JPH0518740Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、モータによる巻き戻し装置を有する
カメラに関する。

（従来の技術及びその問題点） 従来から、モータでフイルムの巻き上げ、巻き
戻しを行い、さらにモータの回転力でシヤツタレ
リーズを行う装置は、特開昭50−39538号で知ら
れている。しかしながら、この装置は複数のモー
タを使用しなければならず、大型化は避けられな
いものであつた。

（問題点を解決するための手段） 上述の事情に鑑み、本考案は、単一モータの第
１方向回転で作動機構を駆動してシヤツタをレリ
ーズし、シヤツタ閉成後に該モータを第２方向に
回転してシヤツタセツト及びフイルム巻き上げを
行い、巻き戻し操作時にクラツチを切換え前記モ
ータと巻き戻し軸とを連結し、前記モータの第１
方向回転でフイルムを巻き戻すようになし、シヤ
ツタレリーズ、シヤツタセツト、フイルムの巻き
上げ及び巻き戻しを一個のモータで行うように構
成したものである。

（実施例） 第１図は本考案に係るカメラの一実施例を示す
斜視図である。

モータ１は図示のａ方向（第１の方向）及びｂ
方向（第２の方向）に回転可能であつて、各方向
の回転は下方の軸に固定されているピニオン及び
伝達歯車列を介して、歯車２０、歯車６に伝達さ
れる。この第１の方向の回転は歯車２０を時計方
向に、歯車６を反時計方向に回転させる。

歯車６にはラチエツト歯車５が一体に設けられ
ており、第１の方向の回転によりラチエツト歯車
５は、ラチエツトアーム２を押し回し、ミラー駆
動レバー２７を時計方向に回動させる。

ミラー駆動レバー２７の先端は、ミラーアツプ
レバー２４の下端に係合し、ミラーアツプレバー
２４を反時計方向に回動させる。

このミラーアツプレバー２４は二叉状になつて
おり、一方の腕が図示しないミラーを上昇させる
とともに、ミラー上昇終了時に他方の腕がフツク
レバー２５を時計方向に押して、シヤツタ始動レ
バー２６を時計方向に回動させシヤツタを作動さ
せる。

シヤツタの動作が終了させられると図示しない
モータ制御回路によりモータ１が第２の方向に回
転させられ、モータ１の上側の出力軸に結合させ
られている、図示しないフイルム巻き上げ機構及
びシヤツタ機構が駆動させる。また、この第２の
方向の回転により、歯車６が時計方向に回動させ
られて、ミラー駆動レバー２７を反時計方向に退
避させて、ミラーの下降を許容する。尚、歯車２
０の反時計方向の回転により、歯車２０に一体に
設けられているピン２０ａがレバー爪２１を押し
てセツトレバー２２を時計方向に回転させ、シヤ
ツタ始動レバー２６を図示の位置にセツトする。

次にフイルム巻き戻しの動作を説明する。

最後の巻き上げとシヤツタチヤージが終了した
状態で、かつミラーが下降している状態におい
て、図示されていないスプロケツト釦を押して、
巻き戻しレバー１３を押し下げることにより巻き
戻しが開始される。

巻き戻しレバー１３が押し下げられると、レバ
ー１３の先端部１３ａが、切換レバー７の先端の
カム部７ａを押すことにより、切換レバー７を、
ばね８に抗して時計方向に押し回す。

切換レバー７の他端は、ラチエツトアーム２に
植立されているピン３に係合し、ばね４に抗して
ラチエツトアーム２を反時計方向に押し回し、ラ
チエツト歯車５のラチエツト歯から押し離す。

切換レバー７をさらに押すと、ピン１５の下降
により巻き戻しスイツチ１６がオンとなり、この
切換えにより、モータ１がａ方向に回転を始め
る。その結果ラチエツト歯車５は、ラチエツトア
ーム２に妨げられることなく矢印a′の示す方向に
回転する。

巻き戻しレバー１３の押し下げにより、レバー
１３の１３ｂ部分でクラツチ棒１２も押し下げら
れ、クラツチ棒１２の上下の歯車１７及び１０
は、それぞれ歯車１８及び９に噛み合うか噛み合
おうとする状態にもたらされているので、歯車
９，１０，１７，１８の経路でモータ１の回転が
伝達され、巻き戻し軸１９が回転しフイルムの巻
き戻しが行われる。

尚、巻き戻しレバー１３に関連してクリツクレ
バー１４が設けられており、巻き戻しの位置を明
らかにするようにしてある。

（効果） 本考案に係るカメラは上述のように構成されて
いるから、フイルム巻き上げ、シヤツタセツト及
びシヤツタ始動に関連するモータを用いて、フイ
ルムの巻き戻しが可能であり、コンパクトなカメ
ラを提供することできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るカメラの一実施例を示す
斜視図である。 １……モータ、２……ラチエツトアーム、３…
…ピン、４……ばね、５……ラチエツト歯車、６
……歯車、７……切換レバー、８……ばね、９…
…歯車、１０……歯車、１１……ばね、１２……
クラツチ棒、１３……巻き戻しレバー、１４……
クリツクレバー、１５……ピン、１６……巻き戻
しスイツチ、１７……歯車、１８……歯車、１９
……巻き戻し軸、２０……歯車、２１……レバー
爪、２２……セツトレバー、２３……自動絞りレ
バー、２４……ミラーアツプレバー、２５……フ
ツクレバー、２６……シヤツタ始動レバー、２７
……ミラー駆動レバー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 第１方向の回転によりシヤツタ始動レバーを作
   動してシヤツタを駆動させ、シヤツタ閉成後に第
   ２方向に回転してシヤツタセツト、フイルム巻き
   上げ及び前記シヤツタ始動レバーの初期位置への
   セツトを行う正逆回転可能なモータと、 このモータに連結する伝達歯車と、 この伝達歯車の第１方向回転のみの駆動力を伝
   える伝達機構と、 この伝達機構の駆動力を受けて前記シヤツタ始
   動レバーを作動してシヤツタを駆動させ前記モー
   タの第２方向回転時初期位置に復帰する作動機構
   と、 前記モータの第２方向回転時に前記シヤツタ始
   動レバーを初期位置へセツトするセツトレバー
   と、 巻き戻し操作時に、前記伝達機構を解除し前記
   モータと前記作動機構との連結を外すとともに前
   記伝達歯車と巻き戻し軸とを連絡するクラツチ機
   構を含み前記モータを第１方向に回転させる巻き
   戻し機構とを備えたモータによる巻き戻し装置を
   有するカメラ。