重合体の一次粒径としては、1〜7
μm程度が好ましく、これを凝集し、5〜数百μmの凝
集粒子とすることが好ましい。ここで、凝集粒子は、濾
過や脱水の速度が著しく向上するという別の効果もあ
る。
【0013】これまで凝集粒子の解砕は乾燥プロセスを
経て乾燥後、粉砕機やその他の装置を用いて行なわれて
いたが、ジェット気流を利用した熱風乾燥機を用いるこ
とにより乾燥と同時に凝集粒子が解砕され、不定形状の
一次粒子を得ることができる。この方法によれば解砕後
の粒子径は一次粒子径よりも小さくなることが少ないた
め、比較的狭い範囲の粒径分布を容易に得ることができ
る。また、凝集粒子を乾燥後に解砕した場合は粒子表面
の性状が粉砕トナーに近く、流動性が低下するのに対
し、本発明に係る方法では、熱風を用いるため粒子表面
の性状がやや滑らかとなり、クリーニング性に優れ、か
つ流動性を損なわない粒子が得られる。
【0014】本発明に使用する重合性単量体はラジカル
重合性のものであり、生成した重合体がトナーの要求さ
れる熱特性と静電気特性を有するよう一種または二種以
上を組合せて使用される。このような単量体の例として
は、モノビニル芳香族単量体、アクリル系単量体、ビニ
ルエステル系単量体、ビニルエーテル系単量体、ジオレ
フィン系単量体、モノオレフィン系単量体などがある。
【0015】モノビニル単量体としては、スチレン、o
−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルス
チレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレ
ン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレン、p−n
−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p
−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、
p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p
−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、
3,4−ジクロロスチレン等のスチレンとその誘導体が
挙げられる。
【0016】アクリル系単量体としては、アクリル酸、
メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、
アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブ
チル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチ
ルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−ア
ミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メ
タクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチ
ルアミノエチルなどがある。
【0017】ビニルエステル系単量体としては、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルなど、ビ
ニルエーテル系単量体としては、ビニルメチルエーテ
ル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテ
ル、ビニルフェニルエーテルなどがある。ジオレフィン
系単量体としては、例えばブタジエン、イソプレン、ク
ロロプレンなど、モノオレフィン系単量体としてはエチ
レン、プロピレン、イソブチレン、ブテン−1、ペンテ
ン−1、4−メチルペンテン−1などが挙げられる。
【0018】本発明に使用する油溶性重合開始剤として
は、公知の重合開始剤を一種または二種以上組合せて使
用することができる。例えば、2,2′−アゾビスイソ
ブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチ
ル)バレロニトリル、2,2′−アゾビス4−メトキシ
−2,4−ジメチルバレロニトリル、ベンゾイルパ−オ
キサイド、2,4−ジクロロパ−オキサイド、イソプロ
ピルパ−オキシカ−ボネ−ト、クメンハイドロパ−オキ
サイド、ラウロイルパ−オキサイド系開始剤などを使用
して重合を行なうことができる。これらの重合開始剤の
使用量は、単量体組成物の約0.1〜5重量%であるこ
とが好ましい。
【0019】架橋剤としては一分子中に不飽和結合を二
個以上有する架橋性単量体を用い、共重合させることが
好ましい。架橋性単量体としては、ジビニルベンゼン、
ジビニルナフタレン、ジビニルエーテル、ジエチレング
リコールメタクリレート、エチレングリコールジメタク
リレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、
フタル酸ジアリルなどが挙げられる。これらの架橋性単
量体を重合性単量体に対して共重合させる割合は、単量
体全量に対して0.2〜2重量%であることが好まし
い。架橋性単量体の使用量が単量体全量の0.2重量%
未満であると、トナーの耐オフセット性が低い、また重
合中に粒子の合一が起こり易く粒子径分布が広くなる。
逆に、架橋性単量体の量が単量体全量の2重量%を越え
ると、トナーの軟化温度が上昇し、定着性が悪くなると
いう不都合を生じる。
【0020】また、重合性単量体並びに架橋性単量体に
着色剤などの個体微粒子をポリエステル系分散剤を用い
て分散させることにより、分散性が著しく向上する。そ
の結果、トナー表面に露出した着色剤や極性化合物の量
が低減し、特に高湿度環境下での帯電特性の劣化と、そ
れに伴うトナーの飛散、かぶりを防止することができ
る。
【0021】着色剤としては、公知の染料および顔料が
使用できる。例えば、染料は、ニグロシン染料、C.I.ダ
イレクトレッド1、C.I.ダレクトレッド4、C.I.アシッ
ドレッド1、C.I.ベーシックレッド1、C.I.ソルベント
レッド、C.I.バットレッド、C.I.ダイレクトブルー1、
C.I.ダイレクトブルー2、C.I.アシッドブル−15、C.
I.ベーシックブルー3、C.I.ソルベントブルー、C.I.ダ
イレクトグリーン6、C.I.ソルベントレッドなどがあ
る。顔料としては、ファーネスブラック、アセチレンブ
ラック、カドミウムイエロー、ハンザイエローG、ナフ
ト−ルイエローS、ピラゾロンレッド、パーマネントレ
ッド4R、モリブデンオレンジ、ファストバイオレット
B、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーン、フタ
ロシアニングリーンなどが挙げられる。これらの着色剤
は、充分な濃度の可視像が形成されるにふさわしい割合
で含有されることが必要であり、通常単量体組成物全量
に対し、2〜20重量%の割合とされる。
【0022】トナーを磁性トナーとして用いるために、
単量体組成物中に磁性体微粒子を添加することも可能で
ある。このような磁性体としては、鉄、コバルト、ニッ
ケルなどの強磁性金属の粉末、またはこれらにクロム、
マンガン、銅、亜鉛、アルミニウム、希土類元素などを
加えた合金、その酸化物であるマグネタイト、フェライ
トの微粉末が用いられる。これらの磁性体の添加量はト
ナーの全重量に対して、20〜70重量%が好ましい。
【0023】上記のモノマー組成物を、機械式や超音波
式のホモジナイザーにより水中に懸濁させて、重合する
際、水中での懸濁状態を安定化させるために、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、硫酸
バリウム、シリカ、アルミナなどの難水溶性無機塩類の
微粒子を分散安定剤として使用することが一般的であ
る。特にコロイダルシリカはその一次粒子径が10ない
し30nmと小さくより少ない量で目的の粒径を得られ
るためトナーの懸濁安定剤として適当である。これらの
分散安定剤は、単量体に対し、0.01〜10重量%の
割合で用いることが好ましい。これらの分散安定剤の他
に、少量の安定助剤を加えることはなんら差し支えな
い。分散安定助剤としては、ゼラチン、カルボキシメチ
ルセルロ−ス、澱粉、ポリビニルアルコ−ルなどの水溶
性高分子、界面活性剤等を使用できる。
【0024】本発明において、上述した成分以外に必要
に応じて、帯電制御剤、流動性改質剤、クリーニング
剤、充填剤などの添加剤を添加しても良い。帯電制御剤
としては、ニグロシン、四級化アンモニウム塩、ポリア
ルキルアミド、モリブデン酸キレ−ト顔料、モノアゾ染
料の金属錯体、ナフテン酸金属塩、サリチル酸金属錯体
などがある。流動性改質剤としては、疏水性シリカ、酸
化チタン、ポリビニリデンフルオライド、金属石鹸など
の微粉末が、クリ−ニング助剤としては、ステアリン酸
亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシ
ウム、ポリメチルメタクリレ−ト、ナイロン、ポリ四フ
ッ化エチレン、シリコンカ−バイドなどの微粉末を用い
ることができる。これらの添加剤は、モノマ−組成物中
に混合分散させて用いるか、または、得られたトナ−粒
子の表面に添加しても良い。
【0025】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明の内容をさらに
詳細に説明する。なお、実施例および比較例中の部は重
量部を表わす。
【0026】(実施例1)スチレン70部、n−ブチル
メタクリレート30部、ジビニルベンゼン0.1部、カ
ーボンブラック(三菱化成製#3750)7部、ポリエ
ステル系分散剤(ICI製ハイパ−マーLP5)1部、
帯電制御剤(日本化薬製カヤチャージT−2N)0.5
部、ポリプロピレン(三洋化成製ビスコール660P)
1部をアトライターで6時間混合分散させた。
【0027】次に、容器に窒素ガスにより曝気した50
℃のイオン交換水1000部と微粉末シリカ(日本アエ
ロジル製アエロジル#300)5部を入れ、ホモジナイ
ザ−(日本特殊機化工業製ホモミキサ−)で攪拌し、分
散媒中にアゾビス2,4−ジメチルバレロニトリル2部
を加えた上記のモノマ−組成混合物を加え、6000r
pmで10分間分散造粒した。反応容器を窒素置換した
後、パドル攪拌翼を備えた攪拌装置に変更し、200r
pmで攪拌を続けながら70℃で8時間、更に85℃で
2時間反応させた。反応系の温度を65℃に低下させ、
水酸化ナトリウム20部を加えて4時間攪拌し、分散剤
として用いたシリカ微粒子を除去すると共に粒子の凝集
体を得た。得られた重合物を濾過、水洗を行なった後脱
水した。
【0028】この脱水ケーキをセイシン企業製熱風乾燥
機サーマジェットドライヤーを用いて乾燥した。この装
置は、ブロワーとLPGバーナーからなる熱風供給部、
円管型のジェットミルと同様の構造を持つドライヤー
部、試料供給部としてスクリューフィーダー、製品回収
用サイクロン、熱風排出用バグフィルターと吐出ブロワ
ーにより構成される。乾燥条件は、風速12m3/分、
温度130℃の熱風を供給し、出口温度約80℃、処理
量15kg/hであった。得られた乾燥粉に疎水性シリ
カ(日本アエロジル製R972)0.5部を添加し、ト
ナー1を得た。
【0029】トナー1の粒子径をコールターカウンター
で測定したところ、体積平均粒径が5.8μmであり、
10μm以下の粒子が95%以上含まれており、分級操
作は不要であった。トナー1のガラス転移温度を示差走
査熱量計(DSC)により測定すると、60℃であっ
た。トナー1の形状を走査型電子顕微鏡(SEM)によ
り観察したところ図1に示すような不定形をしていた。
さらに、粒子の形状を光学顕微鏡(400X)により観
察し、画像処理装置(ニレコ製ルーゼックスII)により
形状係数((粒子の周囲長)2/投影面積)を求める
と、最大頻度粒子の形状係数は1.25であった。
【0030】このトナ−4部とフェライトキャリア(日
立金属製KBN−120)100部とを混合して現像剤
を調製し、ブレードクリーニング方式の市販複写機(東
芝製BD5550)を用いて現像したところ、画像濃度
1.42(O.D.)で、ブラシマ−クやかぶりのな
い、解像度、階調性、ベタ部の緻密性の良好な高品位の
画像が得られた。また、1万枚の連続複写によりクリー
ニング性を調べたところ、クリーニング不良は全く見ら
れなかった。
【0031】(実施例2)スチレン92部、2−エチル
ヘキシルアクリレ−ト8部、ジビニルベンゼン0.2
部、カ−ボンブラック(三菱化成工業製MA−600)
5部、カーボン表面改質剤(ICI製ハイパーマーLP
2)0.2部、ポリエステル系分散剤(ポリヘキサメチ
レンアジペート)0.7部、帯電制御剤(オリエント化
学製ボントロンS−34)1部、をボ−ルミルに入れ8
時間混合した。得られたモノマー組成混合物を分散安定
剤としてポリビニルアルコール5部を用いた他は実施例
1と同様の方法で、水中に分散し、重合開始剤2,2’
−アゾビスイソブチロニトリル3.5部を添加して80
℃で重合した。その後、反応系の温度を70℃とし、実
施例1と同様の方法でトナーを処理し、トナー2を得
た。
【0032】トナー2は、体積平均粒径が6.5μmで
あり、分級操作は不要であった。また、トナー2のガラ
ス転移温度は59℃で、最大頻度粒子の形状係数は1.
18であった。このトナーを用いて実施例1と同様の方
法で画像評価を行なったところ、画像濃度1.38
(O.D.)で、かぶりや文字のちりが極めて少ない実
施例1と同様な高品位の画像が得られた。また、クリー
ニング性も良好であった。
【0033】(実施例3)実施例1のモノマー組成に対
し、シランカップリング剤(トーレ・ダウコーニング・
シリコーンSZ6083)により表面処理を行ったマグ
ネタイト(関東電化製KBC−100)40部を加えた
他は実施例1と同様の方法により重合体粒子の製造を行
い磁性トナー3を得た。得られたトナー3は、体積平均
粒径が7.5μmであり分級操作は不要であった。ま
た、トナー3のガラス転移温度は60℃で、最大頻度粒
子の形状係数は1.30であった。
【0034】このトナーを用いて、市販の磁性トナー方
式プリンタ(NEC製PC−PR601)により画像評
価を行った。その結果、画像濃度は1.35で、かぶり
や滲みの無いシャープな画像が得られた。またA4、5
000枚のテストパターン印字を行ったところ、画質の
変化が少なくクリーニング性も良好であった。
【0035】(比較例1)実施例1において、分散剤除
去処理を50℃で行ない、50℃にて減圧乾燥を行った
他は実施例1と同様なモノマー組成および方法でトナー
を製造し、トナー4を得た。トナー4の粒子径は、体積
平均粒径が6.0μmであった。トナーの形状をSEM
観察すると図2に示すように球形であった。また、その
形状係数は1.00であった。また、実施例1と同様に
画像評価を行ったところ、画像濃度は1.45であった
が、初期からクリーニング不良によるゴースト画像が生
じた。
【0036】(比較例2)実施例2に於いて、重合体を
脱水後80℃にて10時間減圧乾燥を行ない、生じた凝
集体塊状物を粗粉砕機ピンミルで解砕した後、ジェット
ミル粉砕を行った他は実施例2と同様の組成および方法
でトナーを製造し、トナー5を得た。分級後の平均粒径
を7μmとするためには被粉砕物のジェットミル供給速
度を5kg/hと約1/3に低下させる必要があった。
またトナー5は過粉砕により微粉が生じたため、ジグザ
グ分級機(アルピネ製)により3μm以下の粒子が10
%以下となるよう分級した。
【0037】トナー5の体積平均粒径は7.2μm、ガ
ラス転移温度は58℃であった。また、最大頻度粒子の
形状係数は1.35で、粒子は不定形を呈した。トナー
5を用いて実施例1と同様に複写機により画像評価を行
ったところ、画像濃度は1.32で、クリーニング性も
良好であったが、トナーホッパー内でブリッジングを生
じトナー補給が停止するという不都合を生じた。トナー
5の流動性を調べたところ、安息角が60度と高く、流
動性が不十分であった。
【0038】
【発明の効果】本発明の重合トナーの製造方法は、以上
記述のような構成および作用であり、懸濁重合によるト
ナー製造方法において、ブレードクリーニング性に優
れ、画像濃度が高くかぶりのない高精細画像を与えるト
ナーを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る一実施例における不定形重
合トナーの粒子構造写真である。
【図2】図2は従来の球形重合トナーの粒子構造写真で
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも着色剤を含むモノマー混合液
    を、懸濁重合することにより、トナー粒子を製造する方
    法において、重合後の粒子を重合体のガラス転移温度以
    上で処理することにより、重合体粒子同士を凝集させ、
    凝集体の解砕能力を有する気流中で乾燥と同時に解砕す
    ることを特徴とする重合トナーの製造方法。
JP4002025A 1992-01-09 1992-01-09 重合トナーの製造方法 Pending JPH05188642A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4002025A JPH05188642A (ja) 1992-01-09 1992-01-09 重合トナーの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4002025A JPH05188642A (ja) 1992-01-09 1992-01-09 重合トナーの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05188642A true JPH05188642A (ja) 1993-07-30

Family

ID=11517795

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4002025A Pending JPH05188642A (ja) 1992-01-09 1992-01-09 重合トナーの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05188642A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7110696B2 (en) 2002-09-24 2006-09-19 Ricoh Company, Ltd. Cleaning unit, process cartridge, and image forming apparatus

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7110696B2 (en) 2002-09-24 2006-09-19 Ricoh Company, Ltd. Cleaning unit, process cartridge, and image forming apparatus
US7272354B2 (en) 2002-09-24 2007-09-18 Ricoh Company, Ltd. Cleaning unit and image forming apparatus having multiple cleaning blades

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0922149A (ja) 静電荷像現像用トナー
JP3131740B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP2006113616A (ja) トナー
JP4525549B2 (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法
JPH0545931A (ja) 着色微粒子の製造方法およびそれを用いてなる電子写真用トナー
EP0926564B1 (en) Process for producing toner
JP2912662B2 (ja) 電子写真用乾式トナー
JPH05241376A (ja) トナーおよびその製造方法
JP2766540B2 (ja) 着色微粒子およびこれを用いてなる静電荷像現像用トナー
JPH05188642A (ja) 重合トナーの製造方法
JPH05100483A (ja) 重合トナーの製造方法
JP4085233B2 (ja) トナーの製造方法
JP2765937B2 (ja) 着色微粒子およびこれを用いてなる静電荷像現像用トナー
JPH05241377A (ja) 重合トナーの製造方法
JP2629093B2 (ja) 着色微粒子の製造方法およびそれを用いてなる電子写真用トナー
JP2898715B2 (ja) 着色微粒子の製造法およびそれを用いてなる電子写真用トナー
JP3128897B2 (ja) 重合トナーの製造方法
JPS60192958A (ja) 静電像現像用トナ−及びその製造方法
JPH11237760A (ja) 画像形成用粉体トナー
JPH03209267A (ja) 着色微粒子およびこれを用いた静電荷像現像用トナー
JPH085964B2 (ja) 着色微粒子の製造方法およびそれを用いてなる電子写真用トナー
JPH10221885A (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法
JPH0441344B2 (ja)
JP4984982B2 (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法
JPH04102861A (ja) 静電荷像現像用トナー